JPH0651867B2 - 無電解めっき用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法 - Google Patents
無電解めっき用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法Info
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- JPH0651867B2 JPH0651867B2 JP13025388A JP13025388A JPH0651867B2 JP H0651867 B2 JPH0651867 B2 JP H0651867B2 JP 13025388 A JP13025388 A JP 13025388A JP 13025388 A JP13025388 A JP 13025388A JP H0651867 B2 JPH0651867 B2 JP H0651867B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリント配線板構造のために用いる無電解め
っき用接着剤に関し、特に耐熱性,電気絶縁性,化学的
安定性および接着性に優れた接着剤と、この接着剤を用
いたプリント配線板の製造方法とを提案する。
っき用接着剤に関し、特に耐熱性,電気絶縁性,化学的
安定性および接着性に優れた接着剤と、この接着剤を用
いたプリント配線板の製造方法とを提案する。
近年、エレクトロニクスの進歩はめざましく、これに伴
い電子機器はより一層の小型化あるいは高速化が必要と
なっている。このために、プリント配線板、特にICや
LSIなどの部品を装着したプリント配線板について
は、ファインパターンによる高密度化および高い信頼性
が求められている。
い電子機器はより一層の小型化あるいは高速化が必要と
なっている。このために、プリント配線板、特にICや
LSIなどの部品を装着したプリント配線板について
は、ファインパターンによる高密度化および高い信頼性
が求められている。
従来、プリント配線板への導体回路の形成技術として
は、基板に銅箔を積層した後、フォトエッチングする形
式のエッチドフォイル方法と呼ばれる方法が代表的であ
る。この方法は、基板との密着性に優れた導体回路を形
成することができるという特徴があるが、一方では銅箔
の厚さが厚いためにエッチングにより高精度のファイン
パターンが得難いという大きな欠点があり、さらに製造
工程も複雑で効率が良くないなどの問題点もあった。
は、基板に銅箔を積層した後、フォトエッチングする形
式のエッチドフォイル方法と呼ばれる方法が代表的であ
る。この方法は、基板との密着性に優れた導体回路を形
成することができるという特徴があるが、一方では銅箔
の厚さが厚いためにエッチングにより高精度のファイン
パターンが得難いという大きな欠点があり、さらに製造
工程も複雑で効率が良くないなどの問題点もあった。
そこで最近では、配線板に導体回路を形成するために、
ジエン系合成ゴムを含む接着剤を基板表面に塗布して接
着層を形成し、この接着層の表面を粗化した後、無電解
めっきを施して導体回路を形成するアディテイブ方が脚
光を浴びている。
ジエン系合成ゴムを含む接着剤を基板表面に塗布して接
着層を形成し、この接着層の表面を粗化した後、無電解
めっきを施して導体回路を形成するアディテイブ方が脚
光を浴びている。
しかしながら、この既知方法の下で使用されている接着
剤は、組成中に合成ゴムを含むため、例えば高温時に密
着強度が大きく低下したり、はんだ付けの際に無電解め
っき膜がふくれるなどの欠点があった。また、耐熱性が
低く、表面抵抗などの電気特性が充分でないために、適
用範囲がかなり制限されるという欠点があった。
剤は、組成中に合成ゴムを含むため、例えば高温時に密
着強度が大きく低下したり、はんだ付けの際に無電解め
っき膜がふくれるなどの欠点があった。また、耐熱性が
低く、表面抵抗などの電気特性が充分でないために、適
用範囲がかなり制限されるという欠点があった。
また、こうして無電解めっきによる導体パターンを形成
するために用いる「プリント配線板用樹脂組成物」とし
ては、特開昭53−140344号公報に開示されているような
ものがある。しかしながら、この組成物は、該組成物中
の球状粒子を形成する熱硬化性樹脂成分が蝕刻(酸化剤
による処理)されていない、いわゆる酸化剤に対して不
溶性のものである。この樹脂組成物が蝕刻粗化されて得
られる基板上の接着層は、深さ20μm程度の凹凸となる
ため、この接着層の上に形成される導体は微細パターン
のものが得難く、パターン間の絶縁性も不良となり易
く、さらに耐熱性や電気特性に劣るから、部品などを実
装する上においては好ましくないという欠点があった。
するために用いる「プリント配線板用樹脂組成物」とし
ては、特開昭53−140344号公報に開示されているような
ものがある。しかしながら、この組成物は、該組成物中
の球状粒子を形成する熱硬化性樹脂成分が蝕刻(酸化剤
による処理)されていない、いわゆる酸化剤に対して不
溶性のものである。この樹脂組成物が蝕刻粗化されて得
られる基板上の接着層は、深さ20μm程度の凹凸となる
ため、この接着層の上に形成される導体は微細パターン
のものが得難く、パターン間の絶縁性も不良となり易
く、さらに耐熱性や電気特性に劣るから、部品などを実
装する上においては好ましくないという欠点があった。
以上説明したように、従来、耐熱性,電気絶縁性、化学
的安定性および基板と無電解めっき膜との密着性などが
ともに優れ、しかも取扱いの簡単な無電解めっき用接着
剤というのは未だ知られていないし、またこのような接
着剤を用いたプリント配線板の製造は未だ試みられてい
ないのが実情である。
的安定性および基板と無電解めっき膜との密着性などが
ともに優れ、しかも取扱いの簡単な無電解めっき用接着
剤というのは未だ知られていないし、またこのような接
着剤を用いたプリント配線板の製造は未だ試みられてい
ないのが実情である。
これに対し、本発明者らは先に、前述の如き欠点を解消
すべく種々研究し、特願昭60−118898号(特開昭61-276
875号)にかかる発明を提案した。
すべく種々研究し、特願昭60−118898号(特開昭61-276
875号)にかかる発明を提案した。
しかしながら、この発明に先行して提案した前記発明に
かかる接着剤は、耐熱性樹脂微粉末とマトリックス耐熱
性樹脂の酸化剤に対する溶解性に顕著な差がないと、ア
ンカーが不明確に成り易いという解決課題を残してい
た。
かかる接着剤は、耐熱性樹脂微粉末とマトリックス耐熱
性樹脂の酸化剤に対する溶解性に顕著な差がないと、ア
ンカーが不明確に成り易いという解決課題を残してい
た。
本発明の目的は、従来の無電解めっき用接着剤が有する
前述の如き欠点および先行技術が抱えている課題を解消
し、耐熱性,電気特性および無電解めっき膜との密着性
が極めて優れ、かつ比較的容易に実現できる無電解めっ
き用接着剤を提案すると共に、この接着剤を用いてプリ
ント配線板を有利に製造する方法とについて提案する。
前述の如き欠点および先行技術が抱えている課題を解消
し、耐熱性,電気特性および無電解めっき膜との密着性
が極めて優れ、かつ比較的容易に実現できる無電解めっ
き用接着剤を提案すると共に、この接着剤を用いてプリ
ント配線板を有利に製造する方法とについて提案する。
そこで本発明者らは、本発明者らがこの発明に先行して
提案した前記先行発明の改良を目指し、より一層明確な
アンカーを容易に形成するのに好適な接着剤を開発すべ
く鋭意研究した結果、酸化剤に対して可溶性の母粒子の
表面に酸化剤に対して不溶性の微粉末をまぶしてなる擬
似粒子を用いることにより、前述の課題を有利に解消す
ることができることを知見し、本発明を完成するに到っ
た。すなわち、本発明は、 酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂粉末の
表面に、酸化剤に対して不溶性である硬化ずみ耐熱性樹
脂微粉末あるいは酸化剤に対して不溶性の無機微粉末の
いずか少なくとも一種を付着させてなるアンカー形成用
擬似粒子を、硬化処理することにより酸化剤に対して難
溶性となる未硬化の耐熱性樹脂液中に分散させてなる無
電解めっき用接着剤、 基板上に、酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱性
樹脂粉末の表面に、この粉末よりも粒径の小さい,酸化
剤に対して不溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末もし
くは酸化剤に対して不溶性の無機微粉末のいずれか少な
くとも一種を付着させてなる,アンカー形成用擬似粒子
を、硬化処理することにより酸化剤に対して難溶性とな
る未硬化の耐熱性樹脂液中に、分散させてなる無電解め
っき用接着剤を塗布し、乾燥硬化させて接着剤層を形成
し、前記接着剤層の表面部分に分散している前記耐熱性
樹脂微粉末の少なくとも一部を溶解除去してこの接着剤
層の表面を粗化し、次いでこの接着粗化表面上に触媒を
付与して活性化を施した後、無電解めっきを施すことを
特徴とするプリント配線板の製造方法、 を提案する。
提案した前記先行発明の改良を目指し、より一層明確な
アンカーを容易に形成するのに好適な接着剤を開発すべ
く鋭意研究した結果、酸化剤に対して可溶性の母粒子の
表面に酸化剤に対して不溶性の微粉末をまぶしてなる擬
似粒子を用いることにより、前述の課題を有利に解消す
ることができることを知見し、本発明を完成するに到っ
た。すなわち、本発明は、 酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂粉末の
表面に、酸化剤に対して不溶性である硬化ずみ耐熱性樹
脂微粉末あるいは酸化剤に対して不溶性の無機微粉末の
いずか少なくとも一種を付着させてなるアンカー形成用
擬似粒子を、硬化処理することにより酸化剤に対して難
溶性となる未硬化の耐熱性樹脂液中に分散させてなる無
電解めっき用接着剤、 基板上に、酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱性
樹脂粉末の表面に、この粉末よりも粒径の小さい,酸化
剤に対して不溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末もし
くは酸化剤に対して不溶性の無機微粉末のいずれか少な
くとも一種を付着させてなる,アンカー形成用擬似粒子
を、硬化処理することにより酸化剤に対して難溶性とな
る未硬化の耐熱性樹脂液中に、分散させてなる無電解め
っき用接着剤を塗布し、乾燥硬化させて接着剤層を形成
し、前記接着剤層の表面部分に分散している前記耐熱性
樹脂微粉末の少なくとも一部を溶解除去してこの接着剤
層の表面を粗化し、次いでこの接着粗化表面上に触媒を
付与して活性化を施した後、無電解めっきを施すことを
特徴とするプリント配線板の製造方法、 を提案する。
本発明にかかる無電解めっき用接着剤は、硬化処理する
ことにより酸化剤に対して少なくとも難溶性となる性質
を有する未硬化の耐熱性樹脂液中に分散させるアンカー
形成粒子について、酸化剤により溶解することができる
予め硬化処理された耐熱性樹脂粉末(母粒子)に対し、
その母粒子の表面に、酸化剤に対して不溶性の各種微粉
末(付着粉末)をまぶして得られる擬似粒子を用いるこ
とを特徴とするものである。
ことにより酸化剤に対して少なくとも難溶性となる性質
を有する未硬化の耐熱性樹脂液中に分散させるアンカー
形成粒子について、酸化剤により溶解することができる
予め硬化処理された耐熱性樹脂粉末(母粒子)に対し、
その母粒子の表面に、酸化剤に対して不溶性の各種微粉
末(付着粉末)をまぶして得られる擬似粒子を用いるこ
とを特徴とするものである。
すなわち、酸化剤に対し可溶性である硬化ずみ耐熱性樹
脂粉末(母粒子)の表面に、酸化剤に対して不溶性であ
る硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末もしくは酸化剤に対して不
溶性である無機微粉末のいずれか少なくとも一種の付着
粉末を被覆させてなるアンカー形成用擬似粒子を、未硬
化耐熱性樹脂液中に分散させた接着剤を用いると、 第1に、マトリックスを形成する耐熱性樹脂(以下、こ
のことを「マトリックス形成耐熱性樹脂」という)中
に、アンカー形成用擬似粒子が均一に分散した状態の接
着層を得ることができ、第2に、本発明においては、前
記アンカー形成用擬似粒子の構成主体である耐熱性樹脂
粉末(酸化剤に対して可溶性)と、耐熱性樹脂微粉末
(酸化剤に対して不溶性)および無機微粉末(酸化剤に
対して不溶性)と、そして前記マトリックス形成耐熱性
樹脂とは、それぞれ酸化剤に対する溶解性に差異がもた
せてあるために、前記接着層を酸化剤で処理した場合、
接着層の表面部分に分散しているアンカー形成用擬似粒
子のうちの酸化剤に対して可溶性のあるものだけが溶解
除去される結果、接着層の表面粗化のための明確なアン
カーを確実に形成するのに役立つ、 ことになる。
脂粉末(母粒子)の表面に、酸化剤に対して不溶性であ
る硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末もしくは酸化剤に対して不
溶性である無機微粉末のいずれか少なくとも一種の付着
粉末を被覆させてなるアンカー形成用擬似粒子を、未硬
化耐熱性樹脂液中に分散させた接着剤を用いると、 第1に、マトリックスを形成する耐熱性樹脂(以下、こ
のことを「マトリックス形成耐熱性樹脂」という)中
に、アンカー形成用擬似粒子が均一に分散した状態の接
着層を得ることができ、第2に、本発明においては、前
記アンカー形成用擬似粒子の構成主体である耐熱性樹脂
粉末(酸化剤に対して可溶性)と、耐熱性樹脂微粉末
(酸化剤に対して不溶性)および無機微粉末(酸化剤に
対して不溶性)と、そして前記マトリックス形成耐熱性
樹脂とは、それぞれ酸化剤に対する溶解性に差異がもた
せてあるために、前記接着層を酸化剤で処理した場合、
接着層の表面部分に分散しているアンカー形成用擬似粒
子のうちの酸化剤に対して可溶性のあるものだけが溶解
除去される結果、接着層の表面粗化のための明確なアン
カーを確実に形成するのに役立つ、 ことになる。
なお、アンカー形成に際して行う酸化剤の処理には、例
えばクロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾンな
どの酸化剤を用いる。特にクロム酸と硫酸の混酸水溶液
などの酸化剤を使う。
えばクロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾンな
どの酸化剤を用いる。特にクロム酸と硫酸の混酸水溶液
などの酸化剤を使う。
しかも、上述の如き構成の本発明接着剤によれば、第1
図に示すように、酸化剤に対して可溶性である母粒子の
表面に酸化剤に対して不溶性の微粒子をまぶした前記ア
ンカー形成用擬似粒子を用いているため、形成されたア
ンカー自体の形状を極めて複雑なものにするという効果
がある。
図に示すように、酸化剤に対して可溶性である母粒子の
表面に酸化剤に対して不溶性の微粒子をまぶした前記ア
ンカー形成用擬似粒子を用いているため、形成されたア
ンカー自体の形状を極めて複雑なものにするという効果
がある。
さて、上述の本発明にかかる接着剤の特徴である上記ア
ンカー形成用擬似粒子に用いられる耐熱性樹脂は、母粒
子および付着粉末とも効果処理したもので構成される
(付着粉末については無機微粉末でも可)。この耐熱性
樹脂粉末について、硬化処理したものに限ったのは、硬
化処理していないものを用いると、耐熱性樹脂液あるい
はこの樹脂を溶剤を用いて溶解した溶液中に添加した場
合に、かかる粉末が溶液中に溶解してしまうからであ
る。すなわち、このような未硬化樹脂粉末を含む接着剤
を基板に塗布し乾燥硬化させると、マトリックス形成耐
熱性樹脂と耐熱性樹脂粉末とが“共融”した状態の接着
層を形成することになる。その結果、酸化剤の処理に当
たって、接着層がほぼ均一に溶解されることになるか
ら、粗面化に必要な接着層表面の選択的な溶解除去がで
きなくなり、明確なアンカーの形成を阻むことになる。
ンカー形成用擬似粒子に用いられる耐熱性樹脂は、母粒
子および付着粉末とも効果処理したもので構成される
(付着粉末については無機微粉末でも可)。この耐熱性
樹脂粉末について、硬化処理したものに限ったのは、硬
化処理していないものを用いると、耐熱性樹脂液あるい
はこの樹脂を溶剤を用いて溶解した溶液中に添加した場
合に、かかる粉末が溶液中に溶解してしまうからであ
る。すなわち、このような未硬化樹脂粉末を含む接着剤
を基板に塗布し乾燥硬化させると、マトリックス形成耐
熱性樹脂と耐熱性樹脂粉末とが“共融”した状態の接着
層を形成することになる。その結果、酸化剤の処理に当
たって、接着層がほぼ均一に溶解されることになるか
ら、粗面化に必要な接着層表面の選択的な溶解除去がで
きなくなり、明確なアンカーの形成を阻むことになる。
これに対し、この耐熱性樹脂粉末が予め硬化処理されて
いると、耐熱性樹脂液あるいはこの樹脂を溶解する溶剤
に対して少なくとも難溶性となるため、耐熱性樹脂粉末
がマトリックス形成耐熱性樹脂液中に“均一”に分散し
た状態の接着剤を得ることができる。このような接着剤
を使えば、第4図に示すように、明確でしかも複雑形状
で統一されたアンカーの形成を容易にするのである。
いると、耐熱性樹脂液あるいはこの樹脂を溶解する溶剤
に対して少なくとも難溶性となるため、耐熱性樹脂粉末
がマトリックス形成耐熱性樹脂液中に“均一”に分散し
た状態の接着剤を得ることができる。このような接着剤
を使えば、第4図に示すように、明確でしかも複雑形状
で統一されたアンカーの形成を容易にするのである。
なお、この樹脂粉末を硬化処理する方法としては、加熱
により硬化させる方法あるいは触媒を添加して硬化させ
る方法などがあるが、なかでも加熱硬化させる方法が実
用的である。
により硬化させる方法あるいは触媒を添加して硬化させ
る方法などがあるが、なかでも加熱硬化させる方法が実
用的である。
また、かかる耐熱性樹脂粉末としては、例えば、耐熱性
樹脂を熱硬化させてからジェットミルや凍結粉砕機など
を用いて微粉砕したり、硬化処理する前に耐熱性樹脂溶
液を噴霧乾燥して製造したものを用いることができる。
もちろんその他にも、未硬化耐熱性樹脂エマルジョンに
水溶液硬化剤を加えて撹拌したりして得られる微粒子
を、熱風乾燥器などで単に加熱させるか、あるいは各種
バインダーを添加,混合して乾燥させ、その後ボールミ
ルや超音波分散機などを用いて解砕し、さらに風力分級
機などにより分級することによって製造したものなども
使うことができる。
樹脂を熱硬化させてからジェットミルや凍結粉砕機など
を用いて微粉砕したり、硬化処理する前に耐熱性樹脂溶
液を噴霧乾燥して製造したものを用いることができる。
もちろんその他にも、未硬化耐熱性樹脂エマルジョンに
水溶液硬化剤を加えて撹拌したりして得られる微粒子
を、熱風乾燥器などで単に加熱させるか、あるいは各種
バインダーを添加,混合して乾燥させ、その後ボールミ
ルや超音波分散機などを用いて解砕し、さらに風力分級
機などにより分級することによって製造したものなども
使うことができる。
このようにして得られる耐熱性樹脂粉末の粒子形状は、
球形だけでなく各種の複雑な形状を有しており、そのた
めこれにより形成されるアンカーの形状もそれに応じて
複雑形状になるため、高いピール強度、プル強度などの
密着強度をもたらすのに有効に作用する。
球形だけでなく各種の複雑な形状を有しており、そのた
めこれにより形成されるアンカーの形状もそれに応じて
複雑形状になるため、高いピール強度、プル強度などの
密着強度をもたらすのに有効に作用する。
ここで、母粒子となる耐熱性樹脂粉末の大きさとして
は、付着粉末の粒径よりも大きくしかも平均粒径で10μ
m以下の大きさにするが、より好ましくは5μm以下の
大きさにしたものがよい。その理由は、平均粒径が10μ
mよりも大きいと、酸化処理に伴う溶解除去によって形
成されるアンカーの密度が小さく、かつ不均一になり易
い。その結果、密着強度が悪くなって製品の信頼性が低
下し、さらには接着層表面の凹凸が必要以上に激しくな
って、導体の微細パターンが得にくくなり、しかも部品
などを実装する上で不都合が生じるからである。
は、付着粉末の粒径よりも大きくしかも平均粒径で10μ
m以下の大きさにするが、より好ましくは5μm以下の
大きさにしたものがよい。その理由は、平均粒径が10μ
mよりも大きいと、酸化処理に伴う溶解除去によって形
成されるアンカーの密度が小さく、かつ不均一になり易
い。その結果、密着強度が悪くなって製品の信頼性が低
下し、さらには接着層表面の凹凸が必要以上に激しくな
って、導体の微細パターンが得にくくなり、しかも部品
などを実装する上で不都合が生じるからである。
一方、付着粉末として用いる耐熱性樹脂微粉末もしくは
無機微粉末の大きさとしては、前記母粒子の粒径よりも
小さくかつ平均粒径で2μm以下のものを用いる。その
理由は、2μmよりも大きいとアンカー効果が低下し、
密着強度が悪くなるからである。
無機微粉末の大きさとしては、前記母粒子の粒径よりも
小さくかつ平均粒径で2μm以下のものを用いる。その
理由は、2μmよりも大きいとアンカー効果が低下し、
密着強度が悪くなるからである。
そして、かかる耐熱性樹脂粉末は、耐熱性と電気絶縁性
に優れ、薬品に対して安定な性質のものを用いる。ま
た、このうち母粒子として使用する樹脂は硬化処理する
ことにより耐熱性樹脂液あるいはこの樹脂を溶解する溶
剤に対しては難溶性となるものの、クロム酸などの酸化
剤に対しては可溶性となるものを用いる。例えば、エポ
キシ樹脂,ポリエステル樹脂,ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂のなかから選ばれるいずれか少なくとも1種で
ある。なかでも、前記エポキシ樹脂は特性的にも優れて
おり最も好適である。
に優れ、薬品に対して安定な性質のものを用いる。ま
た、このうち母粒子として使用する樹脂は硬化処理する
ことにより耐熱性樹脂液あるいはこの樹脂を溶解する溶
剤に対しては難溶性となるものの、クロム酸などの酸化
剤に対しては可溶性となるものを用いる。例えば、エポ
キシ樹脂,ポリエステル樹脂,ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂のなかから選ばれるいずれか少なくとも1種で
ある。なかでも、前記エポキシ樹脂は特性的にも優れて
おり最も好適である。
酸化剤に対して不溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末
としてはベンゾグアナミン樹脂微粉末を、酸化剤に対し
て不溶性の無機微粉末としてはシリカ、アルミナ、タル
クなどを使用することができる。
としてはベンゾグアナミン樹脂微粉末を、酸化剤に対し
て不溶性の無機微粉末としてはシリカ、アルミナ、タル
クなどを使用することができる。
さて、本発明の前記アンカー形成用擬似粒子は、母粒子
に上記耐熱性樹脂微粉末もしくは無機微粉末をまぶすこ
とにより、第1図に示すような形状のものとする。この
ように、母粒子に対して、その表面に微粉末を付着被覆
した接着剤を用いると、可溶粒子が酸化剤処理時に溶解
除去されることによって形成されるアンカーの形状を、
より複雑なものにすることができる。すなわち、一般的
な単体粒子:すなわち、第3図に示すような1次粒子を
用いた場合に形成されるアンカー(第6図示)に比べ、
本発明の第1図、第2図に示すような擬似粒子は、形状
をより複雑にすることができ、高いピール強度、プル強
度などの密着強度と安定性が得られる。
に上記耐熱性樹脂微粉末もしくは無機微粉末をまぶすこ
とにより、第1図に示すような形状のものとする。この
ように、母粒子に対して、その表面に微粉末を付着被覆
した接着剤を用いると、可溶粒子が酸化剤処理時に溶解
除去されることによって形成されるアンカーの形状を、
より複雑なものにすることができる。すなわち、一般的
な単体粒子:すなわち、第3図に示すような1次粒子を
用いた場合に形成されるアンカー(第6図示)に比べ、
本発明の第1図、第2図に示すような擬似粒子は、形状
をより複雑にすることができ、高いピール強度、プル強
度などの密着強度と安定性が得られる。
また、この擬似粒子は、母粒子の表面に接着剤を使って
無機微粒子などを単に表面に付着させただけのものでよ
いが、 第2図に示すように、酸化剤に対して可溶性である硬化
処理した耐熱性樹脂粉末に対し、この粉末がまだ幾分軟
かい状態のときに、酸化剤に対して不溶性の微粉末各種
をまぶして付着せしめ、母粒子表面内に若干くい込ませ
た状態で硬化させたものでもよく、これらは等しく効果
的なアンカー形成用疑似粒子である。
無機微粒子などを単に表面に付着させただけのものでよ
いが、 第2図に示すように、酸化剤に対して可溶性である硬化
処理した耐熱性樹脂粉末に対し、この粉末がまだ幾分軟
かい状態のときに、酸化剤に対して不溶性の微粉末各種
をまぶして付着せしめ、母粒子表面内に若干くい込ませ
た状態で硬化させたものでもよく、これらは等しく効果
的なアンカー形成用疑似粒子である。
なお、上記耐熱性樹脂粉末(母粒子および付着粉末)の
表面には、マトリックス形成耐熱性樹脂との接合を良く
するために、マトリックスに溶解しない程度に、予め半
硬化層または半反応官能基を付与してもよい。
表面には、マトリックス形成耐熱性樹脂との接合を良く
するために、マトリックスに溶解しない程度に、予め半
硬化層または半反応官能基を付与してもよい。
さて、上述したアンカー形成用擬似粒子の大きさとして
は、平均粒径が10μm以下の大きさにするが、より好ま
しくは5μm以下の大きさにしたものがよい。その理由
は、平均粒径が10μmよりも大きいと、前述の如き溶解
除去によって形成されるアンカーの密度が小さく、かつ
不均一になり易い。その結果、密度強度と製品の信頼性
が低下し、さらには接着層表面の凹凸が必要以上に激し
くなって、導体の微細パターンが得にくくなり、さらに
部品などを実装する上で不都合が生じるからである。
は、平均粒径が10μm以下の大きさにするが、より好ま
しくは5μm以下の大きさにしたものがよい。その理由
は、平均粒径が10μmよりも大きいと、前述の如き溶解
除去によって形成されるアンカーの密度が小さく、かつ
不均一になり易い。その結果、密度強度と製品の信頼性
が低下し、さらには接着層表面の凹凸が必要以上に激し
くなって、導体の微細パターンが得にくくなり、さらに
部品などを実装する上で不都合が生じるからである。
このようにして得られる上記擬似粒子の性質としては、
混合時に母粒子と付着粒子とに解離して1次粒子に戻る
ことがない程度の接着力で付着していることが必要であ
る。
混合時に母粒子と付着粒子とに解離して1次粒子に戻る
ことがない程度の接着力で付着していることが必要であ
る。
次に、耐熱性樹脂粉末などからなる擬次粒子を分散させ
るマトリックス形成耐熱性樹脂は、耐熱性,電気絶縁
性,化学的安定性および接着性に優れ、かつ硬化処理す
ることにより酸化剤に対して難溶性となる特性を有する
樹脂を用いる。例えば、エポキシ樹脂,エポキシ変成ポ
リイミド樹脂,ポリイミド樹脂,フェノール樹脂のなか
から選ばれるいずれか少なくとも1種、場合によっては
これらの樹脂に感光性を付与したものを用いる。この感
光性を付与したものは、ビルドアップ配線基板の層間絶
縁材用接着剤として好適である。
るマトリックス形成耐熱性樹脂は、耐熱性,電気絶縁
性,化学的安定性および接着性に優れ、かつ硬化処理す
ることにより酸化剤に対して難溶性となる特性を有する
樹脂を用いる。例えば、エポキシ樹脂,エポキシ変成ポ
リイミド樹脂,ポリイミド樹脂,フェノール樹脂のなか
から選ばれるいずれか少なくとも1種、場合によっては
これらの樹脂に感光性を付与したものを用いる。この感
光性を付与したものは、ビルドアップ配線基板の層間絶
縁材用接着剤として好適である。
既に述べたように、前記可溶性の耐熱性樹脂粉末と、硬
化処理された後のマトリックス形成耐熱性樹脂とでは、
酸化剤に対する溶解特性に大きな差異がある。したがっ
て、前記接着層の表面部分に分散している可溶性の耐熱
性樹脂粉末を、酸化剤を用いて溶解除去すると、前記酸
化剤に対して難溶性のマトリックス形成耐熱性樹脂はほ
とんど溶解されずに基材として残るから、接着層表面に
明確なアンカーが形成されることとなる。なお、同じ種
類の耐熱性樹脂であっても、例えば耐熱性樹脂粉末とし
て酸化剤に溶け易いエポキシ樹脂を用い、他方前記マト
リックス耐熱性樹脂として酸化剤に対して比較的溶け難
いエポキシ樹脂を組合わせて使用しても同じような効果
を得ることができる。
化処理された後のマトリックス形成耐熱性樹脂とでは、
酸化剤に対する溶解特性に大きな差異がある。したがっ
て、前記接着層の表面部分に分散している可溶性の耐熱
性樹脂粉末を、酸化剤を用いて溶解除去すると、前記酸
化剤に対して難溶性のマトリックス形成耐熱性樹脂はほ
とんど溶解されずに基材として残るから、接着層表面に
明確なアンカーが形成されることとなる。なお、同じ種
類の耐熱性樹脂であっても、例えば耐熱性樹脂粉末とし
て酸化剤に溶け易いエポキシ樹脂を用い、他方前記マト
リックス耐熱性樹脂として酸化剤に対して比較的溶け難
いエポキシ樹脂を組合わせて使用しても同じような効果
を得ることができる。
その理由は、これらのエポキシ樹脂は、これらのプレポ
リマー(分子量 300〜8000程度の比較的低分子量のポリ
マー)、効果剤の種類、架橋密度を制御することによ
り、その物性を大きく異ならしめることができるからで
ある。このこと(物性の差)は、酸化剤に対する溶解度
に対しても例外ではなく、プレポリマーの種類、硬
化剤の種類、架橋密度を適宜選択することにより、任
意の溶解度のものに調整することができる。
リマー(分子量 300〜8000程度の比較的低分子量のポリ
マー)、効果剤の種類、架橋密度を制御することによ
り、その物性を大きく異ならしめることができるからで
ある。このこと(物性の差)は、酸化剤に対する溶解度
に対しても例外ではなく、プレポリマーの種類、硬
化剤の種類、架橋密度を適宜選択することにより、任
意の溶解度のものに調整することができる。
例えば、“酸化剤に可溶性のエポキシ樹脂”としては、
「エポキシプレポリマーとして、脂環式エポキシを選
択し、硬化剤として鎖状脂肪族ポリアミン硬化剤を使用
し、架橋点間分子量(架橋点の間の分子量のこと。大き
いほど架橋密度は低くなる。)を 700程度して穏やかに
架橋したもの」が用いられる。
「エポキシプレポリマーとして、脂環式エポキシを選
択し、硬化剤として鎖状脂肪族ポリアミン硬化剤を使用
し、架橋点間分子量(架橋点の間の分子量のこと。大き
いほど架橋密度は低くなる。)を 700程度して穏やかに
架橋したもの」が用いられる。
これに対して、“酸化剤に不溶性のエポキシ樹脂”とし
ては、「エポキシプレポリマーとしてフェノールノボ
ラック難エポキシ樹脂、硬化剤として酸無水物系硬化
剤、を使用し、架橋点間分子量を 450程度として高密度
の架橋を行ったもの」が用いられる。
ては、「エポキシプレポリマーとしてフェノールノボ
ラック難エポキシ樹脂、硬化剤として酸無水物系硬化
剤、を使用し、架橋点間分子量を 450程度として高密度
の架橋を行ったもの」が用いられる。
そして、マトリックス樹脂としては、酸化剤に可溶性と
酸化剤に不溶性のエポキシ樹脂の中間の溶解度を持つエ
ポキシ樹脂を選択する。このようなエポキシ樹脂として
は、「エポキシプレポリマーとして、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として芳香族ジアミン系硬化
剤を使用し、架橋点間分子量を 500前後としたもの」が
よい。
酸化剤に不溶性のエポキシ樹脂の中間の溶解度を持つエ
ポキシ樹脂を選択する。このようなエポキシ樹脂として
は、「エポキシプレポリマーとして、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、硬化剤として芳香族ジアミン系硬化
剤を使用し、架橋点間分子量を 500前後としたもの」が
よい。
また、“酸化剤に可溶性のエポキシ樹脂”としてのエ
ポキシ樹脂を用い、一方、マトリックス樹脂としての
エポキシ樹脂を使用した場合には、このエポキシ樹脂
よりもさらに溶解度の低い、「クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂をエポキシプレポリマーとし、イミダゾ
ールを硬化剤として、架橋密度 400程度にしたもの」
を、“酸化剤に難溶性のエポキシ樹脂D”として使用す
ることによって、接着剤を構成することも可能である。
ポキシ樹脂を用い、一方、マトリックス樹脂としての
エポキシ樹脂を使用した場合には、このエポキシ樹脂
よりもさらに溶解度の低い、「クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂をエポキシプレポリマーとし、イミダゾ
ールを硬化剤として、架橋密度 400程度にしたもの」
を、“酸化剤に難溶性のエポキシ樹脂D”として使用す
ることによって、接着剤を構成することも可能である。
以上説明したように、エポキシ樹脂は、プレポリマー
の種類、硬化剤の種類、架橋密度を適宜選択するこ
とにより、任意の溶解度のものに調整することができ、
酸化剤に可溶性の硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末、酸化剤に
不溶性の硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末および酸化剤に対し
て難溶性となる樹脂マトリックスに使用できる。
の種類、硬化剤の種類、架橋密度を適宜選択するこ
とにより、任意の溶解度のものに調整することができ、
酸化剤に可溶性の硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末、酸化剤に
不溶性の硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末および酸化剤に対し
て難溶性となる樹脂マトリックスに使用できる。
また、前述の例からわかるように、酸化剤に可溶性か酸
化剤に不溶性(あるいは難溶性)ということは、酸化剤
に対する相対的な溶解速度差を意味しており、酸化剤に
可溶性、不溶性のエポキシ樹脂微粉末としては、溶解度
差のあるものを任意に選択すればよい。そして、これら
の樹脂に溶解度差をつける方法としては、プレポリマ
ーの種類、硬化剤の種類、架橋密度の調整だけ限定
されるものではなく、他の手段であってもよい。
化剤に不溶性(あるいは難溶性)ということは、酸化剤
に対する相対的な溶解速度差を意味しており、酸化剤に
可溶性、不溶性のエポキシ樹脂微粉末としては、溶解度
差のあるものを任意に選択すればよい。そして、これら
の樹脂に溶解度差をつける方法としては、プレポリマ
ーの種類、硬化剤の種類、架橋密度の調整だけ限定
されるものではなく、他の手段であってもよい。
そして、本発明では、この溶解度差を利用して、各エポ
キシ樹脂を一定の時間酸化処理するのである。このよう
にすると、最も溶解度差の大きい酸化剤に可溶性のエポ
キシ樹脂微粉末の溶解が激しく起こり、大きな凹部が形
成される。同時に酸化剤に難溶解性のエポキシ樹脂マト
リックスが僅かに溶け、可溶性のエポキシ樹脂微粉末表
面に付着していた酸化剤に不溶性のエポキシ樹脂微粉末
が取り残され、凹部の中に小さな凸部が形成される。こ
のようにして、第5図に示すような複雑なアンカーが形
成されるのである。
キシ樹脂を一定の時間酸化処理するのである。このよう
にすると、最も溶解度差の大きい酸化剤に可溶性のエポ
キシ樹脂微粉末の溶解が激しく起こり、大きな凹部が形
成される。同時に酸化剤に難溶解性のエポキシ樹脂マト
リックスが僅かに溶け、可溶性のエポキシ樹脂微粉末表
面に付着していた酸化剤に不溶性のエポキシ樹脂微粉末
が取り残され、凹部の中に小さな凸部が形成される。こ
のようにして、第5図に示すような複雑なアンカーが形
成されるのである。
次に示す第1表は、プレポリマーの種類、硬化剤の
種類、架橋密度に基づく酸化剤に対する溶解度の差を
例示するものである。
種類、架橋密度に基づく酸化剤に対する溶解度の差を
例示するものである。
そして、可溶性硬化ずみの前記耐熱性樹脂粉末を分散さ
せるための、いわゆる硬化処理により酸化剤に対して難
溶性となる耐熱性樹脂液としては、溶剤を含まない耐熱
性樹脂液をそのまま使用することができる。特に、耐熱
性樹脂を溶剤に溶解した耐熱性樹脂液は、低粘度である
から上記耐熱性樹脂粉末を均一に分散されやすく、かつ
基板に塗布し易いので有利に使用することができる。な
お、耐熱性樹脂の溶解に用いる溶剤としては、例えば、
メチルエチルケトン,メチルセルソルブ,エチルセルソ
ルブ,ブチルカルビトール,ブチルセルロース,テトラ
リン,ジメチルホルムアミド,ノルマルメチルピロリド
ンなどを用いることができる。
せるための、いわゆる硬化処理により酸化剤に対して難
溶性となる耐熱性樹脂液としては、溶剤を含まない耐熱
性樹脂液をそのまま使用することができる。特に、耐熱
性樹脂を溶剤に溶解した耐熱性樹脂液は、低粘度である
から上記耐熱性樹脂粉末を均一に分散されやすく、かつ
基板に塗布し易いので有利に使用することができる。な
お、耐熱性樹脂の溶解に用いる溶剤としては、例えば、
メチルエチルケトン,メチルセルソルブ,エチルセルソ
ルブ,ブチルカルビトール,ブチルセルロース,テトラ
リン,ジメチルホルムアミド,ノルマルメチルピロリド
ンなどを用いることができる。
なお、マトリックスとなる上記耐熱性樹脂液は、例えば
シリカ,アルミナ,酸化チタン,ジルコニアなどの無機
質微粉末からなる充填剤を適宜配合して使用してもよ
い。
シリカ,アルミナ,酸化チタン,ジルコニアなどの無機
質微粉末からなる充填剤を適宜配合して使用してもよ
い。
前記マトリックス形成耐熱性樹脂に対する耐熱性樹脂微
粉末などからなるアンカー形成用擬似粒子の配合量は、
マトリックス形成耐熱性樹脂固形分 100重量部に対して
2〜350 重量部の範囲内とするが、特に5〜200 重量部
の範囲は基板と無電解めっき膜との密着強度をより高く
し得るのでは好ましい範囲である。すなわち、擬似粒子
の配合量が2重量部より少ないと溶解除去して形成され
るアンカーの密度が低くなり基板と無電解めっき膜との
充分な密着強度か得られないし、一方 350重量部よりも
多くなると接着層全体がほとんど溶解されることになる
のでアンカーが形成されない。
粉末などからなるアンカー形成用擬似粒子の配合量は、
マトリックス形成耐熱性樹脂固形分 100重量部に対して
2〜350 重量部の範囲内とするが、特に5〜200 重量部
の範囲は基板と無電解めっき膜との密着強度をより高く
し得るのでは好ましい範囲である。すなわち、擬似粒子
の配合量が2重量部より少ないと溶解除去して形成され
るアンカーの密度が低くなり基板と無電解めっき膜との
充分な密着強度か得られないし、一方 350重量部よりも
多くなると接着層全体がほとんど溶解されることになる
のでアンカーが形成されない。
なお、本発明接着剤は、無電解めっき用のものとして常
法に従う幾つかの方法の他、例えば基板に無電解めっき
を施してから回路をエッチングする方法や無電解めっき
を施す際に直接回路を形成する方法などにも有利に適用
することができる。
法に従う幾つかの方法の他、例えば基板に無電解めっき
を施してから回路をエッチングする方法や無電解めっき
を施す際に直接回路を形成する方法などにも有利に適用
することができる。
なお、上述した接着剤を用いてプリント配線板を製造す
る方法につき、実施例の記載を通じて以下に詳述する。
る方法につき、実施例の記載を通じて以下に詳述する。
実施例1 (1) エポキシ樹脂粉末(東レ製、商品名:トレパール
EP−B,平均粒径 3.9μm) 200gを5のアセトン
中に分散させ、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機
製、FM10B型)内で撹拌しながら、ベンゾグアナミン
樹脂(日本触媒化学工業製、商品名:エポスターS−
6,平均粒径 0.5μm)30gとシリカ微粉末(龍森製、
商品名:ヒューズレックス5X−X,平均粒径 0.3μ
m)50gとをエポキシ樹脂(三井石油化学製、商品名:
TA−1800)をアセトン1に対し30gの割合で溶解し
ているアセトン中に分散させた懸濁液を前記エポキシ樹
脂粉末を分散している懸濁液中へ滴下し、前記エポキシ
樹脂粉末の表面に付着せしめた後、アセトンを除去した
後、 150度に加熱して、アンカー形成用粒子を作成し
た。
EP−B,平均粒径 3.9μm) 200gを5のアセトン
中に分散させ、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機
製、FM10B型)内で撹拌しながら、ベンゾグアナミン
樹脂(日本触媒化学工業製、商品名:エポスターS−
6,平均粒径 0.5μm)30gとシリカ微粉末(龍森製、
商品名:ヒューズレックス5X−X,平均粒径 0.3μ
m)50gとをエポキシ樹脂(三井石油化学製、商品名:
TA−1800)をアセトン1に対し30gの割合で溶解し
ているアセトン中に分散させた懸濁液を前記エポキシ樹
脂粉末を分散している懸濁液中へ滴下し、前記エポキシ
樹脂粉末の表面に付着せしめた後、アセトンを除去した
後、 150度に加熱して、アンカー形成用粒子を作成し
た。
得られたアンカー形成用粒子は平均粒径が約4.4μmで
あり、約75重量%が平均粒径を中心として±2μmの範
囲に存在していた。
あり、約75重量%が平均粒径を中心として±2μmの範
囲に存在していた。
(2) フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェ
ル製、商品名:E−154)60重量部、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェル製、商品名:E−1001)40
重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2
P4MHZ)4重量部、前記(1)で作成したアンカー形
成用粒子50重量部からなるものに、ブチルセルソルブ溶
剤を添加しながらホモディスパー分散機で粘度を120cps
に調整し、ついで三本ロールで混練して接着剤を得た。
ル製、商品名:E−154)60重量部、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェル製、商品名:E−1001)40
重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2
P4MHZ)4重量部、前記(1)で作成したアンカー形
成用粒子50重量部からなるものに、ブチルセルソルブ溶
剤を添加しながらホモディスパー分散機で粘度を120cps
に調整し、ついで三本ロールで混練して接着剤を得た。
(3) 前記(2)で得られた接着剤を、ローラーコーターを
使用して銅箔が貼着されていないガラスポリイミド基板
(東芝ケミカル製、商品名:東芝デュライト積層板−E
L)に塗布した後、100 ℃で1時間、さらに 150℃で5
時間乾燥硬化させて厚さ20μmの接着層を形成した。
使用して銅箔が貼着されていないガラスポリイミド基板
(東芝ケミカル製、商品名:東芝デュライト積層板−E
L)に塗布した後、100 ℃で1時間、さらに 150℃で5
時間乾燥硬化させて厚さ20μmの接着層を形成した。
(4) 前記(3)で得られた基板を、クロム酸(Cr2O3) 500g
/水溶液からなる酸化剤に70℃で15分間浸漬して接着
層の表面を粗化してから、中和溶液(シプレイ社製、商
品名:PN−950)に浸漬し水洗した。
/水溶液からなる酸化剤に70℃で15分間浸漬して接着
層の表面を粗化してから、中和溶液(シプレイ社製、商
品名:PN−950)に浸漬し水洗した。
(5) 上記(4)で得られた接着層の表面が粗化された基板
に、パラジウム触媒(シプレイ社製、商品名:キャタポ
ジット44)を付与して接着層の表面を活性化させ、下記
に示す組成のアディティブ法用無電解銅めっき板に11時
間浸漬して、めっき膜の厚さ25μmの無電解銅めっきを
施した。
に、パラジウム触媒(シプレイ社製、商品名:キャタポ
ジット44)を付与して接着層の表面を活性化させ、下記
に示す組成のアディティブ法用無電解銅めっき板に11時
間浸漬して、めっき膜の厚さ25μmの無電解銅めっきを
施した。
硫酸銅(CuSO4,5H2O) 0.06 モル/ ホルマリイン(37%) 0.30 モル/ 水酸化ナトリウム 0.35 モル/ EDTA 0.12 モル/ 添加剤 少々 めっき温度:70〜72℃ pH:12.4 上述のようにして製造した配線板に、さらに硫酸銅めっ
き浴中で電気めっき厚さ35μmの銅めっきを施した。
き浴中で電気めっき厚さ35μmの銅めっきを施した。
このようにして製造したプリント配線板について、ま
ず、基板と銅めっき膜との密着強度を JIS−C−6481の
方法で測定した。その結果、ピール強度は1.87 kg/cmで
あった。また 100℃の煮沸水に2時間浸漬することによ
る接着層の表面抵抗の変化は、初期値1×1015Ω・cmに
対して2×1014Ω・cmであった。さらに、表面温度を 3
00℃に保持したホットプレート配線板の表面を密着させ
て10分間加熱する耐熱性試験を行なったところ、何の異
常も認められなかった。
ず、基板と銅めっき膜との密着強度を JIS−C−6481の
方法で測定した。その結果、ピール強度は1.87 kg/cmで
あった。また 100℃の煮沸水に2時間浸漬することによ
る接着層の表面抵抗の変化は、初期値1×1015Ω・cmに
対して2×1014Ω・cmであった。さらに、表面温度を 3
00℃に保持したホットプレート配線板の表面を密着させ
て10分間加熱する耐熱性試験を行なったところ、何の異
常も認められなかった。
実施例2 基本的に実施例1と同じ方法で実施した。この実施例
は、第2表に示す如き配合で作成した無電解めっき用接
着剤を使用してプリント配線板を作成したものである。
は、第2表に示す如き配合で作成した無電解めっき用接
着剤を使用してプリント配線板を作成したものである。
基板と銅めっき膜との密着強度は、実施例1と同様の方
法で測定し、第1表に示した。
法で測定し、第1表に示した。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、表面粗化に対す
る作用やアンカー硬化に著しく優れる無電解めっき用接
着剤と、この接着剤を用いることにより、耐熱性,電気
特性および基板と無電解めっき膜との密着性が優れるプ
リント配線板を有利に製造することができる。
る作用やアンカー硬化に著しく優れる無電解めっき用接
着剤と、この接着剤を用いることにより、耐熱性,電気
特性および基板と無電解めっき膜との密着性が優れるプ
リント配線板を有利に製造することができる。
第1図および第2図は、本発明で用いるアンカー形成用
擬似粒子の断面図、 第3図は、従来例におけるアンカー形成用粒子の断面
図、 第4図および第5図は、前記アンカー形成用擬似粒子を
用いることにより接着層表面に形成された本発明アンカ
ーの形状を示す部分断面図である。 第6図は、前記アンカー形成用擬似粒子を用いることに
より接着層表面に形成された従来アンカーの形状を示す
部分断面図、である。
擬似粒子の断面図、 第3図は、従来例におけるアンカー形成用粒子の断面
図、 第4図および第5図は、前記アンカー形成用擬似粒子を
用いることにより接着層表面に形成された本発明アンカ
ーの形状を示す部分断面図である。 第6図は、前記アンカー形成用擬似粒子を用いることに
より接着層表面に形成された従来アンカーの形状を示す
部分断面図、である。
Claims (4)
- 【請求項1】酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱
性樹脂粉末の表面に、酸化剤に対して不溶性である硬化
ずみ耐熱性樹脂微粉末もしくは酸化剤に対して不溶性の
無機微粉末のいずれか少なくとも一種を付着させてなる
アンカー形成用擬似粒子を、硬化処理することにより酸
化剤に対して難溶性となる未硬化の耐熱性樹脂液中に、
分散させてなる無電解めっき用接着剤。 - 【請求項2】酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱
性樹脂粉末の粒度を、この樹脂粉末の表面に付着させる
耐熱性樹脂微粉末もしくは無機微粉末の粒径よりも大き
くする一方でその上限は、平均粒径で10μm以下とした
ことを特徴とする請求項1に記載の無電解めっき用接着
剤。 - 【請求項3】前記酸化剤に対して不溶性である硬化ずみ
耐熱性樹脂微粉末もしくは酸化剤に対して不溶性の無機
微粉末の各微粉末粒度を、母粒子である前記耐熱性樹脂
粉末の粒径よりも小さくかつ平均粒径で2μm以下の大
きさとしたことを特徴とする請求項1に記載の無電解め
っき用接着剤。 - 【請求項4】基板上に、 酸化剤に対して可溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂粉末の
表面に、この粉末よりも粒径の小さい,酸化剤に対して
不溶性である硬化ずみ耐熱性樹脂微粉末もしくは酸化剤
に対して不溶性の無機微粉末のいずれか少なくとも一種
を付着させてなる,アンカー形成用擬似粒子を、硬化処
理することにより酸化剤に対して難溶性となる未硬化の
耐熱性樹脂液中に、分散させてなる無電解めっき用接着
剤を塗布し、 乾燥硬化させて接着剤層を形成し、 前記接着剤層の表面部分に分散している前記耐熱性樹脂
微粉末の少なくとも一部を溶解除去してこの接着剤層の
表面を粗化し、次いで この接着粗化表面上に触媒を付与して活性化を施した
後、無電解めっきを施すことを特徴とするプリント配線
板の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13025388A JPH0651867B2 (ja) | 1988-05-30 | 1988-05-30 | 無電解めっき用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法 |
DE19893913966 DE3913966B4 (de) | 1988-04-28 | 1989-04-27 | Klebstoffdispersion zum stromlosen Plattieren, sowie Verwendung zur Herstellung einer gedruckten Schaltung |
US07/344,968 US5055321A (en) | 1988-04-28 | 1989-04-28 | Adhesive for electroless plating, printed circuit boards and method of producing the same |
US08/253,582 US5589255A (en) | 1988-04-28 | 1994-06-03 | Adhesive for electroless plating, printed circuit boards and method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13025388A JPH0651867B2 (ja) | 1988-05-30 | 1988-05-30 | 無電解めっき用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01301774A JPH01301774A (ja) | 1989-12-05 |
JPH0651867B2 true JPH0651867B2 (ja) | 1994-07-06 |
Family
ID=15029828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13025388A Expired - Lifetime JPH0651867B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-05-30 | 無電解めっき用接着剤とこの接着剤を用いたプリント配線板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0651867B2 (ja) |
-
1988
- 1988-05-30 JP JP13025388A patent/JPH0651867B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01301774A (ja) | 1989-12-05 |
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