JP2008161817A - 中空マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

中空マイクロカプセルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008161817A
JP2008161817A JP2006355635A JP2006355635A JP2008161817A JP 2008161817 A JP2008161817 A JP 2008161817A JP 2006355635 A JP2006355635 A JP 2006355635A JP 2006355635 A JP2006355635 A JP 2006355635A JP 2008161817 A JP2008161817 A JP 2008161817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow
producing
bubbles
droplet
microcapsule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006355635A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4967101B2 (ja
Inventor
Fumio Takemura
文男 竹村
Hisanori Makuta
寿典 幕田
Takafumi Daiguuji
啓文 大宮司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
University of Tokyo NUC
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST, University of Tokyo NUC filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2006355635A priority Critical patent/JP4967101B2/ja
Publication of JP2008161817A publication Critical patent/JP2008161817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4967101B2 publication Critical patent/JP4967101B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Abstract

【課題】単一の気泡からなり,好ましくは、殻の厚さが2μm以下である粒径1μmから10μmの均一な中空のマイクロカプセルを、短時間に大量に安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させ,気泡の周囲に殻となる水不溶性の高分子物質を凝集沈着させた後、有機溶剤を除去することにより中空マイクロカプセルを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細な粒子径を有する中空のマイクロカプセルを製造する方法に関し、より詳しくは、医療用あるいは化学工業用として利用するのに好適な中空マイクロカプセルの製造方法に関する。
マイクロカプセルの製造方法には大きく分けて界面重合法、コアセルベーション法、界面沈殿法などがあり(例えば、非特許文献1参照)、原理的には微粒化した芯物質を適当な媒質中に分散し、次いで微粒子の膜で被覆する方法である。
界面重合法は、界面における重合反応をマイクロカプセル化に利用するもので、多くの場合に縮重合反応が利用される。例えば、油溶性モノマーとしては酸クロライド、セバコイルクロライド、テレフタル酸クロライド、水溶性モノマーとしてポリアミン、ポリフェノールを用い、壁物質としてポリアミドやポリエーテルを用いて重合反応を起こし被膜することができる。コアセルベーション法は相分離とそれに基づく界面化学的な変化を利用している。例としては、ゼラチン−アラビアゴムの組み合わせによるマイクロカプセルが有名である。界面沈殿法は温度やpH等の条件の違いによる溶解度の差を利用して、液中に分散させた芯物質の表面に壁物質を付着させてカプセル化する方法である。
しかし、これらの方法はいずれも液体あるいは固体を芯物質として利用しており、気体を芯物質としてマイクロカプセル化、すなわち中空のカプセルを界面重合法、コアセルベーション法、界面沈殿法などで生成した例ではない。
一方、気体を芯物質とする中空マイクロカプセルの製造方法としては、液体を内包するマイクロカプセルを作製し、ついでその内部の液体を抽出して中空にする方法(例えば、特許文献1、2参照)、あるいは同様のマイクロカプセルを熱膨張させてマイクロカプセルを生成する技術(例えば、特許文献3)等が知られている。
しかし、従来の、液体を内包するマイクロカプセルを生成し、その内部の液体を外部に排出して中空にする方法では、液体の抽出のプロセスが複雑で、かつ排出方法によっては中空カプセルが球状を保てない場合もある。また、抽出等に時間がかかることから大量にマイクロカプセルを生産することは難しく、コストも高くなり、さらに微粒化が難しく大きさの均一性を整えることが困難であり、そのために長い時間を要することから生産効率が極めて低いといった、問題点がある。
一方、熱膨張を利用する方法では気体を急激に膨張させるという手段を講じる必要があり、またその原理上、10μm以下のカプセルを作ることは難しく大きさもそろえることは困難であった。
また、これまでの通常のマイクロカプセルの製法では生成の初期において芯物質を乳化分散させる必要があった。
このような問題点を解消するために、本発明者等は、先に、「水に難溶性の液体中に水に不溶なマイクロカプセルの殻となる物質を少量溶解させ、その混合溶液を水中に乳化分散させた乳化液中に気泡を発生させ、該気泡の周囲に殻物質を凝集沈着させた、直径1μmから100μmの中空のマイクロカプセルを製造する方法」を提案した(特許文献4)。
しかしながら、その後の本発明者等の検討によれば、この方法は、10μm以下のサイズを持つ比較的均一な粒子を作成することはできるものの,発泡状態を制御することが難しく,多数の気泡が含まれたりあるいは全く含まれなかったりする場合があり、単一の気泡からなり、その粒径が小さく、かつ均一な中空マイクロカプセルの更なる製造方法の研究開発が必要であることが判明した。
監修 近藤保「最新マイクロカプセル化技術」(昭和62年12月21日、総合技術センター発行)p.3〜p.36 特表平9−508067号公報 特開2002−105104号公報 特公平3−79060号公報 特願2005−378475
本発明は、上記のような従来技術の実情に鑑みなされたものであって、その目的は、単一の気泡からなり,好ましくは、殻の厚さが2μm以下である粒径1μmから10μmの均一な中空のマイクロカプセルを、短時間に大量に安価に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、本発明者らがすでに提案した上記特願2005−378475に記載した方法を発展させ,マイクロカプセルの殻となる水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に、混合・乳化分散することなく、液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させると,意外にも内部に確実に単一の気泡を含み、殻の厚さが2μm以下であり、粒径1μmから10μmの均一な中空のマイクロカプセルが得られることを見出し,これらの知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
(1)水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に、液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させ,気泡の周囲に殻となる水不溶性の高分子物質を凝集沈着させた後、有機溶剤を除去することを特徴とする中空マイクロカプセルの製造方法。
(2)中空マイクロカプセルが、単一の気泡とそれを被覆する殻からなり、そのカプセル直径が1μmから10μmの範囲内にあることを特徴とする(1)に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(3)液滴の直径が、中空マイクロカプセルの粒子径の100〜1000倍であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(4)液滴内に均一な径を持つ多数の気泡を発泡させることを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(5)液滴内に加圧ガスを溶解させ、過飽和状態を維持させた後、減圧し過飽和状態を解除して発泡させることを特徴とする(4)に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(6)発泡後、液滴内の有機溶剤を除去することにより高分子物質の濃度を高め、気泡の周囲に高分子物質を凝集沈着させることを特徴とする(1)から(5)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(7)液滴が固化する前にその表面に生成する中空マイクロカプセルを分離することを特徴とする(1)から(6)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(8)水媒体が、液滴の融合防止剤を含有することを特徴とする(1)から(7)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(9)高分子物質が生分解性あるいは生体適合性を持つポリマーであることを特徴とする(1)から(8)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
(10)高分子物質の濃度を変化させ、マイクロカプセルの殻の膜厚を制御することを特徴とする(1)から(9)の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
本発明によれば、たとえば、以下のような作用効果が奏せられる。
(1)マイクロカプセルの殻となる高分子物質(以下、殻物質ともいう)を含む有機溶剤の液滴を点在させ,液滴内部で発生させた微細気泡の各々の気液界面において殻物質を固化させて安定させることから、確実に単一の気泡を内部に含む中空のマイクロカプセルを製造することができ、品質と収率の大幅な向上が可能となる。
(2)粒径1μmから10μmの均一な中空のマイクロカプセルを製造できることから,超音波による血管造影剤などにも適用可能である。実際,生分解性のポリマーの一種であるポリ乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)で作成した造影剤用の非球体ポーラス体(J. A. Straub et al., Porous PLGA microparticles: AI-700, an intravenously administered ultrasound contrast agent for use in echocardiography, Journal of Controlled Release 108(2005), pp. 21-32.)と比較しても,本カプセルは球体かつ均一な薄い殻を持つカプセルであることから,その音響特性はより優れたものになる。
(3)カプセルの殻として高分子物質を原料とするので、殻形成が迅速で、幅広い、種々の中空ポリマーマイクロカプセルに適用でき、生分解性のポリマーを殻物質にした中空マイクロカプセルも生成できる。
(4)高分子物質の濃度を変化させ、マイクロカプセルの殻の膜厚を制御することができる。
本発明の中空マイクロカプセルの製造方法は、マイクロカプセルの殻となる水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に、乳化分散することなく、液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させ,気泡の周囲に殻となる水不溶性の高分子物質を凝集沈着させた後、有機溶剤を除去することを特徴としている。
すなわち、本発明方法においては、まず、マイクロカプセルの殻となる水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に、乳化分散することなく、液滴として点在させる。
ここでいう、「有機溶剤溶液を水媒体中に、液滴として点在させる」とは、「混合操作や攪拌操作更には乳化分散する操作を行わずに、有機溶剤溶液を水媒体中に添加することにより、水媒体中に有機溶剤溶液の液滴を数多く点状に作製すること」を意味する。
このように、水媒体中に有機溶剤溶液を液滴として点在させて、発泡させると、後記の図1に示されるように、その内部に多数の均一な気泡が整然と発生する。また、液滴(滴状溶液)であることから、その粒径がエマルジョンの場合の比し極めて大きく、有機溶剤の乾燥速度や液滴の固化速度を遅くすることができる。
このため、本方法によれば、気泡径が著しく異なるマイクロカプセルや気泡が合一した不均一なマイクロカプセルあるいは気泡の全く存在しないカプセルの生成を防止することができ、単一の気泡からなり、その表面に殻物質が均一に被覆された中空マイクロカプセルを効率よく製造することができる。
この場合、殻物質を含む有機溶剤溶液の液滴ではなく、その水−乳化分散液(エマルジョン)や混合攪拌分散液を用いた場合には、気泡径が著しく異なるマイクロカプセルや気泡が合一した不均一なマイクロカプセルあるいは気泡の全く存在しないカプセルが生成してしまい、本発明のような適正な中空マイクロカプセルを得ることができない。
すなわち、殻物質を含む液滴に、発泡現象を利用してその内部に気泡を発生させると,図1に示すように液滴内部に大きさが1〜数μmの均一な多数の気泡群を含む状態となる。これに対して、殻物質を含むエマルジョン分散液の場合には、図2に示すような不均一な気泡群を含む状態となる。
よって,1〜数μmの均一な多数の気泡群を含む状態は,発生した気泡サイズより十分な大きさの液滴により達成できるが、エマルジョン分散液でこのような気泡群を内包することは困難となる。
また、1〜数μmの均一な多数の気泡群を含む状態になった液滴内部では,殻物質が表面エネルギーの違いから気泡界面に凝集沈着し,速やかに該気泡の周囲に殻物質が取り囲み気泡表面が安定化し、このことにより容易にそのカプセル構造が壊れない状態が実現される。またエマルジョンに比べ液滴の直径が大きいので、有機溶剤の乾燥速度が遅くなり、固化速度も遅くなるために.中空マイクロカプセルを固化前に効率よく取得することができるが、エマルジョン分散液を用いた場合には、有機溶剤の乾燥速度が速いため、このような作用効果は奏することができない。
本発明において用いるマイクロカプセルの殻となる水不溶性の高分子物質としては、水に不溶であり、気泡の表面に被膜形成能を有するものであれば、いずれの高分子物質も使用できる。
このような高分子物質としては、たとえば、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸とグリコール酸との共重合体、ポリ−ε−カプロラクトンおよびε−カプロラクトンと乳酸もしくはグリコール酸との共重合体、タンパク質などの生分解性あるいは生体適合性の高分子などが挙げられる。
本発明で好ましく使用される高分子物質は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸とグリコール酸との共重合体、ポリ−ε−カプロラクトンおよびε−カプロラクトンと乳酸もしくはグリコール酸との共重合体、タンパク質などの生分解性あるいは生体適合性の高分子である。
本発明で用いる水難溶性の有機溶剤とは、水100gに対する溶解度(20℃で)が好ましくは5g以下、より好ましくは2g以下のものをいい、このような要件を満たすものあれば何れのものも使用できるが、低沸点(好ましくは沸点5〜50℃)および易揮発性である塩素系有機溶剤たとえば塩化メチレン、クロロホルムなどが好ましく用いられる。
前記殻物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を調製するには、水難溶性の有機溶剤に殻物質を溶解させればよい。
有機溶剤に対する殻物質の使用濃度に格別の制限はないが、殻物質を水難溶性の有機溶剤に対し、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1〜10質量%含有させる。この殻物質の濃度を調製することにより、中空マイクロカプセルの膜厚を所望により調製することができ、たとえば2mm以下のような薄いものとすることも可能である。
つぎに、本発明方法においては、前記殻物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液の液滴を水媒体中に点在させる。点在させるに当たって留意すべきことは、有機溶剤溶液を水媒体に滴状に添加することである。滴状に添加する方法としては、たとえばマイクロシリンジによって静かに液体を導入して所望の液滴を生成するなどの方法が採られる。
界面活性剤を用いた乳化分散法や混合攪拌法では、所望の液滴を形成することができない。
本発明方法においては、水媒体、殻物質および有機溶剤の使用量に特に制限はないが、水媒体100gに対し、有機溶剤及び殻物質を合計で20g以下、好ましくは1〜10gの割合で用いることが好ましい。
また、本発明においては、上記液滴が水中で融合しないように,融合防止剤を添加することもできる。このような融合防止剤としては、界面活性効果を有するような機能を有する物質を選定すればよい。このような合体防止剤としては、たとえば、ポリビニルアルコール、胆汁酸塩,アルギン酸塩,ポリエチレングリコールなどが挙げられる。特に好ましいこの態様として、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液あるいは人体への影響の少ない胆汁酸塩水溶液を挙げることができ、その界面活性剤濃度は0.5〜2.0(質量)%が好ましい。
上記液滴の直径は、その内部に取り込まれる気泡の大きさ、水媒体−有機溶剤溶液界面の曲率比、気泡の浮力などを勘案して適宜定められるが、液滴が小さい場合には液滴からの有機溶媒乾燥速度が速すぎ,カプセルを液滴より取り出す前に固化してしまうこと,液滴が大きい場合は液滴が球形を保てずに水媒体−有機溶剤溶液界面の曲率比が大きくなり,浮力により気泡がカプセルより離脱しやすい状態となることなどの観点からみて、所望とする中空マイクロカプセルの粒径の50〜5000倍好ましくは100〜1000倍とすることが望ましい。
本発明方法においては、殻物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を水媒体中に乳化分散することなく、液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させる。
気泡を発泡させる手段に特に制限はなく、たとえば加圧ガスを溶液内に封入した後減圧する、加圧ガス封入法が好ましく使用される。
気泡となるガスは殻物質等に不活性なものであればどのようなものでもよく、たとえば窒素ガス、ヘリウムガス、水素ガス等が挙げられるが、取り扱いやコストの面から空気が最適である。
ガスの封入圧力に特に制限はないが、0.20MPa(2気圧)以上、好ましくは0.30MPa(3気圧)以上に保持するが、高くても2.0MPa(20気圧)程度である。
本発明方法においては、ガスを液滴内に溶解した後、常圧まで減圧し、発泡現象を利用することにより大量の微細気泡を液滴内に作製することができる。
発泡状態が良好でない場合には、例えば超音波などの衝撃を与えることで、過飽和状態を解除すると、気泡の発泡性が改善され、多数の均一な気泡を形成することができる。
本発明方法においては、気泡を発生させた後、気泡の周囲に殻物質が凝集沈着するが、その後、有機溶剤を除去することにより中空マイクロカプセルを得ることができる。
気泡の周囲に殻物質を効率的に凝集沈着させるには、発泡後、たとえば、水媒体系に追加的な水(有機溶剤の溶解度を高めるための水)を添加し、液滴内の有機溶剤を水中に吸収(溶解)させ、液滴内の殻物質の濃度を高め、気泡の周囲に高濃度の殻物質を凝集沈着させることが好ましい。また、液滴が固化する前にその表面に存在する各中空マイクロカプセルの各々を,水溶液を静止させた状態でも問題はないが,液滴周囲に穏やかな流れを生成して表面に生じたカプセルを素早く離脱させる態様を採ることが望ましい。
得られた中空マイクロカプセルを含有する水溶液からの中空マイクロカプセルの分離はろ過などの分離手段によって容易によって行うことができる。
本発明方法によれば、使用した微細気泡とほぼ同様の粒径を持つ、中空マイクロカプセルを製造することができ、例えば、1μm〜10μm程度の微細気泡を用いれば、これとほぼ同様の粒径を持つ中空マイクロカプセルを得ることができる。
また、本発明方法では、殻物質を含む液滴を点在させ,液滴内部で発生させた微細気泡の各々の気液界面において殻物質を固化させて安定させることから、確実に単一の気泡を内部に含む中空のマイクロカプセルを製造することができ、品質と収率の大幅な向上が可能となる。
また、直径1μmから10μmの均一な中空のマイクロカプセルを製造できることから,超音波による血管造影剤などにも適用可能であり、従来品と比較しても,本カプセルは球体かつ均一な薄い殻を持つカプセルであることから,その音響特性はより優れたものになる。
また、カプセルの殻として高分子物質を原料とするので、殻形成が迅速で、幅広い、種々の中空ポリマーカプセルに適用でき、生分解性のポリマーを殻物質にした中空マイクロカプセルも生成できる。
更には、水難溶性有機溶剤中のポリマー濃度を変化させ、マイクロカプセルの殻の膜厚を制御することができる。
また、本発明の方法で得られる中空マイクロカプセルは、他のさまざまな用途に応用でき、化学工業用としては表面に触媒粒子等を吸着させることにより、沈降しない触媒として利用することができ、さらに、光の屈折率や透過率が中実の粒子と異なるため、光学材料あるいは化粧品等の分野にも応用することが可能である。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
(1)300mLガラス圧力容器に濃度1%のポリビニルアルコール(PVA)水溶液100gを入れた。ポリ乳酸0.01gを塩化メチレン5mLに溶解させた溶液を,シリンジを用いて、上記PVA水溶液中に滴下し,直径0.5mmから5mmの塩化メチレン溶液の液滴(液滴)(図3)を作製し,水溶液中に沈めた。このとき液滴を乳化分散および攪拌しないように操作した。
(2)つぎにガラス圧力容器内を0.40MPa(4気圧)の空気で1時間加圧し,塩化メチレン液滴を含む水溶液中全体に空気を溶解させた。ガラス圧力容器を液滴同士が合体しないように静かに大気圧まで減圧し、塩化メチレン液滴中に数μmのサイズを持つ多数の気泡を作製した(図1)。なお、超音波による圧力刺激を与えて泡を促進させた。
(3)ついで、塩化メチレンが水溶液に少量溶解する性質を利用して,水を添加し、塩化メチレン液滴内部から塩化メチレンを数時間程度かけて徐々に水に吸収させた。塩化メチレンが水に吸収されることにより,時間の経過と共に液滴サイズが小さくなるとともに液滴中のポリ乳酸の濃度が上昇した(図4)。また,吸収された塩化メチレンはその高い揮発性により大気中に蒸散した。
(4)この発泡で液滴内に生じた気泡の周囲には速やかにポリ乳酸が凝集沈着し,薄い殻を生成して安定することから,塩化メチレン吸収過程ともに液滴表面に一つの気泡を含んだ多数の中空カプセルが現れた(図5)。
(5)液滴内の塩化メチレンが全て吸収され完全に固まる前に,表面に現れた中空カプセルを水溶液中に分離放出させることにより,一つの液滴より直径が1μm〜10μmの多数の中空カプセルを得ることができた。
(6)塩化メチレンが全て水に吸収され,大気中に蒸散した後,水溶液中には最終的にポリ乳酸を殻物質とする中空マイクロカプセルと50μm〜200μmの大きさを持つポリ乳酸中実粒子が生起した。図6にポリ乳酸中実粒子を示す.表面がクレーター状になっており,カプセルが分離した形跡がしっかりと残っていることが分かる。
(7)フィルターを用いてポリ乳酸粒子を濾別し、濾液中の水分を蒸散させて生成した中空マイクロカプセルを得た。
得られた中空マイクロカプセルの粒径分布を,図5に示した顕微鏡写真より,表面に生じたカプセル直径を直接測定して求めた.その結果を図7に示す。図7から、粒径分布が均一でほぼ10μm以下のサイズとなっていることがわかる。
なお、ポリ乳酸に水に溶解しない蛍光物質を含有させて作成した本中空マイクロカプセルの蛍光写真を図8に示す。蛍光している部分がポリ乳酸の存在する部分である。図8から、本カプセルはその内部に一つの気泡を含み、殻の厚さが2μm〜10μmの気泡から形成されていることがわかる。
塩化メチレン液滴内に発生する気泡の状態説明図 ポリ乳酸を含む塩化メチレン溶液の乳化分散液を用いて得た中空マイクロカプセルの光学顕微鏡写真 気泡を発生させる前の塩化メチレン液滴の説明図 塩化メチレン液滴の直径の経時変化を収めた光学顕微鏡写真 塩化メチレン液滴表面に生成する、単一の気泡からなる多数の中空マイクロカプセルの光学顕微鏡写真 ポリ乳酸中実粒子の走査型電子顕微鏡写真 本中空マイクロカプセルの粒径分布の測定図 蛍光物質を含有するポリ乳酸から得られた中空マイクロカプセルの蛍光画像

Claims (10)

  1. 水不溶性の高分子物質を含む水難溶性の有機溶剤溶液を、水媒体中に液滴として点在させた後,該液滴内部に気泡を発泡させ,気泡の周囲に殻となる水不溶性の高分子物質を凝集沈着させた後、有機溶剤を除去することを特徴とする中空マイクロカプセルの製造方法。
  2. 中空マイクロカプセルが、単一の気泡とそれを被覆する殻からなり、そのカプセル直径が1μmから10μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  3. 液滴の直径が、中空マイクロカプセルの粒子径の100〜1000倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  4. 液滴内に均一な径を持つ多数の気泡を発泡させることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  5. 液滴内に加圧ガスを溶解させ、過飽和状態を維持させた後、減圧し過飽和状態を解除して発泡させることを特徴とする請求項4に記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  6. 発泡後、液滴内の有機溶剤を水中に吸収させることにより高分子物質の濃度を高め、気泡の周囲に高分子物質を凝集沈着させることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  7. 液滴が固化する前にその表面に生成する中空マイクロカプセルの各々を分離することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  8. 水媒体が、液滴の融合防止剤を含有することを特徴とする1から7の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  9. 高分子物質が生分解性あるいは生体適合性を持つポリマーであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
  10. 高分子物質の濃度を変化させ、マイクロカプセルの殻の膜厚を制御することを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の中空マイクロカプセルの製造方法。
JP2006355635A 2006-12-28 2006-12-28 中空マイクロカプセルの製造方法 Active JP4967101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006355635A JP4967101B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 中空マイクロカプセルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006355635A JP4967101B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 中空マイクロカプセルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008161817A true JP2008161817A (ja) 2008-07-17
JP4967101B2 JP4967101B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=39691993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006355635A Active JP4967101B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 中空マイクロカプセルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4967101B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010090104A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Postech Academy-Industry Foundation X線を利用した流動情報測定用カプセル及びこれを利用した流動情報測定方法
JP2010149024A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Sekisui Chem Co Ltd マイクロカプセルの製造方法、マイクロカプセル、光学シート及び表皮材
JP2012011268A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Okayama Univ 生分解性中空微粒子およびその製造方法
JP2012517337A (ja) * 2009-02-09 2012-08-02 スウェツリー・テクノロジーズ・アクチボラゲット ポリマーシェル
JP2016056317A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 国立大学法人 東京大学 マイクロバブル含有ポリマー溶液及び該ポリマー溶液製造方法
JP2016104012A (ja) * 2010-02-22 2016-06-09 ラブストアLabstore 天然運搬システムへの材料の封じ込め
US9993397B2 (en) 2010-11-23 2018-06-12 Conopco Inc. Composite particles and compositions with composite particles
JP2018193500A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 株式会社日本触媒 生分解性樹脂粒子
JP2019210256A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 株式会社日本触媒 生分解性樹脂粒子を含む化粧料用組成物
CN114534648A (zh) * 2022-01-26 2022-05-27 湖北特斯特乐新材料科技有限责任公司 一种制备光固化载水胶囊的装置及光固化载水胶囊的制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04226923A (ja) * 1990-05-18 1992-08-17 Sintetica Sa 超音波検査のために液体キャリヤーにおける懸濁液として有用な高分子ガス又は空気充填マイクロバルーン
JPH05228359A (ja) * 1991-12-27 1993-09-07 Reika Kogyo Kk 中空粒子の製造装置及び製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04226923A (ja) * 1990-05-18 1992-08-17 Sintetica Sa 超音波検査のために液体キャリヤーにおける懸濁液として有用な高分子ガス又は空気充填マイクロバルーン
JPH05228359A (ja) * 1991-12-27 1993-09-07 Reika Kogyo Kk 中空粒子の製造装置及び製造方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010090104A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Postech Academy-Industry Foundation X線を利用した流動情報測定用カプセル及びこれを利用した流動情報測定方法
JP2010149024A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Sekisui Chem Co Ltd マイクロカプセルの製造方法、マイクロカプセル、光学シート及び表皮材
EP2393585B1 (en) * 2009-02-09 2019-03-06 Cellutech AB Polymer shells
JP2012517337A (ja) * 2009-02-09 2012-08-02 スウェツリー・テクノロジーズ・アクチボラゲット ポリマーシェル
US10099192B2 (en) 2009-02-09 2018-10-16 Cellutech Ab Polymer shells
US9795990B2 (en) 2010-02-22 2017-10-24 Incredible Foods, Inc. Enclosing materials in natural transport systems
JP2016104012A (ja) * 2010-02-22 2016-06-09 ラブストアLabstore 天然運搬システムへの材料の封じ込め
JP2012011268A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Okayama Univ 生分解性中空微粒子およびその製造方法
US9993397B2 (en) 2010-11-23 2018-06-12 Conopco Inc. Composite particles and compositions with composite particles
JP2016056317A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 国立大学法人 東京大学 マイクロバブル含有ポリマー溶液及び該ポリマー溶液製造方法
JP2018193500A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 株式会社日本触媒 生分解性樹脂粒子
JP7014528B2 (ja) 2017-05-19 2022-02-01 株式会社日本触媒 生分解性樹脂粒子
JP2019210256A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 株式会社日本触媒 生分解性樹脂粒子を含む化粧料用組成物
CN114534648A (zh) * 2022-01-26 2022-05-27 湖北特斯特乐新材料科技有限责任公司 一种制备光固化载水胶囊的装置及光固化载水胶囊的制备方法
CN114534648B (zh) * 2022-01-26 2024-05-21 湖北特斯特乐新材料科技有限责任公司 一种制备光固化载水胶囊的装置及光固化载水胶囊的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4967101B2 (ja) 2012-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4967101B2 (ja) 中空マイクロカプセルの製造方法
JP4704039B2 (ja) 多孔性ビーズおよびその製造方法
Alex et al. Encapsulation of water-soluble drugs by a modified solvent evaporation method. I. Effect of process and formulation variables on drug entrapment
Porta et al. Continuous supercritical emulsions extraction: a new technology for biopolymer microparticles production
Atkin et al. Preparation of aqueous core/polymer shell microcapsules by internal phase separation
Li et al. Microencapsulation by solvent evaporation: State of the art for process engineering approaches
US20050191491A1 (en) Polymer coating/encapsulation of nanoparticles using a supercritical antisolvent process
Shiga et al. Preparation of poly (D, L‐lactide) and copoly (lactide‐glycolide) microspheres of uniform size
Xu et al. Preparation of particle-stabilized oil-in-water emulsions with the microchannel emulsification method
EP1742729B1 (en) Process for production of ionically crosslinked polysaccharide microspheres
TW200844164A (en) Cellulose fine particle, dispersion liquid thereof and dispersion body thereof
JP2012520173A (ja) コロイド状粒子のような粒子を使用するテンプレーティングのシステムおよび方法
Tarun et al. Patented microencapsulation techniques and its application
Bodmeier et al. Process and formulation variables in the preparation of wax microparticles by a melt dispersion technique. II. W/O/W multiple emulsion technique for water-soluble drugs
Miyazaki et al. Effect of temperature-increase rate on drug release characteristics of dextran microspheres prepared by emulsion solvent evaporation process
Imbrogno et al. Polycaprolactone multicore-matrix particle for the simultaneous encapsulation of hydrophilic and hydrophobic compounds produced by membrane emulsification and solvent diffusion processes
Reverchon et al. Supercritical fluid processing of polymers: composite particles and porous materials elaboration
EP2883605A1 (en) Microcapsule-manufacturing process and microcapsules
JP2007021315A (ja) 中空マイクロカプセルの製造方法
Heiskanen et al. Effect of concentration and temperature on the properties of the microspheres prepared using an emulsion–solvent extraction process
JP2007196223A (ja) 中空マイクロカプセルの製造方法
Sakurai et al. Hollow polylactic acid microcapsules fabricated by gas/oil/water and bubble template methods
Vladisavljević Integrated membrane processes for the preparation of emulsions, particles and bubbles
Dohnal et al. Fabrication of composite microcapsules by drop-on-demand inkjet: effect of precursor composition on the process limits
Makuta et al. Simple fabrication of hollow poly-lactic acid microspheres using uniform microbubbles as templates

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120301

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4967101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250