JPH0659458A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH0659458A
JPH0659458A JP1267191A JP1267191A JPH0659458A JP H0659458 A JPH0659458 A JP H0659458A JP 1267191 A JP1267191 A JP 1267191A JP 1267191 A JP1267191 A JP 1267191A JP H0659458 A JPH0659458 A JP H0659458A
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JP
Japan
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group
chemical
photosensitive
polysiloxane
compound
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JP1267191A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Aoso
利明 青合
Kazuyoshi Mizutani
一良 水谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (a)一般式(I)、(II)、(III)また
は(IV)で表される化合物と、一般式(V)、(VI)、
(VII)または(VIII)で表される化合物との環化熱付
加反応生成物から由来されるシロキサン単位を少なくと
も1モル%含有するポリシロキサン化合物と、 (b)感光性アジト化合物、とを含有する感光性組成
物。 【効果】 水性アルカリ現像が可能で、酸素プラズマ耐
性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版、多色印刷
の校正刷、オーバーヘッドプロジェクター用図面、更に
は半導体素子の集積回路を製造する際に微細なレジスト
パターンを形成することが可能なネガ型感光性組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】感光性アジド化合物と不飽和基含有ポリ
マー、又はノボラック型フェノール樹脂からなる感光性
組成物は、非常に優れた感光性組成物として平版印刷版
の製造に用いられてきた。
【0003】しかし主体として用いられる不飽和基含有
ポリマー、又はノボラック型フェノール樹脂の性質上、
水性アルカリ現像液に対する現像性が悪いこと、アジド
化合物との相溶性が悪いこと、塗布性が劣ること、耐摩
耗性が劣り、平版印刷版に用いた時の耐刷力が十分でな
いこと等の問題点がある。
【0004】一方、半導体素子、磁気バブルメモリ、集
積回路等の電子部品を製造するためのパターン形成法と
しては、従来より、紫外線又は可視光線に感光するフォ
トレジストを利用する方法が幅広く実用に供されてい
る。フォトレジストには、光照射により被照射部が現像
液に不溶化するネガ型と、反対に可溶化するポジ型とが
あるが、ネガ型はポジ型に比べて感度が良く、湿式エッ
チングに必要な基板との接着性および耐薬品性にも優れ
ていることから、ネガ型のフォトレジストが広く使用さ
れている。
【0005】しかしながら、近年電子機器の多機能化、
高度化に伴ない、高密度、ならびに高集積化を図るべく
パターンの微細化が強く要請されている。
【0006】即ち、集積回路の横方向の寸法の縮小に比
べてその縦方向の寸法はあまり縮小されていかないため
に、レジストパターンの幅に対する高さの比は大きくな
らざるを得なかった。このため、複雑な段差構造を有す
るウエハー上でレジストパターンの寸法変化を押さえて
いくことは、パターンの微細化が進むにつれてより困難
になってきた。更に、各種の露光方式においても、最小
寸法の縮小に伴ない問題が生じてきている。例えば、光
による露光では、基板の段差に基づく反射光の干渉作用
が、寸法精度に大きな影響を与えるようになり、一方電
子ビーム露光においては、電子の後方散乱によって生ず
る近接効果により、微細なレジストパターンの高さと幅
の比を大きくすることができなくなった。
【0007】これらの多くの問題は多層レジストシステ
ムを用いることにより解消されることが見出された。多
層レジストシステムについては、ソリッドステート・テ
クノロジー,74(1981)[Solid State Technolo
gy ,74(1981)]に概説が掲載されているが、こ
の他にもこのシステムに関する多くの研究が発表されて
いる。一般的に多層レジスト法には3層レジスト法と2
層レジスト法がある。3層レジスト法は、段差基板上に
有機平坦化膜を塗布し、その上に、無機中間層、レジス
トを重ね、レジストをパターニングした後、これをマス
クとして無機中間層をドライエッチングし、さらに、無
機中間層をマスクとして有機平坦化膜をO2RIE(リアクテ
ィブイオンエッチング)によりパターニングする方法で
ある。この方法は、基本的には、従来からの技術が使用
できるために、早くから検討が開始されたが、工程が非
常に複雑である。あるいは有機膜、無機膜、有機膜と三
層物性の異なるものが重なるために中間層にクラックや
ピンホールが発生しやすいといったことが問題点になっ
ている。この3層レジスト法に対して、2層レジスト法
では、3層レジスト法でのレジストと無機中間層の両方
の性質を兼ね備えたレジスト、すなわち、酸素プラズマ
耐性のあるレジストを用いるために、クラックやピンホ
ールの発生が抑えられ、また、3層から2層になるので
工程が簡略化される。しかし、3層レジスト法では、上
層レジストに従来のレジストが使用できるのに対して、
2層レジスト法では、新たに酸素プラズマ耐性のあるレ
ジストを開発しなければならないという課題があった。
【0008】以上の背景から、2層レジスト法等の上層
レジストとして使用できる酸素プラズマ耐性に優れた、
高感度、高解像度のネガ型フォトレジスト、特に、現行
プロセスを変えることなく使用できるアルカリ現像方式
のレジストの開発が望まれていた。
【0009】これに対し、従来のビスアジド感光物に、
アルカリ可溶性を付与したポリシロキサン又は、ポリシ
ルメチレン等のシリコンポリマーを組合せた感光性組成
物、例えば特開昭60−203609号、同61−18
8539号、同62−43426号、同62−9694
2号、同62−177540号、同62−177541
号、同62−212644号、同62−229136
号、同63−113021号、同63−118739
号、同63−121043号、同63−141046
号、同63−157145号、同63−163846
号、同63−231335号、同63−231336
号、特開平1−101307号、同1−101308
号、同1−101309号、同1−101310号、同
1−101311号、同1−101312号、同1−1
07254号などに記載の感光性組成物が提示されてい
る。
【0010】しかしながら、これらのシリコンポリマー
は何れも水性アルカリ現像液に対する現像性が不十分で
あるか、またはフェノール性OH基又はシラノール基(≡
Si−OH)導入により、アルカリ可溶性を付与するもの
で、フェノール性OH基導入によりアルカリ可溶性を付与
する場合は、製造が著しく困難となり、またシラノール
基によりアルカリ可溶性を付与する場合は経時安定性が
必ずしも良好ではない、という問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点が解決された新規なネガ型感光性組成物を提供す
ることである。即ち水性アルカリ現像性、塗布性に優れ
た新規な平版印刷版用ネガ型感光性組成物を提供するこ
とである。
【0012】本発明の別の目的は、酸素プラズマ耐性に
優れた、アルカリ現像方式によるネガ型感光性組成物を
提供することである。
【0013】更に本発明の別の目的は製造が簡便で、容
易に取得できる新規なネガ型感光性組成物を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を加えた結果、以下に述べる新規ネ
ガ型感光性組成物を用いることで上記目的が達成される
ことを見い出した。即ち本発明は(a)一般式(I)、
(II)、(III) または(IV)で表される化合物(以下
〔A〕という)と、一般式(V)、(VI)、(VII)また
は(VIII)で表される化合物(以下〔B〕という)との環
化熱付加反応生成物から由来されるシロキサン単位を少
なくとも1モル%含有するポリシロキサン化合物と、
(b)感光性アジド化合物とを含有する感光性組成物を
提供するものである。
【0015】
【化4】 式中R1〜R5は同一でも相異していても良く、水素原子、
アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリー
ル基、シリル基、置換シリル基、シロキシ基または置換
シロキシ基を示す。具体的には、アルキル基としては直
鎖、分枝または環状のものであり、好ましくは炭素原子
数が約1ないし約10のものである。さらに具体的に
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、イソプロピル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシ
ル基、シクロヘキシル基などが含まれる。また、置換ア
ルキル基は、上記のようなアルキル基に例えば塩素原子
のようなハロゲン原子、例えばメトキシ基のような炭素
原子数1〜6個のアルコキシ基、例えばフェニル基のよ
うなアリール基、例えばフェノキシ基のようなアリール
オキシ基、ニトロ基、シアノ基などの置換したものが含
まれ、具体的にはモノクロロメチル基、ジクロロメチル
基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロ
エチル基、2−ブロモエチル基、2−メトキシエチル
基、2−エトキシエチル基、フェニルメチル基、ナフチ
ルメチル基、フェノキシメチル基、2−ニトロエチル
基、2−シアノエチル基などが挙げられる。また、アリ
ール基は単環あるいは2環のものが好ましく、例えばフ
ェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基などが挙げ
られる。置換アリール基は上記のようなアリール基に、
例えばメチル基、エチル基などの炭素原子数1〜6個の
アルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基などの炭素
原子数1〜6個のアルコキシ基、例えば塩素原子などの
ハロゲン原子、ニトロ基、フェニル基、カルボキシ基、
ヒドロキシ基、アミド基、イミド基、シアノ基などが置
換したものが含まれ、具体的には4−クロロフェニル
基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4
−ニトロフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−
フェニルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メチ
ルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−メトキシフ
ェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェ
ニル基、2−カルボキシフェニル基、4−シアノフェニ
ル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−クロロ−1−
ナフチル基、5−ニトロ−1−ナフチル基、5−ヒドロ
キシ−1−ナフチル基、6−クロロ−2−ナフチル基、
4−ブロモ−2−ナフチル基、5−ヒドロキシ−2−ナ
フチル基などがあげられる。シリル基、置換シリル基と
しては例えばトリアルキルシリル基、トリアリールシリ
ル基などのようなアルキル、アリール置換シリル基であ
り、このようなアルキル、アリール基としては上記に示
したものが挙げられる。また、シロキシ基もしくは置換
シロキシ基である場合には、下記に示すように、これら
の基が隣接する構造単位のシロキシ基もしくは置換シロ
キシ基と結合した構造、または、他の分子中のシロキシ
基もしくは置換シロキシ基と結合した構造などの二次元
もしくは三次元的構造のものであってもよい。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】 このうちアルキル基、置換アルキル基で好ましいのは、
それぞれ炭素数が1〜10のものであり、アリール基、
置換アリール基についてはそれぞれ炭素数6〜14のも
ので、その具体例としてはそれぞれR1〜R5の具体例と同
様のものが挙げられる。
【0018】R10 は水素原子、アルキル基、置換アルキ
ル基、アリール基または置換アリール基を示し、好まし
くは水素原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数
が1〜10の置換アルキル基、炭素数が6〜14のアリ
ール基、炭素数が6〜14の置換アリール基であり、ア
ルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基の具体例としてはそれぞれR1〜R5の具体例と同様のも
のが挙げられる。
【0019】R7とR8またはR7とP1は結合して環を形成し
ていてもよい。
【0020】X1〜X3はヒドロキシ基または加水分解可能
な基であり、好ましくは塩素原子、臭素原子などのハロ
ゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など
のような炭素原子数1〜10個のアルコキシ基、フェノ
キシ基などのような炭素原子数6〜10個のアリーロキ
シ基、アセトキシ基などのような炭素原子数1〜10個
のアシルオキシ基、メチルアルドキシムなどのような炭
素原子数1〜6個のオキシム基、更には、アミド基、ウ
レイド基、アミノ基などが含まれる。
【0021】P1〜P3は単結合、アルキレン基、置換アル
キレン基、アリーレン基または置換アリーレン基を示
し、−O−、−CO−、−COO −、−OCO −、−CONR
10−、−NR10CO−、−SO2 −、または−SO3 −を含んで
いてもよい。
【0022】具体的には、アルキレン基としては、直
鎖、分枝、環状のもの、より好ましくは直鎖のものであ
り、好ましくは炭素原子数が1〜10個のものであっ
て、例えばメチレン、エチレン、ブチレン、オクチレン
などの各基が含まれる。置換アルキレン基は、上記アル
キレン基に、例えば塩素原子のようなハロゲン原子、炭
素原子数1〜6個のアルコキシ基、炭素原子数6〜10
個のアリーロキシ基などが置換されたものである。アリ
ーレン基は、好ましくは単環および2環のものであっ
て、例えばフェニレン基、ナフチレン基などが含まれ
る。また置換アリーレン基は、上記のようなアリーレン
基に、例えばメチル基、エチル基などの炭素原子数1〜
6個のアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基など
の炭素原子数1〜6個のアルコキシ基、例えば塩素原子
などのハロゲン原子などが置換したものが含まれる。具
体的にはクロロフェニレン基、ブロモフェニレン基、ニ
トロフェニレン基、フェニルフェニレン基、メチルフェ
ニレン基、エチルフェニレン基、メトキシフェニレン
基、エトキシフェニレン基、シアノフェニレン基、メチ
ルナフチレン基、クロロナフチレン基、ブロモナフチレ
ン基、ニトロナフチレン基などがあげられる。
【0023】Yは3価の芳香環を示し、好ましくは炭素
数が6〜14の芳香環である。
【0024】QはpKa が12以下の酸基を示す。具体的
には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸
基、イミド基、N−ヒドロキシイミド基、N−スルホニ
ルアミド基、スルホンアミド基、N−スルホニルウレタ
ン基、N−スルホニルウレイド基あるいは活性メチレン
基等を有する基であり、より具体的には
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】 以下に本発明の感光性組成物の成分について詳細に説明
する。
【0027】(ポリシロキサン化合物)本発明のポリシ
ロキサン化合物は〔A〕と〔B〕との熱付加反応、即ち
Diels−Alder反応で得られる環状生成物(IX)〜(X
XIV)から由来されるシロキサン単位を少なくとも1モ
ル%、好ましくは3モル%以上さらに好ましくは5モル
%以上有するポリシロキサンである。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】 本発明のポリシロキサン化合物の製造法としては、単独
または複数の〔A〕を加水分解、またはアルコキシ化し
た後、縮合し、得られたポリシロキサンに単独または複
数の〔B〕を熱付加させる方法と、単独または複数の
〔A〕と単独または複数の〔B〕を熱付加して(IX)
〜(XXIV)を合成した後、加水分解、またはアルコキ
シ化の後、縮合する方法があり、いずれの方法も簡便で
ある。また、製造時に金属触媒を添加する必要がない。
【0032】本発明のポリシロキサンは(IX)〜(X
XIV) に下記(XXV)〜(XXIX)の単独または複数
を共存させ、縮合させることにより性能の改善をはかる
ことができる。
【0033】この場合は〔A〕と〔B〕の環化熱付加反
応生成物から由来されるシロキサン単位が共縮合後のポ
リシロキサン中に少なくとも1モル%含まれていなけれ
ばならないが、アルカリ可溶性の観点から3モル%以上
が好ましく、さらに好ましくは5モル%以上である。
【0034】
【化13】 11〜R14は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基、置換アリール基を示し具体的にはR6 と同
様な例が挙げられる。
【0035】X4 〜X7 はヒドロキシル基あるいは、加
水分解可能な基を示し、具体的にはX1 〜X3 と同様な
例が挙げられる。
【0036】P4 は単結合、アルキレン基、置換アルキ
レン基、アリーレン基、置換アリーレン基であり、−O
−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONR10
−、−NR10CO−、−SO2 −または−SO3 −を含
んでいてもよい。具体的にはP1 〜P3 と同様な例が挙
げられる。
【0037】そのほか本発明のポリシロキサン化合物は
〔A〕と〔B〕の熱付加の際に下記(XXX)あるいは
(XXXI)の化合物の単独または複数を共存させる事に
よっても性能改善を図ることができる。
【0038】
【化14】 1 、D2 は同一であっても異なっていてもよく、結合
して環を形成していてもよいが、いずれもpKa が12以
下の酸性基を有しない基で、好ましくは水素原子、アル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、シリル基、置換
シリル基、シロキシ基、置換シロキシ基、シアノ基、ニ
トロ基であり、さらに好ましくは水素原子、炭素数が1
〜10のアルキル基、炭素数が1〜10の置換アルキル
基、炭素数が6〜14のアリール基、炭素数が6〜14
の置換アリール基である。なお、これらは−O−、−C
O−、−COO−、−OCO−、−CONR10−、−N
10CO−、−SO2 −または−SO3 −を含んでいて
もよい。
【0039】この場合も〔A〕と〔B〕の熱付加反応生
成物に由来するシロキサン単位がポリシロキサン化合物
中に少なくとも1モル%以上含まれており好ましくは3
モル%以上さらに好ましくは5モル%以上である。
【0040】本発明のポリシロキサン化合物の分子量は
好ましくは重量平均で500以上、さらに好ましくは1,
000〜500,000である。
【0041】本発明のポリシロキサン化合物を合成する
際に溶媒を用いてもよい。溶媒としては例えばシクロヘ
キサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノー
ル、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メト
キシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノー
ル、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳
酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。これらの溶媒
は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0042】本発明のポリシロキサン化合物は単独で用
いても混合して用いてもよい。感光性組成物中に含まれ
るこれらのポリシロキサン化合物の含有量は約5〜99.
5重量%であり、好ましくは10〜95重量%、更に好
ましくは約20〜90重量%である。
【0043】以下本発明のポリシロキサン化合物の代表
的な例を示す。
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】
【化24】
【0054】
【化25】
【0055】
【化26】
【0056】
【化27】
【0057】
【化28】
【0058】
【化29】
【0059】
【化30】
【0060】
【化31】
【0061】
【化32】
【0062】
【化33】
【0063】
【化34】
【0064】
【化35】
【0065】
【化36】
【0066】
【化37】
【0067】
【化38】
【0068】
【化39】
【0069】
【化40】
【0070】
【化41】
【0071】
【化42】 (感光性アジド化合物)本発明に用いる好ましい感光性
アジド化合物としてはアジド基が直接又はカルボニル基
又はスルホニル基などを介して芳香環に結合している芳
香族アジド化合物があげられる。具体的には一般式(X
XXII)で表わされるような芳香族アジド化合物であ
り、これらは光によりアジド基が分解して、ナイトレン
を生じ、ナイトレンの種々の反応により不溶化するもの
である。
【0072】
【化43】 好ましい芳香族アジド化合物としては、アジドフェニ
ル、アジドスチリル、アジドベンザル、アジドベンゾイ
ル及びアジドシンナモイルの如き基を1個又はそれ以上
含む化合物で、たとえば4,4′−ジアジドカルコン、
4−アジド−4′−(4−アジドベンゾイルエトキシ)
カルコン、N,N−ビス−p−アジドベンザル−p−フ
ェニレンジアミン、1,2,6−トリ(4′−アジドベ
ンゾキシ)ヘキサン、2−アジド−3−クロロ−ベンゾ
キノン、2,4−ジアジド−4′−エトキシアゾベンゼ
ン、2,6−ジ(4′−アジドベンザル)−4−メチル
シクロヘキサノン、4,4′−ジアジドベンゾフェノ
ン、4,4′−ジアジドジフェニルエーテル、4,4′
−ジアジドフェニルスルホン、3,3′−ジアジドジフ
ェニルスルホン、2,5−ジアジド−3,6−ジクロロ
ベンゾキノン、2,5−ビス(4−アジドスチリル)−
1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−アジドシン
ナモイル)チオフエン、2,5−ジ(4′−アジドベン
ザル)シクロヘキサノン、4,4′−ジアジドジフェニ
ルメタン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアジドジ
フェニルメタン、2−(4−アジドフェニル)−5−フ
リル−2−ペンタ−2,4−ジエン−1−オン、1−
(4−アジドフェニル)−5−(4−メトキシフェニ
ル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、1−(4−
アジドフェニル)−3−(1−ナフチル)プロペン−1
−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4
−アジドフェニル)、5−フェニル−1,4−ペンタジ
エン−3−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−
(4−ニトロフェニル)−2−プロペン−1−オン、1
−(4−アジドフェニル)−3−(2−フリル)−2−
プロペン−1−オン、1,2,6−トリ(4′−アジド
ベンゾキシ)ヘキサン、2,6−ビス−(4−アジドベ
ンジリジン−p−t−ブチル)シクロヘキサノン、4,
4′−ジアジドベンザルアセトン、4,4′−ジアジド
スチルベン−2,2′−ジスルホン酸、4′−アジドベ
ンザルアセトフェノン−2−スルホン酸、4,4′−ジ
アジドスチルベン−α−カルボン酸、ジ−(4−アジド
−2′−ヒドロキシベンザル)アセトン−2−スルホン
酸、4−アジドベンザルアセトフェノン−2−スルホン
酸、2−アジド−1,4−ジベンゼンスルホニルアミノ
ナフタレン、4,4′−ジアジド−スチルベン−2,
2′−ジスルホン酸アニリド等をあげることが出来る。
【0073】またこれらの低分子量芳香族アジド化合物
以外にも特公昭44−9047号、同44−31837
号、同45−9613号、同45−24915号、同4
5−25713号公報に記載のアジド基含有ポリマーも
適当である。
【0074】これらの芳香族アジド化合物の添加量は、
全組成物の固形分に対し、0.5重量%以上、好ましくは
5〜60重量%、更に好ましくは10〜40重量%であ
る。
【0075】(アルカリ可溶性ポリマー)本発明のネガ
型感光性組成物には、上記ポリシロキサン化合物及びキ
ノンジアジド化合物に、更にアルカリ可溶性ポリマーを
添加してもよい。
【0076】このようなアルカリ可溶性ポリマーは、好
ましくはフェノール性水酸基、カルボン酸基、スルホン
酸基、イミド基、スルホンアミド基、N−スルホニルア
ミド基、N−スルホニルウレタン基、活性メチレン基等
の pKall以下の酸性水素原子を有するポリマーである。
好適なアルカリ可溶性ポリマーとしては、ノボラック型
フェノール樹脂、具体的にはフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂、o−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、m−
クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホ
ルムアルデヒド樹脂、キシレノール−ホルムアルデヒド
樹脂、またこれらの共縮合物などがある。更に特開昭5
0−125806号公報に記載されている様に上記のよ
うなフェノール樹脂と共に、t−ブチルフェノールホル
ムアルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基で
置換されたフェノールまたはクレゾールとホルムアルデ
ヒドとの縮合物とを併用してもよい。またN−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタクリルアミドのようなフェノー
ル性ヒドロキシ基含有モノマーを共重合成分とするポリ
マー、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレ
ン、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニ
ルフェノール等の単独又は共重合のポリマー、更にまた
これらのポリマーを部分エーテル化、部分エステル化し
たポリマーも使用できる。
【0077】更に、アクリル酸、メタクリル酸等のカル
ボキシル基含有モノマーを共重合成分とするポリマー、
特開昭61−267042号公報記載のカルボキシル基
含有ポリビニルアセタール樹脂、特開昭63−1240
47号公報記載のカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂
も好適に使用される。
【0078】更にまた、N−(4−スルファモイルフェ
ニル)メタクリルアミド、N−フェニルスルホニルメタ
クリルアミド、マレイミドを共重合成分とするポリマ
ー、特開昭63−127237号公報記載の活性メチレ
ン基含有ポリマーも使用できる。
【0079】これらのアルカリ可溶性ポリマーは単独で
使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。感
光性組成物中の好ましい添加量は、感光性組成物全固形
分に対し、1〜90重量%、更に好ましくは5〜80重
量%の範囲である。
【0080】(その他の好ましい成分)本発明の組成物
中には、感光性アジド化合物の光分解性の効率を上げる
ための増感剤、感度を高めるための環状酸無水物、露光
後直ちに可視像を得るための焼出し剤、画像着色剤とし
ての染料やその他のフィラーなどを加えることができ
る。
【0081】このような増感剤としては、ベンゾイン、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテ
ル、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノ
ン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、
2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アント
ロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,1
0−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アン
トラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキ
ノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキ
シキサントン、チオキサントン、ベンジル、ジベンザル
アセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケ
トン、p−(ジメチルアミノ)フェニルp−メチルスチ
リルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)
ベンゾフェノン(またはミヒラーケトン)、p−(ジエ
チルアミノ)ベンゾフェノン、ベンズアントロン、5−
ニトロアセナフテン、2−ニトロフルオレノン、1−ニ
トロピレン、1,8−ジニトロピレン、シアノアクリジ
ンなどをあげることができる。これらの化合物のうち、
ミヒラーケトンを用いた場合が特に好ましい。
【0082】さらに、本発明における好ましい増感剤と
しては、特公昭51−48516号公報中に記載されて
いる下記一般式(XXXIII)で表わされる化合物があげら
れる。
【0083】
【化44】 式中、R20はアルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基など)、または置換アルキル基(例え
ば、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチル基、
カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基など)を
表わす。
【0084】R21はアルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基など)、またはアリール基(例えば、フェニル
基、p−ヒドロキシフェニル基、ナフチル基、チエニル
基など)を表わす。
【0085】Bは通常シアニン色素で用いられる窒素を
含む複素環核を形成するのに必要な非金属原子群、例え
ば、ベンゾチアゾール類(ベンゾチアゾール、5−クロ
ロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチアゾールな
ど)、ナトフチアゾール類(α−ナフトチアゾール、β
−ナフトチアゾールなど)、ベンゾセレナゾール類(ベ
ンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾール、6
−メトキシベンゾセレナゾールなど)、ナフトセレナゾ
ール類(α−ナトフセレナゾール、β−ナトフセレナゾ
ールなど)、ベンゾオキサゾール類(ベンゾオキサゾー
ル、5−メチルベンゾオキサゾール、5−フェニルベン
ゾオキサゾールなど)、ナフトオキサゾール類(α−ナ
フトオキサゾール、β−ナフトオキサゾールなど)を表
わす。
【0086】一般式(XXXIII)で表わされる化合物の
具体例としては、これらB、R20およびR21を組合せた
化学構造を有するものであり、多くのものが公知物質と
して存在する。従って、これら公知のものから適宜選択
して使用することができる。
【0087】更に、本発明における好ましい増感剤とし
ては、米国特許第4,062,686 号記載の増感剤、例えば、
2−〔ビス(2−フロイル)メチレン〕−3−メチルベ
ンゾチアゾリン、2−〔ビス(2−チエノイル)メチレ
ン〕−3−メチルベンゾチアゾリン、2−〔ビス(2−
フロイル)メチレン〕−3−メチルナフト〔1,2−
d〕チアゾリンなどが挙げられる。
【0088】これらの増感剤と感光性アジド化合物との
割合は、モル比で0.01/1〜5/1であり、好ましく
は0.1/1〜2/1の範囲で使用される。
【0089】また環状酸無水物としては米国特許第4,11
5,128 号明細書に記載されているような無水フタル酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、3,6−エンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フ
タル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、
クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、
無水コハク酸、ピロメリット酸等がある。これらの環状
酸無水物を全組成物中の固形分に対して1から15重量
%含有させることによって感度を最大3倍程度に高める
ことができる。
【0090】露光後直ちに可視像を得るための焼出し剤
としては露光によって酸を放出する感光性化合物と塩を
形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることが
できる。具体的には特開昭50−36209号公報、特
開昭53−8128号公報に記載されているo−ナフト
キノンジアジド−4−スルホン酸ハライドと塩形成性有
機染料の組合せや特開昭53−36223号、同5−7
4728号、同60−3626号、同61−14374
8号、同61−151644号、同63−58440号
公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性
有機染料の組合せを挙げることができる。画像の着色剤
として前記の塩形成性有機染料以外に他の染料も用いる
ことができる。塩形成性有機染料を含めて好適な染料と
して油溶性染料および塩基染料をあげることができる。
具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー
#130、オイルピンク#312、オイルグリーンB
G、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイ
ルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラック
T−505(以上、オリエント化学工業株式会社製)、
ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(C
I42555)、メチルバイオレット(CI4253
5)、ローダミンB(CI145170B)、マラカイ
トグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI
52015)などをあげることができる。また、特開昭
62−293247号公報に記載されている染料は特に
好ましい。
【0091】(溶媒)本発明のネガ型感光性組成物を、
平版印刷版用の材料として使用する場合は上記各成分を
溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。また半導
体等のレジスト材料用としては、溶媒に溶解したままで
使用する。ここで使用する溶媒としては、エチレンジク
ロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、プロ
パノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1
−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1
−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタ
ン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチル
ウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン、酢酸
エチル、エチルセロソルブアセテートなどがあり、これ
らの溶媒を単独あるいは混合して使用する。そして上記
成分中の濃度(添加物を含む全固形分)は、2〜50重
量%である。また、塗布して使用する場合塗布量は用途
により異なるが、例えば感光性平版印刷版についていえ
ば一般的に固形分として0.5〜3.0g/m2 が好まし
い。塗布量が少くなるにつれて感光性は大になるが、感
光膜の物性は低下する。
【0092】(平版印刷版等の製造)本発明のネガ型感
光性組成物を用いて平版印刷版を製造する場合、その支
持体としては、例えば、紙、プラスチックス(例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラ
ミネートされた紙、例えばアルミニウム(アルミニウム
合金も含む。)、亜鉛、銅などのような金属の板、例え
ば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸
セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝
酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアセタールなどのようなプラスチックの
フィルム、上記の如き金属がラミネート、もしくは蒸着
された紙もしくはプラスチックフィルムなどが含まれ
る。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に
著しく安定であり、しかも安価であるので特に好まし
い。更に、特公昭48−18327号公報に記されてい
るようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアル
ミニウムシートが結合された複合体シートが好ましい。
アルミニウム板の表面はワイヤブラシグレイニング、研
磨粒子のスラリーを注ぎながらナイロンブラシ粗面化す
るブラシグレイニング、ボールグレイニング、溶体ホー
ニングによるグレイニング、バフグレイニング等の機械
的方法、HFや AlCl3、HCl をエッチャントとするケミ
カルグレイニング、硝酸又は塩酸を電解液とする電解グ
レイニングやこれらの粗面化法を複合させて行なった複
合グレイニングによって表面を砂目立てした後、必要に
応じて酸又はアルカリによりエッチング処理され、引続
き硫酸、リン酸、蓚酸、ホウ酸、クロム酸、スルフアミ
ン酸またはこれらの混酸中で直流又は交流電源にて陽極
酸化を行いアルミニウム表面に強固な不動態皮膜を設け
たものが好ましい。この様な不動態皮膜自体でアルミニ
ウム表面は親水化されてしまうが、更に必要に応じて米
国特許第 2,714,066号明細書や米国特許第 3,181,461号
明細書に記載されている珪酸塩処理(ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム)、米国特許第 2,946,638号明細書
に記載されている弗化ジルコニウム酸カリウム処理、米
国特許第 3,201,247号明細書に記載されているホスホモ
リブデート処理、英国特許第 1,108,559号明細書に記載
されているアルキルチタネート処理、独国特許第 1,09
1,433号明細書に記載されているポリアクリル酸処理、
独国特許第 1,134,093号明細書や英国特許第 1,230,447
号明細書に記載されているポリビニルホスホン酸処理、
特公昭44−6409号公報に記載されているホスホン酸
処理、米国特許第 3,307,951号明細書に記載されている
フイチン酸処理、特開昭58−16893号や特開昭5
8−18291号の各公報に記載されている水溶性有機
重合体と2価の金属イオンとの錯体による下塗処理、特
開昭59−101651号公報に記載されているスルホ
ン酸基を有する水溶性重合体の下塗によって親水化処理
を行ったものは特に好ましい。その他の親水化処理方法
としては米国特許第 3,658,662号明細書に記載されてい
るシリケート電着をもあげることが出来る。
【0093】また砂目立て処理、陽極酸化後、封孔処理
を施したものも好ましい。かかる封孔処理は熱水及び無
機塩又は有機塩を含む熱水溶液への浸漬並びに水蒸気浴
などによって行われる。
【0094】(活性光線又は放射線)本発明の感光性組
成物の露光に用いられる活性光線の光源としては例え
ば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、
ケミカルランプ、カーボンアーク灯などがある。放射線
としては電子線、X線、イオンビーム、遠紫外線などが
ある。好ましくはフォトレジスト用の光源として、g
線、i線、Deep−UV光が使用される。また高密度エネ
ルギービーム(レーザービーム又は電子線)による走査
露光も本発明に使用することができる。このようなレー
ザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴ
ンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ヘリウム・カ
ドミウムレーザー、KrF エキシマ−レーザーなどが挙げ
られる。
【0095】(現像液)本発明のネガ型感光性組成物に
対する現像液としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第
三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタ
珪酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア水など
のような無機アルカリ剤及びテトラアルキルアンモニウ
ムOH塩などのような有機アルカリ剤の水溶液が適当で
あり、それらの濃度が0.1〜10重量%、好ましくは0.
5〜5重量%になるように添加される。
【0096】また、該アルカリ性水溶液には、必要に応
じ界面活性剤やアルコールなどのような有機溶媒を加え
ることもできる。
【0097】
【発明の効果】本発明のネガ型感光性組成物は塗布性、
ならびに酸素プラズマ耐性に優れており、またアルカリ
現像が可能である。また製造が簡便で、容易に取得でき
る。
【0098】
【実施例】以下、本発明を合成例、実施例により更に詳
細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定される
ものではない。
【0099】合成例1. (本発明のポリシロキサン(化合物例50))マレイミ
ド7.3g、2−トリメトキシシリル−1,3−ブタジエ
ン13.1gをジオキサン500ミリリットルに溶解し、
100℃で1時間反応させた。反応液にフェニルトリエ
トキシシラン102gを加えた後、蒸留水10ミリリッ
トルと塩酸0.2ミリリットルを加えて30分加熱濃縮し
た。
【0100】濃縮液を蒸留水2000ミリリットルに撹
拌しながら投入し、析出した固体を減圧下乾燥すること
により目的のポリシロキサン51gを得た。
【0101】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により、このポリシロキサンの重量平均分子量を測定し
たところ1200であった。
【0102】合成例2. (本発明のポリシロキサン(化合物例39))アセチレ
ンジカルボン酸11.4g、2−トリメトキシシリル−
1,3−ブタジエン17.4g、トリルトリメトシキシラ
ン122.6gをジオキサンを溶媒として合成例1と同様
な方法で反応させ、目的のポリシロキサン43gを得
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、
このポリシロキサンの重量平均分子量を測定したところ
8600であった。
【0103】合成例3. (本発明のポリシロキサン(化合物例25))N−(p
−ヒドロキシフェニル)マレイミド 18.9g、2−ト
リメトキシシリル−1,3−ブタジエン17.4gをエチ
レングリコールモノメチルエーテル500ミリリットル
を溶媒として合成例1と同様な方法で反応させて褐色の
目的物18gを得た。
【0104】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により、このポリシロキサンの重量平均分子量を測定し
たところ3300であった。
【0105】合成例4. (本発明のポリシロキサン(化合物例27))N−(p
−スルファモイル)マレイミド25.2g、2−トリメト
キシシリル1,3−ブタジエン17.4gをN,N−ジメ
チルアセトアミド500ミリリットルを溶媒として合成
例1と同様な方法で反応させ、褐色の目的物36gを得
た。
【0106】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により、このポリシロキサンの重量平均分子量を測定し
たところ2300であった。
【0107】合成例5. (本発明のポリシロキサン(化合物例44))N−(p
−トルエンスルホニル)アクリルアミド22.5g、2−
トリメトキシシリル−1,3−ブタジエン17.4g、4
−クロロフェニルトリメトキシシラン64gをエチレン
グリコールモノメチルエーテル500ミリリットルを溶
媒として合成例1と同様な方法で反応させて目的物40
gを得た。
【0108】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により、このポリシロキサンの重量平均分子量を測定し
たところ4700であった。
【0109】合成例6. (本発明のポリシロキサン(化合物例57))アセトア
セトキシエチルアクリレート10.0g、1−トリメトキ
シシリル−1,3−ブタジエン 17.4g、N−フェニ
ルアクリルアミド8.4gをジオキサンを溶媒として合成
例1と同様な方法で反応させ、目的のポリシロキサン2
5.1gを得た。
【0110】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により、このポリシロキサンの重量平均分子量を測定し
たところ1700であった。
【0111】実施例1〜6 厚さ0.24mmの2Sアルミニウム板を80℃に保った第
3燐酸ナトリウムの10%水溶液に3分間浸漬して脱脂
し、ナイロンブラシで砂目立てした後アルミン酸ナトリ
ウムで約10分間エッチングして、硫酸水素ナトリウム
3%水溶液でデスマット処理を行った。このアルミニウ
ム板を20%硫酸中で電流密度2A/dm2 において2分
間陽極酸化を行いアルミニウム板を作成した。
【0112】次に下記感光液〔A〕の本発明のポリシロ
キサン化合物の種類を変えて、6種類の感光液〔A〕−
1〜〔A〕−6を調製し、この感光液を陽極酸化させた
アルミニウム板の上に塗布し、100℃で2分間乾燥し
て、それぞれの感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−
6を作成した。このときの塗布量は全て乾燥重量で1.5
g/m2 であった。
【0113】また感光液〔A〕−1〜〔A〕−6に用い
た本発明のポリシロキサン化合物は第1表に示す。
【0114】 感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−6の感光層上に
濃度差0.15のグレースケールを密着させ、2kwの高圧
水銀灯で50cmの距離から1分間露光を行った。露光し
た感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−6をDP−4
(商品名:富士写真フィルム(株)製)の8倍希釈水溶
液で25℃において60秒間浸漬現像したところ、鮮明
な青色のネガ画像が得られた。
【0115】
【表1】 実施例7〜12 シリコンウエハー上に実施例1〜6の感光液 〔A〕−
1〜〔A〕−6からオイルブルーを除いて感光液
〔A′〕−1〜〔A′〕−6をスピナーで塗布し、ホッ
トプレート上で90℃において2分間、乾燥させた。膜
厚は1.0μmであった。
【0116】次に波長365nmの単色光を用いた縮小投
影露光装置(ステッパー)により露光し、テトラメチル
アンモニウムハイドロオキシドの2.4%水溶液で60秒
間現像することによりレジストパターンを形成させた。
その結果、1.0μmのライン&スペースの良好なパター
ンが得られた。
【0117】実施例13 シリコンウエハー上に、ノボラック系市販レジストHP
R−204(富士ハントケミカル(株)製)をスピナー
で塗布し、220℃で1時間乾燥させて下層を形成し
た。下層の膜厚は2.0μmであった。
【0118】その上に下記感光液〔B〕をスピナーで塗
布し、ホットプレート上で90℃において2分間乾燥さ
せ、厚さ0.5μmの塗膜を形成させた。
【0119】 次に実施例7〜12と同様に露光、現像を行なったとこ
ろ、1.0μmのライン&スペースの良好なパターンが得
られた。
【0120】その後、酸素ガスプラズマ(2.0×10-2
Torr 、RF0.06W/cm2 )を用いて酸素プラズマエ
ッチングを行なった結果、レジストパターンに覆われて
いない部分の下層レジストは完全に消失した。即ち本レ
ジストが2層レジスト法の上層レジストとして使用でき
ることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/008 7/038 H01L 21/027

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(I)、(II)、(III)また
    は(IV)で表される化合物と、一般式(V)、(VI)、(VII)
    または(VIII)で表される化合物との環化熱付加反応生成
    物から由来されるシロキサン単位を少なくとも1モル%
    含有するポリシロキサン化合物と、(b)感光性アジド
    化合物、とを含有する感光性組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7189490B2 (en) * 2002-10-21 2007-03-13 Shipley Company, L.L.C. Photoresists containing sulfonamide component

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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