JPH066023B2 - 吸上式加熱蒸散装置用吸液芯 - Google Patents

吸上式加熱蒸散装置用吸液芯

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JPH066023B2
JPH066023B2 JP1057162A JP5716289A JPH066023B2 JP H066023 B2 JPH066023 B2 JP H066023B2 JP 1057162 A JP1057162 A JP 1057162A JP 5716289 A JP5716289 A JP 5716289A JP H066023 B2 JPH066023 B2 JP H066023B2
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wicking
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transpiration
core
type heating
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洪 岡島
禎克 旅田
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KING CHEMICALS CO
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KING CHEMICALS CO
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は殺虫又は忌避液を加熱蒸散させるために使用す
る吸上式加熱蒸散装置用吸液芯に関するものである。
(従来の技術) 吸上式加熱蒸散装置は、電気蚊取り器に代表されるよう
に、容器内の殺蚊用薬液を吸液芯により吸上げ、これを
加熱蒸散するようにした装置であり、該装置には従来か
ら吸液芯として羊毛フェルト、不織布、石綿等が多用さ
れ(例えば、実公昭45−29244号公報等)、稀に
は一定の吸油速度(30分以上40時間以下)に設定す
べく石膏又はベントナイトで固めた磁器多孔質、グラス
ファイバー、石綿や、澱粉で固めたシリカ、ケイソウ
土、タルク、アルミナ等の無機粉体が(特公昭61−2
3163号公報)又活性白土、タルク、ケイソウ土等の
鉱物質粉末に木粉等を糊剤で固めたもの(特公昭59−
40409号公報)が使用されている。
更に又、薬液吸上芯の先端周面を熱伝導性のよい金属の
細毛繊維で囲み、その周囲を金属筒で囲みこの金属筒を
囲繞するヒーターで加熱する構成の燻蒸殺虫器(実公昭
46−22585号公報)が公知である。
(発明が解決しようとする課題) ところが実公昭45−29244号の羊毛フェルト等よ
りなる吸液芯は、実際に使用した場合、加熱により薬液
中の溶剤が速やかに蒸散し、該芯内部で薬液が次第に濃
縮され樹脂化して目詰りを起したり、芯材が変質したり
して、連続的且つ安定的な薬液の吸上げ及び蒸散を不能
とし、揮散率の経時的低下は避け難く薬液中の薬剤の残
存率の減少は計り得ない点に問題があり、特公昭61−
23163号、特公昭59−40409号の二つの吸液
芯は前者の問題点を解消するものであるが、一定の吸液
速度を得るための各種材料の混合割合や固化条件の設定
が困難であって、製造が複雑となり均一且つ安価な吸液
芯を提供することができない点に問題があった。
更に又、実公昭46−22585号は熱伝導性のよい金
属の細毛繊維はその部分の温度が異常に高くなり、平均
的な温度が得られず実用化されていない又、商品も高価
となる欠点がある。
本発明は、極めて簡単な構成をもって、前記従来の問題
点を解消し、樹脂化による目詰りや芯材の燻焼を生じ
ず、連続的な薬液の吸上げ及び蒸散を可能とし、蒸散率
の経時的低下を回避して、安定的な殺虫効果の向上と薬
液中の薬剤の残存率の減少を計り得るところの安価な吸
液芯を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明の吸上式加熱蒸散装置用吸液芯は、前記目的を達
成するために、羊毛・フェルト・不織布・石綿等の吸水
性を有する吸液芯本体1の一端部が薬液中に浸漬して毛
細管現象により薬液を吸液上昇させる吸上部分2と、吸
上げた薬液を拡散しこれを加熱蒸散させる蒸散部分3と
からなる吸上式加熱蒸散装置用吸液芯において、薬液吸
上げ量差異形成手段として吸上部分2と蒸散部分3の全
体に熱可塑性合成樹脂を含浸させるとともに吸上部分2
と蒸散部分3の通路断面に面積差を形成して、吸上部分
2の単位面積当りの薬液吸上量を、前記蒸散部分3のそ
れよりも小に形成したことを特徴とするものである。
(実施例) 次に本発明の吸上式加熱蒸散装置用吸液芯の実施例を図
面に基づいて説明すると以下の通りである。
第1図は本発明の好適な第1の実施例に係る吸上式加熱
蒸散装置用吸液芯の正面図、第2図は第1図のA−A線
における断面図である。
図中1は吸液芯本体であって、アクリル繊維を吸上げ方
向に引き揃え、メラミン系樹脂あるいはフェノール系樹
脂等を含浸させて密度0.3〜0.9程度にした吸液芯本体を
製作し、これを全長70mmに切断したものであり、この
内、密度0.5のものを使用して、薬液中に浸漬して毛細
管現象により薬液を吸液上昇させる直径3mmの棒状の吸
上部分2と、吸上げた薬液を加熱蒸散する直径6.5mmの
蒸散部分3とを一体に形成し、単位面積当りの薬液吸上
量を前記蒸散部分3の四分の一としたもたものである。
第3図、第4図は第2の実施例であって、前記第1の実
施例における吸上部分2と蒸散部分3を各別に製作し、
吸上部分2に蒸散部分3を突き刺した状態に結合したも
のであり、吸上部分2の密度を0.5、蒸散部分3の密度
を0.6として密度に差異を付けたものである。
第5図は第4の実施例であって、密度0.5に成形したけ
い藻土からなる蒸散部分3aと吸上部分2bを6.5mmの
同径とし、該吸上部分2bを熱収縮性樹脂4で被覆圧縮
し、下部端面から吸液するようにしたものである。
尚、図示省略したが、けい藻土からなる蒸散部分と吸上
部分を6.5mmの同径とし、該吸上部分を樹脂加工により
吸上げ能力を押える構成としてもよい。
上記構成した各実施例の吸液芯は、第6図に示す(第6
図は第1実施例の吸液芯を使用した場合を示す)ように
使用される。
即ち、容器収容室aの上方中央部に、芯挿入孔bの開口
する発熱体cを固定し、下部を容器保持底dとした電気
蚊取り器本体内へ、閉栓eを貫通させて吸上部分2を薬
液に浸漬するとともに蒸散部分3を突出させた薬液容器
fを、突出した吸液芯の蒸散部分3が発熱体cの芯挿入
孔b内に隙間を存して位置するように収納配設する。
そして、発熱体cに通電すると、吸上部分2から吸上げ
られて蒸散部分3に至った薬液は、通電によって加熱さ
れた発熱体cにより周囲が間接加熱されて蒸散するよう
になる。
上記実施例においては、各特定した材料で説明したが、
吸液芯を羊毛以外のフェルト、不織布、石綿等に置換す
ることができるものであり、要は毛細管現象を有する材
質であれば足りる。
尚、本発明の作用効果を明確にするため、羊毛フェルト
製であって、直径6.5mm、全長70mmとした従来の吸液芯
と本発明品との経時的な蒸散量の比較及び殺虫効果の比
較実験例を、従来品をA、本発明の第1実施例品B、第
2実施例品C、第3実施例品Dとして以下に示す。
(1)蒸散量の比較(単位g/12h) 上記比較は、室温25℃、1日12時間通電加熱、12
時間停止の繰返しにより行なった。
(2)殺虫効果の比較 あらかじめ通電加熱しておいた吸上式加熱蒸散装置を0.
216m3の試験箱内で1分間蒸散させた後取出し、その後
1分間放置してから、出願人会社で累代飼育しているチ
カイエカ雌成虫20頭を放ちノックダウンを調査比較し
た。
12時間後 15日後 30日後 A 48.0” − − B 58.2” 60.1” 64.1” C 55.0” 59.4” 68.7” D 57.6” 60.8” 65.0” 上記の結果は、室温25℃、湿度65%、通電は12時
間間隔、KT−50(ノックダンウン50%した所要秒
数)であり、3回繰返した平均である。
(発明の作用効果) 本願発明は羊毛・フェルト・不織布・石綿等の吸水性を
有する吸液芯本体1の一端部が薬液中に浸漬して毛細管
現象により薬液を吸液上昇させる吸上部分2と、吸上げ
た薬液を拡散しこれを加熱蒸散させる蒸散部分3とから
なる吸上式加熱蒸散装置用吸液芯において、薬液吸上げ
量差異形成手段として吸上部分2と蒸散部分3を一体又
は別体に形成して全体に熱可塑性合成樹脂を含浸させる
とともに吸上部分2と蒸散部分3の通路断面に面積差を
形成して、吸上部分2の単位面積当りの薬液吸上量を、
前記蒸散部分3のそれよりも小に形成したので、実質的
に狭い通路により吸上げられた薬液が、広い通路の蒸散
部分において拡散され、その周面から速やかに加熱蒸散
させるようになって、間接加熱による空炊き状態が形成
される。
従って、従来のように芯内部で薬液が次第に濃縮され樹
脂化して目詰りを起したり、芯材が変質したりすること
がなく、連続的な薬液の吸上げ及び蒸散が可能となり、
揮散率の経時的低下は回避され、長期に亘って安定した
殺虫効果を維持することができ、薬液中の薬剤の残存率
を減少させることができる。
また本発明の吸上式加熱蒸散装置用吸液芯は、困難な材
料の混合や糊を使用した固定化が不要であり又高価な金
属細毛繊維等が不要であって安価な吸液芯素材を使用し
て極めて簡単な構成であるから、均一な吸液芯が得ら
れ、また製作費用が嵩むことがないので安価に提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に係る吸上式加熱蒸散装
置用吸液芯の正面図、第2図は第1図のA−A線部分に
おける断面図、第3図乃至第5図は、第2乃至第3の実
施例に係る吸上式加熱蒸散装置用吸液芯の断面図、第6
図は吸液芯の使用状態断面図である。 1‥‥吸液芯本体 2、2b‥‥吸上部分 3、3a‥‥蒸散部分、4‥‥熱収縮性樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】羊毛・フェルト・不織布・石綿等の吸水性
    を有する吸液芯本体1の一端部が薬液中に浸漬して毛細
    管現象により薬液を吸液上昇させる吸上部分2と、吸上
    げた薬液を拡散しこれを加熱蒸散させる蒸散部分3とか
    らなる吸上式加熱蒸散装置用吸液芯において、薬液吸上
    げ量差異形成手段として吸上部分2と蒸散部分3を一体
    又は別体に形成して全体に熱可塑性合成樹脂を含浸させ
    るとともに吸上部分2と蒸散部分3の通路断面に面積差
    を形成して、吸上部分2の単位面積当りの薬液吸上量
    を、前記蒸散部分3のそれよりも小に形成したことを特
    徴とする吸上式加熱蒸散装置用吸液芯。
  2. 【請求項2】薬液吸上げ量差異形成手段が、吸上部分2
    と蒸散部分3の全体に熱可塑性合成樹脂を含浸させ吸上
    部分2の組織を密に形成し、蒸散部分3の組織を粗く形
    成する構成とした請求項1記載の吸上式加熱蒸散装置用
    吸液芯。
  3. 【請求項3】薬液吸上げ量差異形成手段が、吸上部分2
    bと蒸散部分3aを同一径の棒状とし、吸上部分2bを
    熱収縮性樹脂42で被覆圧縮して密度を大きくした構成
    とした請求項1記載の吸上式加熱蒸散装置用吸液芯。
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