JPH0655828A - 記録媒体及びインクジェット記録方法 - Google Patents

記録媒体及びインクジェット記録方法

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JPH0655828A
JPH0655828A JP4314283A JP31428392A JPH0655828A JP H0655828 A JPH0655828 A JP H0655828A JP 4314283 A JP4314283 A JP 4314283A JP 31428392 A JP31428392 A JP 31428392A JP H0655828 A JPH0655828 A JP H0655828A
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ink
recording medium
head
water
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JP4314283A
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Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
Mamoru Sakaki
守 坂木
Hiroshi Sato
博 佐藤
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Canon Inc
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温多湿の悪条件下で保管されても、高印字
品質の画像形成が可能な記録媒体及びインクジェット記
録方法を提供すること。 【構成】 支持体表面に顔料とバインダーとを少なくと
も有する記録媒体において、該バインダーが水溶性ポリ
エステルを少なくとも含有することを特徴とする記録媒
体、及び該記録媒体を使用するインクジェット記録方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインク吸収性及び発色性
に優れ、光学濃度、画像の鮮明性に優れた高品位のカラ
ー記録画像を提供することが出来、且つ保存安定性にも
優れた記録媒体及びインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット用の記録媒体とし
ては、(1)特開昭56−148585号公報に開示さ
れている様に、一般の上質紙等のインク吸収性の低い基
板上に、多孔質の無機顔料を用いてインク吸収層を設け
たタイプのものの他、(2)特開昭59−185690
号公報に開示されている様に、吸液性基板(例えば、サ
イズ度が低くなる様に抄紙されたもの)を用いて、その
上に多孔質の顔料層を設けたタイプのもの等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】一般のインクジ
ェット用記録媒体に要求される性質としては、染料の発
色性に優れ、光学濃度、彩度の高い画像を形成出来るこ
との他、記録画像の保存性にも優れていること等が挙げ
られている。又、こうした記録媒体が高温多湿の厳しい
条件下に一定期間保管された際、性能が劣化しないこと
も要求される。従って本発明の目的は、高温多湿の悪条
件下で保管されても、高印字品質の画像形成が可能な記
録媒体及びインクジェット記録方法を提供することにあ
る。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、支持体表面に顔
料とバインダーとを少なくとも有する記録媒体におい
て、該バインダーが水溶性ポリエステルを少なくとも含
有することを特徴とする記録媒体、及び該記録媒体を使
用するインクジェット記録方法である。
【0005】
【作用】従来、インクジェット用記録媒体のインク受容
層を形成するバインダーとして一般的に使用されている
ものとしては、ポリビニルアルコール、澱粉、酸化澱
粉、ゼラチン等の水溶性高分子の他、SBRラテック
ス、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水分散型高分子等
を挙げることが出来る。しかしながら、上記バインダー
をインク受容層形成の為に使用して作成された記録媒体
においては、該記録媒体を高温多湿な環境下に長期間保
管した後にインクジェット記録を行うと、主としてバイ
ンダーのインク吸収特性が低下する為に、画像濃度の低
下やインク滲みの増大、或はインク定着性の低下等の印
字品位が劣化するという問題があった。しかしながら、
本発明で提案する様に、インクジェット用記録媒体にお
いて、顔料と共に水溶性のポリエステルをバインダー或
はバインダーの一部として使用すると、高温多湿下に記
録媒体を長期間保管しても、記録媒体のインク吸収性が
低下しない為に、記録特性、とりわけインクジェット記
録特性が保管する前と比べて変化がない。水溶性ポリエ
ステルを使用することによる上記の様な効果は、顔料と
して塩基性炭酸マグネシウムを使用したときに特に大き
い。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明の記録媒体は、支持
体及び支持体上に設けられた顔料とバインダーとからな
る表層により構成される。基材として使用可能なもの
は、紙及びプラスチック等である。以下に本発明の好ま
しい実施態様を、支持体が紙である場合について説明す
る。本発明に用いることの出来る水溶性ポリエステルと
は、ポリエステル樹脂のカルボキシル基やスルホン酸を
塩基性中和剤で中和したアニオン型水溶性ポリエステル
或いは水酸基やエーテル基を多く導入することによって
得られるノニオン型水溶性ポリエステルのことをいう。
これらのポリエステルの原料としては特に限定すること
なく使用することが可能である。例えば、原料として用
いることの出来る多塩基酸と多価アルコールとを以下に
例挙するが、これらに限定されるわけではない。
【0007】多塩基酸としては、無水フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、無水マレ
イン酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチ
ン酸、イタコン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメッ
ト酸、及びこれらの誘導体が挙げられる。又、多価アル
コールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0008】アニオン型水溶性ポリエステルを得るのに
使用可能な中和剤についても特に限定することなく使用
可能であるが、選択にあたっては、樹脂の安定性、流動
特性、顔料分散性、可溶化度等に留意する必要がある。
中和剤の例としては、アンモニア、トリエタノールアミ
ン、ジエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール、N,N−ジメチル−エタノールアミン、
N,N−ジエチルエタノールアミン、2−ジエチルアミ
ノ−2−メチル−1−プロパノール、モノイソプロパノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエチルア
ミン、モノエタノールアミン、N−エチル−ジエタノー
ルアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、モルフォ
リン等が挙げられるが、これらに限定されるわけではな
い。又、ノニオン型水溶性ポリエステル樹脂を得る方法
として、PVA、フェノール樹脂、メチロール化メラミ
ン、尿素樹脂等による架橋の他、ビスフェノールAとエ
チレンオキサイドを付加する等の方法が可能である。本
発明では、上記の水溶性ポリエステルを顔料その他の添
加剤と共に使用する。上記水溶性ポリエステルの好適な
分子量の範囲は、500〜500,000である。
【0009】本発明で用いることの出来る基紙は特に限
定されることがなく、一般の上質紙を用いてもよいし、
吸液性の基紙を用いてもよい。ここでいう吸液性とは、
ある一定量(10μl/m2 以上)のインクを吸収する
基紙の能力をいい、本発明では具体的に、J.TAPP
I紙パルプ試験方法NO.51に記載されているブリス
トウ法による液体吸収性試験と同様の試験方法を用い、
ヘッドボックスに80μlのインクを添加して求められ
る吸収時間80msec.の時の液体転移量によって与
えられる量である。この様な吸液性基紙は、従来公知の
木材パルプを主体とし、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム等の添料及び抄紙助剤、サイズ剤、歩留まり向上剤、
紙力増強剤等を必要に応じ使用して製造することが出来
る。本発明に使用することが出来る顔料は従来公知のも
のでよく、例えば、シリカ、クレー、タルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、アルミ
ナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、
珪酸マグネシウム、ケイソウ土、ハイドロタルサイト等
が挙げられる。本発明をより一層効果的に実施する為に
有効な顔料としては、上記の顔料の中でも、シリカ、ア
ルミナ、珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、
ハイドロタルサイトを使用することが好ましく、特に、
塩基性炭酸マグネシウムを用いることが、記録画像の保
存性の点でも良好となる為、特に好ましい。
【0010】一方、本発明において、バインダーとして
水溶性ポリエステル樹脂を用いた場合には、インクの受
容量が多過ぎた場合等、記録面がベタツキ、軟弱になる
ことがある。この場合、例えば、記録後、記録面に記録
装置の排紙ローラー等が直接接触する記録装置を用いる
と、記録部が排紙ローラーに貼り付き、紙づまりを起こ
したり、記録部の表面が基材より剥離して、画像が損な
われる等の問題が生じることがある。この問題点に対し
ては、上記の顔料の中の合成シリカを用いることが効果
的である。好ましい合成シリカの含有量は、インク受容
層を形成する全顔料中の2重量%以上が好ましく、更に
好ましくは、少なくとも記録面においては、記録面を形
成する全顔料中の10重量%以上である。更に、合成シ
リカの含有量は、全顔料中の30重量%以下とすること
が、記録画像の保存性の点で最も好ましい態様である。
【0011】本発明において使用する顔料とバインダー
との好適な使用割合は、重量比で顔料/バインダー(P
/B)が、10/1〜1/4の範囲内、より好適には6
/1〜1/1の範囲内である。又、本発明においては上
記した水溶性ポリエステルに従来公知のバインダーを混
合して用いてもよい。本発明の効果を損なわない水溶性
ポリエステルの使用範囲は、重量百分率で全バインダー
中の25重量%以上、より好ましくは60重量%を占め
ることが必要である。本発明の記録媒体を作成するにあ
たっては、前記の如き顔料、バインダー、後述するその
他の添加剤を含む水系塗工液を公知の方法、例えば、ロ
ールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコー
ター法、ゲートロールコーター法、サイズプレスコータ
ー法等により支持体表面に塗工する。その後、例えば、
熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥し、本発明の記録
媒体が得られる。更に記録媒体表面を平滑化する為或い
は記録媒体の表面強度を挙げる為に、スーパーカレンダ
ー処理を施してもよい。
【0012】又、本発明の記録媒体の構成としては一般
の上質紙上に上記の塗工液を塗工して、インク受容層と
したものでもよいし、或いは、該インク受容層を多層構
成にしたものでもよい。この様な構成の記録媒体の塗工
量として好適な範囲は、インク受容層が単層の場合、乾
燥後の固形分重量で0.5〜40g/m2 であり、より
好適には5〜30g/m2 の範囲内である。又、インク
受容層が多層構成の場合には、全インク受容層の合計の
塗工量が5〜50g/m2 、より好ましくは10〜40
g/m2 の範囲に設定するとよい。尚、水溶性ポリエス
テルは上層だけ或いは下層だけに存在せしめても、本発
明の目的とする効果が著しく損なわれることはない。
【0013】本発明の記録媒体の別の構成として、前述
した吸液性の基紙上に上記塗工液を塗工したものが挙げ
られる。塗工量としては0.5〜20g/m2 の範囲が
好適である。この様な構成の記録媒体の表面は必ずしも
顔料によって完全に支持体表面に被覆されていなくても
よく、支持体表面の繊維の一部が露呈していてもよい。
この様な構成の記録媒体であっても本発明を実施する
際、その効果が損なわれる様なことはない。尚、本発明
で述べるところの塗工量とは、JIS P−8128に
記載されている灰分量から基紙の灰分を除いて得られる
量とする。
【0014】本発明の記録媒体を作成する際、必要に応
じて染料固着剤(耐水化剤)、蛍光増白剤、界面活性
剤、消泡剤、pH調整剤、防かび剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、分散剤、減粘剤等の添加剤を塗料中に含有さ
せてもよい。これらの添加剤は従来公知の化合物の中か
ら目的に応じて選択して使用すればよい。上記の記録媒
体へ記録する為に使用するインクそれ自体は公知のもの
でよく、例えば、その記録剤としては直接染料、酸性染
料、塩基性染料、反応性染料及び食用色素等に代表され
る水溶性染料等を適当な液媒体に溶解分解させたもので
ある。この様な水溶性染料は、従来のインク中において
一般には約0.1〜20重量%を占める割合で使用され
ており、本発明においてもこの割合と同程度でよい。本
発明に使用する水系インクに用いられる溶媒は、水又は
水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なも
のは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であって、水溶性
溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコー
ルを含有するものである。又、水としては種々のイオン
を含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用するの
が好ましい。インク中の水溶性溶剤の含有量は、一般に
はインクの全重量に対して0〜95重量%、好ましくは
2〜80重量%、より好ましくは5〜50重量%の範囲
である。又、記録に用いるインクは上記の成分の他に必
要に応じて界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤等
を包含し得る。
【0015】本発明のインクは、熱エネルギーの作用に
より液滴を吐出させて記録を行なうインクジェット記録
方法にとりわけ好適に用いられるが、一般の筆記具用と
しても使用出来る。本発明のインクジェット記録方法
は、上記の如き記録媒体と上記の如き水系インク、例え
ばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、及びシアン(C)
の3色又は、ブラック(Bk)を加えた4色のうちの少
なくとも2色の水系インクを使用し、これらのインクを
ノズルより効果的に離脱させて、射程体である記録媒体
にインクを付与して画像を形成するものであり、インク
ジェット方式としては従来公知のいかなる方式でもよ
い。特に好ましい方式は、特開昭54−59936号公
報に記載されている方法であり、この方式では、熱エネ
ルギーの作用を受けたインクが急激な体積変化を生じ、
この状態変化による作用力によって、インクをノズルか
ら吐出させることにより記録媒体に良好なカラー画像が
形成させる。本発明のインクを用いて記録を行うのに好
適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のインク
に記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネル
ギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられ
る。
【0016】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
1、図2及び図3に示す。ヘッド13はインクを通す溝
14を有するガラス、セラミックス又はプラスチック板
等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘ
ッドが示されているが、これに限定されるものではな
い)とを接着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリ
コン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17
−1、17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層
18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20
とによりなっている。インク21は吐出オリフィス(微
細孔)22まで来ており、圧力Pによりメニスカス23
を形成している。今、電極17−1、17−2に電気信
号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急
激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり、被記
録材25に向かって飛翔する。図3には図1に示すヘッ
ドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マルチ
ヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27と、図1に
説明したものと同様な発熱ヘッド28を密着して製作さ
れている。尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13
の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面であ
る。
【0017】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
る記録領域に隣接した位置に配設され、又、本例の場
合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持され
る。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホ
ームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂
直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを
行う構成を備える。更に63はブレード61に隣接して
設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、
記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって
吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体6
3によってインク吐出口面の水分、塵埃等の除去が行わ
れる。
【0018】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行う記録ヘッドであり、66は記録ヘッド
65を搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリ
ッジである。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能
に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって
駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これ
によりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可
能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接
した領域の移動が可能となる。51は被記録材を挿入す
る為の給紙部、52は不図示のモータにより駆動される
紙送りローラである。これらの構成によって記録ヘッド
の吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録
が進行するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排
紙される。
【0019】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64の
キャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避して
いるが、ブレード61は移動経路中に突出している。こ
の結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接
してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッ
ドの移動経路中に突出する様に移動する。記録ヘッド6
5がホームポジションから記録開始位置へ移動する場
合、キャップ62及びブレード61は上述したワイピン
グ時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動に
おいても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされ
る。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、
記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記
録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域
に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴っ
て上記ワイピングが行われる。
【0020】図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば
チューブを介して供給されるインクを収容したインクカ
ートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用
インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋であ
り、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。こ
の栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク
袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44
は廃インクを受容する吸収体である。インク収容部とし
ては、インクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエ
チレンで形成されているものが本発明にとって好まし
い。本発明で使用されるインクジェット記録装置として
は、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体と
なったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体にな
ったものにも好適に用いられる。
【0021】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタン、セルロース又
はポリビニルアセタールを用いることが本発明にとって
好ましい。72は記録ユニット内部を大気に連通させる
為の大気連通口である。この記録ユニット70は、図4
で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであって、キ
ャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0022】
【実施例】次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。尚、文中、部又は%とある
のは、特に断りのない限り重量基準である。 [実施例1〜4及び比較例1〜3] 参考例(記録媒体の作成) 支持体として坪量160g/m2 、厚さ180μmの上
質紙である商品名「しらおい」(大昭和製紙製)を用意
した。この支持体上に、下記の組成の塗料を20g/m
2 となる様にバーコーター法で塗工し、110℃で5分
間乾燥した後に、常法によりスーパーカレンダー処理を
施して、本発明の実施例1〜4の記録媒体、及び比較例
の1〜3の記録媒体を夫々得た。 (塗料の作成) ・顔料 100部 ・バインダー 30部 ・耐水化剤(日東紡績製、ポリアリルアミン塩酸塩、PAA−HCl−10L) (固形分換算)10部 ・水 1000部 上記の顔料及びバインダーは、夫々表1に掲げたものを
使用した。
【0023】
【表1】顔料とバインダー 上記表1における水溶性ポリエステルZ−446は、テ
レフタル酸29モル%、イソフタル酸15モル%、3−
スルホン酸ナトリウムイソフタル酸6モル%及びエチレ
ングリコール50モル%のモノマー組成からなる。水溶
性ポリエステルZ−448は、テレフタル酸31モル
%、イソフタル酸16モル%、3−スルホン酸ナトリウ
ムイソフタル酸3モル%及びエチレングリコール50モ
ル%のモノマー組成からなる。プラスコートZ−767
は、トリメリット酸50モル%とエチレングリコール5
0モル%のモノマー組成からなる。プラスコートFR−
550は、テレフタル酸50モル%とHO-(CH2)n-OH(n
=3〜50)50モル%のモノマー組成からなる。
【0024】[実施例5]又、本発明の実施例5の記録
媒体を得る為に、支持体として上記の上質紙「しらお
い」と下記の様な上層用と下層用の2つの塗料を用い、
次の様にして記録媒体を作成した。 (上層の塗料組成) ・顔料(アルミナ AKP−G、住友化学工業製、平均粒子径0.5μm、 BET比表面積140m2 /g) 100部 ・バインダー(ポリビニルアルコール、PVA−217、クラレ製)20部 ・耐水化剤(ポリアミンスルホン、PAS−A−120L、日東紡績製、 分子量10万) (固形分換算)10部 (下層の塗料組成) ・顔料(球状塩基性炭酸マグネシウム、平均粒子径3.5μm、BET比 表面積=40m2 /g、特開昭60−54915号公報参照) 100部 ・バインダー(アニオン性ポリエステル、プラスコートZ−446、互応化 学製) 15部 ・バインダー(ポリビニルアルコール PVA−117、クラレ製、 鹸化 度89%、重合度=1,700) 15部 ・蛍光増白剤(ケイコール−BXNL、日本曹達製) (固形分換算)0.3部 先ず、下層の塗料をバーコーター法で塗工し、110℃
で5分間乾燥した後に、更に、上層の塗工液をやはりバ
ーコーター法で塗工し、更に、110℃で5分間乾燥し
た後、常法によりスーパーカレンダー処理を施した。下
層及び上層の塗工量は、夫々、20g/m2 及び10g
/m2 とした。
【0025】実施例6〜9及び比較例4 更に、本発明の実施例6〜9の記録媒体及び比較例4の
記録媒体を得る為に、坪量が95g/m2 、厚さが11
0μm、ブリストウ法によるインク吸収性が20ml/
2 、JIS−P−8128による灰量の換算で填料と
炭酸カルシウムを7.0%含むものを用意した。この様
な支持体上に、下記の塗料組成の塗料を用いて、バーコ
ーター法で塗工し、110℃で5分間乾燥した後に、常
法によりスーパーカレンダー処理を施した。尚、塗工量
は5g/m2 となる様に調整した。表2に、実施例6〜
9及び比較例4に使用したバインダーの組成を夫々示し
た。 ・顔料(球状塩基性炭酸マグネシウム、平均粒子径5.0μm、BET比表 面積35m2 /g、特開昭60−54915号公報参照) 100部 ・バインダー 30部 ・耐水化剤(ポリアリルアミン塩酸塩、PAA−HCL−10L、日東紡績 製、分子量10万) (固形分換算)10部 ・水 1,000部
【0026】
【表2】
【0027】以上の様な本発明及び比較例の記録媒体の
インクジェット記録適性は、熱エネルギーの作用により
インク滴を吐出させるインクジェット記録方法を適用し
た、1mmに16本の割合のノズル間隔で128本のノ
ズルを備え、ヘッドがY、M、C、Bkの4色を分有す
るインクジェットプリンターを用いて、下記の組成を有
するインクによりインクジェット記録を行い評価した。 (インク組成) ・染料 4部 ・ジエチレングリコール 30部 ・水 66部 夫々のインクに使用する染料 ・Y:C.I.ダイレクトイエロー86 ・M:C.I.アシッドレッド35 ・C:C.I.ダイレクトブルー199 ・Bk:C.I.フードブラック2
【0028】評価は次に示す項目について下記の基準で
評価し、その評価結果を表3に示した。 (1)画像濃度 上記のプリンターを用いてベタ印字した印画物のブラッ
ク(Bk)の画像濃度を、マクベス濃度計RD−918
を用いて評価した。 (2)保存性 夫々の記録媒体を35℃、90%RHの環境下に7日間
保管した後に、23℃、55%RHの環境下に1日間保
管し、その後に、23℃、55%RHの環境下で上記の
プリンターを用いて次の基準で評価した。 ○:保存前の記録媒体に比べ、インクの溢れ、滲み出
し、文字太りの変化の認められないもの。 △:変化が中位のもの。 ×:保存前の記録媒体に比べ、インクの溢れ、滲み出
し、文字太りを発生し、画質が著しく劣っている。 ××:インク吸収性の低下以外に、画像濃度の低下が発
生している。
【0029】
【表3】評価結果
【0030】実施例10〜12 実施例5における、上層の塗料組成中の顔料を以下の様
に置き換えた以外は、実施例5と同様にして、本発明の
記録媒体を調製した。
【0031】
【表4】 * 合成シリカは、商品名サイロイド404 富士デヴ
ィソン製 平均粒子径5μm、BET比表面積300m
2/gのものを用いた。 実施例10〜12の記録媒体に対して、実施例5と同様
の方法で(1)画像濃度、(2)保存性の項目を評価し
た結果は、以下の様であった。。 (1)画像濃度の項目に関して、上記のいずれの記録媒
体とも実施例5と同等であった。 (2)保存性に関しては、実施例10〜12の記録媒体
は、インク吸収性、及び画像濃度の低下もなく、実施例
5と同様、良好であった。
【0032】更に、本発明の好ましい態様の効果を説明
する為、次の項目について、上記の記録媒体を評価し
た。 (3)画像剥れ 30℃/80%RHの環境条件の下で、前記のプリンタ
ーを用いて、レッド(YとMの混色)、グリーン(Yと
Cとの混色)、ブルー(CとMとの混色)のベタ印字を
した。各印字部には、通常のBk、C、M、Yの原色の
印字に比べ、2倍の量のインク滴が付与されている。排
紙ローラーを介して、排紙された後の画像において、排
紙ローラーが直接記録面に触れた部分で、印字の剥れ等
の欠損が発生しているかどうかを目視して判定した。欠
損が認められないものを○、認められるものを×とし
た。
【0033】(4)画像保存性 (1)の画像濃度の評価で作成したものと同様のBkの
ベタ印字物を作成し、オフィスの屋外の北側の壁に貼り
付け、1カ月放置し、放置前後の印字物の色度の差(Δ
)を、カラーアナライザーCA−35(村上色彩科
学研究所製)を用いて求め、画像保存性の評価とした。
以上の結果を下表にまとめた。
【0034】
【表4】 以上の様に、水溶性ポリエステル樹脂を用いた本発明の
場合、(2)の保存性の項目は、良好であるものの、印
字部分がベタつく傾向にあり、高温高湿度の様な条件下
では、排紙ローラーで擦られた印字面が基材より剥れ、
画像が損傷する場合がある。しかしながら、この問題
は、顔料として合成シリカを用いることにより解決する
ことが出来、実施例10〜12に示される様に塩基性炭
酸マグネシウムと合成シリカを併用する、本発明のより
好ましい態様の記録媒体においては、記録媒体の保存
性、画像剥れ、画像保存性のすべての面が良好であり、
どんな環境においても、製品の安定した供給、安定した
記録の実施、記録物の安定した保管が可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に本発明の記録媒体は、
高温多湿の環境下に晒されても初期の記録特性が変化し
ない為、品質の安定した製品の供給が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
61:ワイピング部材 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体表面に顔料とバインダーとを少な
    くとも有する記録媒体において、該バインダーが水溶性
    ポリエステルを少なくとも含有することを特徴とする記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 顔料が塩基性炭酸マグネシウムを含む請
    求項1に記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 塩基性炭酸マグネシウムが球状である請
    求項2に記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 顔料がシリカを含む請求項1に記載の記
    録媒体。
  5. 【請求項5】 支持体が吸液性であり、その基材上に顔
    料とバインダーとを存在せしめたものである請求項1に
    記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の記録媒体に、記録信号
    に従ってインクジェット記録ヘッドのオリフィスからイ
    ンクを吐出させて記録を行うことを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
  7. 【請求項7】 インクの吐出を熱エネルギーによって行
    う請求項6に記載のインクジェット記録方法。
JP4314283A 1991-10-30 1992-10-30 記録媒体及びインクジェット記録方法 Pending JPH0655828A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347329A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Toppan Printing Co Ltd インクジェット用記録媒体およびその製造方法
JP2012051321A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Ricoh Co Ltd 記録画像の消去方法および被記録媒体の再生方法
JP2013175146A (ja) * 2011-04-28 2013-09-05 Ricoh Co Ltd 筆記装置及びデータ入力システム

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