JPH066042Y2 - チューブ容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はキャップ位置合せ機構付きのチューブ容器に係
る。

「従来の技術」 位置合せ機構付きのキャップとして、例えば実開昭61−
132253号公報の考案が知られている。該キャップは、容
器体口頸部に螺合する内キャップと、該内キャップを内
装させた外キャップとを、互いに回動不能に係合させる
と共に、外キャップに対して内キャップを上方へ付勢さ
せておき、キャップを締付けして、外キャップ周壁下端
が容器体肩部の上面へ接するに拘らず尚容器体胴部の位
置と外キャップ周壁の位置とが不一致の場合は、上記状
態から更に外キャップを定位置で空転させ、該外キャッ
プに対して内キャップだけを螺降させることで、その位
置合せを行えるようにしたものである。

「考案が解決しようとする課題」 位置合せ機構付きのキャップは、弾性変形防止のために
硬質の合成樹脂材で成形するため、例えばチューブ容器
のような軟質の容器にそのまま使用すると、外キャップ
下端が容器の肩部上面へ接した後、更に外キャップを定
位置で空転させる際、外キャップ下端が擦ることで容器
体肩部に傷がつき、又内キャップ付勢の反力により外キ
ャップは下方へ付勢されているためその付勢により容器
体肩部が押下げられることなる。

本案はこのような欠点を除去するものである。

「課題を解決するための手段」 胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起立する軟材質
合成樹脂製のチューブ容器本体１と、上記口頸部外面へ
嵌着させた雄ねじ筒７下端から非眞円形状の第一外向き
フランジ８を突出するカバー筒６と、上記雄ねじ筒７に
螺合させた雌ねじ筒13上端に第一内向きフランジ14と第
二外向きフランジ15とを付設した内キャップ筒12と、上
記口頸部の上端面を閉塞する弾性蓋板20の外周部を上外
方へ突出して該外周部先端を第一内向きフランジ14下面
へ係合させると共に、蓋板21上面からフランジ孔に通し
て起立する脚筒22外面の突条23を第一内向きフランジ14
上面へ係合させた蓋部材20と、上記内キャップ筒12を覆
って頂壁26から垂下する周壁27下端の第二内向きフラン
ジ28を上記カバー筒６の第一外向きフランジ８上へ、該
第二内向きフランジ下面へ穿設した非眞円形状の凹部内
へ第一内向きフランジを嵌合させて、かつ第二内向きフ
ランジ内周面とカバー筒の第一筒部外面との間に雌ねじ
筒下降用隙間をおいて載置し、更に内キャップ筒12との
間に回動阻止手段29を設けた外キャップ25と、上記内キ
ャップ筒12を外キャップに対して上方へ付勢するコイル
スプリング31とからなり、上記カバー筒６と内キャップ
筒12と外キャップ25とを硬質の合成樹脂製とした。

「作用」 第１図の状態からチューブ容器本体１に対して外キャッ
プ25を正方向へ回すと、第二内向きフランジ28がカバー
筒６の第一外向きフランジ８上へ接した後、該外キャッ
プはその位置で第二内向きフランジ下面の凹部28a内へ
第一外向きフランジ８が嵌合するまで空転するが、該外
キャップと回動不能に係合された内キャップ筒12はカバ
ー筒６との螺合によりコイルスプリング31の付勢に抗し
て螺降し、このようにして容器本体胴部と外キャップ周
壁との位置合せを行うことが出来る。チューブ容器本体
の肩部上面に対して外キャップ25下端は接することがな
い。

「実施例」 １は軟材質合成樹脂製のチューブ容器本体で、横断面楕
円形状のその胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起
立している。その口頸部の上端部には凹溝４を周設し、
かつその凹溝下方の口頸部部分外面には第４図が示すよ
うに突条５を縦設している。

上記口頸部にカバー筒６を嵌着させる。該カバー筒は雄
ねじ筒７下端に第一外向きフランジ８を付設したもの
で、その雄ねじ筒内面に縦設した凹溝内へ上記突条５を
嵌合させて口頸部外面へ雄ねじ筒７を嵌合させ、かつ雄
ねじ筒の上端部内面に周設した突条９を口頸部の凹溝４
内へ嵌合させる。第一外向きフランジ８は非眞円形状、
例えば楕円形とし、その外周部下面に付設した突条を容
器本体の肩部２上面へ載置している。該カバー筒と後述
の内キャップ筒および外キャップとは硬質の合成樹脂材
で成形する。

キャップ11は、内キャップ筒と蓋部材と外キャップとで
形成する。

内キャップ筒12は既述雄ねじ筒７にねじ込み代を残して
螺合させた雌ねじ筒13を有し、その雌ねじ筒上端に第一
内向きフランジ14と第二外向きフランジ15とを付設して
いる。該第二外向きフランジの左右両部からは、係合子
16，16を穿設している。

蓋部材20は、既述容器本体上端面を閉塞する弾性蓋板21
を有し、該蓋板外周部を上外方へ突出して該外周部先端
を内キャップ筒12の第一内向きフランジ14下面へ係合さ
せると共に、蓋板21上面から第一内向きフランジ14のフ
ランジ孔に通して脚筒22を起立し、該脚筒外面の突条23
を第一内向きフランジ14上面へ係合させている。蓋板21
は弾性変形可能であり、既述雄ねじ筒７に対する内キャ
ップ筒12の螺降によって蓋板外周部は弾性変形する。

外キャップ25は、上記内キャップ筒12を覆って頂壁26か
ら垂下する横断面楕円形状の周壁27下端の第二内向きフ
ランジ28を既述カバー筒６の第一外向きフランジ８上
へ、該第二内向きフランジ下面へ穿設した非眞円形状の
凹部28a内へ第一内向きフランジを嵌合させて、かつ第
二内向きフランジ内周面とカバー筒の第一筒部外面との
間に雌ねじ筒下降用間隙をおいて載置し、更に内キャッ
プ筒12との間に回動阻止手段29を設けたものである。外
キャップは図示のように上部材と下部材とで各周壁部を
嵌着させて形成すればよく、上記回動手段として上部材
周壁上部の内面から第２図が一点鎖線をもって示すよう
に、係合板30，30を内方へ突出させ、既述内キャップの
係合子16をそれ等係合板間に挿入させている。

上記外キャップの第二内向きフランジ28下面と内キャッ
プ筒12の第二外向きフランジ15下面との間にはコイルス
プリング31を介装させ、内キャップ筒12を上方へ付勢さ
せている。

「考案の効果」 本案は既述のようにチューブ容器本体１の口頸部３外面
に硬質合成樹脂製のカバー筒６を嵌着させ、その第一外
向きフランジ８上へ外キャップ周壁下端に付設した第二
内向きフランジ28を載置したから、容器本体に対してキ
ャップ11を締付けし、かつ位置合せのために更にキャッ
プを回しても、容器本体肩部２が傷つけられることがな
く、又そのキャップ回動により雄ねじ筒７に対して雌ね
じ筒13が螺降しても、蓋部材20の弾性蓋板21はその外周
部を上外方へ突出させてその先端を内キャップ筒12の第
１内向きフランジ14下面へ圧接させているから、その弾
性蓋板の外周部が弾性変形することで口頸部上端面を閉
塞する蓋部材20が内キャップ筒12の螺降を妨げることが
なく、このようにして、容器本体胴部とキャップ周壁と
の位置合せを容易に行わせることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案チューブ容器要部の半断面図、第２図は平
面図、第３図はその側面図、第４図Ａは本案容器のチュ
ーブ容器本体要部の斜視図、同図Ｂはその容器形成部材
としてのカバー筒の斜視図、同図Ｃはその容器形成部材
としての内キャップ筒の斜視図である。 １……容器本体、１１……キャップ １２……内キャップ筒、２０……蓋部材 ２５……外キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起
   立する軟材質合成樹脂製のチューブ容器本体１と、上記
   口頸部外面へ嵌着させた雄ねじ筒７下端から非眞円形状
   の第一外向きフランジ８を突出するカバー筒６と、上記
   雄ねじ筒７に螺合させた雌ねじ筒13上端に第一内向きフ
   ランジ14と第二外向きフランジ15とを付設した内キャッ
   プ筒12と、上記口頸部の上端面を閉塞する弾性蓋板20の
   外周部を上外方へ突出して該外周部先端を第一内向きフ
   ランジ14下面へ係合させると共に、蓋板21上面からフラ
   ンジ孔に通して起立する脚筒22外面の突条23を第一内向
   きフランジ14上面へ係合させた蓋部材20と、上記内キャ
   ップ筒12を覆って頂壁26から垂下する周壁27下端の第二
   内向きフランジ28を上記カバー筒６の第一外向きフラン
   ジ８上へ、該第二内向きフランジ下面へ穿設した非眞円
   形状の凹部内へ第一内向きフランジを嵌合させて、かつ
   第二内向きフランジ内周面とカバー筒の第一筒部外面と
   の間に雌ねじ筒下降用間隙をおいて載置し、更に内キャ
   ップ筒12との間に回動阻止手段29を設けた外キャップ25
   と、上記内キャップ筒12を外キャップに対して上方へ付
   勢するコイルスプリング31とからなり、上記カバー筒６
   と内キャップ筒12と外キャップ25とを硬質の合成樹脂製
   としたことを特徴とするチューブ容器。