JPH0650739U - プリント基板穴明機における工具保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】工具購入時のパッケージから工具保持装置へ、
工具に手を触れることなく、効率良く工具の移し換えを
行えるようにする。 【構成】あり溝１１が形成されたベース１０と、複数の
工具保持手段１４を有し、前記ベース１０上に配列さ
れ、配列方向と平行な側面にピン１５が立設された複数
のポストプレート１３と、一端が前記ピン１５に固定さ
れ、他端が前記ピン１５と移動可能に嵌合して隣接する
各ポストプレート１３を相対移動可能に接続する複数の
リンク１６とを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント基板穴明機における工具保持装置にかかり、特に、購入し た工具に手を触れることなくプリント基板穴明機に供給することができるように した工具保持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

プリント基板穴明機においては、そのテーブル上に、図５に示すように、５０ 本程度の工具１を、プリント基板穴明機のスピンドルが工具交換可能な間隔（Ｐ ｃｘ，Ｐｃｙ）で保持した工具保持装置２を、１２ないし２４セット配置し、工 具１を交換しながらプリント基板への穴明けを行っている。一方、工具１を購入 すると、その工具１は、図６に示すように、工具１を間隔（Ｐｐ）で保持したホ ルダ３をケース４に入れた状態で納入される。なお、ケース４には、複数の位置 決めピン５が形成され、ホルダ３には、位置決めピン５に嵌合する穴６が形成さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般に、ケース４は、持ち運びが容易なように、小さく作られているため、工 具保持装置２で要求される間隔Ｐｃ（ｘ，ｙ）に比べ、ホルダ３での間隔Ｐｐは その１／２以下に成っている。

【０００４】 このため、購入した工具をプリント基板穴明機に供給する場合、ホルダ３から 工具１を一本づづ抜き出して工具保持装置２へ移し換えることが必要になる。こ の作業は手作業で行われているため、作業性が悪いだけでなく、細穴加工用の工 具１の刃先に手が触れると、工具１が折れたり、手に刺さるなどの問題が発生す る。

【０００５】 上記の事情に鑑み、本考案の目的は、工具に手を触れることなく、効率良く工 具の移し換えを行えるようにしたプリント基板穴明機における工具保持装置を提 供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案においては、一方向の案内手段を有するベ ースと、複数の工具保持手段を有し、前記ベース上に配列され、配列方向と平行 な側面にピンが立設された複数のポストプレートと、一端が前記ピンに固定され 、他端が前記ピンと移動可能に嵌合して隣接する各ポストプレートを相対移動可 能に接続する複数のリンクとを設けた。

【０００７】

【作用】

そして、ホルダから工具保持装置に工具を移し換えるときには、ポストプレー トを互いに近接する方向に移動させて、各ポストプレートの工具保持手段の間隔 を、ホルダの工具保持間隔と同じにして、ホルダに工具保持装置をかぶせ、反転 させることによりホルダから工具保持装置に工具を移し、プリント基板穴明機に 工具を供給するときには、各ポストプレートを互いに離間する方向に移動させ、 工具の保持間隔を所要の間隔に設定する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１ないし図４に基づいて説明する。◆ 同図において、図５及び図６と同じものは、同じ符号を付けて示す。９は工具 保持装置。１０はベースで、あり溝１１が形成されている。１２はストッパで、 ベース１０の一端に固定されている。１３はポストプレートで、それぞれ複数の 工具保持手段１４が設けられている。なお、図１において一番左側にあるポスト プレート１３は、ベース１０に固定されている。各ポストプレート１３の両側面 には、それぞれ２本のピン１５が立設されている。１６はリンクで、それぞれ、 一端が前記ピン１５によりポストプレート１３に固定され、他の一端に形成され た長穴が、隣接するポストプレート１３に立設された前記ピンに１５移動可能に 嵌合している。１７はスライドプレートで、前記あり溝１１に移動可能に嵌合す る突起が形成され、ベース１０に移動可能に支持されている。なお、スライドプ レート１７は、図１の一番右側のポストプレート１３に固定されている。

【０００９】 このような構成で、図４のＡに示すように、工具保持装置９のスライドプレー ト１７を移動させ、各ポストプレート１３を近接させて、配列方向の工具保持手 段１４の間隔をホルダ３に保持された工具１の間隔にあわせる。一方、工具１を 保持したホルダ３は、治具プレート２０の位置決めピン２１に装着され、各ポス トプレート１３ごとに設けられた工具保持手段１４の間隔に合わせ配置される。

【００１０】 この状態で、図４のＢに示すように、工具保持装置９を工具１の上方からかぶ せるようにホルダ３に重ね合わせる。そして、工具保持装置９と治具プレート２ ０を一体に保持してその上下を反転させる。

【００１１】 ついで、図４のＣに示すように、治具プレート２０及びホルダ３を取り外すと 、工具１はポストプレート１３に移し換えられている。そして、Ｄに示すように 、スライドプレート１７をストッパ１２にあたるまで移動させると、各ポストプ レート１３に保持された工具１の間隔は、プリント基板穴明機に供給するための 間隔に設定される。

【００１２】 上記のように、工具１に直接手を触れることなく、効率良く確実に工具１の移 し換えを行うことができる。なお、上記実施例において、工具保持装置９のベー ス１０に、案内手段としてあり溝１１を形成した例を説明したが、一対のガイド バーを設けるようにしてもよい。また、スライドプレート１７をその移動端で固 定するための固定手段を設けてもよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べた如く、本考案においては、一方向の案内手段を有するベースと、複 数の工具保持手段を有し、前記ベース上に配列され、配列方向と平行な側面にピ ンが立設された複数のポストプレートと、一端が前記ピンに固定され、他端が前 記ピンと移動可能に嵌合して隣接する各ポストプレートを相対移動可能に接続す る複数のリンクとを設けたので、工具に直接手を触れることなく、効率良く、確 実に工具の移し換えを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案における工具保持装置の平面図

【図２】本考案における工具保持装置の工具を移し換え
るときの状態を示す正面図。

【図３】工具保持装置をプリント基板穴明機に供給する
ときの状態を示す正面図。

【図４】工具の移し換え過程を示す工程図。

【図５】従来の工具保持装置を示す斜視図。

【図６】工具購入時のパッケージを示す斜視図。

【符号の説明】

９ 工具保持装置 １０ ベース １１ あり溝 １３ ポストプレート １４ 工具保持手段 １５ ピン １６ リンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一方向の案内手段を有するベースと、複数
   の工具保持手段を有し、前記ベース上に配列され、配列
   方向と平行な側面にピンが立設された複数のポストプレ
   ートと、一端が前記ピンに固定され、他端が前記ピンと
   移動可能に嵌合して隣接する各ポストプレートを相対移
   動可能に接続する複数のリンクとを設けたことを特徴と
   するプリント基板穴明機における工具保持装置。