JPH07193373A - 多層プリント配線板及び接着用シート - Google Patents

多層プリント配線板及び接着用シート

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JPH07193373A
JPH07193373A JP32945493A JP32945493A JPH07193373A JP H07193373 A JPH07193373 A JP H07193373A JP 32945493 A JP32945493 A JP 32945493A JP 32945493 A JP32945493 A JP 32945493A JP H07193373 A JPH07193373 A JP H07193373A
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JP
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filler
additive
thickness
adhesive layer
average particle
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JP32945493A
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Norio Niki
礼雄 仁木
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状の良いアンカー用凹部を有する均一な粗
化面を確実に得ることにより、絶縁性やめっきレジスト
の追従性等を向上し、かつ製造コストを低減すること。 【構成】 この多層プリント配線板は、内層導体回路1
aと外層導体回路5との間に樹脂絶縁層2を介在させて
なる。樹脂絶縁層2は、厚さ3μm〜7μmの第1の絶
縁層2aと、第2の絶縁層2bとを有する。第1の絶縁
層2aは、表面にアンカー用凹部を備えかつその深さが
その仮想直径の大きさ以下である。第2の絶縁層2b
は、内層基板1と第1の絶縁層2aとの間に配置され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層プリント配線板及
び多層プリント配線板を作製する際に用いられる接着用
シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化・高性能化・多
機能化が進められており、これに使用されるプリント配
線板においてもファインパターンの形成等による高密度
化・高信頼性が要求されている。
【0003】プリント配線板に導体回路を形成する方法
としては、銅張積層板を出発材料とするサブトラクティ
ブ法が広く知られている。また、最近ではサブトラクテ
ィブ法に代わる別の方法として、無電解めっきのみで導
体回路を形成するフルアディティブ法が注目されてい
る。
【0004】フルアディティブ法による多層プリント配
線板の製造方法の一例を図5,図6をもとに簡単に説明
する。まず内層導体回路11を有する内層基板12表面
には、粗化剤に対して可溶なフィラー14a,14bを
樹脂マトリクス13中に添加してなるアディティブ用接
着剤が塗布される。アディティブ用の接着剤層15はク
ロム酸等で処理される。そして、前記粗化処理によって
接着剤層15中のフィラー14a,14bの一部が溶解
除去される。その結果、接着剤層15の表面に所定形状
のアンカー用凹部16が形成される。次に、接着剤層1
5の粗化面にはめっきの最初の析出に必要な触媒核が付
与され、更にめっきレジスト15aの非形成部分に対す
る無電解銅めっきが施される。以上の手順を経て、図6
に示されるように、接着剤層15上の所望の箇所に外層
導体回路17が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のアデ
ィティブ用接着剤は、一般的に平均粒径が数μm程度の
フィラー14a,14bを含んでいる。また、この接着
剤を塗布・硬化することによって得られる接着剤層15
は、通常、フィラー14a,14bの平均粒径よりもか
なり厚い(30μm〜40μm)ものとなる。
【0006】フィラー14a,14bは接着剤層15中
にほぼ均一に分散しているものと仮定すると、この接着
剤層15中には、粗化し易いフィラー14aと粗化し難
いフィラー14bとが混在していることになる。つま
り、図5に示されるように、接着剤層15の表面付近に
位置するフィラー14aほど粗化液の攻撃を被り易く、
下層のフィラー14bになるほど攻撃を被り難くなると
いえるからである。更にこれを換言すると、粗化の難易
度は、表面からの深さ(表面からフィラー最上部までの
距離)に大きく依存するということになる。
【0007】従って、従来においては、接着剤層15が
10μm以上除去されるような条件で粗化処理を行うこ
とにより、浅い位置にあるフィラー14aも深い位置に
あるフィラー14bも共に溶解し、もって均一な粗化面
を得ようとしている。
【0008】しかしながら、上記の条件にて粗化処理を
行うと、処理のための所要時間が必然的に長くなり、そ
れに伴って製造コストが高くなるという問題がある。ま
た、上記のような粗化処理を行うと、アンカー用凹部1
6が深くなりすぎるばかりでなく、その形状も複雑にな
りすぎてしまう。ゆえに、後工程においてめっきレジス
ト15aを形成した場合、粗化面に対するめっきレジス
ト15aの追従性が悪くなってしまう。更に、上記の粗
化処理を行うと、隣接しているアンカー用凹部16間に
トンネル18が形成され易くなるため、絶縁不良が発生
する率が高くなる。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、形状の良いアンカー用凹部を有す
る均一な粗化面が確実に得られるため、絶縁性やめっき
レジストの追従性等を向上させることができ、かつ製造
コストも低減することができる多層プリント配線板及び
接着用シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、内層導体回路と外層
導体回路との間に樹脂絶縁層を介在させた多層プリント
配線板において、表面にアンカー用凹部を備え、かつそ
の深さがその仮想直径の大きさ以下である厚さ3μm〜
7μmの第1の絶縁層と、前記内層導体回路と前記第1
の絶縁層との間に配置された第2の絶縁層とからなる樹
脂絶縁層を有する多層プリント配線板をその要旨として
いる。
【0011】請求項2に記載の発明では、ベースフィル
ムと、特定の粗化液に対して可溶なフィラーが前記粗化
液に対して難溶な樹脂マトリクス中に添加されてなるア
ディティブ用接着剤層とからなる接着用シートであっ
て、前記アディティブ用接着剤層の厚さを5μm〜15
μmとし、かつ前記フィラーの平均粒径を前記アディテ
ィブ用接着剤層の厚さとほぼ同程度とした接着用シート
をその要旨としている。
【0012】請求項3に記載の発明では、ベースフィル
ムと、特定の粗化液に対して可溶な複数種のフィラーが
前記粗化液に対して難溶な樹脂マトリクス中に添加され
てなるアディティブ用接着剤層とからなる接着用シート
であって、前記アディティブ用接着剤層の厚さを5μm
〜15μmとし、かつ前記フィラーのうちで最も平均粒
径の大きいものの平均粒径を前記アディティブ用接着剤
層の厚さとほぼ同程度とした接着用シートをその要旨と
している。
【0013】請求項4に記載の発明では、ベースフィル
ムと、特定の粗化液に対して可溶な複合粒子が前記粗化
液に対して難溶な樹脂マトリクス中に添加されてなるア
ディティブ用接着剤層とからなる接着用シートであっ
て、前記複合粒子を平均粒径の大きなフィラーの表面に
前記フィラーよりも平均粒径の小さなフィラーを付着さ
せたものとし、前記アディティブ用接着剤層の厚さを5
μm〜15μmとし、かつ前記複合粒子の平均粒径を前
記アディティブ用接着剤層の厚さとほぼ同程度とした接
着用シートをその要旨としている。
【0014】
【作用】本発明の接着用シートのように、アディティブ
用接着剤層を肉薄にしかつフィラーの平均粒径を同層の
厚さとほぼ同程度にすると、同層中においてフィラーが
ほぼ単層状に分散したような状態となる。つまり、表面
からフィラー最上部までの距離が短くなり、しかもフィ
ラー毎の前記距離の差も極めて小さくなる。このように
粗化し易いフィラーのみがアディティブ用接着剤層全面
に存在した状態で粗化処理を行えば、処理自体が短時間
であっても、形状の良いアンカー用凹部を有する均一な
粗化面を得ることができる。
【0015】本発明では、アディティブ用接着剤層の厚
さを5μm〜15μmとすることが必須である。この厚
さが15μmを越えると、使用すべきフィラー(または
複合粒子)の平均粒径を大きくせざるを得なくなり、フ
ァインパターンの形成に不向きになる。また、粗化液に
よってエッチングすべき樹脂の量が多くなり、工程的に
も製造コスト的にも不利になる。
【0016】一方、この厚さが5μm未満であると、使
用すべきフィラー(または複合粒子)の平均粒径を小さ
くせざるを得なくなり、フィラーを選択する余地が狭く
なる。
【0017】本発明において、アディティブ用接着剤層
を形成するマトリクス樹脂としては、例えば熱硬化性樹
脂、一部に感光性を付与した熱硬化性樹脂、感光性樹脂
等がある。前記熱硬化性樹脂としては、例えばアリル樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等が挙げ
られる。一部に感光性を付与した熱硬化性樹脂として
は、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂または
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の一部をアクリル
化したものが用いられる。また、感光性樹脂としては、
従来公知の単官能または多官能の感光性樹脂、例えばア
クリル樹脂やトリプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、エポキシアクリレート等がある。
【0018】内層導体回路上にアディティブ用接着剤層
を設ける場合には、それらの間に段差解消用の接着剤層
を介在させておくことが好ましい。この場合、段差解消
用の接着剤層は、内層導体回路の厚さとほぼ同程度また
はそれよりも厚めであることが良い。その理由は、内層
導体回路の存在によってできる段差を確実に解消するこ
とにより、平滑性に優れたアディティブ用接着剤層を得
るためである。
【0019】本発明において、アディティブ用接着剤層
のマトリクス樹脂に添加されるフィラーとしては、例え
ばエポキシ樹脂フィラー、ブタジエンゴムフィラー、ポ
リエステル樹脂フィラー、ビスマレイミド−トリアジン
樹脂フィラー等がある。これらのフィラーは、いずれも
酸や酸化剤といった粗化液に対して可溶なものである。
この場合、使用されるフィラーの平均粒径は、数μm前
後であることが良い。また、平均粒径が数μm前後のフ
ィラーと、そのフィラーの数分の一以下の大きさのフィ
ラーとを混合して使用しても良い。
【0020】粗化液として用いられる酸には塩酸、硫
酸、各種有機酸等があり、酸化剤にはクロム酸、クロム
酸塩、過マンガン酸塩、オゾン等がある。また、本発明
の多層プリント配線板では、第1の絶縁層2aの厚さL
1 を3μm〜7μmに設定し、その絶縁層2aに形成さ
れるアンカー用凹部A1 の深さL2 をその仮想直径L3
の大きさ以下に設定することが必須とされる。このよう
に設定すると、以下に示すような好ましいアンカー用凹
部A1 の形状が得られることが確認されているからであ
る。
【0021】通常、好ましいアンカー用凹部A1 とは、
図1(a)〜図1(c)に示されるように、開口部分が
狭窄した形状を有するアンカー用凹部A1 のことをい
う。この場合、図1(b),(c)のように、大きな凹
部と小さな凹部とからなる複雑な形状をしたアンカー用
凹部A1 であることが更に好ましい。つまり、このよう
な形状であると、1つあたりの内部面積が増えるため、
より大きなアンカー効果が得られるからである。そし
て、アディティブ用接着剤層L1 中に単一のフィラーが
含まれていると、図1(a)のような形状になる。アデ
ィティブ用接着剤層L1 中に平均粒径の異なる2種のフ
ィラーが含まれていると、図1(b)のような形状にな
る。そして、アディティブ用接着剤層L3 中に複合粒子
(平均粒径の大きなフィラーの表面に平均粒径の小さな
フィラーを付着させたもの)が含まれていると、図1
(c)のような形状になる。
【0022】ここでアンカー用凹部A1 の「深さ」L2
とは、アンカー用凹部A1 における最も深い部分(小さ
な凹部があるときにはそれも含む)までの距離L2 をい
う。また、「仮想直径」L3 とは、アンカー用凹部A1
の横方向の直径(小さな凹部があるときにはそれも含
む)L3 をいう。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体化した各実施例を図面に
基づき詳細に説明する。 〔実施例1〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日
本化薬製)を70重量部、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)を30重
量部、イミダゾール型硬化剤(四国化成製,商品名:2
PHZ)を5重量部、エポキシ樹脂フィラー(東レ製,
商品名:トレパールEP−B,平均粒径5.5μm)F
1 を40重量部、エポキシ樹脂フィラー(東レ製,商品
名:トレパールEP−B,平均粒径0.5μm)F2 を
15重量部混合し、更にブチルセルソルブアセテートを
75重量部添加しながらホモディスパー攪拌機で前記混
合物の粘度を30pa・s に調整した。次いで、前記混合
物を三本ロールで均一に混練することにより、第1の絶
縁層2a形成用の接着剤とした。なお、本実施例の場
合、平均粒径5.5μmの樹脂フィラーF1 の混合量
は、25重量部〜60重量部の範囲内で変更することが
可能である。平均粒径0.5μmの樹脂フィラーF2 の
混合量は、10重量部〜20重量部の範囲内で変更する
ことが可能である。
【0024】内層導体回路1a(厚さ約35μm)を有
する内層基板1の両面に、まずプリプレグPgをラミネ
ートした。その結果、図2(a)に示されるように、内
層導体回路1aの段差を解消し得る程度の厚さを持つ第
2の絶縁層2bを得た。
【0025】次に、ロールコータを使用してプリプレグ
Pgの両面に、第1の絶縁層2a形成用の接着剤を塗布
した。その後、加熱によって乾燥・硬化させることによ
り、図2(b),(c)に示されるように厚さ15μm
の第1の絶縁層2aを得た。以上の工程により、第1の
絶縁層2a及び第2の絶縁層2bの二層からなる樹脂絶
縁層2を形成した。
【0026】次に、70℃のクロム酸800g/l水溶
液に内層基板1を10分〜30分間浸漬することによ
り、樹脂絶縁層2の表面粗化を行った。前記処理によっ
て第1の絶縁層2a中に含まれるフィラーF1 ,F2 を
溶解除去し、樹脂絶縁層2の表面をアンカー用凹部A1
を有する粗化面4とした。なお、図2(d)に示される
ように、本実施例では第1の絶縁層2aに大きな凹部と
小さな凹部とからなるアンカー用凹部A1 が形成され
る。アンカー用凹部A1 の深さはL2 =6μmであり、
仮想直径はL3 =6μmである。粗化処理後における第
1の絶縁層2aの厚さはL1 =5〜10μmである。
【0027】続いて、内層基板1を中和液(シプレイ社
製)に浸漬した後、充分に水洗を行った。更に、常法に
従って前記粗化面4に対する無電解銅めっきの初期の析
出に必要なPd触媒核を付与した。次に、内層基板1を
80℃に予熱したうえで、その粗化面4上にめっきレジ
スト用のドライフィルム「SR−3200」(商品名:
日立化成株式会社製)をラミネートした。その後、常法
に従って露光・現像、UVキュア及び熱処理を行うこと
により、所望のパターンを持つめっきレジスト6を形成
した。
【0028】ここで、内層基板1を「アクセラレーター
19」(商品名:シプレイ社製)17%溶液に浸漬して
Pd触媒核の活性化処理を行った後、常法に従って無電
解銅めっきを行った。なお、本実施例では「KC−50
0」(商品名:日鉱共石株式会社製)を無電解銅めっき
浴として用い、温度70℃,pH=12.4の条件下に
てめっきを行った。その結果、図2(d)に示されるよ
うに、めっきレジスト6の非形成部分に厚さ約30μm
の外層導体回路5を形成して、一連の工程を終了した。
【0029】本実施例のプリント配線板を観察したとこ
ろ、粗化面4には図2(d)のような好適な形状のアン
カー用凹部A1 が均一に形成されており、粗化面4に対
するめっきレジスト6の追従性も申し分なかった。ま
た、隣接しているアンカー用凹部A1 間に、絶縁不良の
原因となるようなトンネルが形成されることもなかっ
た。
【0030】更に、外層導体回路5のピール強度も1.
6kg/cm となり、1.4kg/cm というJIS規格値を確
実にクリアすることができた。また、本実施例による
と、使用すべきアディティブ用接着剤の量、粗化液によ
って溶解除去すべき樹脂の量が少なくて済むという利点
があった。従って、製造コストを低減するうえで極めて
好都合であった。 〔実施例2〕実施例2では、実施例1のようにプリプレ
グPgと接着剤とを用いることなく、接着用シート8を
用いて樹脂絶縁層2の形成を行った。そして、最終的に
は前図2(d)の構成とほぼ同様の多層プリント配線板
を作製した。
【0031】まず、アディティブ用接着剤層B1 形成用
の接着剤として、実施例1にて用いたものと同様の組成
の接着剤を用意した。そして、この接着剤をベースフィ
ルム2cに塗布しかつ硬化させた。なお、本実施例では
ベースフィルム2cは紙製であり、その片側面にはあら
かじめ離型剤が塗布されている。
【0032】次に、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂(日本化薬製)を70重量部、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)を
30重量部、イミダゾール型硬化剤(四国化成製,商品
名:2PHZ)を5重量部、シリカフィラー(アドマテ
ィック製,平均粒径0.5μm)を70重量部混合し、
更にブチルセルソルブアセテートを75重量部添加しな
がらホモディスパー攪拌機で前記混合物の粘度を30pa
・s に調整した。次いで、前記混合物を三本ロールで均
一に混練することにより、段差解消用の接着剤層B2 形
成用の接着剤とした。そして、この接着剤をベースフィ
ルム2cのアディティブ用接着剤層B1上に塗布しかつ
半硬化状態にした。以上の工程により、厚さ35μmの
段差解消用の接着剤層B2 と厚さ7μmのアディティブ
用接着剤層B1 とベースフィルム2cとからなる接着用
シート8を作製した。
【0033】つまり、本実施例では図4に示されるよう
に、フィラーF1 ,F2 のうち平均粒径の大きいほうの
フィラーF1 の平均粒径rが、アディティブ用接着剤層
B1の厚さとほぼ同程度になっている。
【0034】次いで、図3に示されるように内層導体回
路1aを有する内層基板1の両面に接着用シート8を重
ね合わせた後、内層基板1と両接着用シート8とをラミ
ネートした。その後、接着用シート8からベースフィル
ム2cのみを剥離した。以上の工程により、内層基板1
の両面に、厚さ7μmの第1の絶縁層2a及び厚さ35
μmの第2の絶縁層2bの二層からなる樹脂絶縁層2を
形成した。
【0035】以下、実施例1にて示した手順に従って、
粗化、Pd触媒核の付与、めっきレジスト6の形成、触
媒核活性化、無電解銅めっき等を行い、外層導体回路5
を有する多層プリント配線板を得た。本実施例のプリン
ト配線板の場合、アンカー用凹部A1 の深さはL2 =6
μmであり、仮想直径はL3 =6μmである。粗化処理
後における第1の絶縁層2aの厚さはL1 =5.0μm
〜7.5μmである。
【0036】本実施例のプリント配線板にも好適な形状
のアンカー用凹部A1 が均一に形成されており、粗化面
4に対するめっきレジスト6の追従性は前記実施例1と
同様に申し分がなかった。また、隣接しているアンカー
用凹部A1 間にトンネルが形成されることもなかった。
【0037】更に、外層導体回路5のピール強度も1.
6kg/cm であった。また、本実施例によると、使用すべ
きアディティブ用接着剤の量、粗化液によって溶解除去
すべき樹脂の量が少なくて済むという利点があった。従
って、製造コストを低減するうえで極めて好都合であっ
た。加えて、接着用シート8を用いた実施例2の場合、
実施例1に比べて樹脂絶縁層2の形成が容易であった。
【0038】なお、本発明は上記各実施例のみに限定さ
れることはなく、以下のように変更することが可能であ
る。例えば、 (a)実施例1にて行ったプリプレグPgのラミネート
に代えて、樹脂の塗布を行うことにより第2の絶縁層2
bを形成するという方法であっても良い。
【0039】(b)段差解消用の接着剤層B2 にも粘度
調整等のためにフィラーを添加しても良い。その場合、
SiC、シリカ及びAl2 3 等の無機フィラー、各種
有機フィラー等を使用することが可能である。
【0040】(c)平均粒径の異なる二種類のフィラー
を使用した実施例1,2に代え、例えば平均粒径の異な
る三種以上のフィラーを用いても良い。また、その逆に
一種類のみのフィラーを用いることとしても良い。更
に、化学組成の異なる複数種のフィラーを用いたり、複
合粒子を用いることとしても良い。
【0041】(d)ベースフィルム2cの材質は実施例
2にて例示したものに限定されることはなく、例えばプ
ラスティック等を使用することも可能である。また、ベ
ースフィルム2cは、片面のみならず両面に設けても良
い。
【0042】(e)接着用シート8は、必ずしも実施例
2のようなベースフィルム2cとアディティブ用接着剤
B1 と段差解消用の接着剤B2 とからなるものでなくて
も良い。即ち、ベースフィルム2c及びアディティブ用
接着剤B1 の二者のみからなるものとしても勿論良い。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多層プリ
ント配線板及び接着用シートによれば、アンカー用凹部
の深さ制御を容易かつ確実に行うことができ、もって外
層導体回路のピール強度及び内層・外層導体回路間の絶
縁信頼性を向上させることができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は好適なアンカー用凹部の形状
を示す部分概略拡大断面図である。
【図2】(a),(b)は実施例1の多層プリント配線
板の製造工程を説明するための概略断面図であり、
(c),(d)は同じくその部分概略拡大断面図であ
る。
【図3】接着用シートを用いた実施例2の多層プリント
配線板の製造工程を説明するための概略断面図である。
【図4】接着用シートの部分概略拡大断面図である。
【図5】従来の多層プリント配線板の製造工程(粗化処
理前の状態)を説明するための部分概略断面図である。
【図6】従来の多層プリント配線板を示す部分概略断面
図である。
【符号の説明】
1a…内層導体回路、2…樹脂絶縁層、2a…第1の絶
縁層、2b…第2の絶縁層、2c…ベースフィルム、5
…外層導体回路、8…接着用シート、M…樹脂マトリク
ス、F1 ,F2 …フィラー、r…平均粒径、A1 …アン
カー用凹部、L1 …(第1の絶縁層の)厚さ、L2 …
(アンカー用凹部の)仮想直径、L3 …(アンカー用凹
部の)深さ、B1 …アディティブ用接着剤層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層導体回路と外層導体回路との間に樹脂
    絶縁層を介在させた多層プリント配線板において、 表面にアンカー用凹部を備え、かつその深さがその仮想
    直径の大きさ以下である厚さ3μm〜7μmの第1の絶
    縁層と、 前記内層導体回路と前記第1の絶縁層との間に配置され
    た第2の絶縁層とからなる樹脂絶縁層を有する多層プリ
    ント配線板。
  2. 【請求項2】ベースフィルムと、特定の粗化液に対して
    可溶なフィラーが前記粗化液に対して難溶な樹脂マトリ
    クス中に添加されてなるアディティブ用接着剤層とから
    なる接着用シートであって、 前記アディティブ用接着剤層の厚さを5μm〜15μm
    とし、かつ前記フィラーの平均粒径を前記アディティブ
    用接着剤層の厚さとほぼ同程度とした接着用シート。
  3. 【請求項3】ベースフィルムと、特定の粗化液に対して
    可溶な複数種のフィラーが前記粗化液に対して難溶な樹
    脂マトリクス中に添加されてなるアディティブ用接着剤
    層とからなる接着用シートであって、 前記アディティブ用接着剤層の厚さを5μm〜15μm
    とし、かつ前記フィラーのうちで最も平均粒径の大きい
    ものの平均粒径を前記アディティブ用接着剤層の厚さと
    ほぼ同程度とした接着用シート。
  4. 【請求項4】ベースフィルムと、特定の粗化液に対して
    可溶な複合粒子が前記粗化液に対して難溶な樹脂マトリ
    クス中に添加されてなるアディティブ用接着剤層とから
    なる接着用シートであって、 前記複合粒子を平均粒径の大きなフィラーの表面に前記
    フィラーよりも平均粒径の小さなフィラーを付着させた
    ものとし、前記アディティブ用接着剤層の厚さを5μm
    〜15μmとし、かつ前記複合粒子の平均粒径を前記ア
    ディティブ用接着剤層の厚さとほぼ同程度とした接着用
    シート。
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