JPH0656869A - 6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体、これを有効成分とするα‐アミラーゼ活性測定用試薬及びこれを用いたα‐アミラーゼ活性の測定方法 - Google Patents

6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体、これを有効成分とするα‐アミラーゼ活性測定用試薬及びこれを用いたα‐アミラーゼ活性の測定方法

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JPH0656869A
JPH0656869A JP18046591A JP18046591A JPH0656869A JP H0656869 A JPH0656869 A JP H0656869A JP 18046591 A JP18046591 A JP 18046591A JP 18046591 A JP18046591 A JP 18046591A JP H0656869 A JPH0656869 A JP H0656869A
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acetyl
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chloro
amylase activity
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JP18046591A
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Shoichi Tokutake
昌一 徳武
Tadashi Tomikura
正 冨倉
Kazuo Kotani
一夫 小谷
Kazunori Saito
和典 齋藤
Kouichirou Tobe
光一朗 戸辺
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SEISHIN SEIYAKU KK
Kikkoman Corp
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
Original Assignee
SEISHIN SEIYAKU KK
Kikkoman Corp
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 【化1】 (nは2〜6、Xは芳香族発色性基、Yアルコキシメ
チル基、Yは炭化水素基、アルキル若しくはアリール
スルホニル基又はアルコキシメチル基)で表わされるア
ルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体、これを有効
成分とするα‐アミラーゼ活性測定用試薬及びα‐アミ
ラーゼ含有試料に該オリゴシド誘導体と共役酵素とを加
えて酵素反応を行わせ、遊離する発色性化合物を定量し
てα‐アミラーゼ活性を測定する方法である。 【効果】 前記一般式で表わされるアルコキシメトキシ
マルトオリゴシド誘導体は新規な化合物であって、α‐
アミラーゼ活性測定用試薬として極めて有用で、これを
用いることにより、試料中に含まれる他の成分の影響を
受けることなく、α‐アミラーゼ活性を精度よく、短時
間で容易に測定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な6‐アルコキシ
メトキシマルトオリゴシド誘導体、該誘導体を有効成分
とするα‐アミラーゼ活性測定用試薬、及び該誘導体を
用いてα‐アミラーゼ活性を効率良く、かつ正確に測定
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、血清、尿、膵液、唾液などの体液
を対象とするα‐アミラーゼ活性の測定は、臨床診断上
極めて重要であり、特に急性や慢性の肝炎、膵臓炎、膵
臓ガン、流行性耳下腺炎などの鑑別診断においては必須
の測定項目となっている。
【0003】このα‐アミラーゼ活性の測定方法につい
ては従来より種々の方法が知られているが、近年、各種
置換フェニルマルトオリゴシド類の非還元末端グルコー
スが各種の置換基で修飾された物質[共役酵素系に耐性
(安定性)を有する特徴をもつ]を基質として利用し、
α‐アミラーゼにより切断したのち、共役酵素系を作用
させ、生成する置換フェノール類をそのまま、あるいは
必要に応じてpHを変化させたのち、あるいは縮合させ
たのちに比色定量する方法が、広く用いられるようにな
ってきた。
【0004】ところで、前記α‐アミラーゼ活性の測定
方法において用いられる基質については、一般に(1)
加水分解部位が1か所であること、(2)アイソザイム
により加水分解部位及び加水分解率が異ならないこと、
(3)加水分解生成物がさらにα‐アミラーゼの作用を
受けないこと、(4)α‐アミラーゼに対する親和性が
強く(Km値が小)、加水分解速度が速いこと、(5)
水溶性に優れていること、などの選択条件が求められて
いる。
【0005】しかしながら、これまで上記の条件を完全
に満たした非還元末端を修飾した基質は、まだ知られて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のα‐アミラーゼ活性の測定試薬及びそれを用いる
測定方法が有する欠点を克服し、α‐アミラーゼ活性を
効率良く、かつ正確に測定しうる試薬として好適な新規
化合物を提供するとともに、これを試薬とした新規なα
‐アミラーゼ活性の測定方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために種々研究を重ねた結果、α‐アミラーゼ
活性測定用試薬として特定の新規非還元末端の6‐アル
コキシメトキシマルトオリゴシド誘導体が極めて好適で
あり、これを用いてα‐アミラーゼ活性を測定すること
により、その目的を達成しうることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、一般式
【化2】 [式中のnは2〜6の整数、Xは芳香族発色性基、Y
は‐CH(R)‐O‐R若しくは‐CH(R)‐
S‐Rで表わされる基、Yは置換若しくは非置換の
炭化水素基、アルキル若しくはアリールスルホニル基又
は‐CH(R)‐O‐R若しくは‐CH(R)‐
S‐Rで表わされる基であり、R及びRはそれぞ
れ水素原子又は置換若しくは非置換の炭化水素基、R
及びRはそれぞれ置換若しくは非置換の炭化水素基で
あるか、あるいはRとR又はRとRとが相互に
結合してアルキレン基を形成するものである]で表わさ
れる6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体、
これを有効成分とするα‐アミラーゼ活性測定用試薬及
びこれを用いたα‐アミラーゼ活性の測定方法を提供す
るものである。
【0009】本発明の前記一般式(I)の6‐アルコキ
シメトキシマルトオリゴシド誘導体におけるマルトオリ
ゴ糖部としては、α‐及びβ‐D‐マルトテトラオース
からα‐及びβ‐D‐マルトオクタオースに対応するも
のがすべて使用できる。これらの中でもD‐マルトペン
タオース、D‐マルトヘキサオース、D‐マルトヘプタ
オースが最終的な基質の性質の点から好適である。
【0010】前記一般式(I)中のYは水素原子の1
個が酸素原子又は硫黄原子を介して炭化水素基で置換さ
れたメチル基あるいはこのメチル基の残りの水素原子の
1つがさらに炭化水素基で置換されたものである。
【0011】また、一般式(I)中のYは、炭化水素
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基であ
るか、水素原子の1個が酸素原子又は硫黄原子を介して
炭化水素基で置換されたメチル基あるいはこのメチル基
の残りの水素原子の1つがさらに炭化水素基で置換され
たものである。
【0012】上記の各炭化水素基の例としては、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、アリル基、
シクロヘキシル基のような直鎖状、枝分れ状の飽和又は
不飽和脂肪族炭化水素基や、ベンジル基、フェニル基、
トルイル基、ナフチル基、ビフェニル基などの芳香族炭
化水素基などを挙げることができる。これらの炭化水素
基は、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、ニト
ロ基、アルキルシリル基、スルホニル基、ハロゲン原子
などで置換されていてもよい。
【0013】また、Y及びYのメチル基に酸素原子
又は硫黄原子を介して結合している炭化水素基と、メチ
ル基に直接結合している炭化水素基とは相互に結合して
アルキレン基を構成し、それらが結合している酸素原子
又は硫黄原子及びメチル基構成炭素原子と共に環を形成
することもできる。
【0014】次にYがアルキルスルホニル基又はアリ
ールスルホニル基の場合の例としては、メシル基、トシ
ル基、キノリンスルホニル基などを挙げることができ
る。
【0015】一般式(I)においてYとYが共に酸
素原子又は硫黄原子を介して炭化水素基を結合したメチ
ル基である場合には、これらの基は同一である方が、製
造効率の点で特に有利である。
【0016】次に前記一般式(I)で表わされる6‐ア
ルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体において、還
元末端グルコースの1位の水酸基に置換されるXの芳香
族発色性基としては、分光学的に検出できればどのよう
なものを用いてもよいが、例えば一般式
【0017】
【化3】 (式中のR〜Rは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ
基、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ
基、スルホン酸基、又はカルボキシル基であり、それぞ
れ同一であってもよいし、たがいに異なっていてもよ
く、またRとR、又はRとRが結合して、縮合
芳香環を形成してもよい)
【0018】
【化4】 (式中のR10は水素原子又はアルキル基である)
【0019】
【化5】 (式中のR11は水素原子又はハロゲン原子である)及
【0020】
【化6】 (式中のR12〜R19は水素原子、ハロゲン原子、ニ
トロ基、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アミ
ノ基、スルホン酸基、又はカルボキシル基であり、それ
ぞれ同一であってもよいし、たがいに異なっていてもよ
く、またR12とR13、又はR16とR17が結合し
て、縮合芳香環を形成してもよいし、さらにR13とR
16及び/又はR14とR19が共通の酸素原子となっ
て縮合エーテル環を形成してもよく、またZは窒素原子
又はN→Oである)で表わされる基などが挙げられる。
【0021】そして、前記一般式(I)で表わされる6
‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体は、α‐
アノマー(α‐配糖体)又はβ‐アノマー(β‐配糖
体)のいずれでもよい。したがって、前記一般式(I)
で表わされる化合物としては、2‐クロロ‐4‐ニトロ
フェニル=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキ
シメチル‐β‐D‐マルトペンタオシド、2‐クロロ‐
4‐ニトロフェニル=4,6‐ジO‐メトキシメチ
ル‐β‐D‐マルトペンタオシド、2‐クロロ‐4‐ニ
トロフェニル=4,6‐ジO‐メチルチオメチル‐
β‐D‐マルトペンタオシド、2‐クロロ‐4‐ニトロ
フェニル=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキ
シメチル‐β‐D‐マルトヘプタオシド、4‐ニトロフ
ェニル=4,6‐ジO‐テトラヒドロピラニル‐α
‐D‐マルトヘプタオシド、フェノールインド‐3′‐
クロロフェニル=6‐O‐メトキシメチル‐4‐O
‐メチル‐β‐D‐マルトペンタオシド、2‐クロロ‐
4‐ニトロフェニル=6‐O‐t‐ブトキシメチル‐
‐O‐トシル‐α‐D‐マルトペンタオシド、4‐
メチルウンベリフェロニル=4,6‐ジO‐(2‐
メトキシ)エトキシメチル‐β‐D‐マルトペンタオシ
ド、レザズリニル=4,6‐ジO‐メトキシメチル
‐α‐D‐マルトテトラオシド、ルシフェリニル=
,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D‐マ
ルトヘプタオシド、2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐
β‐D‐マルトテトラオシドなどが挙げられる。
【0022】なお、上記において使用している記号の6
‐、6‐、4‐、4‐などは、マルトオリゴ糖
を構成するグルコース単位の還元末端側から5番目、7
番目のグルコース(すなわち非還元末端側のグルコー
ス)の6位、4位水酸基が置換されていることを示す。
【0023】本発明の前記一般式(I)で表わされる6
‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体は文献未
載の新規化合物であって、該化合物を製造するためには
どのような方法を用いてもよいが、例えば次の方法によ
って製造することができる。
【0024】出発原料としては、市販品又は公知の製造
方法で得ることできる、一般式
【化7】 (式中のX、nは前記と同じ意味を有する)で表わされ
るD‐マルトオリゴシド誘導体、例えば2‐クロロ‐4
‐ニトロフェニル=β‐D‐マルトペンタオシド、4‐
ニトロフェニル=α‐D‐マルトヘプタオシド、フェノ
ールインド‐3′‐クロロフェニル=β‐D‐マルトペ
ンタオシドなどが用いられ、これに、一般式
【0025】
【化8】 (式中のR20はメトキシ基、エトキシ基、水素原子、
アルキル基、又はアリール基、R21はメトキシ基又は
エトキシ基である)で表わされるカルボニル化合物又は
そのアセタール若しくはケタールを作用させて、一般式
【0026】
【化9】 (式中のR20、R21、X、nは前記と同じ意味を有
する)で表わされる4,6‐O‐アルコキシメチリデン
化マルトオリゴシド誘導体、例えば2‐クロロ‐4‐ニ
トロフェニル=4,6‐ジO‐ジメトキシメチリデ
ン‐β‐D‐マルトペンタオシド、4‐ニトロフェニル
=4,6‐O‐(1‐メトキシ)エチリデン‐α‐
D‐マルトヘプタオシド、フェノールインド‐3′‐ク
ロロフェニル=4,6‐O‐(1‐エトキシ)エチ
リデン‐β‐D‐マルトペンタオシドなどを得る。そし
て一般式(III)で表わされるカルボニル化合物とし
ては、例えばテトラメトキシメタン、オルト酢酸トリエ
チル、オルト酢酸トリメチルなどが挙げられる。
【0027】前記一般式(IV)で表わされる4,6‐
O‐アルコキシメチリデン化マルトオリゴシド誘導体を
得るこの反応は、通常、例えばN,N‐ジメチルホルム
アミド(DMF)、N,N‐ジメチルアセトアミド(D
MA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミド(HMPA)などの非プロ
トン性極性溶媒中において、p‐トルエンスルホン酸、
塩化水素、硫酸、無水塩化亜鉛、強酸性イオン交換樹脂
などの触媒の存在下で行われる。
【0028】このようにして得られた前記一般式(I
V)で表わされる4,6‐O‐アルコキシメチリデン化
マルトオリゴシド誘導体をアシル化して4,6‐O‐ア
ルコキシメチリデン化アシルマルトオリゴシド誘導体、
例えば2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=テトラデカ‐
O‐アセチル‐4,6‐O‐ジメトキシメチリデン
‐β‐D‐マルトペンタオシド、4‐ニトロフェニル=
エイコサ‐O‐ベンゾイル‐4,6‐O‐(1‐メ
トキシ)エチリデン‐α‐D‐マルトヘプタオシド、フ
ェノールインド‐3′‐クロロフェニル=テトラデカ‐
O‐ブチリル‐4,6‐O‐(1‐エトキシ)エチ
リデン‐β‐D‐マルトペンタオシドに導く。この際、
アシル化剤としては、例えば酢酸、モノクロロ酢酸、プ
ロピオン酸、n‐酪酸、安息香酸などやこれらの酸無水
物、酸クロリド、エステルなどの反応性誘導体が用いら
れる。アシル化反応の条件については特に制限はなく、
従来アシル化反応において慣用されている条件を用いる
ことができる。
【0029】次いで、このようにして得られた4,6‐
O‐アルコキシメチリデン化アシルマルトオリゴシド誘
導体に、脱アルコキシメチリデン化反応を行い、一般式
【0030】
【化10】 (式中のR22はアシル基、X、nは前記と同じ意味を
有する)で表わされる部分アシル化マルトオリゴシド誘
導体、例えば2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル‐O‐
(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシ
ル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グ
ルコピラノシド、4‐ニトロフェニル‐O‐(2,3‐
ジ‐O‐ベンゾイル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐
(1→4)‐ペンタキス[O‐(2,3,6‐トリ‐O
‐ベンゾイル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐ベンゾイル‐α‐D‐
グルコピラノシドなどを得る。上記脱アルコキシメチリ
デン化反応の条件については特に制限はなく、公知の方
法、例えば酢酸又はギ酸を作用させる方法[例えば「ジ
ャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエテ
ィ(J.Am.Chem.Soc.)」、第84巻、第
430ページ(1962)参照]を用いて行うことがで
きる。
【0031】次に、このようにして得られた前記一般式
(V)で表わされる部分アシル化マルトオリゴシドにお
ける非還元末端グルコースの6位水酸基をアルコキシメ
チル化(Yの導入)を行い、これと同時又はこれに続
いて4位水酸基への置換基(Y)の導入を行って、一
般式
【0032】
【化11】 (式中のX、n、R22、Y、Yは前記と同じ意味
を有する)で表わされるアシルアルコキシメトキシマル
トオリゴシド誘導体、例えば2‐クロロ‐4‐ニトロフ
ェニル=テトラデカ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO
‐(メトキシ)エトキシメチル‐β‐D‐マルトペンタ
オシド、4‐ニトロフェニル=テトラデカ‐O‐ブチリ
ル‐4,6‐ジO‐メトキシメチル‐α‐D‐マル
トペンタオシド、2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=エ
イコサ‐O‐ベンゾイル‐6‐O‐ベンジルオキシメ
チル‐4‐O‐メチル‐β‐D‐マルトヘプタオシ
ド、フェノールインド‐3′‐クロロフェニル=テトラ
デカ‐O‐クロロアセチル‐6‐O‐メチルチオメチ
ル‐4‐O‐トシル‐β‐D‐マルトペンタオシド、
2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=テトラデカ‐O‐ア
セチル‐4‐O‐ベンジル‐6‐O‐テトラヒドロ
ピラニル‐β‐D‐マルトペンタオシドなどを得る。
【0033】6位水酸基のアルコキシメチル化反応(Y
の導入)の条件について特に制限はないが、例えば通
常ジクロロメタン、アセトニトリル、DMSOなどの有
機溶媒中で、N,N‐ジイソプロピル‐N‐エチルアミ
ン、ナトリウムハイドライド、硝酸銀などの塩基、ハロ
ゲン捕捉剤、酸触媒などの存在下で、加温又は加温しな
いで、例えばメトキシメチルクロリド、(2‐メトキ
シ)エトキシメチルクロリド、ベンジルオキシメチルク
ロリド、ヨウ化ジメチルスルフィドなどのアルコキシメ
チルハライド、ジヒドロピランなどを1〜30倍モル作
用させることによって行われる[「プロテクティブ・グ
ループス・イン・オーガニック・シンセシス(Prot
ective Groups in Organic
Synthesis)」、Theodora W.Gr
eene著、第14〜25ページ、1980年、JOH
NWILEY & SONS,New York参
照]。
【0034】さらに、4位水酸基に置換基(Y)を導
入するための条件についても特に制限はないが、例えば
DMSO中において、水酸化カリウムの存在下でアルキ
ルハライドを作用させる、ベンゼン中において、水素化
ナトリウムの存在下でアラルキル又はアリールハライド
を作用させる、などの常法を用いてのエーテル化反応
[「新実験化学講座」第14巻、有機化合物の合成と反
応[I]、第568〜611ページ、1977年、丸
善、参照]、例えばピリジン中において、アルキル又は
アリールスルホニルハライドを作用させるなどのスルホ
ニル化反応[「新実験化学講座」第14巻、有機化合物
の合成と反応[III]、第1793〜1798ペー
ジ、1977年、丸善、参照]、アルコキシメチル化
(前記参照)反応などを行えばよい。置換メチル化反応
においては、6位及び4位の反応を、例えば長時間反応
や高温反応などの反応条件を適宜選択することにより、
同時に行ってもよい。
【0035】最後に、アシルアルコキシメトキシマルト
オリゴシド誘導体を脱アシル化すれば、前記一般式
(I)で表わされる目的化合物の6‐アルコキシメトキ
シマルトオリゴシド誘導体が得られる。この脱アシル化
反応の条件についても特に制限はないが、例えばアシル
アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体に、メタノ
ールなどのアルコール類中で炭酸カリウム、アンモニア
水、シアン化カリウムなどの塩基を作用させる方法が用
いられる[「プロテクティブ・グループス・イン・オー
ガニック・シンセシス(Protective Gro
ups in Organic Synthesi
s)」、Theodora W.Greene著、第5
0〜55ページ、1980年、JOHN WILEY
& SONS,New York参照]。
【0036】以上のようにして得られた一般式(I)で
表わされる6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘
導体は、α‐アミラーゼ活性の測定に極めて有用であ
り、この6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導
体を用いてα‐アミラーゼ活性を測定することができ
る。
【0037】前記したように、一般式(I)で表わされ
る6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体には
α‐アノマーとβ‐アノマーが存在するが、α‐アミラ
ーゼ活性の測定に際して、α‐アノマーのみを用いる場
合には共役酵素系として、α‐グルコシダーゼ及び/又
はグルコアミラーゼを用いることが必要であり、β‐ア
ノマーのみあるいはα‐アノマーとβ‐アノマーの混合
物を用いる場合にはα‐グルコシダーゼ及び/又はグル
コアミラーゼに加えてさらにβ‐グルコシダーゼを併用
することが必要である。また必要に応じてβ‐アミラー
ゼを用いてもよい。
【0038】α‐アミラーゼ活性を測定するための有利
な系としては、例えば一般式(I)で表わされる6‐ア
ルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体0.1〜10
mM及び緩衝液2〜300mMを含有し、かつ共役酵素
としてα‐グルコシダーゼ及び/又はグルコアミラーゼ
をそれぞれ5〜1000単位/ml、さらにβ‐グルコ
シダーゼを用いるときは0.5〜30単位/mlを含有
するpH4〜10の系が挙げられる。この系に用いられ
る緩衝剤としては例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、グ
ッズ(good’s)の緩衝液、ホウ酸塩、クエン酸
塩、ジメチルグルタル酸塩などが挙げられる。
【0039】α‐グルコシダーゼは動物、植物、微生物
などいかなる起源のものを用いてもよいが、例えば酵母
由来のものが好ましい。また、グルコアミラーゼもいか
なる起源のものを用いてもよいが、例えばリゾプス属
(Rizopus sp)などに由来するものが好まし
い。さらに、β‐グルコシダーゼもいかなる起源のもの
を用いてもよく、例えばアーモンドの種子から得たもの
が用いられる。β‐アミラーゼもいかなる起源のものを
用いてもよいが、例えば細菌や植物由来のものを用いる
ことができる。
【0040】このような系に、前記成分以外に、本発明
の目的をそこなわない範囲で、さらに必要に応じて慣用
の種々の添加成分、例えば溶解補助剤、安定化剤とし
て、グリセリン、牛血清アルブミン、α‐又はβ‐シク
ロデキストリン、トリトンX‐100などを加えること
ができるし、α‐アミラーゼ活性化剤として、NaC
l,MgCl,MgSO,CaCl,CaCl
・HOなどの形で用いられるClイオン、Ca2+
イオン、Mg2+イオンなどを加えてもよい。これらの
添加成分は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよく、また前記系調製の適当な段階で加える
ことができる。
【0041】本発明の試薬は、乾燥物あるいは溶解した
形で用いてもよいし、薄膜状の担体、例えばシート、含
浸性の紙などに含浸させて用いてもよい。このような本
発明の試薬を用いることにより、各種の試料に含有され
るα‐アミラーゼ活性を簡単な操作で正確に、かつ高感
度で測定することができる。
【0042】次に、本発明方法の好適な実施態様を説明
する。まず、α‐アミラーゼを含む試料に、共役酵素と
してのα‐グルコシダーゼ又はグルコアミラーゼあるい
はその両方をそれぞれ5〜1000単位/ml、好まし
くは10〜500単位/mlを加え、前記一般式(I)
で表わされる6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド
誘導体がβ‐アノマーを含むときは、さらにβ‐グルコ
シダーゼを0.5〜30単位/ml、好ましくは1〜1
5単位/ml加え、これと同時又はこれらの後に、該6
‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体を0.1
〜10mM、好ましくは0.3〜5mMを緩衝剤ととも
に添加したのち、温度25〜45℃、好ましくは35〜
40℃、pH4〜10、好ましくは6〜8の条件下で少
なくとも1分間、好ましくは2〜10分間酵素反応さ
せ、生成した芳香族発色性化合物を、常法に従いそのま
まであるいは必要に応じpHを調整したのち、又は縮合
反応を行ったのちに、適当な吸光波長で連続的に又は断
続的に吸光度変化量を測定し、あらかじめ測定したα‐
アミラーゼ標品の吸光度変化量と対比させて試料中のα
‐アミラーゼ活性を算出する。また、該芳香族発色性化
合物の分子吸光係数から、α‐アミラーゼ活性を算出す
ることもできる。
【0043】本発明で用いられるα‐アミラーゼ含有試
料については、α‐アミラーゼ活性を含有するものであ
ればよく、特に制限はないが、具体的には微生物の培養
液、植物の抽出液、あるいは動物の体液や組織及びそれ
らの抽出液などを用いることができる。α‐アミラーゼ
含有試料が固体の場合には、いったん精製水又は前記し
たような緩衝液に溶解又は懸濁させるのがよい。また必
要により、不溶物をろ過などの操作で除去してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で表わされる
6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体は新規
な化合物であり、そして該化合物は前記した基質の選択
条件をすべて具備していて、α‐アミラーゼ活性測定用
試薬として極めて有用であり、このものを用いることに
より、試料中に含まれるグルコース、マルトース、ビリ
ルビン、ヘモグロビンなどの影響を受けることなく、α
‐アミラーゼ活性を自動分析法、用手法などにより、精
度よく短時間で容易に測定することができる。また、本
発明の化合物は分解されにくく、基質として長期間安定
であるという利点を有している。
【0045】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0046】なお、各例中の吸収極大波長は特に示され
ない限り、メタノール中で測定した値であり、比旋光度
は25℃においてD線で測定した値である。
【0047】実施例1 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチ
ル‐β‐D‐マルトペンタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4,6
‐O‐ジメトキシメチリデン‐β‐D‐マルトペンタオ
シドの製造 市販の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=β‐D‐マル
トペンタオシド15.0g(15.2mmol)を無水
DMF75mlに溶解し、テトラメトキシメタン15.
0ml(113mmol)及びアンバーリスト(15E)
[オルガノ(株)製]7.5gを加え、35℃で4時間
かきまぜながら反応させた。次いでこの反応液を氷冷下
100mMリン酸緩衝液(pH=7.0)2.0l中
へ、かきまぜながらゆっくりと滴下した。この混合液を
ODS(オクタデシルシリカゲル)カラムクロマトグラ
フィーにより精製し、アセトニトリル‐水混液(容量比
3:7)で溶出した目的区分を濃縮し、イソプロパノー
ル‐メタノールから再結晶すると、2‐クロロ‐4‐ニ
トロフェニル=4,6‐O‐ジメトキシメチリデン
‐β‐D‐マルトペンタオシドが10.7g(10.1
mmol、収率66.5%)得られた。
【0048】融点(℃):93.0〜95.0(分解) 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=295(logε
=3.95),227(sh),209(logε=
4.17) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,294
0,1648,1588,1524,1490,135
2,1276,1246,1154,1082,105
0,1026,930,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.25〜3.85(m),3.23(3
H,s),3.30(3H,s),3.89(1H,
d,J=3.9Hz),4.30〜4.70(m),
5.04(2H,d,J=3.2Hz),5.10(1
H,d,J=3.7Hz),5.12(1H,d,J=
3.4Hz),5.27(1H,d,J=7.6H
z),5.25〜5.70(m),7.47(1H,
d,J=9.3Hz),8.19(1H,dd,J=
9.3Hz,2.7Hz),8.31(1H,d,J=
2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製C
OSMOSILC18カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=1:4v/v,流速:1.0ml/min]:R
=10.2min 比旋光度[α]:(c 0.50,50mMリン酸bu
ffer);+86.7° 元素分析:C3958ClNO30として C H N 理論値(%) 44.35 5.53 1.33 実測値(%) 44.55 5.43 1.34
【0049】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐α‐D=グルコピ
ラノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐
トリ‐O‐アセチル=α‐D‐グルコピラノシル)‐
(1→4)]=2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐
D‐グルコピラノシドの製造 実施例1の(1)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐O‐ジメトキシメチリデン‐β‐D‐
マルトペンタオシド3.00g(2.84mmol)を
ピリジン60mlに溶解し、無水酢酸30ml(384
mmol)を加え、室温で2日間かきまぜながら反応さ
せた。次いで反応液を減圧下濃縮し、ここに含まれるピ
リジン、無水酢酸、酢酸を留去した。得られたオイル状
のアセチル体を精製しないで酢酸100mlに溶解し、
水25.0mlを加え、30℃で3日間かきまぜながら
反応させた。次いでこの反応液を氷水600ml中へ、
かきまぜながらゆっくりと滴下したのち、この混合液を
ジクロロメタン600mlで3回抽出した。次いでジク
ロロメタン層を水600mlで3回洗浄し、ジクロロメ
タン層部を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ別したのち、
ろ液を減圧下濃縮し、ジクロロメタンを留去した。この
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、酢酸エチル‐メタノール‐ジクロロメタン混液(容
量比66:2.5:33)で溶出した目的区分を濃縮し
て、2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,3‐
ジ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1
→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチ
ル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシ
ド2.08g(1.32mmol、2工程通算収率4
6.5%)が得られた。
【0050】融点(℃):126.0〜130.0 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=282(logε
=3.94)(アセトニトリル中で測定) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3480,297
0,1752,1588,1530,1486,143
2,1372,1350,1236,1030,94
4,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.81〜2.12(ca.40H,each
s),3.50〜4.74(m),5.05(m),
7.22(1H,d,J=9.0Hz),8.09(1
H,dd,J=9.0Hz,2.7Hz),8.22
(1H,d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製C
OSMOSILC18カラム(4.6mmID×150
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=7:3v/v,流速:1.0ml/min]:R
=4.2min 比旋光度[α]:(c 0.25,1,4‐ジオキサ
ン);+88.0°
【0051】(3) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐
(2‐メトキシ)エトキシメチル‐α‐D‐グルコピラ
ノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐ト
リ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1
→4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐
グルコピラノシドの製造 まず、トリエチルアミン3.0mlに(2‐メトキシ)
エトキシメチルクロリド1125mg(9.0mmo
l)を加え、室温下かきまぜながら30分間反応させた
のち、過剰のトリエチルアミンを減圧下留去した。ここ
へ実施例1の(2)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェ
ニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐α‐D‐グル
コピラノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,
6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)
‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β
‐D‐グルコピラノシド942mg(0.599mmo
l)をアセトニトリル20mlに溶解した溶液を加え、
還流温度でかきまぜながら8時間反応させた。次いでこ
の反応液中のアセトニトリルを減圧下留去し、この残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
メタノール‐クロロホルム混液(容量比1:200)で
溶出した目的区分を濃縮すると、2‐クロロ‐4‐ニト
ロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6
‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐α‐D‐グ
ルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシ
ル)‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル
‐β‐D‐グルコピラノシド780mg(0.446m
mol、収率74.4%)が得られた。
【0052】融点(℃):91.0〜93.0 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=3.97),227(sh),209(logε=
4.21) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3470,294
0,1750,1586,1530,1486,143
2,1372,1350,1238,1034,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.99〜2.21(ca.40H,each
s),3.36(3H,s),3.39(3H,
s),3.45〜4.85(m),5.15〜5.50
(m),7.29(1H,d,J=9.0Hz),8.
17(1H,dd,J=9.0Hz,2.7Hz),
8.30(1H,d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[YMC(株)製 YMC‐
Pack ODS‐AQ312S5カラム(6.0mm
ID×150mm)UV280nm検出、溶離液:アセ
トニトリル/水=3:1v/v,流速:1.0ml/m
in]:R=11.5min 比旋光度[α]:(c 0.562,1,4‐ジオキサ
ン);+89.6° 元素分析:C7262ClNO30として C H N 理論値(%) 49.44 5.65 0.80 実測値(%) 49.28 5.74 0.78
【0053】(4) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチル
‐β‐D‐マルトペンタオシドの製造 実施例1の(3)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐
(2‐メトキシ)エトキシメチル‐α‐D‐グルコピラ
ノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐ト
リ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1
→4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐
グルコピラノシド780mg(0.446mmol)に
メタノール53ml,28wt%アンモニア水13.4
ml及び水26.8mlを加え、35℃で16時間かき
まぜながら反応させた。次いで反応液を減圧濃縮し、こ
こに含まれるメタノールを留去した。次いでその濃縮液
をODSカラムクロマトグラフィーにより精製し、アセ
トニトリル‐水混液(容量比3:7)で溶出した目的区
分を濃縮し、凍結乾燥して、2‐クロロ‐4‐ニトロフ
ェニル=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシ
メチル‐β‐D‐マルトペンタオシド359mg(0.
309mmol,収率69.3%)が得られた。
【0054】融点(℃):121.0〜123.0(分
解) 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=289(logε
=3.98),227(logε=3.98),209
(logε=4.21) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3430,293
0,1584,1522,1486,1348,127
6,1248,1154,1080,1024,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.15〜3.80(m),3.25(3
H,s),3.26(3H,s),4.30〜4.55
(m),4.64(2H,s),4.73(1H,d,
J=6.4Hz),4.86(1H,d,J=6.4H
z),5.03(2H,d,J=3.2Hz),5.0
5(1H,d,J=2.9Hz),5.10(1H,
d,J=3.7Hz),5.27(1H,d,J=7.
6Hz),5.30〜5.65(m),7.47(1
H,d,J=9.2Hz),8.19(1H,dd,J
=9.2Hz,2.7Hz),8.31(1H,d,J
=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製TSKge
l Amide‐80カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=5.8min 比旋光度[α]:(c 0.502,メタノール);+
81.1° 元素分析:C4470ClNO32として C H N 理論値(%) 45.54 6.08 1.21 実測値(%) 45.31 6.14 1.12
【0055】実施例2 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マル
トペンタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐メトキシメチル
‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス
[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グ
ルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシドの製造
【0056】実施例1の(2)と同様の操作で得た2‐
クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐
アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐
トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐
D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐
トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシド188
4mg(1.20mmol)をアセトニトリル30ml
に溶解し、メトキシメチルクロリド966mg(12m
mol)及びN,N‐ジイソプロピル‐N‐エチルアミ
ン1551mg(12mmol)を加え、かきまぜなが
ら3時間還流しながら反応させたのち、過剰の溶媒とア
ミンを減圧下留去し、この残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、メタノール‐クロロホル
ム混液(容量比1:200)で溶出した目的区分を濃縮
すると、2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐メトキシメチル
‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス
[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グ
ルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシド1721mg
(1.04mmol,収率86.6%)が得られた。
【0057】融点(℃):110.0〜113.0 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=3.96)、227(sh),209(logε=
4.19) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3480,296
0,1750,1586,1530,1486,143
2,1370,1350,1236,1030,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.99〜2.21(ca.40H,each
s),3.33(3H,s),3.38(3H,
s),3.65〜4.80(m),5.15〜5.50
(m),7.29(1H,d,J=9.0Hz),8.
17(1H,dd,J=9.0Hz,2.7Hz),
8.30(1H,d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[YMC(株)製 YMC‐
Pack ODS‐AQ312S5カラム(6.0mm
ID×150mm)UV280nm検出、溶離液:アセ
トニトリル/水=3:1v/v,流速:1.0ml/m
in]:R=12.4min 比旋光度[α]:(c 0.470、1,4‐ジオキサ
ン);+87.4° 元素分析:C6890ClNO44として C H N 理論値(%) 49.18 5.46 0.84 実測値(%) 49.41 5.39 0.79
【0058】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=4,6‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マルト
ペンタオシドの製造 実施例2の(1)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐
メトキシメチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル
‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシ
ド1.52g(0.915mmol)を原料に用いたこ
と以外は、実施例1の(4)と同様の操作を行うことに
より、目的の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4
‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マルトペンタオ
シド773mg(0.721mmol,収率78.8
%)が得られた。
【0059】融点(℃):149.0〜151.0(分
解) 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=289(logε
=3.98)、227(logε=3.98),209
(logε=4.18) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,293
0,1586,1524,1488,1350,127
4,1250,1152,1080,1024,92
4,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.20〜3.80(m),3.27(3
H,s),3.31(3H,s),4.30〜4.55
(m),4.64(2H,s),4.73(1H,d,
J=6.4Hz),4.86(1H,d,J=6.4H
z),4.58(2H,s),4.67(1H,d,J
=6.4Hz),4.82(1H,d,J=6.4H
z),5.05(2H,d,J=3.7Hz),5.0
7(1H,d,J=3.4Hz),5.12(1H,
d,J=3.7Hz),5.25(1H,d,J=7.
6Hz),5.30〜5.65(m),7.47(1
H,d,J=9.2Hz),8.18(1H,dd,J
=9.2Hz,2.7Hz),8.31(1H,d,J
=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製TSKge
l Amide‐80カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=5.9min 比旋光度[α]:(c 0.504、メタノール);+
92.8° 元素分析:C4062ClNO30として C H N 理論値(%) 44.80 5.08 1.31 実測値(%) 44.71 5.12 1.33
【0060】実施例3 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D
‐マルトペンタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐ベンジルオキシ
メチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐ト
リス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D
‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐ト
リ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシドの製造 メトキシメチルクロリドの代わりにベンジルオキシメチ
ルクロリド1879mg(12mmol)を加えたこと
以外は、実施例2の(1)と同様の操作を行うことによ
り、目的の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐
(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐ベンジル
オキシメチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル
‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシ
ド1330mg(0.734mmol,収率61.2
%)が得られた。
【0061】融点(℃):92.0〜95.0 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=3.97),228(sh),209(logε=
4.49) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3460,295
0,1748,1584,1528,1484,143
0,1370,1350,1236,1034,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.99〜2.21(ca.40H,each
s),3.70〜4.80(m),5.15〜5.5
0(m),7.27〜7.32(m),8.17(1
H,dd,J=9.0Hz,2.7Hz),8.30
(1H,d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製
COSMOSILC18カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=36.7min 比旋光度[α]:(c 0.470、1,4‐ジオキサ
ン);+86.7° 元素分析:C8098ClNO44として C H N 理論値(%) 53.00 5.45 0.77 実測値(%) 52.86 5.51 0.75
【0062】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=4,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D‐
マルトペンタオシドの製造 実施例3の(1)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐
ベンジルオキシメチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐
(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐ア
セチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐
2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラ
ノシド1.33g(0.734mmol)を原料に用い
たこと以外は、実施例1の(4)と同様の操作を行うこ
とにより、目的の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4
,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D‐マル
トペンタオシド630mg(0.514mmol,収率
70.0%)が得られた。
【0063】融点(℃):133.0〜135.0(分
解) 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=289(logε
=3.95)、227(logε=3.96),209
(logε=4.45) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,293
0,1584,1520,1490,1454,135
0,1274,1250,1150,1080,102
6,932,894 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.15〜3.85(m),4.53(2
H,s),4.60(2H,s),4.70(2H,
s),4.84(1H,d,J=6.6Hz),4.9
6(1H,d,J=6.6Hz),5.05(2H,
d,J=3.7Hz),5.09(1H,d,J=4.
2Hz),5.13(1H,d,J=3.7Hz),
5.25(1H,d,J=7.6Hz),5.25〜
5.70(m),7.30(10H,brs),7.4
6(1H,d,J=9.3Hz),8.16(1H,d
d,J=9.3Hz,2.7Hz),8.30(1H,
d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製TSKge
l Amide‐80カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=4.0min 比旋光度[α]:(c 0.512、1,4‐ジオキサ
ン:水=1:1v/v);+92.8° 元素分析:C5270ClNO30として C H N 理論値(%) 51.00 5.76 1.14 実測値(%) 50.81 5.92 1.23
【0064】実施例4 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐ジO‐メチルチオメチル‐β‐D‐マ
ルトペンタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐メチルチオメチ
ル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス
[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グ
ルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシドの製造 実施例1の(2)と同様の操作で得た2‐クロロ‐4‐
ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐α
‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス[O‐
(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピ
ラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐トリ‐O‐ア
セチル‐β‐D‐グルコピラノシド2.50g(1.5
9mmol)をDMSO100mlに溶解し、無水酢酸
100mlを加え、室温下でかきまぜながら15時間反
応させたのち、この反応液にトルエン250ml及び水
250mlを加え、35℃で24時間反応させた。次に
トルエン1.5lを加え、3wt%NaCl水500m
lで3回洗浄し、トルエン層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、綿栓ろ過後、ろ液中の溶媒を減圧下留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り精製し、メタノール‐ジクロロメタン‐酢酸エチル混
液(容量比1:100:50)で溶出した目的区分を濃
縮すると、2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐
(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐メチルチ
オメチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐
トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐
D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,3,6‐
トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシド1.4
7g(0.876mmol,収率55.0%)が得られ
た。
【0065】融点(℃):87.0〜90.0 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=4.05),227(sh),209(logε=
4.29) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3500,297
0,1748,1586,1530,1486,143
2,1372,1352,1236,1032,94
4,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):2.00〜2.19(ca.45H,each
s),3.45〜3.60(4H,m),3.70〜
4.85(m),5.15〜5.50(m),7.28
(1H,d,J=9.0Hz),8.17(1H,d
d,J=9.0Hz,2.7Hz),8.30(1H,
d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[YMC(株)製 YMC‐
Pack ODS‐AQ312S5カラム(6.0mm
ID×150mm)UV280nm検出、溶離液:アセ
トニトリル/水=3:1v/v,流速:1.0ml/m
in]:R=8.7min 比旋光度[α]:(c 0.380、1,4‐ジオキサ
ン);+114.5° 元素分析:C6788ClNO42として C H N 理論値(%) 47.93 5.28 0.83 実測値(%) 48.19 5.44 0.71
【0066】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=4,6‐ジO‐メチルチオメチル‐β‐D‐マル
トペンタオシドの製造 実施例4の(1)で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐
メチルチオメチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1
→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチ
ル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシ
ド1.47g(0.876mmol)を原料に用いたこ
と以外は、実施例1の(4)と同様の操作を行うことに
より、目的の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4
‐ジO‐メチルチオメチル‐β‐D‐マルトペンタ
オシド599mg(0.549mmol,収率62.7
%)が得られた。
【0067】融点(℃):176〜178(分解) 紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=289(logε
=4.06),227(logε=4.05),209
(logε=4.26) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,293
0,1588,1524,1490,1350,127
6,1152,1078,1026,926,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):2.20(3H,s),2.25(3H,
s),3.05〜3.80(m),3.76(2H,
s),3.80(2H,s),4.20〜4.40
(m),4.70〜4.95(m),5.05(3H,
brd,J=2.7Hz),5.12(1H,d,J=
3.7Hz),5.25(1H,d,J=7.8H
z),5.30〜5.70(m),7.47(1H,
d,J=9.3Hz),8.20(1H,dd,J=
9.3Hz,2.7Hz),8.29(1H,d,J=
2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製TSKge
l Amide‐80カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=9.9min 比旋光度[α]:(c 0.502、メタノール);+
84.5° 元素分析:C3960ClNO28として C H N 理論値(%) 42.96 5.55 1.28 実測値(%) 43.18 5.69 1.27
【0068】実施例5 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=4,6‐ジO‐テトラヒドロピラニル‐β‐D
‐マルトヘプタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4,6
‐O‐ジメトキシメチリデン‐β‐D‐マルトヘプタオ
シドの製造 市販の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=β‐D‐マル
トヘプタオシド15.0g(11.5mol)を無水D
MF75mlに溶解し、テトラメトキシメタン15.0
ml(113mmol)、アンバーリスト(15E)
7.5gを加え、35℃で4時間かきまぜながら反応さ
せた。次いでこの反応液を氷冷下100mMリン酸緩衝
液(pH=7.0)2.0l中へ、かきまぜながらゆっ
くりと滴下した。この混合液をODS(オクタデシルシ
リカゲル)カラムクロマトグラフィーにより精製し、ア
セトニトリル‐水混液(容量比35:65)で溶出した
目的区分を濃縮すると、オイル状の2‐クロロ‐4‐ニ
トロフェニル=4,6‐O‐ジメトキシメチリデン
‐β‐D‐マルトヘプタオシドが10.0g(7.25
mmol,収率63.0%)得られた。
【0069】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=295(logε
=3.96),227(sh),209(logε=
4.20) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,294
0,1646,1586,1526,1488,135
2,1274,1248,1154,1080,104
8,1024,930,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.30〜3.85(m),3.24(3
H,s),3.30(3H,s),3.90(1H,
d,J=3.9Hz),4.35〜4.70(m),
5.04(2H,d,J=3.2Hz),5.11(4
H,d,J=3.0Hz),5.26(1H,d,J=
7.6Hz),5.25〜5.70(m),7.47
(1H,d,J=9.2Hz),8.19(1H,d
d,J=9.2Hz,2.7Hz),8.30(1H,
d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製C
OSMOSILC18カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=1:4v/v,流速:1.0ml/min]:R
=11.9min 元素分析:C5178ClNO40として C H N 理論値(%) 44.37 5.69 1.01 実測値(%) 44.55 5.53 1.00
【0070】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐4,6‐ジO‐テ
トラヒドロピラニル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐
(1→4)‐ペンタキス[O‐(2,3,6‐トリ‐O
‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)
‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グルコピ
ラノシドの製造
【0071】実施例5の(1)で得た2‐クロロ‐4‐
ニトロフェニル=4,6‐O‐ジメトキシメチリデ
ン‐β‐D‐マルトヘプタオシド3.00g(2.17
mmol)を原料に使用したこと以外は、実施例1の
(2)と同様の操作を行った。得られた物質を精製する
ことなくジクロロメタン50mlに溶解し、ジヒドロピ
ラン913mg(10.9mmol)、トシル酸‐水和
物41.8mg(0.22mmol)及びモレキュラシ
ーブス4Aを加えて室温下、3時間かきまぜながら反応
させた。次にジクロロメタン1lを加え、飽和重炭酸ナ
トリウム水溶液500mlで3回、さらに3wt%Na
Cl水溶液500mlで3回洗浄し、ジクロロメタン層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、綿栓ろ過後、ろ液中の
溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、メタノール‐ジク
ロロメタン‐酢酸エチル混液(容量比1:100:5
0)で溶出した目的区分を濃縮すると、オイル状の2‐
クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐
アセチル‐4,6‐ジO‐テトラヒドロピラニル‐α‐
D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐ペンタキス[O
‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコ
ピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐トリ‐O‐ア
セチル‐β‐D‐グルコピラノシドが2.10g(0.
903mmol,3工程通算収率41.6%)得られ
た。
【0072】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=3.99),227(sh),205(logε=
4.48) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3480,297
0,1746,1584,1530,1486,143
0,1372,1350,1236,1032,94
2,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.55〜1.60(m),2.00〜2.1
9(ca.60H,each s),3.55〜4.8
5(m),5.05〜5.50(m),7.28(1
H,d,J=9.0Hz),8.16(1H,dd,J
=9.0Hz,2.7Hz),8.29(1H,d,J
=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[YMC(株)製 YMC‐
Pack ODS‐AQ312S5カラム(6.0mm
ID×150mm),UV280nm検出、溶離液:ア
セトニトリル/水=7:3v/v,流速:1.0ml/
min]:R=10.7min 元素分析:C98138ClNO60として C H N 理論値(%) 50.61 5.98 0.60 実測値(%) 50.48 5.75 0.54
【0073】(3) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=4,6‐ジO‐テトラヒドロピラニル=β‐D‐
マルトヘプタオシドの製造
【0074】実施例5の(2)で得た2‐クロロ‐4‐
ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐
4,6‐ジO‐テトラヒドロピラニル‐α‐D‐グルコ
ピラノシル)‐(1→4)‐ペンタキス[O‐(2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシ
ル)‐(1→4)‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐
β‐D‐グルコピラノシド2.10g(0.903mm
ol)を原料に用いたこと以外は、実施例1の(4)と
同様の操作を行うことにより、目的の2‐クロロ‐4‐
ニトロフェニル=4,6‐ジO‐テトラヒドピラニ
ル=β‐D‐マルトヘプタオシド935mg(0.63
3mmol,収率70.1%)が得られた。
【0075】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=289(logε
=4.06),227(logε=4.05),209
(logε=4.26) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3420,293
0,1588,1524,1490,1350,127
6,1152,1078,1026,926,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):1.55〜1.65(6H,m),3.1
5〜3.85(m),4.05〜4.65(m),4.
70〜4.95(m),5.00(1H,d,J=3.
8Hz),5.04(4H,brs),5.10(1
H,d,J=3.7Hz),5.26(1H,d,J=
7.6Hz),5.30〜5.60(m),7.46
(1H,d,J=9.1Hz),8.18(1H,d
d,J=9.1Hz,2.7Hz),8.29(1H,
d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製 TSKg
el Amide‐80カラム(4.6mmID×25
0mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリ
ル/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:
=10.2min 元素分析:C5890ClNO40として C H N 理論値(%) 47.17 6.14 0.95 実測値(%) 47.02 6.03 1.05
【0076】実施例6 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニ
ル=6‐O‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐4
‐O‐トシル‐β‐D‐マルトペンタオシドの製造 (1) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐(2‐メトキシ)エト
キシメチル‐4‐O‐トシル‐α‐D‐グルコピラノシ
ル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グル
コピラノシドの製造
【0077】まず、トリエチルアミン6.0mlに(2
‐メトキシ)エトキシメチルクロリド1.50g(1
2.0mmol)を加え、室温下かきまぜながら30分
間反応させたのち、過剰のトリエチルアミンを減圧下留
去した。ここへ実施例1の(2)で得た2‐クロロ‐4
‐ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐
α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス[O
‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコ
ピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐トリ‐O‐ア
セチル‐β‐D‐グルコピラノシド1884mg(1.
20mmol)をアセトニトリル40mlに溶解した溶
液を加え、還流温度でかきまぜながら2時間反応させ
た。次いでこの反応液中のアセトニトリルを減圧下留去
し、この残渣を精製しないで、ピリジン50mlに溶解
し、トシルクロリド2.11g(11.0mmol)を
加え、50℃で8時間かきまぜながら反応させた。次い
で反応液中のピリジンを減圧下留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、酢
酸エチル‐メタノール‐ジクロロメタン混液(容量比5
0:1:100)で溶出した目的区分を濃縮すると、オ
イル状の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐(2‐メトキシ)エト
キシメチル‐4‐O‐トシル‐α‐D‐グルコピラノシ
ル)‐(1→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐
O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)‐2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐グル
コピラノシド1.33g(0.739mmol,収率8
1.8%)が得られた。
【0078】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=283(logε
=3.99),227(sh),209(logε=
4.25) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3480,296
0,1750,1584,1528,1486,143
2,1372,1350,1240,1034,896 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):1.99〜2.20(ca.40H,each
s),2.45(3H,s),3.37(3H,
s),3.45〜4.85(m),5.15〜5.45
(m),7.28(1H,d,J=9.0Hz),7.
33(2H,d,J=8.5Hz),7.79(2H,
d,J=8.5Hz),8.16(1H,dd,J=
9.0Hz,2.7Hz),8.29(1H,d,J=
2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製C
OSMOSILC18カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=7:3v/v,流速:1.0ml/min]:R
=11.7min 元素分析:C7494ClNO46Sとして C H N 理論値(%) 49.34 5.26 0.78 実測値(%) 49.48 5.35 0.81
【0079】(2) 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル
=6‐O‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐4
O‐トシル‐β‐D‐マルトペンタオシドの製造
【0080】実施例6の(1)で得た2‐クロロ‐4‐
ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐6
‐O‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐4‐O‐トシ
ル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐トリス
[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グ
ルコピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐トリ‐O
‐アセチル‐β‐D‐グルコピラノシド1.33g
(0.739mmol)を原料に用いたこと以外は、実
施例1の(4)と同様の操作を行うことにより、目的の
2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=6‐O‐(2‐メ
トキシ)エトキシメチル‐4‐O‐トシル‐β‐D‐
マルトペンタオシド669mg(0.595mmol,
収率80.5%)が得られた。
【0081】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=291(logε
=3.96),225(logε=4.30),215
(logε=4.30) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3430,293
0,1696,1584,1520,1484,135
0,1274,1248,1176,1152,107
8,1026,930,892 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):2.43(3H,s),3.00〜3.8
5(m),3.26(3H,s),4.30〜4.55
(m),4.63(2H,s),4.78(1H,br
d),4.86(1H,br d),5.01(3
H,br s),5.10(1H,d,J=3.7H
z),5.27(1H,d,J=7.4Hz),5.3
0〜5.70(m),7.47(3H,d,J=9.0
Hz),7.77(2H,d,J=9.0Hz),8.
19(1H,dd,J=9.0Hz,2.7Hz),
8.30(1H,d,J=2.7Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)TSKgel
Amide‐80カラム(4.6mmID×250m
m),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル/
水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=3.6min比旋光度[α]:(c 0.500,H
O‐1,4‐ジオキサン=1:1v/v);+88.
2° 元素分析:C4258ClNO30Sとして C H N 理論値(%) 44.86 5.20 1.25 実測値(%) 44.98 5.13 1.29
【0082】実施例7 4‐ニトロフェニル=6‐O
‐メトキシメチル‐4‐O‐メチル‐α‐D‐マルト
ペンタオシドの製造
【0083】(1) 4‐ニトロフェニル=O‐(2,
3‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐メトキシメチル‐4‐
O‐メチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)
‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α
‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐
トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシドの製造
【0084】市販の4‐ニトロフェニル=α‐D‐マル
トペンタオシド5.0g(5.27mmol)を原料と
した以外は、実施例1の(1)、(2)と同様の操作を
行い、得られた4‐ニトロフェニル=O‐(2,3‐ジ
‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→
4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル
‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)]‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシ
ドをジクロロメタン30mlに溶解し、メトキシメチル
クロリド1.21g(15mmol)及びN,N‐ジイ
ソプロピル‐N‐エチルアミン1.94g(15mmo
l)を加え、かきまぜながら2時間還流して反応させ
た。次いで過剰の溶媒とアミンを減圧下に留去し、この
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、メタノール‐クロロホルム混液(容量比1:10
0)で溶出した区分を濃縮して得た4‐ニトロフェニル
=O‐(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐メトキシ
メチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐ト
リス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D
‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐トリ
‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシド2.25g
(1.42mmol,4工程通算収率26.9%)をD
MSO50mlに溶解し、ヨードメタン1.9ml(3
0mmol)及び水酸化カリウム1.73g(30.8
mmol)を加え、50℃で7時間かきまぜながら反応
させた。次いでこの反応液にトルエン1.0l加え、3
wt%食塩水500mlで3回洗浄した。トルエン層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち、綿栓ろ過で硫酸ナ
トリウムを除き、ろ液中のトルエンを減圧下留去した。
この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し、酢酸エチル‐メタノール‐ジクロロメタン混液
(容量比50:1:100)で溶出した目的区分を濃縮
すると、オイル状の4‐ニトロフェニル=O‐(2,3
‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐メトキシメチル‐4‐O
‐メチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐
トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐
D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐2,3,6‐ト
リ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシド1.19
g(0.746mmol,収率52.5%)が得られ
た。
【0085】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=290(logε
=3.99),227(sh),209(logε=
4.28) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3640,297
0,1752,1612,1594,1524,149
8,1432,1370,1348,1234,104
0,948,898 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(CDC
):2.00〜2.19(ca.40H,each
s),3.32(3H,s),3.37(3H,
s),3.65〜4.85(m),5.15〜5.55
(m),7.08(2H,d,J=9.1Hz),8.
22(2H,d,J=9.1Hz) 高速液体クロマトグラフィ[ナカライテスク(株)製C
OSMOSILC18カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
=7.7min 元素分析:C6789NO43として C H N 理論値(%) 50.41 5.62 0.88 実測値(%) 50.25 5.57 0.80
【0086】(2) 4‐ニトロフェニル=6‐O‐
メトキシメチル‐4‐O‐メチル‐α‐D‐マルトペン
タオシドの製造 実施例7の(1)で得た4‐ニトロフェニル=O‐
(2,3‐ジ‐O‐アセチル‐6‐O‐メトキシメチル
‐4‐O‐メチル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1
→4)‐トリス[O‐(2,3,6‐トリ‐O‐アセチ
ル‐α‐D‐グルコピラノシル)‐(1→4)‐2,
3,6‐トリ‐O‐アセチル‐α‐D‐グルコピラノシ
ド1.19g(0.746mmol)を原料に用いたこ
と以外は、実施例1の(4)と同様の操作を行うことに
より、目的の4‐ニトロフェニル=6‐O‐メトキシ
メチル‐4‐O‐メチル‐α‐D‐マルトペンタオシド
589mg(0.585mmol,収率78.4%)が
得られた。
【0087】紫外部・可視部吸収スペクトル: 吸収極大波長[λmax](nm)=298(logε
=4.01),227(sh),209(logε=
4.25) 赤外吸収スペクトル(cm-1):3410,294
0,1612,1592,1518,1500,134
6,1252,1154,1082,1022,93
4,876,852 核磁気共鳴スペクトル(200MHz)ppm(DMS
O‐d):3.15〜3.80(m),3.25(3
H,s),3.27(3H,s),4.25〜4.60
(m),4.58(2H,s),4.70〜4.90
(m),5.02(1H,d,J=3.6Hz),5.
04(2H,br d,J=3.6Hz),5.10
(1H,d,J=3.8Hz),5.23(1H,d,
J=3.4Hz),5.30〜5.65(m),7.2
3(2H,d,J=9.2Hz),8.23(2H,
d,J=9.2Hz) 高速液体クロマトグラフィ[東ソー(株)製TSKge
l Amide‐80カラム(4.6mmID×250
mm),UV280nm検出、溶離液:アセトニトリル
/水=3:1v/v,流速:1.0ml/min]:R
t=6.3min 比旋光度[α]:(c 0.504,メタノール);+
86.2° 元素分析:C3961NO29として C H N 理論値(%) 46.48 6.10 1.39 実測値(%) 46.28 6.25 1.29
【0088】 実施例8 α‐アミラーゼ活性の測定(1) (1)基質液の調製 実施例1で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐
β‐D‐マルトペンタオシド(Mw1160)を3.0
mMの濃度になるように、40mM‐NaCl及び2m
M‐MgClを含有する50mMリン酸緩衝液(pH
=7.0)に溶解した。
【0089】(2)共役酵素液の調製 酵母由来の市販α‐グルコシダーゼ及びアーモンド由来
のβ‐グルコシダーゼをそれぞれ117u/ml、13
u/mlの濃度になるように40mM‐NaCl及び2
mM‐MgClを含有する50mMリン酸緩衝液(p
H=7.0)に混合して溶解した。なお、これら市販の
α‐及びβ‐グルコシダーゼは東洋紡績(株)製を使用
した。
【0090】(3)標品α‐アミラーゼ液の調製 市販のヒトα‐アミラーゼ(P:S=1:1)に精製水
を加え、0,149,295,424,547IU/l
の濃度に溶解して標品α‐アミラーゼ液とした。 な
お、この市販のヒトα‐アミラーゼは国際試薬(株)製
キャリブザイム・AMYを使用した。また、α‐アミラ
ーゼの活性は、37℃、1分間に1μmolの2‐クロ
ロ‐4‐ニトロフェニル=β‐D‐マルトペンタオシド
(市販品)を分解する酵素量を1国際単位(IU)とし
て定義した。
【0091】(4)試料液の調製 α‐アミラーゼの活性測定用試料が液体の場合はそのま
ま試料液とした。固体の場合は通常、試料500mgを
正確に秤量し、精製水を加えて全量を5mlとして試料
液とした。
【0092】(5)検量線の作成 標品α‐アミラーゼ液250μlに共役酵素液1.0m
lを加えてかきまぜ、37℃で1分間加温したのち、基
質液2.0mlを加えてかきまぜ、さらに37℃で2分
間加温後からの2分間の400nmにおける吸光度の変
化量を測定した。各標品α‐アミラーゼ液の活性と、吸
光度の変化量の関係より検量線を作成した。その結果、
検量線の式はU=9.32・ΔA×10+12.3
[U;酵素活性(IU/l)、ΔA;吸光度の変化量]
となった。そのグラフを図1に示す。
【0093】(6)試料液中のα‐アミラーゼ活性の測
定 試料液250μlに共役酵素液1.0mlを加えてかき
まぜ、37℃で1分間加温したのち、基質液2.0ml
を加えてかきまぜ、さらに37℃で2分間加温後からの
2分間の400nmにおける吸光度の変化量を測定し
た。この測定値と(5)で作成した検量線から算出して
試料液中のα‐アミラーゼ活性の測定を行うことができ
る。なお、試料液中の酵素活性の値が検量線の適用範囲
(0〜547IU/l)を越えた場合は精製水を用いて
相当する倍数の希釈を行ったのち、再測定を行う。
【0094】実施例9 α‐アミラーゼ活性の測定
(2) (1)基質液の調製 実施例2で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マルトペ
ンタオシド(Mw1160)を3.0mMの濃度になる
ように、40mM‐NaCl及び2mM‐MgCl
含有する50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解
した。
【0095】(2)実施例8の(2)〜(5)と同様の
操作で共役酵素液の調製、標品α‐アミラーゼ液の調
製、試料液の調製及び検量線の作成を行った。その結
果、検量線の式はU=8.69・ΔA×10+10.
4となった。そのグラフを図2に示す。
【0096】(3)試料液中のα‐アミラーゼ活性の測
定 実施例8の(6)と同様の操作で試料液中のα‐アミラ
ーゼ活性の測定を行った。
【0097】実施例10 α‐アミラーゼ活性の測定
(3) (1)基質液の調製 実施例3で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D‐マ
ルトペンタオシド(Mw1225)を3.0mMの濃度
になるように、40mM‐NaCl及び2mM‐MgC
を含有する50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)
に溶解した。
【0098】(2)実施例8の(2)〜(5)と同様の
操作で共役酵素液の調製、標品α‐アミラーゼ液の調
製、試料液の調製及び検量線の作成を行った。その結
果、検量線の式はU=6.95・ΔA×10−6.5
となった。そのグラフを図3に示す。
【0099】(3)試料液中のα‐アミラーゼ活性の測
定 実施例8の(6)と同一の操作で試料液中のα‐アミラ
ーゼ活性の測定を行った。
【0100】実施例11 α‐アミラーゼ活性の測定
(4) (1)基質液の調製 実施例7で得た4‐ニトロフェニル=6‐ジO‐メト
キシメチル‐4‐O‐メチル‐α‐D‐マルトペンタ
オシド(Mw1042)を3.0mMの濃度になるよう
に、40mM‐NaCl及び2mM‐MgClを含有
する50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解し
た。
【0101】(2)共役酵素液の調製 β‐グルコシダーゼを加えないこと以外は、実施例8の
(2)と同様の操作で共役酵素液の調製を行った。
【0102】(3)実施例8の(3)〜(5)と同様の
操作で標品α‐アミラーゼ液の調製、試料液の調製及び
検量線の作成を行った。その結果、検量線の式はU=1
8.6・ΔA×10+6.1となった。そのグラフを
図4に示す。
【0103】(4)試料液中のα‐アミラーゼ活性の測
定 実施例8の(6)と同一の操作で試料液中のα‐アミラ
ーゼ活性の測定を行った。なお、実施例5で得た2‐ク
ロロ‐4‐ニトロフェニル=6‐O‐テトラヒドロピ
ラニル‐β‐D‐マルトヘプタオシドについても、上記
と同様の操作を行えば、試料液中のα‐アミラーゼ活性
の測定を行うことができる。
【0104】実施例12 耐共役酵素試験(1) (1)基質液(ア)の調製 実施例1で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エトキシメチル‐
β‐D‐マルトペンタオシド(Mw1160)(以下本
発明基質という)を3.0mMの濃度になるように、4
0mM‐NaCl及び2mM‐MgClを含有する5
0mMリン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解した。
【0105】(2)基質液(イ)の調製 市販の2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=β‐D‐マル
トペンタオシド(Mw984)(以下対照基質という)
を3.0mMの濃度になるように、40mM‐NaCl
及び2mM‐MgClを含有する50mMリン酸緩衝
液(pH=7.0)に溶解した。
【0106】(3)共役酵素液の調製 酵母由来の市販α‐グルコシダーゼ及びアーモンド由来
のβ‐グルコシダーゼをそれぞれ1100u/ml、1
5.5u/mlの濃度になるように40mM‐NaCl
及び2mM‐MgClを含有する50mMリン酸緩衝
液(pH=7.0)に混合して溶解した。なお、これら
市販α‐及びβ‐グルコシダーゼは東洋紡績(株)製を
使用した。
【0107】(4)共役酵素反応 共役酵素液1.0mlを37℃で5分間加温したのち、
本発明基質液又は対照基質液をそれぞれ2.0ml加え
てよく混合し、37℃で3分間加温後から5分間、40
0nmにおける吸光度の変化量を測定した。その結果を
図5に示す。図5において◇印は基質液(ア)、□印は
基質液(イ)によるものである。図5から、本発明基質
は共役酵素と反応することなく、測定系内で安定に存在
することが分かる。
【0108】実施例13 耐共役酵素試験(2) 実施例4で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マルトペ
ンタオシド(Mw1072)を基質液(ア)として用い
たこと以外は、実施例12と同様の操作を用いて行っ
た。その結果を図6に示す。図6において◇印は基質液
(ア)、□印は基質液(イ)によるものである。図6か
ら、本発明基質は共役酵素と反応することなく、測定系
内で安定に存在することが分かる。
【0109】実施例14 耐共役酵素試験(3) 実施例3で得た2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐ベンジルオキシメチル‐β‐D‐マ
ルトペンタオシド(Mw1225)を基質液(ア)とし
て用いたこと以外は、実施例12と同様の操作を用いて
行った。その結果を図7に示す。図7において◇印は基
質液(ア)、□印は基質液(イ)によるものである。図
7から、本発明基質は共役酵素と反応することなく、測
定系内で安定に存在することが分かる。
【0110】実施例15 耐共役酵素試験(4) 実施例7で得た4‐ニトロフェニル=4,6‐ジO
‐メトキシメチル‐α‐D‐マルトペンタオシド(Mw
1042)を基質液(ア)として、4‐ニトロフェニル
=α‐D‐マルトペンタオシド(Mw949)を基質液
(イ)として用い、かつ共役酵素中にβ‐グルコシダー
ゼを加えないこと以外は、実施例12と同様の操作を用
いて行った。その結果を図8に示す。図8において◇印
は基質液(ア)、□印は基質液(イ)によるものであ
る。図8から、本発明基質は共役酵素と反応することな
く、測定系内で安定に存在することが分かる。
【0111】実施例16 測定試薬 (1)試薬の調製 精製水に以下の成分を以下の濃度で溶解することによ
り、試薬を調製した。 成 分 濃 度 2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=4,6‐ジO‐ メトキシメチル‐β‐D‐マルトペンタオシド 1.60mM α‐グルコシダーゼ 40U/ml β‐グルコシダーゼ 5.0U/ml β‐グリセロリン酸緩衝液(pH=7.0) 20mM ウシ血清アルブミン 0.05%
【0112】(2)測定法 測定用試料が液体の場合はそのまま試料液とする。固体
の場合は試料500mgを正確に秤量し、精製水を加え
て全量を5.0mlとし、これを試料液とした。試料液
250μlにあらかじめ37℃で2分間加温した試薬
3.0mlを加えてかきまぜ、37℃で2分間加温した
のち、2分間の400nmにおける吸光度の変化量を測
定した。この測定値とあらかじめ作成した検量線から算
出して試料液中のα‐アミラーゼ活性の測定を行うこと
が出来る。なお、試料液中の酵素活性の値が検量線の適
用範囲(0〜547IU/l)を越えた場合は精製水を
用いて相当する倍数の希釈を行った後、再測定を行う。
【0113】実験例 実施例で得た本発明の基質である2‐クロロ‐4‐ニト
ロフェニル=4,6‐ジO‐(2‐メトキシ)エト
キシメチル‐β‐D‐マルトペンタオシド(DMEMG
5CNP)及び2‐クロロ‐4‐ニトロフェニル=
,6‐ジO‐メトキシメチル‐β‐D‐マルトペ
ンタオシド(DMOMG5CNP)の加水分解速度、水
溶性及び加水分解部位を求めた。その結果を表1及び表
2に示す。なお、対照基質として市販の2‐クロロ‐4
‐ニトロフェニル‐β‐D‐マルトペンタオシド(G5
CNP)を用いた。また、表においてAiはヒトα‐ア
ミラーゼアイソザイム、Pはヒト膵液由来のα‐アミラ
ーゼ、Sはヒト唾液由来のα‐アミラーゼを示す。さら
に、加水分解速度、水溶性及び加水分解部位は次のよう
にして求めた。
【0114】加水分解速度: (1)基質液の調製 各基質を3.0mMの濃度になるように、40mM‐N
aCl及び2mM‐MgClを含有する50mMリン
酸緩衝液(pH=7.0)に溶解した。この濃度は後記
α‐アミラーゼ反応において、最大反応速度に達するに
十分な基質量である。
【0115】(2)共役酵素液の調製 実施例10の(2)と同様にして調製した。
【0116】(3)α‐アミラーゼ液の調製 実施例8の(3)と同様にして、約500IU/lの濃
度の市販ヒトP型及びS型α‐アミラーゼ液を調製し
た。
【0117】(4)加水分解速度の測定(α‐アミラー
ゼ反応) 上記(3)のα‐アミラーゼ液250μlに共役酵素液
1.0mlを加えてかきまぜ、37℃で1分間加温した
のち、基質液2.0mlを加えてかきまぜ、37℃で2
分間加温した後からの2分間の400nmにおける吸光
度の変化量を測定した。対照基質のG5CNPを用いた
場合、加水分解速度、すなわち単位時間当りの吸光度の
変化量を10とし、各基質の加水分解速度を相対値で示
した。
【0118】水溶性:水100mlに基質20gを添加
し、その溶解状態を観察した。いずれも速やかに溶解
し、水溶性は良好であった。
【0119】加水分解部位:各基質の濃度を0.5mM
になるように、40mM‐NaCl及び2mM‐MgC
を含有する50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)
に溶解し、この基質液1.0mlに、上記加水分解速度
の項の(3)のα‐アミラーゼ液100μlを加えてか
きまぜたのち、37℃で2分間反応させた。この反応液
を高速液体クロマトグラフィーで分析することにより、
加水分解生成物を定量した。
【表1】
【表2】 表1及び表2から分かるように、本発明の基質は、加水
分解部位が実質的に1か所であり、またアイソザイムに
よる加水分解部位及び加水分解率が同じである上、加水
分解速度及び水溶性も良好であって、基質として極めて
優れたものである。
【0120】なお、実施例6の(1)に準じて、6位の
みを(2‐メトキシ)エトキシメチル化及びメトキシメ
チル化したのち、脱アセチル化して得た2‐クロロ‐4
‐ニトロフェニル=6‐O‐(2‐メトキシ)エトキ
シメチル‐β‐D‐マルトペンタオシド及び2‐クロロ
‐4‐ニトロフェニル=6‐O‐メトキシメチル‐β
‐D‐マルトペンタオシドのアイソザイムによる加水分
解率は、それぞれP:S=11:9、P:S=12:1
0であって等しくなく、明らかな差が認められた。これ
に対して、本発明の基質の4位及び6位のジ置換体は、
該加水分解率が等しいので、この基質を用いれば、両ア
イソザイムの含有比が未知の試料中の総α‐アミラーゼ
活性を極めて精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例8におけるα−アミラーゼ活性の測定
に用いる検量線を示すグラフ。
【図2】 実施例9におけるα−アミラーゼ活性の測定
に用いる検量線を示すグラフ。
【図3】 実施例10におけるα−アミラーゼ活性の測
定に用いる検量線を示すグラフ。
【図4】 実施例11におけるα−アミラーゼ活性の測
定に用いる検量線を示すグラフ。
【図5】 実施例12における本発明基質と対照基質と
の測定系内での安定性を示すグラフ。
【図6】 実施例13における本発明基質と対照基質と
の測定系内での安定性を示すグラフ。
【図7】 実施例14における本発明基質と対照基質と
の測定系内での安定性を示すグラフ。
【図8】 実施例15における本発明基質と対照基質と
の測定系内での安定性を示すグラフ。
フロントページの続き (72)発明者 冨倉 正 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 小谷 一夫 東京都墨田区業平5丁目5番12号 第一化 学薬品株式会社東京技術センター内 (72)発明者 齋藤 和典 東京都墨田区業平5丁目5番12号 第一化 学薬品株式会社東京技術センター内 (72)発明者 戸辺 光一朗 千葉県野田市野田339番地 盛進製薬株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中のnは2〜6の整数、Xは芳香族発色性基、Y
    は‐CH(R)‐O‐R若しくは‐CH(R)‐
    S‐Rで表わされる基、Yは置換若しくは非置換の
    炭化水素基、アルキル若しくはアリールスルホニル基又
    は‐CH(R)‐O‐R若しくは‐CH(R)‐
    S‐Rで表わされる基であり、R及びRはそれぞ
    れ水素原子又は置換若しくは非置換の炭化水素基、R
    及びRはそれぞれ置換若しくは非置換の炭化水素基で
    あるか、あるいはRとR又はRとRとが相互に
    結合してアルキレン基を形成するものである]で表わさ
    れる6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の6‐アルコキシメトキシ
    マルトオリゴシド誘導体を有効成分とするα‐アミラー
    ゼ活性測定用試薬。
  3. 【請求項3】 α‐アミラーゼ含有試料に、請求項1記
    載の6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体の
    α‐アノマーと、α‐グルコシダーゼ又はグルコアミラ
    ーゼあるいはその両方を添加して酵素反応を行わせ、遊
    離する芳香族発色性化合物を定量することを特徴とする
    α‐アミラーゼ活性の測定方法。
  4. 【請求項4】 α‐アミラーゼ含有試料に、請求項1記
    載の6‐アルコキシメトキシマルトオリゴシド誘導体の
    β‐アノマー又はα‐アノマーとβ‐アノマーとの混合
    物と、α‐グルコシダーゼ又はグルコアミラーゼあるい
    はその両方と、β‐グルコシダーゼを添加して酵素反応
    を行わせ、遊離する芳香族発色性化合物を定量すること
    を特徴とするα‐アミラーゼ活性の測定方法。
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