JPH0656634U - ダクト収納型開閉空調チャンバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調チヤンバーとフレキシブルダクトとの保
管や搬送時の嵩張りがなく、また搬送時の積込み、積降
ろし作業が簡単で、無駄なスペースを無くしてより多く
のチャンバー及びフレキシブルダクトを積込むことが出
来ると共に空調チャンバーの施工を高能率的に行なうこ
とができることを目的とする。 【構成】 開閉部を備えた中空箱体２０と、この中空箱
体内に格納されたフレキシブルダクト２２と、を備え、
前記中空箱体の外周面には、内部より取出したフレキシ
ブルダクトを連通係止するための接続部２８が設けら
れ、この接続部２８は、前記グレキシブルダクト２２と
略同一径に開孔された孔３４と、この孔の外縁部に固定
されたＵ型溝受係止板３６と、を含む。施工現場でチャ
ンバー内部からフレキシブルダクトを取り出して管理、
運搬、保管性を向上させ得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、空調用であって冷温風混合用、気流分配用等に用いられる空調チャ ンバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

複数ダクト方式における冷温風混合用、或は定風量保持、消音、気流分配等の ために建物天井裏空間等において空調機本体やメインダクトと気流吹出し口等と の間に空調チャンバーを介設させることが通常行なわれている。 このような従来の空調チャンバーは、上述したような機能を確保すべく、その 側壁にフレキシブルダクト等との接続用のネックを突出させた、かなりの大型の 中空箱体から形成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

したがって、このような従来の空調チャンバーをこれに接続すべきフレキシブ ルダクトと共に保管する場合には広い収納スペースを必要としたり、或は運搬す る際にはフレキシブルダクトがかさばって積込み、積載作業が煩雑であるととも に、このフレキシブルダクトは略円筒型であるため積載時の収納スペースに極め て無駄が多い。 また、これらを梱包状態で運搬するについても１個の空調チャンバーに対して 複数個のフレキシブルダクトを付属させるのが通常であることより、それらの対 応関係の管理が煩雑であると同時にチャンバーの梱包により大きな積載空間等を 割かねばならない問題点があった。

【０００４】 本考案は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は中空箱体 に開閉部を設けて同中空箱体に接続する複数のフレキシブルダクトをセット化し て内部に格納させ、更に空調チャンバーに各フレキシブルダクトと対応した接続 部を設けたことにより、空調チヤンバーとフレキシブルダクトとの保管や搬送時 の嵩張りがなく、また搬送時の積込み、積降ろし作業が簡単で、無駄なスペース を無くしてより多くのチャンバー及びフレキシブルダクトを積込むことが出来、 対応接続すべき各フレキシブルダクトの管理及び施工をも高能率的に行なうこと が出来るダクト収納型開閉空調チャンバーを提供することにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、開閉部１５を備えた中空箱体２０と、 この中空箱体２０内に格納されたフレキシブルダクト２２とを備え、前記中空箱 体２０の外周面には、内部より取出したフレキシブルダクト２２を連通係止する ための接続部２８が設けられて成るダクト収納型開閉空調チャンバー１０から構 成される。

【０００６】

【作用】

本考案の空調チャンバーは、中空箱体に開閉部を設けて内部に複数のフレキシ ブルダクトを格納させたことにより、空調チャンバー内にフレキシブルダクトが コンパクトに収納され、倉庫内における保管、或は搬送時において余分なスペー スを必要とすることなく、また搬送のための車両への積込み、積降ろし、或は施 工時に建物の天井裏部分への搬入等も容易であり、施工も高能率的にできること となる。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面に基づき本考案の好適な実施例を説明する。 図１、図２には、本考案の実施例に係るダクト収納型空調チャンバー１０（以 下、空調チャンバー１０と略する）が示されている。 図において、空調チャンバー１０は、底板１２と、この底板１２に立設された ４組の周側板１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄと、開閉部１５として前記１組の 周側板１４ｃの上端に蝶番１６で枢着された上面板１８とで中空箱体２０状に形 成され、この中空箱体２０内には、空調チャンバー１０と気流吹出口等とを接続 するための複数のフレキシブルダクト２２が収納されている。 前記空調チャンバー１０に、例えば空調機やメインダクトを接続して空気を供 給するために、前記中空箱体２０の１組の周側板１４ｄには孔２４が開孔され、 この孔２４の外面よりダクト継手２６が突設されている。

【０００８】 また、前記空調チャンバー１０に複数のフレキシブルダクト２２の一端を接続 させるために、前記中空箱体２０の他の３組の周側板１４ａ、１４ｂ、１４ｃに は各々２組の接続部２８が設けられている。 前記接続部２８は、図４に示す伸縮筒体３０の両端にフランジ継手３２が固定 されたフレキシブルダクト２２を連通係止するために、図５に示す様に各周側板 １４に前記フレキシブルダクト２２と略同一径に開孔された孔３４と、この孔３ ４の外面で各周側板１４に固定されたＵ型溝受係止板３６とで形成されている。 このＵ型溝受係止板３６に上方よりフランジ継手３２を嵌合させることにより、 前記接続部２０の孔３４にフレキシブルダクト２２はワンタッチで連通係止され る。 実施例図において、前記接続部２８は、中空箱体２０の各周側板１４に２組ず つ設けられているが、これに限定されることなく、接続すべきフレキシブルダク トの個数に応じて孔３４を穿孔し、かつ、これに対応する数のフレキシブルダク トを収納すれば良く、施工の状況に応じて任意に設定しても良く、或は、孔の取 付け位置も任意の部位に形成してもよい。

【０００９】 前記中空箱体２０の、上面板１８と各周側板１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄ との接合面には、閉口時の気密性を保持するためにパッキン材３８が付設されて いる。また、上面板１８の枢着部の反対側において、周側板１４ａの外面上端部 と、上面板１８の縁部外面とには相互に閉着状態を保持するためのロック機構４ ０、４０が設置されている。 更に前記中空箱体２０の上面板１８の四隅近傍位置の上面には、天井裏空間に おいて天井スラブに垂設された吊支軸の下端に空調チャンバー１０を吊支させる ため４組の吊支具４２が外側方向へ突出可能に軸支されている。

【００１０】 本考案に係る空調チャンバー１０は、上記した様に中空箱体２０内に各周側面 １４ａ、４ｂ、１４ｃの接続部２８に分岐接続する複数のフレキシブルダクト２ ２を収納し、上面版１８を閉口してロック機構４０、４０でロックさせた状態で 倉庫等に保管したり、或は建設現場等へと搬送するものである。中空箱体２０内 に複数のフレキシブルダクト２２を収納しているため、保管中や搬送中に嵩張り がなく、また搬送中の車両への積込み、積降ろし、或は取付位置への持運び等を 至極簡易に遂行できることとなる。 建物の天井裏空間に設置する場合においても、図３の平面図に示す様に、中空 箱体２０の上面板１８のロック機構４０、４０を開放した後で内部のフレキシブ ルダクト２２を箱外へと取出し、再び上面板１８をロック機構４０、４０で閉口 ロックさせ、天井裏空間に設置された空調機４４に中空箱体２０のダクト継手２ ６を接続させ、更に吊支具４２を外側へと回転突出させて天井スラブの吊支軸の 下端に吊支させて所定高さ位置に架設する。その後で各フレキシブルダクト２２ の一端のフランジ継手３２を各周側板１４の接続部２８のＵ型溝受係止板３６に 嵌着係止させると共に、各フレキシブルダクト２２を伸縮させながら天井板に設 置された各気流吹出口４６の接続部４８へと他端のフランジ継手３２を同様に簡 易に接続させたり、或はフレキシブルダクト２２のフランジ継手３２を相互に接 合してクリップ等で係止しながら延長したり、また天井板に設置された各気流吹 出口に限らず他の各種空調機等の接続部へフレキシブルダクト２２の端部のフラ ンジ継手３２を接続させてもよい。

【００１１】 なお、前記中空箱体２０は、開閉部１５として上面板１８を周側板１４の上端 に蝶番１６で開閉自在に枢着しているが、これに限定されることなく、任意の周 側板１４を開閉自在に枢着させてもよい。 また、中空箱体の形状は前記した直方体状に限ることなく、その他の中空多角 柱や中空円柱形状に構成してもよい。 フレキシブルダクトは、特殊塩化ビニール性やその他の公知のものを用いても よいが、できるだけ可撓性、伸縮姓に優れたものを選択することが好適である。 特に、保形リング外周にアルミニウム泊を張設して形成したフレキシブルダクト を使用すれば、その縮長時から約１０倍もの長さに伸長できることから、これに よってどのような施工現場でもそのまま使用できる様な汎用性の高い空調チャン バーを提供できることとなる。また、中空箱体の内部には消音材としてのグラス ウールを張設したり、或は、上記の様なフレキシブルダクト或は箱体の外周に植 毛加工を施して結露防止を図ることとしても良い。 また、フレキシブルダクト２２の一端のフランジ継手３２を接続させる周側板 １４の接続部２８は図５に示すＵ型溝受係止板３６に限定されることなく、例え ば、図６に示す様に周側板１４の孔３４の外面の縁部に複数の押え爪５０を枢着 してフランジ継手３２を押え爪５０で係止させたり、図７に示す周側板１４の孔 ３４の外面縁部に複数の係止ピン５２を突設させ、フレキシブルダクト２２のフ ランジ継手３２に前記係止ピン５２に嵌合し、回転により係着される係止長溝５ ４を設けて相互に係止させたり、或は、図８、９に示す様に周側板１４の孔３４ の内周縁に複数の嵌合溝５６を設け、フレキシブルダクト２２のフランジ継手３ ２の当接面に前記嵌合溝５６に嵌合させ、更に周側板１４の内面に係着する板ス プリング５８を固定し、板スプリング５８を嵌合溝５６と嵌合させた後でフラン ジ継手３２を回転させながら板スプリング５８で周側板１４内面に係止する様な 機構を用いてもよい。更に、前記各接続部２８の機構は、フレキシブルダクト２ ２の他端のフランジ継手３２を気流吹出口４６の接続部４８に接続係止する機構 として利用してもよく、これにより空調チャンバー１０の施工能率を向上できる こととなる。 尚、本考案に係るダクト収納型開閉空調チャンバーは前記した登録請求の範囲 に記載した考案の本質を逸脱しない範囲において任意の設計変更を加えてもよい 。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に係るダクト収納型開閉空調チャンバーによれ ば、開閉部を備えた中空箱体と、この中空箱体内に格納されたフレキシブルダク トとを備え、前記中空箱体の外周面には、内部より取出したフレキシブルダクト を連通係止するための接続部が設けられたことにより、空調チャンバーとフレキ シブルダクトとの保管や搬送時の嵩張りがなく、また搬送時の積込み、積降ろし 作業が簡単で、無駄なスペースを無くしてより多くのチャンバー及びフレキシブ ルダクトを積込むことが出来ると共に、施工作業も簡単かつ高能率的に行なうこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るダクト収納型開閉空調チ
ャンバーの斜視図である。

【図２】上面板を開口した状態を示したダクト収納型開
閉空調チャンバーの斜視図である。

【図３】空調機と気流吹出口とにダクト収納型開閉空調
チャンバーを介設してフレキシブルダクトを連通させた
平面図である。

【図４】フレキシブルダクトの拡大斜視図である。

【図５】中空箱体の周側板の接続部とフレキシブルダク
トの一端を示した拡大斜視図である。

【図６】押え爪を利用した他の実施例の周側板の接続部
とフレキシブルダクトの一端を示した拡大斜視図であ
る。

【図７】係止ピンを利用した他の実施例の周側板の接続
部とフレキシブルダクトの一端を示した拡大斜視図であ
る。

【図８】嵌合溝と板スプリングを利用した他の実施例の
周側板の接続部とフレキシブルダクトの一端を示した拡
大斜視図である。

【図９】図８の接続部における周側板とフレキシブルダ
クトの連結状態の拡大断面図である。

【符号の説明】

１０ ダクト収納型開閉空調チャンバー １４ 周側板 １８ 上面板 ２０ 中空箱体 ２２ フレキシブルダクト ２８ 接続部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡部 繁明 大阪市中央区本町四丁目１番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)考案者 久野 俊夫 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内 (72)考案者 久野 幸男 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内 (72)考案者 上野 武司 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内 (72)考案者 鳥実 明 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内 (72)考案者 花田 幸典 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内 (72)考案者 別府 正俊 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の４ 協 立エアテック株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉部を備えた中空箱体と、この中空箱
   体内に格納されたフレキシブルダクトと、を備え、 前記中空箱体の外周面には、内部より取出したフレキシ
   ブルダクトを連通係止するための接続部が設けられ、 この接続部は、前記フレキシブルダクトと略同一径に開
   孔された孔と、この孔の外縁部に固定されたＵ型溝受係
   止板と、を含むことを特徴とするダクト収納型開閉空調
   チャンバー。