JPH0662684B2 - 水不溶性シクロデキストリン重合体およびその製造方法 - Google Patents

水不溶性シクロデキストリン重合体およびその製造方法

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JPH0662684B2
JPH0662684B2 JP3506795A JP50679591A JPH0662684B2 JP H0662684 B2 JPH0662684 B2 JP H0662684B2 JP 3506795 A JP3506795 A JP 3506795A JP 50679591 A JP50679591 A JP 50679591A JP H0662684 B2 JPH0662684 B2 JP H0662684B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、重合可能な基を有するシクロデキストリン誘
導体のラジカル重合によって生じる水不溶性のシクロデ
キストリンパール重合体およびその製造法に関する。
シクロデキストリンは、専ら1,4−グルコシドにより
結合されているα−D−グルコース単位からなる還元し
ない環式オリゴ糖類である。より多くの量では、目下の
ところ、無水グリコース単位6、7もしくは8個から構
成されているα−、β−およびγ−シクロデキストリン
は入手できる。シクロデキストリンの最も重要な性質
は、包接錯体(ホスト−ゲスト化合物)を形成する能力
である。この場合、適当な大きさの疎水性のゲスト分子
は、シクロデキストリンの空洞中で取り込まれ、疎水性
相互作用、ファンデルワールス力および部分的には水素
橋結合によって、可逆的に結合される。また、シクロデ
キストリンの極めて多くの使用は、この包接錯体の形成
に基づいている。こうして、これは、例えばクロマトグ
ラフィーによる分離に適し、触媒として、安定剤とし
て、溶剤化または凝集状態への液状物質の変換に適して
いる。
シクロデキストリンは、そのキラルC原子に基づいて、
エナンチオ選択性受容体として機能することができるの
で、シクロデキストリン包接化合物の関与下に、適当な
エナンチオマーのクロマトグラフィーによる分離が可能
である。この選択的受容体性質に基づき、シクロデキス
トリンによって、化学反応のステレオ選択性が高められ
てもよい。しかしながら、分離剤または抽出剤もしくは
触媒としての溶解されたシクロデキストリンの使用の場
合には、系からの包接化合物の分離およびシクロデキス
トリンからの取り込まれた化合物の遊離は困難である。
従って、シクロデキストリンの固定化は、その包接能力
の維持下には、有利である。固定化されたシクロデキス
トリンは、例えば静止相として、クロマトグラフィー中
の分離過程の場合に使用することができる。これまで、
シクロデキストリンの固定化は、種々の異なる方法で試
みられた。しかしながら、全ての前記の固定化法は、欠
点を有している。
不溶性の(固定化された)シクロデキストリンおよび分
離過程でその使用は、既にSolmsおよびEgliに
よって記載されている。(Helv.Chim.Act
a第48巻、第1224頁(1965年))。J.Sz
eitli他は、ドイツ連邦共和国特許明細書DE第2
927733号明細書中に、シクロデキストリン−ポリ
ビニルアルコール重合体およびその製造法を記載してい
る。これは、既に以前に知られているシクロデキストリ
ンゲルと比べて少し改善された機械的性質を有する。
P.E.ShawおよびC.W.Wilsonは、J.
Food Sci.第48巻、第646頁、(1983
年)中に、柑橘類の汁から苦味素の分離のために、この
種のシクロデキストリン重合体の使用を記載している。
A.UjhazyおよびJ.Szejtliは、Gor
dian 89(3)、第43頁(1989年)中に、
同様に、シクロデキストリンパール重合体を用いて水溶
液から苦味素(ナリンジン)の分離を記載している。
記載された既に公知のシクロデキストリンゲルの場合に
は、シクロデキストリンの固定化は、二官能性架橋成分
によって達成される。この場合、三次元の、親水性の、
水中で膨潤可能な(quellbar)シクロデキスト
リン網状物が生じる。逆懸濁重合(inversen
Suspensionspolymerisatio
n)に使用された方法を用いて、パール状物質を得るこ
とができる。架橋成分としては、有利にエピクロルヒド
リンまたはジエポキシ化合物が使用される。しかしなが
ら、こうして製造されたこれまでに記載された全てのシ
クロデキストリン重合体は、大気圧よりも明らかに高い
圧力で運転されるカラムの充填には不適当であり、それ
というのも、既に3バールの圧力で、充填されたカラム
の貫流速度が低いような充填体の変形が生じるからで
る。また、圧力上昇の際に、貫流速度は、物質の柔軟性
によって本質的には高まらない。しかしながら、高い貫
流速度は、経済的な理由から望ましくない。更に、圧力
上昇によって、所与のカラム充填物質の場合に、分離効
率の増大も達成できる。
より高い圧力用のカラム充填物質として適しているシク
ロデキストリン含有物質を得るために、既に記載された
提案とは異なり、シクロデキストリン分子が直接または
スペーサーを介して、圧力安定性のパール状重合体主鎖
と結合されるような更にもう1つの方法が提案された。
D.W.Armstrongは、米国特許US第453
9399号明細書中に、結合助剤、例えば3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランを用いて、支持物質と
してのシリカゲル上にシクロデキストリンの固定を記載
した。前記物質の決定的な欠点は、その低いシクロデキ
ストリン含量である。従って、前記生成物は、確かに分
析的には適当であるが、しかしながらこれは、調製的使
用には、その少ない容量い基づいて完全に不適当であ
る。
特開昭63−314201号公報(CA 110(19
89年):175437q)の記載には、グリシジルモ
ノビニルエステル(例えば、グリシジルメタクリレー
ト)またはグリシジルモノビニルエーテル(アリルグリ
シジルエーテル)およびエチレングリコールジメチルア
クリレートからなる共重合体上への固定によるシクロデ
キストリンの固定化が記載されている。この場合、シク
ロデキストリンの固定は、グリシジル基のエポキシド環
が開かれるような共重合体のHCl処理およびこの中間
生成物と塩基性シクロデキストリン溶液との引続く反応
によって行なわれる。しかしながら、このようにして製
造された物質は、多くの欠点を有している。また、この
物質の低いシクロデキストリン含量とともに、β−シク
ロデキストリンに対する固定化収率は、僅かである。こ
れとともに、相対的に疎水性の支持重合体の高い含量
は、決定的な欠点である。シクロデキストリン空洞の外
の疎水性の位置での前記の高い含量は、処理すべき溶液
からの疎水性の物質の非選択性の吸着を生じる。これ
は、脱離または溶離の際に、非選択的に吸着された物質
を、選択的にシクロデキストリン単位と結合されていた
ものと混合される結果になる。
J.Szejtliは、“Cyclodextrin
Technology”(kluwer Academ
ic Publishers)1988年、第59頁以
降に、シクロデキストリンの固定化のためにこれまでに
記載された試みについての包括的に概観している。しか
しながら、水中で膨潤可能な物質を製造する全てのこの
試みは、ただ適当な機械的安定性だけを示すかあるいは
また僅かなシクロデキストリン含量を有する生成物を生
じた。その上、多くの場合には、製造過程は、工業的使
用が全く不可能に思われる程度に困難かつ高価である。
米国特許第3563887号明細書は、シクロデキスト
リンの不飽和エステルを記載している。この種の化合物
の重合法のみが示唆されており、カラム充填材としての
使用は記載されていない。フランス共和国特許出願公開
第2334691号明細書は、デキストラン−ゲルを記
載している。この化合物は、シクロデキストリン誘導体
とは異なり、空洞中に包含する能力を欠いている。欧州
特許出願公開第309404号明細書は、メタクリレー
トと、ビニル−またはアリル置換されたシクロデキスト
リンとの共重合体および該共重合体の製薬学的調製物で
の使用に関するものである。
ハラダ(A.Harada)、フルエ(M.Furu
e)およびノザクラ(S.Nozakura)によっ
て、Macromolecules 第9巻、第701
頁(1976年)中に、シクロデキストリンアクリレー
トの製出および可溶性重合体へのそのラジカル重合が記
載された。この場合、重合可能なシクロデキストリン誘
導体の合成は、ベンデスの方法(Bendersche
n Methode)により、β−シクロデキストリン
とm−ニトロフェニルアクリレートとの反応および引続
くクロマトグラフィーによる精製によって行なわれた。
しかしながら、一官能性シクロデキストリン誘導体を生
じるこの種の合成は、技術的目的には、あまりにも費用
がかかりすぎる。更に、可溶性生成物だけが、その重合
の際に記載されている。
本発明の課題は、高いシクロデキストリン含量の場合
に、同時に、比較可能な既に公知の重合体に比べて改善
された機械的性質を有する簡単に製造すべき、水不溶性
の、シクロデキストリン重合体を開発することであっ
た。更に、この新規の水不溶性重合体は、親水性でなけ
ればならず、ひいては水中で膨潤可能でなければならな
い。この場合、“水不溶性”の概念とは、重合体が、室
温で、即ち約20℃で、0.1重量%未満が水中で溶解
していることを意味する。
本発明の対象は、メタクリレートで置換されたシクロデ
キストリンの単独重合体を除いて、メタクリレートまた
はグリセリルメタクリレートで置換されたシクロデキス
トリンまたはヒドロキシアルキルシクロデキストリン、
殊にヒドロキシプロピルシクロデキストリンの水不溶性
の単独重合体またはメタクリレートまたはグリセリルメ
タクリレートで置換されたシクロデキストリンまたはヒ
ドロキシアルキルシクロキシトリン、殊に、DS値がそ
れぞれ0.3〜0.9であるヒドロキシプロピルシクロ
デキストリンのC2−ビスC4−ヒドロキシアルキル単位
を有する共重合体並びにアクリルアミド、1−ビニル−
2−ピロリドン、ヒドロキシエチルアクリレートおよび
ヒドロキシエチルメタクリレートの群からの水溶性エチ
レン不飽和コモノマーを有する上記の置換されたシクロ
デキストリンの水不溶性共重合体である。
特に有利な実施態様の場合に、記載された重合体のシク
ロデキストリン含量は、全重合体に対して、30重量%
以上、有利に40重量%以上である。
この場合、メタクリレート置換されたシクロデキストリ
ンまたはヒドロキシアルキルシクロデキストリンの製造
のための出発物質としては、α−、β−またはγ−シク
ロデキストリンもしくはC2−ビスC4−ヒドロキシアル
キル単位を有するヒドロキシアルキルシクロデキストリ
ン、殊にα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒ
ドロキシエチルシクロデキストリンおよびヒドロキシプ
ロピルシクロデキストリンが適当である。これらは、公
知方法で、相当するシクロデキストリンと、酸化アルキ
レン、殊に酸化エチレンまたは酸化プロピレンとの反応
によって、塩基性水性媒体中で得られる。多数の種々異
なって置換されたシクロデキストリン単位からなるこの
場合に生じた生成混合物は、常法ではMS値(モル置換
率)で特徴付けられる。この場合、MS値は、平均して
どれだけの酸化アルキレン分子が、シクロデキストリン
分子の無水グリコース単位1個当たりに結合されている
かを記載している。置換基中でのシクロデキストリンと
酸化アルキレンとの反応の場合に、新たに酸化アルキレ
ン分子と反応できるそれぞれ新たなOH基を生じるの
で、原理的にMS値は3以上も可能である。この場合、
MS値の決定は、H−NMRスペクトロスコープを用
いて、シクロデキストリン信号および置換基信号の相応
する信号面の簡単な比較によって行なうことができる。
本発明によるパール重合体のためには、0.5〜1.0
のMS値を有するヒドロキシアルキルシクロデキストリ
ンが特に適当である。
ラジカル重合に適したシクロデキストリン誘導体は、シ
クロデキストリン(α,βまたはγ)およびヒドロキシ
アルキルシクロデキストリンと、無水メタクリル酸との
反応によって、塩基性有機溶剤中の過剰量で、60〜1
00℃の温度で得られる。溶剤としては、極性の非プロ
トン性有機溶剤、例えばN,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシドまたはピリジンが適当であ
る。塩基としては、アミン、例えばトリエチルアミンま
たはピリジンが使用されてよい。反応の際に生じたシク
ロデキストリンメタクリレートもしくはヒドロキシアル
キルシクロデキストリンメタクリレートは、液状の炭化
水素、例えばトリオールを用いた簡単な沈澱および引続
く濾過によって単離することができる。精製過程として
は、専ら、例えばトリオールのような芳香族炭化水素お
よびn−プロパノールを用いた簡単な洗浄が必要とされ
る。この場合に生じたシクロデキストリンメタクリレー
トもしくはヒドロキシアルキルシクロデキストリンメタ
クリレートは、ラジカル重合に十分な純度を有してい
る。
無水メタクリル酸との反応の際に生じたシクロデキスト
リンエステルは、同様に構造的に単一の分子からではな
く、多数の種々異なって置換されたシクロデキストリン
単位からなる。重合に傑出して適当な物質混合物は、D
S値(平均置換率)で特徴付けられる。この場合、この
DS値(H−NMRスペクトロスコープでMS値と同
様の測定)は、平均してどれだけのメタクリレート基
が、シクロデキストリン分子の無水グルコース単位1個
当たりに存在しているかを記載している。原理的には、
記載した方法により、0〜3のDS値を有するシクロデ
キストリンメタクリレートが、表現可能である。しかし
ながら、親水性の、不溶性パール重合体への後の重合の
ために、良好な水溶性の物質が必要とされるので、0.
3〜0.9のDS値を有するシクロデキストリンメタク
リレートだけが適当である。メタクリレート基に対し
て、より低い置換率を有する生成物並びにより高い置換
率を有する生成物は、逆懸濁重合(inversen
Suspensionspolymerisatio
n)にとって少な過ぎる水溶性を有している。更に、架
橋性の不溶性重合体の製造ためには、シクロデキストリ
ン単位1個当たりに平均2個のメタクリレート基が必要
とされる。0.4〜0.5の平均メタクリレート置換率
を有するシクロデキストリンメタクリレートおよびヒド
ロキシアルキルシクロデキストリンメタクリレートは、
架橋のために最も良好に適している。この種の生成物
は、25%(w/v)以上の全ての水溶性および更にシ
クロデキストリン単位1個当たりに平均して少なくとも
2個の重合可能な基を有する。
上記方法とともに、シクロデキストリン単位でのメタク
リレート基の固定は、シクロデキストリンまたはヒドロ
キシアルキルシクロデキストリンと、型Aの化合物と反
応によっても可能であり、この場合、型Aの化合物は、
過剰量で使用される。この場合、グリシジルメタクリレ
ート(n=1を有する型Aの化合物)との反応が特に適
している。
塩基的に促進された反応は、有利にN,N−ジメチルホ
ルムアミド中で、60〜100℃の温度で実施される。
触媒としては、例えば1,8ジアザビシクロ[5,4,
0]ウンデク−7−エンを使用することができる。この
反応の際に、オキシラン環が解放され、型Aの化合物は
エーテル結合を介してシクロデキストリン単位に結合さ
れる。この場合に生じたシクロデキストリングリセリル
メタクリレートもしくはヒドロアルキルシクロデキスト
リングリセリルメタクリレート(n=1を表す)は、ト
ルオールを用いた簡単な沈澱およびトルオール並びにア
セトンを用いた洗浄、引続く洗浄によって十分な純度に
単離することができる。生成物の特性決定は、再度、
H−NMRスペクトロスコープを用いた平均置換率(D
S)の測定により行なわれる(この場合、置換基の信号
の信号面と、シクロデキストリン信号の信号面とが比較
される)。重合に、シクロデキストリン(α,βおよび
γ)またはヒドロキシアルキルシクロデキストリン、有
利に(0.5〜1.0のMS値を有する)ヒドロキシエ
チルシクロデキストリンまたはヒドロキシプロピルシク
ロデキストリンと、グリシジルメタクリレートとの反応
生成物が特に適当であり、この場合、グリセリルメタク
リレート置換基の平均置換率は、0.3〜0.9の間、
有利に0.4〜0.5の間でなければならない。この種
の生成物は、30%(w/v)以上の水溶性を有する。
本発明による重合体の製造は、逆ラジカル懸濁重合(i
nverse,radikalische Suspe
nsionspolymerisation)によって
行われる。この場合、0.3〜0.9、有利に0.4〜
0.5の重合可能な基の平均置換率を有する上記のシク
ロデキストリン誘導体は、水溶液中でラジカル重合され
る。この場合、単量体水溶液の濃度は、10〜50%
(w/w)である。開始剤としては、有利に水溶性ペル
オクソ化合物、例えばペルオクソ二硫酸カリウムが使用
される。分散剤(外側相)としては、液状の芳香族また
は脂肪族炭化水素、例えばトルオールまたはn−デカン
が使用できる。この場合、外側(有機性)の相の内側
(水性)の相に対する割合は、1:1〜5:1の間で変
動することができる。この重合は、任意の温度で、常圧
または僅かに高めた圧力下で実施することができる。有
利な実施態様の場合、パール重合体の達成のために、狭
い粒度分布で乳化剤が添加される。適当な乳化剤は、懸
濁重合の場合に常用の、例えばC原子8〜18個を有す
るアルキル硫酸塩もしくはアルキルスルホン酸塩、アル
キル置換されたホスホル酸エステルまたはアルキルエト
キシル化されたホスホル酸エステルまたはセルロース誘
導体である。この乳化剤は、有利に、炭化水素相に対し
て、0.5〜5.0重量%の量で使用される。
(メタクリーレート基に対して)0.35のDS値で、
既にシクロデキストリン単位1個当たりに平均して少な
くとも2個の重合可能な基が存在しているので、上記の
重合の場合には、架橋性の不溶性生成物が生じる。0.
9未満の低いDS値に基づき、重合体中のシクロデキス
トリン単位の更に多数の非置換ヒドロキシル基が存在す
る。これは、親水性の、水中で膨潤可能な重合体を生じ
る。
また、本発明は、上記の単独重合体とともに、水溶性の
エチレン系不飽和コモノマー、例えばヒドロキシエチル
アクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、1−
ビニル−2−ピロリドンを有する種々のシクロデキスト
リン誘導体にも関する。その製造は、記載された懸濁重
合と同様に行なわれ、この場合、重合可能なシクロデキ
ストリン誘導体と水溶性コモノマーとの比は、10:1
(w/w)〜1:1(w/w)に達してもよい。また、
この場合に生じたパール重合体は、著しく親水性であ
り、かつ水中で膨潤可能である。
驚異的なことに、こうして得られたシクロデキストリン
パール重合体は、(水中で)膨潤された状態で、既に公
知の(同一の粒度、同一の保水能、同一のゲル床容積)
親水性の、水中で良好に膨潤可能なシクロデキストリン
重合体、例えばドイツ連邦共和国特許明細書DE第29
27733号明細書の記載により製造されたエピクロル
ヒドリン架橋性シクロデキストリン重合体よりも、明ら
かに良好な機械的性質を示している。
本発明によるシクロデキストリンパール重合体は、溶解
された物質のクロマトグラフィーによる分離のためのカ
ラム充填物質として、触媒として適しているかまたは水
溶液から疎水性物質の選択的除去に適当である。
次の実施例は、本発明を更に説明するのに有用である。
例1 β−シクロデキストリンメタクリレート 無水β−シクロデキストリン160gを、N2保護ガス
下に、無水ピリジン400ml中に懸濁させ、この場
合、シクロデキストリンの一部は溶解する。この混合物
を、60℃に加熱する。前記温度で、無水メタクリル酸
60gを添加し、98℃で3時間攪拌し、この場合、シ
クロデキストリンは、ほとんど完全に溶解する。
冷却後に、僅かな溶解しなかった固体を濾別し、この濾
液にトルオール1200mlを添加する。1時間の攪拌
後に、この固体を濾別し、トルオール300mlで洗浄
し、2回、n−プロパノール300mlずつで洗浄し、
30℃および50ミリバールの圧力で、20時間の間乾
燥させる。良好な水溶性(>30%のw/v)のβ−シ
クロデキストリンメタクリレート(DS値=0.4)1
79g、収率:β−シクロデキストリンに対して96%
を得る。
例2 β−シクロデキストリンメタクリレート 無水α−シクロデキストリン75gを、60℃でN2
護ガス下に、無水ジメチルスルホキシド100ml中に
溶解する。トリエチルアミン28gおよび無水メタクリ
ル酸28.6gの添加後に、98℃で2時間攪拌する。
生じた溶液に、20℃に冷却後に、アセトン2000m
lを添加し、更に1時間攪拌する。沈澱したα−シクロ
デキストリンメタクリレートを濾別し、2回、アセトン
200mlずつで洗浄し、30℃および50ミリバール
の圧力で、24時間の間乾燥させる。良好な水溶性(>
30%のw/v)のα−シクロデキストリンメタクリレ
ート(DS値=0.4)80.6g、収率:α−シクロ
デキストリンに対して92%を得る。
例3 β−シクロデキストリンメタクリレート 無水β−シクロデキストリン100gを、N2保護ガス
下に、無水N,N−ジメチルホルムアミド300ml中
に溶解し、トリエチルアミン37.4gを添加する。9
5℃へ加熱後に、迅速に無水メタクリル酸38gを添加
する。
引続き、98℃で3.5時間攪拌する。反応の完結後
に、生じた溶液を20℃に冷却し、トルオール1500
mlを添加する。沈澱したβ−シクロデキストリンメタ
クリレートを濾別し、1回、トルオール300mlで洗
浄し、2回、n−プロパノール300mlずつ洗浄し、
引続き、35℃および50ミリバールの圧力で洗浄し、
20時間の間乾燥させる。良好な水溶性(>30%のw
/v)のβ−シクロデキストリンメタクリレート(DS
値=0.4)80.6g、収率:β−シクロデキストリ
ンに対して99%を得る。
例4 β−シクロデキストリングリセリルメタクリレート 無水N,N−ジメチルホルムアミド187.5ml中
に、無水β−シクロデキストリン75gおよび1,8−
ジカビシクロ[5,4,0]−ウンデク−7−エン0.
75gを溶解する。この溶液に、迅速にグリシジルメタ
クリレート26.3gを添加する。引続き、反応混合物
を、98℃で2.5時間攪拌する。その後、25℃に冷
却し、少量の固体から濾別する。この濾液にトルオール
940mlを添加する。この場合に沈澱したβ−シクロ
デキストリングリセリルメタクリレートを濾別し、トル
オール150mlで洗浄し、引続き2回、アセトン25
0mlで洗浄する。
35℃および50ミリバールの圧力で18時間の乾燥後
に、良好な水溶性(>30%のw/v)のβ−シクロデ
キストリングリセリルメタクリレート(DS値=0.
4)96.gを得る。
収率:β−シクロデキストリンに対して95%。
例5 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリングリセリ
ルメタクリレート ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリングリセリ
ルメタクリレートを、例4に記載したのと同様にして製
造し、この場合、β−シクロデキストリンの代りにヒド
ロキシプロピル−β−シクロデキストリン(MS=0.
6)91g;を使用する。
良好な水溶性(>30%のw/v)のヒドロキシプロピ
ル−β−シクロデキストリングリセリルメタクリレート
(MS ヒドロキシプロピル=0.6;DSグリセリル
メタクリレート=0.4)112g、収率:ヒドロキシ
プロピル−β−シクロデキストリン(MS値=0.6)
に対して95%を得る。
例6 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンメタクリ
レート ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンメタクリ
レートを、例3に記載したのと同様にして製造し、この
場合、β−シクロデキストリンの代りにヒドロキシプロ
ピル−βシクロデキストリン(MS=0.9)132g
を使用する。
良好な水溶性(>30%のw/v)のヒドロキシプロピ
ル−β−シクロデキストリンメタクリレート(MS ヒ
ドロキシプロピル=0.9;DS メタクリレート=
0.4)140gを得る。
収率:ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン
(MS値=0.6)に対して94%。
例7 γ−シクロデキストリンメタクリレート γ−シクロデキストリンメタクリレートを、例3に記載
したのと同様にして製造し、この場合、β−シクロデキ
ストリンの代りにγ−シクロデキストリン100gを使
用する。良好な水溶性(>30%のw/v)のγ−シク
ロデキストリンメタクリレート(DS=0.4)99g
を得る。
収率:γ−シクロデキストリンい対して85%。
例8 β−シクロデキストリングリセリルメタクリレートの重
合 羽根型攪拌機および加熱用ジャケットを有する円筒状の
1 1のガラス容器中に、N2保護ガス下に、n−デカ
ン405mlに、乳化剤4.05g(ジーエーエフ社
(Fa.GAF(ドイツ連邦共和国)GmbH、502
0) Frechenの“Gafac RM 51
0”、(錯体燐酸エステル))を添加し、70℃および
750rpmの攪拌回転数で攪拌する。
β−シクロデキストリングリセリルメタクリレート(D
S=0.4)45gを、脱イオン水90g中に25℃で
溶解し、5%(w/v)のペルオクソ二硫酸カリウム水
溶液を添加する。この溶液を、攪拌しながらn−デカン
相へ注入する。生じた乳濁液を、75℃で2.5時間お
よび750rpmで攪拌し、この場合パール状重合体を
形成する。
得られた懸濁液を25℃に冷却し、重合体の固体を濾別
し、n−デカン100ml、エタノール150mlで洗
浄し、2回、水150mlずつで洗浄し、最終的に再度
エタノール150mlで洗浄する。この重合体を、75
℃で6時間、真空中で乾燥させる。
15μmの平均粒度を有する均一なパールの形の重合体
42g(収率:93%)を得る。この重合体は、水中
で、1.8g/gの膨潤率並びに4.2ml/gのゲル
床容積を有する。生じたシクロデキストリンゲルの圧力
安定性の測定のために、水の貫流速度を、ゲルで充填さ
れたカラム(充填高さ:30cm;φ;2.5cm)を通し
て測定した。貫流速度は、10バールの圧力で毎分35
mlである。
例9 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンメタクリ
レートの重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合、
β−シクロデキストリングリセリルメタクリレートの代
りにヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンメタ
クリレート(MS ヒドロキシプロピル=0.9;DS
メタクリレート=0.4)45gを使用する。
30μmの平均粒径、2.1g/gの膨潤率および5.
2ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体44g
(収率:98%)を得る。
例10 アクリルアミドを有するβ−シクロデキストリンメタク
リレート共重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合、
単量体溶液として、脱イオン水87g中のアクリルアミ
ド21gとβ−シクロデキストリンメタクリレート(D
S=0.4)との溶液を使用し、分散剤としてのn−デ
カン中の5%(w/v)のペルオクソ二硫酸カリウム溶
液23gの添加により重合される。50μmの平均粒径
および1.8g/gの膨潤率並びに5.5ml/gのゲ
ル床容積を有するパール状重合体74g(収率:91
%)を得る。貫流速度は、10バールの圧力で毎分90
mlである。
例11 β−シクロデキストリンメタクリレートと1−ビニル−
2−ピロリドンとの共重合 例8に記載された装置中で、75℃でn−デカン405
mlおよび乳化剤、ベーアーエスエフ社(Fa.BAS
F)の“クレモホル(Cremophor)WO 7”
(水酸化されたひまし油、これは更に酸化エチレンと反
応された)4.05gを、外側相として、逆懸濁重合
(inverse Suspensionspolym
erisation)のために調整する。窒素雰囲気下
で、脱イオン水80g中のβ−シクロデキストリンメタ
クリレート(DS=0.4)と1−ビニル−2−ピロリ
ドン16gからなる溶液を製造し、5%(w/v)のペ
ルオクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加する。直ち
に引続き、前記混合物をn−デカン相中で乳濁させる。
生じた乳濁液を、75℃で2.5時間、750rpmで
攪拌し、この場合、パール状重合体が形成される。後加
工は、例8に記載された方法により行なわれる。
35μmの平均粒径、1.9g/gの膨潤率および5.
2ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体71g
(収率:93%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分55mlである。
例12 α−シクロデキストリンメタクリレートとヒドロキシエ
チルメタクリレートとの共重合 例8に記載された装置中で、N2保護ガス下に、75℃
で、トルオール450mlおよび乳化剤、ヤンセン・ヒ
ミカ社(Fa.Janssen Chimica)の
“エトセール(Ethocel) 22 cps”(エ
チルセルロース)4.05gを、外側相として、逆懸濁
重合(inverse Suspensionspol
ymerisation)のために調整する。この相中
で、5%(w/v)のペルオクソ二硫酸カリウム水溶液
23gを添加された。脱イオン水88gのα−シクロデ
キストリンメタクリレート60gをヒドロキシエチルメ
タクリレート21gとからなる溶液を乳濁させる。生じ
た乳濁液を、75℃で2.5時間、750rpmで攪拌
し、この場合、パール状重合体が生じる。後加工は、例
8に記載された方法により行なわれる。
50μmの平均粒径、1.7g/gの膨潤率並びに4.
8ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体72g
(収率:89%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分150mlである。
例13 β−シクロデキストリンメタクリレートとヒドロキシエ
チルアクリレートとの共重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合し
かしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペル
オクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱イ
オン水80.5g中のβ−シクロデキストリンアクリレ
ート(DS=0.4)60gとヒドロキシエチルアクリ
レート16gとの溶液が使用される。
25μmの平均粒径、1.6g/gの膨潤率および4.
9ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体83g
(収率96.5%)を得る。貫流速度は、10バールの
圧力の場合に、毎分40mlである。
例14 β−シクロデキストリンメタクリレートとヒドロキシエ
チルメタクリレートとの共重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合し
かしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペル
オクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱イ
オン水70g中のβ−シクロデキストリンメタクリレー
ト(DS=0.4)62gとヒドロキシエチルメタクリ
レート31gとの溶液を使用する。75μmの平均粒
径、1.2g/gの膨潤率および3.7ml/gのゲル
床容積を有するパール状重合体88g(収率:95%)
を得る。貫流速度は、10バールの場合に、毎分250
mlである。
例15 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンメタクリ
レートとヒドロキシエチルメタクリレートとの共重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合し
かしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペル
オクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱イ
オン水70g中のヒドロキシプロピル−β−シクロデキ
ストリンメタクリレート(MS ヒドロキシプロピル=
0.9:DS メタクリレート=0.4)62gとヒド
ロキシエチルメタクリレート31gとの溶液を使用す
る。
70μmの平均粒径、1.3g/gの膨潤率および4.
0ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体85g
(収率:91%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分190mlである。
例16 β−シクロデキストリングリセリルメタクリレートとヒ
ドロキシエチルメタクリレートとの共重合 重合を、例8に記載したのと同様に実施し、この場合し
かしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペル
オクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱イ
オン水90g中のβ−シクロデキストリングリセリルメ
タクリレート(DS=0.4)37gとヒドロキシエチ
ルメタクリレート37gとの溶液を使用する。
40μmの平均粒径、1.2g/gの膨潤率および3.
8ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体70g
(収率:95%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分200mlである。
例17 β−シクロデキストリングリセリルメタクリレートとヒ
ドロキシエチルアクリレートとの共重合 重合を、例17に記載したのと同様に実施し、この場合
しかしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペ
ルオクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱
イオン水90g中のβ−シクロデキストリングリセリル
メタクリレート(DS=0.4)45gとヒドロキシエ
チルアクリレート45gとの溶液を使用する。
40μmの平均粒径、2.0g/gの膨潤率および6.
0ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体83g
(収率:92%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分40mlである。
例18 β−シクロデキストリンメタクリレートとβ−シクロデ
キストリングリセリルメタクリレートとの共重合 重合を、例17に記載したのと同様に実施し、この場合
しかしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペ
ルオクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱
イオン水90g中のβ−シクロデキストリンメタクリレ
ート(DS=0.4)40gとβ−シクロデキストリン
グリセリルメタクリレート(DS=0.4)20gを使
用する。
50μmの平均粒径、1.3g/gの膨潤率および3.
4ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体53g
(収率:89%)を得る。貫流速度は、10パールの圧
力の場合に、毎分30mlである。
例19 β−シクロデキストリンメタクリレート、β−シクロデ
キストリングリセリルメタクリレートおよび1−ビニル
−2−ピロリドンからなる重合体 重合を、例17に記載したのと同様に実施し、この場合
しかしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペ
ルオクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱
イオン水90g中のβ−シクロデキストリンメタクリレ
ート(DS=0.4)36g、β−シクロデキストリン
グリセリルメタクリレート36gおよび1−ビニル−2
−ピロリドン18gの溶液を使用する。
50μmの平均粒径、1.9g/gの膨潤率および4.
0ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体83g
(収率:92%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分80mlである。
例20 β−シクロデキストリンメタクリレート、β−シクロデ
キストリングリセリルメタクリレートおよびヒドロキシ
エチルメタクリレートからなる重合体 重合を、例15に記載したのと同様に実施し、この場合
しかしながら、単量体溶液として、5%(w/v)のペ
ルオクソ二硫酸カリウム水溶液23gを添加された、脱
イオン水90g中のβ−シクロデキストリンメタクリレ
ート(DS=0.4)22.5、β−シクロデキストリ
ングリセリルメタクリレート(DS=0.4)22.5
gおよびヒドロキシエチルメタクリレート45gの溶液
を使用する。
50μmの平均粒径、1.2g/gの膨潤率および4.
9ml/gのゲル床容積を有するパール状重合体83g
(収率:92%)を得る。貫流速度は、10バールの圧
力の場合に、毎分150mlである。
機械的性質の測定のために、シクロデキストリン重合体
で充填されたカラムを通過する水の貫流速度を、圧力に
依存して測定した。カラムの直径は2.5cmであり、水
中で膨潤する前のシクロデキストリン重合体の充填高さ
は30cmであった。
この圧力試験の場合に、例えばJ.Szejtliのド
イツ連邦共和国特許出願公開第2927733号明細書
に記載されたシクロデキストリン重合体が、以前からし
られている同様の重合体と比べて、既に改善された機械
的性質を有し、既に3バール未満の圧力の場合に、その
最大貫流速度を有することが明らかになった。更に上昇
した圧力の場合に、この貫流速度はもはや増大しなかっ
た。これとは異なり、本発明によるシクロデキストリン
重合体は、増大した圧力で、少なくとも10バールまで
で、貫通速度の持続的上昇を示している。その上更に、
絶対貫流速度は、10バールの圧力の場合に、ドイツ連
邦共和国特許出願公開第2927733号明細書の記載
により製造された重合体よりも明らかに高い。この場
合、常に、パール重合体は、同一の直径、並びに同一の
保水能(膨潤率)およびゲル床容積のものと互いに比較
された。
第1図: ドイツ連邦共和国特許出願公開第2927733号明細
書の記載により製造され、エピクロルヒドリンで架橋さ
れたβ−シクロデキストリン重合体(膨潤率1.5g/
g;ゲル床容積3.2ml/g;平均粒度150μm)
の貫流速度第2図: 例14による共重合体(膨潤率1.2g/g;ゲル床容
積3.7ml/g;平均粒度75μm)の貫流速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュタウディンガー,ギュンター ドイツ連邦共和国 D―8000 ミュンヘン 2 アドルツライターシュトラーセ 14 /0 (72)発明者 クロイツァー,フランツ―ハインリヒ ドイツ連邦共和国 D―8033 マルティン スリート ヨーゼフ―ゲルストナー―シュ トラーセ 14 (72)発明者 シュミット―ゾディ,ヴォルフガング ドイツ連邦共和国 D―8190 ヴォルフラ ーツハウゼン イム タール 5ベー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリレートで置換されたシクロデキス
    トリンの単独重合体を除いて、メタクリレートで置換さ
    れたかもしくはグリセリルメタクリレートで置換された
    シクロデキストリンまたは、C2〜C4ヒドロキシアルキ
    ル単位を有するDS値がそれぞれ0.3〜0.9である
    ヒドロキシアルキルシクロデキストリンの水不溶性の親
    水性単独または共重合体および前記の置換されたシクロ
    デキストリン誘導体と、アクリルアミド、1−ビニル−
    2−ピロリドン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
    ロキシエチルメタクリレートの群からの水溶性のエチレ
    ン不飽和コモノマーとの共重合体。
  2. 【請求項2】シクロデキストリン含量が、全重合体に対
    して、30重量%よりも多い、請求の範囲1に記載の単
    独および共重合体。
  3. 【請求項3】請求の範囲1または2に記載のシクロデキ
    ストリン重合体を製造するための方法において、常圧
    で、1:1〜1:5の比の水相および有機炭化水素相か
    らなる2相状の媒体中で、水相の全重量に対して、10
    〜50重量%の、水相中での単量体濃度でラジカル懸濁
    重合させることを特徴とする、請求の範囲1または2に
    記載のシクロデキストリン重合体の製造法。
  4. 【請求項4】重合が、水溶性のエチレン不飽和コモノマ
    ーの存在下に行なわれ、この場合、シクロデキストリン
    誘導体および/またはヒドロキシアルキルシクロデキス
    トリン誘導体と、水溶性コモノマーとの比が、10:1
    (w/w)〜1:1(w/w)である、請求の範囲3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】請求の範囲1または2に記載のシクロデキ
    ストリン重合体の、クロマトグラフィーによる分離のた
    めのカラム充填物質として、触媒としてまたは水溶液か
    らの疎水性物質の選択的除去のための使用。
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