JP3002591B2 - 接着剤シートとこの接着剤シートを用いたプリント配線板の製造方法およびプリント配線板 - Google Patents

接着剤シートとこの接着剤シートを用いたプリント配線板の製造方法およびプリント配線板

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JP3002591B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K2203/00Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
    • H05K2203/07Treatments involving liquids, e.g. plating, rinsing
    • H05K2203/0756Uses of liquids, e.g. rinsing, coating, dissolving
    • H05K2203/0773Dissolving the filler without dissolving the matrix material; Dissolving the matrix material without dissolving the filler

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着剤シートと、この
接着剤シートを用いてプリント配線板を製造する方法、
およびプリント配線板に関するものであり、特に耐薬品
性,耐熱性,電気特性および基板と無電解めっき膜との
密着性に優れた無電解めっきに適合したフィルム状に形
成された接着剤(即ち、接着剤シート)と、この接着剤
シートを用いてプリント配線板を製造する方法、および
プリント配線板について提案する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子工業の進歩に伴い電子機器の
小型化あるいは高速化が進められており、このためプリ
ント配線板やLSIを実装するプリント配線板において
もファインパターンによる高密度化および高い信頼性が
要求されるようになってきた。
【0003】従来、プリント配線板の製造に当って導体
回路を形成する方法としては、基板に銅箔を積層した後
フォトエッチングすることにより、導体回路を形成す
る”エッチドフォイル法”が知られている。この方法に
よれば、基板との密着性に優れた導体回路を形成するこ
とができるが、銅箔の厚さが厚いためにエッチングによ
り高精度のファインパターンが得難いという大きな欠点
があり、さらに製造工程も複雑で効率が良くないなどの
問題があった。
【0004】このため、最近、プリント配線板用基板上
に導体を形成する方法として、ジエン系合成ゴムを含む
接着剤をその基板表面に塗布して接着剤層を形成し、こ
の接着剤層の表面を粗化してから無電解めっきを施して
導体を形成する,いわゆる”アディティブ法”と呼ばれ
ている方法が採用されている。しかしながら、この方法
で一般的に使用されている接着剤は、合成ゴムを含むた
め、例えば高温時に密着強度が大きく低下したり、ハン
ダ付けの際に無電解めっき膜がふくれるなど耐熱性が低
いことと、表面抵抗などの電気特性が充分でないという
欠点があり、使用範囲がかなり制限されている。
【0005】これに対し、発明者らは、先に前述の如き
無電解めっきを施すための接着剤が有する欠点を解消
し、耐熱性,電気特性および無電解めっき膜との密着性
に極めて優れ、かつ比較的容易に実施できる無電解めっ
き用接着剤およびこの接着剤を用いた配線板の製造方法
を提案した(特開昭61−276875号公報参照)。すなわ
ち、この先行技術は、酸化剤に対して可溶性の予め硬化
処理された耐熱性樹脂粉末が、硬化処理することにより
酸化剤に対して難溶性となる特性を示す未硬化の耐熱性
樹脂液中に分散させてなることを特徴とする接着剤、お
よびこの接着剤を基板に塗布した後、乾燥硬化して接着
剤層を形成させ、前記接着剤層の表面部分に分散してい
る上記微粉末の少なくとも一部を溶解除去して接着剤層
の表面を粗化し、次いで無電解めっきを施すことを特徴
とするプリント配線板の製造方法である。
【0006】この先行提案技術によれば、上記接着剤
は、予め硬化処理された耐熱性樹脂微粉末が耐熱性樹脂
液中に分散されており、この接着剤を基板に塗布し乾燥
硬化させるとマトリックスを形成する耐熱性樹脂中に耐
熱性樹脂微粉末が均一に分散した状態となる。そして、
前記耐熱性樹脂微粉末とマトリックス耐熱性樹脂とは酸
化剤に対する溶解性に差異があるため、前記接着剤層を
酸化剤で処理することにより、接着剤層の表面部分に分
散している微粉末が主として溶解除去され、効果的なア
ンカー窪みが形成されて接着剤層の表面を均一粗化で
き、ひいては基板と無電解めっき膜との高い密着強度と
高い信頼性が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この耐熱性
樹脂微粉末としては、耐熱性と電気絶縁性に優れ、通常
の薬品に対して安定で、しかも予め硬化処理を施した場
合には耐熱性樹脂あるいはこの樹脂を溶解する溶剤に対
して難溶性であることが要求され、さらにはクロム酸な
どの酸化剤により溶解することができる特性を具備する
樹脂である必要性から、エポキシ樹脂などの数種の樹脂
が挙げられた。
【0008】しかしながら、その樹脂の硬化手段によっ
ては、必ずしも上記特性を全て具備した良好な耐熱性樹
脂微粉末が得られないのが実情であった。例えば、硬化
剤の選択によっては、耐熱性樹脂微粉末の酸化剤に対す
る溶解性が不十分となり、明確なアンカーが形成され
ず、その結果ピール強度が低下し、導体パットが剥がれ
てしまうなど、実装信頼性に欠ける問題があり、結局、
使用する耐熱性樹脂微粉末に応じた最適硬化剤の選択が
必要となるという課題が残されていた。
【0009】そこで、発明者らは、先に、上述した問題
点を克服した接着剤について開発した。ただし、本発明
に先行する未公開のこの先行技術は、プリント配線板の
製造に当って、主として基板上に塗布する形式をとって
いるため、その製造工程の中で、粘度やチキソ性などの
塗布条件を管理しなければならず、非常に煩雑で生産性
が低いという課題を残していた。
【0010】本発明の目的は、上述した従来技術が抱え
ている課題に加え、さらに上記先行技術の解決課題を克
服することにあり、接着剤の無電解めっき性を損なうこ
となく生産性を改善することに効果のある接着剤シート
と、これを用いてプリント配線板を製造する方法、なら
びにそのプリント配線板を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者は、先に、上記課
題を克服するために鋭意研究した結果、エポキシ樹脂の
硬化剤として、アミン系硬化剤を使用すれば、所望の耐
熱性樹脂微粉末を得ることができることを見出した。
【0012】さらに、発明者は、上記課題に関して研究
をすすめるうち、配線板用接着剤として、フィルム状と
なる半硬化状態(Bステージ状態)の接着剤層を有する
接着剤シートを採用することにより、プリント配線板製
造工程中において粘度やチキソ性などの塗布条件を管理
する必要がなくなり、そのために膜厚均一性や強度等の
品質管理が容易となって優れた接着剤層を得ることがで
きることも判り、本発明に想到した。
【0013】すなわち、本発明の接着剤シートは、酸あ
るいは酸化剤に対して可溶性の予めアミン系硬化剤で硬
化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬化処理を受けると酸
あるいは酸化剤に対して難溶性となる特性を示す半硬化
状態の樹脂マトリックス中に分散させてなる接着剤層
を、ベースフィルム上に形成してなる接着剤シートであ
り、前記アミン系硬化剤で硬化させたエポキシ樹脂は、
ヒドロキシエーテル構造を有することが好ましい。
【0014】本発明のプリント配線板製造方法は、上記
接着剤シートを用いる方法であって、基板上に、無電解
めっき用接着剤層を形成し、この接着剤層の表面を粗化
した後、無電解めっきを施して導体回路を形成してプリ
ント配線板を製造する方法において、前記基板上に、酸
あるいは酸化剤に対して可溶性の予めアミン系硬化剤で
硬化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬化処理を受けると
酸あるいは酸化剤に対して難溶性となる特性を示す半硬
化状態の耐熱性樹脂マトリックス中に分散させてなる接
着剤層をベースフィルム上に形成してなる接着剤シート
を、この接着剤シートの接着剤層が基板に面するように
重ね合わせ、次いで加圧加熱した後、前記ベースフィル
ムを剥離して接着剤層とし、その後、粗化してから無電
解めっきを施すことを特徴とするプリント配線板の製造
方法である。
【0015】そして、上述の如き製造方法の下で得られ
る本発明のプリント配線板は、少なくとも一方の基板表
面に接着剤層を設けて、その上に導体回路を形成してな
るプリント配線板において、前記接着剤層が、酸あるい
は酸化剤に対して可溶性の予めアミン系硬化剤で硬化さ
れたエポキシ樹脂微粉末を、硬化処理を受けると酸ある
いは酸化剤に対して難溶性となる特性を示す半硬化状態
(Bステージ状態)の耐熱性樹脂マトリックス中に分散
させてなる接着剤層を、剥離除去されるベースフィルム
上に形成してなる接着剤シートを貼着したものにて形成
されていることを特徴とするプリント配線板である。
【0016】
【作用】さて、発明者は、先に、耐熱性樹脂微粉末用硬
化剤について種々研究したところ、アミン系硬化剤が有
効であり、この硬化剤で硬化したエポキシ樹脂が好適で
あることを見出した。さらに、配線板用接着剤として、
膜厚均一性や強度等の品質が保証されたBステージ状態
の接着剤層を有する接着剤シートを採用することによ
り、無電解めっき性を損なうことなく、プリント配線板
の生産性を改善することができることを突き止めたので
ある。
【0017】上述したように、アミン系硬化剤で硬化し
たエポキシ樹脂が好適である理由は、エポキシ樹脂のエ
ポキシ基とアミン系硬化剤のアミノ基の活性水素との硬
化反応により形成されるセグメント構造が、酸あるいは
酸化剤に対して、特に溶解性が高いことによるものであ
る。すなわち、アミン系硬化剤を用いることにより、酸
化剤に易溶で、しかも耐熱性が高い樹脂微粉末を得るこ
とができるからである。このようなセグメントとして
は、例えば下記のようなエポキシ基にアミノ基が求核反
応して形成される構造が考えられる。
【0018】このような構造は、ヒドロキシエーテル構
造と呼ばれており、この構造は、酸あるいは酸化剤によ
り容易に切断される。その結果、アミン系硬化剤で硬化
したエポキシ樹脂は、ヒドロキシエーテル構造を有する
ので、酸あるいは酸化剤に対して、特に溶解性が高くな
る。
【0019】このアミン系硬化剤としては、鎖状脂肪族
ポリアミン,環状脂肪族ポリアミン,芳香族アミンおよ
び脂肪族アミンなどが好適に用いられる。なかでも、第
1,第2級アミンが望ましく、第1級アミンよりは第2
級アミンの方が硬化したエポキシ樹脂の溶解度が高い点
で特に望ましい。なお、エポキシ樹脂ならびに硬化剤に
結合している官能基は、分子量が小さいものほど溶解度
が高くなる点で有利である。
【0020】従って、本発明では、酸あるいは酸化剤に
対して可溶性の予め硬化処理された耐熱性樹脂微粉末と
して、上述したアミン系硬化剤で硬化されたエポキシ樹
脂を使用することにより、効果的なアンカー窪みを容易
に形成させることができ、さらに、接着剤をフィルム状
の接着剤層を有する接着剤シートとすることにより、粘
度やチキソ性などの塗布条件を管理することなく、膜厚
およびピール強度などの全ての条件に満足した接着剤層
を予め準備しておくことができるようになる。
【0021】このようなアンカー形成用耐熱性樹脂微粉
末は、剥離性に優れたベースフィルム上に形成してフィ
ルム状の接着剤層を得るようにするため、平均粒径の小
さいものが良く、0.05〜50μmが望ましい。その理由
は、平均粒径が50μmより大きいと、溶解除去して形成
されるアンカーの密度が小さくなり、かつ不均一になり
やすいため、密着強度とその信頼性が低下する。しか
も、接着剤層表面の凹凸が激しくなるので、膜厚が不均
一となり、導体の微細パターンが得にくく、かつ部品な
どを実装する上でも好ましくないからである。
【0022】また、このアンカー形成用耐熱性樹脂微粉
末は、例えば、平均粒径が異なる粒子混合物(疑似粒子
など)を用いることもでき、平均粒径 0.5μmの耐熱性
樹脂微粉末と平均粒径が 5.5μmの耐熱性樹脂微粉末と
の粒子混合物の場合は、その配合比を10/25〜10/50に
することが望ましい。
【0023】なお、耐熱性樹脂微粉末の配合量は、樹脂
マトリックスの合計固形分100 重量部に対して、10〜10
0 重量部の範囲が好ましい。この理由は、この微粉末の
配合量が10重量部より少ないと、溶解除去して形成され
るアンカーが明確に形成されない。一方、微粉末の配合
量が100 重量部よりも多くなると、接着剤層が多孔質に
なり、接着剤層と無電解めっき膜の密着強度(ピール強
度)が低下するからである。
【0024】次に、上記耐熱性樹脂微粉末を分散させる
接着剤溶液を構成する樹脂マトリックスとしては、多官
能性の、エポキシ樹脂,アクリル基を有する樹脂,
アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂、も
しくは前記,,の樹脂から選ばれる少なくとも1
種と2官能性の、エポキシ樹脂,アクリル樹脂から
選ばれる少なくとも1種との混合樹脂からなることが望
ましい。
【0025】なかでも、ビスフェノールA型、ビスフェ
ノールF型、フェノールノボラック型やクレゾールノボ
ラック型のエポキシ樹脂、ビスマレイドトリアジン樹
脂、ポリイミド樹脂およびフェノール樹脂などの熱硬化
性樹脂と、フェノールアラルキル型やフェノールノボラ
ック型のエポキシ樹脂をアクリル化した樹脂、アクリル
樹脂および感光性ポリイミド樹脂などの感光性樹脂が好
適に使用される。
【0026】この上記樹脂マトリックスは、固形分で、
20〜100 wt%の多官能性の、エポキシ樹脂,アクリ
ル基を有する樹脂,アクリル樹脂から選ばれる少なく
とも1種と、0〜80wt%の2官能性の、エポキシ樹
脂,アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種との混
合樹脂からなることが好適である。この理由は、多官能
性樹脂の固形分20wt%より少ない場合には、接着剤の硬
度が低下し、しかも耐薬品性が低下するからである。
【0027】また、この樹脂マトリックスの硬化剤とし
ては、DICY,アミン系硬化剤,酸無水物およびイミダゾ
ール系硬化剤などがよい。特に、エポキシ樹脂の場合
は、このマトリックスの合計固形分に対して2〜10wt%
のイミダゾール系硬化剤を含有させることが好ましい。
この理由は、10wt%を超えると硬化しすぎて脆くなり、
2wt%より少ないと硬化が不十分なために充分な硬度が
得られないからである。
【0028】なお、アミン系硬化剤で予め硬化したエポ
キシ樹脂微粉末を、未硬化の多官能性エポキシ樹脂およ
び2官能性エポキシ樹脂のなかから選ばれる少なくとも
1種の耐熱性樹脂マトリックス中に分散させてなる混合
物は、イミダゾール系硬化剤とそれぞれ分離して保存
し、使用直前にこの両者を混合して使用することは、保
存安定性を高める上で有利である。
【0029】この樹脂マトリックスとしては、溶剤を含
まない耐熱性樹脂をそのまま使用することもできるが、
耐熱性樹脂を溶剤に溶解してなる耐熱性樹脂は、粘度調
節が容易にできるため微粉末を均一に分散させることが
でき、しかも、ベースフィルム上に塗布し易いので有利
に使用することができる。なお、前記耐熱性樹脂を溶解
するのに使用する溶剤としては、通常溶剤、例えばメチ
ルエチルケトン,メチルセロソルブ,エチルセロソル
ブ,ブチルセロソルブ,ブチルセロソルブアセテート,
ブチルカルビトール,ブチルセルロース,テトラリン,
ジメチルホルムアミド,ノルマルメチルピロリドンなど
を挙げることができる。また、上記マトリックス耐熱性
樹脂に、例えば、フッ素樹脂やポリイミド樹脂,ベンゾ
グアナミン樹脂などの有機質充填剤、あるいはシリカや
アルミナ,酸化チタン,ジルコニアなどの無機質微粉末
からなる充填剤を適宜配合してもよい。その他、着色剤
(顔料),レベリング剤,消泡剤,紫外線吸収剤および
難燃化剤などの添加剤を樹脂マトリックスおよびエポキ
シ樹脂微粉末に用いることができる。
【0030】なお、樹脂マトリックスの使用に際して
は、分子量の大きい樹脂(以下、Rで示す)と分子量の
小さい樹脂(以下、rで示す)の混合樹脂が望ましい。
具体的には、樹脂Rの分子量Mは、2000<M≦10万,
望ましくは2000≦M≦5000であり、樹脂rの分子量m
は、200 <m≦2000,望ましくは 300≦m≦1000であ
り、その配合割合は、重量比で、 0.2≦r/(r+R)≦0.8 であることが好適である。さらに、混合樹脂の融点を常
温以上とするために、樹脂Rの融点は50〜150 ℃の範囲
にあり、樹脂rの融点は10〜50℃未満の範囲にあること
が好適である。
【0031】この理由は、フィルム化に対して要求され
る下記〜の特性のうち、分子量の小さい樹脂は〜
に対して効果があり、分子量の大きい樹脂は,に
対して効果があるため、いずれの効果も発揮できる上記
分子量および配合割合を逸脱すると、〜の特性低下
を招くからである。 タック性(接着剤の表面の粘着性)、 かとう性(曲げやすさ)、 カッティング性(切断したとき綺麗に割れずに切れる
か)、 エッジフュージョン性(フィルムを立てたとき、接着
剤層が流動を起こして流れないか)、および 酸や酸化剤に対する耐久性。
【0032】すなわち、上記のような低分子量と高分子
量の混合樹脂を樹脂マトリックスとして使用することに
より、接着剤層のピール強度を2kg/cm 以上にすること
も可能となった。この理由は、明確ではないが、樹脂が
細密充填されるため樹脂の破壊強度が大きくなるためと
考えられる。これにより、粗化面の粗度を小さくするこ
とができるため、よりファインなパターンが形成でき
る。
【0033】次に、本発明の配線板用接着剤シートは、
図1(a) に示すように、アミン系硬化剤で硬化されたエ
ポキシ樹脂微粉末を、硬化処理を受けると酸や酸化剤に
対して難溶性となる特性を示す樹脂マトリックス中に分
散させてなる接着剤溶液を、ベースフィルム上にロール
コーターやドクターバーなどで塗布した後、60〜100℃
に設定した乾燥炉で乾燥硬化することによって、半硬化
状態とした接着剤層を有するシートとして得られる。こ
の際、ベースフィルム上の接着剤層の厚さは、ドクター
バーのギャップにより15〜150 μmに調整される。そし
て、この接着剤シートはロール状に巻き取られるため、
接着剤層上に保護フィルム(カバーフィルム)を形成さ
せて半硬化状態の接着剤層を保護している。
【0034】ここで、上記接着剤シートの基材となるベ
ースフィルムは、ポリエチレンテレフタレート,ポリプ
ロピレンおよびポリエチレンフロライド(テドラーフィ
ルム)などのフィルムが好適に使用され、このフィルム
の厚さは、25〜50μmが望ましい。なお、ベースフィル
ムの剥離除去を容易にするために、接着剤層との接触面
に離型処理としてシリコンを塗布してもよい。また、反
対の面には、マッド処理(凹凸処理)を施してもよい。
【0035】また、ベースフィルム上に接着剤フィルム
を形成するのに適した接着剤溶液としては、回転粘度計
で測定した60回転の動粘度(JIS −K7117 )が、10〜20
00cps 好ましくは100 〜300cpsであるものが好適に使用
される。この理由は、粘度が10cps 未満では、十分なピ
ール強度を有する接着剤層が得られず、一方、粘度が20
00cps 超では、ベースフィルム上に塗布できないからで
ある。
【0036】なお、この接着剤溶液の固形分濃度は、45
〜75wt%が望ましい。この理由は、45wt%より少ないと
溶剤の残留が問題となり、75wt%より多いと十分な塗布
性(塗布性とは、レベリング性,気泡の抜けなどをさ
す)が得られないからである。また、固形分中の樹脂微
粉末と樹脂マトリックスの比率は、体積比で、1/100
〜 200/100 、望ましくは20/100 〜50/100 が好適で
ある。この理由は、1/100 より少ないと明確なアンカ
ーが形成されず、 200/100 より多いとアンカー同士が
近接しすぎて十分な強度が得られないからである。
【0037】次に、上記接着剤シートを用いる本発明の
プリント配線板製造方法について説明する。まず、保護
フィルムを剥離した半硬化状態の接着剤層を有する接着
剤シートを、表面をRmAX =2μm程度に粗化した基板
上に、その接着剤シートの接着剤層が基板に面するよう
に重ね合わせ、次いで40〜120 ℃,40kg/cm2 でラミネー
ト硬化もしくは加熱プレスした後、ベースフィルムを除
去することにより、無電解めっき用の接着剤層を形成さ
せる。
【0038】ここで、本発明の製造方法で使用する上記
基板としては、例えばプラスチック基板,セラミック基
板,金属基板およびフィルム基板などを使用することが
でき、具体的にはガラスエポキシ基板,ガラスポリイミ
ド基板,アルミナ基板,低温焼成セラミック基板,窒化
アルミニウム基板,アルミニウム基板,鉄基板およびポ
リイミドフィルム基板などを使用することができる。そ
して、これらの基板を用いて、片面配線板,両面スルー
ホール配線板およびCu/ポリイミド多層配線板のような
多層配線板などを製作することができる。
【0039】次いで、接着剤溶液を構成する樹脂マトリ
ックスが熱硬化性樹脂の場合は、半硬化状態(Bステー
ジ状態)の接着剤層を熱硬化して硬化状態(Cステージ
状態)とし、その後、前記接着剤層の表面部分に分散し
ている熱硬化性樹脂微粉末の少なくとも一部を、酸や酸
化剤で溶解除去して接着剤層の表面を粗化し、その後、
常法により無電解めっきを施し、一方、接着剤溶液を構
成する樹脂マトリックスが感光性樹脂の場合は、基板上
に形成させた半硬化状態(Bステージ状態)の接着剤層
にフォトマスクを密着させ、光硬化して硬化状態(Cス
テージ状態)とし、その後、不要な部分を現像処理し、
バイヤホール用の穴などを形成して、上述した方法と同
様にして無電解めっきを施すことを特徴とするアディテ
ィブプロセスが適用される。なお、感光性樹脂を用いた
場合は、特にビルドアップ多層配線板を製造するのに効
果的である。
【0040】ここで、接着剤層を粗化する酸化剤として
は、クロム酸やクロム酸塩,過マンガン酸塩,オゾンな
どがよく、酸としては、塩酸や硫酸,有機酸などがよ
い。
【0041】また、上記無電解めっきとしては、例えば
無電解銅めっき,無電解ニッケルめっき,無電解スズめ
っき,無電解金めっきおよび無電解銀めっきなどを挙げ
ることができ、特に無電解銅めっき,無電解ニッケルめ
っきおよび無電解金めっきのいずれか少なくとも1種で
あることが好適である。
【0042】なお、本発明の製造方法においては、前記
無電解めっきを施した上に、さらに異なる種類の無電解
めっきあるいは電気めっきを行ったり、ハンダをコート
したりすることもできる。
【0043】さらに、上述したような本発明の製造方法
により得られる配線板は、既知のプリント配線板につい
て実施されている種々の方法でも導体回路を形成するこ
とができ、例えば基板に無電解めっきを施してから回路
をエッチングする方法や無電解めっきを施す際に直接回
路を形成する方法などを適用することができる。
【0044】
【実施例】
(実施例1) (1) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)
100 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として鎖状脂肪族
ポリアミン(ジエチレントリアミン;住友化学製)を8
重量部配合した後、100 ℃で2時間乾燥硬化した。この
硬化させたエポキシ樹脂を粗粉砕し、その後、液体窒素
で凍結させながら、超音速ジェット粉砕機(日本ニュー
マチック工業製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機
(日本ドナルドソン製)を使用して分級して、平均粒径
1.7 μmのエポキシ樹脂微粉末を得た。
【0045】
【化1】
【0046】(2) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製、分子量360 、mp=90℃)60重量部(57.1
wt%)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
製、分子量900 、mp=64℃)40重量部(38.1wt%)およ
びイミダゾール系硬化剤(四国化成製)5重量部をメチ
ルエチルケトンに溶解して樹脂マトリックスとし、この
組成物の固形分100 重量部に対して、前記(1) で得た微
粉末を50重量部の割合で混合し、さらにメチルエチルケ
トンを添加して固形分濃度60%に調整した後、パールミ
ルにて混練した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数
60rpm で0.2 Pa・s であった。 (4) 塗布,乾燥(IR炉),貼り合わせ(ラミネート)
および巻き取りができるロールコートラミネーター装置
を用いて、前記(3) にて調製した接着剤溶液14を、ポリ
プロピレンフィルム12上に塗布し、その後、IR炉15の
中で100 ℃×10分間の乾燥を行い、さらに、ロールラミ
ネーター部でポリエチレンフィルム11(保護フィルム)
を貼り合わせラミネートし、接着剤シートを作成した
(図1(a)参照)。 (5) ガラスエポキシ樹脂基板1を研磨により粗化し、JI
S-B0601 Rmax =2〜3μmの粗面を形成した後、前記
(4) で作成した接着剤シートのポリエチレンフィルム11
を剥し、このシートを、ラミネータを用いて、ラミネー
タ温度80℃, 圧力3.0kgf/cm2および搬送速度50cm/minの
条件にて、基板1粗化面上に熱圧着した(図1(b) 参
照)。 (6) 次に、ポリプロピレンフィルム12(ベースフィル
ム)を剥離除去した後、熱風式乾燥炉にて120 ℃×3時
間,150 ℃×5時間硬化させ、接着剤層2を形成した
(図1(c) 参照)。 (7) 接着剤層2を形成し終えた基板1を、クロム酸(C
rO3 )500g/l水溶液からなる酸化剤に70℃で15分間浸
漬して接着剤層2の表面を粗化してから、中和溶液(シ
プレイ社製)に浸漬して水洗した。粗化された接着剤層
2を有する基板1に対しパラジウム触媒(シプレイ社
製)を付与して接着剤層2の表面を活性化させた(図1
(d) 参照)。 (8) 前記基板1を窒素ガス雰囲気(10ppm 酸素)中で12
0 ℃で30分間、触媒固定化のための熱処理を行い、その
後、感光性のドライフィルムをラミネートし、露光した
後、変成クロロセンで現像し、めっきレジスト3(厚さ
40μm )を形成した(図1(e) 参照)。 (9) めっきレジスト3を形成し終えた前記基板1を、表
1に示す組成の無電解銅めっき液に11時間浸漬して、め
っき膜4の厚さ25μm の無電解銅めっきを施し、プリン
ト配線板を製造した(図1(f) 参照)。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例2) (1) ビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル製)
100 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として環状脂肪族
ポリアミン(メンセンジアミン;Rohm and Hase 製)を
20重量部配合した後、100 ℃で1時間、150 で2時間乾
燥硬化した。この硬化させたエポキシ樹脂を粗粉砕し、
その後、液体窒素で凍結させながら、超音速ジェット粉
砕機(日本ニューマチック工業製)を用いて微粉砕し
て、さらに風力分級機(日本ドナルドソン製)を使用し
て分級し、平均粒径1.3 μmのエポキシ樹脂微粉末を得
た。
【0049】
【化2】
【0050】(2) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(油化シェル製、分子量2500、mp=60℃)30重量部(2
8.8wt%)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化
シェル製、分子量700 、mp=40℃)40重量部(38.5wt
%)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
製、分子量500 、mp=25℃)30重量部(28.8wt%)およ
びイミダゾール系硬化剤(四国化成製)4重量部を十分
に混合して樹脂マトリックスとし、この組成物の固形分
100 重量部に対して、前記(1) で得た微粉末を50重量部
の割合で混合し、メチルエチルケトンを添加してホモデ
ィスパー攪拌機にて攪拌した後、さらにメチルエチルケ
トンを添加して固形分濃度が60%になるように調整し、
パールミルにて混練した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数
60rpm で0.3 Pa・s であった。 (4) 前記(3) にて調製した接着剤溶液14を、予め離型剤
を塗布したテトラフッ化ビニルフィルム12上に、ドクタ
ーブレード16を用いて塗布し、その後、連続炉15の中で
100 ℃×5分間の乾燥を行い、さらに、ラミネーター装
置でポリエチレンフィルム11(保護フィルム)を貼り合
わせラミネートし、接着剤シートを作成した(図2(a)
参照)。 (5) 銅箔が粘着されていないガラスポリイミド樹脂基板
1(東芝ケミカル製)上に、前記(4) にて作成した接着
剤シートを、接着剤が塗布されている面を基板1側にし
て、150℃, 40kg/cm2で200 分間加圧加熱して接着剤層
2を得た(図2(b),(c) 参照)。 (6) 接着剤層2を形成し終えた基板1に、実施例1の
(7) 〜(9) の工程を実施することにより、プリント配線
板を製造した(図2(d) 〜(f) 参照)。
【0051】(実施例3) (1) グリシジルアミン型エポキシ樹脂(油化シェル製)
110 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として芳香族アミ
ン(m−キシレンジアミン;住友化学製)を15重量部配
合した後、80℃で2時間乾燥硬化した。この硬化させた
エポキシ樹脂を粗粉砕して、その後液体窒素で凍結させ
ながら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工
業製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日本ドナ
ルドソン製)を使用して分級し、平均粒径1.8μmのエ
ポキシ樹脂微粉末を得た。 (2) 特殊多官能性エポキシ樹脂(油化シェル製、分子量
3200、mp=60℃)80重量部(74.8wt%)、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル製、分子量500、mp=2
5℃)20重量部(18.7wt%)およびキュアゾール硬化剤
(四国化成製)7重量部をメチルエチルケトンに溶解
し、この組成物の固形分100 重量部に対して、前記(1)
で得たエポキシ樹脂微粉末を50重量部の割合で混合した
後、さらにメチルエチルケトンを添加して固形分濃度が
65%になるように調整し、パールミルにて混練した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数
60rpm で0.1 Pa・s であった。 (4) 前記(3) にて調製した接着剤溶液14を、予め離型剤
を塗布したポリエチレンフィルム11上に、ドクターブレ
ード16を用いて塗布し、その後、IR炉15の中で乾燥を
行い、さらに、ラミネーター装置でポリエチレンフィル
ム11(保護フィルム)を貼り合わせラミネートし、接着
剤シートを作成した(図3(a) 参照)。 (5) 銅張積層板を常法によりフォトエッチングし、導体
回路を形成した後、黒化還処理を行い内層板1′を得
た。 (6) 前記(5) にて得られた内層板1′にプリプレグ13を
重ね合わせ、最外層に上記(4) にて作成した接着剤シー
トを貼り付け、150 ℃, 50kg/cm2, 200 分間加圧加熱し
て、接着剤層2′を形成した(図3(b),(c) 参照)。 (7) 次に、接着剤層2′を形成し終えた基板1′を、ド
リルにより削孔し、この基板表面を研磨して、フィラー
を露出させた後、6N塩酸水溶液からなる酸に70℃で15
分間浸漬して接着剤層2′の表面を粗化してから、中和
溶液(シプレイ社製)に浸漬して水洗した。そして、粗
化された接着剤層2′を有する基板1′に対しパラジウ
ム触媒(シプレイ社製)を付与して接着剤層2′の表面
を活性化させた(図3(d) 参照)。 (8) 前記基板1′を窒素ガス雰囲気(10ppm 酸素)中で
120 ℃で30分間、触媒固定化のための熱処理を行い、そ
の後、感光性のドライフィルムをラミネートし、露光し
た後、変成クロロセンで現像し、めっきレジスト3(厚
さ40μm )を形成した(図3(e) 参照)。 (9) さらに、めっきレジスト3を形成し終えた前記基板
1′を、表1に示す組成の無電解銅めっき液に11時間浸
漬して、両面にめっき膜4の厚さ30μm の無電解銅めっ
きを施し、導体回路とスルーホールを形成し、4層プリ
ント配線板を製造した(図3(f) 参照)。
【0052】(実施例4) (1) フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル
製)100 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として芳香族
アミン(m−キシレンジアミン;昭和電工製)を15重量
部配合した後、120 ℃で3時間乾燥硬化した。この硬化
させたエポキシ樹脂を粗粉砕して、その後液体窒素で凍
結させながら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチ
ック工業製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日
本ドナルドソン製)を使用して分級し、平均粒径1.8 μ
mのエポキシ樹脂微粉末を得た。 (2) フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(三井東圧化
学製、分子量4700、mp=80℃)50重量部(47.7wt%)、ノ
ボラック型多官能エポキシ樹脂(油化シェル製、分子量
700 、mp=30℃)50重量部(47.7wt%)およびキュアゾー
ル硬化剤(四国化成製)5重量部を、メチルエチルケト
ンに溶解して樹脂マトリックスとし、この組成物100 重
量部に対して前記(1) で得た微粉末を50重量部の割合で
混合した後、さらにメチルエチルケトンを添加して固形
分濃度が60%になるように調整し、パールミルにて混練
した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数
60rpm で0.4 Pa・s であった。 (4) 前記(3) にて調製した接着剤溶液14を用い、実施例
1と同様にしてドライフィルム状の接着剤シートを作成
し、この接着剤シートを、基板1上にラミネーターを用
いて熱圧着し接着剤層2を形成した(図4(a) 〜(c) 参
照)。 (5) さらに、実施例3の(7) 〜(9) と同様にして両面プ
リント配線板を製造した(図4(d) 〜(f) 参照)。
【0053】(実施例5) (1) 実施例1の(1) と同様の方法で作成したエポキシ樹
脂微粉末(平均粒径3.9 μm )200gを5lのアセトン中
に分散させたエポキシ樹脂粒子懸濁液中へ、ヘンシェル
ミキサー(三井三池化工機製)内で攪拌しながら、アセ
トン溶液中に実施例1の(1) と同様の方法で作成したエ
ポキシ樹脂微粉末(平均粒径0.5 μm )300gをアセトン
1lに対してエポキシ樹脂(三井石油化学製)を30gの
割合で分散させた懸濁液を、滴下することにより、上記
エポキシ樹脂粒子表面にエポキシ樹脂粉末を付着せしめ
た後、上記アセトンを除去し、その後、150 ℃に加熱し
て、擬似粒子を作成した。この擬似粒子は、平均粒径が
約4.3 μm であり、約75重量%が、平均粒径を中心とし
て±2μmの範囲に存在していた。 (2) 前記(1) で作成した疑似粒子50重量部、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量4000、
mp=85℃)60重量部(57.1wt%)、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(油化シェル製、分子量900 、mp=65℃)40
重量部(38.1wt%)およびイミダゾール系硬化剤(四国化
成製)5重量部を混合して樹脂マトリックスとし、メチ
ルエチルケトンを添加してホモディスパー分散機で混合
した後、さらに、メチルエチルケトンを添加して固形分
濃度が65%になるように調整し、パールミルにて混練し
て接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数60
rpm で0.3 Pa・s であった。 (3) 前記(2) で調製した接着剤溶液14を用いて実施例1
と同様にして、プリント配線板を製造した(図5参
照)。
【0054】(実施例6) (1) 実施例1の(1) と同様の方法で作成したエポキシ樹
脂微粉末(平均粒径3.9 μm )を熱風乾燥機内に装入
し、180 ℃で3時間加熱処理して凝集結合させた。この
凝集結合させたエポキシ樹脂微粉末を、アセトン中に分
散させ、ボールミルにて5時間解砕した後、風力分級機
を使用して分級し、凝集粒子を作成した。この凝集粒子
は、平均粒径が約3.5 μmであり、約68重量%が、平均
粒径を中心として±2μmの範囲に存在していた。 (2) 前記(1) で作成した凝集粒子を用いて実施例4と同
様にして、プリント配線板を製造した(図6参照)。
【0055】(実施例7) (1) ガラスエポキシ銅張積層板(東芝ケミカル製)に感
光性ドライフィルム(デュポン製)をラミネートし、所
望の導体回路パターンが描画されたマスクフィルムを通
して紫外線露光させ画像を焼きつける。次いで、1,
1,1−トリクロロエタンで現像を行い、塩化第2銅エ
ッチング液を用いて非導体部の銅を除去した後、メチレ
ンクロリドでドライフィルムを剥離する。これにより、
複数の導体パターンからなる第一導体層4を形成した配
線板1′を得た(図7(a) 参照)。 (2) フェノールアラルキル型エポキシ樹脂の80%アクリ
ル化物60重量部(48.8wt%)、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂(油化シェル製)40重量部(32.5wt%)、ジアリル
テレフタレート15重量部(12.2wt%)、2-メチル- 1-〔4-
(メチルチオ)フェニル〕-2- モルフォリノプロパノン
-1(チバ・ガイギー製)4重量部、イミダゾール系硬化
剤(四国化成製)4重量部および実施例1(1) と同様に
して得た平均粒径3.9 μmと平均粒径0.5μmの2種類
のエポキシ樹脂微粉末、それぞれ10重量部、25重量部か
らなる混合物を樹脂マトリックスとし、それにメチルエ
チルケトンを添加して固形分濃度が60%になるように調
整し、次いで、パールミルにて混練した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、感光性接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、
回転数60rpm で0.2 Pa・s であった。 (4) 前記(3) にて調製した接着剤溶液14を用い、実施例
1(4) と同様にしてドライフィルム状の接着剤シートを
作成した。 (5) 前記(4) で作成した接着剤シートのポリエチレンフ
ィルム11(保護フィルム)を剥し、上記(1) で得た配線
板1′上に、実施例1(5),(6) と同様にして接着剤層
2′を形成した(図7(b) 参照)。 (6) 接着剤層2′を形成し終えた配線板1′に100 μm
φの黒円が印刷されたフォトマスクフィルムを密着さ
せ、超高圧水銀灯により500mj/cm2 で露光した。これ
を、1,1,1−トリクロロエタンで超音波現像処理す
ることにより、配線板1′上に100 μmφのバイアホー
ルとなる開口を形成し、さらに、超高圧水銀灯により約
3000mj/cm2で露光し100 ℃で1時間、その後150 ℃で10
時間加熱処理することによりフォトマスクフィルムに相
当する寸法精度に優れた開口7を有する層間絶縁層2′
を形成した(図7(c) 参照)。 (7) 接着剤層2′にバイアホール7を形成し終えた配線
板1′を、クロム酸(CrO3 )500g/l水溶液からなる
酸化剤に70℃,15分間浸漬して層間絶縁層2′の表面を
粗化してから、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬して水
洗し、その後、常法によりスルーホール5を作成した。
そして、この層間絶縁層2′が粗化された配線板1′に
パラジウム触媒(シプレイ社製)を付与して絶縁層2′
の表面を活性化させ、120 ℃,30分間パラジウム触媒を
固定するための加熱処理を行った(図7(d),(e) 参
照)。 (8) さらに、配線板1′に感光性ドライフィルム(サン
ノプコ製)をラミネートし、導体パターンを露光した後
現像した(図7(e) 参照)。 (9) 前記(8) の処理をし終えた配線板1′を、表1に示
す組成の無電解銅めっき液に11時間浸漬して、めっき膜
6の厚さ25μm の無電解銅めっきを施し、多層プリント
配線板を製造した(図7(f) 参照)。
【0056】(実施例8) (1) 実施例7(1) と同様にして、ガラスエポキシ銅張積
層板に複数の導体パターンからなる第一導体層4を形成
した配線板1′を得た(図8(a) 参照)。 (2) 実施例1(1) と同様にして、平均粒径1.7 μmのエ
ポキシ樹脂微粉末を得た。 (3) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル
製)の50%アクリル化物60重量部(48.8wt%)、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)40重量部(32.
5wt%)、ジアリルテレフタレート15重量部(12.2wt%)、2-
メチル- 1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォ
リノプロパノン-1(チバ・ガイギー製)4重量部、イミ
ダゾール系硬化剤(四国化成製)4重量部および前記
(2) で得たエポキシ樹脂微粉末50重量部を混合して樹脂
マトリックスとした後、メチルエチルケトンを添加しな
がらホモディスパー分散機で固形分濃度が60%になるよ
うに調整し、次いで、パールミルにて混練して感光性の
接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数60rp
m で0.3 Pa・s であった。 (4) 前記(3) で調製した接着剤溶液を用い、実施例7
(4) 〜(9) と同様にして、配線層が4層(4,6,8,10)の
ビルドアップ多層配線板を製造した(図8参照)。
【0057】(実施例9) (1) 実施例7(1) と同様にして、ガラスエポキシ銅張積
層板に複数の導体パターンからなる第一導体層4を形成
した配線板1′を得た(図9(a) 参照)。 (2) ビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル製)
110 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として環状脂肪族
ポリアミン(メンセンジアミン;住友化学製)を5重量
部配合した後、120 ℃で3時間乾燥硬化した。この硬化
させたエポキシ樹脂を粗粉砕して、液体窒素で凍結させ
ながら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工
業製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日本ドナ
ルドソン製)を使用して分級し、平均粒径3.9μmと0.5
μmのエポキシ樹脂微粉末を得た。 (3) 前記(2) で得た樹脂粒子(平均粒径3.9 μm)200g
を5lのアセトン中に分散させたエポキシ樹脂粒子懸濁
液中へ、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)内で
攪拌しながら、アセトン溶液中に前記(2) で得た樹脂粉
末(平均粒径0.5 μm)300gをアセトン1lに対してエ
ポキシ樹脂(三井石油化学製)を30gの割合で分散させ
た懸濁液を、滴下することにより、上記エポキシ樹脂粒
子表面にエポキシ樹脂粉末を付着せしめた後、上記アセ
トンを除去し、その後150 ℃に加熱して、疑似粒子を作
成した。この疑似粒子は、平均粒径が約4.3 μmであ
り、約75重量%が、平均粒径を中心として±2μmの範
囲に存在していた。 (4) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製)の75%アクリル化物50重量部(37.1wt%)、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)50重量部(37.
1wt%)、ジペンタエリスリトールヘキサアクレート25重
量部(18.5wt%)、ベンジルアクリルケタール(チバ・ガ
イギー製)5重量部(3.7wt%)、イミダゾール系硬化剤
(四国化成製)6重量部および前記(3) で作成したエポ
キシ樹脂微粉末50重量部を混合して樹脂マトリックスと
した後、メチルエチルケトンを添加しながらホモディス
パー攪拌機で攪拌し、固形分濃度が60%になるように調
整し、次いで、パールミルにて混練して、感光性の接着
剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数60rpm で
0.4 Pa・s であった。 (5) 前記(4) で調製した接着剤溶液を用い、実施例7
(4) 〜(9) と同様にして、配線層が4層(4,6,8,10)の
ビルドアップ多層配線板を製造した(図9参照)。
【0058】(実施例10) (1) 実施例7と同様にして、ガラスエポキシ銅張積層板
に複数の導体パターンからなる第一導体層4を形成した
配線板1′を得た(図10(a) 参照)。 (2) グリシジルアミン型エポキシ樹脂(油化シェル製)
110 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として芳香族アミ
ン(m−キシレンジアミン;住友化学製)を5重量部配
合した後、120 ℃で3時間乾燥硬化した。この硬化させ
たエポキシ樹脂を粗粉砕して、液体窒素で凍結させなが
ら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業
製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日本ドナル
ドソン製)を使用して分級し、平均粒径3.9μmのエポ
キシ樹脂微粉末を得た。 (3) 前記(2) で得た樹脂微粉末(平均粒径3.9 μm)を
熱風乾燥機内に装入し、180 ℃で3時間加熱処理して凝
集結合させた。この凝集結合させたエポキシ樹脂粒子
を、アセトン中に分散させ、ボールミルにて5時間解砕
した後、風力分級機を使用して分級し、凝集粒子を作成
した。この凝集粒子は、平均粒径が約3.5μmであり、
約68重量%が、平均粒径を中心として±2μmの範囲に
存在していた。 (4) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製)の50%アクリル化物40重量部(27.6wt%)、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)60重量部(41.
4wt%)、ジアクリルテレフタレート15重量部(10.3wt%)
2-ヒドロキシ-1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)-5
- イソプロピルヒドントイン(味の素製)30重量部およ
び前記(3) で作成したエポキシ樹脂微粉末60重量部を混
して樹脂マトリックスとした後、メチルエチルケトン
を添加しながらホモディスパー攪拌機で攪拌し、固形分
濃度が60%になるように調整し、次いで、パールミルに
て混練して、感光性の接着剤溶液を調製した。この溶液
の粘度は、回転数60rpm で0.5 Pa・s であった。 (5) 前記(4) で調製した接着剤溶液を用い、実施例7
(4) 〜(9) と同様にして、配線層が4層(4,6,8,10)の
ビルドアップ多層配線板を製造した(図10参照)。
【0059】(実施例11) (1) 実施例7と同様にして、ガラスエポキシ銅張積層板
に複数の導体パターンからなる第一導体層4を形成した
配線板1′を得た(図11(a),(b) 参照)。 (2) グリシジルアミン型エポキシ樹脂(油化シェル製)
110 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として芳香族アミ
ン(m−キシレンジアミン;住友化学製)を5重量部配
合した後、120 ℃で3時間乾燥硬化した。この硬化させ
たエポキシ樹脂を粗粉砕して、液体窒素で凍結させなが
ら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業
製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日本ドナル
ドソン製)を使用して分級し、平均粒径3.9μmと0.5
μmのエポキシ樹脂微粉末を得た。 (3) フェノールアラルキル型エポキシ樹脂の80%アクリ
ル化物70重量部(56.9wt%)、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂(油化シェル製)30重量部(24.4wt%)、ジア
リルテレフタレート15重量部(12.2wt%)、2-メチル- 1-
〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2- モルフォリノプロパ
ノン-1(チバ・ガイギー製)4重量部、イミダゾール系
硬化剤(四国化成製)4重量部および前記(2) で得た平
均粒径3.9μmと平均粒径0.5 μmの2種類のエポキシ
樹脂微粉末をそれぞれ10重量部,25重量部を混合して樹
脂マトリックスとした後、メチルエチルケトンを添加し
ながらホモディスパー分散機で固形分濃度が60%になる
ように調整し、次いで、パールミルにて混練した。 (4) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、感光性の接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度
は、回転数60rpm で0.5 Pa・s であった。 (5) 前記(4) にて調製接着剤溶液を用いて、実施例1
(4) と同様にして、ドライフィルム状の接着剤シートを
作成した。 (6) 前記(5) で作成した感光性のドライフィルム状接着
剤シートを、実施例7(5),(6) と同様にして、配線板
1′上に熱圧着させ、寸法精度に優れた開口部7を有す
る層間絶縁層2′を形成した(図11(c),(d) 参照)。 (7) さらに、感光性のドライフィルム状接着剤シートを
ラミネーターで熱圧着し、(6) と同様の処理(但し、黒
円の径は85μm)により、バイヤホール開口部7を形成
した。(図11(e),(f) 参照) (8) 前記(7) で作成した配線板1′を、6N塩酸からな
る酸に70℃,15分間浸漬して層間絶縁層2′の表面を粗
化してから、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬して水洗
した。この粗化された層間絶縁層2′を有する基板1′
に対しパラジウム触媒(シプレイ社製)を付与して絶縁
層2′の表面を活性化させ、120 ℃,30分間パラジウム
触媒を固定するための加熱処理を行い、その後、表1に
示す組成の無電解銅めっき液に11時間浸漬して、めっき
膜6の厚さ25μm の無電解銅めっきを施した(図11(g),
(h) 参照)。 (9) 前記(6) 〜(8) までの工程を2回繰り返し行うこと
により、配線層が4層のビルドアップ多層配線板を製造
した(図11参照)。
【0060】(実施例12) (1) グリシジルアミン型エポキシ樹脂(油化シェル製)
110 重量部をMEKで希釈し、硬化剤として芳香族アミ
ン(m−キシレンジアミン;住友化学製)を5重量部配
合した後、120 ℃で3時間乾燥硬化した。この硬化させ
たエポキシ樹脂を粗粉砕して、液体窒素で凍結させなが
ら、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業
製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(日本ドナル
ドソン製)を使用して分級し、平均粒径3.9μm、0.5
μmのエポキシ樹脂微粉末を得た。 (2) フェノールアラルキル型エポキシ樹脂の50%アクリ
ル化物70重量部(56.9wt%)、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂(油化シェル製)30重量部(24.4wt%)、ジア
リルテレフタレート15重量部(12.2wt%)、2-メチル- 1-
〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2- モルフォリノプロパ
ノン-1(チバ・ガイギー製)4重量部、イミダゾール系
硬化剤(四国化成製)4重量部および前記(1) で得られ
た平均粒径3.9 μm、0.5 μmの2種類のエポキシ樹脂
微粉末をそれぞれ10重量部,25重量部を混合して樹脂マ
トリックスとした後、メチルエチルケトンを添加しなが
らホモディスパー分散機で固形分濃度が60%になるよう
に調整し、次いで、パールミルにて混練した。 (3) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、感光性の接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度
は、回転数60rpm で0.5 Pa・s であった。 (4) 前記(3) にて調製した接着剤溶液を用いて、実施例
1と同様にしてドライフィルム状接着剤シートを作成し
た。 (5) 次に、ガラスエポキシ両面銅張積層板の表面銅箔を
常法によりフォトエッチングして得られた配線板1′上
に、前記(4) で作成したドライフィルム状接着剤シート
をラミネーターによりラミネートした(図7(a),(b) 参
照)。 (6) 前記(5) の処理を終えた接着剤シート付配線板1′
に100 μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィルム
を密着させ、超高圧水銀灯により500mj/cm2 で露光し
た。これを、1,1,1−トリクロロエタンで超音波現
像処理することにより、配線板上に100μmφのバイア
ホールとなる開口を形成した。さらに、前記配線板1′
を超高圧水銀灯により約3000mj/cm2で露光し、100 ℃で
1時間、その後150 ℃で10時間加熱処理することにより
フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口
部7を形成した(図7(c) 参照)。 (7) 次に、前記(6) の処理を終えた配線板1′を硫酸に
10分間浸漬し、樹脂表面を粗化し、中和後水洗した(図
7(d) 参照)。 (8) 常法により、スルーホール5を作成した。 (9) 配線板1′にパラジウム触媒(シプレイ社製)を付
与して絶縁層2′の表面を活性化させ、窒素ガス雰囲気
下、120 ℃で30分間加熱して触媒を固定化した。 (10)さらに、配線板1′に感光性ドライフィルム(サン
ノプコ製)をラミネートし、導体パターンを露光した後
現像した(図7(e) 参照)。 (11)前記(10)の処理を終えた配線板1′を、表1に示す
組成の無電解銅めっき液に11時間浸漬して、めっき膜6
の厚さ25μm の無電解銅めっきを施し、多層プリント配
線板を製造した(図7(f) 参照)。
【0061】(実施例13) (1) 実施例1の(1),(2) と同様の処理を行い、接着剤溶
液Aを得た。ただし、イミダゾール系硬化剤(四国化成
製)を混合しなかった。 (2) イミダゾール系硬化剤(四国化成製)5重量部を適
量のブチルセロソルブアセテートに溶解し、接着剤溶液
Bを得た。 (3) 接着剤溶液Aと接着剤溶液Bを混合し、ホモジナイ
ザー攪拌機で混合した。この溶液の粘度は、回転数60rp
m で1.5 Pa・s であった。 (4) 接着剤溶液として、接着剤溶液Aと接着剤溶液Bの
混合物を使用し、実施例1と同様の処理を行い、プリン
ト配線板を製造した。なお、前記接着剤溶液A,Bは、
長期保存が可能である。
【0062】(実施例14) (1) 本実施例は基本的には実施例1と同様であるが、特
殊多官能性エポキシ樹脂(油化シェル製)60重量部(57.
1wt%)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
製)40重量部(38.1wt%)およびイミダゾール系硬化剤
(四国化成製)5重量部をメチルエチルケトンに溶解
て樹脂マトリックスとした後、この組成物の固形分100
重量部に対して、実施例1の(1) で作成した樹脂微粉末
を50重量部の割合で混合して、さらに、メチルエチルケ
トンを添加して固形分濃度が60wt%になるように調整し
た後、パールミルにて混練した。 (2) 次に、この混練物にレベリング剤(サンノプコ製)
0.5 重量%を添加して、ホモジナイザー攪拌機にて攪拌
し、接着剤溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数
60rpm で0.5 Pa・s であった。 (3) この接着剤溶液を用い、実施例1と同様にしてプリ
ント配線板を製造した。
【0063】(実施例15) (1) 本実施例は基本的には実施例8と同様であるが、オ
ルトクレゾール型エポキシ樹脂(日本化薬製)の 100%
アクリル化物50重量部(40.7wt%)、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(油化シェル製)50重量部(40.7wt
%)、ジアリルテレフタレート15重量部(12.2wt%)、2-メ
チル- 1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリ
ノプロパノン-1(チバ・ガイギー製)4重量部、イミダ
ゾール系硬化剤(四国化成製)2重量部、光開始剤(チ
バ・ガイギー製)5重量部および実施例8の(2) で得ら
れたエポキシ樹脂微粉末50重量部を混合して樹脂マトリ
ックスとした後、メチルエチルケトンを添加しながらホ
モディスパー分散機で固形分濃度が60%になるように調
整し、次いで、パールミルにて混練して感光性の接着剤
溶液を調製した。この溶液の粘度は、回転数60rpm で0.
6 Pa・s であった。 (2) この接着剤溶液を用い、実施例8と同様にしてビル
ドアップ多層プリント配線板を製造した。
【0064】(比較例1)耐熱性樹脂微粉末(エポキシ
樹脂微粉末)として、無水ピロメリット酸で硬化させた
エポキシ樹脂を使用したこと以外は、実施例1と同様に
してプリント配線板を製造した。
【0065】(比較例2) (1) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)
100 重量部をMEKで希釈した後、硬化剤として鎖状脂
肪酸ポリアミン(ジエチレントリアミン;住友化学製)
を8重量部配合した後、100 ℃で2時間乾燥硬化した。
この硬化させたエポキシ樹脂を粗粉砕させてから、液体
窒素で凍結させながら、超音速ジェット粉砕機(日本ニ
ューマチック工業製)を用いて微粉砕し、さらに風力分
級機(日本ドナルドソン製)を使用して分級し、平均粒
径1.7 μmのエポキシ樹脂微粉末を得た。 (2) フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル
製)60重量部(57.1wt%)、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(油化シェル製)40重量部(38.1wt%)およびイミダ
ゾール系硬化剤(四国化成製)5重量部をブチルセロソ
ルブアセテートに溶解して樹脂マトリックスとした後
この組成物の固形分100 重量部に対して、前記(1) で得
られた微粉末を50重量部の割合で混合し、3本ロールに
て混練し、さらにブチルセルソルブアセテートを添加し
て固形分濃度75%の接着剤溶液を調製した。この溶液の
粘度は、JIS K7117 に準じ、東京計器製デジタル粘度計
(DVL-B)を用い、20℃、60秒間測定したところ、6rpm
で5.2 Pa・s 、60rpm で2.5Pa・s であった。SVI値
は、2であった。 (3) 次に、ガラスエポキシ基板を研磨により粗化し、JI
S B0601 RMAX =2〜3μmの粗面を形成した後、この
基板粗化面上に、前記(2) で調製した感光性樹脂組成物
の溶液をロールコーターを用いて塗布した。この塗布
は、コーティングロールとして、中高粘度用レジスト用
コーティングロール(大日本スクリーン)を用い、コー
ティングローラとドクターバー間を0.4mm 、コーティン
グローラとバックアップローラ間を1.4mm 、搬送速度40
0mm/s の条件にて行った。そして、水平状態で20分間放
置した後、さらに、70℃で乾燥させて厚さ約50μmの接
着剤層を上記基板粗化面上に形成した。 (4) 前記(3) の処理を終えた基板を、クロム酸(Cr2O3)
500g/l水溶液からなる酸化剤に70℃で15分間浸漬して接
着剤層の表面を粗化してから、中和溶液(シプレイ社
製)に浸漬して水洗した。粗化された接着剤層を有する
基板に対しパラジウム触媒(シプレイ社製)を付与して
絶縁層の表面を活性化させた。 (5) 前記基板を窒素ガス雰囲気(10ppm 酸素)中で 120
℃で30分間、触媒固定化のための熱処理を行った。その
後、感光性のドライフィルムをラミネートし、露光した
後、変成クロロセンで現像し、めっきレジスト(厚さ40
μm)を形成した。 (6) めっきレジストを形成し終えた前記基板1を、表1
に示す組成の無電解銅めっき液に11時間浸漬して、めっ
き膜の厚さ25μmの無電解銅めっきを施し,プリント配
線板を製造した。
【0066】上述のようにして製造したプリント配線板
に関し、無電解めっき膜の密着性等を測定評価したとこ
ろ、表2に示す結果となった。
【0067】この表2に示す結果から明らかなように、
比較例1で使用したトリメット酸無水物で硬化したエポ
キシ樹脂は、酸や酸化剤に対する溶解度が低いため、本
発明の実施例にかかるアミン系硬化剤で硬化したエポキ
シ樹脂の場合に比べて低いピール強度を示した。さら
に、ドリル加工性や打ち抜き加工性が劣ることも判っ
た。
【0068】次に、プリント配線板の生産性の指標とな
る接着剤層形成時間を比較すると、表2に示す結果から
明らかなように、比較例2の接着剤を塗布する方法で
は、接着剤溶液の粘度やチキソ性などの塗布条件を管理
しなければならないので、本発明の接着剤シートを用い
る方法に比べて、生産性が著しく劣ることが判った。
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アミン系硬化剤で硬化したエポキシ樹脂を耐熱性樹脂微
粉末として使用することにより、効果的なアンカー窪み
を容易に形成させることができ、さらに、配線板用接着
剤として、フィルム状の接着剤層を有する接着剤シート
を採用することにより、無電解めっき性を損なうことな
く、プリント配線板の生産性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図3】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図4】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図5】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図6】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図7】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図8】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図9】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図10】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【図11】本発明の他の一実施例を示す工程図である。
【符号の説明】
1,1′ 基板(配線板) 2,2′ 接着剤層(絶縁層) 3 めっきレジスト 4,6,8,10 めっき膜(導体層) 5 スルーホール用孔 7 バイアホール用開口 11 ポリエチレンフィルム 12 ポリプロピレンフィルム,テトラフッ化ビニルフィ
ルム 13 プリプレグ 14 接着剤溶液 15 乾燥炉(IR炉) 16 ドクターブレード

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸あるいは酸化剤に対して可溶性の予め
    アミン系硬化剤で硬化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬
    化処理を受けると酸あるいは酸化剤に対して難溶性とな
    る特性を示す半硬化状態の樹脂マトリックス中に分散さ
    せてなる接着剤層を、ベースフィルム上に形成してなる
    接着剤シート。
  2. 【請求項2】 前記アミン系硬化剤で硬化させたエポキ
    シ樹脂は、ヒドロキシエーテル構造を有することを特徴
    とする請求項1に記載の接着剤シート。
  3. 【請求項3】 上記樹脂マトリックスは、熱硬化性耐熱
    性樹脂もしくは感光性耐熱性樹脂のいずれかである請求
    項1に記載の接着剤シート。
  4. 【請求項4】 基板上に、無電解めっき用接着剤層を形
    成し、この接着剤層の表面を粗化した後、無電解めっき
    を施して導体回路を形成してプリント配線板を製造する
    方法において、 前記基板上に、酸あるいは酸化剤に対して可溶性の予め
    アミン系硬化剤で硬化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬
    化処理を受けると酸あるいは酸化剤に対して難溶性とな
    る特性を示す半硬化状態の熱硬化性耐熱性樹脂マトリッ
    クス中に分散させてなる接着剤層をベースフィルム上に
    形成してなる接着剤シートを、この接着剤シートの接着
    剤層が基板に面するように重ね合わせ、次いで加圧加熱
    した後、前記ベースフィルムを剥離して接着剤層とし、
    その後、粗化してから無電解めっきを施すことを特徴と
    するプリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に、無電解めっき用感光性接着剤
    層を形成し、この接着剤層を露光した後、その表面を粗
    化し、無電解めっきを施して導体回路を形成してプリン
    ト配線板を製造する方法において、 前記基板上に、酸あるいは酸化剤に対して可溶性の予め
    アミン系硬化剤で硬化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬
    化処理を受けると酸あるいは酸化剤に対して難溶性とな
    る特性を示す半硬化状態の感光性耐熱性樹脂マトリック
    ス中に分散させてなる接着剤層をベースフィルム上に形
    成してなる接着剤シートを、この接着剤シートの接着剤
    層が基板に面するように重ね合わせ、次いで加圧加熱し
    た後、前記ベースフィルムを剥離して接着剤層とし、そ
    の後、露光し、硬化させた後、粗化してから無電解めっ
    きを施すことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の基板表面に接着剤層を
    設けて、その上に導体回路を形成してなるプリント配線
    板において、前記接着剤層が、 酸あるいは酸化剤に対して可溶性の予めアミン系硬化剤
    で硬化されたエポキシ樹脂微粉末を、硬化処理を受ける
    と酸あるいは酸化剤に対して難溶性となる特性を示す半
    硬化状態の耐熱性樹脂マトリックス中に分散させてなる
    接着剤層を、剥離除去されるベースフィルム上に形成し
    てなる接着剤シートを貼着したものにて形成されている
    ことを特徴とするプリント配線板。
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