JPH0655060A - 界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法 - Google Patents

界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法

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JPH0655060A
JPH0655060A JP5125061A JP12506193A JPH0655060A JP H0655060 A JPH0655060 A JP H0655060A JP 5125061 A JP5125061 A JP 5125061A JP 12506193 A JP12506193 A JP 12506193A JP H0655060 A JPH0655060 A JP H0655060A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】順次増大する直径を有する少なくとも3重以上
の多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の製造方
法において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、他のノ
ズルから油性成分や界面活性剤成分等を含有する内層用
液体を、連続的に吐出させて多層液滴を形成させた後、
該多層液滴の皮膜形成用液体を硬化またはゲル化させる
事を特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子
の製造方法。 【効果】本発明の方法によると、皮膜に継ぎ目が無くか
つ界面活性剤成分および油性成分を含むカプセル粒子を
製造することができる。該カプセル粒子は、外観上も好
ましく、粒子径分布がシャープであり、皮膜厚さも均一
であり溶解性にも優れる。また、界面活性剤成分および
油性成分を含むため、浴用品、洗浄品等の分野において
有効に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は界面活性剤成分を含む液
を内容物とする継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法に関
し、更に詳しくは、医薬品、食品、嗜好品、浴用品、洗
浄品分野に利用可能な界面活性剤含有継ぎ目無しカプセ
ル粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】植物油等の油性成分を内容物とし界面活
性剤成分を含有しない継ぎ目無しカプセル粒子は従来か
ら存在する。しかし、この継ぎ目無しカプセル粒子は特
公昭36−3700号公報に開示されているごとく界面
張力を利用して作られるため、内溶液にHLBの高い界
面活性剤成分を含む場合は、内容液と皮膜との界面張力
がかなり低下してしまう。そのためカプセル化が難しか
った。
【0003】特開昭61−227519号公報、特開平
1−238519号公報にはHLBが比較的高い非イオ
ン性界面活性剤を含有したカプセル粒子に関する開示が
あるが、カプセル充填機により充填して製造しているた
め皮膜に継ぎ目があり、外観上好ましくないばかりか、
継ぎ目からの内容物の漏れが懸念されたり、また平均皮
膜厚さの不均一性により、個々のカプセル粒子の溶解速
度に差異が生ずるという問題があった。一方、特公昭5
3−39193号公報、特開昭55−99177号公報
には、多重ノズルを用いる多層構造を有する継ぎ目無し
カプセル粒子及びその製法が開示されているが、この方
法による界面活性を有する成分を内容物とするカプセル
粒子の製造方法には触れていなかった。また、特開平3
−52639号公報には、親水性物質である内容物と皮
膜との間に界面活性能を有するショ糖の低級脂肪酸エス
テルを介在させたシームレスカプセルが開示されている
が、界面活性剤成分および油性成分を内容物として含有
するカプセル粒子についての開示ではない。
【0004】更に、特開昭58−13508号公報に
は、液体の油類中に水に難溶な薬剤とポリグリセロール
脂肪酸エステルが分散してなるものを含有する薬剤組成
物をシームレスカプセルとする方法について、また特開
平5−31352号公報には、親水性物質を内容物とす
るシームレスカプセルの製法についての開示があるが、
得られるカプセルの内容液が水中で実質上乳化分散する
カプセル粒子、または実質的に界面活性剤成分が油性成
分中に均一分散又は溶解しているカプセル粒子の製法に
ついての開示はなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、内容液
として界面活性剤成分および油性成分を含有する、継ぎ
目のないカプセル粒子であって、内容液の乳化分散性、
または界面活性剤成分の油性成分中への分散・溶解性の
優れているものの製造方法は未だ知られていなかった。
しかし、特に浴用品、洗浄品等の分野においては、内容
液の乳化分散性が要求されることから、そのような継ぎ
目無しカプセル粒子の製造方法の開発が望まれていた。
【0006】本発明の目的は、かかる課題を解決すべ
く、皮膜に継ぎ目が無く、かつ界面活性剤成分および油
性成分を含み、さらに前記のような内容液の乳化分散
性、または界面活性剤成分の油性成分中への分散・溶解
性の優れたカプセル粒子の製造方法を提供する事にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1)順次増大する直径を有する少なくとも3重以上の
多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法
において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、他のノズ
ルのうち少なくとも1つのノズルより油性成分と界面活
性剤成分とを含有する水性分散体を、連続的に吐出させ
て多層液滴を形成させた後、該多層液滴の皮膜形成用液
体を硬化またはゲル化させる事を特徴とする界面活性剤
含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法、(2)順次増
大する直径を有する少なくとも3重以上の多重ノズルを
用いた継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法において、最
外ノズルから皮膜形成用液体を、他のノズルのうち少な
くとも1つのノズルより油性成分と界面活性剤成分と親
水性有機溶剤とを含有する水性分散体を、連続的に吐出
させて多層液滴を形成させた後、該多層液滴の皮膜形成
用液体を硬化またはゲル化させる事を特徴とする界面活
性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法、(3)順
次増大する直径を有する少なくとも3重以上の多重ノズ
ルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法におい
て、最外ノズルから皮膜形成用液体を、他のノズルのう
ち少なくとも1つのノズルより油性成分と界面活性剤成
分とからなる液体を、連続的に吐出させて多層液滴を形
成させた後、該多層液滴の皮膜形成用液体を硬化または
ゲル化させる事を特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無し
カプセル粒子の製造方法、(4)順次増大する直径を有
する少なくとも3重以上の多重ノズルを用いた継ぎ目無
しカプセル粒子の製造方法において、最外ノズルから皮
膜形成用液体を、他のノズルのうち少なくとも1つのノ
ズルより界面活性剤成分を、さらに他のノズルのうち少
なくとも1つのノズルより油性成分を連続的に吐出させ
て多層液滴を形成させた後、該多層液滴の皮膜形成用液
体を硬化またはゲル化させる事を特徴とする界面活性剤
含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法、(5)前記
(1)〜(4)で得られた界面活性剤含有継ぎ目無しカ
プセル粒子に対して、更にカプセル粒子中の水分を除去
して粒子内水分濃度を25重量%以下とする事を特徴と
する界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方
法、(6)前記(1)〜(4)で得られた界面活性剤含
有継ぎ目無しカプセル粒子に対して、更に親水性有機溶
媒を用いてカプセル粒子中の水分を抽出除去することを
特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製
造方法、並びに、(7)多重ノズルの各ノズルから吐出
される液体の線速度のうち、最大の線速度が最小の線速
度の1.0〜1.3倍であることを特徴とする前記
(1)〜(4)記載の製造方法に関する。
【0008】本発明の製造方法では、上記のように順次
増大する直径を有する少なくとも3重以上の多重ノズル
を用い、その最外ノズルから皮膜形成用液体を連続的に
吐出させる。該皮膜形成用液体は、皮膜形成体を溶融液
としたものか、あるいは皮膜形成体を含有する溶液であ
る。この皮膜形成体は例えば冷却等の物理的手段または
架橋反応等の化学的手段により硬化またはゲル化する物
質であれば、特に限定されるものではなく親水性、親油
性のいずれのものも用いることができるが、浴用品(例
えば入浴剤)、洗浄品(例えば身体洗浄剤)として用い
る場合、水との親和性の高い天然、半合成又は合成の親
水性高分子体が好ましく用いられる。
【0009】このような親水性高分子体としては、例え
ばにかわ、ゼラチン、コラーゲンタンパク、カゼイン、
アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ファーセレラ
ン、タマリンドガム、ペクチン、アラビアガム、グアー
ガム、キサンタンガム、トラガントガム、ローカストビ
ーンガム、寒天、澱粉等の天然親水性高分子;カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸
フタル酸セルロース、アルギン酸プロピレングリコール
エステル、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱
粉、カチオン澱粉等の半合成親水性高分子;及びポリア
クリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアル
コール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリド
ン等の合成親水性高分子等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらの親水性高分子体は、単
独で又は2種以上を混合して用いられる。皮膜形成用液
体として皮膜形成体を含有する溶液を用いる場合、皮膜
形成体として親水性高分子を用いて0.1〜80重量%
の溶液とするのが好ましく、より好ましくは1〜50重
量%の溶液とする。溶媒としては特に限定されるもので
はないが水が好ましい。
【0010】このとき、上記の親水性高分子体とともに
水溶性多価アルコールおよびその誘導体の1種又は2種
以上を添加しても良い。水溶性多価アルコールおよびそ
の誘導体を添加する場合は、皮膜形成体に対して通常5
〜100重量%、好ましくは10〜80重量%添加す
る。添加される水溶性多価アルコールおよびその誘導体
としては、例えばグリセリン、ソルビット、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、酸化エチレン−酸化
プロピレン共重合体、オリゴサッカライド、グリセリド
類等が例示されるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。また、本発明においては親油性の皮膜形成体も同
様に用いることができ、例えばポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブタジエン、スチレン−ブタジ
エンゴム、酢酸ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリレ
ート共重合体、エチルセルロース等を単独で又は2種以
上を混合して用いることができる。皮膜形成用液体とし
て親油性の皮膜形成体を含有する溶液を用いる場合溶媒
としては、該皮膜形成体に対する良溶媒であれば特に限
定されるものではなく、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ベンゼン等が例示される。
【0011】本発明の製造方法において、最外ノズル以
外の他のノズルからはカプセル粒子の内容液となる各種
の液体を連続的に吐出させるが、各ノズルから吐出させ
る液体としては、油性成分と界面活性剤成分とを含有す
る水性分散体(第1の態様)、油性成分と界面活性剤成
分と親水性有機溶剤とを含有する水性分散体(第2の態
様)、油性成分と界面活性剤成分とからなる液体(第3
の態様)、油性成分単独の液体(第4の態様)、あるい
は界面活性剤成分単独の液体(第5の態様)が挙げられ
る。ここで使用される界面活性剤は、アニオン性界面活
性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及
び両性界面活性剤の1種又は2種以上から選ばれるもの
であるが、油に対する溶解性の高い界面活性剤が好適に
選択される。界面活性剤を2種以上用いる場合、油に対
する溶解性が低いものでも、混合して全体として溶解性
があればよい。また、カプセル粒子の崩壊後、内溶液が
皮膚と接触する用途の場合等においては、より皮膚刺激
性が少ない非イオン性界面活性剤の1種又は2種以上か
ら選ばれるものが好ましい。
【0012】アニオン性界面活性剤としては特に限定さ
れるものではないが、例えばラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アン
モニウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、
ステアリン酸ナトリウム、半硬化牛脂肪酸ナトリウム、
半硬化牛脂肪酸カリウム、オレイン酸カリウム、ヒマシ
油カリウム、アルキルナフタレンスルフォン酸ソーダ、
ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェ
ニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、アルキルリン
酸ジエタノールアミン、アルキルリン酸カリウム、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリ
ウム等が挙げられる。
【0013】カチオン性界面活性剤としては特に限定さ
れるものではないが、例えばラウリルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムク
ロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ジス
テアリルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルベン
ゼンジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルアミン
オレエート、ステアリルアミンアセテート、ステアリル
アミン酸等が挙げられる。
【0014】非イオン性界面活性剤としては特に限定さ
れるものではないが、例えばグリセリン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、プロピレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビトール脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリ
オキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエー
テル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油等が挙げられる。これらの中でも、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル
が、皮膚刺激性が少ないため好ましい。
【0015】両性界面活性剤としては特に限定されるも
のではないが、例えばアルキルジメチルアミノ酢酸ベタ
イン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカ
ルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイ
ン、レシチン、ラウリルアミノプロピオン酸、アルキル
ジアミノエチルグリシン等が挙げられる。
【0016】継ぎ目無しカプセル化し得るための非イオ
ン性界面活性剤のHLBは、水浴中でカプセル粒子が崩
壊したときに内容物の油性成分が良好に乳化し得るよう
にするには、通常7〜18であり、好ましくは8〜1
8、更に好ましくは9〜18である。HLBが7未満だ
と油性成分の乳化能が不十分であり、HLBが18より
大きいとカプセル化が困難となる。非イオン性界面活性
剤を2種以上混合する場合は、混合後のHLBが7〜1
8であればよく、カプセル粒子内のHLBを調整するた
めにHLBが7未満の非イオン性界面活性剤を同様に混
合してもよい。また、HLBの調整に用いるHLBが7
未満の非イオン性界面活性剤は、最外ノズルを除く他の
多重ノズルから吐出させる液体のうち、いずれの液体に
混合してもよい。
【0017】界面活性剤の使用量は、特に限定されるも
のではないが、カプセル粒子内の全油性成分と界面活性
剤の重量比率で、通常49:1〜1:3、好ましくは1
9:1〜1.5:1の範囲である。界面活性剤の使用量
が全油性成分に対する重量比率で49:1よりも小さく
なると、内溶液が水と接触した時に油性成分が分離して
油浮き等の現象が生じ安定な乳化液が得られず、1:3
よりも多いとカプセル化が困難になる。
【0018】本発明において各ノズルから吐出させる液
体については、前記のように第1〜第5の態様が挙げら
れるが、以下に各態様毎に説明する。まず、油性成分と
界面活性剤成分を含有する水性分散体が用いられる第1
の態様の場合、該水性分散体は油性成分の1種又は2種
以上の混合物を、前記のようなアニオン性界面活性剤、
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び両
性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上の界面活性
剤により水中で直接油性成分を乳化させるか又は油中水
分散型エマルションから水中油分散型エマルションへの
転相を介して水中で油性成分を乳化させる等の公知の技
術により得られる。乳化方法としては、各種の攪拌機、
混合機等を用いた公知の技術が用いられる。水性分散体
中の界面活性剤濃度は特に限定されるものではないが、
水性分散体中の油性成分に対して通常10〜300重量
%、好ましくは50〜250重量%である。界面活性剤
濃度が10重量%より小さいと、水浴中でカプセルが崩
壊した時に内容物の油性成分が乳化せず、300重量%
より大きいと水性分散体の粘度が増大しカプセル粒子生
成時におけるカプセル粒子生成の成功率が低減するため
好ましくない。
【0019】使用される油性成分は特に限定されるもの
ではないが、例えば油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級
脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、精油類、シ
リコーン油類から選ばれる1種又は2種以上の混合物が
好ましい。
【0020】油脂類としては、例えば大豆油、ヌカ油、
ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カ
カオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミ
ンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、またはこれらの天然
油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グ
リセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等の合成ト
リグリセリド等が挙げられる。ロウ類としては、例えば
カルナウバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が挙げ
られる。炭化水素類としては、例えば硫酸パラフィン、
ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、
セレシン、スクワラン、プリスタン等が挙げられる。高
級脂肪酸類としては、例えばラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステ
アリン酸等が挙げられる。高級アルコール類としては、
例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ステア
リルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコ
ール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等が挙
げられる。エステル類としては、例えばオクタン酸セチ
ル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプ
ロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプ
ロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチ
ル、オレイン酸デシル等が挙げられる。精油類として
は、例えばハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノ
キ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ヘ
ルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベ
ンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユー
カリ油、レモン油、ペパーミント油、ローズ油、セージ
油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラー
ル、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラ
ーオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピ
ネン、リモネン、テルペル系化合物等が挙げられる。シ
リコーン油類としては、例えばジメチルポリシロキサン
等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0021】水性分散体中の油性成分濃度は特に限定さ
れるものではないが、水に対して通常2〜150重量
%、好ましくは5〜130重量%である。油性成分濃度
が150重量%より大きいと水性分散体の粘度が増大し
カプセル粒子生成時におけるカプセル粒子の形成性が低
減するため好ましくなく、2重量%より小さいと均一な
水性分散体が得られないため好ましくない。
【0022】本発明では更に、第2の態様として前記の
第1の態様の水性分散体中に親水性有機溶剤を含有させ
ることにより、水性分散体の粘度を低下させることがで
き、特に水性分散体中の界面活性剤濃度が高い場合、カ
プセル生成時におけるカプセル粒子の形成性が向上す
る。このとき用いられる親水性有機溶剤は、特に限定さ
れるものではないが、例えばメタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール等の1価アルコー
ル類、エチレングリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル等の2価アルコール類、アセトン等のケトン類等から
選択され、これらの1種又は2種以上混合して用いても
よい。ここで、水性分散体中の親水性有機溶剤濃度は特
に限定されるものではないが、水に対して通常0.01
〜200重量%、好ましくは0.1〜100重量%であ
る。親水性有機溶剤が0.01重量%より小さいと、親
水性有機溶剤の添加による水性分散体の粘度低下の効果
が少なく、200重量%より大きいと水性分散体の界面
張力が低下しすぎて、水性分散体が球状になりにくくな
るため、カプセル生成時の成功率が低下し、好ましくな
い。
【0023】次に、油性成分と界面活性剤成分とからな
る液体が用いられる第3の態様の場合、界面活性剤成
分、油性成分は前記と同様のものが用いられる。この場
合、油性成分と界面活性剤成分とからなる液体中の油性
成分の濃度は、特に限定されるものではないが界面活性
剤成分に対して0.01〜300重量%、好ましくは
0.1〜200重量%である。油性成分が0.01重量
%より小さいと粘度の変化等の添加による効果が少な
く、300重量%より大きいと内溶液が水と接触した時
に油性成分が分離して油浮き等の現象が生じ、安定な乳
化液が得られず好ましくない。
【0024】更に、各ノズルから吐出させる液体として
油性成分単独で用いられる第4の態様、及び界面活性剤
成分単独で用いられる第5の態様の場合、用いる油性成
分や界面活性剤成分の種類はそれぞれ前記の場合と同様
である。
【0025】本発明の製造方法においては、界面活性剤
成分を含む液体を流すノズル以外の他のノズルから流す
液体は、カプセル化に支障をきたさない範囲で油性成
分、水性成分が適宜選択される。即ち、互いに隣会う層
に含有する成分としては、油性成分と水性成分のごとき
相互に実質的に混合(溶解)しない成分か混合(溶解)
しにくい成分が適宜選択される。この場合の油性成分と
しては、前記と同様のものが用いられ、また水性成分と
しては、水、アセトン水溶液、低級アルコール水溶液等
が用いられる。
【0026】例えば3重ノズルにより界面活性剤含有継
ぎ目無しカプセル粒子を製造する場合、各ノズルより吐
出する液体の組合せは、以下に示すような種々の例が挙
げられる(それぞれ最外ノズル/中間ノズル/最内ノズ
ルの吐出液を示す。)。 親水性皮膜形成体/油性成分/界面活性剤・油性成分
含有水性分散体 親水性皮膜形成体/油性成分/界面活性剤・油性成分
・有機溶剤含有水性分散体 親水性皮膜形成体/油性成分/界面活性剤・油性成分 親水性皮膜形成体/油性成分/界面活性剤 親油性皮膜形成体/水性成分/界面活性剤・油性成分 親油性皮膜形成体/界面活性剤/油性成分 親油性皮膜形成体/界面活性剤・油性成分含有水性分
散体/油性成分 親油性皮膜形成体/界面活性剤・油性成分・有機溶剤
含有水性分散体/油性成分
【0027】次に、以上の原料を用いた本発明による界
面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法につい
て図1を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明の製
造方法に用いられる製造装置のノズル部の一例を模式的
に示した断面図である。この図では、吐出口端面が揃っ
ている3重ノズルが例示されているが、本発明において
は、順次増大する直径を有する少なくとも3重以上の多
重ノズルであればその形状等は特に限定されるものでは
なく、各ノズル吐出口端面がこのように揃っていなくて
もかまわない。
【0028】本発明の製造方法では例えばこのような3
重ノズルを用いて、前記の皮膜形成用液体を最外ノズル
入口4より供給し、油性成分を中間ノズル入口5より供
給し、界面活性剤成分を含む液体を最内ノズル入口6よ
り供給し、それぞれ最外ノズル3、中間ノズル2、最内
ノズル1より連続的に各々の液体を気相又は液相中で吐
出させ、多層液滴を生成させる。この場合、液相として
は実質的に皮膜形成体と混合又は溶解しないものであれ
ば特に限定されないが、製造上好ましくは後記のような
硬化剤またはゲル化剤が良い。次いで該多層液滴の皮膜
形成用液体を物理的または化学的手段により硬化または
ゲル化させて界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を
生成させる。ここで物理的手段としては例えば皮膜形成
用液体を冷却した硬化剤と接触させて冷却することによ
り硬化させる方法等が、また化学的手段としては皮膜形
成用液体と硬化剤との化学反応によりゲル化させる方法
等が用いられるが、皮膜形成用液体を硬化またはゲル化
させる方法であればこれらに限定されるものでない。
【0029】硬化剤は皮膜形成用液体を物理的又は化学
的手段により硬化またはゲル化する液体であれば特に限
定されるものではないが、冷却により硬化させる場合
は、皮膜形成用液体および硬化して得られる皮膜形成体
に対して実質的に溶解性を有しない物質が適宜使用され
る。例えば親水性皮膜形成体に対しては、油脂類、ロウ
類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エ
ステル類、精油類、シリコーン油類から選ばれる1種又
は2種以上の混合物の油類が用いられ、親油性皮膜形成
体に対しては、水、メタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノール及びこれらの混合物等が用
いられる。冷却温度も皮膜形成用液体が硬化するような
温度であれば特に限定されるものではない。
【0030】また化学的に皮膜形成用液体をゲル化させ
る場合は、例えばアルギン酸ナトリウムでは、塩化カル
シウム、リン酸カルシウムを含む溶液、ポリビニルアル
コールでは、ほう砂、ホルマリン、塩酸を含む水溶液、
ゼラチンでは塩化カルシウム、硝酸ジルコニウムを含む
水溶液等が適宜選択され、皮膜形成用液体とこれらの硬
化剤とが架橋等の反応をすることよりゲル化が生じる。
【0031】本発明の製造方法では、前述のように多重
ノズルから各液体を吐出させて多層液滴を形成させる
が、この際に全液体流量、液体の粘度、液体の界面張
力、後述する振動数等によりカプセル粒子の粒径を制御
することができる。更に、このカプセル粒子の粒径が決
まれば、最外ノズルの流量と、それ以外のノズルの総流
量との流量比により平均皮膜厚さを制御することも可能
である。このときの平均皮膜厚さtは、例えば下記の式
より求めることができる。
【0032】
【数1】
【0033】t:平均皮膜厚さ〔cm〕 D:カプセル粒子平均粒子径〔cm〕 D1 :カプセル粒子平均内層径〔cm〕 V1 :カプセル粒子内層体積〔cm3 〕=W1 /ρ1
1 /I V2 :カプセル粒子皮膜体積〔cm3 〕=W2 /ρ2
2 /I W1 :カプセル粒子内層重量〔g〕 W2 :カプセル粒子皮膜重量〔g〕 Q1 :ノズルからの内層液の総流量〔cm3 /min〕 Q2 :ノズルからの皮膜形成用液体の総流量〔cm3
min〕 ρ1 :内層液の平均密度〔g/cm3 〕 ρ2 :皮膜形成用液体の密度〔g/cm3 〕 I:カプセル粒子生成個数〔個/min〕
【0034】本発明においてカプセル粒子の重量に対す
る皮膜の重量比率である皮膜率は、カプセル粒子の保存
安定性と浴槽中等の水中でのカプセル粒子の崩壊性か
ら、通常5〜60重量%、好ましくは10〜50重量
%、更に好ましくは13〜40重量%である。皮膜率が
5重量%未満だとカプセル粒子の保存時に崩壊し易くな
り、60重量%を超えると浴槽中等の水中でのカプセル
粒子の崩壊性および完全溶解性が不良になってしまう。
【0035】本発明のカプセル粒子の平均粒子径は、特
に限定されるものではないが通常0.2mm〜2cmが
好ましく、生産性の観点からは、好ましくは3mm〜2
cmである。この理由は、カプセル粒子を例えば後述の
多重ノズルを用いて製造する場合、平均粒子径が大きい
程多重ノズル当たりの生産能力が向上することによる。
ただし平均粒子径は重量平均で示されたものである。ま
た、該カプセル粒子の平均皮膜厚さは、特に限定される
ものではないが、通常0.01mm〜5mmの範囲であ
り、好ましくは0.03mm〜1mmである。5mmよ
り大きいとカプセルを溶解させて内容物を放出させる場
合、多大な溶解時間を要し好ましくなく、0.01mm
以下ではカプセル粒子生成時に皮膜形成体が崩壊しやす
くカプセル生成の成功率が著しく低下する為好ましくな
い。ここに言う平均皮膜厚さとは、公知の測定技術、例
えばマイクロメータ等で測定したものである。
【0036】本発明においては、前記のように多重ノズ
ルの各ノズルから各液を連続的に吐出させて多層液滴を
形成させるが、この際に多重ノズルから吐出する多層液
柱に振動を与えることにより、カプセル粒子の粒径、皮
膜厚さ等をより均一なものとすることができる。このと
き、公知の振動付与手段が用いられるが、振動を与える
手法も特に限定されるものではなく、ノズルに振動を与
えるか、ノズルに流入する液体に脈流を与えるか、また
はノズルから吐出した多層液柱の外相に振動を与える等
の手法が例示される。多層液柱に与える振動数は液柱線
速度及び使用する液体粘度より適宜選択され、これらと
振動数、ノズルからの吐出流量等との関係により、カプ
セル粒子の粒径を制御することも可能である。与える振
動数は特に限定されるものではないが、カプセル粒子の
生産性及びカプセル粒子の粒径の均一性の点で1〜30
00Hz、好ましくは1〜2000Hz、特に好ましく
は1〜1000Hzである。1Hz未満では、振動が充
分ではなく、3000Hzを越えるとカプセル粒子の粒
径が不均一となる。なお本発明では、振動を与えず液滴
を得る方法も選択される。
【0037】本発明においては、多重ノズルの各ノズル
から吐出される液体の線速度のうち、最大の線速度が最
小の線速度の1.0〜1.3倍であることが好ましく、
より好ましくは1.0〜1.1倍、更に好ましくは1.
0〜1.05倍である。このように、線速度の比率を
1.0〜1.3倍にすると同心状のカプセル粒子が生成
し易く、皮膜厚さの均一なものが得られる。また、内容
液を多く含有するカプセル粒子を製造するには、各ノズ
ルから吐出される液体の線速度の比率が上記範囲になる
ように各ノズル口径を適宜選択することにより、内容液
を多く含有するカプセル粒子を安定に生成することがで
きる。更に、界面張力の小さいもの同士のカプセル粒子
を製造する場合、カプセル粒子が生成しやすくなる。一
方、多層液柱に振動を与えカプセル粒子を生成させる場
合、よりカプセル化の成功率が高くなる。
【0038】また、本発明ではカプセル粒子内の水分と
皮膜形成体との相互作用により、カプセル粒子の流動
性、非ケーキング性等の物理性状が悪くなる場合は、界
面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を乾燥させて粒子
中の水分を除去することも可能である。このとき、熱風
乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法等の公知の乾燥法によ
り必要に応じて粒子内水分濃度を調整することができ、
また抽出により粒子内の水分を除去した後乾燥すること
もできる。本発明における該水分濃度は通常25重量%
以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは1
5重量%以下である。25重量%を超えると粒子表面の
粘着性が高く乾燥粒子として用いる場合好ましくない。
【0039】本発明においては、得られたカプセル粒子
に対して更に親水性有機溶媒を用いてカプセル粒子中の
水分を抽出除去することにより、上記の他の方法に比べ
短時間でカプセル粒子内の水分の除去が可能であるとと
もに、皮膜表面の美しい、しわ、凹みの無いカプセル粒
子を得ることが容易となる。この方法で水分除去を行う
場合、用いる親水性有機溶媒は、特に限定されるもので
はないが、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール等の1価アルコール類、アセトン
等のケトン類等から選択され、これらの1種又は2種以
上を混合して用いてもよい。また、乾燥中のしわの形成
を防止するために、使用する親水性有機溶媒に水を添加
してもよい。水の添加量は親水性有機溶媒1重量部に対
して通常2.5重量部以内、好ましくは1.0重量部以
内、特に好ましくは0.5重量部以内である。水を2.
5重量部より多く入れると、カプセル粒子が変形し易く
なってしまう。上記の方法は、公知の乾燥等による方法
に比べ、皮膜表面もより美しく、しわ、凹みの無いカプ
セル粒子のまま、カプセル粒子内の水分除去を速くする
ことができる。本発明において、更に皮膜表面をより美
しく、しわ、凹みの無いカプセル粒子のまま、カプセル
粒子内の水分除去を速くするには、カプセル粒子中の水
分が除去されるに従い、親水性有機溶媒中の水分濃度を
順次低下させる手法も適宜選ばれる。更に、乾燥速度を
制御するために親水性有機溶媒に疎水性有機溶媒を適宜
添加してもよく、親水性有機溶媒に水及び疎水性有機溶
媒を添加してもよい。
【0040】水分の抽出温度は通常1〜40℃、好まし
くは5〜30℃、特に好ましくは10〜20℃である。
1℃未満だとカプセル粒子中の水分除去効率が悪く、4
0℃を超えるとカプセル粒子が変形しやすくなってしま
う。親水性有機溶媒の使用量は、未水分除去カプセル粒
子1重量部に対して通常0.5〜50重量部、好ましく
は0.7〜30重量部、特に好ましくは1〜10重量部
である。0.5重量部未満だとカプセル粒子同士の接着
が生じ易く、50重量部より多くなると工業的に効率的
な抽出が行えない。抽出の操作は、公知の固液抽出の操
作が用いられる。抽出の方法は、回分抽出、回分多段抽
出、連続向流抽出等の公知の方法が適宜選ばれる。
【0041】このようにして得られる界面活性剤含有継
ぎ目無しカプセル粒子は、乳化性に優れるものである。
例えば、カプセル粒子の内容液を40℃の水中に投入
し、撹拌して内層の油性成分を乳化分散させた場合、乳
化相の分離がほとんどなく、実質的に水と分離していな
い状態が観察される。即ち、内層の油性成分は水浴中で
は直ちにきれいに乳化分散し、この白濁乳化した水中の
表面には、油浮きもなく、油相の分離がなく乳化分散し
た状態のままである。また、本発明におけるカプセル粒
子は、内層に含有される界面活性剤成分が、油性成分中
に実質的に均一分散または溶解しているものである。従
って、例えばカプセル粒子の内容液を取り出して容器に
移し、25℃,湿度60%の雰囲気で静置した時に、油
性成分と界面活性剤成分が分離していない状態が観察さ
れる。本発明により得られる界面活性剤含有継ぎ目無し
カプセル粒子は、各種の用途に応じて有用成分、添加剤
等を適宜配合して医薬品、食品、嗜好品、浴用品、洗浄
品分野等に利用可能である。
【0042】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0043】実施例1 順次増大する直径を有する3重ノズル〔最内ノズルの内
径0.9mm、外径1.2mm;中間ノズルの内径2m
m、外径2.5mm;最外ノズルの内径3.5mm〕を
有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カプリン酸)グ
リセリン〔ココナードMT花王(株)製〕6重量%とポ
リオキシエチレン(平均付加モル数20)ソルビタント
リオレエート12.6重量%〔HLB:11〕、ソルビ
タンセスキオレエート1.4重量%〔HLB:3.7〕
を混合し〔平均HLB:10.3〕、そこに水80重量
%を投入して得られた水性分散体を最内ノズルより流量
3.7〔g/min〕で、また中間ノズルよりトリ(カ
プリル酸カプリン酸)グリセリンを流量4.4〔g/m
in〕で、最外ノズルよりゼラチン30重量%、グリセ
リン4重量%、水66重量%の70℃に保った水溶液を
流量5.8〔g/min〕で、同時に気相中に吐出させ
て多層液滴を生成させ、2℃に冷却した流動パラフィン
に滴下することにより、粒子内の界面活性剤と油性成分
の重量比率が1:9で、最内層が油性成分と界面活性剤
成分を含有する水性分散体であり、中間層が油性成分か
らなり、最外層に皮膜形成体を有する界面活性剤含有継
ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプセル粒子の粒子径
Dをノギスで測定したところ平均粒子径は、5.1mm
であり、粒子径分布の変動係数は6.3%であった。平
均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したところ、1.
5mmであった。また皮膜率は41.7重量%であっ
た。
【0044】実施例2 実施例1で製造した界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル
粒子を、冷蔵庫内の流動パラフィン中で12時間冷却
(4℃)させ、その後21℃湿度60%下で12時間乾
燥させ、粒子内の界面活性剤量と油性成分の重量比率が
1:9で、内層が実質的に油性成分と界面活性剤成分か
らなり、その外側に皮膜形成体を有する界面活性剤含有
継ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプセル粒子の粒子
径Dをノギスで測定したところ平均粒子径は、4.2m
mであり、粒子径分布の変動係数は6.6%であった。
平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したところ、
0.29mmであった。またカプセル粒子内の水分量は
3.5重量%であった。また皮膜率は25.3重量%で
あった。
【0045】実施例3 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カ
プリン酸)グリセリン20重量%とポリオキシエチレン
(平均付加モル数20)ソルビタントリオレエート72
重量%〔HLB:11〕、ソルビタンセスキオレエート
8重量%〔HLB:3.7〕の混合液〔平均HLB:1
0.3〕を最内ノズルより流量0.2〔g/min〕
で、また中間ノズルよりトリ(カプリル酸カプリン酸)
グリセリンを流量0.6〔g/min〕で、最外ノズル
よりゼラチン30重量%、グリセリン4重量%、水66
重量%の70℃に保った水溶液を流量1.1〔g/mi
n〕で、同時に気相中に吐出させて多層液滴を生成さ
せ、2℃に冷却した流動パラフィンに滴下することによ
り、粒子内の界面活性剤量と油性成分の重量比率が1:
4で、最内層が油性成分と界面活性剤成分とからなり、
中間層が油性成分からなり、最外層に皮膜形成体を有す
る界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カ
プセル粒子の粒子径Dをノギスで測定したところ平均粒
子径は、4.8mmであり、粒子径分布の変動係数は
7.2%であった。平均皮膜厚さtはマイクロメータで
測定したところ、0.9mmであった。また皮膜率は5
7.9重量%であった。
【0046】実施例4 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、ポリオキシエチレン
(平均付加モル数20)ソルビタントリオレエート90
重量%〔HLB:11〕、ソルビタンセスキオレエート
10重量%〔HLB:3.7〕の混合液〔平均HLB:
10.3〕を40℃にして最内ノズルより流量0.3
〔g/min〕で、また中間ノズルよりトリ(カプリル
酸カプリン酸)グリセリンを流量1.2〔g/min〕
で、最外ノズルよりゼラチン30重量%、グリセリン4
重量%、水66重量%の70℃に保った水溶液を流量
1.8〔g/min〕で、同時に気相中に吐出させて多
層液滴を生成させ、2℃に冷却した流動パラフィンに滴
下することにより、粒子内の界面活性剤量と油性成分の
重量比率が1:4で、最内層が界面活性剤成分からな
り、中間層が油性成分で、最外層に皮膜形成体を有する
界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプ
セル粒子の粒子径Dをノギスで測定したところ平均粒子
径は、4.6mmであり、粒子径分布の変動係数は8.
0%であった。平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定
したところ、0.9mmであった。また皮膜率は54.
6重量%であった。
【0047】比較例1 2重ノズル〔最内ノズルの内径0.6mm、外径1.0
mm;最外ノズルの内径1.5mm〕の最内ノズルより
トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリン90重量%、
ポリオキシエチレン(平均付加モル数20)ソルビタン
トリオレエート9重量%〔HLB:11〕、ソルビタン
セスキオレエート1重量%〔HLB:3.7〕を〔平均
HLB:10.3〕流量7.8〔g/min〕で、最外
ノズルよりゼラチン30重量%、グリセリン4重量%、
水66重量%の70℃に保った水溶液を流量5〔g/m
in〕で同時に気相中に吐出させて多層液滴を生成さ
せ、2℃に冷却した流動パラフィンに滴下したところ、
内容液中の界面活性剤成分が皮膜液中に拡散し、皮膜液
と内容液の界面張力及び皮膜液と冷却液の界面張力が低
下してしまい、カプセル状にならなかった。
【0048】実施例5 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カ
プリン酸)グリセリン〔ココナードMT花王(株)製〕
6重量%とポリオキシエチレン(平均付加モル数20)
ソルビタントリオレエート12.6重量%〔HLB:1
1〕、ソルビタンセスキオレエート1.4重量%〔HL
B:3.7〕を混合し、〔平均HLB:10.3〕、そ
こに水70重量%を投入し攪拌し水性分散体を得、そこ
にエタノール10重量%を混合した親水性有機溶剤含有
水性分散体を最内ノズルより流量3.7〔g/min〕
で、また中間ノズルよりトリ(カプリル酸カプリン酸)
グリセリンを流量4.4〔g/min〕で、最外ノズル
よりゼラチン30重量%、グリセリン4重量%、水66
重量%の70℃に保った水溶液を流量5.8〔g/mi
n〕で、同時に気相中に吐出させて多層液滴を生成さ
せ、2℃に冷却した流動パラフィンに滴下することによ
り、粒子内の界面活性剤量と油性成分の重量比率が1:
9で、最内層が油性成分と界面活性剤成分と親水性有機
溶剤を含有する水性分散体であり、中間層が油性成分か
らなり、最外層に皮膜形成体を有する界面活性剤含有継
ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプセル粒子の粒子径
Dをノギスで測定したところ平均粒子径は、5.2mm
であり、粒子径分布の変動係数は6.1%であった。平
均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したところ、1.
5mmであった。また皮膜率は41.7重量%であっ
た。
【0049】実施例6 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カ
プリン酸)グリセリン〔ココナードMT花王(株)製〕
6重量%とポリオキシエチレン(平均付加モル数20)
ソルビタントリオレエート12.6重量%〔HLB:1
1〕、ソルビタンセスキオレエート1.4重量%〔HL
B:3.7〕を混合し〔平均HLB:10.3〕、そこ
に水70重量%を投入し攪拌し水性分散体を得、そこに
エタノール10重量%を混合した親水性有機溶剤含有水
性分散体を最内ノズルより流量7.4〔g/min〕
で、また中間ノズルよりトリ(カプリル酸カプリン酸)
グリセリンを流量8.8〔g/min〕で、最外ノズル
よりゼラチン30重量%、グリセリン4重量%、水66
重量%の70℃に保った水溶液を流量11.6〔g/m
in〕でノズルに10Hzの振動を与えながら気相中に
吐出させて多層液滴を生成させ、2℃に冷却した流動パ
ラフィンに滴下することにより、粒子内の界面活性剤量
と油性成分の重量比率が1:9で、最内層が油性成分と
界面活性剤成分を含有する水性分散体であり、中間層が
油性成分からなり、最外層に皮膜形成体を有する界面活
性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプセル粒
子の粒子径Dをノギスで測定したところ平均粒子径は、
4.5mmであり、粒子径分布の変動係数は4.8%で
あった。平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したと
ころ、0.3mmであった。また皮膜率は41.7重量
%であった。
【0050】実施例7 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カ
プリン酸)グリセリン〔ココナードMT花王(株)製〕
6重量%とポリオキシエチレン(平均付加モル数20)
ソルビタントリオレエート12.6重量%〔HLB:1
1〕、ソルビタンセスキオレエート1.4重量%〔HL
B:3.7〕を混合し〔平均HLB:10.3〕、そこ
に水80重量%を投入した水性分散体を最内ノズルより
流量3.7〔g/min〕で、また中間ノズルよりトリ
(カプリル酸カプリン酸)グリセリンを流量4.4〔g
/min〕で、最外ノズルよりアルギン酸ナトリウム
0.8重量%の水溶液を流量5.8〔g/min〕で、
同時に気相中に吐出させ、塩化カルシウム3重量%の水
溶液中に滴下し、粒子内の界面活性剤量と油性成分の重
量比率は1:9で、最内層が油性成分と界面活性剤成分
とからなる水性分散体であり、中間層が油性成分からな
り、最外層に皮膜形成体を有する界面活性剤含有継ぎ目
無しカプセル粒子を得た。該カプセル粒子の粒子径Dを
ノギスで測定したところ平均粒子径は、5.1mmであ
り、粒子径分布の変動係数は6.4%であった。平均皮
膜厚さtはマイクロメータで測定したところ、1.5m
mであった。また皮膜率は41.7重量%であった。
【0051】実施例8 順次増大する直径を有する3重ノズル〔実施例1と同一
のノズル〕を有する装置を用いて、最内ノズルよりトリ
(カプリル酸カプリン酸)グリセリンを流量4.4〔g
/min〕で、また中間ノズルよりトリ(カプリル酸カ
プリン酸)グリセリン〔ココナードMT花王(株)製〕
6重量%とポリオキシエチレン(平均付加モル数20)
ソルビタントリオレエート12.6重量%〔HLB:1
1〕、ソルビタンセスキオレエート1.4重量%〔HL
B:3.7〕を混合し〔平均HLB:10.3〕、そこ
に水80重量%を投入した水性分散体を流量3.7〔g
/min〕で、最外ノズルよりポリスチレン12重量%
のジクロロメタン溶液を流量5.8〔g/min〕で、
同時に気相中に吐出させ、水に滴下し、粒子内の界面活
性剤量と油性成分の重量比率は1:9で、最内層が油性
成分であり、中間層が油性成分と界面活性剤成分とから
なる水性分散体で、最外層が皮膜形成体を有する界面活
性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を得た。次いで該カプ
セル粒子を含有する水分散体を50℃に昇温し、100
Torrの減圧下で2時間で皮膜中のジクロロメタンを
除去し、粒子径Dをノギスで測定したところ平均粒子径
は、4mmであり、粒子径分布の変動係数は7.8%で
あった。平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したと
ころ、0.2mmであった。また皮膜率は7.9重量%
であった。
【0052】実施例9 順次増大する直径を有する3重ノズル〔最内ノズルの内
径2mm、外径2.2mm;中間ノズルの内径2.5m
m、外径2.7mm;最外ノズルの内径3.5mm〕を
有する装置を用いて、トリ(カプリル酸カプリン酸)グ
リセリン〔ココナードMT花王(株)製〕6.6重量%
とポリオキシエチレン(平均付加モル数20)ソルビタ
ントリオレエート10.5重量%〔HLB:11〕、ソ
ルビタンセスキオレエート1.2重量%〔HLB:3.
7〕を混合し〔平均HLB:10.3〕、そこに水8
1.7重量%を投入した水性分散体を最内ノズルより流
量1.4〔g/min〕・線速度0.45〔m/mi
n〕で、また中間ノズルよりトリ(カプリル酸カプリン
酸)グリセリンを流量0.55〔g/min〕・線速度
0.53〔m/min〕で、最外ノズルよりゼラチン3
0重量%、グリセリン4重量%、水66重量%の70℃
で溶解後、45℃に冷却させた水溶液を流量2.193
〔g/min〕・線速度0.52〔m/min〕で同時
に2℃に冷却した流動パラフィンの液相中に吐出させて
多層液滴を生成させ、粒子内の界面活性剤量と油性成分
の重量比率は約1:4で、最内層が油性成分と界面活性
剤成分とからなる水性分散体であり、中間層が油性成分
からなり、最外層が皮膜形成体を有する界面活性剤含有
継ぎ目無しカプセル粒子を得た。なお、上記の条件にお
いて、各ノズルから吐出される液体の最大の線速度は最
小の線速度の1.18倍であった。該カプセル粒子の粒
子径Dをノギスで測定したところ平均粒子径は、7.5
mmであり、粒子径分布の変動係数は6.0%であっ
た。平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定したとこ
ろ、1.2mmで均一であった。また、皮膜率は47重
量%であった。
【0053】実施例10 実施例1で製造した界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル
粒子(カプセル粒子内の水分量は48.7重量%)を、
冷却液の流動パラフィンと固液分離後直ちに2重量倍量
の70%エタノール水溶液(15℃)に投入し、3時間
後同量の80%エタノール水溶液(15℃)に入れ替
え、その後1時間ごとに順次同量の90%エタノール水
溶液(15℃)、99.5%エタノール水溶液(15
℃)に入れ替えてカプセル内の水分除去を行った。その
後同量の20℃のヘキサンに入れ替えカプセル粒子に付
着されていた冷却液を除去し、その後カプセル粒子を2
5℃で30分間乾燥させカプセル粒子内の界面活性剤と
油性成分の重量比率が約1:9で、内層が油性成分と界
面活性剤成分とからなり、最外層が皮膜形成体を有する
界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子を得た。該カプ
セル粒子の粒子径Dをノギスで測定したところ平均粒子
径は、4.2mmであり、粒子径分布の変動係数は5.
9%であった。平均皮膜厚さtはマイクロメータで測定
したところ、0.29mmで均一であった。カプセル粒
子内の水分量は3.0重量%であった。また、皮膜率は
25.3重量%であった。
【0054】
【発明の効果】本発明によると、従来法と異なり、皮膜
に継ぎ目が無くかつ界面活性剤成分および油性成分を含
むカプセル粒子の製造方法を提供することができる。該
カプセル粒子は、外観上も好ましく、粒子径分布がシャ
ープであり、皮膜厚さも均一であり溶解性にも優れる。
また、界面活性剤成分および油性成分を含むため、浴用
品、洗浄品等の分野において有効に利用でき、特に入浴
剤として用いると、皮膚に効能のある油性成分を界面活
性剤により、乳化分散させることができるので有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の製造方法に用いられる製造装置
のノズル部の一例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 最内ノズル 2 中間ノズル 3 最外ノズル 4 最外ノズル入口 5 中間ノズル入口 6 最内ノズル入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/48 A 7329−4C // B01F 17/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次増大する直径を有する少なくとも3
    重以上の多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の
    製造方法において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、
    他のノズルのうち少なくとも1つのノズルより油性成分
    と界面活性剤成分とを含有する水性分散体を、連続的に
    吐出させて多層液滴を形成させた後、該多層液滴の皮膜
    形成用液体を硬化またはゲル化させる事を特徴とする界
    面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 順次増大する直径を有する少なくとも3
    重以上の多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の
    製造方法において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、
    他のノズルのうち少なくとも1つのノズルより油性成分
    と界面活性剤成分と親水性有機溶剤とを含有する水性分
    散体を、連続的に吐出させて多層液滴を形成させた後、
    該多層液滴の皮膜形成用液体を硬化またはゲル化させる
    事を特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 順次増大する直径を有する少なくとも3
    重以上の多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の
    製造方法において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、
    他のノズルのうち少なくとも1つのノズルより油性成分
    と界面活性剤成分とからなる液体を、連続的に吐出させ
    て多層液滴を形成させた後、該多層液滴の皮膜形成用液
    体を硬化またはゲル化させる事を特徴とする界面活性剤
    含有継ぎ目無しカプセル粒子の製造方法。
  4. 【請求項4】 順次増大する直径を有する少なくとも3
    重以上の多重ノズルを用いた継ぎ目無しカプセル粒子の
    製造方法において、最外ノズルから皮膜形成用液体を、
    他のノズルのうち少なくとも1つのノズルより界面活性
    剤成分を、さらに他のノズルのうち少なくとも1つのノ
    ズルより油性成分を連続的に吐出させて多層液滴を形成
    させた後、該多層液滴の皮膜形成用液体を硬化またはゲ
    ル化させる事を特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無しカ
    プセル粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4で得られた界面活性剤含有
    継ぎ目無しカプセル粒子に対して、更にカプセル粒子中
    の水分を除去して粒子内水分濃度を25重量%以下とす
    る事を特徴とする界面活性剤含有継ぎ目無しカプセル粒
    子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4で得られた界面活性剤含有
    継ぎ目無しカプセル粒子に対して、更に親水性有機溶媒
    を用いてカプセル粒子中の水分を抽出除去することを特
    徴とする請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 多重ノズルの各ノズルから吐出される液
    体の線速度のうち、最大の線速度が最小の線速度の1.
    0〜1.3倍であることを特徴とする請求項1〜4記載
    の製造方法。
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