JPH0657237B2 - 放射線滅菌用包装材料 - Google Patents

放射線滅菌用包装材料

Info

Publication number
JPH0657237B2
JPH0657237B2 JP60090295A JP9029585A JPH0657237B2 JP H0657237 B2 JPH0657237 B2 JP H0657237B2 JP 60090295 A JP60090295 A JP 60090295A JP 9029585 A JP9029585 A JP 9029585A JP H0657237 B2 JPH0657237 B2 JP H0657237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene terephthalate
film
radiation
packaging material
radiation sterilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60090295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61249468A (ja
Inventor
秀樹 山本
隆弘 藤生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP60090295A priority Critical patent/JPH0657237B2/ja
Publication of JPS61249468A publication Critical patent/JPS61249468A/ja
Publication of JPH0657237B2 publication Critical patent/JPH0657237B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、放射線滅菌を行なう医療用具及び食品等の包
装容器に使用する包装材料に関するもので、詳しくは放
射線照射による、分解臭の発生、強度低下及び黄変色等
の物性変化が少ない包装材料に関するものである。
〈従来の技術〉 従来、ディスポーザブル医療用具(注射針、注射筒、カ
テーテル等)はエチレンオキサイドガス等の殺菌性のガ
スで滅菌処理した後、同様に滅菌処理した包装容器に収
納するか、もしくは、包装容器に収納した後に滅菌処理
を施こしているが、これらの滅菌方法では、滅菌処理し
た後も殺菌性ガスが残留する可能性があり、人体への影
響が指摘されていた。このような危険のない滅菌方法と
しては、ガンマ線等の電離性放射線を用いる放射線滅菌
法が最近注目を集めており、一部実用化されている。
放射線滅菌法では、医療用具等の内容物を包装容器に収
納した後、その全体に放射線を照射して滅菌する。
しかしながら放射線照射によって内容物である医療用具
等及び包装容器が劣化したり、着色したりする現象が確
認されており、特に内容物も包装容器もほとんどが高分
子材料を用いている為に、放射線照射によって高分子が
分解し、その発生臭が開封時に臭気として感じられ問題
となっていた。
この臭気の原因物質としては、容器の内面になるポリエ
チレン等の熱可塑性樹脂が放射線照射によって分解して
発生するガスがほとんどであり、それらはエタン、プロ
パン、プタン等の低級炭化水素とそれらの誘導体である
アルデヒド及びカルボン酸類であるとされており、濃度
も低い為に内容物の衛生性等に及ぼす影響も少ないと考
えられるが、臭気自体が不快感を与えていた。
また、ポリエチレン以外の他の高分子材料としては、例
えばポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等が
包装材料として一般的に用いられるが、これらはいずれ
も放射線照射によって、臭気が発生する以外に、着色し
たり、著しく強度が低下する性質がある為、放射線滅菌
用の包装材料には適さなかった。
一方、包装材料として一般的に用いられる高分子材料の
中で、放射線による物性変化の少ない高分子材料として
はポリエステル、ポリスチレンが挙げられるが、これら
はいずれも、単体フィルムではヒートシール(熱融着)
し難く、他の高分子フィルムと積層し、包装材料として
用いることがほとんどで、放射線照射により、他の高分
子材料の物性変化が現われ、放射線滅菌用包装材料とし
ては不完全であった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は放射線照射によって、分解臭の発生、強度低下
及び黄変色等の物性変化が少なく、かつヒートシール性
の良好な、放射線滅菌用包装材料を提供することを目的
としている。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明の放射線滅菌用包装材料は、延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に、80〜200℃の温度範囲で熱
融着可能なポリエチレンテレフタレートフィルムを積層
した構成であり、放射線照射による物性変化の少ない高
分子材料であるポリエチレンテレフタレートだけを用い
る為に、上記の問題点を解決できる。
次に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に述べる延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムとは、エチレングリコールとテレフタル酸を重縮合反
応して得られるポリエチレンテレフタレートを素材とし
成膜する際に延伸処理を施こしたフィルムを指す。
一般的な延伸処理方法としてはポリエチレンテレフタレ
ートのペレットをフラット・ダイから押出し、急冷して
非結晶のポリエチレンテレフタレートフィルムを製造し
た後、次に再加熱し、延伸配向させることにより透明
度、寸法安全性を上げている。
本発明で述べる80〜200℃の温度範囲で熱融着可能
なポリエチレンテレフタレートとは、通常のポリエチレ
ンテレフタレートと異なり、例えばエチレングリコール
と1−4シクロヘキサンジメタノールのような2成分の
グリコールをテレフタル酸と共重合してなるポリエチレ
ンテレフタレートが挙げられる。また、2成分のグリコ
ールとして、(イ)エチレングリコールと(ロ)エチレングリ
コールとポリエチレングリコールから得られる変性エー
テル型ポリエチレングリコールを用いてテレフタル酸と
共重合してなるポリエチレンテレフタレートなどもあ
る。しかしながら、80〜200℃の温度範囲にて熱融
着可能なポリエチレンテレフタレートならば特に限定は
しない。
これらのポリエステルはいずれも、通常のポリエチレン
テレフタレートと異なり、非結晶部での割合が多く、ガ
ラス転位点もはるかに低い。したがって低い温度におい
ても溶融し、融着可能である。
一方、これらのポリエステルは主体がポリエチレンテレ
フタレートの構造を持つ為に、放射線に対する耐性は、
通常のポリエチレンテレフタレートに準じ、照射後の物
性変化等も少ない。
本発明の包装材料は、延伸ポリエチレンテレフタレート
上に上記の80〜200℃の範囲で熱融着可能なポリエ
チレンテレフタレートを積層した構成であるが、その積
層方法は特に限定しない。
例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に
上記性質のポリエチレンテレフタレートを押出しコーテ
ィングによりフィルムを形成し積層させる方法。また
は、予め上記性質のポリエチレンテレフタレートを素材
としフィルムを製造した後、係るフィルムを延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルムと貼り合せ積層させる方
法等がある。
〈実施例〉 実施例1 (1)二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
み16μ)上に、エチレングリコールと1−4シクロヘ
キサンジメタノールとの2成分のグリコールをテレフタ
ル酸と共重合してなるポリエステル(イーストマンコダ
ック社製“Kodar PETG6763″、エチレングリコール
/1−4シクロヘキサンジメタノール重合比=70/3
0、密度1.27g/cm3)を温度240℃で溶融押出
しコーティングにより、厚み30μのフィルムを積層
し、係るフィルム面をヒートシール面とする複合フィル
ムを得た。
(2)次に係る複合フィルムのヒートシール面同士を、温
度160℃、圧力2Kg/cm2で三方シールすることによ
り、外寸215×75mm、内方195×65mmの袋を作
製し100mlの空気を密封したものをサンプルとした。
このサンプルに2.5Mradのガンマー線を照射した後、
サンプル内のガスを採取し、発生ガスの量をガスクロマ
トガラフによって比較測定し、また臭気を官能検査した
ところ表1の様な結果を得た。
実施例2 (1)二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
み16μ)上に、(イ)エチレングリコール及び(ロ)エチレ
ングリコールとポリエチレングリコールから得られる変
性エーテル型ポリエチレングリコールとの2成分のグリ
コールをテレフタル酸と共重合させたポリエチレンテレ
フタレートのフィルム(富士フィルム社製、“スタフィ
ックスF−LB”厚み30μ)をウレタン系接着剤を用
いてドライラミネートにより積層し、係るフィルム面を
ヒートシール面とする複合フィルムを得た。
(2)次に係る複合フィルムを用いて、実施例1に述べた
方法にてサンプルを用意し、5.0Mradのガンマー線を
照射した後、フィルムの黄色度を比較したところ、表2
の様な結果を得た。
比較例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み16μ)に
低密度ポリエチレン(密度0.919g/cm3)を押出しコー
ティングによって厚み30μに積層し、複合フィルムを
得た。
次に前記複合フィルムを用いて、実施例1と同様の方法
でサンプルを用意し、ガンマー線を照射した後、測定評
価を行なったところ表1の様な結果を得た。
比較例2 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み16μ)に
ポリプロピレン(三菱油化製、ノーブレンFL25H
A、密度0.89g/cm3)を押出しコーィングによって厚
み30μに積層し、複合フィルムを得た。
次に係る複合フィルムを用いて実施例1と同様の方法で
サンプルを用意し、5.0Mradのガンマー線を照射した
後、実施例2と同様の方法で黄色度を比較したところ、
表2の様な結果を得た。
〈発明の効果〉 本発明の放射線滅菌用包装材料はポリエチレンテレフタ
レートを主体とする高分子材料だけを用いた構成である
為に、放射線に対する耐性は、通常のポリエチレンテレ
フタレートに準じ、分解ガスの発生が少なく、黄変色機
械的強度変化等の物性変化が起り難い。
また、通常の延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
面と低い温度範囲にて熱融着可能なポリエチレンテレフ
タレートフィルム面の両者を持つ為、一般的なヒートシ
ール方法によって製袋可能であり、寸法安定性も良好で
ある。
以上の特徴を有する為、本発明の包装材料は放射線滅菌
用途へ広く利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
    上に、80〜200℃の温度範囲で熱融着可能なポリエ
    チレンテレフタレートフィルムを積層してなる放射線滅
    菌用包装材料。
JP60090295A 1985-04-26 1985-04-26 放射線滅菌用包装材料 Expired - Lifetime JPH0657237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60090295A JPH0657237B2 (ja) 1985-04-26 1985-04-26 放射線滅菌用包装材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60090295A JPH0657237B2 (ja) 1985-04-26 1985-04-26 放射線滅菌用包装材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61249468A JPS61249468A (ja) 1986-11-06
JPH0657237B2 true JPH0657237B2 (ja) 1994-08-03

Family

ID=13994541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60090295A Expired - Lifetime JPH0657237B2 (ja) 1985-04-26 1985-04-26 放射線滅菌用包装材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0657237B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0719788Y2 (ja) * 1989-12-27 1995-05-10 大日本印刷株式会社 ガンマ線滅菌用包装材
JP2006232381A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Dainippon Printing Co Ltd 無菌包装方法および無菌包装装置
JP6511713B2 (ja) * 2013-09-30 2019-05-15 大日本印刷株式会社 包装材用積層体
JP6653516B2 (ja) * 2013-09-30 2020-02-26 大日本印刷株式会社 非吸着性シーラントフィルム及びそれよりなる包装材用積層体
JP6735527B2 (ja) * 2013-09-30 2020-08-05 大日本印刷株式会社 非吸着性シーラントフィルム及びそれよりなる包装材用積層体
JP6511712B2 (ja) * 2013-09-30 2019-05-15 大日本印刷株式会社 包装材用積層体

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140224A (ja) * 1983-01-13 1984-08-11 インタ−メデイカツト・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 滅菌性フオイル材料
JPS59221255A (ja) * 1983-05-30 1984-12-12 大日本印刷株式会社 易開封性の医療用包装体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58112325U (ja) * 1982-01-21 1983-08-01 大日本印刷株式会社 滅菌バツグ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140224A (ja) * 1983-01-13 1984-08-11 インタ−メデイカツト・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 滅菌性フオイル材料
JPS59221255A (ja) * 1983-05-30 1984-12-12 大日本印刷株式会社 易開封性の医療用包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61249468A (ja) 1986-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU776228B2 (en) Autoclavable non-adherent, heat sealable polymer blends for fabricating monolayer and multiple layered films
AU2001250864A1 (en) Multiple layer film of a new non-pvc material
AU2001245850A1 (en) Containers and peelable seal containers of new non-PVC material
CA1292350C (en) Chemically stabilized film
CA2455625A1 (en) Autoclavable, non-adherent, heat sealable polymer films for fabricating monolayer and multiple layered films and containers
CN1970288B (zh) 七层共挤输液用膜及其制造方法
JPH0553510B2 (ja)
JPH02180264A (ja) 防湿医療用フィルム
JPH0657237B2 (ja) 放射線滅菌用包装材料
JPH041024B2 (ja)
JP2008247481A (ja) 新規な非pvc材料の多層フィルム
JP2507073B2 (ja) ポリブチレンテレフタレ―ト樹脂製袋
JP2530472B2 (ja) 放射線滅菌用包装材料および包装体
JPH01113059A (ja) 医療用プラスチック器具
KR100720641B1 (ko) 단일층 및 다층 필름 제작용 오토클레이브가능한, 비부착성의 가열밀봉성 중합체 블렌드
JPS6173663A (ja) 放射線滅菌用包装容器
JP3001927B2 (ja) 高圧処理方法
JPS6337155A (ja) 放射線滅菌用熱可塑性樹脂成形品
JPS6173661A (ja) 放射線滅菌用包装体
JPS6173662A (ja) 放射線滅菌方法
JPS58145706A (ja) 食品包装材料

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term