JPH0650294U - Ｅｌパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的小面積の発光部を面積が大きくなる様
に前記発光部同士の一部を積層し、各発光部同士を電気
的に接続する非透光性の導電性接着テープ等を必要とし
ない発光部とし、前記大面積の発光部全体が均一に発光
し、商品性，デザイン性を高める。 【構成】 発光層３を背面電極１と透明電極４とではさ
み発光部７を形成する。この発光部７を複数枚設け、こ
の発光部７の透明電極４と他の発光部７’の背面電極
１’の一部を積層する。ショートしない位置で周囲方向
に引き出された共通となる電極４，１’のリードピン
１’ａ及び独立した電極１，４’のリードピン１ａ，
４’ａを設ける。そして、発光部７，７’全体を透明な
防湿フィルム６で被覆する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は複数枚のエレクトロルミネセンス（以下ＥＬと言う）パネルを連設し て、大面積の発光面を得ることのできるＥＬパネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の大面積の発光面を得るＥＬパネルは、特開昭６２−２９０９０号公報、 実開平４−１０５４９６号公報に開示され、図４，５に示すように、Ａｌ箔等反 射性を有する導電性材料背面電極１上にＹ₂Ｏ₃等の絶縁材料から成る誘電体層２ をスパッタリング法で形成し、その上にＺｎＳ等の母体材料内にＭｎ等の発光材 料から成る発光層３を蒸着法で形成している。そして同等な誘電体層２’及び発 光層３’を形成した他の背面電極１’を前記背面電極１に並設させ、両背面電極 １，１’の下面に10〜30μｍの銅箔テープの接着面に約50μｍの導電性接続剤を 塗布した導電性テープ11を貼着して、両背面電極１，１’同士を電気的に連設さ せる。

【０００３】 一方、前記背面電極１，１’と略同形のポリエステルフィルム等から成る透明 シート10，10’の片面には夫々ＩＴＯ等の透明導電膜から成る透明電極９，９’ 及びこれら透明電極９，９’の外面周囲部に銀ペース等の集電帯５，５’が蒸着 や印刷により形成され、各集電部５，５’の端部箇所に、接続を強固にするため の面積の広い縁辺部13，13’となっている。そして、これら透明シート10，10’ を並設させ、集電部５，５’の縁辺部13，13’の上に前記導電性テープ11と同様 な導電性テープ12を貼着して透明電極９，９’同士を電気的に連設させる。

【０００４】 そして、継ぎ合わされた背面電極１，１’の上にこの連設した透明シート10， 10’を前記透明電極９，９’が発光層３，３’と接するように発光層３，３’上 に載置し、一方背面電極１及び一方の透明電極９へつながる集電部５と導電性接 着剤にて接続した一対のリードピン１ａ，９ａを周囲方向へ引き出した後、全体 を透明な防湿フィルム６で被覆させ、この防湿フィルム６をラミネート処理して 大面積のＥＬパネル８を製造していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述した従来での製造方法では、非透光性の集電帯５，５’や 導電性テ−プ１１，１２等により発光層３を覆う面積が大きくなってしまうため ＥＬパネル８の商品性、デザイン性をそこなったり、つなぎ目の部分が目立って 、場合によっては、均一な発光が得られなく、また、電極同士を接続する導電性 テープは製造過程で貼着していたため、手間がかかった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、発光層を背面電極と透明電極とではさみ発光部を形成し、前記発光 部を複数枚設け、前記発光部の電極の端部と隣接する発光部の電極の端部を接触 させ、共通となる電極及び独立した電極に電圧を印加するリードピンを設け、こ の発光部全体を透明な防湿フィルムで被覆したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

比較的小面積で発光層を背面電極と透明電極とではさまれた発光部を複数枚設 け、面積が大きくなる様に前記発光部同士を積層することにより大面積のＥＬパ ネルが得られ、また各発光部同士を電気的に接続する導電性テープを必要としな いため、発光領域に輝度むらや色むらが生じない。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図１〜３に記載した実施例に基づき説明するが、前記従来例に おける同一もしくは相当箇所には、同一符号を付してその詳細な説明を除く。

【０００９】 図１，２は第１実施例を示すもので、背面電極１上に誘電体層２及び発光層３ を順次積層形成し、一方発光層３の片面に、可視光線透過性のある導電性微粉末 として酸化インジウムを塗膜形成能を有する樹脂としてシアノエチルセルローズ に分散させた導電性ペーストを印刷形成して透明電極５を構成し、背面電極１と 誘電体層２と発光層３と透明電極４とで発光部７を構成する。そして同等な背面 電極１’と誘電体層２’と発光層３’と透明電極４’で構成した発光部７’の背 面電極１’と発光部７の透明電極４との端部が接触する様に発光部７上に発光部 ７’を積層し、発光部７，７’同士を図示しない導電性接着剤を塗布し貼着する 。そして、ショートしない位置で、２枚の発光部７，７’を発光させるため、共 通となる電極４，１’にリードピン１’ａ及び独立した電極１，４’ａにリード ピン１ａ，４’ａを図示しない導電性接着剤にて貼着し、このリードピン１ａ， ４’ａ，及び１’ａを周囲方向へ引き出した後、全体を透明な防湿フィルム６で 被覆し、ラミネート処理する。そして、周囲方向へ引き出したリードピン１ａ， ４’ａ，及び１’ａは、配線コード等によりリードピン１ａ，４’ａが交流電源 14の図示しない片側の端子につながり、リードピン１’ａは、交流電源14の図示 しないもう一方の端子につなぐことにより大面積のＥＬパネル８を発光させる。

【００１０】 次に第２実施例を図３を用いて説明する。

【００１１】 第１実施例と同様な背面電極１，誘電体層２，発光層３，透明電極４から成る 発光部７上に、この発光部７と同等な背面電極１’，誘電体層２’，発光層３’ ，透明電極４’から成る発光部７’を発光部７の背面電極１と発光部７’の背面 電極１’との端部が接触する様に発光部７上に発光部７’を積層し、発光部７， ７’同士を（図示しない）導電性接着剤を塗布し、貼着する。そして、ショート しない位置で、２枚の発光部７，７’を発光させるため、共通となる電極１，１ ’にリードピン１’ａ及び独立した電極４，４’，リードピン４ａ，４’ａを図 示しない導電性接着剤にて貼着し、このリードピン４ａ，４’ａ及び１’ａが周 囲方向へ引き出した後、全体を透明な防湿フィルム６で被覆し、ラミネート処理 している。そして周囲方向へ引き出されたリードピン４ａ，４’ａ及び１’ａは 、配線コード等によりリードピン４ａ，４’ａが外部の交流電源14の図示しない 一方の端子につながり、リードピン１’ａは交流電源14の図示しないもう一方の 端子につながり、両方向に発光するＥＬパネル８を構成する。

【００１２】 尚、透明電極４，４’の周縁部に従来例のような補強用の集電体５を形成した 発光部７，７’を集電体５が見えない様に積層してもよい。

【００１３】 また積層可能な構成であれば、実施例の形状にとらわれないことは言うまでも ない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、発光層を背面電極と透明電極とではさみ発光部を形成し、前記発光 部を複数枚設け、前記発光部の電極の端部と隣接する発光部の電極の端部を接触 させ、共通となる電極及び独立した電極に電圧を印加するリードピンを設け、こ の発光部全体を透明な防湿フィルムで被覆したことを特徴とするものであり、発 光層上に塗布型の透明電極が形成されているため、透明電極の膜厚が厚く丈夫で 、集電体を必要とせず、非透光性の集電帯や電極間を接続する導電性テープがな いため、発光部全体が均一に発光し、つなぎめが目立たず、商品性，デザイン性 を高めることができる。また、第２実施例の様に使用すれば両方向を照明するこ ともでき、製造方法としても、従来どおりに製造した発光部同士の１部を積層し 、リードピンを貼着した後発光部全体を防湿フィルムでラミネート処理するだけ で良く、生産性の向上にも寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す断面図。

【図２】同上ＥＬパネルの背面図及び電気配線図。

【図３】本考案の第２実施例を示す断面図及び電気配線
図。

【図４】従来例を示す断面図。

【図５】同上ＥＬパネルの背面図。

【符号の説明】

１，１’ 背面電極 ２，２’ 誘電体層 ３，３’ 発光層 ４，４’ 透明電極 ６ 防湿フィルム ７，７’ 発光部 ８ ＥＬパネル 14 交流電源 １ａ，１’ａ，４ａ，４’ａ リードピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発光層を背面電極と透明電極とではさみ
   発光部を形成し、前記発光部を複数枚設け、前記発光部
   の電極の端部と隣接する発光部の電極の端部を接触さ
   せ、共通となる電極及び独立した電極に電圧を印加する
   リードピンを設け、この発光部全体を透明な防湿フィル
   ムで被覆したことを特徴とするＥＬパネル。