JPH0658269A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH0658269A
JPH0658269A JP21249892A JP21249892A JPH0658269A JP H0658269 A JPH0658269 A JP H0658269A JP 21249892 A JP21249892 A JP 21249892A JP 21249892 A JP21249892 A JP 21249892A JP H0658269 A JPH0658269 A JP H0658269A
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orbiting scroll
pressure
seal ring
scroll
gas
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Mitsuru Tsujino
充 辻野
Koichi Maekawa
紘一 前川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 圧縮ガス導入により旋回スクロール3を押圧
する圧力室Aを形成するシリンダ16を、開口部が旋回
スクロール背面に近接対向する配置で機体ケーシング側
に固定支持し、摺動自在にシリンダ開口部に嵌合させた
シールリング18を旋回スクロール側に付勢する付勢手
段21を設け、旋回スクロール背面とシールリング18
との間からのリークガスにより旋回スクロール3から離
間する側への圧力fbを受ける離間用受圧面22をシー
ルリング18に形成し、旋回スクロール押圧付勢状態で
付勢手段21の付勢力faと離間用受圧面22の受圧力
fbとの平衡により、シールリング18を旋回スクロー
ル背面との間に微小リーク間隙Xが形成される浮遊状態
に保つ構成とし、付勢手段構成部材として、スクロール
駆動停止状態でシールリング18と旋回スクロール背面
との接触状態を保つようにシールリング18を常時付勢
するスプリング21sを設けてある。 【効果】 耐久性向上、構造の簡略化とともに、高い立
ち上がり性能を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回スクロールと固定
スクロールとにより圧縮したガスの導入により、前記旋
回スクロールを固定スクロール側に押圧する圧力室を前
記旋回スクロールの背面側に設けたスクロール圧縮機に
関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のスクロール圧縮機を示し、
1は固定スクロール、3は旋回スクロール、11はピン
12’により旋回スクロール3を固定スクロール1に対
する遠近方向にのみ移動自在に連結した旋回伝達部材で
あり、旋回スクロール3は旋回伝達部材11とともに駆
動クランク4により中心軸芯Pに対し所定寸法dだけ偏
芯した状態で旋回駆動される。
【0003】又、14はオルダムリングであり、このオ
ルダムリング14は、機体ケーシング2に固定のフレー
ム部材15に形成した溝15aに対し一方向にのみ摺動
自在に係合する突起14aを下面側に備え、かつ、旋回
伝達部材11に形成した溝11aに対し上記の下面側突
起14aの摺動方向とは直交する方向にのみ摺動自在に
係合する突起14bを上面側に備え、これら上面側及び
下面側夫々での突起14a,14bと溝15a,11a
の係合により、旋回伝達部材11及び旋回スクロール3
の上記偏芯状態での旋回動作を許しながら、それら旋回
伝達部材11及び旋回スクロール3の自転動作を防止す
る。
【0004】そして、旋回スクロール3と固定スクロー
ル1とにより圧縮したガスの導入により旋回スクロール
3を固定スクロール側に押圧する圧力室Aについては、
旋回スクロール3の背面にシリンダ部材16Aを固設
し、又、その旋回スクロール側のシリンダ部材16Aに
対して気密な状態で相対摺動自在に嵌合するシリンダ部
材16Bを旋回伝達部材11に固設し、これらシリンダ
部材16A,16Bの内部を圧力室Aとして、旋回スク
ロール3に形成の導圧孔19から圧縮ガスの一部を圧力
室内に導入することで、その導入ガスのガス圧により両
シリンダ部材16A,16Bを伸長させる状態で旋回ス
クロール3を固定スクロール側に押圧する構成としてい
た。
【0005】6は旋回スクロール3と固定スクロール1
とにより圧縮した吐出対象のガスを吐出室7に導出する
吐出孔である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来構造で
は、旋回スクロール3を押圧することの反力が全て旋回
伝達部材11にかかり、旋回スクロール3及び旋回伝達
部材11からなる旋回体と機体ケーシング側の固定系と
の間に存在する相対摺動部(具体的には、旋回伝達部材
11及びフレーム部材15の夫々とオルダムリング14
との間や、駆動クランク4と旋回伝達部材11との連結
部等)において、相対摺動部材どうしが旋回スクロール
3の押圧反力により強く圧接された状態で相対摺動する
ため、摩損が生じ易くて耐久性の低下を招いたり、又、
それら相対摺動部にスラストベアリングの介装が必要と
なって構造が複雑となる問題があった。
【0007】本発明の目的は、旋回スクロールに対し合
理的な押圧付勢構造を採用することにより、押圧反力を
受けて圧接された状態での相対摺動が必要となる部分を
回避して、耐久性の向上、及び、構造の簡略化を図り、
合わせて、圧縮運転開始時における立ち上がり性能の向
上を図る点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるスクロール
圧縮機の第1特徴構成は、旋回スクロールと固定スクロ
ールとにより圧縮したガスの導入により、前記旋回スク
ロールを固定スクロール側に押圧する圧力室を前記旋回
スクロールの背面側に設ける構成において、前記圧力室
を形成する有底のシリンダを、その開口部が前記旋回ス
クロールの背面に近接対向する配置で機体ケーシング側
に固定支持し、前記シリンダと前記旋回スクロールの背
面との間をシールするシールリングを、前記旋回スクロ
ールに対する遠近方向に摺動自在な状態で前記シリンダ
の開口部に気密に嵌合させ、前記シールリングを旋回ス
クロール側に付勢する付勢手段を設けるとともに、その
付勢手段の付勢力に抗して前記旋回スクロールの背面と
前記シールリングとの間からシリンダ外部の低圧域にリ
ークするガスにより前記旋回スクロールから離間する側
への圧力を受ける離間用受圧面を前記シールリングに形
成し、前記圧力室への圧縮ガス導入による旋回スクロー
ル押圧付勢状態において、前記付勢手段の付勢力と前記
離間用受圧面の受圧力との平衡により、前記シールリン
グを前記旋回スクロールの背面との間に微小リーク間隙
が形成される浮遊状態に保つ構成とし、前記付勢手段の
構成部材として、前記旋回スクロールの駆動停止状態で
前記シールリングが前記旋回スクロールの背面に接触す
る状態を保つように前記シールリングを常時付勢するス
プリングを設けたことにあり、その作用・効果は次の通
りである。
【0009】
【作用】つまり、上記の第1特徴構成においては、圧力
室への圧縮ガス導入による旋回スクロール押圧付勢状態
において、シールリングが旋回スクロールの背面に対し
接近するとシールリングと旋回スクロールの背面との間
の微小リーク間隙が狭くなって、その微小リーク間隙か
らシリンダ外部の低圧域にリークするガスのガス圧が高
まり、これにより、離間用受圧面の受圧力が高まってシ
ールリングが付勢手段の付勢力に抗し旋回スクロールか
ら離間する側に復帰動作する。
【0010】また逆に、シールリングが旋回スクロール
の背面から遠ざかるとシールリングと旋回スクロールの
背面との間の微小リーク間隙が広くなって、その微小リ
ーク間隙からシリンダ外部の低圧域にリークするガスの
ガス圧が低下し、これにより、離間用受圧面の受圧力が
低下してシールリングが付勢手段の付勢力により旋回ス
クロールに接近する側に復帰動作する。
【0011】従って、シールリングは、これら復帰動作
により、付勢手段の付勢力と離間用受圧面の受圧力とが
平衡してシールリングと旋回スクロールの背面との間に
一定の微小リーク間隙が形成される浮遊状態に保たれ
る。
【0012】そして、このようにシールリングを浮遊状
態に保ちながら、シリンダ内部の圧力室へ導入した圧縮
ガスのガス圧により旋回スクロールを固定スクロール側
へ押圧付勢することで、旋回スクロールの旋回動作に対
しシリンダに嵌合のシールリングと旋回スクロール背面
との直接の摺接を回避しながら、旋回スクロールの固定
スクロール側への押圧に伴う反力を機体ケーシング側に
固定支持のシリンダで受け止めることができて、その押
圧反力が、旋回スクロールと機体ケーシング側の固定系
(上記のシリンダ以外の固定系)との間に存在する相対
摺動部にかかることを回避できる。
【0013】又、付勢手段の構成部材として、旋回スク
ロールの駆動停止状態でシールリングが旋回スクロール
の背面に接触する状態を保つ(すなわち、圧縮室を密閉
空間に保つ)ようにシールリングを常時付勢するスプリ
ングを設けることにより、圧縮運転の開始時に旋回スク
ロールの旋回駆動開始に伴い圧縮室へのガス導入が開始
されると直ちに圧縮室の内圧を高めて、シールリングが
浮遊する状態で旋回スクロールをガス圧により押圧する
所期の旋回スクロール押圧付勢状態へ速やかに移行させ
ることができる。
【0014】そして、このことにより、圧縮運転の開始
後、固定スクロールと旋回スクロールとの間における摺
接部の気密性を旋回スクロールの押圧付勢により高く確
保してガス圧縮を効率良く行わせる所期の定常運転状態
へ運転状態を迅速に移行させることができる。
【0015】しかも、旋回スクロールの駆動停止状態に
おいて単にシールリングの旋回スクロール背面に対する
接触状態を保つのみならず、上記のスプリングに適当強
さのものを選定すれば、圧縮運転の開始において圧縮室
への圧縮ガス導入が開始される以前から、シールリング
を介しスプリングにより旋回スクロールを固定スクロー
ル側へ初期付勢しておく状態として、運転開始に伴い圧
縮室へ導入させるガスの初期圧縮そのものを能率良く行
わせることができる。
【0016】
【発明の効果】以上作用の結果、本発明の第1特徴構成
によれば、旋回スクロール背面とシールリングとの間を
初め、旋回スクロールと機体ケーシング側の固定系との
間において、旋回スクロールの押圧に伴う反力を受けて
圧接された状態での相対摺動が必要となる部分を回避で
き、これにより、従来装置に比べ、摩損を効果的に防止
できて耐久性を向上でき、又、相対摺動部に対するスラ
ストベアリング装備の必要性が少なくなって構造の簡略
化、及び、装置コストの低減を達成し得るに至った。
【0017】その上、付勢手段の構成部材としてのスプ
リングの採用により、圧縮運転開始時に圧縮室へのガス
導入による旋回スクロール押圧付勢状態を速やかに現出
できることで、運転開始後、所期の定常運転状態に移っ
て所望圧力のガスを吐出するに至るまでの時間を短くで
き、上記の耐久性の向上や構造の簡略化とともに高い立
ち上がり性能をも合わせ確保し得るに至った。
【0018】〔本発明の第2特徴構成〕本発明によるス
クロール圧縮機の第2の特徴構成は、前記付勢手段は、
前記圧力室内への導入ガスにより前記旋回スクロールへ
接近する側への圧力を受けるように前記シールリングに
形成した接近用の受圧面と、前記スプリングとにより構
成してあることにある。
【0019】つまり、この第2特徴構成においては、圧
力室への圧縮ガス導入による旋回スクロール押圧付勢状
態において、圧力室内への導入ガスにより上記の接近用
受圧面に与えられる旋回スクロールへ接近する側への圧
力(導入ガス圧が一定のもとで一定)とスプリング付勢
力との和を、シールリングに対する旋回スクロール側へ
の全体付勢力とし、この和の付勢力を、旋回スクロール
の背面とシールリングとの間からシリンダ外部の低圧域
にリークするガスによりシールリングの離間用受圧面に
与えられる旋回スクロールから離間する側への圧力(微
小リーク間隙の隙間寸法変化に伴い変化する)と平衡さ
せることにより、シールリングを、旋回スクロールの背
面との間に一定の微小リーク間隙が形成される浮遊状態
に保つ。
【0020】そして、旋回スクロール駆動停止状態にお
いては、離間用受圧面、及び、接近用受圧面夫々へのガ
ス圧作用が無くなることに対し、スプリングの常時付勢
力をもってシールリングの旋回スクロール側への付勢を
維持することで、シールリングが旋回スクロールの背面
に接触する状態を保つ。
【0021】ちなみに、シールリングを旋回スクロール
側に付勢するに、その付勢手段をスプリングだけで構成
することも考えられるが、この場合、旋回スクロールの
駆動停止状態において、適度なスプリング付勢力でシー
ルリングの旋回スクロール背面に対する接触を保つよう
にスプリングの強さを決定すると、圧縮室への圧縮ガス
導入による旋回スクロール押圧付勢状態においてスプリ
ング付勢力と受圧力とを平衡させる離間用受圧面の面積
が選定スプリングの強さにより規定される。
【0022】この点、上記の第2特徴構成によれば、上
記の如く、圧力室への圧縮ガス導入による旋回スクロー
ル押圧付勢状態において、圧力室内への導入ガスにより
接近用受圧面に与えられる圧力とスプリング付勢力との
和を、シールリングに対する旋回スクロール側への全体
付勢力とするから、旋回スクロールの駆動停止状態にお
ける適度なシールリング付勢を考慮してスプリング強さ
を決定したとしても、接近用受圧面の面積選定により、
離間用受圧面の面積を選定スプリングの強さに規定され
ずに選定でき、これにより、装置設計おける自由度を大
きくして装置設計を容易にすることができる。
【0023】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0024】図1及び図2はスクロール圧縮機の内部構
造を示し、1は機体ケーシング2側に固定した固定スク
ロール、3は、クランク4を介しモータ5により駆動さ
れて、モータ回転軸芯Pに対し一定寸法dだけ偏芯した
状態でモータ回転軸芯P回りを公転動作(以下、旋回動
作と称する)する旋回スクロールであり、これらスクロ
ール1、3の渦状部1a,3aを咬合させた状態で旋回
スクロール3を旋回動作させることにより、図6の
(イ)から(ニ)の順に示す如く、渦状部1a,3aの
外周側から機体ケーシング2内の圧縮対象ガスを取り込
んだ三日月状空隙Sを両スクロール1、3における渦状
部1a,3a間に順次形成するとともに、それら三日月
状空隙Sを容積縮小させながら渦状部1a,3aの中心
側へ順次移行させ、この容積縮小を伴う移行過程で三日
月状空隙S内のガスを圧縮する。
【0025】6は上記の如く圧縮したガスを両スクロー
ル1,3の間から吐出室7に導出する吐出孔、8は吐出
孔6からの吐出ガスにより自重に抗して開く逆止弁であ
り、9は吐出室7から機外へ圧縮ガスを導出する吐出
管、又、10は機内へ圧縮対象ガスを導入する吸入管で
ある。
【0026】図1ないし図4において、11は、旋回ス
クロール3とともにクランク4により旋回駆動される旋
回伝達部材であり、その上面側両端部の二つの凸部1
2,13をもって、旋回スクロール3を固定スクロール
1に対する遠近方向にのみ移動自在に係合連結してあ
る。
【0027】14はオルダムリングであり、このオルダ
ムリング14は、機体ケーシング2に固定のフレーム部
材15に形成した15a溝に対し一方向にのみ摺動自在
に係合する一対の凸部14a、及び、旋回伝達部材11
の下面に形成した溝11aに対し上記のフレーム部材側
凸部14aの摺動方向とは直交する方向にのみ摺動自在
に係合する一対の凸部14bを、互いの位相が周方向で
90°だけ異なる十字状配置で備え、これら凸部14
a,14bと各溝15a,11aの係合により、旋回伝
達部材11及び旋回スクロール3の旋回動作を許しなが
ら、それら旋回伝達部材11及び旋回スクロール3の自
転動作を防止する。
【0028】16は、開口部を旋回スクロール3の背面
に近接対向させた配置で一対の脚部17により上記の固
定フレーム部材15に固定支持した有底のシリンダであ
り、このシリンダ16の開口部には、シリンダ16と旋
回スクロール3の背面との間をシールするシールリング
18を、旋回スクロール3に対する遠近方向に摺動自在
な状態で気密に嵌合させてあり、一方、旋回スクロール
3には、固定スクロール1との協働により圧縮したガス
の一部をシリンダ16の内部に導く導圧孔19を形成し
てある。
【0029】つまり、シリンダ16の内部を旋回スクロ
ール付勢用の圧力室Aとして、この圧力室Aに導入する
圧縮ガスにより旋回スクロール3を固定スクロール1側
に押圧付勢し、これにより、固定スクロール1と旋回ス
クロール3との間における摺接部の気密性を高く保持す
るようにしてある。
【0030】20はシールリング18の摺動を許しなが
らシールリング18とシリンダ16との間をシールする
Oリングである。
【0031】図4及び図5に示すように、シールリング
18には、圧力室A内への導入ガスにより旋回スクロー
ル3へ接近する側への圧力fagを受ける接近用受圧面
21gと、それとは逆に旋回スクロール3の背面に対す
るシール面として機能して、旋回スクロール3の背面と
シールリング18との対向面間からシリンダ外部の機内
低圧域にリークするガスにより旋回スクロール3から離
間する側への圧力fbを受ける離間用受圧面22とを形
成してあり、又、シリンダ16の内部には、シリンダ底
部を受け座としてシールリング18を旋回スクロール側
へ押圧付勢するスプリング21sを内装してある。
【0032】そして、それら受圧面21g,22夫々の
有効受圧面積、及び、スプリング21sの強さを適当値
に選定して、圧力室Aへの圧縮ガス導入による旋回スク
ロール押圧付勢状態で、接近用受圧面21gの受圧力f
agとスプリング21sの付勢力fasとの和fa(=
fag+fas)に対し、離間用受圧面22の受圧力f
bを平衡させることにより、シールリング18を旋回ス
クロール背面との間に一定の微小リーク間隙Xが形成・
維持される浮遊状態に保つようにしてある。
【0033】つまり、このようにシールリング18を浮
遊状態に保ちながら、圧力室Aへの圧縮ガス導入により
旋回スクロール3を固定スクロール側へ押圧付勢するこ
とで、旋回スクロール3の旋回動作に対しシールリング
18と旋回スクロール背面との直接の摺接を回避しなが
ら、旋回スクロール3の固定スクロール側への押圧Fに
伴う反力Frを機体ケーシング側に固定支持のシリンダ
16で受け止める。
【0034】又、離間用受圧面22、及び、接近用受圧
面21g夫々へのガス圧作用が無くなる旋回スクロール
駆動停止状態においては、スプリング21sの常時付勢
力をもってシールリング18が旋回スクロール3の背面
に接触する状態を保ち、これにより、圧縮運転の開始時
に旋回スクロール3の旋回駆動開始に伴い圧縮室Aへの
ガス導入が開始されると直ちに圧縮室Aの内圧を高まる
ようにして、シールリング浮遊状態で旋回スクロール3
をガス圧により押圧する上述の旋回スクロール押圧付勢
状態を運転開始後、速やかに現出させる。
【0035】尚、本例においては、旋回スクロール3の
駆動停止状態において単にシールリング18の旋回スク
ロール背面に対する接触状態を保つのみならず、圧縮運
転の開始において圧縮室への圧縮ガス導入が開始される
以前から、シールリング18を介しスプリング21sに
より旋回スクロール3を固定スクロール側へ適度に初期
付勢しておくように、スプリング21sの強さを選定し
てあり、これにより、運転開始に伴い圧縮室Aへ導入さ
せるガスの初期圧縮そのものを能率良く行わせる。
【0036】シールリング18の全周において微小リー
ク間隙Xに面する上記の離間用受圧面22には、その全
周にわたる環状のガス圧案内溝23、及び、そのガス圧
案内溝23へ圧力室側からガス圧を導入するガス圧導入
溝24を形成してあり、離間用受圧面22の全周にわた
る環状のガス圧案内溝23へ圧力室側からガス圧導入溝
24を介しガス圧を導くことで、離間用受圧面22に作
用するガス圧を離間用受圧面22の全周にわたって均一
化し、これにより、シールリング18の旋回スクロール
背面に対する接近・離間動作を安定化するとともに、微
小リーク間隙Xの間隙寸法をシールリング18の全周に
わたり均一化して、圧縮室Aへの圧縮ガス導入による旋
回スクロール3の押圧付勢機能を安定的なものとする。
【0037】尚、離間用受圧面22において上記の環状
ガス圧案内溝23の内側には、それぞれ周方向において
三等分した二列の補助ガス圧案内溝25,26を形成し
てあり、これら補助ガス圧案内溝25,26の各分割部
分夫々にもガス圧導入溝24を介し圧力室側からガス圧
を導くことで、離間用受圧面22に作用するガス圧の均
一化を促進する。
【0038】又、補助のガス圧案内溝25,26を形成
するにあたり、それら補助ガス圧案内溝25,26を周
方向で三等分して、その分割箇所夫々に無溝面部分27
を設けることにより、シールリング18に傾きが生じた
際には、微小リーク間隙Xの間隙寸法が小さくなった側
の無溝面部分27においてリークガスの圧力上昇を溝の
存在部や他の無溝面部分27よりも大きく生じさせ、こ
れにより、シールリング18を旋回スクロール3の背面
に対して平行な適正姿勢へ速やかに自動復帰させるよう
にしてある。
【0039】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0040】シールリング18を旋回スクロール側に押
圧付勢する付勢手段21をスプリング21sのみで構成
する形態を採用してもよく、又、前述の実施例の如く圧
力室Aへの導入ガス圧を利用してシールリング18を旋
回スクロール側に押圧付勢する受圧面21gとスプリン
グ21sとの組み合わせにより付勢手段21を構成する
ことを初め、スプリング以外の従来周知の種々の付勢形
式とスプリング21sとの組み合わせで付勢手段21を
構成してもよい。
【0041】スプリング21sそのものの構造や、その
装備構造は種々の構成変更が可能である。
【0042】シールリング18に離間用受圧面22を形
成する具体的構造、又、接近用受圧面21gを形成する
場合におけるその具体的形成構造は夫々、種々の改良が
可能である。
【0043】シリンダ16を機体ケーシング2側の固定
支持する具体的支持構造は種々の構成変更が可能であ
る。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面視縦断面図
【図2】正面視拡大縦断面図
【図3】分解斜視図
【図4】シールリング部分の拡大断面図
【図5】シールリングの平面図
【図6】圧縮過程を説明する平面視断面図
【図7】従来構造を示す縦断面図
【符号の説明】 1 固定スクロール 3 旋回スクロール 16 シリンダ 18 シールリング 21 付勢手段 21g 接近用受圧面 21s スプリング 22 離間用受圧面 A 圧力室 fa 付勢力 fag 圧力 fb 圧力 X 微小リーク間隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回スクロール(3)と固定スクロール
    (1)とにより圧縮したガスの導入により、前記旋回ス
    クロール(3)を固定スクロール側に押圧する圧力室
    (A)を前記旋回スクロール(3)の背面側に設けたス
    クロール圧縮機であって、 前記圧力室(A)を形成する有底のシリンダ(16)
    を、その開口部が前記旋回スクロール(3)の背面に近
    接対向する配置で機体ケーシング側に固定支持し、 前記シリンダ(16)と前記旋回スクロール(3)の背
    面との間をシールするシールリング(18)を、前記旋
    回スクロール(3)に対する遠近方向に摺動自在な状態
    で前記シリンダ(16)の開口部に気密に嵌合させ、 前記シールリング(18)を旋回スクロール側に付勢す
    る付勢手段(21)を設けるとともに、その付勢手段
    (21)の付勢力に抗して前記旋回スクロール(3)の
    背面と前記シールリング(18)との間からシリンダ外
    部の低圧域にリークするガスにより前記旋回スクロール
    (3)から離間する側への圧力を受ける離間用受圧面
    (22)を前記シールリングに形成し、 前記圧力室(A)への圧縮ガス導入による旋回スクロー
    ル押圧付勢状態において、前記付勢手段(21)の付勢
    力(fa)と前記離間用受圧面(22)の受圧力(f
    b)との平衡により、前記シールリング(18)を前記
    旋回スクロール(3)の背面との間に微小リーク間隙
    (X)が形成される浮遊状態に保つ構成とし、 前記付勢手段(21)の構成部材として、前記旋回スク
    ロール(3)の駆動停止状態で前記シールリング(1
    8)が前記旋回スクロール(3)の背面に接触する状態
    を保つように前記シールリング(18)を常時付勢する
    スプリング(21s)を設けたスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段(21)は、前記圧力室内
    への導入ガスにより前記旋回スクロール(3)へ接近す
    る側への圧力(fag)を受けるように前記シールリン
    グ(18)に形成した接近用の受圧面(21g)と、前
    記スプリング(21s)とにより構成してある請求項1
    記載のスクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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