JPH0662993B2 - α―エマルザンを含有する皮膚洗浄組成物およびシャンプー - Google Patents

α―エマルザンを含有する皮膚洗浄組成物およびシャンプー

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JPH0662993B2
JPH0662993B2 JP60228997A JP22899785A JPH0662993B2 JP H0662993 B2 JPH0662993 B2 JP H0662993B2 JP 60228997 A JP60228997 A JP 60228997A JP 22899785 A JP22899785 A JP 22899785A JP H0662993 B2 JPH0662993 B2 JP H0662993B2
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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の分野 本発明は、ヒトの皮膚および毛髪の洗浄および他の有益
な効果を付与するのに適当な、皮膚および毛髪のケア製
品に関する。さらに詳細には、本発明は、有効成分とし
てバイオ乳化剤を含む石鹸およびシャンプーに関する。
2.発明の背景 2.1.消費者製品における生物学的材料 生物学的材料は、数多くの目的で数多くの消費者製品に
配合されてきた。例えば、多糖、タンパク質および核酸
のような生体高分子が、塗料、食品、スキンクリームお
よび洗浄剤の種々の製品に添加され、種々の機能が増粘
剤、懸濁剤、湿潤剤およびコンディショナーとして使用
されてきた。ある特定の生物学的材料が、ヒトに使用す
る皮膚および毛髪のケア製品に混和されてきた。
例えば、化学的に修飾された糖脂質、特にヒドロキシプ
ロピル−エーテル化ソホロ脂質エステルは皮膚および毛
髪ケアのための化粧品組成物中で使用されてきた。出発
原料として使用されるソホロ脂質は、酵母菌トルロプシ
ス・ボンビコーラ(Torulopsis bombicola)の生産物で
ある。化学的に修飾されたソホロ脂質は、整髪ローショ
ンおよびヘアースプレーのセット能力を改善し、そして
シャンプーの起泡特性に影響する。ソホロ脂質含有シャ
ンプーで洗った毛髪は湿潤な仕上げ触感を保持する。こ
れらの種々の効果は、米国特許第4,297,340号および第
4,318,901号に記載されている。同じ化学的に修飾され
たソホロ脂質は、スキンクリームおよびローションで
[米国特許第4,297,340号;第4,305,961号および4,309,
447号]、リップスティックおよびアイシャドーのよう
なスティック型の化粧品で[米国特許第4,305,929号]
およびプレストパウダー化粧品で[米国特許第4,305,93
1号]、湿潤剤、コンディショニング剤および保護剤と
して使用できる。
バチルス・ポリミキサ(Bacillus polymyxa)により産
生される微生物生体高分子は、ある化粧品およびシャン
プーの有用な成分として提唱されてきた[米国特許第4,
329,448;第4,357,423号および4,393,089号]。この生体
高分子は、グルコース、ガラクトース、マンノース、グ
ルクロン酸およびフコースから成るヘテロ多糖である。
前述の特許で、このような生体高分子はふけ防止シャン
プーではふけ防止成分の懸濁剤として、他のシャンプー
およびシャワー用洗浄剤ではゲル化剤として、およびハ
ンドクリームではエマルジョン安定化剤として使用でき
ると示唆されている。
タンパク質と多糖の混合物を含むビール濃縮液は、シャ
ンプーの成分として使用されてきた。ビール濃縮液はコ
ンディショナーとして働き、米国特許第3,998,761号に
開示されている処方物を、シャンプーした体や毛髪に付
与する。シャンプー中での単糖、二糖および多糖の使用
が、米国特許第4,364,837号に開示されている。シャン
プー中の糖類の存在により、シャンプーが安定化され、
起泡性が高まると報告されている。糖類はシャンプーを
増粘し、シャンプー中のグルーミング成分の懸濁剤とし
て作用する。好ましい糖類は、グルコースおよび、グル
コースの二糖および多糖を含むコーンおよびポテトシロ
ップであると報告された。
2.2.微生物表面活性化合物 多くの微生物は、成長とエネルギー生成の唯一の炭素源
として、炭化水素を利用できる。炭化水素基質は、直鎖
状、分枝状、環状または芳香族でありうる。このような
水に不溶性の基質を速やかに同化するために、微生物は
それ自身と油との間に大きな接触面積を必要とする。こ
れは、取り囲んでいる水性媒体中に油を乳化することで
達成できる。炭化水素分解微生物は、このような乳化を
促進する表面活性剤をしばしば合成および分泌する。文
献に報告されている微生物表面活性剤および界面活性剤
を表1にリストする。
Gutnickらはアシネトバクター・カルコアセティカス(A
cinetbacter calcoaceticus)ATCC31012(メリーランド
州、ロックヴィルのアメリカン・タイプ・カルチャー・
コレクション(American Trpe Culture Collection)に
寄託されRAG−1として文献上知られている)が、エマ
ルザン(emulsan)と称される界面活性細胞外タンパク
質−会合リポ多糖生体高分子を産生することを発見し
た。エマルザンは、ポリアニオン物質である。アシネト
バクター・カルコアセティカスATCC31012は、エタノー
ルまたは脂肪酸塩で増殖させたときは、α−エマルザン
を(米国特許第4,230,801号;第4,234,689号および4,39
5,354号)、そして原油またはヘキサデカンで増殖させ
たときはβ−エマルザンを(米国特許第3,941,692号)
産生する。α−エマルザンとβ−エマルザンは、それぞ
れの脂質含有量が異なっているか、プサイ−エマルザン
(psi-emulsan)と称される0−脱アシル化型に誘導体
化することができる(米国特許第4,380,504号)。α−
エマルザン、β−エマルザンおよびプサイ−エマルザン
からタンパク質を除くと、それぞれアポ−α−エマルザ
ン、アポ−β−エマルザンおよびアポ−プサイ−エマル
ザンが得られる(それぞれ米国特許第4,311,830号;第
4,311,829号および第4,311,831号)。エマルザンは、特
に、脂肪族成分と環状または芳香族成分の両方を含む炭
化水素基質に対して例外的なバイオ乳化剤活性を示す。
バイオ乳化剤としての作用とは別に、エマルザンは、微
生物が、ある表面に付着するのを妨げることができる。
最近Rosenbergら(Infect. Immun. 38(3):1024-28
(1983))は、アシネトバクター・カルコアセティカス
ATCC31012とアシネトバクター・カルコアセティカスBD4
13(Taylor and Juni, J. Bacteriol. 81:688-93(196
1))および化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogene
s)M−5がヒトの頬の上皮細胞またはオクタンに付着
するのをエマルザンが著しく阻害できることを示してい
る。付着の阻害程度は、エマルザンを結合防止のために
使用しようと、あるいは既に結合している細菌を脱離さ
せるために後で添加しても同じであった。
Gutnickらは、アシネトバクター・カルコアセティカスA
TCC31012のファージ耐性突然変異体が、エマルザンの高
度に粘性で不活性の(すなわち非−バイオ乳化剤)誘導
体を産生するが、エマルザンに対して生じた抗体とそれ
でもなお交差−反応性であると報告している("Emulsan
Production in Acinetobacter RAG−1," in:Advances
in Biotechnology, Vol. III, Proceedings of the Six
th International Fermentation Symposium, London, C
anada(1980), M. Moo-Young(ed.), pp. 455-45
9). 3.発明の要約 本発明の目的は、望ましい洗浄特性があり、ヒトの皮膚
と毛髪に有益な効果を付与する皮膚および毛髪ケア製品
を提供することである。更に、本発明の目的は、クリー
ムの感覚の泡の出る、使用後に皮膚になめらかさおよび
クリームの感触が残る石鹸を提供することである。本発
明のもう1つの目的は、にきび、湿疹、乾癬およびかみ
そりまけのような、ある一般的な皮膚病科学の問題を軽
減および/または回復させる石鹸を提供することであ
る。
さらに本発明のもう1つの目的は、油や脂を除去する能
力が改善され、定着剤により毛髪上に残る残留物に対す
る洗浄能力を増強したシャンプーを提供することであ
る。本発明のさらなる目的は、毛髪を洗浄後に健全な状
態にし、毛髪に輝きを与えるシャンプーを提供すること
である。本発明のもう1つの目的は、フケ、頭皮の乾癬
/湿疹およびブロー乾燥またはくし当て後の静電気発生
のような一般の頭皮および毛髪問題を改善または消失さ
せることができるシャンプーを提供することである。
上記の目的は、標準の石鹸とシャンプー基剤中に、微生
物バイオ乳化剤、好ましくはアシネトバクター属のある
ものにより産生されたリポ多糖を含む石鹸またはシャン
プーにより達成できる。好ましい実施態様では、アシネ
トバクター・カルコアセティカスATCC31012により産生
されてエマルザンを、石鹸およびシャンプー組成物中
に、約0.04−0.2重量%の範囲の濃度で含む。
本発明は、エマルザンおよび他の微生物バイオ乳化剤
を、ボディローション、ボディクリーム、手洗浄剤、軟
膏、傷口保護薬、歯磨きおよび他の同様の製品のような
消費者製品中に含有することも意図する。
4.命名法 “バイオ乳化剤(bioemulsifier)”という用語は、制
限するものではないが、高分子量、重合体の性質、高度
に特異的な三次元構造、疎水性および親水性部分および
炭化水素中での乏しい溶解度を含む特性のいずれかの組
み合わせのおかげで、炭化水素/水界面に強力に結合
し、本質的に、水中炭化水素エマルジョン中の個々の炭
化水素滴の表面を覆い、効果的にばらばらの液滴を保持
し、凝集を防ぎそれにより水中炭化水素エマルジョンに
実質的な安定性を付与する、あらゆる生物学的誘導物質
と定義される。バイオ乳化剤の例はα−エマルザンであ
る。
“バイオ界面活性剤(biosurfactant)”という用語
は、水と炭化水素との間の界面張力を減少させ、その結
果、別の界面領域を作るためのエネルギー要求(混合エ
ネルギー)を減少させるあらゆる生物学的誘導物質と定
義される。バイオ界面活性剤の例は、糖脂質である。
“エマルザン(emulsan)”という用語は、これらの化
合物の多糖構造とこれらの物質の例外的なバイオ乳化剤
活性を表していて、アシネトバクター・カルコアセティ
カスATCC 31012およびその誘導体または突然変異体に
より産生される細胞外微生物タンパク質会合ポリアニオ
ンリポヘテロ多糖と総称的に同一視され、α−エマルザ
ンとβ−エマルザンに大別できる。振とうフラスコ条件
下で確定したとき、α−エマルザンは、炭素源としエタ
ノールまたは脂肪酸塩のいずれかで増殖させた場合のア
シネトバクター・カルコアセティカスATCC 31012の産
生物であり、β−エマルザンは、微生物を原油またはヘ
キサデカンで増殖させた場合の産生物である。
“ビスコエマルザン(viscoemulsan)”という用語はア
シネトバクター属の細菌から誘導され、アシネトバクタ
ー誘導バイオ乳化剤に対する抗体と免疫学的に交差反応
するあらゆるリポヘテロ多糖であると定義され、有意な
バイオ乳化剤活性は示さないが、しかし、制限するもの
ではないが、高分子量、重合体の性質および高度に特異
的な三次元構造を含む特性の組み合わせにより、粘度を
増大させるか、あるいは、溶解または懸濁しているそれ
ぞれの溶液または分散のレオロジーを変化させる能力を
示す。ビスコエマルザンの例は、アシネトバクター・カ
ルコアセティカスATCC31926により産生されるエマルザ
ン交差反応性物質である。
“石鹸”という用語は、制限するものではないが、脂肪
酸のアルカリ塩、並びに洗浄剤およびいわゆる無水クリ
ーナーの一般の意味を含むと定義される。
“シャンプー”という用語は、制限するものではない
が、注ぐことができる水基剤のシャンプー、ゲルシャン
プー、クリームシャンプーおよびいわゆるドライシャン
プーを含むと定義される。
5.発明の詳細な記載 5.1.微生物バイオ乳化剤 本発明の石鹸およびシャンプーで使用する、水溶性微生
物界面活性剤は、バイオ乳化剤として機能するあらゆる
微生物物質であり、すなわち高分子量、重合体の性質、
高度に特異的な三次元構造、疎水性および親水性、油注
での乏しい溶解度のような特性のおかげで、効果的に油
/水界面を覆い、水中油エマルジョンのばらばらの個々
の油滴を保持し、それにより実質的にエマルジョンを凝
集から安定する物質である。好ましいバイオ乳化剤で
は、アシネトバクター属およびアルトロバクー属の細菌
により産生されるリポヘテロ多糖生体重合体であり、特
に、アシネトバクター・カルコアセティカス株により産
生されるものである。このようなアシネトバクター リ
ポヘテロ多糖生体重合体は、制限するものではないが、
アシネトバクター・カルコアセティカスATCC 31012に
より産生される、ポリアニオンリポヘテロ多糖生体重合
体、α−エマルザン、β−エマルザン、プサイ−エマル
ザン、アポ−α−エマルザン、アポ−β−エマルザンお
よびアポ−プサイ−エマルザンを含み、米国特許第4,39
5,353号;第4,395,354号;第3,941,692号;第4,380,504
号;第4,311,830号;第4,311,829号;および第4,311,83
1号に、それぞれ記載されている(参照によりここに引
用する)。このようなアシネトバクター生体重合体は、
アシネトバクター・カルコアセティカスBD4〔Taylor an
d Juni, J. Bacteriol. 81:688-693(1961)、参照によ
りここに引用する〕、およびアシネトバクター・カルコ
アセティカスNRRL−15616により産生される生体重合
体、並びにアシネトバクター・カルコアセティカス、株
NS−1(NRRL B−15847)、NS−4(NRRL B−1584
8)、NS−5(NRRL B−15849)、NS−6(NRRL B−
15860)およびNS−7(NRRL B−15850)により産生さ
れるものも含む。前述の“NS"株は、イリノイ州ペオリ
アのノーザン・リージョナル・リサーチ・センター(No
rthern Regional Research Center)に寄託され、前述
のNRRLの受託番号が付されている。アシネトバクター・
カルコアセティカスの“NS"株は、Sar and Rosenberg,C
urrent Microbiol. 9(6):309-14(1983)に記載さ
れていて、参照によりここに引用する。特に好ましいア
シネトバクターリポヘテロ多糖生体重合体は、α−エマ
ルザンで、その製造は、さらに米国特許第4,230,801号
および第4,234,689号に記載されている(参照によりこ
こに引用する)。α−エマルザンは、約200単位/mg以
上の比乳化活性(Specific Emulsification Activity)
で特徴付けられ、比乳化活性の1単位/mgは、0.1mlの
1:1(v/v)ヘキサデカン/2−メチルナフタレンお
よび7.5mlのトリス−マグネシウム緩衝液から成る標準
炭化水素混合物を使用して100クレット(Klett)の吸引
単位を生じるバイオ乳化剤1ミリグラムあたりの乳化活
性量と定義される。
バイオ乳化剤として機能するアシネトバクター産生物の
他に、他のアシネトバクター由来物質が本発明の石鹸お
よびシャンプーでの使用に適する。アシネトバクター・
カルコアセティカスのある株は、あるとしても少しのバ
イオ乳化剤活性しか示さないが、アシネトバクター・カ
ルコアセティカス乳化剤に特異的な抗体と交差反応する
物質を産生できる。このような物質は、増粘剤として使
用でき、ビスコエマルザンと称される。アシネトバクタ
ー・カルコアセティカスATCC31926は、アシネトバクタ
ー・カルコアセティカスATCC31012により産生されるエ
マルザンに対する抗体と交差反応するビスコエマルザン
を産生する。溶液では、このビスコエマルザンは、粘度
を増加させ、それ故、液体石鹸およびシャンプーなどの
製品で有益であり得る。
5.2.エマルザンの特性 エマルジョンを安定化させるエマルザン、特にα−エマ
ルザンはそれらの能力により、ヒトの皮膚および毛髪か
ら皮脂を含む脂汚れと油を除去する洗浄剤の理想的な成
分となる。エマルジョン安定化を制御する主要な因子
は、静電気(荷電)効果と立体効果である。エマルザン
の特性は、これらの機構の最適な利用に向いている。高
分子量および高度に特異的な三次元構造は、油/水界面
の有効な被覆をもたらす。それ故、水中油エマルジョン
中の油滴は、本質的にエマルザン分子で「被覆」され
る。これにより、隣接する液滴間で衝突が生じた場合、
油と油の接触を防ぐ。同時に、エマルザンのポリアニオ
ン性質はエマルジョンの液滴の表面を負に帯電させ、反
発力を生じさせ、有意に炭化水素液滴間の衝突頻度を減
少させる。さらに、水相中に多分子エマルザンミセルが
存在しないことと、炭化水素相中のエマルザン溶解度が
乏しいことにより、エマルザン分子を油/水界面に有効
に移動させ、付着させる。全体の結果として油滴の凝集
が非常に有意に阻止される。これは、結果的に、ヒフま
たは毛髪から除去されるべきあらゆる脂または油が乳化
状態となり、水で容易に洗い落とすことができることを
意味する。
5.3.石鹸およびシャンプー組成物 バイオ乳化剤を有利に添加できる石鹸組成物は、例え
ば、獣脂、ラード、ココナッツ油、ヤシ油および/また
は他の食用油のような原料からの脂肪酸のアルカリ金属
塩から成る、通常のまたは脂肪含有過多の標準化粧石鹸
基剤である。他の成分は、例えば、香料または医薬品も
添加することができる。バイオ乳化剤は比較的低濃度で
石鹸基剤に添加でき、なお望ましい結果が達成される。
アシネトバクター・カルコアセティカスATCC31012の産
生物である工業級のα−エマルザンでは、約0.02−0.5
重量%の濃度範囲が好ましい。工業級のα−エマルザン
の高い用量では、洗浄後に皮膚に乾燥感を残す。
バイオ乳化剤を有利に添加できるシャンプー組成物は、
合成洗剤を含む標準シャンプー基剤である。既成のベビ
ーシャンプーは適切なシャンプー組成物として利用され
てきた。種々の組み合わせで標準シャンプー基剤中に存
在しうる代表的な成分は、脂肪酸ポリグリコールエステ
ル(例えばグルコールジステアレート)、脂肪酸ジエタ
ノールアミド(例えばコカミドDEA)、アルキルエーテ
ルサルフェートの中性塩(例えばナトリウムラウリルエ
ーテルサルフェート)、ココアンフォカルボキシグリシ
ネート、砂糖類、界面活性剤(例えばナトリウムラウロ
イルサルコシネートのような脂肪酸サルコシド)、塩類
(例えば塩化ナトリウム)、緩衝剤および保存剤(例え
ばクエン酸)、殺生物剤(例えばメチルクロロ−および
メチルイソチアゾリノン)、脂肪酸/アミノ縮合生成物
(例えばポリグリコール−ポリアミン縮合生成物)ポリ
ペプチドの塩(例えば加水分解動物蛋白質の塩)および
水である。香料およびグルーミング剤のような他の成分
も存在できる。バイオ乳化剤はシャンプー基剤に少量添
加できる。工業級α−エマルザンでは、約0.02−0.5重
量%の濃度範囲が使用できる。好ましい濃度範囲は、約
0.05−0.15重量%である。使用するバイオ乳化剤の等級
により、シャンプーに他の成分を添加することが望まし
い。例えば工業級α−エマルザンは、分散できるがすべ
てのシャンプー原材料に完全には溶解しない。それ故、
不透明の光沢のあるシャンプーを作るために光沢剤を使
用することが望ましい。バイオ乳化剤の等級は、シャン
プー原材料に任意に溶解でき、半透明シャンプーに使用
できるように製造できることが理解されよう。
5.4バイオ乳化剤含有石鹸およびシャンプーの有益な効
果 本発明の石鹸およびシャンプーは、ヒトの皮膚および毛
髪に望ましい特性を付与するために使用できる。バイオ
乳化剤、特にα−エマルザンを含有する石鹸で洗浄する
と、皮膚を平滑にし滑らかな感触にすることができる。
バイオ乳化剤を含有するシャンプーでシャンプーする
と、毛髪の調子を整え、輝きを与え、静電気の発生をな
くすことができる。脂を除去するその優れた洗浄特性に
より、バイオ乳化剤含有シャンプーは、洗髪の間隔を増
す。スプレー、ラッカー、クリーム等の毛髪固定剤も、
バイオ乳化剤含有シャンプーで容易に除去できる。
皮膚および毛髪に、美的に満足な特性を付与することの
他に、本発明のバイオ乳化剤含有石鹸およびシャンプー
は、定期的に使用した場合は、ある衛生的および医学的
に有益な効果をもたらす。エマルザンを含む石鹸および
シャンプーは、皮膚炎、ふけ、乾癬、湿疹、にきびおよ
びカミソリまけのような一般の皮膚および頭皮の状態に
対して明らかに有益な効果を有し、それ故、これらおよ
び他の皮膚科学的症状の治療および/または予防のため
の医薬品として使用し得る。これらの有益な効果がもた
らされる機構はいまだ不明である。皮脂線の脂の過剰生
産および脂を供給する微生物例えばコリネバクテリウム
・アクニスの増殖をしばしば伴うにきび(その後、この
症状の特性である遮断管、吹き出物、膿疱および一般の
炎症となる)のような症状では、エマルザンは、皮膚か
らの脂の除去の改善を引き起こし、それにより、疾病の
原因ではなくても、症候である細菌の増殖を阻止するこ
とが推察される。これとは別に、いくつかの例で、エマ
ルザンは、上皮から細菌を離脱する能力を有すること
が、確証されているので、石鹸およびシャンプーが、疾
病の原因となる、あるいは、疾病に関与する微生物を皮
膚から脱離する結果として、その有益な効果を有するこ
とも推察できる。脱離効果により、エマルザンを創傷治
療組成物および他の製品(例えば創傷包帯)に使用し、
感染創傷での微生物を予防あるいは阻止することが意図
される。
脱脂および細菌の脱離以外の他の機構により、バイオ乳
化剤含有石鹸およびシャンプーの有益な効果を説明でき
る。これらの二つの機構の提唱は、バイオ乳化剤が石鹸
やシャンプーに有利に配合されるためにもたねばならな
い性質に対する制限を意図するものではない。
6.実施例 6.1.工業級のエマルザンの調製 エタノール上での醗酵中にアシネトバクター・カルコア
セティカス(Acinetobacter calcoaceticus)ATCC31012
から産生されるα−エマルザン類は、米国特許第4,395,
354号に記載されている既知のバイオ乳化剤である。後
述する石けんおよびシャンプー組成物中に使用されるα
−エマルザン類は、二つの方法のいずれかにより調製さ
れた工業級の物質である。両調製法は、酵素処理および
乾燥を含むが、これらの段階を行う順序が異なってい
る。
一つの方法では、エタノール培地でのアシネトバクター
・カルコアセティカスATCC31012の発酵により得られる
α−エマルザン類を含有する遠心分離された(約90%の
細胞不含)醗酵ブロスは、使用前につぎの方法により処
理した。この物質、いわゆる工業級のα−エマルザンの
10重量%懸濁液を脱イオン水で調製し、連続撹拌下に50
〜60℃に加熱する。懸濁液のpHを、50重量%の水酸化ナ
トリウム(必要により希釈)を加えてpH8.5に調節し
た。プロテアーゼ酵素[NOVO Industries,1.5Mアルカ
ラーゼ(Alcalase)]を500部の固体α−エマルザンに
対し1部のプロテアーゼの割合で添加した。この混合物
を撹拌しながら約3時間50〜60℃に保った。反応は、反
応混合物の遠心分離後の可視沈降α−エマルザン類の不
在により判定して完結させた。酵素処理終了後、反応混
合物を約70℃に昇温してプロテアーゼを変性させ、その
活性を停止させた。この溶液を室温にまで冷却し、保存
剤であるコーサン(Cosan)PMA−30(Cosan Corporatio
n)を500部のα−エマルザン溶液当り1部の割合で添加
した。
他の方法では、α−エマルザン類の酵素処理は、以下の
手順にしたがってドラム乾燥をする前に行なった。エタ
ノール培地中でのアシネトバクター・カルコアセティカ
スATCC31012の醗酵により得られたα−エマルザン類を
含有する醗酵ブロスを遠心分離に供して約90%の細菌細
胞を除いた。プロテアーゼ(前記のとおり)を、500単
位/mgの比乳化活性〔1単位/mgの比乳化活性は0.1ml
の1:1(v/v)ヘキサデカン/2−メチルナフタリン
および7.5mlのトリス−マグネシウム緩衝液よりなる標
準炭化水素混合物を使用して100クレットの吸収単位を
生じるバイオ乳化剤のmg当りの乳化活性の量として定義
される〕当り1gのプロテアーゼの比率で遠心分離ブロス
に添加した。このプロテアーゼ反応は、前記のとおり完
結させた。プロテアーゼ処理した遠心分離ブロスはつい
でα−エマルザンの10%(w/v)スラリーへ蒸発させ
た。このスラリーを噴霧乾燥し、生成した物質を工業級
のα−エマルザンと呼んだ。
前記の各方法で調製したα−エマルザン類を用いて固形
石けんを処方した。α−エマルザン類の調製方法は、品
質評価基準、すなわち手に対する感触により実験室で評
価して、最終の固形石けんにおいて明らかな差異が認め
られなかった。前記の第2の方法で調製されたα−エマ
ルザン類は、パーソナルスキンおよびヘアケア製品とし
て、またにきび、乾癬、湿疹、ふけ等のような皮膚症状
に対する有益な薬剤として評価するために個人に分配さ
れた石けんおよびシャンプー中で使用された。
6.2.石けんおよびシャンプーに使用するためのエマルザ
ン配合 6.1.項に記載した方法で調製されたα−エマルザン類
は、直接配合できるとはいえ、6.3.1.項に記載する石け
ん基剤に直接には添加しなかった。その代わり、α−エ
マルザン類を最初非イオン界面活性剤および水を含む組
成物へ配合した。この組成物の処方は、つぎのとおりで
あった。30%のトリトン(Triton)X−114(ペンシル
バニア州フィラデルフィアのローム・アンド・ハース社
より入手できるエトキシル化アルキルフェノール)、10
%のタージトール(Tergitol)TMN−6(コネティカッ
ト州ダンベリーのユニオン・カーバイト社から入手でき
るエトキシル化アルコール)、3%のα−エマルザンお
よび57%の水であった(%は重量基準)。また、この処
方物は6.5.1.項に記載するシャンプー基剤にも添加し
た。この配合物を含むシャンプーは、6.5.1.項に報告さ
れているシャンプー試験に使用された。しかしながら、
6.6.項、6.7.項および6.8.項では、α−エマルザンを直
接添加したシャンプーを使用した。
6.3.化粧石けん中のエマルザン 6.3.1.固形石けん組成物 標準化粧石けん基剤(Steinfels,スイス国)は、約10%
のココナッツ油、40%の牛脂および50%の豚脂を含有し
ているものが使用された。脂肪分過多の石けん基剤も使
用された。6.2.項に記載された処方物は、3本ローラー
ミル上で激しく混合し、最終的に実験室用石けんプロッ
ターにより押出して着色剤および香料(Firmenich S.
A.,スイス国)とともに容易に配合された。固形石けん
中のα−エマルザンの最終濃度は、重量基準で0.05〜0.
3%であった。これらの低濃度ではα−エマルザンの検
知し得る臭いはなかった。0.3%を越える濃度でα−エ
マルザンを使用すると、洗浄後に皮膚に乾燥感が残る石
けんとなる。この乾燥効果は、石けん基剤に添加される
処方物中の合成洗剤の存在によるものと思われる(前記
6.2.項参照)。
6.3.2.固形石けん試験 10人のパネラーのグループに、成分としてα−エマルザ
ンを含んだ又は含まない固形石けんを与えた。バイオ乳
化剤を含有する固形石けん中のα−エマルザンの濃度は
0.15重量%であった。各パネラーは、日毎に固形石けん
を変え、1日目にはα−エマルザン含有固形石けんを使
用し、翌日にはα−エマルザンを含まない比較用石けん
を使用した。このパネラーに種々の品質的、主観的基準
に基づいて手での泡の形成、泡のコンシステンシー、湿
潤皮膚の感触および乾燥皮膚の感触も含めて評価および
比較を求めた。パネラーの手には特別な汚れを施さなか
った。
パネラーはα−エマルザン含有固形石けんがよりクリー
ム感覚の泡を生じるとはいえ、固形石けんの起泡性に有
意な差異はないと報告した。また10人のパネラーのうち
7人はα−エマルザン含有固形石けんで洗浄したのちに
その皮膚がより良好でなめらかな感覚であったことを明
らかにした。
6.4.皮膚症状に対するエマルザン含有固形石けんの効果 6.4.1.にきびに対するエマルザン含有固形石けんの効果 にきびおよびにきび様の症状を有する数人の対象者は様
々な期間の間α−エマルザン含有固形石けんで患部を洗
い、かつこのような使用の結果としてある有益な効果を
経験した。各ケースは、つぎのようにして行なわれた。
一人の対象者は、背中に適度にひどいにきび様症状を有
する10代の女子であった。その症状は医学的に診断され
ておらず、したがって、「にきび様」の症状という。こ
の症状はその対象者が背中に種々の洗浄剤を使用してい
る約1年の間ずっと存在していた。入浴時にα−エマル
ザン含有固形石けん(0.15%w/vの工業級のα−エマ
ルザン)を毎日使用すると、対象者のにきび様症状は速
やかに徐々に消失した。1週間未満でにきび様症状は消
失した。α−エマルザン含有石けんの供給が止まると、
症状は元に戻った。対象者には、α−エマルザン含有固
形石けん(0.05%w/vの工業級のα−エマルザン)を
別に供給したところ、この石けんの毎日の使用によりに
きび様症状は再び消失した。対象者は、石けんがその皮
膚になめらかな感じを残したことに気がついた。
他の対象者は、その顔および背中に医学的に診断して重
症のにきびのある10代の男子である。このにきびは、そ
の顔や背中に種々の洗浄剤を使用していた約1〜2年の
間存在していた。α−エマルザン含有固形石けん(0.15
%w/vの工業級α−エマルザン)を入浴時に毎日使用
したところ、その対象者の顔および背中のにきびの速や
かな改善がみられた。約1週間以内に、その症状は重症
から軽症へと変化した。この改善は医者により確認され
た。
他の対象者は顔に中程度にひどいにきび様症状(医学的
には診断されていない)を有する10代の女子である。こ
の症状は、その顔に種々の洗浄剤が使用されていた数か
月間存在していた。入浴時に毎日α−エマルザン含有固
形石けん(0.05%w/vの工業級のα−エマルザン)を
使用することにより、にきび様症状が著しく改善され
た。1週間未満でにきび様症状が中程度から軽症に変化
した。対象者は、さらに石けんがその皮膚になめらかな
感じを残したことに気がついた。
他の対象者はその顔および胸に適度にひどいにきび(医
学的には診断されていない)を有する20代前半の男子で
ある。この症状は、数年間続いていた。α−エマルザン
含有固形石けん(0.18%w/vの工業級α−エマルザ
ン)で患部を毎日洗浄することにより、対象者はつぎの
ような結果を体験した。胸のにきびは、3日で著しく改
善され、かつ2週間の使用で完全にきれいになった。顔
のにきびに関しては、最初の1週間の使用ではげしくな
った。また洗浄の際に刺すような感じも経験した。その
後、この石けんを使用しつづけたところ、対象者の顔の
にきびは7日以内に完全に消失した。
6.4.2.かみそりまけに対するエマルザン含有固形石けん
の効果 対象者は、その首にひどいかみそりまけ(razor burn)
を有する2人の成人男子である。かみそり使用後直ちに
α−エマルザン含有固形石けん(0.05%w/vの工業級
α−エマルザン)を用いてシャワーを浴びたところ、か
みそりまけの発生が著しく減少した。結果はこの固形石
けん使用後に直ちに観察された。経験されたかみそりま
けはすべて極めて軽症であった。
6.5.シャンプー中のエマルザン 6.5.1.シャンプー基剤組成物 エマルザンシャンプー類は、6.1項に記載されている工
業級のα−エマルザンと共に使用するために開発された
二つのシャンプー基剤組成物に0.1〜0.15%のα−エマ
ルザンを添加することにより処方された。DAM82/25お
よびDAM83/12と称する二つのシャンプー基剤の処方
は、第2表および第3表にそれぞれ表示されている。商
品名および市販品の供給社名も同様に示してある。
DAM82/25は、つぎの方法により製造された。グリコー
ルジステアレート、コカミドジエタノールアミドおよび
ナトリウムラウレスサルフェートを約65〜70℃に加熱
し、均一になるまで撹拌した。この混合物をA部とい
う。香料以外の残りの成分を合わせて混合物を作り、こ
れをB部とする。B部を徐々にA部に加え完全に均一に
なるまで混合した。DAM83/12は、第3表に表示した成
分を、表示してある成分の順序にしたがって逐次混合す
ることにより調製した。
6.5.2.シャンプー試験 工業級α−エマルザンを約0.1〜0.15%の濃度範囲で含
有するシャンプー(DAM82/25)は、最良の結果を生じ
た。この物質のより高い濃度は、毛髪をだらりとさせ、
不快なタッチにする。
α−エマルザンシャンプーを、ラッカー類、クリーム
類、ヘアスプレー類等のような固定剤からの多量の残渣
を含む毛髪を洗浄するのに使用した。このような残渣の
ある毛髪を普通に洗髪することは困難である。0.15%の
工業級α−エマルザンの6.5.1項に記載したDAM82/25の
組成物への添加は、前記残渣に対する良好な洗浄力を有
するシャンプーをもたらした。さらに、α−エマルザン
シャンプーで洗髪した毛髪にくしを当てたのち、くしに
白色の残渣は観察されなかった。
α−エマルザンシャンプーで洗髪した毛髪は、脱脂に関
して、すなわち洗髪が再び必要とされる前の時間間隔の
長さに関して評価された。若干の試験員にとっては、洗
髪間の間隔は通常の場合より30%長くなり、他の人にと
っては洗髪間の間隔は通常の2倍の長さとなった。
α−エマルザンシャンプーは、さらに様々の太さの毛髪
について評価した。このシャンプーは細い毛髪には僅か
な固定効果を与えることが観察された。一方、このシャ
ンプーは太い毛髪には約0.2%を越えるα−エマルザン
濃度でざらざらした不快なタッチを与える傾向が観察さ
れた。
6.6.頭皮症状に対するエマルザン含有シャンプーの効果 6.6.1ふけに対するエマルザン含有シャンプーの効果 対象者は、数年間にわたって適度にひどいふけのある成
人男子であり、このふけについて医者には決して相談し
なかったが、その毛髪および頭皮に市販の薬用シャンプ
ーを使用していた。この対象者が0.15%の工業級α−エ
マルザンを含有するDAM82/25シャンプーを使用してか
ら約1週間で症状の改善が観察された。さらに使用する
とふけが消失した。シャンプーの使用を中止すると、ふ
けの症状は使用前の状態に戻った。α−エマルザンシャ
ンプーの使用を再び始めると、その症状が改善された。
対象者はさらに、α−エマルザンシャンプーを使用後に
その毛髪が良好な状態になることを観察した。
6.6.2.頭皮の湿疹/乾癬に対するエマルザン含有シャン
プーの効果 対象者は中程度の、頭皮の湿疹/乾癬様症状を有する成
人女子である。その症状は医学的に診断されたものであ
った。数年間にわたって存在しかつ皮膚科医により処方
された例えば薬用シャンプーによる治療でわずかに軽減
されたこの皮膚症状は、α−エマルザンシャンプー(DA
M82/25)の使用により著しく改善されることが観察さ
れた。結果は、0.18%の工業級α−エマルザンを含有す
るシャンプーにより約1週間で観察された。シャンプー
の使用を中止すると、皮膚の状態は元に戻った。本人の
知らないうちに対象者はいかなるα−エマルザンも含ま
ないプラシーボシャンプーを使用した。2,3日以内に対
象者は、自発的に最初の使用により生じた効果と同じ有
益な効果がもはや観察されないと報告した。ついで、こ
の対象者は、0.175%の工業級α−エマルザンを添加し
た市販のベビーシャンプーを使用した。このシャンプー
の使用によりその症状は大幅に改善された。この対象者
はまたエマルザン含有シャンプー類がその毛髪に良好な
コンディショニング感触を与えたことを観察した。
6.7.エマルザン含有シャンプーのコンディショニング効
果 6.7.1.静電気発生の減少 対象者は、従来のシャンプー類でシャンプー洗いしたの
ちにブロー乾燥したときにその毛髪に静電気の発生を経
験したことのある成人男子である。対象者は、α−エマ
ルザンシャンプー(0.15%の工業級α−エマルザン含有
のDAM82/25)を初めて使用したとき、ブロー乾燥時に
その毛髪での静電気の著しい消失を観察した。静電気は
α−エマルザンを含有しないシャンプーを使用したとき
に元に戻った。α−エマルザンシャンプーの再使用によ
り静電気の発生が再び減少した。
6.7.2.改善された光沢 対象者は、従来のシャンプーで洗髪したのちにも通常光
沢のない頭髪を有する成人女子である。しかしながら、
α−エマルザンシャンプー(0.15%の工業級α−エマル
ザンをDAM82/25中に含有)を使用する毎に光沢におい
て極めて著しい改善が観察された。このα−エマルザン
シャンプーは、約9か月間以上使用され、その間にいつ
も改善された光沢が観察された。
6.8.カビに対するエマルザン含有シャンプーの効果 α−エマルザンシャンプー(0.15%の工業級α−エマル
ザンをDAM82/25中に含有)の使用期間中は、シャワー
カーテンにカビが増加しなかった。このシャンプーの使
用を中止したところ、カビはカーテンに再び付着し始め
た。エマルザン含有シャンプーを再び使用したところ、
ひどいカビが徐々に減少した。
以上述べたように、本発明の修正および変更は本発明の
精神および範囲から逸脱しない限り行なうことができ
る。記載されている特定の実施態様は、実施例を示すに
すぎず、特許請求の範囲の記載によってのみ本発明は限
定されるものである。ここに説明されかつ請求されてい
る本発明は、寄託されている細菌細胞系に限定されるも
のではない。何故ならば寄託されている実施態様は、本
発明の一面を説明するためのものであり、機能的に等し
い物質を産生する均等の細胞系も本発明の範囲内にある
からである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 9/50 C12P 19/04 7432−4B //(C12P 19/04 C12R 1:12)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アシネトバクター・カルコアセティカス
    (Acinetobacter calcoaceticus)種の細菌により産生
    されたα−エマルザン−バイオ乳化剤を約0.02−0.5重
    量%含有してなる皮膚洗浄組成物。
  2. 【請求項2】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスATCC 31012により産生される、特許請
    求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  3. 【請求項3】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15616により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  4. 【請求項4】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15847により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  5. 【請求項5】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15848により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  6. 【請求項6】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15849により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  7. 【請求項7】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15850により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  8. 【請求項8】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・カ
    ルコアセティカスNRRL B-15860により産生される、特許
    請求の範囲第1項に記載の皮膚洗浄組成物。
  9. 【請求項9】前記バイオ乳化剤は前記組成物の約0.04-
    0.3重量%の量で存在する、特許請求の範囲第1または
    2項に記載の皮膚洗浄組成物。
  10. 【請求項10】前記組成物は固形石鹸である、特許請求
    の範囲第1または2項に記載の皮膚洗浄組成物。
  11. 【請求項11】前記組成物は液体石鹸である、特許請求
    の範囲第1または2項に記載の皮膚洗浄組成物。
  12. 【請求項12】バンドクリーナーである、特許請求の範
    囲第1または2項に記載の皮膚洗浄組成物。
  13. 【請求項13】アシネトバクター・カルコアセティカス
    種の細菌により産生されたα−エマルザン−バイオ乳化
    剤を約0.02−0.5重量%含有してなるヒト毛髪を洗浄す
    るためのシャンプー。
  14. 【請求項14】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスATCC 31012により産生される、特許
    請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  15. 【請求項15】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15616により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  16. 【請求項16】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15847により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  17. 【請求項17】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15848により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  18. 【請求項18】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15849により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  19. 【請求項19】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15850により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  20. 【請求項20】前記バイオ乳化剤はアシネトバクター・
    カルコアセティカスNRRL B-15860により産生される、特
    許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  21. 【請求項21】前記バイオ乳化剤は前記シャンプーの約
    0.05-0.15重量%の量で存在する、特許請求の範囲第12
    または13項に記載のシャンプー。
  22. 【請求項22】前記シャンプーはベビーシャンプー配合
    物である、特許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
  23. 【請求項23】前記シャンプーはふけ防止用シャンプー
    配合物である、特許請求の範囲第12項に記載のシャンプ
    ー。
  24. 【請求項24】前記シャンプーはパールシャンプー配合
    物である、特許請求の範囲第12項に記載のシャンプー。
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