JP3287573B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP3287573B2
JP3287573B2 JP51312995A JP51312995A JP3287573B2 JP 3287573 B2 JP3287573 B2 JP 3287573B2 JP 51312995 A JP51312995 A JP 51312995A JP 51312995 A JP51312995 A JP 51312995A JP 3287573 B2 JP3287573 B2 JP 3287573B2
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博史 小川
文昭 佐野
昌之 角田
清春 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 従来技術 この発明は、空気調和機、冷凍機などに用いられ、固
定スクロールおよび揺動スクロールのそれぞれの板状渦
巻歯を噛み合わせて圧縮室を形成するスクロール圧縮機
に関するものである。
背景技術 従来のスクロール圧縮機は、例えば特開昭63−80088
号公報に示されたものがある。図7は従来のスクロール
圧縮機の停止時及び定常運転時の様子を示す要部断面
図、図8及び図9は図7のスクロール圧縮機の動作説明
用の模式図である。
図7において、1は固定スクロールであり、その台板
部1aの中心部には吐出口1eが形成されており、また台板
部1aの片側(図7において下側)には板状渦巻歯1bが形
成されている。また、フレーム3との半径方向及び回転
方向の位置決めを行うためのリーマ穴1cが固定スクロー
ル1の外周側に間隔をおいて複数箇所に形成されてい
る。2は揺動スクロールであり、その台板部2aの片側
(図7において上側)には固定スクロール1の板状渦巻
歯1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯2bが形成されてお
り、また台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側(図7におい
て下側)の中心部には中空円筒状のボス部2fが形成さ
れ、その内側面には揺動軸受2cが形成されている。ま
た、ボス部2fと同じ側の揺動スクロール2の外周側に
は、フレーム3のスラスト軸受3aと平面摺動可能なスラ
スト面2dが形成されている。
また、揺動スクロール2の台板部2aの外周側には対向
して2箇所にオルダム案内溝2eが形成されており、この
オルダム案内溝2eにはオルダムリング9の上爪9aが半径
方向に摺動自在に係合されている。他方、フレーム3に
も、前記揺動スクロール2のオルダム案内溝2eとほぼ90
゜の位相差をもって対向してオルダム案内溝3bが形成さ
れており、このオルダム案内溝3bにはオルダムリング9
の下爪9bが半径方向に摺動自在に係合されている。ま
た、フレーム3の中心部には、電動機によって駆動され
る主軸4を半径方向に支持する第1軸受3cが形成されて
おり、またフレーム3の外周部は密閉容器10にアークス
ポット溶接によって固着支持されている。加えて、フレ
ーム3の外周側には、固定スクロール1との半径方向及
び回転方向の位相決めを行うためのリーマ穴3dが形成さ
れており、連結体であるリーマピン6が固定スクロール
1のリーマ穴1cを貫通して、その先端部がフレーム3の
リーマ穴3dに固着されている。
主軸4の揺動スクロール側(図7において上側)端部
には、揺動スクロール2の偏心方向と同一方向の平面部
を有するピン部4aが形成されており、このピン部4aに、
内側面に平面部を有するスライダー5が係合されてい
る。スライダー5の外側面は円筒形状であり、スライダ
ー5は揺動スクロール2の揺動軸受2cに回転自在に係合
されている。7は高低圧セパレータであり、その外周部
は密閉容器10に対し全周溶接されており、その内周部は
固定スクロール1の板状渦巻歯1bの反対側(図7におい
て上側)に形成された中空ボス部1dの外周部にシール材
8を介して嵌着されている。
10aは圧縮される前の低圧ガスを密閉容器10内に導く
吸入管であり、10bは圧縮された後の高圧ガスを密閉容
器10の外に排出する吐出管である。
次に、図7を用いて、従来のスクロール圧縮機の定常
運転時の動作の説明を行う。電動機によって発生した駆
動トルクは、主軸4を介して、スライダー5へと伝達さ
れる。スライダー5に伝達された駆動トルクは、揺動軸
受2cを介して揺動スクロール2を駆動する。この際、揺
動スクロール2は、オルダムリング9によってフレーム
3に対しての自転ひいては固定スクロール1に対しての
自転が拘束されているので、固定スクロール1に対して
揺動運動を行う。そして、吸入管10aから吸入された低
圧の冷媒ガスは、密閉容器10内の低圧室10cに開放され
た後に、固定スクロール1の板状渦巻歯1bと揺動スクロ
ール2の板状渦巻歯2bとが噛み合って形成される一対の
3ケ月状の圧縮室に取り込まれ、この3ケ月状の圧縮室
が相似的に容積を減少していくことで圧縮される。さら
に、圧縮された高圧の冷媒ガスは、固定スクロール1の
吐出口1eから密閉容器10内の高圧室10dに開放され、そ
の後に吐出管10bから密閉容器10外に排出される。
ところで、主軸4からスライダー5への駆動力伝達箇
所、つまり、主軸4のピン部4aの平面部と、スライダー
5の内側面の平面部とは揺動スクロール2の偏心方向に
直線的に摺動自在である。このことは、スライダー5内
のピン部4aの公転半径が可変であることを、ひいては揺
動スクロール2の揺動半径が可変であることを意味し、
固定スクロール1と揺動スクロール2との歯側面が強く
干渉することもなく、また大きなすき間を生ずることも
なく冷媒ガスの圧縮動作が実現されること、つまり半径
方向コンプライアントの前提となっているものである。
次に、固定スクロール1の軸線方向の挙動について説
明する。図8は従来のスクロール圧縮機の固定スクロー
ル1に対して、定常運転時に作用する軸線方向の冷媒ガ
スの圧力を示したものである。
図8において、FFDは固定スクロール1の台板部1aの
背面(図8において上側)に作用する冷媒ガス圧力の合
力であり、このFFDは固定スクロール1を軸線方向下側
に押し付ける力として作用する。FFDの内訳を説明する
に、シール材8が挿入されている中空ボス部1dの外周を
境界として、その中心側には吐出ガス圧力Pdが作用して
おり、その外周側には吸入ガス圧力Psが作用している。
そして、これらの圧力(Pd、Ps)にそれぞれの作用面積
(SF1、SF−SF1)を乗じた後に両者を加算した力がFFD
である。
他方、FFVは固定スクロール1の台板部1aの板状渦巻
歯側(図8において下側)に作用する冷媒ガス圧力の合
力であり、このFFVは固定スクロール1を軸線方向上側
に押し上げる力として作用する。FFVの内訳を説明する
に、中心側から外周側に向かって、吐出ガス圧力Pd、圧
縮途中の中間圧力Pm、吸入ガス圧力Psがそれぞれ作用し
ており、これらの圧力(Pd、Pm、Ps)にそれぞれの作用
面積(S1、S2、SF−S1−S2)を乗じた後、全てを加算し
たときの力がFFVである。
ところで、通常運転時には、固定スクロール1は揺動
スクロール2に押し付けられていなければならない。換
言すると、FFD>FFVでなければならない。もし、揺動ス
クロール2の一回転中のある区間だけであってもFFD<F
FVとなる区間が存在すれば、その区間では、固定スクロ
ール1は揺動スクロール2から離れてしまい、この場合
圧縮室の歯先と歯底との間の洩れすき間が非常に大きく
なり、圧縮動作が成立しないことになる。
他方、もしFFDがFFVに比べて必要以上に大きい場合、
歯先と歯底とが大きな押付力をもって摺動することにな
るばかりか、揺動スクロール2のスラスト面2dにおいて
も負荷が増すことになるので、揺動スクロール2の摺動
負荷増大に伴う主軸4に対する入力が増加という現象が
表れるのは必須で、そればかりか、これが歯先、歯底の
焼付き等に発展するという最悪の事態も考えられる。
そこで、固定スクロール背面の中空ボス部1dの外径寸
法を調整することによって、固定スクロール背面の吐出
ガス圧力Pdが作用する面積を最適化するという方法が一
般に行われている。
また、この固定スクロール背面圧力の最適化の手段と
して、固定スクロール背面に、中間圧空間を設けるとい
う方法も、一般的な手法として用いられている。
従来のスクロール圧縮機は、通常の運転時には軸線方
向コンプライアントが実現できるものの、起動時の固定
スクロール1の挙動については問題点がある。
以下、図9に基づきその点について説明する。図9
は、従来のスクロール圧縮機の固定スクロール1に、起
動直後に固定スクロール1に作用する軸線方向の冷媒ガ
ス圧力を示したものである。図9においてFFDは固定ス
クロール1の台板部1aの背面(図9において上側)に作
用する冷媒ガス圧力の合力であり、このFFDは固定スク
ロール1を軸線方向下側に押し付ける力として作用す
る。起動直後の場合、吐出ガス圧力はまだ上昇していな
いので、単純に考えると吸入ガス圧力と同じPsと考えら
れる(Pd≒Psによって、FFDは吸入ガス圧力(Ps
に背面の全面積(SF)を乗じた力である。
他方、FFVは固定スクロール1の台板部1aの板状渦巻
歯側(図9において下側)に作用する冷媒ガス圧力の合
力であり、このFFVは固定スクロール1を軸線方向上側
に押し上げる力として作用する。前述のように、起動直
後の場合、吐出ガス圧力はまだ上昇していないと考えら
れるので、FFVの内訳を説明すると、固定スクロール1
の中心部から外周側に向かって、また昇圧していない吐
出ガス圧力Ps、圧縮途中の中間圧力Pmおよび吸入ガス圧
力Psがそれぞれ作用しており、これらの圧力(Ps、Pm
Ps)にそれぞれの作用面積(S1、S2、SF−S1−S2)を乗
じた後に全てを加算した力がFFVである。
従って、従来のスクロール圧縮機においては、起動直
後に固定スクロール1に作用する力は、(1)式のよう
になり、固定スクロール1を軸線方向上側に押し上げる
力が必ず大となっており、図9に示すように固定スクロ
ール1は揺動スクロール2から離れて上動し、リーマピ
ン6の段部6aに衝突して止まる。
FFD=PS・SF<PS・SF+(Pm−Ps)・S2=FFV ・・・(1) その直後、固定スクロール1が揺動スクロール2から
離れたことによって生じた歯先と歯底との間の大きなす
き間からリリーフする結果、圧縮途中の中間圧力Pmは、
圧縮容器10内ではスクロール圧縮機の停止時と同じよう
な圧力状態になるので、固定スクロール1と揺動スクロ
ール2との位置関係も停止時と同じ状態、つまり揺動ス
クロール2の上に固定スクロール1が乗った状態に戻る
が、その直後に圧縮動作が再開されて、再び図9に示す
状態になると考えられる。そして、この固定スクロール
1の衝撃的上下運動が何回が繰り返された後、吐出ガス
圧力Pdがある程度まで上昇してくると、図8に示すよう
に固定スクロール1は軸線方向下側の揺動スクロール2
を軽く押し付けた状態で安定する。
以上の説明から明らかなように、従来のスクロール圧
縮機において、起動直後に固定スクロール1は衝撃的な
上下運動を行うので、圧縮機からの騒音が大きいという
問題点があった。さらに、液冷媒が密閉容器10内に寝込
んだ状態での起動時、つまり冷媒ガス圧縮途中の中間圧
力Pmが極端に大きな値を示す場合には、固定スクロール
1のリーマ穴1cとリーマピン6とが半径方向に非常に大
きな力を受け持つので、そういう状態で固定スクロール
1が摺動していることは、固定スクロール1、リーマピ
ン6の摺動箇所の信頼性を大きく低下させるとう問題点
もあった。
この発明は、以上のような問題点を解決するためにな
されたもので、定常運転時において、歯先と歯底とが軽
く押付け合っているという高性能なスクロール圧縮機に
とって不可欠な軸線方向コンプライアント機能を持ちつ
つ、加えて起動時の低騒音化及び揺動スクロールの円滑
な移動を可能にしたスクロール圧縮機を得ることを目的
とする。
発明の開示 この発明のスクロール圧縮機は、密閉容器と、この密
閉容器を高圧空間と低圧空間に区画する高低圧セパレー
タと、前記低圧空間に設けられ、それぞれ板状渦巻歯が
相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み合わされた
固定スクロール及び揺動スクロールと、この揺動スクロ
ールを軸線方向に支持すると共に、この揺動スクロール
を駆動する主軸を半径方向に支持するフレームと、前記
固定スクロールと前記フレームとを半径方向及び回転方
向に相対位置拘束する連結体と、前記高低圧セパレータ
と前記固定スクロールとの間に設けられ、高低圧セパレ
ータおよび固定スクロールとそれぞれ係合する圧力プレ
ートとを備え、前記固定スクロールは前記密閉容器に固
定支持されると共に、前記連結体は前記固定スクロール
を貫通して前記フレームと前記圧力プレートとを一方向
に連結し、前記フレーム及び前記圧力プレートは前記固
定スクロールに対して軸線方向に変位可能になっている
ものである。
また、この発明の他の発明のスクロール圧縮機は、密
閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれ板状渦
巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み合わ
された固定スクロール及び揺動スクロールと、この揺動
スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持するフレー
ムと、前記揺動スクロールの板状渦巻歯の反対側に設け
られ、前記フレームに軸線方向に支持される揺動スクロ
ール背面支持部材と、この揺動スクロール背面支持部材
に一端が固着され、もう一方が前記揺動スクロールに係
合される連結体とを備え、この連結体により、揺動スク
ロール背面部材と揺動スクロールがともに揺動運動する
と共に、揺動スクロールは前記固定スクロールに対して
軸線方向に変位可能であり、前記揺動スクロールと前記
揺動スクロール背面支持部材との間に、揺動スクロール
に形成された圧力導入孔から前記圧縮室内の流体を導入
し、この流体の圧力により前記揺動スクロールが前記揺
動スクロール背面支持部材から離され、前記固定スクロ
ールに押されるようになっている。
この発明のさらに他の発明のスクロール圧縮機は、密
閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれ板状渦
巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み合わ
された固定スクロール及び揺動スクロールと、この揺動
スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持するフレー
ムと、前記揺動スクロールの板状渦巻歯の反対側に設け
られ、前記フレームに軸線方向に支持される揺動スクロ
ール背面支持部材と、この揺動スクロール背面支持部材
に一端が固着され、もう一方が前記揺動スクロールに係
合される連結体とを備え、この連結体により、揺動スク
ロール背面部材と揺動スクロールがともに揺動運動する
と共に、揺動スクロールは前記固定スクロールに対して
軸線方向に変位可能であり、前記連結体が前記揺動スク
ロールに係合されている部位の固定スクロール側先端位
置は、前記揺動スクロール板状渦巻歯の中央より先端側
に位置するようになっている。
この発明のさらに他の発明のスクロール圧縮機は、そ
れぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互
いに噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロール
と、この揺動スクロールを軸線方向に支持すると共に、
この揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に支持す
るフレームとを備え、このフレームが軸線方向に変位可
能であって、フレームが軸線方向に変位することで、前
記固定スクロールと前記揺動スクロールの板状渦巻歯の
先端すきまが変化するようになっている。
この発明のさらに他の発明のスクロール圧縮機は、密
閉容器と、この密閉容器内に設けられ、それぞれ板状渦
巻歯が相互間に圧縮室を形成するように互いに噛み合わ
された固定スクロール及び揺動スクロールと、この揺動
スクロールを軸線方向に支持すると共に、この揺動スク
ロールを駆動する主軸を半径方向に支持するフレーム
と、このフレームと前記密閉容器との間に位置し、密閉
容器に対して固定されているフレーム支えとを備え、前
記フレームはこのフレーム支えに半径方向に支持され
て、前記固定スクロールに対して軸線方向に変位可能で
ある。
図面の簡単な説明 図1はこの発明によるスクロール圧縮機の実施例1の
要部断面図である。
図2は図1のスクロール圧縮機の定常運転時の動作の
説明図である。
図3は図1のスクロール圧縮機の起動時の動作の説明
図である。
図4は図1のフレームの安定性に関する説明図であ
る。
図5はこの発明によるスクロール圧縮機の実施例2の
要部断面図である。
図6はこの発明によるスクロール圧縮機の実施例3の
要部断面図である。
図7は従来のスクロール圧縮機の要部断面図である。
図8は図7のスクロール圧縮機の定常運転時の動作の
説明図である。
図9は図7のスクロール圧縮機の起動時の動作の説明
図である。
発明を実施するための最良の形態 実施例1. 以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。
図1はこの発明に係るスクロール圧縮機の実施例1の要
部断面図であり、また図2及び図3はこの実施例1の動
作説明用の模式図である。
図1はスクロール圧縮機の定常運転時の状態を示す図
であるが、図において、1は固定スクロールであり、そ
の台板部1aの外周部は、密閉容器10にアークスポット溶
接によって固着されており、またその中心部には吐出口
1eが形成されている。また、台板部1aの片側(図1にお
いて下側)には板状渦巻歯1bが形成されており、またフ
レーム3との半径方向及び回転方向の位置決めを行うた
めのリーマ穴1cが固定スクロール1の外周側に形成され
ている。2は揺動スクロールであり、その台板部2aの片
側(図1において上側)には固定スクロール1の板状渦
巻歯1bと実質的に同一形状の板状渦巻歯2bが形成されて
いる。また、板状渦巻歯2bと反対側(図1において下
側)の台板部2aの中心部には中空円筒状のボス部2fが形
成されており、そのボス部2fの内側面には揺動軸受2cが
形成されている。また、ボス部2fと同じ側の揺動スクロ
ール2の外周側には、フレーム3のスラスト軸受3aと平
面摺動可能なスラスト面2dが形成されている。また、揺
動スクロール2の台板部2aの外周側には、対応してオル
ダム案内溝2eがそれぞれ形成されており、この案内溝2e
にはオルダムリング9の上爪9aが半径方向に摺動自在に
係合されている。他方、フレーム3にも、揺動スクロー
ル2のオルダム案内溝2eとほぼ90゜の位相差をもってオ
ルダム案内溝3bが対向して形成されており、このオルダ
ム案内溝3bにはオルダムリング9の下爪9bが半径方向に
摺動自在に係合されている。また、フレーム3の中心部
には、電動機によって駆動される主軸4を半径方向に支
持する第1軸受3cが形成されており、加えてフレーム3
の外周側には固定スクロール1との半径方向及び回転方
向の位相決めを行うためのリーマ穴3dが形成されてい
う。そして、連結体であるリーマピン6がリーマ穴1cを
貫通して固定スクロール1のリーマ穴3dに固着されてい
る。
固定スクロール1の板状渦巻歯1bと反対側(図1にお
いて上側)には圧力アレート11が配置されている。圧力
プレート11の固定スクロール側は、固定スクロール1の
中空ボス部1dの外周にシール材ASaを介して嵌合されて
おり、他方この圧力プレート11の高低圧セパレータ7側
は、高低圧セパレータ7の内周にシール材B8bを介して
嵌合されている。また、この圧力プレート11はその外周
側において、リーマピン6の一端(図1において上端)
に形成された段部6aによりリーマピン6と連結されてい
る。
また、高低圧セパレータ7は、その外周部において、
密閉容器10に対して全周溶接されている。
主軸4の揺動スクロール側(図1において上側)端部
には、揺動スクロール2の偏心方向と同一方向の平面部
を有するピン部4aが形成されており、このピン部4aに、
内側面に平面部を有するスライダー5が係合されてい
る。また、スライダー5の外周面は円筒形状であり、揺
動スクロール2の揺動軸受2cに回転自在に係合されてい
る。10aは圧縮される前の低圧ガスを密閉容器10内に導
く吸入管であり、10bは圧縮された後の高圧ガスを密閉
容器10外に排出する吐出管である。
次に、この実施例の定常運転時の動作の説明を行う。
なお、基本的な圧縮動作の説明及び半径方向コンプライ
アントの説明は従来例と同一であるので、省略する。
図2において、揺動スクロール2及びフレーム3の軸
線方向の挙動について説明する。なお、この実施例のス
クロール圧縮機においては、揺動スクロール2は基本的
にはフレーム3に押し付けられているので、揺動スクロ
ール2とフレーム3との軸線方向の挙動は同じであるこ
と、つまり連動して上下方向に動く。
図2は、この実施例のスクロール圧縮機の圧力プレー
ト11及び揺動スクロール2に対して、定常運転時に作用
する軸線方向の冷媒ガス圧力を示したものである。
図2において、FPDは圧力プレート11の高低圧セパレ
ータ側の面(図2において上側)に作用する冷媒ガス圧
力の合力であり、このFPDは圧力プレート11を軸線方向
下側に押し下げる力として作用する。FPDの内訳を説明
すると、高低圧をシールするシール材B8bが挿入されて
いる高低圧セパレータ7の内周部を境界として、その中
心側には吐出圧力Pdが作用しており、その外周側には吸
入ガス圧力Psが作用しており、これらの圧力(Pd、Ps
にそれぞれの作用面積(SP1、SP−SP1)を乗じた後に両
者を加算した力がFFDである。
他方、FPVは圧力プレート11の固定スクロール1側の
面(図2において下側)に作用するガス圧力の合力であ
り、このPPVは圧力プレート11を軸線方向上側に押し上
げる力として作用する。FPVの内訳を説明すると、高低
圧をシールするシール材A8aが挿入されている固定スク
ロール背面の中空ボス部1dの外周部を境界として、その
中心側には吐出ガス圧力Pdが作用しており、その外周側
には吸入ガス圧力Psが作用しており、これらの圧力
(Pd、Ps)にそれぞれの作用面積(SP2、SP−SP2)を乗
じた後に両者を加算した値がFPVである。
以上の説明をまとめると、圧力プレート11には、圧力
プレート11を軸線方向下側に押し下げる力FPDと、圧力
プレート11を軸線方向上側に押し上げる力FPVが作用し
ており、この実施例においては、これら2力の合力FP
FPV−FPD=(Pd−Ps)・(SP2−SP1)によって圧力プレ
ート11は軸線方向上側に押し上げられている。そして、
この力FPはリーマピン6を介してフレーム3に伝達され
る。つまり、フレーム3は圧力プレート11によって軸線
方向上側に、FP=(Pd−Ps)(SP2−SP1)の力をもって
引っ張り上げられているのである。
以上が圧力プレート11に作用する冷媒ガスの差圧力及
びその影響の説明であるが、次に、揺動スクロール2に
作用する冷媒ガスの差圧力の説明を行う。図2におい
て、FODは揺動スクロール2の板状渦巻歯側(図2にお
いて上側)に作用する冷媒ガス圧力の合力であり、この
FODは揺動スクロールを軸線方向下側に押し下げる力と
して作用する。FODの内訳を説明すると、揺動スクロー
ル2の中心から外周側に向かって吐出ガス圧力Pd、圧縮
途中の中間圧力Pm、吸入ガス圧力Psがそれぞれ作用して
おり、これらの圧力(Ps、Pm、Ps)に、それぞれの作用
面積(S1、S2、S0−S1−S2)を乗じた後に全てを加算し
た値がFODである。
他方、F0Vは揺動スクロール2のフレーム側(図2に
おいて下側)に作用するガス圧力の合力であり、このF
0Vは揺動スクロール2を軸線方向上側に押し上げる力と
して作用する。揺動スクロール2の背面(図2において
下側)は吸入ガス雰囲気であるので、F0Vは吸入ガス圧
力Psと揺動スクロール2の軸線方向投影面積S0との積で
表される。
以上の説明をまとめると、揺動スクロール2には、そ
れを軸線方向下側に押し下げる力F0Dと、軸線方向上側
に押し上げる力F0Vがそれぞれ作用しており、これら2
力の合力F0=F0D−F0V=(Pd−Ps)・S1+(Pm−Ps)・
S2によって、揺動スクロール2は軸線方向下側に押し下
げられている。そして、この力F0は揺動スクロール2の
スラスト面2dを介してフレーム3に伝達される。つまり
フレーム3は揺動スクロール2によって軸線方向下側
に、F0=(Pd−Ps)・S1+(Pm−Ps)・S2の力をもって
押し下げられているのである。
ところで、通常運転時には、揺動スクロール2は固定
スクロール1に押し付けられていなければならない。つ
まりこの実施例では、揺動スクロール2と連動して軸線
方向に動くフレーム3には、軸線方向上側に押し上げる
力がトータルとして作用していなければならない。換言
すると、フレーム3を軸線方向上側に引っ張り上げる力
FPと、フレーム3を軸線方向下側に押し下げる力F0との
関係が、FP>F0でなければならないと言うことである。
もし、揺動スクロール2の一回転中のある区間だけであ
ってもFP<F0となる区間が存在すれば、その区間では、
フレーム3及び揺動スクロール2は固定スクロール1か
ら離れてしまい、この場合圧縮室の歯先と歯底との間の
洩れすき間が大きくなり、圧縮動作が成立しないことに
なる。
他方、もしFPがF0に比べて必要以上に大きい場合、歯
先と歯底とが大きな押付力をもって摺動することになる
ばかりか、揺動スクロール2のスラスト面2dにおいても
その分だけ負荷が増すことになるので、摺動損失増大に
ともなう入力増加という現象が表れるのは必至で、それ
ばかりか、これが焼付き等に発展するという最悪の事態
も考えられる。そこで、固定スクロール背面の中空ボス
部1dの外径寸法、及び高低圧セパレータ7の内径寸法を
調整することによって、FP−F0=(Pd−Ps)(SP2−SP1
−S1)−(Pm−Ps)・S2をさまざまな運転条件下で必ず
正の値で、かつできる限り小さい値にすること、つまり
最適化が行われている。なお、この最適化の追加的手段
として、固定スクロール1の背面(図1、図2において
上側)に中間圧空間を形成することも考えられる。
以上が、この発明の実施例1における通常運転時の軸
線方向コンプライアント、つまり通常運転時に固定スク
ロール1と揺動スクロール2との歯先と歯底とが軽い押
し付け力をもって運転されるメカニズムの説明である。
以上の説明によって、この実施例においても、従来のス
クロール圧縮機と同等の理想的な軸線方向コンブライア
ントが実現できることが示されたと考える。
次に、この実施例における起動時の挙動を図3におい
て説明する。図3は、この実施例のスクロール圧縮機の
圧力プレート11及び揺動スクロール2に対して、起動直
後に作用する軸線方向の冷媒ガス圧力を示したものであ
る。
図3においてFPDは圧力プレート11の高低圧セパレー
タ側の面(図3において上側)に作用する冷媒ガス圧力
の合力であり、このFPDは圧力プレート11を軸線方向下
側に押し下げる力として作用する。起動直後の場合、吐
出ガス圧力はまだ上昇していないので、単純に考えると
吸入ガス圧力と同じPsと考えられる(Pd≒Psによっ
て、FPDは吸入ガス圧力(Ps)に圧力プレート11の軸線
方向投影面積(SP)を乗じたものである。
他方、FPVは圧力プレート11の固定スクロール側の面
(図3において下側)に作用する冷媒ガス圧力の合力で
あり、このFPVは圧力プレート11を軸線方向上側に押し
上げる力として作用する。前述のように、起動直後の場
合、吐出ガス圧力はまだ上昇していないと考えられるの
で、FPVは吸入ガス圧力Psに圧力プレート11の軸線方向
投影面積SPを乗じたもので、FPDと同じ値である。
次に、揺動スクロール2に作用する力の説明を行う。
図3において、F0Dは揺動スクロール2の板状渦巻歯側
(図3において上側)に作用する冷媒ガス圧力の合力で
あり、このF0Dは揺動スクロール2を軸線方向下側に押
し下げる力として作用する。前述のように、起動直後の
場合、吐出ガス圧力はまだ上昇していないと考えられ
る。このときのF0Dの内訳を説明すると、揺動スクロー
ル2中心部から外周側に向かって、まだ昇圧していない
吐出ガス圧力Ps、圧縮途中の中間圧力Pm、吸入ガス圧力
Psが作用しており、これらの圧力(Ps、Pm、Ps)にそれ
ぞれの作用面積(S1、S2、S0−S1−S2)を乗じた後に全
てを加算した値がFODである。
他方、F0Vは揺動スクロール2のフレーム側(図2に
おいて下側)に作用する冷媒ガス圧力の合力であり、こ
のF0Vは揺動スクロール2を軸線方向上側に押し上げる
力として作用する。揺動スクロール2の背面(図3にお
いて下側)は吸入ガス雰囲気であるので、F0Vは吸入ガ
ス圧力Psと揺動スクロール2の軸線方向投影面積S0との
積で表される。
ここまでの説明をまとめると、圧力プレート11を押し
下げる力FPDと押し上げる力FPVとは同じ大きさで打ち消
し合うので、圧力プレート11がフレーム3を引っ張り上
げる力は零である。他方、揺動スクロール2に作用する
力は、(2)式で表わされ、この式から分かるように揺
動スクロール2を軸線方向下側に押す力が必ず大となっ
ており、この力F0(=F0D−F0V)はそのままフレーム3
を軸線方向下側に押し下げる力となっている。つまり、
起動直後においては、フレーム3及び揺動スクロール2
は図3に示すように固定スクロール1から離れた状態と
なっているのである。また、この状態は起動前、つまり
停止時に、揺動スクロール2やフレーム等の自重によっ
て安定している状態と同じ状態なのである。そして、起
動後しばらくして、吐出ガス圧力Pdがある程度上昇して
くると、フレーム3と共に揺動スクロール2が徐々に持
ち上げられ、その後図2の状態で安定するのである。
F0D=PS・S0+(Pm−Ps)・S2>Ps・S0=F0V ・・・(2) 以上の説明から明らかなように、この実施例のスクロ
ール圧縮機においては、起動前には固定スクロール1と
揺動スクロール2とは軸線方向に比較的大きなすき間を
有している、つまり密閉容器10に固定支持されている固
定スクロール1に対して揺動スクロール2が軸線方向下
側に離れた位置に存在し、起動後しばらくはこの位置関
係で安定しているが、その後圧力プレート11は軸線方向
に徐々に押し上げられるとともに揺動スクロール2はリ
ーマピン6を介してフレーム3と供に持ち上げられ、つ
いには固定スクロール1と揺動スクロール2との歯先と
歯底とが軽い押付力を持つという定常状態に移行する。
従って、従来のスクロール圧縮機で見られたように、主
要部品である固定スクロール1が起動時に衝撃的な上下
運動を何回か繰り返すことはない。それゆえ、起動時に
騒音が大きくなることも、また起動時に軸線方向コンプ
ライアントを実現するためのリーマピン6に損傷を与え
ることもない。
この実施例の説明の最後に、補足説明として、フレー
ム3の安定性について述べる。この実施例の特徴を端的
に言うと、従来は固定スクロール1を揺動スクロール2
に対して、つまり固定支持されたフレーム3に対して軸
線方向にのみ変位可能に構成することによって、軸線方
向のコンプライアントを実現していた、つまり歯先と歯
底とのすき間を原則的に無くし、かつ固定スクロール1
を揺動スクロール2に軽い接触力で押付けていた。これ
に対して、この実施例では密閉容器10に固定支持された
固定スクロール1に対して、揺動スクロール2が圧接す
るフレーム3を軸線方向にのみ変位可能に構成すること
によって、結果的に軸線方向のコンプライアントを実現
した、つまり歯先と歯底とのすき間を原則的に無くしか
つ軽い接触力でフレーム3つまり揺動スクロール2を固
定スクロール1に押付けたということである。その際、
もし仮にリーマピン6に作用するモーメントが釣り合っ
ていないと、もっと厳密に言うとリーマピン6が直接モ
ーメントを受けてしまうような力学的構成になっていた
としたら、リーマピン6はこじてしまい、フレーム3の
軸線方向のスムースな変位(追随動作)が阻害されるこ
とが心配される。
図4は、この実施例のスクロール圧縮機に作用する半
径方向の力を図示したものである。
Fgは揺動スクロール2に作用する冷媒ガス負荷であ
り、その作用点の軸線方向位置は板状渦巻歯2bの歯高中
央である。一方、この揺動スクロール2を半径方向に支
持しているのは(というよりむしろ駆動しているのは)
摺動軸受2cの中央であり、この位置において冷媒ガス負
荷FgはFS1として主軸4のピン部4aに伝達され(FS1
Fg)、揺動スクロール2はその反力としてF01(F01=F
g)を受ける。ここで注意しなければならないことは、
揺動スクロール2には、FgとF01とによって生じるモー
メント(偶力)が作用するということである。そして、
その大きさはFgの作用点とF01の作用点との軸線方向距
離をLとするとFg・Lである。揺動スクロール2が安定
して(転覆しないで)揺動運動するためには、揺動スク
ロール2に作用するモーメントは釣り合っていなければ
ならない。そこで、揺動スクロール2は、前述の転覆モ
ーメントFg・Lに対抗する主なカウンターモーメントを
揺動スクロール2に作用するスラストガス負荷とフレー
ム3から揺動スクロール2に作用するスラスト反力とに
よって生じるモーメントという形で得ている。このた
め、前述の転覆モーメントはフレーム(厳密に言うとフ
レーム3と圧力プレート11によって構成される系)にMF
として伝達される(MF=Fg・L)。一方、主軸4のピン
部4aに伝達された力FS1は第1軸受3cを介してフレーム
3にFF1として伝達される。ここで、揺動軸受2cの中央
と第1軸受3cの中央との軸線方向距離をl1、第1軸受3c
の中央と第2フレーム12の第2軸受12aの中央との距離
をl2とすると、主軸4に関する力及びモーメントの釣り
合いから、式(3)が導き出される。
FF1=[(l1+l2)/l2]・Fg ・・・(3) フレーム3に伝達された力FF1はリーマピン6を介し
て軸線方向追随摺動箇所である固定スクロール1のリー
マ穴1cで受ける、つまりFF1と同じ大きさの力FF2を反作
用力として受ける(FF2=FF1)わけであるが、もしこの
FF2の作用位置が不適当であると、フレーム3は、それ
自身の安定性(モーメントの釣り合い)を保つために、
FF2の作用点つまり軸線方向追随摺動箇所においてモー
メントを受けることになる。これは外周がリーマである
リーマピン6と固定スクロール1のリーマ穴1cとがこじ
ることを意味し、既に述べたように軸線方向の追随動作
を阻げる原因となってしまう。ここで、FF2の作用点の
理想点な位置を、第1軸受3cの中央から揺動スクロール
側(図4において上側)の距離xとして算出しておく
と、フレーム3に関するモーメントの釣り合いから、式
(4)となる。
式(4)で規定される位置を含む軸線方向位置に、外
周がリーマであるリーマピン6と固定スクロール1のリ
ーマ穴1cとの嵌合位置を設けることで、フレーム3の軸
方向追随動作が円滑に実現される。
つまり、リーマピン6のガイド部分は、距離Xに含ま
れることが望ましい。
実施例2. 以下、この発明の実施例2を図に基づいて説明する。
図5はこの発明のスクロール圧縮機の実施例2の定常
運転時の様子を示す要部断面図である。
図において、1は固定スクロールであり、その中心部
には吐出口1eが形成されている。また、台板部1aの片側
(図5において下側)には板状渦巻歯1bが形成されてお
り、板状渦巻歯1bの外周側には対抗してオルダム案内溝
1gがそれぞれ形成されており、この案内溝1gにはオルダ
ムリング9の上爪9aが半径方向に摺動自在に係合されて
いる。また、オルダム案内溝1gの外周側にはフレーム3
との半径方向及び回転方向の位置決めをする凸部1fが形
成されている。2は揺動スクロールであり、その台板部
2aの片側(図5において上側)には固定スクロール1の
板状渦巻歯1bと実質的に同一形状で180゜の位相差をも
つ板状渦巻歯2bが形成されている。板状渦巻歯2bの外周
側には固定スクロール1のオルダム案内溝1gとほぼ90゜
の位相差をもってオルダム案内溝2eが対向して形成され
ており、オルダムリング9の下爪9bが半径方向に摺動自
在に係合されている。13は揺動スクロール2の下側に設
けられ揺動スクロール2を支持する揺動スクロール背面
支持部材(以下、支部部材と略称する。)である。オル
ダム案内溝2eの下方には支持部材13の半径方向及び回転
方向の位置拘束を行うためのリーマ穴2hが対称な位置に
2本形成されている。また、台板部2aには支持部材13と
の間に所定の圧力を生じさせるための圧力導入孔である
圧力引込用ポート2gが形成されている。支持部材13の揺
動スクロール2と反対側(図5において下側)の中心部
には中空円筒状のボス部13dが形成されており、ボス部1
3dの内側面には揺動軸受13cが形成されている。また、
支持部材13のボス部13dと同じ側の支持部材13の外周側
には、フレーム3のスラスト軸受3aと平面摺動可能なス
ラスト面13bが形成されている。また、支持部材13の揺
動スクロール2と同じ側(図5において上側)の外周側
には揺動スクロール2との半径方向及び回転方向の位置
決めを行うためのリーマ穴13eが形成されている。そし
て、リーマピン6はリーマ穴2hを貫通してリーマ穴13e
に固着挿入され、またそのリーマピン6の先端は揺動ス
クロール2の板状渦巻歯2bの先端からつけ根の中間点よ
りも先端に近い位置にある。
揺動スクロール2は支持部材13に対し軸線方向に移動
可能になっており、また揺動スクロール2の接合面には
シール材A8aが装着されている。フレーム3の中心部に
は、電動機によって駆動される主軸4を半径方向に支持
する第1軸受3cが形成されており、加えてフレーム3の
外周側には固定スクロール1との半径方向及び回転方向
の位置決めを行うためのリーマ穴3dが形成されており、
このリーマ穴3dに固定スクロール1位置決め用の凸部1f
が嵌着されている。
固定スクロール1の台板部1aの板状渦巻歯1bと反対側
(図1において上側)の高低圧仕切板14は台板部1aに密
着しているとともに、密閉容器10に溶接固定されてい
る。
次に、この実施例2の定常運転時の動作の説明を行
う。圧縮室内での高圧冷媒ガスおよび中間圧冷媒ガスは
揺動スクロール2の圧力引込用ポート2gから揺動スクロ
ール2の台板部2aと支持部材13との間に引き込まれる。
揺動スクロール2は、この圧力による軸線方向力と圧縮
室内圧力による軸線方向力の差から生じる所定の軸線方
向力でリーマピン6に案内されて固定スクロール1に押
し付けられる。また、この時、揺動スクロール2の板状
渦巻歯2bには半径方向のガス圧力により生じる力が作用
するが、この力の作用点である板状渦巻歯の縦方向中間
点にはリーマピン6からの反力が作用するので、揺動ス
クロール2には転覆モーメントが作用しない。従って、
軸線方向押し付け力を極力小さく設定しても揺動スクロ
ール2は安定した姿勢で固定スクロール1に押し付けら
れるので、揺動スクロール2は安定して固定スクロール
1に押し付けられ、リーマピン6のこじりを防止でき
る。
また、固定スクロール1と揺動スクロール2を樹脂化
することによって高精度な形状を機械加工無しで射出成
形だけで行えば、コストが著しく低下する。
実施例3 以下この発明の実施例3を図に基づいて説明する。図
6はこの発明に係わるスクロール圧縮機の実施例3の要
部断面図である。
図6は定常運転時の状態を示す図である。図におい
て、1は固定スクロールであり、リーマピン(図示せ
ず)によってフレーム支え15との位相が管理されて、台
板部1aの外周部はフレーム支え15にボルト(図示せず)
によって締結されている。また、台板部1aの片側(図6
において下側)には板状渦巻歯1bが形成されている。
2は揺動スクロールであり、台板部2aの片側(図6に
おいて上側)には固定スクロール1の板状渦巻歯1bと実
質的に同一形状の板状渦巻き歯2bが形成されており、ま
た台板部2aの板状渦巻歯2bと反対側(図6において下
側)の中心部には中空円筒状のボス部2fが形成されてお
り、そのボス部2fの内側面には揺動軸受2cが形成されて
いる。また、ボス部2fと同じ側の揺動スクロール2の外
周側には、フレーム3のスラスト軸受3aと平面摺動可能
なスラスト面2dが形成されている。また、揺動スクロー
ル2の台板部2aの外周側には、対向してオルダム案内溝
2eがそれぞれ形成されており、このオルダム案内溝2eに
はオルダムリング9の上爪9aが半径方向に摺動自在に係
合されている。他方、フレーム3にも、揺動スクロール
2のオルダム案内溝2eとおおよそ90゜の位相差をもって
オルダム案内溝3bが対向して一対形成されており、この
オルダム案内溝3bにはオルダムリング9の下爪9bが半径
方向に摺動自在に係合されている。また、フレーム3の
中心部には、電動機によって駆動される主軸4を半径方
向に支持する第1軸受3cが形成されている。
加えて、フレーム3にはピン17が圧入するリーマ穴3g
が形成されており、またこのピン17はフレーム支え15に
形成されたキー溝15eに係合されており、これによって
フレーム3とフレーム支え15との位相が管理され、フレ
ーム3とフレーム支え15とは回転方向が拘束されてい
る。
フレーム支え15の外側面は密閉容器10に焼きばめされ
ており、密閉容器10の内部を、吸入ガス雰囲気10cと吐
出ガス雰囲気10dとに仕切っている。また、フレーム支
え15の内側面には、同軸上に管理された2つの円筒面、
すなわち嵌合円筒面C15aと嵌合円筒面D15bとが形成され
ており、それぞれは、フレーム3の外面に同軸上に形成
された2つの円筒面、すなわち嵌合円筒面C3dと嵌合円
筒面D3eとが嵌合している。また、フレーム支え15の内
側面には、シール材を収納する円環状のシール溝が形成
されており、そのシール溝にシール材C16aおよびシール
材D16bが嵌着されている。そして、これら2つのシール
材16a、16bとフレーム支え15の内側面とフレーム3の外
側面とによて囲われた空間E15cは、フレーム支え15に形
成された高圧導入孔15dを介して吐出ガス雰囲気10dと連
通している。
主軸4の揺動スクロール側(図6において上側)端部
には、揺動スクロール2の偏心方向と同一方向の平面部
を有するピン部4aが形成されており、このピン部と、内
側面に平面部を有するスライダー5とが係合されてい
る。また、スライダー5の外側面は円筒形状であり、揺
動スクロール2の揺動軸受2cに回転自在に係合されてい
る。10aは圧縮される前の低圧ガスを密閉容器10内に導
く吸入管であり、10bは圧縮された後の高圧ガスを密閉
容器10外に排出する吐出管である。
次に、この実施例の動作の説明を行う。なお、この実
施例3の定常運転時の動作、起動時の動作、フレームの
安定性に関しては、基本的には実施例1と同じであるの
で、ここでは異なるところ、特徴的なところだけを説明
する。
定常運転時には、吐出ガス雰囲気10dが高圧であるの
で、高圧導入孔15dを介して連通された空間E15cも高圧
となり、フレーム3は嵌合円筒面C3dと嵌合円筒面D3eの
2ケ所でフレーム支え15に案内され上方に浮き上がって
いる。そのため、スラスト軸受3aを介してフレーム3に
押し付けられている揺動スクロール2も上方に浮き上が
り、そして結果的には揺動スクロール2の歯先、歯底と
固定スクロール1の歯底、歯先とが軽く接触摺動してい
る。
また、起動直後は、吐出ガス雰囲気10dが高圧に達し
ていないので、フレーム3は下方に押し下げられてお
り、これに伴い揺動スクロール2も下方に押し下げら
れ、その結果固定スクロールの歯先、歯底と揺動スクロ
ールの歯底、歯先とに隙間を有するスムーズな起動が実
現される。
なお、本実施例においては、フレーム3を上方に持ち
上げる手段としてフレーム3の下方に高圧空間E15cを形
成する例で説明したが、高圧空間E15cの代わりに中間圧
空間を形成してもよい。その際には、固定スクロール1
の中間圧相当位置に抽気孔を設けて中間圧を導いてくる
手段と揺動スクロールの中間圧相当位置に抽気孔を設け
て、スラスト軸受けを介して中間圧を導いてくる手段が
考えられる。また、中間圧は圧縮室の適当な位置から抽
出する方法以外に、圧縮室とは独立に高圧と低圧とを混
合するデバイスによって発生させてもよい。また、高圧
と中間圧の両方を利用することも考えられるし、それら
に加えて、バネ等の弾性力を利用することも考えられ
る。
また、本実施例においては、オルダムリング9を揺動
スクロール2とフレーム3との間に介在させた例で説明
したが、オルダムリング9を揺動スクロールとフレーム
支えとの間に介在させることも、または揺動スクロール
と固定スクロールとの間に介在させるようにしてもよ
い。
また、本実施例においては、フレーム支え15によっ
て、吸入ガス雰囲気10cと吐出ガス雰囲気10dとを仕切る
例で説明したが、必ずしも密閉容器10内を上下に仕切る
必要はなく、全体が吸入ガス雰囲気の場合も、また全体
が吐出ガス雰囲気の場合も考えられる。その際、全体が
吸入ガス雰囲気の場合は吐出口1eと、吐出管10bとがパ
イプ等で直結され、また全体が吐出ガス雰囲気の場合は
吸入管10aと圧縮室とが直結されている。
また、本実施例の場合、軸線方向追随運動を行うフレ
ーム3を案内する箇所、即ち嵌合円筒面C15aと嵌合円筒
面D15bとのそれぞれのスパンが長いので、軸線方向追随
運動する部材であるフレームの安定性は非常に良好であ
る。
産業上の利用可能性 この発明のスクロール圧縮機によれば、定常運転時に
は従来のスクロール圧縮機と同様な理想的な軸線方向コ
ンプライアントが実現される。即ち板状渦巻歯の歯先と
歯底とが常時軽い接触力をもって摺動しているととも
に、起動時において異常音が発生することもなく、また
揺動スクロールの円滑な移動を可能にし、高性能、低騒
音、高信頼性のスクロール圧縮機が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 清春 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (72)発明者 茂木 周二 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (56)参考文献 特開 平5−126069(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器と、この密閉容器を高圧空間と低
    圧空間に区画する高低圧セパレータと、前記低圧空間に
    設けられ、それぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成
    するように互いに噛み合わされた固定スクロール及び揺
    動スクロールと、この揺動スクロールを軸線方向に支持
    すると共に、この揺動スクロールを駆動する主軸を半径
    方向に支持するフレームと、前記固定スクロールと前記
    フレームとを半径方向及び回転方向に相対位置拘束する
    連結体と、前記高低圧セパレータと前記固定スクロール
    との間に設けられ、高低圧セパレータおよび固定スクロ
    ールとそれぞれ係合する圧力プレートとを備え、前記固
    定スクロールは前記密閉容器に固定支持されると共に、
    前記連結体は前記固定スクロールを貫通して前記フレー
    ムと前記圧力プレートとを一方向に連結し、前記フレー
    ム及び前記圧力プレートは前記固定スクロールに対して
    軸線方向に変位可能であることを特徴とするスクロール
    圧縮機。
  2. 【請求項2】密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、
    それぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように
    互いに噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロー
    ルと、この揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に
    支持するフレームと、前記揺動スクロールの板状渦巻歯
    の反対側に設けられ、前記フレームに軸線方向に支持さ
    れる揺動スクロール背面支持部材と、この揺動スクロー
    ル背面支持部材に一端が固着され、もう一方が前記揺動
    スクロールに係合される連結体とを備え、この連結体に
    より、揺動スクロール背面部材と揺動スクロールがとも
    に揺動運動すると共に、揺動スクロールは前記固定スク
    ロールに対して軸線方向に変位可能であり、前記揺動ス
    クロールと前記揺動スクロール背面支持部材との間に、
    揺動スクロールに形成された圧力導入孔から前記圧縮室
    内の流体を導入し、この流体の圧力により前記揺動スク
    ロールが前記揺動スクロール背面支持部材から離され、
    前記固定スクロールに押されるようになっていることを
    特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、
    それぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように
    互いに噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロー
    ルと、この揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に
    支持するフレームと、前記揺動スクロールの板状渦巻歯
    の反対側に設けられ、前記フレームに軸線方向に支持さ
    れる揺動スクロール背面支持部材と、この揺動スクロー
    ル背面支持部材に一端が固着され、もう一方が前記揺動
    スクロールに係合される連結体とを備え、この連結体に
    より、揺動スクロール背面部材と揺動スクロールがとも
    に揺動運動すると共に、揺動スクロールは前記固定スク
    ロールに対して軸線方向に変位可能であり、前記連結体
    が前記揺動スクロールに係合されている部位の固定スク
    ロール側先端位置は、前記揺動スクロール板状渦巻歯の
    中央より先端側に位置することを特徴とするスクロール
    圧縮機。
  4. 【請求項4】それぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形
    成するように互いに噛み合わされた固定スクロール及び
    揺動スクロールと、この揺動スクロールを軸線方向に支
    持すると共に、この揺動スクロールを駆動する主軸を半
    径方向に支持するフレームとを備え、このフレームが軸
    線方向に変位可能であって、フレームが軸線方向に変位
    することで、前記固定スクロールと前記揺動スクロール
    の板状渦巻歯の先端すきまが変化することを特徴とする
    スクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】密閉容器と、この密閉容器内に設けられ、
    それぞれ板状渦巻歯が相互間に圧縮室を形成するように
    互いに噛み合わされた固定スクロール及び揺動スクロー
    ルと、この揺動スクロールを軸線方向に支持すると共
    に、この揺動スクロールを駆動する主軸を半径方向に支
    持するフレームと、このフレームと前記密閉容器との間
    に位置し、密閉容器に対して固定されているフレーム支
    えとを備え、前記フレームはこのフレーム支えに半径方
    向に支持されて、前記固定スクロールに対して軸線方向
    に変位可能であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】前記フレームは前記フレーム支えに対し
    て、回転方向に拘束されていることを特徴とする請求項
    5記載のスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】前記フレームと前記フレーム支えがピンに
    より連結されることでフレームが回転方向に拘束されて
    いることを特徴とする請求項6記載のスクロール圧縮
    機。
  8. 【請求項8】前記フレームと前記フレーム支えが、それ
    ぞれ軸線方向に離間した2つ以上の同軸上に管理された
    嵌合円筒面を有し、相互の嵌合円筒面を係合させること
    で前記フレームが前記フレーム支えに半径方向に支持さ
    れるようにしたことを特徴とする請求項5記載のスクロ
    ール圧縮機。
  9. 【請求項9】前記フレームと前記フレーム支えとの間
    に、吐出圧、または吸入圧より高く吐出圧より低い中間
    圧を導入することを特徴とする請求項5記載のスクロー
    ル圧縮機。
  10. 【請求項10】前記揺動スクロールに抽気孔を設け、前
    記フレーム上に形成されたスラスト軸受けを介して前記
    フレームと前記フレーム支えとの間に、前記圧縮室の吐
    出圧、または吸入圧よりも高く吐出圧より低い中間圧を
    導入することを特徴とする請求項9記載のスクロール圧
    縮機。
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