JPH0655878B2 - 異方性溶融相を示しうる全芳香族ポリエステルとポリ(エステル‐アミド)とのブレンド - Google Patents

異方性溶融相を示しうる全芳香族ポリエステルとポリ(エステル‐アミド)とのブレンド

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JPH0655878B2
JPH0655878B2 JP60252595A JP25259585A JPH0655878B2 JP H0655878 B2 JPH0655878 B2 JP H0655878B2 JP 60252595 A JP60252595 A JP 60252595A JP 25259585 A JP25259585 A JP 25259585A JP H0655878 B2 JPH0655878 B2 JP H0655878B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、全芳香族ポリエステルとポリ(エステル−ア
ミド)とからなる、異方性溶融相を示すことができ、機
械的特性の優れた成形品を形成する能力を持った重合体
ブレンドに関する。
(従来の技術と問題点) 2種以上の通常の非重合体材料からブレンドまたは混合
物を製造する場合、成分分子の不規則(ランダム)な分
布状態が得られる。このランダム分布状態は、いずれか
一方の成分の分子の群もしくは集団を生成せず、完全な
混合を与える。かかる混合物は、「混合物の規則」に従
うものと予想される。混合物の規則によると、混合物の
引張および曲げ強度ならびに引張および曲げ弾性率など
の特性の数値が、各成分の特性の数値の加重平均になる
と予測される。混合物の規則に関する説明は、Lawrence
E. Nielsen 著,「混合物の特性の予測:科学および工
学における混合の規則」,Marcel Dekker, Inc.(ニュー
ヨーク,1974)に記載されている。
混合物の規則に関する別の説明は、Lawrence E. Nielse
n 著,「重合体および複合体の機械的特性」,Marcel D
ekker, Inc.(ニューヨーク,1974)の第2巻,395, 436,
465, 492および500 頁に記載されている。ここに説明
されているように、ポリマーマトリックスに繊維状強化
材、リボン形充填材、または棒形充填材を配合した混合
物は、混合物の規則に従うことが多いことが知られてい
る。上記文献または、転相した等方性の相互侵入ポリマ
ー網状構造、たとえばポリスチレンとポリブタジエンと
の転相した網状構造が混合物の規則に従うことが知られ
ていることも開示している。
大部分の化学的に別種の重合体材料の混合物は、混合物
の規則により説明されるような通常の混合物の挙動から
逸脱することが認められている。重合体連鎖の純寸法が
長いことから、成分間の混合が制限され、個々の成分分
子のみの領域もしくは集団のの形成につながる。すなわ
ち、大部分の化学的に別種の重合体材料は、混合物の状
態で不相溶性となりがちであって、個々の相に分離する
傾向を示すと言うことができる。成分重合体の領域間に
しばしば境界が存在し、かかるブレンドから製造した成
形品は、応力下に置いたときにこの境界で破壊を示すこ
とが予想される。そのため、一般に、この製品の機械的
特性は増強されるどころか、むしろ低下するのが普通で
ある。このような影響を受けることのある具体的な特性
には引張強度、引張弾性率、曲げ強度、曲げ弾性率、お
よび衝撃強度がある。
ある種の重合体材料は、重合体の少なくとも一部の領域
で規則性のある構造を示す。この規則性は、一、二もし
くは三次元で現れうる。規則性構造を示す重合体材料を
ブレンドとして配合すると、ブレンドの相分離の傾向は
増大することになる。これは、重合体のある領域に認め
られる規則性が、成分重合体の分子の領域間にかなりは
っきりした境界を生ずるからである。すなわち、かかる
重合体を配合したブレンドは、著しく低下した機械的特
性を示すことが予想されよう。したがって、かかるブレ
ンドを形成する動きは、特に機械的特性が重要な用途に
使用する場合には、ほとんどないというのが現状であ
る。
溶融相において規則性すなわち異方性構造を形成するこ
とのできる少なくとも1種の重合体成分を含有しうる重
合体ブレンドを開示した代表的な文献としては、米国特
許第 4,228,218;4,267,289; 4,276,397; 4,386,17
4; 4,408,022; 4,451,611; 4,460,735号;および 4,
460,736号;欧州特許出願公開第 0041327号;ならびに
本出願人に譲渡された米国特許出願第 158,547号(1980
年 6月11日出願)、および同第 461,886号(1983年 1月
28日出願)がある。米国特許第 4,228,218号の第4欄、
47〜49行目には、異方性溶融相を形成しうるポリ(エス
テル−アミド)が、別の重合体を溶融加工性にするため
に使用することができる異方性溶融体形成性重合体であ
ることが、ついでに記載されている。また、本出願人に
譲渡された米国特許第 4,267,289号には、それぞれ異方
性溶融相を形成することができ、それぞれ他方のポリエ
ステルが存在しない場合に溶融加工性である、一対の特
定の全芳香族ポリエステルから重合体ブレンドを形成す
ることを開示している。
本発明の目的は、異方性溶融相を形成することができ
る、改良された溶融加工性重合体ブレンドを提供するこ
とである。
本発明の別の目的は、重合体ブレンドの成分間に相乗作
用が存在することが認められ、そのため驚くほど顕著な
機械的特性を示す成形品をそのブレンドから成形するこ
とが可能になる改良された重合体ブレンドを提供するこ
とである。
本発明の別の目的は、改良された型成形品、改良された
溶融押出立体物品などの形成に有利に使用することので
きる、改良された重合体ブレンドを提供することであ
る。
本発明の別の目的は、射出成形後に、少なくとも1つの
機械的特性(例、引張強度、引張弾性率、曲げ強度もし
くは曲げ弾性率)が、ブレンドの各重合体成分を別々に
射出成形した場合に得られる各成分の同じ特性のどちら
よりも優れた特性を示すことができる、改良された重合
体ブレンドを提供することである。
本発明の別の目的は、形態学的に均質であって、改良さ
れた成形品の形成に好適なレオロジー(例、重合体ブレ
ンドの溶融粘度がブレンドの各成分のいずれよりも低
い)を有することが認められた、改良された重合体ブレ
ンドを提供することである。
本発明の別の目的は、本発明の重合体ブレンドから形成
された改良された成形品、たとえば改良された射出成形
品、改良された溶融押出立体物品等を提供することであ
る。
本発明の上記およびその他の目的、ならびにその範囲、
特徴および利用は、以下の詳細な説明から、当業者には
明らかとなろう。
(問題点を解決するための手段) 本発明により、 (a):成分(a)および(b)の合計重量に基づいて約 5〜95
重量%の量の、異方性溶融相を形成でき(即ち、サーモ
トロピック液晶性を示し)、実質的にアミド結合を持た
ない溶融加工性全芳香族ポリエステル、および (b):成分(a)および(b)の合計重量に基づいて約 5〜95
重量%の量の、異方性溶融相を形成できる溶融加工性ポ
リ(エステル−アミド)、 からなる、溶融混合により形成された集合体ブレンドで
あって、溶融状態で異方性溶融相を示すことでき、射出
成形後に、引張強度、引張弾性率、曲げ強度および曲げ
弾性率よりなる群から選ばれた少なくとも1つの特性
が、ブレンドの各重合体成分を個別に射出成形した場合
に各成分が示すいずれの値よりも大きな値を示すことの
できる重合体ブレンドが提供される。
(作用) 本発明の重合体ブレンドの第一の成分は、異方性溶融相
を形成することができ、実質的にアミド結合を持たな
い、溶融加工性全芳香族ポリエステルである。かかる重
合体は、その分解もしくは劣化温度より低い溶融温度を
示し、本発明のブレンドではなく単独で射出成形もしく
は溶融押出により良好に成形品を形成することができる
という意味で、溶融加工性である。かかる重合体はま
た、重合でポリマー主鎖を形成する各モノマーがいずれ
も少なくとも1個の芳香環を付与するものであるという
意味で全芳香族である。好適態様にあっては、本発明の
重合体ブレンドのこの第一成分は、重合体の主鎖にアミ
ド結合を全く持たない。
本発明の重合体ブレンドにおいて第一成分として使用す
ることのできる異方性溶融相形成性全芳香族ポリエステ
ルは、重合体の技術分野における当業者には公知のもの
である。かかる重合体は、「液晶性」、「液晶」、「サ
ーモトロピック」、「中間相」、「異方性」などを始め
とするさまざまな用語で記述されてきた。この種の重合
体は、重合体が溶融状態にある場合には、静止状態にあ
っても本来的に重合体連鎖の規則的な平行配列を示す。
この溶融重合体連鎖の規則的な平行配列は、直交偏光子
を使用した慣用の偏光技術により確認することができ
る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、ライツ(L
eitz) 偏光顕微鏡を使用し、窒素雰囲気下にライツ高温
戴物台に載せた試料を40倍の倍率で観察することにより
行うことができる。重合体メルトの異方性の性質は、直
交偏光子の間で静止状態において検査した場合に重合体
メルトが光を透過させることにより検出される。
重合体の技術分野における当業者には明らかなように、
本発明の重合体ブレンドの第一成分は、一般に分子の長
軸方向において長く、偏平で、かなり剛性が高く、しか
も普通は同軸もしくは平行な連鎖伸長結合を有している
モノマーから一般に製造される。全芳香族ポリエステル
を形成するのに利用される反応性モノマー成分は、芳香
族ジオール、芳香族ジカルボン酸および芳香族ヒドロキ
シ酸、またはこれらの誘導体である。
本発明の重合体ブレンドの第一成分のポリマー連鎖に存
在する芳香環は、場合により芳香環上の水素原子の少な
くとも一部が置換されているものであってもよい。かか
る置換基としては、炭素数4以下のアルキル基、炭素数
4以下のアルコキシ基、ハロゲン、フェニル基(置換フ
ェニル基を含む)などがある。好ましいハロゲンには、
フッ素、塩素およぼ臭素がある。また、別の好適態様に
あっては、重合体ブレンドの第一成分の芳香環は実質的
に環置換基を持たない。
本発明の重合体ブレンドの第一成分として使用するため
に選択できる溶融加工性の異方性溶融相形成性全芳香族
ポリエステルの代表例は、下記の米国特許に開示されて
いるので、参照されたい: 3,991,013; 3,991,014; 4,066,620; 4,067,852; 4,075,262; 4,083,829; 4,118,372; 4,130,545; 4,146,702; 4,153,779; 4,156,070; 4,159,365; 4,161,470; 4,169,933; 4,181,792; 4,183,895; 4,184,996; 4,188,476; 4,201,856; 4,219,461 ; 4,224,433; 4,238,598; 4,238,599; 4,232,143; 4,232,144; 4,238,600; 4,242,496; 4,245,082; 4,247,514; 4,256,624; 4,265,802; 4,267,304; 4,269,965; 4,279,803; 4,294,955; 4,299,756; 4,318,841; 4,335,232; 4,337,190; 4,337,191; 4,347,349; 4,355,134; 4,359,569; 4,360,658; 4,370,466; 4,375,530; 4,429,100;および 4,473, 6
82の各号。
本発明の重合体ブレンドの第一成分として使用するのに
適した溶融加工性全芳香族ポリエステルは、多様なエス
テル形成法に従って、縮合により所要の反復成分を形成
する官能基を有している有機モノマー化合物を反応させ
ることにより形成することができる。たとえば、このよ
うな有機モノマー化合物の官能基は、カルボン酸基、ヒ
ドロキシル基、エステル基、アシロキシ基、酸ハロゲン
化物などでよい。有機モノマー化合物は、溶融アシドリ
シス法により熱交換液体を存在させずに反応させること
ができる。その場合、モノマーをまず一緒に加熱して反
応物質の溶融溶液を生成させる。反応を続けていくと、
重合体粒子が溶液中に懸濁してくる。縮合の最終段階
で、副生する揮発性物質(例、酢酸もしくは水)の除去
を促進するために真空を適用してもよい。または、全芳
香族ポリエステルの生成を、米国特許第 4,083,829号に
記載のようなスラリー重合法(生成物が熱交換媒体中に
懸濁した状態で得られる)により実施することも可能で
ある。
溶融アシドリシス法もしくはスラリー重合法のいずれを
用いるにしても、目的とする全芳香族ポリエステルを誘
導する出発材料である有機モノマー反応物質は、このモ
ノマーの普通の形態でのヒドロキシル基をエステル化し
た変性形態で反応に供することができる(すなわち、こ
れを低級アシルエステルとして反応に供する)。この低
級アシル基は炭素数約 2〜4 のものが普通である。特に
好ましくは、かかる有機モノマー反応物質の酢酸エステ
ルを反応に供する。また、有機アシドリシス法もしくは
スラリー集合法のいずれを用いる場合であっても、上に
列挙した多数の米国特許に開示されているような触媒を
場合により使用してもよい。
本発明の重合体ブレンドの第一成分を形成することがで
きる溶融加工性全芳香族ポリエステルは、一般溶剤に実
質的に不溶である傾向があり、したがって溶液加工では
処理しにくい。ただし、既に述べたように、このポリエ
ステルは普通の溶融加工法により容易に加工することが
できる。特に好適な全芳香族ポリエステルは、ペンタフ
ルオロフェノールにはいくらか可溶である。
本発明で有用な溶融加工性全芳香族ポリエステルの重量
平均分子量は、一般に約2000〜200,000 、好ましくは約
10,000〜50,000、特に好ましくは約20,000〜25,000であ
る。かかる分子量の測定は、ゲル透過クロマトグラフィ
ー、ならびにポリマーの溶液形成を伴わないその他の標
準的な分子量測定方法(例、圧縮成形フィルムについて
の赤外分光法による末端基測定を利用した方法)で求め
ることができる。または、ペンタフルオロフェノール溶
液に対する光散乱法を使用して、分子量を測定すること
もできる。
本発明の重合体ブレンドの第一成分として有用な溶融加
工性芳香族ポリエステルは、ペンタフルオロフェノール
に0.1 重量%の濃度で溶解したときに60℃で少なくとも
約2.0 dl/g(例、約2.0 〜12.0dl/g)の対数粘度数を一
般に示す。
本発明の好適態様にあっては、溶融加工性全芳香族ポリ
エステルは、本出願人に譲渡された米国特許第 4,161,4
70号に記載のものがある。かかる態様において、溶融加
工性全芳香族ポリエステルは、本質的に下記反復成分I
およびII: からなり、ただし上記芳香環上の水素原子の少なくとも
一部は場合により、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、ハロゲン、フェニル基、および
これらの組合せよりなる群から選ばれた置換基により置
換されていてもよく、この全芳香族ポリエステルは成分
Iを約10〜90モル%および成分IIを約10〜90モル%含有
するものである。好適態様にあっては、この全芳香族ポ
リエステルの芳香環は実質的に環置換基を持たない。ま
た、別の好適態様にあっては、この全芳香族ポリエステ
ルは、約15〜35モル%の成分Iおよび約65〜85モル%の
成分IIからなる。特に好適な態様においては、この全芳
香族ポリエステルは、本質的に6-オキシ-2- ナフトイル
反復成分約27モル%と4-オキシベンゾイル反復成分約73
モル%とからなる。
本発明の重合体ブレンドの第二の成分は、異方性溶融相
を形成することができる、溶融加工性ポリ(エステル−
アミド)である。かかる重合体もまた、その分解もしく
は劣化温度より低い溶融温度を示し、本発明のブレンド
ではなく単独で射出成形もしくは溶融押出により良好に
成形品を形成することができるという意味で、溶融加工
性である。かかるポリ(エステル−アミド)はまた、重
合でポリマー主鎖を形成する各モノマーがいずれも少な
くとも1個の芳香環を付与するものであるという意味で
全芳香族であるのが好ましい。このポリ(エステル−ア
ミド)の溶融相の異方性の性質は、上にブレンドの第一
成分の全芳香族ポリエステルに対して説明したのと同様
の方法により確認できる。
本発明の重合体ブレンドの第二成分として使用できる異
方性溶融相形成性ポリ(エステル−アミド)もまた、重
合体技術分野の当業者には公知の材料である。かかるポ
リ(エステル−アミド)もまた、分子の長軸方向におい
て長く、偏平で、かなり剛性が高く、しかも普通は同軸
もしくは平行な連鎖伸長結合を有しているモノマーから
一般に製造される。このポリ(エステル−アミド)を形
成するのに利用される反応性モノマー成分は、一般に芳
香族アミン、芳香族ジオール、芳香族もしくはシクロヘ
キシレンジカルボン酸、ならびに芳香族ヒドロキシ酸、
或いはこれらの誘導体である。このポリマー連鎖に存在
する芳香環は、全芳香族ポリエステルのブレンド成分に
関して既に述べたように、場合により環置換基を有して
いてもよい。
本発明の重合体ブレンドの第二成分として使用するため
に選択でる溶融加工性異方性溶融相形成性ポリ(エステ
ル−アミド)の代表例は、米国特許第 4,272,625; 4,3
30,457; 4,339,376; 4,341,688; 4,351,917; 4,35
1,918;および 4,355,132号に開示されているので、参
照されたい。
ポリ(エステル−アミド)のブレンド成分も、全芳香族
ポリエステルのブレンド成分に関して述べたのと同様の
重合経路により、ただしヒドロキシル基を有する反応性
モノマー(もしくはその誘導体)の全部もしくは一部に
代えて、アミン基を有する反応性モノマー(もしくはそ
の誘導体)を使用することにより形成することができ
る。
本発明の重合体ブレンドの第二成分を形成することがで
きる溶融加工性ポリ(エステル−アミド)も、一般溶剤
に実質的に不溶である傾向があり、したがって溶液加工
では処理しにくい。ただし、既に述べたように、このポ
リマーは普通の溶融加工法により容易に加工することが
できる。特に好適なポリ(エステル−アミド)は、ペン
タフルオロフェノールにはいくらか可溶である。
本発明で有用な溶融加工性ポリ(エステル−アミド)の
重量平均分子量は、一般に約2000〜200,000 、好ましく
は約10,000〜50,000、特に好ましくは約20,000〜25,000
である。かかる分子量は、全芳香族ポリエステルのブレ
ンド成分に関して説明したのと同様の方法により測定で
きる。
本発明の重合体ブレンドの第二成分として有用な溶融加
工性ポリ(エステル−アミド)は、ペンタフルオロフェ
ノールに0.1 重量%の濃度で溶解したときに60℃で少な
くとも約2.0 dl/g(例、約2.0 〜12.0dl/g)の対数粘度
数を一般に示す。特に好適な態様においては、ポリ(エ
ステル−アミド)ブレンド成分は、上記の対数粘度数の
測定条件で試験した時に約3〜6dl/gの対数粘度数を示
す。
本発明の好適態様にあっては、溶融加工性ポリ(エステ
ル−アミド)は、本出願人に譲渡された米国特許第 4,3
30,457号に記載のものである。かかる態様において、溶
融加工性ポリ(エステル−アミド)は、本質的に下記の
反復成分I、II、III、および場合によりIV: (式中、Aは、少なくとも1個の芳香環を含有する2価
基、もしくは2価のtrans-1,4-シクロヘキシレン基を意
味する)、 III −Y−Ar−Z−(式中、Arは少なくとも1個
の芳香環を含有する2価基を、YはO、NHまたはNR
を、ZはNHまたはNRを意味し、Rは炭素数1〜6の
アルキル基である)、 IV −O−Ar′−O−(式中、Ar′は少なくとも1
個の芳香環を含有する2価基を意味する) からなり、ただし上記環上の水素原子の少なくとも一部
は場合により、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基、ハロゲン、フェニル基、およびこれ
らの組合せよりなる群から選ばれた置換基により置換さ
れていてもよく、このポリ(エステル−アミド)は成分
Iを約10〜90モル%、成分IIを約5 〜45%、成分IIIを
約5 〜45モル%、および成分IVを約0 〜40モル%含有す
るものである。好適態様において、ポリ(エステル−ア
ミド)の芳香族は実質的に環置換基を持たない。また、
別の好適態様において、ポリ(エステル−アミド)は、
重合でポリマー連鎖を形成する各モノマーがいずれも少
なくとも1個の芳香環を付与するものであるという意味
で全芳香族のものである。さらに別の好適態様におい
て、ポリ(エステル−アミド)は、約40〜80モル%の成
分I、約 5〜30モル%の成分II、約 5〜30モル%の成分
III、および約 0〜40モル%の成分IVからなる。特に好
適な態様にあっては、ポリ(エステル−アミド)は、本
質的に6-オキシ-2- ナフトイル反復成分約60モル%、テ
レフタロイル反復成分約20モル%、および4-オキシアミ
ノフェニレン反復成分約20モル%からなる。
本発明の重合体ブレンドは、これから形成した試験片の
露出した破断面を2000倍の倍率で走査式電子顕微鏡によ
り検査した場合に、いずれの重合体成分についても独立
した領域が認められないという点で、形態学的に均質で
あることが判明した。また、本発明の重合体ブレンド
は、著しく低い溶融粘度の値を示すことも認められた。
低セン断速度でのかかる溶融粘度は、典型的には各重合
体ブレンド成分のいずれの値よりも低い。たとえば、米
国特許第 4,161,470号に記載の代表的な全芳香族ポリエ
ステルは10 sec-1のセン断速度で約4788ポアズの溶融粘
度を示すことが認められ、また米国特許第 4,330,457号
に記載の代表的なポリ(エステル−アミド)は、10 sec
-1のセン断速度で約5737ポアズの溶融粘度を示すことが
認められた。これに対して、上記全芳香族ポリエステル
70重量%を上記ポリ(エステル−アミド)30重量%と溶
融ブレンドすると、得られたブレンドの溶融粘度は10 s
ec-1のセン断速度で約4301ポアズまで低下した。また、
上記全芳香族ポリエステル30重量%を上記ポリ(エステ
ル−アミド)70重量%と溶融ブレンドすると、得られた
ブレンドの溶融粘度は10 sec-1のセン断速度で約2606ポ
アズとさらに一層低下した。
本発明の重合体ブレンドは、存在させる重合体成分の合
計重量に基づいて、約 5〜95重量%の全芳香族ポリエス
テルと約 5〜95重量%のポリ(エステル−アミド)とか
らなる。より具体的には、重合体ブレンドは、重合体成
分の合計重量に基づいて、約20〜80重量%の全芳香族ポ
リエステルと約20〜80重量%のポリ(エステル−アミ
ド)とからなる。本発明のより好ましい態様において
は、重合体ブレンドは、成分の合計重量に基づいて、約
25〜75重量%の全芳香族ポリエステルと約25〜75重量%
のポリ(エステル−アミド)とからなる。特に好ましい
態様においては、重合体ブレンドは、約30重量%の全芳
香族ポリエステルと約70重量%のポリ(エステル−アミ
ド)とからなる。ブレンドの各重合体成分の重量%に関
する上記の数値はすべて、後述する強化材、充填材など
の追加配合成分を除外した値である。
本発明の重合体ブレンドは、成形材料(成形用組成物)
の全重量に基づいて約 1〜60重量%(好ましくは約10〜
30重量%)の量の固体充填材および/または強化材を場
合により配合したものであってもよい。代表的な充填材
材料としては、ケイ酸カルシウム、シリカ、クレー、タ
ルク、マイカ、ポリテトラフルオロエチレン、黒鉛、ア
ルミナ三水和物、炭酸ナトリウムアルミニウム、バリウ
ムフェライトなどが挙げられる。代表的な強化繊維とし
ては、ガラス繊維、石綿、黒鉛質炭素繊維、非晶質炭素
繊維、合成重合体繊維、アルミナ繊維、ケイ酸アルミニ
ウム繊維、酸化アルミニウム繊維、チタン繊維、マグネ
シウム繊維、ロックウール繊維、スチール繊維、タング
ステン繊維、木綿、羊毛、木材セルロース繊維などが挙
げられる。本発明の重合体ブレンドの溶融粘度が比較的
低いために、溶融粘度を許容できないほど高水準に上昇
させずに、十分な量の固体充填材および/または強化材
を配合することが可能となる。
本発明の改良された重合体ブレンドは、全芳香族ポリエ
ステル成分とポリ(エステル−アミド)成分とを、全成
分が溶融状態にある間に混合することにより形成され
る。たとえば、まず、各重合体成分を別々に固体チップ
またはペレットの形状で用意する。各成分を別個に計量
した後、適当な装置(例、ボールミル)で両者を物理的
に混合する。重合体ブレンドに固体充填材および/また
は強化材を配合する場合には、これもまた、この時点で
固体重合体成分と物理的に混合することができる。得ら
れた固体重合体のブレンド成分の物理的混合物は、次い
で乾燥することが好ましい。この乾燥は真空加熱器もし
くは空気循環式加熱器で行うことが好都合であるが、そ
の他の任意の適当な装置も使用できる。乾燥工程の目的
は、溶融ブレンド操作中に水分により開始される重合体
の分解もしくは劣化が起こるのを阻止するために、物理
的混合物から水分を除去することである。固体重合体粒
子の混合物を乾燥した後、実質的に均一な重合体の溶融
ブレンドを調製することができる。重合体の溶融ブレン
ドの好都合な形成法は、溶融押出による方法である。押
出装置により溶融体中の重合体成分は十分に混合され、
生成したブレンドはストランドの形態で押出される。こ
のストランドを固化後に、改良された成形品の形成に適
したチップもしくはペレット状に切断ないし破断する。
または、重合体ブレンドの各成分の未溶融のペレットを
射出成形機のホッパーに装入してもよい。所望の溶融ブ
レンド処理は、この射出成形機のスクリューの可塑化作
用により達成される。
本発明の重合体ブレンドは、一般に、約250 〜400 ℃の
温度範囲で溶融加工することができる。本発明の好適態
様にあっては、重合体ブレンドを約260 〜350 ℃の温度
範囲で溶融加工することができる。本発明のより好まし
い態様では、重合体ブレンドは約280 〜330 ℃の温度範
囲で溶融加工することができる。本発明の特に好ましい
態様では、重合体ブレンドは約280 〜300 ℃の温度範囲
で溶融加工することができる。
本発明の重合体ブレンドを使用して、従来の成形品形成
法を利用するにもかかわらず、予想外に顕著な機械的特
性を有する成形品を形成することができることが判明し
た。かかる成形品は、改良された型成形品(すなわち、
立体型成形品)、改良された溶融押出立体成形品(例、
棒または管)などの形態をとりうる。
立体成形品の形成は、本発明の重合体ブレンドを射出成
形法により溶融加工することにより実施できる。たとえ
ば、本発明の好適な溶融状態のブレンドを、温度約300
℃、圧力約 1,000〜20,000psi (70 〜1400kg/cm2)
(例、約3,000 〜10,000psi =210 〜750 kg/cm2) の条
件下で金型キャビティに射出することができる。金型キ
ャビティは通常は約25〜150 ℃(例、約100 ℃)の温度
に保持される。本発明の重合体ブレンドに対するサイク
ル時間(すなわち、射出操作の間隔)は、通常は約10〜
120 秒である。
本発明の重合体ブレンドの射出成形により標準試験片を
形成し、試験すると、予想外に著しい機械的特性を示す
ことが認められる。標準試験片の寸法は、0.076 ×0.12
5 ×3 インチ(1.9×3.2 ×76mm、1インチゲージ長試験
片)または0.125 ×0.5 ×5 インチ(3.2×13×127 mm、
2インチゲージ長試験片)とすることができ、その引張
強度および引張弾性率の値は、ASTM規格 D638 の試験法
に従って求めることができる。試験片の曲げ特性(すな
わち、曲げ強度および曲げ弾性率)は、ASTM D790 の方
法に従って測定できる。上記0.076 ×0.125 ×3 インチ
の寸法の本発明の射出成形品は、少なくとも35,000psi
(2450 kg/cm2) の引張強度の値を示すのが好ましい。
特に好適な態様にあっては、0.076 ×0.125 ×3 インチ
の寸法の本発明の射出成形品は、少なくとも40,000psi
(2800kg/cm2) 、たとえば少なくとも約45,000psi(3150
kg/cm2) の引張強度の値を示す。
本発明の改良重合体ブレンドは、射出成形後に、引張強
度、引張弾性率、曲げ強度および曲げ弾性率よりなる群
から選ばれた少なくとも1つの特性が、このブレンドの
重合体成分を別々に射出成形した場合に各成分が示す特
性値のどちらをも超える値を示すことができる。ブレン
ドの上記特性の2つ、3つもしくは4つ全てが、このブ
レンドの重合体成分を別々に射出成形した場合に各成分
が示す特性値のどちらをも超えると、この順で次第に好
適である。
棒、管などの改良された溶融押出立体成形品は、本発明
の重合体ブレンドから、標準の溶融押出法を利用して好
都合に形成することができる。たとえば、本発明の好適
な溶融ブレンドを、温度約300 ℃、圧力約100 〜200psi
( 7〜14kg/cm2)(例、約150 psi =10.5kg/cm2) の
条件下で、直径0.125 インチ(3.2mm) の円形ダイから押
出し、25℃の温度の水中で冷却し、約15〜30ft/min(4.6
〜9.1m/min)の速度で引き取る方法でよい。
本発明の重合体ブレンドから形成された成形品(すなわ
ち、三次元成形品など)の物理的性質は、たとえば米国
特許第 3,975,489;4,189,895;および4,247,514 号に
記載のように、一般にこれを非酸化性雰囲気中で熱処理
することにより増大させることができる。好適態様で
は、成形品は、その重合体ブレンドの溶融温度より約10
〜30℃低い温度の流動する非酸化性雰囲気中で加熱す
る。この熱処理に対する十分な滞留時間は、一般に約0.
5 〜24時間、もしくはそれ以上である。
以下の実施例は、本発明の具体例として挙げたものであ
る。ただし、本発明は実施例の具体的な態様に制限され
るものではない。
実施例1 全芳香族ポリエステルとポリ(エステル−アミド)の各
ブレンド成分の相対的な配合量が異なる5種類の重合体
ブレンド(すなわち、ブレンドA〜E)を調製した。こ
れらの各ブレンドについて標準射出成形試験片を作成
し、重合体ブレンド成分のそれぞれ単独成分からなる試
験片も同様に作成した。
使用した全芳香族ポリエステルのブレンド成分は、6-オ
キシ-2- ナフトイル反復成分27モル%と4-オキシベンゾ
イル反復成分73モル%とからなる、本出願人に譲渡され
た米国特許第 4,161,470号の開示内容に従って調製した
ものであった。この全芳香族ポリエステルは、芳香環置
換基を持たず、約280 ℃に加熱されると溶融し、異方性
溶融相を示し、その溶融温度以上の温度で溶融加工可能
であり、ペンタフルオロフェノールに 0.1重量%の濃度
で溶解した時に60℃で約 8dl/gの対数粘度数を示すもの
であった。
使用したポリ(エステル−アミド)のブレンド成分は、
6-オキシ-2- ナフトイル反復成分60モル%、テルフタロ
イル反復成分約20モル%、および4-オキシアミノフェニ
レン反復成分約20モル%からなる、本出願人に譲渡され
た米国特許第 4,330,457号の開示内容に従って調製した
ものであった。このポリ(エステル−アミド)は、上述
した意味で全芳香族性のものであり、芳香環置換基を持
たず、約285 ℃に加熱されると溶融し、異方性溶融相を
示し、その溶融温度以上の温度で溶融加工可能であり、
ペンタフルオロフェノールに 0.1重量%の濃度で溶解し
た時に60℃で約 4dl/gの対数粘度数を示すものであっ
た。
5種類の重合体ブレンド(すなわち、ブレンドA〜E)
は、1軸押出機により溶融ブレンドすることにより調製
し、次いでペレット化した。この重合体ブレンドの各ブ
レンド成分の相対濃度は次の通りであった。
得られた重合体ブレンドは約280 〜290 ℃の温度範囲で
溶融し、異方性溶融相を示した。
各重合体ブレンドをアーバーク(Arburg)射出成形機を使
用して射出成形することにより、多数の標準試験片を調
製した。また、重合体ブレンドの各成分単独からなる標
準試験片も同様にして調製した。本実施例で使用した標
準試験片は、0.076 ×0.125 ×3 インチ(1.9×3.2 ×76
mm) の寸法の1インチゲージ長のものであり、これは温
度300 ℃、圧力4800psi (337kg/cm2) の溶融重合体ブ
レンドを、100 ℃に保持した金型に、33秒のサイクル時
間で射出することにより調製した。
試験片の引張特性(すなわち、引張強度、伸びおよび引
張弾性率)の測定は、ASTM D638 の方法に従って行っ
た。試験片の曲げ特性(すなわち、曲げ強度および曲げ
弾性率)は、ASTM D790 の方法に従って測定した。平均
の試験結果(すなわち、試験片5個の平均値)を次表に
示す。
本発明のブレンドを射出成形すると、予想外に良好な機
械的性質が得られることが、上のデータから明らかであ
る。より具体的には、ブレンドA〜Dについて、引張強
度、引張弾性率、曲げ強度および曲げ弾性率よりなる群
から選ばれた1つもしくはそれ以上の特性が、重合体ブ
レンドの各成分を別個に射出成形した場合に各成分が示
すいずれの値よりも高くなった。
実施例2 標準試験片として、0.125 ×0.5 ×5 インチ(3.2 ×13
×127 mm)という寸法のより大形の2インチゲージ長の
ものを形成した以外は、実施例1を実質的に繰り返し
た。この試験片および適宜の対照試験片の形成はいずれ
も、ウィンザー成形機を使用して行い、場合により強化
材としてチョップトガラス繊維を配合した(次に示すよ
うに)。
試験片の引張特性(すなわち、引張強度、伸びおよび引
張弾性率)の測定は、ASTM D638 の方法に従って行っ
た。試験片の曲げ特性(すなわち、曲げ強度および曲げ
弾性率)は、ASTM D790 の方法に従って測定した。平均
の試験結果(すなわち、試験片5個の平均値)を次表に
示す。
本発明のガラス繊維配合もしくは未配合のブレンドを射
出成形すると、予想外に良好な機械的性質が得られるこ
とが、上のデータから明らかである。より具体的には、
ブレンドG、JおよびMのどれについても、引張強度、
引張弾性率、曲げ強度および曲げ弾性率よりなる群から
選ばれた少なくとも3つの特性が、重合体ブレンドの各
成分を別個に射出成形した場合に各成分が示すどちらの
値よりも高くなった。かかる結果は、ガラス繊維強化材
を配合したブレンドJおよびMにおいても得られた。
実施例3 実施例1のブレンドBと実質的に同様の重合体ブレンド
を使用して、溶融押出により細長い丸棒を形成した。使
用した重合体ブレンドは、該全芳香族ポリエステル30重
量%と該ポリ(エステル−アミド)70重量%とからなる
ものであった。
280 ℃の温度で本発明の溶融重合体ブレンドを、直径0.
125 インチ(3.2mm) の円形ダイから150 psi (10kg/c
m2) の圧力下に溶融押出した。押出後に、得られた押出
物を25℃に保持した水浴中で冷却し、20ft/min(6.1 m/m
in) の速度で引き取った。得られた丸棒は、直径が0.07
5 インチ(1.9mm) であり、その引張弾性率の測定試験を
行った。平均引張弾性率7,700,000 psi (540,000kg/cm
2) を示すことが判明した。
比較試験として、上で使用した重合体ブレンド成分をそ
れぞれ単独で同様に溶融押出した点を除いて、本実施例
を繰り返した。得られた丸棒押出物を同様に評価した。
全芳香族ポリエステルから形成した丸棒は3,000,000 ps
i (210,000kg/cm2) の平均引張弾性率を示し、ポリ
(エステル−アミド)から形成した丸棒は6,000,000 ps
i (420,000kg/cm2) の平均引張弾性率を示した。
以上に本発明を好適態様により説明したが、本発明の範
囲内で各種の変更が可能であることは当然である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a):成分(a)および(b)の合計重量に基づ
    いて 5〜95重量%の量の、実質的にアミド結合を持たな
    い、サーモトロピック液晶性の溶融加工性全芳香族ポリ
    エステル、および (b):成分(a)および(b)の合計重量に基づいて 5〜95重
    量%の量の、サーモトロピック液晶性の溶融加工性ポリ
    (エステル−アミド)、 からなる、溶融混合により形成された重合体ブレンドで
    あって、溶融状態で異方性溶融相を示すことでき、射出
    成形後に、引張強度、引張弾性率、曲げ強度および曲げ
    弾性率よりなる群から選ばれた少なくとも1つの特性
    が、ブレンドの各重合体成分を個別に射出成形した場合
    に各成分が示すいずれの値よりも大きな値を示すことの
    できる重合体ブレンド。
  2. 【請求項2】重合体成分(a)および(b)がいずれも、ペン
    タフルオロフェノールに0.1 重量%の濃度で溶解したと
    きに60℃で少なくとも2.0 dl/gの対数粘度数を示すもの
    である、特許請求の範囲第1項記載の重合体ブレンド。
  3. 【請求項3】成分(a)および(b)の合計重量に基づいて20
    〜80重量%の成分(a)と、成分(a)および(b)の合計重量
    に基づいて20〜80重量%の成分(b)とからなる、特許請
    求の範囲第1項記載の重合体ブレンド。
  4. 【請求項4】成分(a)および(b)の合計重量に基づいて25
    〜75重量%の成分(a)と、成分(a)および(b)の合計重量
    に基づいて25〜75重量%の成分(b)とからなる、特許請
    求の範囲第1項記載の重合体ブレンド。
  5. 【請求項5】成分(a)および(b)の合計重量に基づいて30
    重量%の成分(a)と、成分(a)および(b)の合計重量に基
    づいて70重量%の成分(b)とからなる、特許請求の範囲
    第1項記載の重合体ブレンド。
  6. 【請求項6】成分(a)が、本質的に下記反復成分Iおよ
    びII: からなる溶融加工性全芳香族ポリエステルであり、ただ
    し上記芳香環上の水素原子の少なくとも一部は場合によ
    り、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
    キシ基、ハロゲン、フェニル基、およびこれらの組合せ
    よりなる群から選ばれた置換基により置換されていても
    よく、この全芳香族ポリエステルは成分Iを10〜90モル
    %および成分IIを10〜90モル%含有するものである、特
    許請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1項に記載
    の重合体ブレンド。
  7. 【請求項7】成分(b)が、本質的に下記の反復成分I、I
    I、III、および場合によりIV: (式中、Aは、少なくとも1個の芳香環を含有する2価
    基、もしくは2価のtrans-1,4-シクロヘキシレン基を意
    味する)、 III −Y−Ar−Z−(式中、Arはは少なくとも1
    個の芳香環を含有する2価基を、YはO、NHまたはN
    Rを、ZはNHまたはNRを意味し、ただし、Rは炭素
    数1〜6のアルキル基である)、 IV −O−Ar′−O−(式中Ar′は少なくとも1個
    の芳香環を含有する2価基を意味する) からなる溶融加工性ポリ(エステル−アミド)であり、
    ただし上記環上の水素原子の少なくとも一部は場合によ
    り、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
    キシ基、ハロゲン、フェニル基、およびこれらの組合せ
    よりなる群から選ばれた置換基により置換されていても
    よく、このポリ(エステル−アミド)は成分Iを10〜90
    モル%、成分IIを5 〜45%、成分IIIを5 〜45%、およ
    び成分IVを0 〜40モル%含有するものである、特許請求
    の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の重合
    体ブレンド。
  8. 【請求項8】各重合体成分の芳香環がいずれも環置換基
    を実質的に持たないものである、特許請求の範囲第1項
    ないし第7項のいずれか1項に記載の重合体ブレンド。
  9. 【請求項9】成形材料の全重量に基づいて 1〜60重量%
    の固体充填材および/または強化材を配合した成形材料
    の形態の、特許請求の範囲第1項ないし第8項のいずれ
    か1項に記載の重合体ブレンド。
  10. 【請求項10】成分(a)が、15〜35モル%の成分Iおよ
    び65〜85モル%の成分IIからなる、特許請求の範囲第6
    項記載の重合体ブレンド。
  11. 【請求項11】成分(b)が、40〜60モル%の成分I、20
    〜30モル%の成分II、5 〜30モル%の成分III、および
    0〜15モル%の成分IVからなる、特許請求の範囲第7項
    記載の重合体ブレンド。
  12. 【請求項12】成分(a)が、成分(a)および(b)の合計重
    量に基づいて25〜75重量%の量の、本質的に6−オキシ
    −2−ナフトイル反復成分27モル%および4−オキシベ
    ンゾイル反復成分73モル%よりなる、サーモトロピック
    液晶性の溶融加工性全芳香族ポリエステルであり、 成分(b)が、成分(a)および(b)の合計重量に基づいて25
    〜75重量%の量の、本質的に6−オキシ−2−ナフトイ
    ル反復成分60モル%、テレフタロイル反復成分20モル
    %、および4−オキシアミノフェニレン反復成分20モル
    %よりなる、サーモトロピック液晶性の溶融加工性ポリ
    (エステル−アミド)である、 特許請求の範囲第1項〜第4項ならびに第6項〜第11項
    のいずれか1項に記載の重合体ブレンド。
  13. 【請求項13】重合体成分(a)および(b)がいずれも、ペ
    ンタフルオロフェノールに0.1 重量%の濃度で溶解した
    ときに60℃で2.0 〜12.0dl/gの範囲内の対数粘度数を示
    すものである、特許請求の範囲第12項記載の重合体ブレ
    ンド。
  14. 【請求項14】成分(a)および(b)の合計重量に基づいて
    30重量%の成分(a)と、成分(a)および(b)の合計重量に
    基づいて70重量%の成分(b)とからなる、特許請求の範
    囲第12項または第13項記載の重合体ブレンド。
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