JPH0657961U - 油圧ショベルのカウンタウエイト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 油圧ショベルのカウンタウエイトに取付けら
れているサイドプロテクタは外部の支障物に衝突させて
破損することがあるので、取替え操作を容易にするため
に複数個のボルトにて外側から締付固定されている。従
来より上記ボルトを見えなくする手段が種々勘案されて
いるが、ボルト締付穴に土砂が入って溜まったり、また
外見上の見映えが悪かった。この問題点を解決する。 【構成】 サイドプロテクタ４に穿設したボルト締付穴
９の外縁部全周にわたってざぐり縁部１２を形成し、ま
たボルト用穴の水平方向両端部の内面側に引掛け用座１
３を形成し、一方、キャップ１１の葢板部１４の外面を
サイドプロテクタ４の外周面と略同形状になるように形
成し、また葢板部の内面側の左右に引掛け爪部付きのフ
ィンガ部１５を形成し、キャップをボルト締付穴９に対
して押込み操作するように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として油圧ショベルなど建設機械，作業車両に装備したカウンタ ウエイトの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図示しないが油圧ショベルの上部旋回体後部に装着したカウンタウエイトには 、その後面部の左右両端曲り角部に主として合成樹脂材などで形成したサイドプ ロテクタを取付け、外部の支障物に衝突させたときカウンタウエイト前側のエン ジン室に対する保護を行うようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

カウンタウエイトに取付けられているサイドプロテクタは外部の支障物に衝突 させて破損することがあるので、取替え操作を容易にするために複数個のボルト にて外側から締付固定されている。従来より上記ボルトを見えなくする手段が種 々勘案されているが、ボルト締付穴に土砂が入って溜まったり、また外見上の見 映えが悪かった。本考案は、上記の問題点を解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のカウンタウエイトは、上部旋回体の後部にカウンタウエイトを装備し 、そのカウンタウエイトの後面部の左右両端側の曲り角部にそれぞれサイドプロ テクタを外側よりボルト締付にて取付け、またそのサイドプロテクタの上下方向 の外周面形状を外側に突出する略円弧状に形成し、サイドプロテクタのボルト締 付穴に対して、ボルトが露出しないようにキャップを着脱可能に取付けているカ ウンタウエイトであって、サイドプロテクタに開穿した複数個のボルト用穴をそ れぞれ水平方向の長穴に形成し、またそのボルト用穴のボルト締付面部であるボ ルト締付穴の深さをボルト頭の高さより深く設定し、またそのボルト締付穴に対 して装着するキャップの葢板部の外面がサイドプロテクタの外周面より突出しな いように、ボルト締付穴の外縁部全周にわたってざぐり縁部を形成し、また上記 ボルト用穴の水平方向両端部の内面側に引掛け用座を形成し、一方、キャップの 葢板部の外面をサイドプロテクタの外周面と略同形状になるように形成し、また 葢板部の内面側の左右に引掛け爪部付きのフィンガ部を形成し、キャップをボル ト締付穴に対して押込み操作することにより、キャップの引掛け爪部をサイドプ ロテクタの上記引掛け用座に引掛けて係止するように構成した。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本考案のカ ウンタウエイト１を装備した油圧ショベルの側面図である。図において、２は下 部走行体、３は上部旋回体、４はサイドプロテクタ、５はカウンタウエイト１の 外周端面部に形成した水平方向の円弧状帯部、６は後部灯である。図２は、図１ におけるカウンタウエイト１の斜視図である。図において、７はカウンタウエイ ト１をつるときのつり桿（図示しない）用のつり穴である。図３は、カウンタウ エイト１の平面図である。図４は、左右一対のサイドプロテクタ４のうち左側の サイドプロテクタ４の平面図である。図５は、図４におけるサイドプロテクタ４ をＡより見た図である。図において、８はサイドプロテクタ４に開穿した複数個 のボルト用穴、９はボルト用穴の締付面部であるボルト締付穴である。図６は、 図３のＢーＢより見た要部断面図である。図において、１０はサイドプロテクタ ４をカウンタウエイト１に締付固定しているボルト、１１はキャップである。

【０００６】 次に図７は、図６のＣーＣより見た要部断面図である。図において、１２はサ イドプロテクタ４のボルト締付穴９の外縁部全周にわたって形成したざぐり縁部 、１３は内面側の引掛け用座、１４はキャップ１１の葢板部、１５はフィンガ部 、１６は引掛け爪部である。図８は、図７におけるキャップ１１をＤより見た図 である。図９は、図８のＥーＥ断面図である。図において、１７はキャップ１１ を取付けるときの上下方向位置を示すマークである。

【０００７】 次に、本考案のカウンタウエイト１の構成を図１〜図９について述べる。本考 案では、サイドプロテクタ４に開穿した複数個のボルト用穴８をそれぞれ水平方 向の長穴に形成し、またそのボルト用穴８のボルト締付面部であるボルト締付穴 ９の深さ（図６及び図７に示す深さｈであるがサイドプロテクタ４の外面からざ ぐり縁部１２までの深さを含んでいない）をボルト（１０）頭の高さ（座金１８ の高さを含む）より深く設定し、またそのボルト締付穴９に対して装着するキャ ップ１１の葢板部１４の外面がサイドプロテクタ４の外周面より突出しないよう に、ボルト締付穴９の外縁部全周にわたってざぐり縁部１２を形成し、また上記 ボルト用穴８の水平方向両端部の内面側に引掛け用座１３を形成した。一方、キ ャップ１１の葢板部１４の外面をサイドプロテクタ４の外周面と略同形状になる ように形成し、また葢板部１４の内面側の左右に引掛け爪部（１６）付きのフィ ンガ部１５を形成し、キャップ１１をボルト締付穴９に対して押込み操作するこ とにより、キャップ１１の引掛け爪部１６をサイドプロテクタ４の引掛け用座１ ３に引掛けて係止するように構成した。

【０００８】 次に、本考案のカウンタウエイト１の作用について述べる。本考案におけるキ ャップ１１をサイドプロテクタ４のボルト締付穴９に対して取付けるときには、 キャップ１１の外面形状がサイドプロテクタ４の外周面形状と一致させるために 、キャップ１１の上下方向位置をマーク１７で確認する。そして、キャップ１１ の葢板部１４の外周縁部がサイドプロテクタ４のざぐり縁部１２におさまるよう に押込む。そうすると、キャップ１１の引掛け爪部１６がボルト用穴８の長穴の 両端部に沿って内側へ押込まれ、その引掛け爪部１６がサイドプロテクタ４の引 掛け用座１３に引掛かる。それによりキャップ１１をサイドプロテクタ４のボル ト締付穴９に対して嵌着かつ係止することができる。サイドプロテクタ４の外側 からボルト１０及びボルト締付穴９が見えないし、キャップ１１の外面とサイド プロテクタ４の外周面が略同一面となるので、外見上の見映えをよくすることが できる。なおキャップ１１を取外すときには、ドライバ工具を使用して葢板部１ ４をこじ明けるようにして引掛け爪部１６の引掛け用座１３に対する引掛けを解 除すれば、キャップ１１を容易に取外すことができる。

【０００９】

【考案の効果】

カウンタウエイトに取付けられているサイドプロテクタは外部の支障物に衝突 させて破損することがあるので、取替え操作を容易にするために複数個のボルト にて外側から締付固定されている。従来より上記ボルトを見えなくする手段が種 々勘案されているが、ボルト締付穴に土砂が入って溜まったり、また外見上の見 映えが悪かった。しかし本考案では、キャップをサイドプロテクタに取付けると きには、キャップをボルト締付穴に対して押込む。そうすると、キャップの引掛 け爪部がボルト用穴の長穴の両端部に沿って内側へ押込まれ、その引掛け爪部が サイドプロテクタの引掛け用座に引掛かる。それによりキャップをサイドプロテ クタのボルト締付穴に対して嵌着かつ係止することができる。サイドプロテクタ の外側からボルト及びボルト締付穴が見えないし、キャップの外面とサイドプロ テクタの外周面が略同一面となるので、外見上の見映えをよくすることができる 。したがって本考案のカウンタウエイトでは、サイドプロテクタのメンテナンス 性と、外見上の見映えを向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のカウンタウエイトを装備した油圧ショ
ベルの側面図である。

【図２】図１におけるカウンタウエイトの斜視図であ
る。

【図３】本考案のカウンタウエイトの平面図である。

【図４】本考案におけるサイドプロテクタの平面図であ
る。

【図５】図４におけるサイドプロテクタの平面図であ
る。

【図６】図３のＢーＢより見た要部断面図である。

【図７】図６のＣーＣより見た要部断面図である。

【図８】図７におけるキャップをＤより見た図である。

【図９】図８のＥーＥ断面図である。

【符号の説明】

１ カウンタウエイト ４ サイドプロテクタ ８ ボルト用穴 ９ ボルト締付穴 １０ ボルト １１ キャップ １２ ざぐり縁部 １３ 引掛け用座 １４ 蓋板部 １５ フィンガ部 １６ 引掛け爪部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部旋回体の後部にカウンタウエイトを
   装備し、そのカウンタウエイトの後面部の左右両端側の
   曲り角部にそれぞれサイドプロテクタを外側よりボルト
   締付にて取付け、またそのサイドプロテクタの上下方向
   の外周面形状を外側に突出する略円弧状に形成し、サイ
   ドプロテクタのボルト締付穴に対して、ボルトが露出し
   ないようにキャップを着脱可能に取付けているカウンタ
   ウエイトであって、サイドプロテクタに開穿した複数個
   のボルト用穴をそれぞれ水平方向の長穴に形成し、また
   そのボルト用穴のボルト締付面部であるボルト締付穴の
   深さをボルト頭の高さより深く設定し、またそのボルト
   締付穴に対して装着するキャップの葢板部の外面がサイ
   ドプロテクタの外周面より突出しないように、ボルト締
   付穴の外縁部全周にわたってざぐり縁部を形成し、また
   上記ボルト用穴の水平方向両端部の内面側に引掛け用座
   を形成し、一方、キャップの葢板部の外面をサイドプロ
   テクタの外周面と略同形状になるように形成し、また葢
   板部の内面側の左右に引掛け爪部付きのフィンガ部を形
   成し、キャップをボルト締付穴に対して押込み操作する
   ことにより、キャップの引掛け爪部をサイドプロテクタ
   の上記引掛け用座に引掛けて係止するようにしたことを
   特徴とする油圧ショベルのカウンタウエイト。