JPH0659842A - プラントの故障表示システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模プラントであっても、操作者が直感的
に故障部位の把握とその対応措置を認識できる故障表示
システムを提供する。 【構成】 プラント故障時に、該故障の種類に対応する
特定の故障表示情報をデータベース１２から抽出してイ
メージデータ出力部１８、ビデオデータ出力部２０、グ
ラフィック出力部１４、メッセージ出力部１６に送る。
そして各部のデータベース１９，２１，１５，１７から
故障表示情報に対応するイメージデータ、ビデオデー
タ、グラフィック画面、緊急メッセージを夫々抽出する
とともに、これらデータ等をマルチメディア表示制御部
２２でウインドウ形式の表示データに変換してＣＲＴ２
４画面にオーバーラップ表示させる。更に、緊急メッセ
ージについては、音声出力装置２３で音声に変換し、表
示とリンクして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、監視制御システムに係
り、特に監視制御対象となるプラント（プロセス、施設
等を含む、以下同じ）の故障時にその状態を表示装置に
表示するシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、監視制御システムにグラフィック
コンピュータが使用されている。この場合において、マ
ンマシンインターフェースの中心は、ＣＲＴ（表示装
置）であり、操作者はこのＣＲＴ画面に表示される情報
に基づいて各種プラントの状態監視及び必要な操作入力
を行っている。

【０００３】プラントの故障検出に際しては、図４に示
すような故障表示システムが用いられる。即ち、プラン
トの状態を状態変化検出部４０にて常時監視し、監視信
号が異常値になったときは故障信号を生成して故障表示
処理部４１に引き渡す。故障表示処理部４１では、故障
表示方法記述データベース４２を参照し、当該故障に対
応する故障表示情報を抽出する。抽出された故障表示情
報は、警報出力部４３、メッセージ出力部４４、グラフ
ィック出力部４６に送られる。警報出力部４３は、この
故障表示情報に基づいて警報を出力し、メッセージ出力
部４４はメッセージデータベース４５から対応する緊急
メッセージを抽出して出力する。また、グラフィック出
力部４６は、グラフィック画面データベース４７から対
応するグラフィック画面情報を抽出しＣＲＴ４８に表示
されるプラントダイヤグラムの該当部品シンボルを色変
化又は形態変化させる。

【０００４】なお、状態変化検出部４０、故障表示処理
部４１、警報出力部４３、メッセージ出力部４４、グラ
フィック出力部４６は、夫々、所定の制御プログラムに
て動作する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の故
障表示システムでは、グラフィックコンピュータのＣＲ
Ｔ画面を監視することで、操作者はプラントの故障を知
ることができる。しかしながら、プラントの規模が大き
くなるに従ってダイヤグラム構成が複雑となり、操作者
が直感的にどの部位がどのような故障かを把握すること
が困難になってきた。特に故障時には操作者の冷静さが
期待できない場合もあり、故障部位の把握がより容易と
なるシステムが望まれるようになった。

【０００６】本発明は、かかる背景の下に創案されたも
ので、その目的とするところは、大規模なプラントであ
っても直感的に故障認識が可能となる故障表示システム
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係るプラントの
故障表示システムは、図１に示すように、プラント構成
部品の動作状態を表す監視信号を受信して該監視信号が
異常値のときに故障信号を出力する状態変化検出手段１
と、前記構成部品における故障の種類毎に割り当てられ
た複数の故障表示情報を保持するとともに、前記故障信
号に対応した故障表示情報を抽出する故障表示情報抽出
手段２と、前記プラントの構成部品情報とその接続情報
とを含むグラフィック画面情報を保持するとともに、前
記抽出された故障表示情報に対応するグラフィック画面
情報を抽出し、該当する構成部品又は接続部位の表示状
態を変化させるグラフィック画面情報抽出手段３と、前
記構成部品毎の故障状態に対応する複数の静止画像デー
タ及び動画像データを保持するとともに、前記抽出され
た故障表示情報に基づいて該当する静止画像データ及び
動画像データを抽出する手段４，５と、抽出されたグラ
フィック情報、静止画像データ、動画像データを表示装
置９の同一画面に統合表示させる統合表示制御手段７と
を有することを特徴とする。

【０００８】また、上記構成の故障表示システムにおい
て、複数の緊急メッセージを保持するとともに、前記抽
出された故障表示情報に対応する緊急メッセージを抽出
するメッセージ抽出手段６と、該緊急メッセージを前記
統合表示とリンクさせて音声出力する音声出力装置８と
を設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】プラントの故障時には、状態変化検出手段１か
ら故障信号が出力される。これを受けて故障表示情報抽
出手段２は、予め保持する複数の故障表示情報から故障
信号に対応するものを抽出し、これを静止画像抽出手段
３、動画像抽出手段４、グラフィック画面抽出手段５、
メッセージ抽出手段６に送る。これにより故障部位に対
応する静止画像データ、動画像データ、グラフィック画
面、緊急メッセージが得られる。これら静止画像デー
タ、動画像データ、グラフィック画面は、統合表示制御
手段７により表示装置９の同一画面の所定位置に統合表
示される。更に、緊急メッセージについては、メッセー
ジ抽出手段６から音声出力装置８に送られ、前記統合表
示にリンクして音声出力される。

【００１０】

【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

【００１１】図２は本発明の一実施例を示すブロック図
である。図２において、状態変化検出部１０、故障表示
処理部１１、故障表示方法記述データベース１２、警報
出力部１３、グラフィック出力部１４、グラフィック画
面データベース１５、メッセージ出力部１６、メッセー
ジデータベース１７は、夫々従来システムと同一機能、
内容を有するものであり、ここでは説明を省略する。

【００１２】本実施例では、イメージデータ出力部１
８、イメージデータベース１９、ビデオデータ出力部２
０、ビデオデータベース２１、マルチメディア表示制御
部２２、音声出力装置２３を設けるとともに、ＣＲＴ２
４をマルチメディア対応のものとした。

【００１３】イメージデータベース１９、ビデオデータ
ベース２１は、予めプラントにおける複数の故障部位を
含む写真を画像処理したイメージ（静止画像）データ、
その対応手順を含む映像を画像処理したビデオ（動画
像）データを保持するものであり、イメージデータ出力
部１８、ビデオデータ出力部２０は、故障表示処理部１
１から出力される特定の故障表示情報を受けて対応する
イメージデータ、ビデオデータを夫々上記データベース
１９，２１から抽出するものである。

【００１４】また、マルチメディア表示制御部２２は、
イメージデータ、ビデオデータ、グラフィック画面デー
タを統合して夫々ＣＲＴ２４にマルチウインドウ方式で
表示させるものであり、音声出力装置２３は、ＣＲＴ２
４の表示にリンクした緊急メッセージを音声に変換して
出力するものである。

【００１５】なお、イメージデータ出力部１８、ビデオ
データ出力部２０、マルチメディア表示制御部２２は、
夫々、所定の制御プログラムにて動作する。

【００１６】次に上記構成の故障表示システムの動作に
ついて説明する。

【００１７】プラントの故障時には、状態変化検出部１
０から故障信号が出力される。これを受けて故障表示処
理部１１は、警報出力部１３に警報を鳴動させるととも
に、故障表示方法データベース１２から故障信号に対応
する特定の故障表示情報を抽出し、これをイメージデー
タ出力部１８、ビデオデータ出力部２０、グラフィック
出力部１４、メッセージ出力部１６に送る。そして各部
のデータベース１９，２１，１５，１７から故障表示情
報に対応するイメージデータ、ビデオデータ、グラフィ
ック画面、緊急メッセージを夫々抽出するとともに、こ
れらデータ等をマルチメディア表示制御部２２でマルチ
ウインドウ形式の表示データに変換してＣＲＴ２４画面
にオーバーラップ表示させる。緊急メッセージについて
は、更に、リアルタイムのイベントによってイメージ等
とのリンクがとられ、音声出力装置２３で音声に変換さ
れて出力される。

【００１８】図３にこのときのＣＲＴ２４の画面表示例
を示す。図中３０はグラフィック画面情報を表すウイン
ドウであり、プラントダイヤグラムの故障部位を色変
化、形状変化、あるいはブリンクさせている。また、３
１はビデオデータ又はイメージデータを表すウインドウ
であり、イメージデータの場合には故障部位近傍の静止
画像、ビデオデータの場合には対応手順等の動画像が夫
々表示される。３２は緊急メッセージを表すウインドウ
であり、故障した旨及びその場合の対応措置等が文字デ
ータとして表示される。

【００１９】なお、図３ではビデオデータとイメージデ
ータの一方を表示する画面構成となっているが、一つの
ウインドウに両者を共に表示しても良く、あるいは新た
にウインドウを開いて両者を夫々別々に表示する画面構
成にしても良い。

【００２０】このように、本実施例では、マルチウイン
ドウ形式で故障部位の画像、必要な緊急メッセージを表
示するとともに、この緊急メッセージを表示内容とリン
クさせて音声出力するようにしたので、操作者に故障部
位とその対応措置等を確実に知らせることができる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
操作者が直感的にどの部位のどのような故障かを把握す
ることが困難な大規模プラントであっても、表示装置の
画面に故障の種類に対応したグラフィック画面情報、静
止画像及び／又は動画像、緊急メッセージが同時に表示
されるので、操作者はこれを見ることで、緊急時の冷静
さが期待できないときにも確実に故障部位を把握し、必
要な対応措置をとることができるようになる。

【００２２】また、このとき、緊急メッセージを画面と
リンクさせて音声出力するようにしたので、操作者の注
意を喚起でき、より確実に故障発生とその対応措置等を
認識させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のクレーム対応図。

【図２】本発明の一実施例を示すブロック図。

【図３】本実施例による表示装置の画面表示例を示す
図。

【図４】従来の故障表示システムのブロック図。

【符号の説明】

１０，４０…状態変化検出部（状態変化検出手段） １１，４１…故障表示処理部（故障表示情報抽出手段） １２，４２…故障表示方法データベース（同上） １３，４３…警報処理部 １４，４４…グラフィック出力部（グラフィック画面情
報抽出手段） １５，４５…グラフィック画面データベース（同上） １６，４６…メッセージ出力部（メッセージ抽出手段） １７，４７…メッセージデータベース １８…イメージデータ出力部（静止画像データ抽出手
段） １９…イメージデータベース（同上） ２０…ビデオデータ出力部（動画像データ抽出手段） ２１…ビデオデータベース（同上） ２２…マルチメディア表示制御部（統合表示制御手段） ２３…音声出力装置 ２４，４８…ＣＲＴ（表示装置） ３０〜３２…表示ウインドウ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラントの故障情報を表示装置の画面に
   表示するシステムであって、 前記プラント構成部品の動作状態を表す監視信号を受信
   して該監視信号が異常値のときに故障信号を出力する状
   態変化検出手段と、 前記構成部品における故障の種類毎に割り当てられた複
   数の故障表示情報を保持するとともに、前記故障信号に
   対応した故障表示情報を抽出する故障表示情報抽出手段
   と、 前記プラントの構成部品情報とその接続情報とを含むグ
   ラフィック画面情報を保持するとともに、前記抽出され
   た故障表示情報に対応するグラフィック画面情報を抽出
   し、該当する構成部品又は接続部位の表示状態を変化さ
   せるグラフィック画面情報抽出手段と、 前記構成部品毎の故障状態に対応する複数の静止画像デ
   ータ及び動画像データを保持するとともに、前記抽出さ
   れた故障表示情報に基づいて該当する静止画像データ及
   び動画像データの少なくとも一方を抽出する手段と、 抽出されたグラフィック画面情報、静止画像データ、動
   画像データを前記表示装置の同一画面に統合表示させる
   統合表示制御手段とを有することを特徴とするプラント
   の故障表示システム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の故障表示システムにおい
   て、 複数の緊急メッセージを保持するとともに、前記抽出さ
   れた故障表示情報に対応する緊急メッセージを抽出する
   メッセージ抽出手段と、 該緊急メッセージを前記統合表示とリンクさせて音声出
   力する音声出力装置とを設けたことを特徴とするプラン
   トの故障表示システム。