JP3064969U - コンテナ利用の保管用倉庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管用倉庫を製造するに当たり、運送用コン
テナを用いることに着目し、この運送用コンテナを保管
用倉庫の躯体とすることで、簡単かつ安価に製造するこ
とができ、また、設置スペースさえあれば手軽に設置で
きると共に、必要に応じて移動させることもできるコン
テナ利用の保管用倉庫の提供。 【解決手段】 側面幅Ｌ１が端面幅Ｌ２よりも長尺に形
成された横長ボックス形状の運送用コンテナＫを用いて
躯体１０が形成されている。躯体の内部にコンテナの長
手方向と直交する方向に仕切り壁３を取り付けることに
より、躯体の内部が複数の保管室２に区画形成され、各
保管室の出入り口４がコンテナの側面に形成されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主にレンタル用の貸し倉庫として使用され、運送用コンテナ（例え ば、海上コンテナ等）を用いて形成された保管用倉庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、増改築や引っ越し等に際し、一時的に荷物を保管しておくための保管用 倉庫が引っ越し業者等において設備されているのが見受けられる。 このような保管用倉庫は、その構造が簡略なプレハブ構造によって建築されて いるのが一般的である。

【０００３】 又、陸送貨物、鉄道貨物、船舶貨物等の運搬に際し、貨物を収容しておくため に運送用コンテナが一般的に用いられている。ただ、この運送用コンテナを保管 用倉庫として利用したものは見受けられない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のプレハブ構造によって建築された保管用倉庫は、プレハ ブ構造であるにしろ、建築物であるため、その建築に多大の手間とコストが必要 になるし、又、建築場所の選定に制限があると共に、必要に応じて移動させるこ とができないなどの問題があった。

【０００５】 本考案は、上記のような問題を解決するためになされたもので、保管用倉庫を 製造するに当たり、運送用コンテナを用いることに着目し、この運送用コンテナ を保管用倉庫の躯体とすることで、簡単かつ安価に製造することができ、また、 設置スペースさえあれば手軽に設置できると共に、必要に応じて移動させること もできるコンテナ利用の保管用倉庫を提供することを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、本考案（請求項１）の保管用倉庫は、 側面幅が端面幅よりも長尺に形成された横長ボックス形状の運送用コンテナを 用いて躯体が形成され、 この躯体の内部にコンテナの長手方向と直交する方向に仕切り壁を取り付ける ことにより、躯体の内部が複数の保管室に区画形成され、 各保管室の出入り口がコンテナの側面に形成されている構成とした。

【０００７】 この保管用倉庫は、運送用コンテナで躯体を形成している点が最大の特徴であ る。これにより、簡単かつ安価に製造することができ、また、手軽に設置できる と共に、移動させることも可能になる。 又、仕切り壁をコンテナの長手方向と直交する方向に取り付けると共に、出入 り口をコンテナの側面に形成しているため、保管室の奥行き方向がコンテナの長 手方向と直交する方向になる。 仮りに、仕切り壁をコンテナの長手方向と平行方向に取り付けるようにすると 、保管室の奥行き方向がコンテナの長手方向になるため、いわゆるウナギの寝床 状態になり、使い勝手が低下する。この点、本考案では、保管室の奥行き方向が コンテナの長手方向と直交する方向になるため、保管室の区画数を同じにした場 合の比較で、保管室の幅を広く取ることができ、使い勝手がよい。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面により説明する。図１は実施の１形態であっ て、コンテナ利用の保管用倉庫を示す横断面図である。

【０００９】 この保管用倉庫１は、運送用コンテナＫを用いて躯体１０が形成されている。 この運送用コンテナＫは、側面幅Ｌ１が端面幅Ｌ２よりも長尺に形成された横 長ボックス形状に形成されたもので、天井及び各外壁面は、それぞれ波形鋼板の 内面に内壁板を取り付けた壁材を骨組み枠材に取り付けることで形成され、又、 床面は骨組み枠材に床板を取り付けることで形成されている。尚、この実施の形 態では、運送用コンテナＫとして海上コンテナを用いている。

【００１０】 そして、前記躯体１０の内部を区画して複数の保管室２が形成されており、こ の場合、コンテナＫの長手方向と直交する方向に４個の仕切り壁３をほぼ等配間 隔で取り付けることにより、躯体１０の内部を５室の保管室２に区画形成したも のとなっている。 又、各保管室５にはそれぞれ外開き式ドア４０を備えた出入り口４が設けられ ており、各出入り口４はコンテナＫの側面を開口することにより形成されている 。

【００１１】 このように構成された保管用倉庫１は、運送用コンテナＫで躯体１０を形成し ているため、簡単な改造、即ち、仕切り壁３の取り付け、出入り口４の形成及び 外開き式ドア４０の取り付け等を行なうだけで、簡単かつ安価に製造することが できるし、また、空き地等に手軽に設置できると共に、移動させることも可能に なる。 又、保管室２の奥行き方向がコンテナＫの長手方向と直交する方向になるため 、仕切り壁３をコンテナＫの長手方向と平行方向に取り付けた場合と比較して保 管室２の幅を広く取ることができ、荷物の保管用として使い勝手がよい。

【００１２】 以上、本考案の実施の形態を図面により説明してきたが、本考案の具体的な構 成はこの実施の形態に限定されるものではない。 例えば、本考案の保管用倉庫は、主にレンタル用の貸し倉庫として使用される もので、季節商品（衣類やレジャー用品等）の保管、不要品や職人さんの資材や 道具の保管、増改築や引っ越し時の荷物の保管、書籍や書類等の保管に使用する ことができる。 又、躯体として用いる運送用コンテナについても、海上コンテナ、陸送コンテ ナ、鉄道コンテナ等を用いることができるし、新規に製造したコンテナを用いて もよいし、不要になった中古のコンテナを用いてもよい。このような中古のコン テナを用いると、リサイクル商品として有効利用することができる。 又、コンテナの天井や各外壁面、仕切り壁を断熱構造にしたり、あるいは各保 管室に換気口を設けたり、空調用のエアコンを設ける等は適宜に行なうことがで きる。 又、保管室の数についても、実施の形態では５室にしているが、複数個（２室 以上）であればよく、また、各保管室の広さについても、ほぼ同一の広さに統一 してもよいし、異なる広さの保管室を組み合わせるようにしてもよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案（請求項１）の保管用倉庫にあっては、運送 用コンテナを用いて躯体を形成しているため、この運送用コンテナに簡単な改造 を加えるだけで、簡単かつ安価に製造することができる。 又、建築物と異なり、設置スペースさえあれば手軽に設置することができると 共に、必要に応じて移動させることができる。

【００１４】 又、保管室の奥行き方向がコンテナの長手方向と直交する方向になるため、保 管室の幅を広く取ることができ、仕切り壁をコンテナの長手方向と平行方向に取 り付けた場合のように、保管室がいわゆるウナギの寝床状態になることがなく、 荷物の保管用として使い易いという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の１形態であって、コンテナ利用の保管用
倉庫を示す横断面図である。

【符号の説明】

Ｋ 運送用コンテナ Ｌ１ 側面幅 Ｌ２ 端面幅 １ 保管用倉庫 ２ 躯体 ３ 仕切り壁 ４ 出入り口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 林 尚道 千葉市美浜区中瀬２丁目６番地 ワールド ビジネスガーデン マリブイースト12階 株式会社林総合研究所内 (72)考案者 大村 浩次 福岡市博多区博多駅南１丁目３番６号 第 ３博多偕成ビル11Ｆ 圓井研創株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側面幅が端面幅よりも長尺に形成された
   横長ボックス形状の運送用コンテナを用いて躯体が形成
   され、 この躯体の内部にコンテナの長手方向と直交する方向に
   仕切り壁を取り付けることにより、躯体の内部が複数の
   保管室に区画形成され、 各保管室の出入り口がコンテナの側面に形成されている
   ことを特徴としたコンテナ利用の保管用倉庫