JPH0650668Y2 - 車両用ディスクブレ―キの分割型キャリパボディ - Google Patents

車両用ディスクブレ―キの分割型キャリパボディ

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JPH0650668Y2
JPH0650668Y2 JP636091U JP636091U JPH0650668Y2 JP H0650668 Y2 JPH0650668 Y2 JP H0650668Y2 JP 636091 U JP636091 U JP 636091U JP 636091 U JP636091 U JP 636091U JP H0650668 Y2 JPH0650668 Y2 JP H0650668Y2
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JP
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disc
spacer
friction pad
pad
caliper body
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辰佳 櫻井
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、四輪自動車や自動二輪
車等の車両に搭載されるディスクブレ―キに係り、詳し
くはこのディスクブレ―キに用いられる分割型のキャリ
パボディに関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクロ―タ外周のブリッジ部からデ
ィスクロ―タの両側に2分割されたキャリパ半体を連結
して構成される分割型のキャリパボディでは、例えば実
開昭57―75238号公報に示されるように、ブリッ
ジ部の分割面に板状のスペ―サを介装したものがある。
このスペ―サは、ブリッジ部中央の天井開口部を除くデ
ィスク回入及び回出側の両側部に分断して設けられ、双
方のキャリパ半体を連結する締結ボルトにて一体に組付
けられるもので、ディスクロ―タや摩擦パッドの厚さに
応じたスペ―サを使用することにより、キャリパ半体を
様々なタイプのディスクブレ―キに応用できるようにし
ている。
【0003】また、上述のキャリパボディでは、天井開
口部に連なるスペ―サの一端壁を、摩擦パッドを収容す
るパッド装着凹部の側壁としており、制動時には、ディ
スクロ―タとの摺接でディスク回出方向へ引摺られる摩
擦パッドの裏板側面を、スペ―サの内側壁に当接させ
て、制動トルクを受けるようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような構造にあっ
ては、制動トルクがスペ―サにディスク回転方向の推力
として作用し、この推力がキャリパ半体とスペ―サとの
連結部分に集中して、特に締結ボルトでは、軸部が曲が
ったりねじ山が潰れる等の損傷を生じることがある。こ
のため、キャリパボディの分解や再組付け時に、締結ボ
ルトの螺回や抜き差しが困難となるばかりか、損耗が著
しい場合にはこれら部品の再使用ができない場合があ
る。
【0005】また、スペ―サがこのようにディスク回出
方向へ逃げるため、設定された制動力を有効に発揮でき
ない欠点がある。
【0006】本考案は、このような実情を背景になされ
たもので、制動トルクがキャリパ半体とスペ―サとの連
結部分にかからないようにして、連結部分への損傷を防
止することにより、耐久性の向上を図ると共に、併せて
摩擦パッドの冷却効率を高めた車両用ディスクブレ―キ
の分割型キャリパボディを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従い、第1
の考案は、ディスクロ―タ外側のブリッジ部からディス
クロ―タの両側に2分割されたキャリパ半体の分割面
に、板状のスペ―サを挟んでこれらを締結ボルトにて連
結し、各キャリパ半体にディスクロ―タ側を開口して設
けたパッド装着凹部に、摩擦パッドをディスク軸方向へ
移動可能に収容した車両用ディスクブレ―キの分割型キ
ャリパボディにおいて、前記スペ―サに、前記パッド装
着凹部の側壁に沿ってディスク軸方向へ突出し、制動時
に前記摩擦パッドの裏板側面を支承するトルク受け片を
延設している。
【0008】また第2の考案では、上述のスペ―サに、
ディスクロ―タと摩擦パッドとの摺接部へ外気を導入及
び/またはこの摺接部に発生した制動熱を外部に排出す
る通気路を形成する。
【0009】
【作 用】上述の構成によれば、パッド装着凹部の側壁
にトルク受け片が支持されるため、摩擦パッドから制動
トルクを受けても、スペ―サにディスク回転方向の推力
が作用しないから、キャリパ半体との連結部分に荷重が
働かない。
【0010】また、第2の考案では、通気路をパッド装
着凹部よりも車体前部側に設けた場合に、外気が通気路
を通してディスクロ―タと摩擦パッドとの摺接部へ導入
される。一方、この通気路をパッド装着凹部よりも車体
後部側に設けた場合に、摺接部に発生した制動熱が通気
路を通して外部へ排出される。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0012】自動二輪車用のディスクブレ―キ1に用い
られるキャリパボディ2は、ディスクロ―タ3の外周を
跨ぐブリッジ部2cから、ディスクロ―タ3の両側にキ
ャリパ半体2a,2bを2分割し、天井開口部2dを挟
んだブリッジ部2cのディスク回入及び回出側の両側部
にスペ―サ4,4を挟んで、それぞれを2本の締結ボル
ト5a,5bで連結した分割型で、作用部2e,2fに
対向して設けられた大小のシリンダ孔6,7には、有底
円筒状のピストン8,9がそれぞれ液密且つ移動可能に
内挿されている。
【0013】各シリンダ孔6,7の前方には、ディスク
ロ―タ側を開口したパッド装着凹部10が、上方の天井
開口部2dと連続するように形成されており、これらパ
ッド装着部10には、摩擦パッド11,11がディスク
ロ―タ3を挟んで対向配置されている。摩擦パッド11
は、ライニング11aと裏板11bとからなっており、
天井開口部2dに横架されるハンガ―ピン12を裏板1
1bの上部に挿通して、パッド装着凹部10内をディス
ク軸方向へ移動可能に吊持されるもので、これら摩擦パ
ッド11,11は、天井開口部2dを通して抜き差しさ
れるようになっている。
【0014】一方のキャリパ半体2aには、ディスク回
出側に車体取付け用のブラケット部2gが突設され、ま
た液圧導入用のユニオン孔13と、ブリ―ダスクリュ―
14を螺着したエア排出用のブリ―ダ孔(図示せず)と
が上面に開設されており、公知の液圧マスタシリンダか
ら送られる圧液は、ユニオン孔13から液通孔15を通
して、シリンダ孔6,7の底部に画成された液圧室1
6,17へ供給され、また圧液中に混入するエアを、上
部のブリ―ダ孔から外部へ容易に排出できるようにして
いる。
【0015】また、上述のように液圧室16,17へ圧
液が供給されると、ピストン8,9がそれぞれのシリン
ダ孔6,7を前進して、双方の摩擦パッド11,11を
ディスクロ―タ側へ押動し、ライニング11a,11a
をディスクロ―タ3の両側面に押圧して制動作用が行な
われる。
【0016】ブリッジ部2cの両側部に挟装される前記
スペ―サ4は、ブリッジ部2cの接合面と同形状の板体
で、その一側部両側には、それぞれトルク受け片4aと
パッド受け片4bがL字状に延設されており、これらは
ステンレスやセラミックス等の耐食性材料で一体形成さ
れる。スペ―サ4には、前述の締結ボルト5a,5bが
差込まれるボルト挿通孔4c,4cと、液通孔15を形
成するための通孔4dとが厚さ方向に貫通形成されるほ
か、ディスクロ―タ3と摩擦パッド11とを冷却するた
めの小径の通気路4eが、ボルト挿通孔4c,4cと通
孔4dをよけながら交差方向に貫通形成される。
【0017】上述のスペ―サ4は、キャリパ半体2a,
2bを連結する際に、ブリッジ部2cの分割面に挟み込
まれ、締結ボルト5a,5bをボルト挿通孔15a,1
5aに挿通して、キャリパ半体2a,2bと一体に共締
めされる。各トルク受け片4aは、この取付けによっ
て、パッド装着凹部10内へディスク回入または回出側
の側壁10aに沿ってディスク軸方向へ設けられ、また
通気路4eは、ディスクロ―タ3と摩擦パッド11との
摺接部に向けて配設される。パッド装着凹部10に配設
される摩擦パッド11は、裏板11bの両側部をトルク
受け片4a,4aに挟まれ、また裏板11bの下側両側
部をパッド受け片4b,4bにて支持される。
【0018】本実施例は、以上のように構成されてお
り、矢印A方向へ回転するディスクロ―タ3に対して、
前述のように制動作用が行なわれると、摩擦パッド1
1,11が、ディスクロ―タ3との摺接で発生した制動
トルクによってディスク回出方向へ引摺られ、各裏板1
1bのディスク回出側の側面が、トルク受け片4aに当
接して支持される。トルク受け片4aに伝達された制動
トルクは、更にパッド装着凹部10のディスク回出側の
側壁10aを介して、キャリパボディ2に支持される。
【0019】トルク受け片4aは、パッド装着凹部10
のディスク回出側の側壁10aに受止められ、摩擦パッ
ド11からの制動トルクを受けても、スペ―サ4をディ
スク回出方向へ移動させないので、制動トルクが推力と
してキャリパ半体2a,2bとスペ―サ4との連結部分
に集中することがない。従って、締結ボルト5a,5b
の軸部が曲がったり、ねじ山が潰れる等の損傷を生じる
ことがなくなり、締結ボルト5a,5bの螺回や抜き差
しが容易に行なえ、またこれらの構成部品を繰返して使
用することができると共に、設定された制動力を有効に
発揮することができる。
【0020】更に、スペ―サ4に設けた通気路4eによ
って、車体前部側では走行風をディスクロ―タ3と摩擦
パッド11との摺接部に導入し、また車体後部側では摺
接部に発生した制動熱を外部に排出して冷却することに
より、ベ―パロックの発生を防止して安定した制動力を
発揮する。この通気路4eは、一方のスペ―サ4のみに
実施しても差支えない。
【0021】また、本実施例のように、トルク受け片4
aをステンレスやセラミックス等の耐食性材料で形成す
ると、裏板11bの側面との間に錆を発生させないの
で、錆の成長によって摩擦パッド11の移動を妨げるこ
とがない。更に裏板11bからハンガ―ピン12を引抜
いても、摩擦パッド11をパッド受け片4b,4bにて
所定位置に保持させておくことができるので、摩擦パッ
ド11の取付け及び取外し作業を頗る簡便に行なうこと
ができる。
【0022】尚、上記実施例では、ブリッジ部の中央に
天井開口部を持つため、スペ―サを2つ用いて説明した
が、天井開口部を有しないキャリパボディでは、ブリッ
ジ部の分割面に設けられる長い一枚板のスペ―サに、そ
れぞれトルク受け片を延設する。パッド受け片は省略し
てもよく、またスペ―サの通気路は、実施例の貫通孔形
状以外に、側面に溝状に形成してもよい。
【0023】
【考案の効果】本考案に係る車両用ディスクブレ―キの
キャリパボディは、キャリパ半体のブリッジ部の分割面
に挟装されるスペ―サに、パッド装着凹部の側壁に沿っ
てディスク軸方向へ突出し、制動時に摩擦パッドの裏板
側面を支承するトルク受け片を延設したから、キャリパ
半体とスペ―サとの連結部分に荷重が集中しなくなり、
締結ボルトが曲がったりねじ山が潰れる等の損傷を防止
でき、締結ボルトの螺回や抜き差しが容易に行なえると
共に、構成部品の損傷が極力防止されるので、繰返しの
使用が可能で経済的である。また、スペ―サが移動しな
いので、設定された制動力を有効に発揮することができ
る。
【0024】更に、上述のスペ―サに通気路を形成する
と、ディスクロ―タと摩擦パッドとの摺接部に走行風を
導入したり、摺接部の制動熱を外部に排出して冷却する
ので、ベ―パロックの発生を防止して安定した制動力を
発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例を示すディスクブレ―キの一部
断面平面図
【図2】図1のII―II断面図
【図3】トルク受け片を持ったスペ―サの斜視図
【符号の説明】
1…ディスクブレ―キ、2…キャリパボディ、2a,2
b…キャリパ半体、2c…ブリッジ部、2d…天井開口
部、2e,2f…作用部、3…ディスクロ―タ、4…ス
ペ―サ、4a…トルク受け片、4b…パッド受け片、4
c…ボルト挿通孔、4d…通孔、4e…通気路、5a,
5b…締結ボルト、10…パッド装着凹部、11…摩擦
パッド、11b…裏板

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクロ―タ外側のブリッジ部からディ
    スクロ―タの両側に2分割されたキャリパ半体の分割面
    に、板状のスペ―サを挟んでこれらを締結ボルトにて連
    結し、各キャリパ半体にディスクロ―タ側を開口して設
    けたパッド装着凹部に、摩擦パッドをディスク軸方向へ
    移動可能に収容した車両用ディスクブレ―キの分割型キ
    ャリパボディにおいて、前記スペ―サに、前記パッド装
    着凹部の側壁に沿ってディスク軸方向へ突出し、制動時
    に前記摩擦パッドの裏板側面を支承するトルク受け片を
    延設したことを特徴とする車両用ディスクブレ―キの分
    割型キャリパボディ。
  2. 【請求項2】前記スペ―サに、ディスクロ―タと摩擦パ
    ッドとの摺接部へ外気を導入及び/またはこの摺接部に
    発生した制動熱を外部に排出する通気路を形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレ―キの
    分割型キャリパボディ。
JP636091U 1991-02-15 1991-02-15 車両用ディスクブレ―キの分割型キャリパボディ Expired - Lifetime JPH0650668Y2 (ja)

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JPH04105226U JPH04105226U (ja) 1992-09-10
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