JPH0651411B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の技術分野 本発明は、ドットプリンタ，活字プリンタ等のシリアル
プリンタにおけるカットシートをセットする印字媒体セ
ット方式に係わり、特に２枚目以降の印字用紙を容易に
位置精度よくセットすることができるプリンタ装置に関
する。

(b)技術の背景 近来、各種コンピュータの端末機やワードプロセッサ等
の事務機としてシリアルプリンタが開発，実用化されて
いる。

これらのプリンタ装置では、連続用紙或いはカットシー
トが使用されるが、特に文書作成をプリンタで印字する
ことが一般的に普及するにつれて、印字後切断の必要が
ないカットシートの使用が多くなってきている。

しかしカットシートを使用する場合には、１枚づつ印字
位置にセットする必要があり、カットシート（以下印字
用紙という）の改ページ毎のセットが位置精度良く容易
であることが望まれている。

(c)従来技術と問題点 以下、従来方法についてワイヤードットプリンタを例と
して第１図及び第２図を参照して説明する。第１図は本
発明が適用されるワイヤードットプリンタの概要を示す
平面図、第２図は第１図の側面図である。

第１図に示すように、サイドフレーム１にはプラテン２
が回転自在に支持され、プラテン２の軸の端部にはノブ
２ａが設けられている。そしてプラテン２には印字用紙
３が巻掛けられている。

プラテン２の前面，図において下方には、キャリヤ５が
プラテン２と平行に設けられたガイドシャフト６に摺動
自在に嵌合しており、またキャリヤ５は同様にプラテン
２と平行に設けられた送りネジ７と螺合している。

送りネジ７はベルト８等を介してモータ９に接続されて
おり、従って送りネジ７はモータ９の正逆回転によっ
て、キャリア５を図中矢印Ｃ，Ｄ方向に移動させること
ができる。

キャリア５にはインクリボンカセット１０が搭載されて
おり、インクリボンカセット１０には無端状のインクリ
ボン１０ａがその一部をプラテン２側に露出させた形で
内蔵されている。

またキャリア５には印字ヘッド１１がインクリボンカセ
ット１０に囲まれた形で、プラテン２に間隙を介して対
向して設置されており、印字ヘッド１１にはドットによ
って印字を形成させる為に、複数個の印字マグネットが
設けられている。

また第２図に示すように左方に設置されたプラテン２の
下方から後方にかけてペーパガイド４が配置され、ペー
パガイド４に備えた角窓によってプラテン２に当接して
印字用紙３を押えるプレッシャローラＲ１，Ｒ２が設け
られている。

プラテン２は図示省略した駆動源によって正逆方向に回
転することができ、従って印字用紙３はプラテン２とプ
レッシャローラＲ１，Ｒ２によって移送される。

そしてプラテン２の左上部に当接してプレッシャローラ
Ｒ３が設けられ、印字用紙３が弛まないように押えてい
る。

このような構成を有するので、第１図に示す印字ヘッド
１１が作動すると、プラテン２上の印字用紙３に、イン
クリボン１０ａを介して印字マグネットの印字ワイヤー
が衝突して印字が行われ、印字ヘッド１１はキャリア５
と共に、矢印Ｄ方向に移動しながら、印字用紙３に印字
を行う。

１行分の印字が終了すると、改行の為にプラテン２が駆
動して所定の送り量だけ印字用紙３は矢印Ａ方向に移送
される。

そして印字ヘッド１１は矢印Ｃ方向に移動しながら印字
を継続する。

１ページ分の印字が終了すると、印字用紙３は送り出さ
れ、次にオペレータによって印字用紙３を第２図の後上
方よりペーパガイド４とプラテン２の間に挿入し、オペ
レータがノブ２ａを手で回転させながら、プラテン２と
プレッシャローラＲ１，Ｒ２によって印字用紙３を送
り、プレッシャローラＲ３を越えた位置に設けられた図
示省略したインジケータによって印字用紙３の先端位置
を調節して前ページと同じ位置セットする。

このようにして印字用紙３のセットがページ毎に行われ
る。

しかしながら、この方法ではページ毎にセット作業が伴
うので面倒であり、しかも印字中断時間が長いので、文
書作成印字時間が長く掛かるという欠点がある。しかも
印字用紙３のセット位置はオペレータがインジケータの
目盛等によって位置決めするのでミスが生ずることもあ
り、正確でない場合があるという欠点がある。

これに対して、図示していないが印字用紙３を自動送り
セットする方法も行われている。

この方法は印字用紙３をペーパガイド４とプラテン２の
間に挿入して、プラテン２とプレッシャローラＲ１で挟
持してからセット釦を押すと、プラテン２が駆動して印
字用紙３を送り、印字用紙３の先端がプレッシャローラ
Ｒ３の後方に設けられたセンサによって検出されるとプ
ラテン２の回転が停止し、印字用紙３がセットされるも
のである。

しかしながら、この方法では用紙送りは自動的になって
いるが、センサによって検出する位置が固定されている
ので、文書の印字開始位置を所望の位置にする為には、
やはりその都度ノブ２ａを回転させて調節しなければな
らず、セット位置に誤差を生ずるばかりでなく、改ペー
ジに時間が掛かるという欠点がある。

(d)発明の目的 本発明の目的は、上記の欠点を解決する為のもので、２
枚目以降の印字用紙を容易に位置精度よくセットするこ
とができるプリンタ装置を提供するにある。

(e)発明の構成 以上の目的を達成するために本発明は、プラテン部材
と、該プラテン部材に対向する印字部と、該プラテン部
材及び前記印字部の間にセットされる印字媒体を移送す
る媒体移送部とを含んで成り、前記印字部によって前記
印字媒体に印字を行うプリンタ装置であって、 前記印字媒体のセット位置への移送を指令する第１の指
令手段と、 セット位置へ移送される印字媒体の所定位置を検出する
検出手段と、 セットされる印字媒体に対して、セット位置の調整を操
作指令する調整指令手段と、 予め第１の計数値が設定され前記検出手段によって起動
し、前記第１の計数値まで計数して前記印字媒体の移送
を停止させ、前記調整指令手段によりセットされる前記
印字媒体の調整移送量を計数して該計数値を前記第１の
計数値に加減算して第２の計数値とする計数手段と、 前記第２の計数値を記憶する記憶手段とを備え、 順次印字する複数の該印字媒体のうち、第２番目以降の
印字媒体のセット位置は、前記第２の計数値により定ま
るという構成とする。

(f)発明の実施例 以下本発明の一実施例について、第３図乃至第５図を参
照して説明する。第３図は本発明による実施例を示すブ
ロック図、第４図は第３図の説明図、第５図は第３図の
フローチャートである。全図を通じて同一符号は同一対
象物を示す。

第３図において、１２は改行制御回路、１３は改行カウ
ンタ、１４は用紙検出器、１５は送り量カウンタ、１６
はメモリ、１７は用紙セット指令スイッチ、１８は微調
整指令スイッチ、１９は駆動回路、２０は改行モータを
示す。

改行制御回路１２は、改行カウンタ１３がカウントする
行毎に駆動回路１９に所定送り量を指定した駆動指令を
送り、また１ページに印字する指定された行数を記憶し
ており、改行カウンタ１３がカウントする行数と比較し
て、指定行数になると駆動回路１９に改ページ駆動指令
信号を送る機能を有している。また用紙セット指令スイ
ッチ１７及び微調整指令スイッチ１８の操作指令によっ
て印字用紙３の先端を検出して駆動回路１９を起動させ
る機能を有している。

改行カウンタ１３は印字改行毎にカウントして積算し、
指定された改ページ行数に達して改ページが終了すると
リセットされる。

用紙検出器１４は例えば反射型光センサで、第４図に示
すように、プレッシャローラＲ１，Ｒ２の間に設けられ
ており、送り込まれる印字用紙３の先端をペーパガイド
４ａに設けられた孔４ｂから検出して，検出信号を改行
制御回路１２に送るものである。

送り量カウンタ１５は所定の送り量カウント値Ａが設定
されており、用紙検出器１４検出信号によって起動し
て、図示省略した主制御部から送られるクロック信号ｃ
のカウントを開始しカウント値Ａに達すると、信号を改
行制御回路１２に送る。また微調整指令スイッチ１８の
操作によって再び起動して、印字用紙３の微調整送りの
カウントしてカウント値Ａに加減算する。即ち、微調整
送りのカウント値をＢとすると、Ａ±Ｂ＝Ｃをカウント
する機能を有している。

メモリ１６は送り量カウンタ１５でカウントされたカウ
ンタ値Ｃを記憶するものである。

用紙セット指令スイッチ１７は印字用紙３をセットする
時に、改行モータ２０を駆動させる為に操作されるもの
である。

微調整指令スイッチ１８はカウンタ値Ａまでカウントさ
れてセットされた印字用紙３の位置を所望の位置に調整
する時に±方向に操作し、所望の位置に達したら停止操
作を行うものである。

駆動回路１９は改行制御回路１２の指令により主制御部
からのクロック信号ｃによって指令された改行，改ペー
ジ，用紙セット送り及び微調整送りの為に改行モータ２
０を回転させるものである。

このような構成及び機能を有するので、第４図及び第５
図を参照して、印字用紙３のセット方法を説明すると、
まず１ページ目の印字用紙３をセットする時に、プラテ
ン２の後方より印字用紙３を挿入し、ペーパガイド４ａ
にガイドさせながらプラテン２とプレッシャローラＲ１
で印字用紙３を挟持させ、用紙セット指令スイッチ１７
を操作する。すると駆動回路１９が起動して改行モータ
２０が回転し、印字用紙３が送り込まれる。

この時、印字用紙３の先端を用紙検出器１４が検出し、
検出信号ｓが改行制御回路１２に送られて、送り量カウ
ンタ１５が起動し、印字用紙３の送り量に対応するクロ
ック信号ｃがカウントされる。

そして設定された送り量カウント値Ａがカウントされる
と改行モータ２０が停止する。

印字用紙３は標準的な位置にセットされており、もし所
望の位置でない場合には、微調整が必要となる。即ち、
オペレータはインジケータによってセット位置を判断す
る。

もし不満足であれば微調整指令スイッチ１８を±の所望
方向に操作し、印字用紙３を正逆何れかの方向に移送さ
せ、所望位置で微調整指令スイッチ１８を切る。

この移送中に送り量カウンタ１５はその送り量（カウン
ト値Ｂ）をカウントしてカウント値Ａに加算または減算
し、カウント値Ｃをカウントする。

微調整指令スイッチ１８が切られると、送り量カウンタ
１５のカウント値Ｃはメモリ１６に記憶される。そして
送り量カウンタ１５はリセットされる。

このようにして１ページ目のセットが行われて印字が進
行し、改ページする時は、印字用紙３を１ページ目と同
様にプラテン２とプレッシャローラＲ１に挟持させてか
ら、用紙セット指令スイッチ１７を操作すると、メモリ
１６に記憶されているカウント値Ｃが送り量カウンタ１
５に送られて設定され、駆動回路１９が起動して改行モ
ータ２０が駆動して、印字用紙３はカウント値Ｃに相当
する送り量だけ送られた位置にセットされる。

このようにして２ページ以降のページを１ページ目と同
じ位置にセットすることができる。

従って２ページ目以降は迅速にセットすることができ、
各ページ毎のセット位置合わせの手間と時間が省けるの
で、作業が容易で印字の能率を高めることができる。ま
たセット位置合わせにミスがなく印字開始行位置の精度
が向上する。

(g)発明の効果 以上説明したように本発明によれば、１ページ目の印字
媒体セット位置を記憶して２ページ以降のセットを自動
的に位置決めできるので、 ページ毎の位置合わせの手間が省け、作業が容易にな
る。

印字作業時間が短縮し、文書作成等の能率を高めるこ
とができる。

印字媒体の印字開始行位置の精度が向上する。

という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用されるワイヤードットプリンタの
概要を示す平面図、第２図は第１図の側面図、第３図は
本発明による実施例を示すブロック図、第４図は第３図
の説明図、第５図は第３図のフローチャートである。 図において、２はプラテン、３は印字用紙、１１は印字
ヘッド、１２は改行制御回路、１３は改行カウンタ、１
４は用紙検出器、１５は送り量カウンタ、１６はメモ
リ、１７は用紙セット指令スイッチ、１８は微調整指令
スイッチ、２０は改行モータ、Ｒ１乃至Ｒ３はプレッシ
ャローラを示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 博司 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−16873（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−158993（ＪＰ，Ａ) 実開 昭55−74955（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−90849（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プラテン部材と、該プラテン部材に対向す
   る印字部と、該プラテン部材及び前記印字部の間にセッ
   トされる印字媒体を移送する媒体移送部とを含んで成
   り、前記印字部によって前記印字媒体に印字を行うプリ
   ンタ装置であって、 前記印字媒体のセット位置への移送を指令する第１の指
   令手段と、 セット位置へ移送される印字媒体の所定位置を検出する
   検出手段と、 セットされる印字媒体に対して、セット位置の調整を操
   作指令する調整指令手段と、 予め第１の計数値が設定され前記検出手段によって起動
   し、前記第１の計数値まで計数して前記印字媒体の移送
   を停止させ、前記調整指令手段によりセットされる前記
   印字媒体の調整移送量を計数して該計数値を前記第１の
   計数値に加減算して第２の計数値とする計数手段と、 前記第２の計数値を記憶する記憶手段とを備え、 順次印字する複数の該印字媒体のうち、第２番目以降の
   印字媒体のセット位置は、前記第２の計数値により定ま
   るものであることを特徴とするプリンタ装置。