JPH0732471Y2

JPH0732471Y2 - 固体及び液体貨物輸送用コンテナ

Info

Publication number: JPH0732471Y2
Application number: JP5311689U
Authority: JP
Inventors: 洋治高梨
Original assignee: 東急車輌製造株式会社
Priority date: 1989-05-09
Filing date: 1989-05-09
Publication date: 1995-07-26
Anticipated expiration: 2004-05-09
Also published as: JPH02144588U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、固体及び液体貨物輸送用コンテナに関し、液
体貨物輸送時にコンテナ内部にスライド式防水カバーを
設けたことで輸送中に万一液体収納バツグが破損したと
しても液体が外部に漏れることがなく、しかもその使用
及び収納に手数を要せず、短時間で効率よく固体及び液
体貨物輸送用コンテナとすることができることを特徴と
する。

〔従来の技術〕

従来、一般的に雑貨、箱詰貨物及び袋詰貨物等の固体貨
物の輸送にはドライコンテナが使用され、液体貨物の輸
送には専用コンテナあるいは専用容器が使用されてい
た。

例えば往路において固体貨物を輸送した場合、復路にお
いて同種の貨物がない時には、たとえ復路において液体
貨物があつたとしてもその需要に応じられず空荷の状態
でもどることになり、輸送コストが高くつくうえに極め
て不経済で効率の悪いものであつた。

したがつて、例えば往路において上記のごとき固体貨物
を輸送し、復路において液体貨物を輸送することができ
るという経済的で効率的なコンテナ輸送が望まれてい
る。

すなわち、該コンテナは、目的地の貨物の種類に合わ
せ、液体収納バツグを丸めたり、折りたたんでコンテナ
の妻部に収納すれば「一般雑貨輸送用コンテナ」とな
り、あるいは液体収納バツグをコンテナの床面に展延す
れば「液体貨物輸送用コンテナ」となるものである（実
開昭61−3290号参照）。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、強度計算をした液体収納バツグを使用し
たとしても液体貨物を輸送する場合に液体収納バツグが
破損しないとは言えない。

そこで、本考案は液体収納バツグが破損した場合にも内
部液体が外部に流出することがないように防水カバーを
設けたものであり、さらに、その取扱いに手数を要しな
い構成としたものである。

すなわち、本考案は往路（復路）あるいは復路（往路）
において固体あるいは液体貨物を必要に応じて短時間に
効率よく積み代えて輸送することができる固体及び液体
貨物輸送用コンテナを提供することを目的とするもので
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために本考案は、床部上面に展延さ
れる液体収納バツグを有するコンテナと、上記床部と液
体収納バツグ間に上方を開口して設けられた防水カバー
からなり、該防水カバーの開口部の両側に設けたガイド
ローラーがコンテナの側パネル内側上方に設けたガイド
レールに係合され、開口部の妻側がコンテナの妻パネル
内側上方に止着され、開口部の扉側が扉パネル側上方の
コンテナ本体側に取外し自在に止着された構成としたも
のである。

〔作用〕

本考案によれば、まず液体貨物（Ｘ）を輸送する場合に
は、コンテナ（ａ）の妻パネル（３）側隅部に収納され
ている防水カバー（11）の開口部の両側に設けられたガ
イドローラー（13）を、コンテナ（ａ）の側パネル
（２）内側の上方に設けたガイドレール（12）にそつて
上記妻パネル（３）側からコンテナ（ａ）の開閉扉
（４）側に順次スライドさせて展開し、さらに、その内
部に液体収納バツグ（ｂ）を展延し、その後、扉パネル
（４）側上方のコンテナ（ａ）本体側に設けたブツク
（15）等に上記防水カバー（11）の開閉扉（４）側開口
部のロープ（17）等を取外し自在に止着すればよいもの
である。

つぎに、固体貨物（Ｙ）を輸送する場合には、上記作業
とは逆にコンテナ（ａ）の扉パネル（４）側上方のコン
テナ（ａ）本体側に設けたフツク（15）等から、防水カ
バー（11）の扉（４）側開口部のロープ（17）等を取外
し、防水カバー（11）の開口部の両側に設けたガイドロ
ーラー（13）をコンテナ（ａ）の両側パネル（２）側の
内側上方に設けたガイドレール（12）に沿つて開閉扉
（４）側から妻パネル（３）側にスライドさせ、上記防
水カバー（11）を妻パネル（13）側隅部に収納すればよ
いものである。

なお、上記作業に先立つて防水カバー（11）内の液体収
納バツグ（ｂ）が開閉扉（４）側から妻パネル（３）側
隅部に丸めたり、折りたたんだりして収納されるもので
ある。

以上のごとく本考案によれば、ガイドレールにそつてガ
イドローラーをスライドさせるだけで防水カバーを展開
及び収納することができ、貨物の形態に応じて効率的な
使用が可能となるものである。

なお、本考案はコンテナが予め自動車に固定された状態
のバン型車にも有効に適用される。

〔実施例〕

以下は本考案の一実施例を図面にもとづいて詳細に説明
する。

第１図乃至第３図において（ａ）はコンテナ、（ｂ）は
液体収納バツグである。コンテナ（ａ）は、床部（１）
の両側に起立させられた側パネル（２）、床部（１）の
一端に設けられた妻パネル（３）、床部（１）の他端に
設けられた開閉扉（４）及びそれらの上方に設けられた
屋根パネル（５）で構成されている。

なお、上記側パネル（２）、妻パネル（３）および開閉
扉（４）等は液体貨物（Ｘ）収納時に液体圧により撓む
ことのないようにコルゲーシヨンパネルで構成すること
が望ましいが、適当な補強を施せばフラツトパネルでも
よいことは勿論である。

第１図、第２図実施例では、床部（１）上面に液体収納
バツグ（ｂ）が展延され、液体貨物（Ｘ）を積み込んで
膨張した状態である。

該液体収納バツグ（ｂ）の扉パネル（４）上部には、開
閉弁（６）をそなえた注入及び排出口（７）が設けられ
ている。図中（10）は必要に応じて設けられる空気抜き
弁である。

また、防水カバー（11）が第２図及び第４図に示された
ごとく上記床部（１）と液体収納バツグ（ｂ）間に上方
を開口して設けられる。

すなわち、上記防水カバー（11）の開口部の両側に設け
たガイドローラー（13）がコンテナ（ａ）の側パネル
（２）の内側上方に設けたガイドレール（12）に係合さ
れ、妻側開口部が妻パネル（３）の内側上方に設けられ
た適数のリング（14）に止着され、扉側開口部が開閉扉
（４）側上方のコンテナ（ａ）本体側、具体的には屋根
パネル（５）あるいはトツプレールに設けられた適数の
フツク（15）に取外し自在に止着される。

図面実施例の場合、上記防水カバー（11）の上端部全周
にわたつて適当間隔をあけたアイレツト（16）が適数設
けられ、該アイレツト（16）と上記ガイドローラー（1
3）、リング（14）及びフツク（15）間をロープ（17）
等で連結して、上記防水カバー（11）がコンテナ（ａ）
の床面（１）、側パネル（２）、妻パネル（３）及び扉
パネル（４）の内側全面に沿うように構成される。

なお、フツク（15）は、取外し自在に止着されるもので
あれば他の手段を用いてもよいものである。

さらに、上記それぞれのガイドレール（12）は、適当長
さのＣチヤンネル鋼が使用される。

図中（19）は保護仕切材であり、第４図においては６枚
の板材で構成され床部（１）の開閉扉（４）の内側適位
置に着脱自在で起立固定させられる。

すなわち、詳細は図示されていないが開閉扉（４）の内
側適位置に保護仕切材（19）の固定部が構成され、該固
定部によつて保護仕切材（19）が床部（１）の開閉扉
（４）の内側適位置に起立固定させられる。

さらに、該固定部は、両側パネル（２）に構成された案
内溝とされ、該案内溝に上方から保護仕切材（19）が着
脱自在とされている。

また、第３図示のごとく固体貨物（Ｙ）輸送時には、コ
ンテナ（ａ）内部の妻パネル（３）側適位置にも上記保
護仕切材（19）の固定部が構成され、該固定部に移動し
た上記保護仕切材（19）によつてコンテナ（ａ）内部の
妻パネル（３）側下方に上記液体収納バツグ（ｂ）及び
防水カバー（11）の格納スペースが形成される。

そして、上記妻パネル（３）側適位置の固定部も上記開
閉扉（４）の内側適位置の固定部と同様に両側パネル
（２）に構成した案内溝とされ、該案内溝に上方から保
護仕切材（19）が着脱自在とされている。

なお、上記それぞれの固定部は、案内溝に限るものでは
なく他の固定手段を用いてもよいものである。

以上の構成となる本考案によれば、液体貨物（Ｘ）の輸
送時には第２図示したごとく防水カバー（11）が、液体
収納バツグ（ｂ）とコンテナ（ａ）の床部（１）、両側
パネル（２）、妻パネル（３）及び保護仕切材（19）間
に位置することになり、万一液体収納バツグ（ｂ）が破
損したとしても防水カバー（11）によつて外部に漏れる
ことがないものである。

その際、保護仕切材（19）は膨張した液体収納バツグ
（ｂ）と開閉扉（４）間に位置することになるため保護
仕切材（19）が液体収納バツグ（ｂ）の開閉扉（４）側
を開閉扉（４）内側の突起物等から保護するとともに輸
送中に生ずる液体収納バツグ（ｂ）の圧力から開閉扉
（４）を保護するものである。

〔考案の効果〕

以上のごとく本考案は万一液体収納バツグが破損したと
しても外部に漏れることがないばかりか、防水カバーに
ガイドローラーを設けたことでその取付け及び取外しに
手数を要せず効率よく行なうことができ往路（復路）あ
るいは復路（往路）において目的地の貨物に応じて効率
的な使用が可能となり極めて経済的で有用なものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので第１図は一部切欠
全体斜視図、第２図は液体貨物の輸送状態を示す縦断面
図、第３図は固体貨物の輸送状態を示す縦断面図、第４
図は防水カバーの使用状態を示す斜視図、第５図は第４
図の要部拡大斜視図である。（２）…側パネル、（３）…妻パネル、（４）…開閉扉
パネル、（11）…防水カバー、（12）…ガイドレール、
（13）…ガイドローラー、（ａ）…コンテナ、（ｂ）…
液体収納バツグ、（Ｘ）…液体貨物、（Ｙ）…固体貨
物。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】床部上面に展延される液体収納バツグを有
するコンテナと、上記床部と液体収納バツグ間に上方を
開口して設けられた防水カバーからなり、該防水カバー
の開口部の両側に設けたガイドローラーがコンテナの側
パネル内側上方に設けたガイドレールに係合され、開口
部の妻側がコンテナの妻パネル内側上方に止着され、開
口部の扉側が扉パネル側上方のコンテナ本体側に取外し
自在に止着されてなることを特徴とする固体及び液体貨
物輸送用コンテナ。