JPH0660482B2 - 除雪機の姿勢制御装置 - Google Patents

除雪機の姿勢制御装置

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JPH0660482B2
JPH0660482B2 JP25719785A JP25719785A JPH0660482B2 JP H0660482 B2 JPH0660482 B2 JP H0660482B2 JP 25719785 A JP25719785 A JP 25719785A JP 25719785 A JP25719785 A JP 25719785A JP H0660482 B2 JPH0660482 B2 JP H0660482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は除雪機の姿勢制御装置に関する。
(従来の技術) 除雪機は、通常、路面を走行可能とされる走行部と、こ
の走行部に回動自在に枢支される除雪機本体とを有して
いる。また、除雪機本体を所望の除雪作業高さや路面の
状態に対応させるために、この除雪機本体を所望の回動
姿勢に保持可能とするような姿勢制御装置が設けられ
る。そして、この装置には手動操作式と踏動操作式のも
のがある。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、除雪作業を行う必要があるような寒冷地では
手が凍えて思うように動かしにくいものである。このた
め、除雪機本体の回動操作を凍えた手で行うことは容易
ではない。よって、手動操作式ではその操作は煩雑であ
る。
一方、踏動操作は寒さには対応できるが、手動操作ほど
細かい操作は望めないため、踏動操作式の場合には、種
々の除雪作業条件に対する適切な除雪機本体の回動操作
を得るようにすることは容易ではない。
(発明の目的) この発明は、上記のような事情に注目してなされたもの
で、踏動操作によっても除雪機本体の回動操作が適切に
できるようにし、しかも、この操作が容易にできるよう
にすることを目的とする。
(発明の構成) 上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするところ
は、除雪機本体の回動を規制する回動規制手段を走行部
側と除雪機本体側のいずれか一方側に枢支される踏動部
材と、他方側に設けられ上記踏動部材に係合するように
設けられる係止部材とで構成し、除雪機本体を任意回動
姿勢で保持する上記両部材のロック係合状態と、除雪機
本体の自由な回動を許容する同上両部材のフリー係合状
態のいずれか一方を選択的に採り得るようにし、かつ、
除雪機本体を上方回動姿勢としたときに上記ロック係合
状態とフリー係合状態の一方の状態から他方の状態に切
換可能とした点にある。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
1は除雪機で、この除雪機1は車体フレーム2と、この
車体フレーム2を上下回動自在に枢支して路面G上を走
行可能とされる走行部3と、上記車体フレーム2の前部
に設けられる除雪機本体4と、同上車体フレーム2の後
部に支持されるエンジン5とを有している。また、同上
車体フレーム2の後端には左右一対のハンドル7,7が
後上方に向って突設される。そして、除雪機1による除
雪作業はオペレータがこのハンドル7,7を把持するこ
とによってなされる。
上記走行部3について説明すると、この走行部3は走行
部フレーム8を有し、この走行部フレーム8の前部には
駆動軸9が支承され、この駆動軸9の両端にはそれぞれ
駆動軸10,10が取り付けられる。一方、上記走行部
フレーム8の後部には従動軸11が取り付けられ、この
従動軸11の両端にはそれぞれ従動輪12,12が支承
される。また、これら駆動輪10と従動輪12とにゴム
製のクローラ13,13がそれぞれ巻き掛けられる。そ
して、上記駆動輪10が図示しない動力伝達装置を介し
て上記エンジン5により駆動され、これによってクロー
ラ13が路面Gを転動し、走行部3がこの路面Gを走行
する。
一方、上記除雪機本体4は次のように構成される。即
ち、横向軸心回りに回動して雪を砕くオーガ15が車体
フレーム2側に支承される。このオーガ15の後方を覆
ってこのオーガ15で砕かれた雪を集める集雪カバー1
6が設けられる。また、この集雪カバー16により集め
られた雪を吹き飛ばす回転羽根17が設けられ、これら
オーガ15と回転羽根17とはそれぞれ上記エンジン5
に連動連結されて駆動される。また、上記回転羽根17
の上方にはこの回転羽根17からの雪を所望の方向に案
内して投雪するシュート18が設けられる。
上記車体フレーム2は軸駆動輪10に枢支され、この駆
動輪10を中心として上下回動自在とされる。従って、
上記ハンドル7,7を前方回動(第1図中矢印F)させ
ると、車体フレーム2は走行部3の駆動軸9を中心とし
て回動し、これに伴って除雪機本体4は下方回動するこ
とになる(第1図中矢印D)。そして、この場合には、
路面Gに近い積雪に対する除雪作業が可能となる。ま
た、上記ハンドル7,7を後方回動(第1図中矢印A)
させると、除雪機本体4は上記駆動軸9を中心として上
方回動することになる(第1図中矢印U)。そして、こ
の場合には、路面Gから上方に離れた積雪に対する除雪
作業が可能となり、また、路面Gに凹凸がある場合、こ
の路面Gに除雪機本体4が干渉することを回避しながら
除雪機1を走行させることも可能となる。
上記構成において、除雪機本体4の回動を規制する回動
規制手段21が設けられる。この回動規制手段21は走
行部3側に枢支される踏動部材22と、除雪機本体4側
である各ハンドル7にそれぞれ支持されこの踏動部材2
2に係合する係止部材たる一対の係止ピン23,23と
で構成され、この係合で除雪機本体4の回動が規制され
る。
上記踏動部材22について説明する。即ち、上記走行部
フレーム8の後端部には支持軸8a,8aが突設され、
これら両支持軸8a,8a間に枢支軸24がその軸心回
りに回転自在に架設される。また、上記枢支軸24に上
記係止ピン23,23と係合する左右一対の係合板2
5,25が溶接され、この枢支軸24の回転に伴って前
後方向回動自在とされる。これら左右係合板25,25
の回動端側間にはフートペダル26が架設される。ま
た、上記係合板25,25を前方に回動させるように弾
性的に付勢する左右一対のスプリング27,27が設け
られる。一方、走行部3に対して除雪機本体4側たる前
記ハンドル7,7の下部には後下方に向って支持片7
a,7aがそれぞれ突設され、この両支持片7a,7a
に上記各係止ピン23が突設されている。
そして、上記除雪機本体4を任意回動姿勢で保持する係
止ピン23と係合板25のロック係合状態と、除雪機本
体4の自由な回動を許容する同上係止ピン23と係合板
25のフリー係合状態のいずれか一方が選択的に採り得
るようにされている。
即ち、上記係合板25には上記係止ピン23と係合して
ロック係合状態を得るためのロック溝30と、このロッ
ク溝30の後方で同上係止ピン23と係合してフリー係
合状態を得るためのフリー溝31とがそれぞれ縦長に形
成されている。上記係止ピン23はロック溝30の前縁
に沿って相対摺動自在とされ、上記ロック溝30の後縁
には同上係止ピン23を係脱自在に係止させる複数の係
止切欠30aが形成される。また、同上係止ピン23は
フリー溝31に対し相対摺動自在とされている。
第3図において、上記ロック係合状態について説明する
と、係止ピン23はロック溝30に係合されており、踏
動部材22を踏動操作しない場合には、係止ピン23は
スプリング27の付勢力でロック溝30における係止切
欠30aに係止される。このため、車体フレーム2の回
動が規制され、これによって除雪機本体4がその回動姿
勢に保持される(図中実線図示)。
上記状態から除雪機本体4を上方回動させて所望の姿勢
にさせようとするには、まず、踏動部材22を踏動操作
し(図中矢印P)、ロック溝30の前縁が係止ピン23
に当接するまでこの踏動部材22を後方回動させる(図
中一点鎖線図示)。
次に、係止ピン23とロック溝30の前縁との相対摺動
を伴いながらハンドル7を後方回動(図中矢印A)させ
る。すると、除雪機本体4が上方回動する(図中矢印
U)。そして除雪機本体4が所望の姿勢となれば、そこ
で踏動部材22に対する踏動操作を解除する。すると、
スプリング27の付勢力で踏動部材22が前方回動し、
そのときの係止ピン23の位置に対応する係止切欠30
aにこの係止ピン23が係止されて除雪機本体4がその
姿勢に保持される(図中二点鎖線図示)。
また、上記とは逆に除雪機本体4を下方回動させようと
するには、踏動部材22を踏動操作した状態で上記とは
逆にハンドル7を前方回動(図中矢印F)させ、これに
よって除雪機本体4を下方回動(図中矢印D)させ、所
望の姿勢となったとき踏動部材22に対する踏動操作を
解除すればよい。
第4図において、上記フリー係合状態について説明する
と、係止ピン23はフリー溝31に係合されており、こ
れら係止ピン23とフリー溝31とは相対摺動自在であ
ることから、ハンドル7の前後への回動操作で除雪機本
体4は上下回動されて姿勢変更が可能とされる。
また、上記除雪機本体4を上方回動姿勢としたときには
上記第3図について説明したロック係合状態と第4図に
より説明したフリー係合状態の一方の状態から他方の状
態に切換可能とされている。即ち、上記ロック溝30と
フリー溝31の両下端同士が連通溝32で連結されてお
り、係止ピン23はこの連通溝32を摺動してロック溝
30とフリー溝31の一方から他方へ移行可能とされて
いる。
第3図と第4図により係止ピン23をロック溝30から
フリー溝31へ移行させる手順について説明すると、ま
ず、踏動部材22を踏動操作してこれを後方回動させ係
止切欠30aに対する係止ピン23の係合を解除させる
(第3図中一点鎖線図示)。次に、ハンドル7を後方回
動させ、(各図中矢印A)、除雪機本体4を上方回動さ
せる(各図中矢印U)。すると、係止ピン23がロック
溝30の下端に到達する。ここで、踏動部材22に対す
る踏動操作を解除するとスプリング27の付勢力で踏動
部材22が前方回動し、係止ピン23は連通溝32を相
対的に後方に移動する(第3図中矢印S)。そして、こ
の係止ピン23は第4図の二点鎖線で示す位置に到達す
る。次に、ハンドル7を前後に回動操作すれば係止ピン
23がフリー溝31に係合してフリー係合状態が得られ
る。
なお、上記とは逆に係止ピン23をフリー溝31からロ
ック溝30へ移行させるには上記と逆の手順を採ればよ
い。
なお、以上は図示の例によるが、上記実施例とは逆に係
止ピン23を走行部3側に設け、踏動部材22を車体フ
レーム2側に設けてもよい。
(発明の効果) この発明によれば、回動規制手段を走行部側と除雪機本
体側のいずれか一方側に枢支される踏動部材と、他方側
に設けられ上記踏動部材に係合するように設けられる係
止部材とで構成し、除雪機本体を任意回動姿勢で保持す
る上記両部材のロック係合状態と、除雪機本体の自由な
回動を許容する同上両部材のフリー係合状態のいずれか
一方を選択的に採り得るようにし、かつ、除雪機本体を
上方回動姿勢としたときに上記ロック係合状態とフリー
係合状態の一方の状態から他方の状態に切換可能とした
ため、踏動操作により、ロック係合状態もしくはフリー
係合状態のうちの所望の状態を選択して除雪条件に合致
する除雪機本体の種々の回動姿勢を採ることが可能とな
る。従って、踏動操作による場合でも手動操作による場
合と同様に除雪機本体の回動操作を適切にすることがで
き、よって、寒冷地での作業上有益である。
また、上記ロック係合状態とフリー係合状態のうちの一
方から他方への切換操作は除雪機本体の上方回動姿勢で
なされるため、この切換操作時には、路面側に対する除
雪機本体の干渉は自動的に避けられることとなる。従っ
て、この切換操作は容易になされるのであり、除雪機本
体の操作上有益である。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例を示し、第1図は除雪機の全体側
面図、第2図は除雪機の背面部分断面図、第3図は第1
図の部分拡大説明図、第4図は第3図に相当する図であ
る。 1……除雪機、3……走行部、4……除雪機本体、21
……回動規制手段、22……踏動部材、23……係止ピ
ン(係止部材)、30……ロック溝、30a……係止切
欠、31……フリー溝、32……連通溝。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路面を走行可能とされる走行部を設けると
    共に、この走行部に除雪機本体を上下回動自在に枢支
    し、この除雪機本体の回動を規制する回動規制手段を設
    けた除雪機の姿勢制御装置において、上記回動規制手段
    を走行部側と除雪機本体側のいずれか一方側に枢支され
    る踏動部材と、他方側に設けられ上記踏動部材に係合す
    るように設けられる係止部材とで構成し、除雪機本体を
    任意回動姿勢で保持する上記両部材のロック係合状態
    と、除雪機本体の自由な回動を許容する同上両部材のフ
    リー係合状態のいずれか一方を選択的に採り得るように
    し、かつ、除雪機本体を上方回動姿勢としたときに上記
    ロック係合状態とフリー係合状態の一方の状態から他方
    の状態に切換可能としたことを特徴とする除雪機の姿勢
    制御装置。
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