JP3070709B2 - マルトオリゴ糖誘導体の製造法 - Google Patents
マルトオリゴ糖誘導体の製造法Info
- Publication number
- JP3070709B2 JP3070709B2 JP4209277A JP20927792A JP3070709B2 JP 3070709 B2 JP3070709 B2 JP 3070709B2 JP 4209277 A JP4209277 A JP 4209277A JP 20927792 A JP20927792 A JP 20927792A JP 3070709 B2 JP3070709 B2 JP 3070709B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- maltooligosaccharide
- embedded image
- general formula
- chloro
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
定試薬の基質として用いることができるマルトオリゴ糖
の製造法に関する。
ミラーゼの活性を測定することにより、各種疾患の診断
が行われている。α−アミラーゼの活性測定には、例え
ばマルトオリゴ糖(マルトテトラオース、マルトオペン
タオース、マルトヘキサオーズなど)を基質とする方法
がある。この方法でα−アミラーゼ含有試料に該マルト
オリゴ糖とα−グルコシダーゼとを作用させて基質から
グルコースを遊離させ、グルコースの量を測定すること
により、α−アミラーゼの活性値を知る。生成したグル
コースは例えばグルコースオキシダーゼ/パーオキシダ
ーゼ/色素系を利用する定量法;ヘキソキナーゼ/ホス
ホグルコムターゼ/グルコース−6−ホスフェートデヒ
ドロゲナーゼ/NADH系を利用する定量法などによ
り、測定される。
などの四糖以上のオリゴ糖に作用しにくく、マルトース
やマルトトリオースなどの三糖以下のオリゴ糖に良好に
作用するため、上記基質を使用してグルコースを測定す
ることにより、α−アミラーゼの活性を測定することが
できる。しかしα−グルコシダーゼは僅かではあるが、
基質であるマルトぺンタオースに作用するため、測定の
ブランク値が上昇し、その結果、測定値の誤差が大きく
なるという欠点がある。またα−グルコシダーゼの基質
分解作用のため、α−グルコシダーゼと基質を一液化す
ることは、試薬としての安定性が損なわれるため、好ま
しくない。
基、ナフチル基またはそれらの誘導体をアグリコンとし
て結合させた基質を用いる方法がある。例えば基質とし
てp−ニトロフェニルマルトペンタオシド(特公昭57-5
3079号公報)、p−ニトロフェニルマルトヘキサオシド
(特公昭57-53079号公報)、p−ニトロフェニルマルト
ヘプタオシド(特公昭62-50119号公報)、2,4−ジク
ロロフェニルマルトペンタオシド(特公告昭59-13199号
公報)などが利用されている。これらの基質を用いると
アグリコンが遊離し、遊離したアグリコン、例えばp-
ニトロフェノールを光学的に測定することにより、α-
アミラーゼの活性を容易に測定することができる。上記
方法においてもα- グルコシダーゼが僅かではあるが、
基質に作用するため、ブランク値が上昇する欠点があ
る。前記グルコースを測定する方法と同様にα- グルコ
ースと基質を一液化することは難しい。
オリゴ糖の非還元末端グルコースの6位のヒドロキシ基
が修飾されたタイプの基質を用いる方法が提案されてい
る。例えば特開昭60-237998 号公報には、非還元性末端
のグルコースの6位のOH基を例えば、−OR,−OC
OR,−OSO2 R,−NHR(式中、Rはアルキル
基、フェニル基またはピリジル基を示す。)で置換し、
還元性末端のグルコースに置換または未置換のフェニル
基がアグリコンとして結合したマルトオリゴ糖誘導体が
基質として記載されている。このタイプの基質ではα−
グルコシダーゼによる基質の分解が生じない。しかしこ
のように6位のみに置換基が導入された基質は、化学合
成が困難であり、収率が悪い欠点があった。
端のグルコースの4位および6位のOH基の水素原子を
アルキル基、アルコイル基またはフェニル基で置換し、
還元性末端のグルコースにアグリコンを結合させたマル
トオリゴ糖を基質として用いることが記載されている。
このタイプの基質もα−グルコシダーゼにより分解され
ない。しかし該基質を使用しても、澱粉やアミロースな
どのグルコース鎖を認識して、その結合を切断するα−
アミラーゼの作用機構を正確に反映していない。これら
の欠点を解消する基質として、p−ニトロフェニル α
−マルトペンタオシドの非還元性末端グルコースの4位
または6位に、ガラクトースをβ−結合させたものを用
いる方法が報告されている(日本農芸化学会誌、講演要
旨集第65巻第 3号第 117頁、1991年及び特開平3-264596
号公報) 。しかしこれらの基質では発色基として用いる
p−ニトロフェノールがα−アミラーゼの活性測定領域
pH7.0付近で最大モル吸光係数(以下εと表現す
る)の約半分のεでかつ、僅かなpH変動でε変化が大
きい。また温度上昇、塩化ナトリウム濃度上昇、アルブ
ミン濃度上昇でもεが上昇するという問題がある。
p−ニトロフェニルマルトペンタオシドを用いて、β−
ガラクトシダーゼにより原料の非還元性末端にガラクト
ースを導入する方法のため、収率が悪く、また未反応の
p−ニトロフェニルマルトペンタオシドと生成物である
p−ニトロフェニル4−O−β−ガラクトピラノシルα
−マルトペンタオシドの極性が似ているため、分離が困
難である。また原料としてp−ニトロフェニルマルトペ
ンタオシドを使用したβ−ガラクトシダーゼによる酵素
反応において、ガラクトシル基が4位および6位に2個
導入される副反応が生じる傾向がある。本発明者らは非
還元末端グルコースの4位または6位にβ−ガラクトー
スが結合し、還元末端に2−クロロ−4−ニトロフェニ
ル基がα結合あるいはβ結合した、2−クロロ−4−ニ
トロフェニル 4(または6)−O−β─D−ガラクト
ピラノシル−α(またはβ)マルトオリゴ糖を見い出
し、既に出願している(特願平3-240576号) 。
アミラーゼ測定用基質である2−クロロ−4−ニトロフ
ェニル α(またはβ)−マルトペンタオシドの非還元
性末端グルコースの4位あるいは6位に、ガラクトース
をβ−結合させた基質を製造する新規な方法を提供する
ことにある。
または(II)
オリゴ糖誘導体の製造法において、一般式(III) または
(IV)
トシルマルトオリゴ糖を有機媒体の存在下、もしくは無
溶媒の下に、アルカリおよび無水酢酸とともに加熱して
アセチル化する工程、得られた一般式(V)または(V
I)
示す。)で表されるアセチル化ガラクトシルマルトオリ
ゴ糖と2−クロロ−4−ニトロフェノールを有機溶媒
中、酸触媒とともに加熱する工程、次いで得られた反応
生成物のアセチル基を脱離する工程を含むことを特徴と
するマルトオリゴ糖誘導体の製造法である。
オリゴ糖誘導体の製造法において、マルトオリゴ糖およ
び乳糖をβ−ガラクトシダーゼの存在下に反応させて得
られた一般式(III) または(IV)
トシルマルトオリゴ糖を有機媒体の存在下、もしくは無
溶媒の下に、アルカリおよび無水酢酸とともに加熱して
アセチル化する工程、得られた一般式(V)または(V
I)
示す。)で表されるアセチル化ガラクトシルマルトオリ
ゴ糖と2−クロロ−4−ニトロフェノールを有機溶媒
中、酸触媒とともに加熱する工程、次いで得られた反応
生成物のアセチル基を脱離する工程を含むことを特徴と
するマルトオリゴ糖誘導体の製造法である。
(IV)で表されるガラクトシルマルトオリゴ糖誘導体
は、例えばマルトテトラオース、マルトペンタオースな
どのグルコース数2〜9個のマルトオリゴ糖を原料とし
て、β−ガラクトシダーゼの存在下、基質として乳糖を
用い、ガラクトシル基をマルトオリゴ糖の非還元性末端
グルコースの4位あるいは6位に導入して得られる。β
−ガラクトシダーゼを使用する条件は、pH5〜9の緩
衝液、好ましくはpH6〜8の緩衝液中、温度15〜6
0℃、反応時間約10分〜100時間である。反応条件
により4位あるいは6位に選択的にβ−ガラクトシル基
を導入することができる。
(IV)で表されるガラクトシルマルトオリゴ糖を有機媒
体の存在下、もしくは無溶媒の下に、アルカリおよび無
水酢酸とともに加熱してアセチル化する。該反応によ
り、一般式(V)または(VI)で表されるアセチル化ガ
ラクトシルマルトオリゴ糖を得る。有機媒体としては、
塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、エ
ーテル、酢酸エチルエステル、DMF、DMSOなどを
使用する。アルカリとしては、酢酸ナトリウム、トリエ
チルアミン、ピリジンなどを使用する。アセチル化反応
の条件は、室温〜150℃で、好ましくは酢酸ナトリウ
ムを用いた場合、90〜120℃、ピリジンを用いた場
合、室温〜60℃である。
または(VI)で表されるアセチル化ガラクトシルマルト
オリゴ糖と2−クロロ−4−ニトロフェノールを有機溶
媒中、酸触媒とともに加熱する。該反応により、2−ク
ロロ−4−ニトロフェニル基が還元末端グルコースにα
結合あるいはβ結合した反応生成物 (2-クロロ-4- ニト
ロフェニル(CNP化) ガラクトシルマルトオリゴ糖保護体
ともいう) を得る。有機溶媒としては、塩化メチレン、
クロロホルム、ベンゼン、トルエン、エーテル、酢酸エ
チルエステルなどを使用する。酸触媒としては、ZnC
l2 、SnCl4 、TiCl4 などのルイス酸もしく
は、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの
有機スルホン酸などを使用する。上記反応条件は、室温
〜200℃、好ましくは30℃〜120℃である。2−
クロロ−4−ニトロフェニル基は、反応条件によりα結
合あるいはβ結合させることができる。
応生成物のアセチル基をメタノール中で触媒量のナトリ
ウムメチラートによる公知の脱保護反応により脱離し
て、一般式(I)または(II)で表されるマルトオリゴ
糖誘導体を得る。他の脱離反応としては、無水メタノー
ル中、陰イオン交換樹脂あるいは無水メタノール中、ト
リエチルアミンを使用して行う。
素反応は、マルトオリゴ糖と乳糖を反応させるものであ
って、p−ニトロフェニルマルトペンダオシドを原料と
して用いた従来の反応と比べて、ガラクトシル基が2個
導入される副反応が、はるかに少ない。また、収率も大
幅に上昇し、p−ニトロフェニルマルトペンタオシドを
原料に用いた場合と異なり、副生物との分離精製も容易
である。また本発明で得られた2−クロロ−4−ニトロ
フェニル(CNP化)ガラクトシルマルトオリゴ糖保護
体は、副反応が少なく、未反応の原料と極性が離れてい
るため、精製が容易で1回のシリカゲルカラムクロマト
グラフィーによる精製で十分である。さらに本発明では
ガラクトシル基を非還元末端グルコースの4位あるいは
6位にβ結合したマルトオリゴ糖(III)または(IV)
を原料にすることにより、収率が上昇し、副生物もしく
は未反応の原料の混入による精製の困難さが解消され
た。すなわち本発明により得られるマルトオリゴ糖誘導
体は、マルトオリゴ糖の非還元性末端グルコースの4位
または6位にガラクトシル基をβ−ガラクトシダーゼに
より導入した原料(III)または(IV)を使用し、第一
工程でアセチル基によりヒドロキシル基を保護し、第二
工程で2−クロロ−4−ニトロフェノールを作用させた
後、アセチル基を脱離して目的物が得られる方法であっ
て、従来法で、問題となっていた精製除去が困難な副生
物が少なく、収率が良い製造法である。なお、本発明の
基質から遊離する発色基は、2−クロロ−4−ニトロ−
フェノール(以下CNPと表現)であり、従来の基質か
ら生じるp−ニトロフェノールで問題となったα−アミ
ラーゼ測定域、pH7.0付近での感度、pH、塩化ナ
トリウム濃度、アルブミン濃度などの変動でのその変動
などの問題が解消される。
施例1において、β−ガラクトースが、1,4−結合さ
れた化合物を示したが、反応条件により1,6−結合し
た化合物も得られる。 実施例1β−(1,4)−ガラクトシルマルトテトラオースの製
造 マルトテトラオース1gおよび乳糖1gを50mM酢酸
緩衝液(pH6.0)5mlに溶解した。バチルス・サ
ーキュランス(Basillus circulans)由来のβ−ガラク
トシダーゼ溶液(65単位/ml)250μlを加え
て、40℃、90分インキュベートした。100℃で1
0分間処理し酵素反応を止めた。この酵素反応液を、ト
ヨパールHW−40Sカラムで精製した後(溶離液:
水、流速1.4ml/分)凍結乾燥し、250mgの白
色粉末を得た。得られた反応生成物は、β(1,4)−
ガラクトシルマルトテトラオース(一般式IV,n=2, 100
%) であった。得られたβ(1,4)−ガラクトシルマ
ルトテトラオースのHPLC分析の結果を図1に示す。
図1には還元末端グルコースがα−D−グルコピラノー
スである化合物とβ−D−グルコピラノースである化合
物が示され、2個のガラクトシル基が入っていないこと
が明らかである。なお、分析条件はカラム:純水、流
速:1.0ml/分、温度:室温、検出器:RIであ
る。
オース保護体の製造上記工程で得られたβ−(1,4)
−ガラクトシルマルトテトラオシド1gおよび酢酸ナト
リウム200mgを酢酸無水物に懸濁し、100℃〜1
10℃で5時間加熱してアセチル化した。冷却後、冷水
に注ぎ、一夜放置した。析出する結晶を吸引濾取し、真
空下でよく乾燥させた。収率約100% 200MHz 1H−NMR:δCDCl3 (分裂型、相
対プロトン数) 1.95〜2.35(多重線、51H) 注:アセチル
基 3.68〜5.5(多重線、34H) 5.76(二重線、1H) 注:J=8.
1Hz 非還元性末端のアノマー水素 該反応により得られた反応生成物は、β(1,4)−ガ
ラクトシルマルトテトラオース保護体 (一般式VI,n=2,
100%) であった。
4)−ガラクトシルマルトテトラオース保護体の製造 上記工程で得られたβ−(1,4)−ガラクトシルマル
トテトラオース保護体1gを塩化メチレン5mlに溶解
し、SnCl4 600mgを加えた。2−クロロ−4−
ニトロフェノール(CNP)500mgを加え、60℃
の油浴で10時間還流させた。冷却後、トリクロロメタ
ンで抽出し濃縮乾固後、ヘキサン/酢酸エチル(6:
4)を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトにより精
製し、白色粉末350mgを得た。 200MHz H−NMR:δ(分裂型、相対プロトン数) 1.95〜2.20(多重線、48H)注:アセチル基 3.68〜5.50(多重線、35H) 7.29(二重線、1H)注:J=8.1Hz CNPの環プロトン 8.17(ダブル二重線、1H) 同 上 8.31(二重線、1H) 同 上 該反応により得られた生成物は、2−クロロ−4−ニト
ロフェニルβ(1,4)−ガラクトシルマルトテトラオ
ース保護体(CNP化ガラクトシルマルトオリゴ糖保護
体、CNP基がβ結合したもの,100%)である。該CNP
化ガラクトシルマルトオリゴ糖保護体は、副反応が少な
く、未反応の原料と極性が離れているため、精製が容易
で1回のシリカゲルカラムクロマトによる精製で十分で
あった。
(1,4)−ガラクトシルマルトテトラオースの製造 上記工程で得られた2−クロロ−4−ニトロフェニル
β(1,4)ガラクトシルマルトテトラオース保護体1
gを無水メタノール10mlに溶解した。ナトリウムメ
チラート5mgを添加し、一夜放置した。酢酸1mlを
加え中和し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。シ
リカゲルカラムクロマト(溶離液:酢エチ/メタノール
/みず8:2:1)で精製し、凍結乾燥することにより
白色粉末620mgを得た。 500MHz 1H−NMR:δCDCl3 PPM (分裂型、相対プロトン数) 3.5〜4.0(多重線、28H) 4.45(二重線、1H)注:β−ガラクトシル基のアノマー水素 5.34(二重線、1H)注:β−グルコシル基のアノマー水素 5.38(二重線、1H)注:α−グルコシル基のアノマー水素 5.39(二重線、1H)注:α−グルコシル基のアノマー水素 5.45(二重線、1H)注:α−グルコシル基のアノマー水素 7.42(二重線、1H) CNPの環プロトン 8.24(ダブル二重線、1H) 同 上 8.43(二重線、1H) 同 上 得られた2−クロロ−4−ニトロフェニル β(1,
4)ガラクトシルマルトテトラオース (一般式(II) n
=2, CNP基がβ結合したもの,100%)のHPLC分析を
図2に示す。なお、分析条件はカラム:TSK−GE
L、NH2 −60、溶媒:アセトニトリル−水(7:
3)、流速:1ml/分、検出器:UV280nmであ
る。他のマルトオリゴ糖誘導体との比較を図3に示す。
図3中、(a)は2−クロロ−4−ニトロフェニルマル
トテトラオース、(b)は2−クロロ−4−ニトロフェ
ニルマルトペンタオースを示す。
各工程の副反応が少なく、精製が容易であり、収率よ
く、ガラクトシルマルトオリゴ糖が製造できた。
トシルマルトテトラオースを用いたα−アミラーゼの測
定例 試薬組成A(参考例1) 50mM グッド緩衝液(pH7.0) α−グルコシダーゼ 90μ/ml β−グルコシダーゼ 12μ/ml CaCl2 1mM 2−クロロ−4−ニトロフェニル β(1,4)ガラク
トシル−マルトテトラオース(以下β(1,4)−Ga
l−G4−CNPと略記) 2mM 試薬組成B(参考例2) 50mM グッド緩衝液(pH7.0) α−グルコシダーゼ 90μ/ml β−グルコシダーゼ 12μ/ml CaCl2 1mM 3−ケトブチリデン 2−クロロ−4−ニトロフェニル
β−マルトペンタオシド(以下3−KB−G5−CNP
と略記) 2mM 上記各試薬3mMにサンプル0.25mlを添加し、3
7℃において3分間放置した後、415nmにおける吸
光度の変化を測定し、1分間当りの吸光度の変化量から
α−アミラーゼ活性を算出した。また唾液由来のアミラ
ーゼ(以下P型アミラーゼと表現)および膵液由来のア
ミラーゼ(以下S型アミラーゼと表現)の標準品を用い
てその両者の測定値の比であるP/S(P型アミラーゼ
/S型アミラーゼの比)を求めた。
高いものが製造でき、かつブランクの上昇も低いことか
ら、安定性もよいことが明らかである。また血清測定値
の感度もよく、P/S比が3KB−G5−CNPを用い
て測定した値が0.86なのに対し、β81,4)Ga
l−G4−CNPを用いた場合は、0.92と1に近
く、よりα−アミラーゼの作用様式を純粋に反映してい
ると考えられる。
スのHPLC分析の結果を示す。
4)ガラクトシルマルトテトラオースのHPLC分析を
示す。
の結果を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I)または(II) 【化1】 【化2】 (式中、nは0〜7の整数を示す。)で表されるマルト
オリゴ糖誘導体の製造法において、一般式(III) または
(IV) 【化3】 【化4】 (式中、nは0〜7の整数を示す。)で表されるガラク
トシルマルトオリゴ糖を有機媒体の存在下、もしくは無
溶媒の下に、アルカリおよび無水酢酸とともに加熱して
アセチル化する工程、得られた一般式(V)または(V
I) 【化5】 【化6】 (式中、nは0〜7の整数を示す。Acはアセチル基を
示す。)で表されるアセチル化ガラクトシルマルトオリ
ゴ糖と2−クロロ−4−ニトロフェノールを有機溶媒
中、酸触媒とともに加熱する工程、次いで得られた反応
生成物のアセチル基を脱離する工程を含むことを特徴と
するマルトオリゴ糖誘導体の製造法。 - 【請求項2】 一般式(I)または(II) 【化7】 【化8】 (式中、nは0〜7の整数を示す。)で表されるマルト
オリゴ糖誘導体の製造法において、マルトオリゴ糖およ
び乳糖をβ−ガラクトシダーゼの存在下に反応させて得
られた一般式(III) または(IV) 【化9】 【化10】 (式中、nは0〜7の整数を示す。)で表されるガラク
トシルマルトオリゴ糖を有機媒体の存在下、もしくは無
溶媒の下に、アルカリおよび無水酢酸とともに加熱して
アセチル化する工程、得られた一般式(V)または(V
I) 【化11】 【化12】 (式中、nは0〜7の整数を示す。Acはアセチル基を
示す。)で表されるアセチル化ガラクトシルマルトオリ
ゴ糖と2−クロロ−4−ニトロフェノールを有機溶媒
中、酸触媒とともに加熱する工程、次いで得られた反応
生成物のアセチル基を脱離する工程を含むことを特徴と
するマルトオリゴ糖誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4209277A JP3070709B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | マルトオリゴ糖誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4209277A JP3070709B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | マルトオリゴ糖誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656870A JPH0656870A (ja) | 1994-03-01 |
JP3070709B2 true JP3070709B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=16570284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4209277A Expired - Fee Related JP3070709B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | マルトオリゴ糖誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070709B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-05 JP JP4209277A patent/JP3070709B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0656870A (ja) | 1994-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0486470B1 (en) | An aromatic substituted glycoside | |
US4762917A (en) | Oligosaccharide derivatives and their use as substrate for measuring .alpha. | |
JP2807949B2 (ja) | α−アミラーゼ活性測定用試薬および測定方法 | |
JP2886249B2 (ja) | ガラクトシル―マルトオリゴ糖誘導体、その製造法およびα―アミラーゼ活性測定方法 | |
JPH01157996A (ja) | マルトオリゴ糖誘導体およびアミラーゼ活性測定用試薬 | |
JP3070709B2 (ja) | マルトオリゴ糖誘導体の製造法 | |
JP3029925B2 (ja) | マルトオリゴ糖誘導体およびその製造法 | |
JPH0655753B2 (ja) | 新規オリゴグルコシド誘導体、α‐アミラーゼの測定方法および測定試薬 | |
JP2888506B2 (ja) | 非還元末端アジド化マルトオリゴ糖及びその製造方法 | |
JP2542700B2 (ja) | デオキシマルトオリゴシド誘導体、これを有効成分とするα―アミラ―ゼ活性測定用試薬及びこれを用いたα―アミラ―ゼ活性の測定方法 | |
US5208151A (en) | Process for the preparation of derivatives of maltooligosaccharides | |
JPS63196297A (ja) | マリトオリゴ糖―配糖体化合物の製造方法 | |
JP2678620B2 (ja) | 新規マルトオリゴ糖誘導体、その製造法およびα−アミラーゼ活性測定方法 | |
JPH04229196A (ja) | α‐アミラーゼアイソザイム活性の分別定量法 | |
JP3637088B2 (ja) | ヘテロオリゴ糖3糖類の製造方法 | |
JPH06220080A (ja) | オリゴ糖化合物およびその製法 | |
JP3148505B2 (ja) | 非還元末端6‐アジド化マルトペンタオースの製造方法 | |
JPH05244975A (ja) | アルキルグリコシドの製造方法 | |
JPH0650996B2 (ja) | α−アミラ−ゼ活性測定用基質及び測定方法 | |
JP3826426B2 (ja) | 2−クロロ−4−ニトロフェニル 4−O−β−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシドの製造方法 | |
JPH06271596A (ja) | オリゴ糖およびその製造方法 | |
JPH1017590A (ja) | 修飾α−マルトオリゴシド誘導体、これを有効成分とするα−アミラーゼ活性測定試薬、これを用いたα−アミラーゼ活性の測定方法及び修飾α−マルトオリゴシド誘導体の製造方法 | |
JPH0642836B2 (ja) | オリゴ糖の製造方法 | |
JPH11215997A (ja) | β−1,4−ガラクトシル−マルトースの製造方法 | |
JPH0630602B2 (ja) | 非還元末端修飾オリゴサッカライド誘導体の新規な製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080526 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |