JPH066038B2 - フレ−バ−添加物の製造方法 - Google Patents

フレ−バ−添加物の製造方法

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JPH066038B2
JPH066038B2 JP60041088A JP4108885A JPH066038B2 JP H066038 B2 JPH066038 B2 JP H066038B2 JP 60041088 A JP60041088 A JP 60041088A JP 4108885 A JP4108885 A JP 4108885A JP H066038 B2 JPH066038 B2 JP H066038B2
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昌之 鎌田
則嗣 佐々木
英毅 若林
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Soda Aromatic Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ.産業上の利用分野) 本発明はフレーバー添加物の製造法に関し、特に焙焼香
気を有するフレーバー添加物の新規製造法に関する。
(ロ.従来の技術) 食品には、加熱処理することによつて食されるものが極
めて多い。食品を加熱した際、なかに含まれる成分の分
解また成分間での反応によつて加熱前には存在しなかつ
た揮発性に富んだ化合物が発現する。それらの化合物の
生成機構については極く一部を除き未だ解明されるに至
つていないが、アミノ酸類と糖類によるアミノーカルボ
ニル反応すなわちメイラード反応が重要な役割を果して
いると考えられている。
従来アミノ酸類と糖類とを主原料とするアミノーカルボ
ニル反応によつて得られた生成物をフレーバー添加物と
して利用する多くの提案がなされてきた。この中で特に
一般的に用いられている製法はアミノ酸類と糖類とを含
む混合物を水、有機溶媒、動植物油脂等の溶媒、特に水
の存在下、加熱反応させることによつて得る方法であ
る。しかし、かかる方法によつて得られるフレーバー
は、焙焼処理によつて飲食される食品類、例えば焼肉、
焼魚、焼菓子、パン類、ナツツ類、コーヒー、ココア等
に用いるフレーバー添加物として、ロースト感や好まし
い焦甘臭に欠け、不充分なものであつた。
(ハ.発明が解決する問題点) 本発明者等はこの様なロースト感を伴なうフレーバー添
加物の製造に関し、研究を行なつてきたが、無溶媒での
アミノ酸類と糖類の加熱反応によつて上記欠点を満足す
るフレーバー添加物を得ることができるという知見を得
た。しかし無溶媒下での反応生成物は高粘度のタール状
を呈し反応中の系内を均一に保つことが難しく、再現性
に欠けること、香気特性に多様性をもたせることが困難
であること、またフレーバー添加物として使用し易い形
態へ変換する為の反応後の処理が困難であるという欠点
を有していた。
本発明の目的はメイラード反応によるフレーバー添加物
の改良製造方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、すぐれたロースト感、焦甘臭等
の焙焼香気を有するフレーバー添加物を再現性よく且つ
簡単な操作で製造する方法を提供することにある。
(ニ.問題点を解決するための手段) 上記本発明の目的はアミノ酸もしくはその誘導体と糖と
を加熱反応させてフレーバー添加物を製造するに際し、
反応を、用いた反応原料と相溶性がなく且つ反応温度条
件下で非溶融性の粉粒体の存在下に非溶液系で行なうこ
とによつて達成される。
本発明方法で用いる反応原料であるアミノ酸類と糖類は
従来から知られたメイラード反応を生起しうるものであ
れば本質的にはいづれでもよい。
アミノ酸類の具体例としては、アラニン、グリシン、リ
ジン、ヒドロキシリジン、バリン、アルギニン、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、シスチン、システイン、セリ
ン、プロリン、ヒドロキシプロリン、ヒスチジン、メチ
オニン、トリプトフアン、スレオニン、チロシン、フエ
ニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、アミノ酪酸
等、もしくはそれらの塩類の1種もしくは2種以上の混
合物を例示することができるが、勿論これらに限定され
るものではない。
糖類の具体例としては、グリセルアルデヒド、エリスロ
ース、トレオースアラビノース、キシロース、リボー
ス、グルコース、マンノース、ガラクトース等のアラビ
ノース類、及びジヒドロキシアセトン、キシルロース、
リブロース、フラクトース、ソルボース等のケトース類
さらに2−デオキシリボース、ラムノース、フコース等
のデオキシ糖、またさらにはマルトース、セロビオー
ス、イソマルトース、ラクトース、シュクロース等の少
糖類の1種もしくは2種以上の混合物を例示することが
できるが勿論これに限定されるものではない。
本発明ではこれら両反応原料を非溶液系即ち実質上溶媒
の存在しない系で反応させると共に反応系に粉粒体を存
在させることを本質とする。
粉粒体は用いた反応原料と相溶性がなく且つ反応温度条
件下で非溶融性であることを要する。本発明で粉粒体と
はアルカリ土類金属、その塩もしくはその酸化物又は第
IV属(周期律表)に属する非金属もしくはその酸化物を
必須化学組成とする粉末又は粒状物又はそれらの混合物
を意味する。その粒子径及び形状は特に限定されない
が、粒径は通常0.0001〜5mm、特に0.001〜
1mmが好ましく、形状は球形が好ましい。
粉粒体は前記規定に含まれるものであれば本質的にはい
づれでもよいが、多孔質無機粉粒体が特に好ましい。こ
れは粉粒体の表面上だけでなく多孔質体の内部に吸着さ
れた反応原料も反応に関与することがより好ましい効果
を示すためと推測される。より好ましい粉粒体としては
アルミナ、シリカゲル、ケイソウ土、活性炭等を例示す
ることができる。
アミノ酸類と糖類の混合比は重量比で100:1〜0.
01:1、特に10:1〜0.01:1の範囲が好まし
い。
粉粒体の使用量は反応の少なくとも1部、好ましくは要
部が粉粒体上(孔中も含む)もしくはその近傍で生起す
るに十分な量であることが望ましく、反応原料と粉粒体
の重量比で表わすと、100:1〜0.001:1、好
ましくは20:1〜0.01:1、特に好ましくは5:
1〜0.1:1の範囲が用いられる。
加熱反応における加熱温度と時間とは相互に関係があ
り、高温下の反応においては短時間で行なうのが良く、
逆に比較的低温下では長時間の反応を行なうのが良い。
通常、加熱温度は約50〜250℃好ましくは約80〜
200℃の範囲が用いられる。また加熱時間は通常約1
5秒〜150時間、好ましくは約30秒〜10時間の範
囲が用いられる。最適条件は用いる反応原料の種類、粉
粒体の量、期待するフレーバー組成物の香味や特性に応
じて自由に選択することができる。
反応は開放系、密閉系を問わず、また回分式連続式等、
既存の如何なる装置形態においても行なうことができ
る。圧力も減圧条件下、大気圧、自然発生圧、加圧条件
下のいづれにおいても行なうことができるが、150kg
/cm2以下で行なうのが便宜である。また通常の空気中
の他、ヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス、炭酸ガ
ス等の雰囲気下にて行なうこともできる。
加熱反応生成物は適宜の手段で粉粒体から分離される。
好ましい分離操作としては溶媒抽出と過の組合せがあ
る。溶媒は、水、有機溶媒、動植物油脂から適宜に選択
されうる、具体的には水、メタノール、エタノール、ヘ
キサン、酢酸エチル、イソプロパノール、アセトン、シ
クロヘキサン、ペンタン、更にプロピレングリコール、
グリセリン等多価アルコール、短鎖及び中鎖脂肪酸エス
テルを有するトリグリセライド、また牛脂、豚脂、羊脂
等の動物脂、大豆油、サフラワー油、ゴマ油、ナタネ
油、綿実油、オリーブ油、落花生油、カカオ脂、ココナ
ツ油、パーム油、等の植物油脂の1種もしくは2種以上
の混合物を好ましいものとして例示できる。さらに好ま
しくは、水、エタノール、及び、プロピレングリコー
ル、グリセリン等多価アルコール、中鎖脂肪酸エステル
を有するトリグリセライド、ナタネ油、綿実油、オリー
ブ油等の植物油脂の1種もしくは2種以上の混合物を例
示することができる。
抽出の方法は回分式、連続式を問わない。また過も加
圧、減圧、自然過等、既存の固液分離方法によつて行
なうことができる。さらに得られた溶液は、濃縮、溶媒
の回収、乾燥等の操作により、溶液状、ペースト状、粉
末状その他任意の形態において使用することができる。
かくして得られた生成物は、強いロースト臭、焦甘臭を
基調とした焙焼香気を有するものでありフレーバ添加物
として広汎に食品工業分野において使用することができ
る。特に焼肉様フレーバー、焼魚様フレーバー、焼菓子
様フレーバー、パン様フレーバー、ナツツ様フレーバ
ー、コーヒー様フレーバー、ココア様フレーバー等とし
て使用することによりその優れた特性が発揮される。
本発明方法は簡単にして再現性に優れていると共に、抽
出溶媒の選択範囲が著しく広いため、水溶性、油溶性を
問わず広範な使用目的に対応しうる。また使用する粉粒
体の選択により得られる生成物の香気特性を微妙に変え
ることができるため、賦香対象の特性に応じて適宜の品
質特性を有するフレーバー添加物を得ることができる。
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例1 フラクトース10g、アルギニン5g、グルタミン酸1
g、アラニン1g、シスチン1g、シリカゲル10gを
三径フラスコに仕込み、100℃で2時間かきまぜた後
冷却する。さらに反応物に30gの水:グリセリン=
1:1の混合液を加え、50℃にて1時間かきまぜた
後、別によつて固形物を除去し軽いロースト感のある
焙焼香気を有するコーヒーフレーバー物質を得た。
比較例1 実施例1においてシリカゲルを添加せず、かわりに30
gの水:グリセリン=1:1の混合液を加え、100℃
で2時間かきまぜた後、冷却し、さらに50℃にて1時
間かきまぜた後、冷却することによつてコーヒーフレー
バー物質を得た。
上記実施例1、及び比較例1で得られたフレーバー物質
をそれぞれ水で50倍に希釈し、よく訓練された検査員
20名のパネルにより、香味、嗜好性について官能検査
を行なつた。結果は表1に示すように実施例1のコーヒ
ーフレーバー物質が好ましいと判定された。
実施例2 グルコース60g、アスパラギン酸8g、ロイシン6
g、フエニルアラニン3g、リジン塩酸塩5g、グルタ
ミン塩5g、プロリン3g、活性炭90gの混合物をオ
ートクレーブに仕込み120℃で1時間かきまぜた後、
冷却した。冷却後プロピレングリコール100gを加え
再び40℃に加温し30分間かきまぜた後、ブフナーロ
ートを用いて減圧にて固形物を取り除き甘いロースト感
のあるココアフレーバー物質を得た。
比較例2 実施例1において活性炭を添加せず、かわりにプロピレ
ングリコール100gを加えて120℃で1時間かきま
ぜた後冷却し、さらに40℃で30分間かきまぜた後ブ
フナーロートを用いて減圧にて過を行ないココアフレ
ーバー物質を得た。
上記実施例2及び比較例2で得られたココアフレーバー
物質をそれぞれ水で50倍に希釈し、よく訓練された検
査員20名のパネルにより香味、嗜好性について官能試
験を行なつた。結果は表2に示すように実施例2のココ
アフレーバー物質が好ましいと判定された。
実施例3 グルコース10g、アラニン4g、ロイシン3g、トレ
オニン2g、チロシン2g、リジン塩酸塩4g、ケイソ
ウ土30gを三径フラスコに仕込み、窒素ガスの気流下
130℃で2時間かきまぜた後冷却する。さらに反応物
に精製ヤシ油20gを加え60℃で30分間かきまぜた
後冷却し、ブフナーロートにて固形物を減圧過しロー
スト感のある芳ばしさを有するナツツフレーバー物質を
得た。
比較例3 実施例3においてケイソウ土を添加せず、かわりに20
gの精製ヤシ油を加え、130℃で2時間かきまぜた後
冷却し、さらに60℃で30分間かきまぜた後冷却しブ
フナーロートにて減圧過しナツツフレーバー物質を得
た。
上記実施例3及び比較例3において得られたナツツフレ
ーバー物質をそれぞれ500倍量の温水に分散させ、よ
く訓練された検査員20名のパネルにより香味、嗜好性
について官能試験を行なつた。結果は表3に示すように
実施例3のナツツフレーバー物質が好ましいと判定され
た。
実施例4 フラクトース5g、グルコース5g、グルタミン酸3
g、アスパラギン酸2g、シスチン4g、アルギニン1
g、メチオニン1g、アルミナ20gを三径フラスコに
仕込み130℃、30分かきまぜた後冷却する。さらに
反応物にサフラワー油20gを加え、50℃で1時間か
きまぜた後、冷却し、固形物を別し、ローストチキン
フレーバー物質を得た。
比較例4 実施例4においてアルミナを添加するかわりにサフラワ
ー油20gを加え、130℃で30分かきまぜた後冷却
し、さらに50℃で1時間かきまぜた後、冷却し、固形
物を別し、ローストチキンフレーバー物質を得た。
上記実施例4及び比較例4において得られたローストチ
キンフレーバー物質をそれぞれ500倍量の温水に分散
させ、よく訓練された検査員20名のパネルにより香
味、嗜好性について官能試験を行なつた。結果は表4に
示すように実施例4のローストチキンフレーバー物質が
好ましいと判定された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸もしくはその誘導体と糖とを加熱
    反応させてフレーバー添加物を製造するに際し、該反応
    を用いた反応原料と相溶性がなく反応温度条件下で非溶
    融性であり、且つアルカリ土類金属、その塩もしくはそ
    の酸化物又は第IV族に属する非金属もしくはその酸化物
    を必須化学組成とする粉粒体の存在下に非溶液系で行う
    ことを特徴とするフレーバー添加物の製造方法。
  2. 【請求項2】粉粒体が多孔質体である特許請求の範囲第
    1項記載の方法。
  3. 【請求項3】反応後、水、有機溶媒及び/又は動植物油
    脂で系を処理して粉粒体に付着ないし吸着している反応
    生成物を抽出し、次いで粉粒体を濾別して反応生成物を
    取得することからなる特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
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