JPH066211A - 基準発振器およびその制御方法 - Google Patents
基準発振器およびその制御方法Info
- Publication number
- JPH066211A JPH066211A JP4159501A JP15950192A JPH066211A JP H066211 A JPH066211 A JP H066211A JP 4159501 A JP4159501 A JP 4159501A JP 15950192 A JP15950192 A JP 15950192A JP H066211 A JPH066211 A JP H066211A
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- oscillator
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 時計、アラ−ム機能で要求される高精度の発
振源または発振信号出力を安価に実現する。偏差の大き
い発振子を有効に利用することができ、かつ位相検出お
よび発振回路切り換えも、簡単な論理回路で実現できる
ようにする。 【構成】 基準周波数に対して正方向と負方向にそれぞ
れ周波数偏差を有する2つの発振源を設けて、定期的か
つ交互にその発振源出力を切り換える。具体的には、2
つの発振源をEORゲ−トに入力して随時位相差を監視
し、遅延回路と論理ゲ−トの組み合わせで、2つの発振
源で位相の一致したタイミングを検出して、発振源出力
を切り換える。
振源または発振信号出力を安価に実現する。偏差の大き
い発振子を有効に利用することができ、かつ位相検出お
よび発振回路切り換えも、簡単な論理回路で実現できる
ようにする。 【構成】 基準周波数に対して正方向と負方向にそれぞ
れ周波数偏差を有する2つの発振源を設けて、定期的か
つ交互にその発振源出力を切り換える。具体的には、2
つの発振源をEORゲ−トに入力して随時位相差を監視
し、遅延回路と論理ゲ−トの組み合わせで、2つの発振
源で位相の一致したタイミングを検出して、発振源出力
を切り換える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水晶振動子を用いた基
準発振器、および精度向上およびコスト低減を図ること
ができる基準発振器の制御方法に関する。
準発振器、および精度向上およびコスト低減を図ること
ができる基準発振器の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】測定機器、無線機器、記録再生装置、あ
るいは受像装置等の電子回路においては、従来より、機
器相互の偏差をなくし、高安定な周波数を得て、高精度
に動作させるため、基準発振器を用いている。これらの
基準発振器は、殆んどが源発振(クリスタル振動子等)
の周波数を基準にして動作しているので、源発振に僅か
の誤差が生じた場合でも全く影響を受けない。それに対
して、時計やアラ−ム等を付加した機器では、源発振周
波数の誤差がそのまま時計の精度となるため、高精度な
源発振が必要である。従来の方法では、時計の精度を向
上させるために、源発振(クリスタル振動子)を高精度
化する方法を用いているが、製造ばらつきを吸収するこ
とができず、標準品を選別することにより高精度化を図
っている。その他の高精度化の方法としては、例えば、
特開昭59−5750号公報に記載されているように、
可変周波数発振器の制御端にディジタルアナログ変換回
路を接続して、そこにディジタル信号を順次印加するこ
とにより、それらをアナログ信号に変換し、出力周波数
をカウンタにより計数すると同時に、印加電圧に対応さ
せて表示させる方法がある。これによれば、外部制御電
圧に応じた発振周波数の特性を表示するので、調整作業
が容易に行える。また、特開昭60−70826号公報
に記載されているように、同一周波数を出力する3個以
上の発振器と、それらの発振周波数を比較する比較器と
を設けて、第1の発振器が他の2以上の発振器の発振周
波数と一定以上の周波数偏差を生じたときに、第1の発
振器が異常であると判定する方法がある。これによれ
ば、複数の発振器の中で一定以上の周波数偏差が生じた
場合に切替え制御を行うことにより、正常の発振周波数
を出力させることができる。
るいは受像装置等の電子回路においては、従来より、機
器相互の偏差をなくし、高安定な周波数を得て、高精度
に動作させるため、基準発振器を用いている。これらの
基準発振器は、殆んどが源発振(クリスタル振動子等)
の周波数を基準にして動作しているので、源発振に僅か
の誤差が生じた場合でも全く影響を受けない。それに対
して、時計やアラ−ム等を付加した機器では、源発振周
波数の誤差がそのまま時計の精度となるため、高精度な
源発振が必要である。従来の方法では、時計の精度を向
上させるために、源発振(クリスタル振動子)を高精度
化する方法を用いているが、製造ばらつきを吸収するこ
とができず、標準品を選別することにより高精度化を図
っている。その他の高精度化の方法としては、例えば、
特開昭59−5750号公報に記載されているように、
可変周波数発振器の制御端にディジタルアナログ変換回
路を接続して、そこにディジタル信号を順次印加するこ
とにより、それらをアナログ信号に変換し、出力周波数
をカウンタにより計数すると同時に、印加電圧に対応さ
せて表示させる方法がある。これによれば、外部制御電
圧に応じた発振周波数の特性を表示するので、調整作業
が容易に行える。また、特開昭60−70826号公報
に記載されているように、同一周波数を出力する3個以
上の発振器と、それらの発振周波数を比較する比較器と
を設けて、第1の発振器が他の2以上の発振器の発振周
波数と一定以上の周波数偏差を生じたときに、第1の発
振器が異常であると判定する方法がある。これによれ
ば、複数の発振器の中で一定以上の周波数偏差が生じた
場合に切替え制御を行うことにより、正常の発振周波数
を出力させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、時計用源
発振の高精度化を図る方法として、従来、標準品を選別
することにより高精度品のみを選び出す方法が用いられ
ているが、これは望ましい方法とは言えない。また、前
述の公報(59−5750)に示された方法では、調整
作業を容易にするだけで、実際に時計精度を向上させる
ことは難かしい。また、前述の公報(60−7082
6)に示された方法では、1つの発振器の異常状態を救
済する方法であって、時計用源発振の高精度化の方法で
はない。本発明の目的は、このような従来の課題を解決
し、電子回路の時計、アラ−ム機能で要求される高精度
な発振源を安価に得ることが可能な基準発振器およびそ
の制御方法を提供することにある。
発振の高精度化を図る方法として、従来、標準品を選別
することにより高精度品のみを選び出す方法が用いられ
ているが、これは望ましい方法とは言えない。また、前
述の公報(59−5750)に示された方法では、調整
作業を容易にするだけで、実際に時計精度を向上させる
ことは難かしい。また、前述の公報(60−7082
6)に示された方法では、1つの発振器の異常状態を救
済する方法であって、時計用源発振の高精度化の方法で
はない。本発明の目的は、このような従来の課題を解決
し、電子回路の時計、アラ−ム機能で要求される高精度
な発振源を安価に得ることが可能な基準発振器およびそ
の制御方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の基準発振器は、(イ)クリスタル振動子を
用いた基準発振器において、基準周波数に対して正負各
々周波数偏差を有する2つのクリスタル振動子と、クリ
スタル振動子の発振信号を交互に、かつ定期的に切り換
える手段を具備したことを特徴としている。また、
(ロ)交互切り換え手段は、2つのクリスタル振動子の
発振出力を監視して同期タイミングを検出する発振クロ
ック同期検出回路と、同期検出回路の同期検出信号を受
けて、クリスタル振動子の出力に同期した切り換え信号
を発生する切り換え信号発生回路と、切り換え信号発生
回路の出力レベルによりクリスタル振動子の発振出力を
切り換える発振出力切り換え回路とから構成されること
も特徴としている。また、本発明の基準発振器の制御方
法は、(ハ)2つのクリスタル振動子の発振出力を切り
換える基準発振器の制御方法において、異なる周波数を
有する2つの発振信号はある定められた間隔で位相が一
致すること、および2つの発振信号の位相差はある定め
られた量ずつ変化することに基づき、2つの発振信号の
位相差を随時監視して、位相差が予め定められたレベル
以下であることを検出した時点で、両発振信号の位相の
一致を検出し、即時に切り換え動作タイミング信号を発
生させることを特徴としている。また、本発明の高精度
時計モジュ−ルは、(ニ)時計ないしアラ−ム機能を有
するLSIと、正負それぞれ偏差を有する2個のクリス
タル振動子と、2個のクリスタル振動子の発振信号を交
互に、かつ定期的に切り換える制御回路とをワンチップ
に収容し、発振信号の切り換えタイミングをLSIのア
ラ−ム機能を用いてソフトウェアにより設定することを
特徴としている。さらに、本発明の高精度発振器モジュ
−ルは、(ホ)本発明の基準発振器を1チップに収容し
て、切り換えモ−ド設定信号端子を設け、信号端子をH
レベル(またはLレベル)に固定することにより2つの
クリスタル振動子の出力の同期が一致する毎に発振出力
の切り換えを行い、信号端子をLレベル(Hレベル)に
固定することにより、外部より定期的に信号を入力し
て、2つのクリスタル振動子の発振出力の切り換え周期
を外部制御にすることを特徴としている。
め、本発明の基準発振器は、(イ)クリスタル振動子を
用いた基準発振器において、基準周波数に対して正負各
々周波数偏差を有する2つのクリスタル振動子と、クリ
スタル振動子の発振信号を交互に、かつ定期的に切り換
える手段を具備したことを特徴としている。また、
(ロ)交互切り換え手段は、2つのクリスタル振動子の
発振出力を監視して同期タイミングを検出する発振クロ
ック同期検出回路と、同期検出回路の同期検出信号を受
けて、クリスタル振動子の出力に同期した切り換え信号
を発生する切り換え信号発生回路と、切り換え信号発生
回路の出力レベルによりクリスタル振動子の発振出力を
切り換える発振出力切り換え回路とから構成されること
も特徴としている。また、本発明の基準発振器の制御方
法は、(ハ)2つのクリスタル振動子の発振出力を切り
換える基準発振器の制御方法において、異なる周波数を
有する2つの発振信号はある定められた間隔で位相が一
致すること、および2つの発振信号の位相差はある定め
られた量ずつ変化することに基づき、2つの発振信号の
位相差を随時監視して、位相差が予め定められたレベル
以下であることを検出した時点で、両発振信号の位相の
一致を検出し、即時に切り換え動作タイミング信号を発
生させることを特徴としている。また、本発明の高精度
時計モジュ−ルは、(ニ)時計ないしアラ−ム機能を有
するLSIと、正負それぞれ偏差を有する2個のクリス
タル振動子と、2個のクリスタル振動子の発振信号を交
互に、かつ定期的に切り換える制御回路とをワンチップ
に収容し、発振信号の切り換えタイミングをLSIのア
ラ−ム機能を用いてソフトウェアにより設定することを
特徴としている。さらに、本発明の高精度発振器モジュ
−ルは、(ホ)本発明の基準発振器を1チップに収容し
て、切り換えモ−ド設定信号端子を設け、信号端子をH
レベル(またはLレベル)に固定することにより2つの
クリスタル振動子の出力の同期が一致する毎に発振出力
の切り換えを行い、信号端子をLレベル(Hレベル)に
固定することにより、外部より定期的に信号を入力し
て、2つのクリスタル振動子の発振出力の切り換え周期
を外部制御にすることを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明においては、基準周波数に対して誤差が
多く、かつ製造ばらつきの大きい源発振を有効に使用で
きることに着目した。発振回路の発振子として、周波数
チェックにより基準周波数に対して、正負各々偏差量が
均衡している発振子を設ける。すなわち、基準周波数に
対して正方向と負方向のそれぞれに周波数偏差を有する
2つの発振源を設けて、定期的かつ交互に、その異なる
2つの源発振を切り換えるようにした。位相検出および
発振回路の切り換えにおいても、簡単な論理回路により
実現できるようにした。これにより、長い時間レンジで
見た場合に、発振器の出力周波数の基準周波数に対する
偏差は、|正方向周波数偏差|−|負方向周波数偏差|
となるので、より基準周波数に近づくことになる。この
場合、正負それぞれに同じ値の周波数偏差を有する2つ
の発振器を設けることにより、基準周波数と同一の発振
器を得ることができる。また、発振信号切り換えタイミ
ングでは、異なる周波数を有する2つの発振信号が一定
間隔で必ず同期が一致するので、発振信号切り換え要求
に対して、ある期間で確実に切り換えられることにな
る。
多く、かつ製造ばらつきの大きい源発振を有効に使用で
きることに着目した。発振回路の発振子として、周波数
チェックにより基準周波数に対して、正負各々偏差量が
均衡している発振子を設ける。すなわち、基準周波数に
対して正方向と負方向のそれぞれに周波数偏差を有する
2つの発振源を設けて、定期的かつ交互に、その異なる
2つの源発振を切り換えるようにした。位相検出および
発振回路の切り換えにおいても、簡単な論理回路により
実現できるようにした。これにより、長い時間レンジで
見た場合に、発振器の出力周波数の基準周波数に対する
偏差は、|正方向周波数偏差|−|負方向周波数偏差|
となるので、より基準周波数に近づくことになる。この
場合、正負それぞれに同じ値の周波数偏差を有する2つ
の発振器を設けることにより、基準周波数と同一の発振
器を得ることができる。また、発振信号切り換えタイミ
ングでは、異なる周波数を有する2つの発振信号が一定
間隔で必ず同期が一致するので、発振信号切り換え要求
に対して、ある期間で確実に切り換えられることにな
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す基準発振器
の構成図である。図1において、発振源1,2は、それ
ぞれ源発振クロックとして互いに微小周波数偏差を有す
るクリスタル振動子を用い、N分周して発振器出力とな
る発振源である。発振クロック同期検出部3は、EOR
ゲ−ト6と遅延回路7とANDゲ−ト8,9とから構成
されており、同期検出出力を発生する。切り換え信号発
生回路部4は、発振クロック同期検出部3の同期検出を
受けて、発振源2の出力に同期した切り換え信号を発生
する。発振出力切り換え回路部5は、切り換え信号発生
回路4の出力レベルにより発振源1,2を切り換える。
ここで、発振源1,2は、基準周波数に対して正方向、
負方向にそれぞれ周波数偏差を有する発振源であって、
発振出力切り換え回路部5が定期的かつ交互に発振源
1,2を切り換えることにより、相互の周波数偏差を吸
収することができる。
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す基準発振器
の構成図である。図1において、発振源1,2は、それ
ぞれ源発振クロックとして互いに微小周波数偏差を有す
るクリスタル振動子を用い、N分周して発振器出力とな
る発振源である。発振クロック同期検出部3は、EOR
ゲ−ト6と遅延回路7とANDゲ−ト8,9とから構成
されており、同期検出出力を発生する。切り換え信号発
生回路部4は、発振クロック同期検出部3の同期検出を
受けて、発振源2の出力に同期した切り換え信号を発生
する。発振出力切り換え回路部5は、切り換え信号発生
回路4の出力レベルにより発振源1,2を切り換える。
ここで、発振源1,2は、基準周波数に対して正方向、
負方向にそれぞれ周波数偏差を有する発振源であって、
発振出力切り換え回路部5が定期的かつ交互に発振源
1,2を切り換えることにより、相互の周波数偏差を吸
収することができる。
【0007】発振源1,2の切り換え動作において、2
つの発振源1,2は位相および周波数ともに異なってい
るため、位相同期の合ったタイミングで切り換え動作を
行うための制御回路が必要である。そこで、異なる周波
数を有する2つの発振源1,2が一定間隔で必ず同期が
一致すること、しかもその2つの発振源1,2の位相差
がある一定量ずつ変化するという点に着目し、2つの発
振源1,2の出力をEORゲ−ト6に入力し、随時位相
差を監視する。これにより、EORゲ−ト6の出力のパ
ルス幅が微小あるいはLレベルになるタイミング、つま
り2つの発振源1,2の同期のタイミングを検出する。
そのために、ANDゲ−ト8で、一方の発振信号とその
信号に遅延を持たせた発振信号との論理積をとり、さら
にANDゲ−ト9で、その出力とEORゲ−ト6の出力
の論理積をとることにより、遅延幅分以下の微小位相差
の場合に、ANDゲ−ト9の出力はLレベル一定とな
る。その固定レベルを検出して、発振源1,2の切り換
え信号を発生させるのである。
つの発振源1,2は位相および周波数ともに異なってい
るため、位相同期の合ったタイミングで切り換え動作を
行うための制御回路が必要である。そこで、異なる周波
数を有する2つの発振源1,2が一定間隔で必ず同期が
一致すること、しかもその2つの発振源1,2の位相差
がある一定量ずつ変化するという点に着目し、2つの発
振源1,2の出力をEORゲ−ト6に入力し、随時位相
差を監視する。これにより、EORゲ−ト6の出力のパ
ルス幅が微小あるいはLレベルになるタイミング、つま
り2つの発振源1,2の同期のタイミングを検出する。
そのために、ANDゲ−ト8で、一方の発振信号とその
信号に遅延を持たせた発振信号との論理積をとり、さら
にANDゲ−ト9で、その出力とEORゲ−ト6の出力
の論理積をとることにより、遅延幅分以下の微小位相差
の場合に、ANDゲ−ト9の出力はLレベル一定とな
る。その固定レベルを検出して、発振源1,2の切り換
え信号を発生させるのである。
【0008】図2は、図1における発振出力切り換え動
作時の各部の信号波形図である。なお、図2における各
波形の番号は、図1の中の信号の番号に対応している。
10は発振源1の出力波形、11は発振源2の出力波
形、12はEORゲ−ト6の出力波形、13は遅延回路
7の出力波形、14はANDゲ−ト8の出力波形、15
はANDゲ−ト9の出力波形、16は切り換え信号発生
回路部4の出力波形である。発振源1,2の出力信号1
0,11は互いに微小な周波数偏差があるため、発振ク
ロック同期検出部3のEORゲ−ト6で、その2つの信
号のEORをとることにより、周波数偏差分の一定レベ
ルずつ位相差変化する出力12を得る。しかし、微小な
周波数偏差であるため、位相の合致したタイミングの前
後の数クロック間は、ヒゲのような瞬間出力で、かつ数
nsレベルの微小出力しか現われない。その現象を把握
して同期検出を行うために、発振源2の発振信号11と
その信号に遅延を持たせた信号13とをANDゲ−ト8
に入力し、出力信号14を得る。さらに、その出力信号
14とEOR出力12をANDゲ−ト9に入力すること
により、遅延幅以下の微小位相差の場合には、Lレベル
一定となる出力15を得る。切り換え信号発生回路部4
では、出力15が一定レベルになってからカウンタを動
作させ、設定したカウント値になると、源発振出力の立
ち上りに合わせて切り換え信号16を発生させる。発振
出力切り換え回路部5は、この切り換え信号16により
源発振の切り換えを行う。図1では、2つの発振源出力
の同期が合致する毎に切り換えを行う例を示している。
作時の各部の信号波形図である。なお、図2における各
波形の番号は、図1の中の信号の番号に対応している。
10は発振源1の出力波形、11は発振源2の出力波
形、12はEORゲ−ト6の出力波形、13は遅延回路
7の出力波形、14はANDゲ−ト8の出力波形、15
はANDゲ−ト9の出力波形、16は切り換え信号発生
回路部4の出力波形である。発振源1,2の出力信号1
0,11は互いに微小な周波数偏差があるため、発振ク
ロック同期検出部3のEORゲ−ト6で、その2つの信
号のEORをとることにより、周波数偏差分の一定レベ
ルずつ位相差変化する出力12を得る。しかし、微小な
周波数偏差であるため、位相の合致したタイミングの前
後の数クロック間は、ヒゲのような瞬間出力で、かつ数
nsレベルの微小出力しか現われない。その現象を把握
して同期検出を行うために、発振源2の発振信号11と
その信号に遅延を持たせた信号13とをANDゲ−ト8
に入力し、出力信号14を得る。さらに、その出力信号
14とEOR出力12をANDゲ−ト9に入力すること
により、遅延幅以下の微小位相差の場合には、Lレベル
一定となる出力15を得る。切り換え信号発生回路部4
では、出力15が一定レベルになってからカウンタを動
作させ、設定したカウント値になると、源発振出力の立
ち上りに合わせて切り換え信号16を発生させる。発振
出力切り換え回路部5は、この切り換え信号16により
源発振の切り換えを行う。図1では、2つの発振源出力
の同期が合致する毎に切り換えを行う例を示している。
【0009】図3は、図1の基準発振器を1チップに収
容した高精度発振器モジュ−ルのモデル図である。図3
において、30は発振器モジュ−ル、1,2は発振源、
31は制御回路、32は電源電圧端子、33は切り換え
モ−ド設定信号端子、34は切り換えタイミング信号端
子、35は出力端子、36は空き端子、37はグランド
端子である。この切り換えモ−ド設定信号端子33をH
レベルに固定すれば、2つの発振源出力の同期が合致す
る毎に切り換えを行い、Lレベルに固定すれば、切り換
えタイミング信号端子34により外部より定期的に(例
えば、24H毎に)信号を入力させて、切り換え周期を
外部制御とする。図4は、図1の基準発振器と、汎用の
時計、アラ−ム機能を有するリアルタイムクロックLS
I(RTC)を1チップに収容した電子機器のモデル図
である。図4において、40は電子機器、1,2は発振
源、31は制御回路、43は汎用RTC、41は発振出
力、42は切り換え信号である。図4に示すように、1
チップに収容することにより、小型化が可能であると同
時に、切り換えタイミングはRTC43のアラ−ム機能
を用いてソフトウェアにより自在に設定することができ
る。
容した高精度発振器モジュ−ルのモデル図である。図3
において、30は発振器モジュ−ル、1,2は発振源、
31は制御回路、32は電源電圧端子、33は切り換え
モ−ド設定信号端子、34は切り換えタイミング信号端
子、35は出力端子、36は空き端子、37はグランド
端子である。この切り換えモ−ド設定信号端子33をH
レベルに固定すれば、2つの発振源出力の同期が合致す
る毎に切り換えを行い、Lレベルに固定すれば、切り換
えタイミング信号端子34により外部より定期的に(例
えば、24H毎に)信号を入力させて、切り換え周期を
外部制御とする。図4は、図1の基準発振器と、汎用の
時計、アラ−ム機能を有するリアルタイムクロックLS
I(RTC)を1チップに収容した電子機器のモデル図
である。図4において、40は電子機器、1,2は発振
源、31は制御回路、43は汎用RTC、41は発振出
力、42は切り換え信号である。図4に示すように、1
チップに収容することにより、小型化が可能であると同
時に、切り換えタイミングはRTC43のアラ−ム機能
を用いてソフトウェアにより自在に設定することができ
る。
【0010】このように、従来の基準発振器では、基準
周波数に対して偏差の少ない発振器を実現するために
は、高精度な発振子を使用する必要があった。しかし、
PLL回路等を用いた周波数および位相補正回路により
高精度の発振器が実現できるが、設計工数や回路規模が
増大するため、望ましい方法とは言えなかった。ところ
が、実際には、発振子の製造における周波数のばらつき
により、全数選別により高精度に適合するものだけを採
用していた。本発明においては、発振回路に用いる発振
子として、基準周波数に対して偏差の少ないものは必ず
しも必要でなく、発振子の周波数チェックにより基本周
波数に対して、正負それぞれに偏差量が均衡している発
振子を用いるだけでよい。従って、従来、発振子メ−カ
で規格外として廃棄されていたものでも、高精度発振子
として使用できることになる。また、位相検出および発
振回路切り換えにおいても、簡単な論理回路で実現でき
るので、大幅なコスト低減が可能である。
周波数に対して偏差の少ない発振器を実現するために
は、高精度な発振子を使用する必要があった。しかし、
PLL回路等を用いた周波数および位相補正回路により
高精度の発振器が実現できるが、設計工数や回路規模が
増大するため、望ましい方法とは言えなかった。ところ
が、実際には、発振子の製造における周波数のばらつき
により、全数選別により高精度に適合するものだけを採
用していた。本発明においては、発振回路に用いる発振
子として、基準周波数に対して偏差の少ないものは必ず
しも必要でなく、発振子の周波数チェックにより基本周
波数に対して、正負それぞれに偏差量が均衡している発
振子を用いるだけでよい。従って、従来、発振子メ−カ
で規格外として廃棄されていたものでも、高精度発振子
として使用できることになる。また、位相検出および発
振回路切り換えにおいても、簡単な論理回路で実現でき
るので、大幅なコスト低減が可能である。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正負それぞれに周波数偏差を有する2つの発振子を用
い、その発振信号を定期的に交互に切り換えることによ
り、基準周波数に近い基準信号発振器を実現することが
できる。その結果、基準周波数に対して誤差が多く、か
つ製造ばらつきの大きい発振子を有効に使用することが
でき、高精度な発振源および発振信号出力を安価に提供
することができる。
正負それぞれに周波数偏差を有する2つの発振子を用
い、その発振信号を定期的に交互に切り換えることによ
り、基準周波数に近い基準信号発振器を実現することが
できる。その結果、基準周波数に対して誤差が多く、か
つ製造ばらつきの大きい発振子を有効に使用することが
でき、高精度な発振源および発振信号出力を安価に提供
することができる。
【0012】
【図1】本発明の一実施例を示す基準発振器の構成図で
ある。
ある。
【図2】図1における基準発振器の位相同期動作のタイ
ムチャ−トである。
ムチャ−トである。
【図3】本発明を適用した高精度発振器モジュ−ルのモ
デル図である。
デル図である。
【図4】本発明を適用した高精度RTCのモデル図であ
る。
る。
1,2 発振源 3 発振クロック同期検出部 4 切り換え信号発生回路部 5 発振出力切り換え回路部 6 EORゲ−ト 7 遅延回路 8,9 ANDゲ−ト 10,11発振源の出力 12 EOR6の出力 13 遅延回路7の出力 14 ANDゲ−ト8の出力 15 ANDゲ−ト9の出力 16 切り換え信号発生回路部の出力
Claims (5)
- 【請求項1】 クリスタル振動子を用いた基準発振器に
おいて、基準周波数に対して正負各々周波数偏差を有す
る2つのクリスタル振動子と、該クリスタル振動子の発
振信号を交互に、かつ定期的に切り換える手段を具備し
たことを特徴とする基準発振器。 - 【請求項2】 請求項1に記載の基準発振器において、
上記交互切り換え手段は、2つのクリスタル振動子の発
振出力を監視して同期タイミングを検出する発振クロッ
ク同期検出回路と、該同期検出回路の同期検出信号を受
けて、上記クリスタル振動子の出力に同期した切り換え
信号を発生する切り換え信号発生回路と、該切り換え信
号発生回路の出力レベルによりクリスタル振動子の発振
出力を切り換える発振出力切り換え回路とから構成され
ることを特徴とする基準発振器。 - 【請求項3】 2つのクリスタル振動子の発振出力を切
り換える基準発振器の制御方法において、異なる周波数
を有する2つの発振信号はある定められた間隔で位相が
一致すること、および2つの発振信号の位相差はある定
められた量ずつ変化することに基づき、2つの発振信号
の位相差を随時監視して、該位相差が予め定められたレ
ベル以下であることを検出した時点で、両発振信号の位
相の一致を検出し、即時に切り換え動作タイミング信号
を発生させることを特徴とする基準発振器の制御方法。 - 【請求項4】 時計ないしアラ−ム機能を有するLSI
と、正負それぞれ偏差を有する2個のクリスタル振動子
と、該2個のクリスタル振動子の発振信号を交互に、か
つ定期的に切り換える制御回路とをワンチップに収容
し、発振信号の切り換えタイミングを上記LSIのアラ
−ム機能を用いてソフトウェアにより設定することを特
徴とする高精度の時計モジュ−ル。 - 【請求項5】 請求項1に記載の基準発振器を1チップ
に収容して、切り換えモ−ド設定信号端子を設け、該信
号端子をHレベル(またはLレベル)に固定することに
より2つのクリスタル振動子の出力の同期が一致する毎
に発振出力の切り換えを行い、該信号端子をLレベル
(Hレベル)に固定することにより、外部より定期的に
信号を入力して、2つのクリスタル振動子の発振出力の
切り換え周期を外部制御にすることを特徴とする高精度
の発振器モジュ−ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4159501A JPH066211A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 基準発振器およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4159501A JPH066211A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 基準発振器およびその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066211A true JPH066211A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=15695151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4159501A Withdrawn JPH066211A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 基準発振器およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066211A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014197750A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | セイコーエプソン株式会社 | 周波数選択回路、発振器、電子機器、移動体及び周波数選択回路の動作方法 |
JP2015159536A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-09-03 | アナログ・デバイシズ・インコーポレーテッド | 冗長クロック切替 |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP4159501A patent/JPH066211A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014197750A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | セイコーエプソン株式会社 | 周波数選択回路、発振器、電子機器、移動体及び周波数選択回路の動作方法 |
JP2015159536A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-09-03 | アナログ・デバイシズ・インコーポレーテッド | 冗長クロック切替 |
US9395745B2 (en) | 2014-02-10 | 2016-07-19 | Analog Devices, Inc. | Redundant clock switchover |
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