JPH0649173B2 - 金属物品の重防食処理方法 - Google Patents

金属物品の重防食処理方法

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JPH0649173B2
JPH0649173B2 JP60211124A JP21112485A JPH0649173B2 JP H0649173 B2 JPH0649173 B2 JP H0649173B2 JP 60211124 A JP60211124 A JP 60211124A JP 21112485 A JP21112485 A JP 21112485A JP H0649173 B2 JPH0649173 B2 JP H0649173B2
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/14Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to metal, e.g. car bodies

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、腐食の激しい環境で使用する金属物品の重
防食処理方法に関する。
<従来の技術> この種金属物品の重防食処理方法について従来から行わ
れている方法は、第3図に示す工程にしたがって行われ
ていた。
すなわち、防食処理する金属部品を前処理した後、亜鉛
などの溶融金属のめっき浴に浸漬し、金属材料の表面に
溶融金属膜を被膜させた。このように処理した金属物品
は、該物品と金属めっき層との境界面に形成される低強
度の合金層の成長を防止するために、流水中で急冷しな
ければならないと考えられていた。
このようにして溶融金属めっき処理工程を終了した被処
理物は、さらに合成樹脂焼き付け処理のため加熱され、
合成樹脂焼き付け後、再び水冷し、重防食処理を完了し
ていた。
<発明が解決しようとする問題点> 上述した金属物品の重防食処理方法は、溶融金属めっき
と合成樹脂焼き付け処理とをそれぞれ独立した工程で実
施していることから、溶融金属のめっき処理後、めっき
処理により昇温(600℃程度)した被処理物を一旦水
冷する。したがって、被処理物に合成樹脂を焼き付け処
理するには加熱する必要があり、必然的に加熱処理が必
要であった。
また、このようにして得られた重防食処理物品は、金属
物品と金属めっき層との境界にもろい金属層が成長し、
そして溶融金属めっき層の表面酸化がおこり、当該金属
めっき層の機械的特性の劣化や、めっき層と合成樹脂焼
き付け層との間の密着性が悪くなる欠点があった。
この発明では、このような従来の金属物品の重防食処理
方法の欠点を解消するためになされたものであって、腐
食の激しい環境下で使用した場合、優れた耐久性を有す
る耐腐食性金属物品を与える重防食処理方法を提供する
ことである。
本発明の別の目的は、安価に効率的に実施できる上記の
方法を提供することである。
本発明者等は溶融金属めっき膜形成直後の余熱を利用し
て、溶融金属めっき膜上に合成樹脂の焼き付け処理を行
い、溶融金属めっき膜形成後の水冷や、合成樹脂焼き付
け処理のための再加熱工程を不要とした場合、予想外に
も金属めっき層と合成樹脂焼き付け層との密着性が著し
く増大し、そして得られる重防食処理物品の耐久性が著
しく増大することを見出した。金属被処理物と金属めっ
き層の間の合金層の成長を防止するには、めっき処理後
に該被処理物を急冷するのは不可欠と思われていたの
で、金属めっき後の余熱を利用してかかる効果が得られ
たのは、全く予想外である。
<問題点を解決するための手段> 上述の目的を達成するため、この発明にかかる金属物品
の重防食処理方法は、溶融金属めっき膜上に合成樹脂膜
を焼き付ける金属物品の重防食処理方法において、溶融
亜鉛浴により溶融亜鉛めっきを施した直後の金属物品を
その表面温度が次の工程に必要となる温度まで冷却し、
飽和ポリエステル粉末の流動浸漬槽に溶融亜鉛めっきを
施した前記金属物品を入れて前記飽和ポリエステル粉末
と接触させ、前記亜鉛めっきが施された表面に溶融亜鉛
めっき処理時の余熱で前記飽和ポリエステル粉末を焼き
付けして飽和ポリエステル樹脂焼付け層を被覆・形成
し、該飽和ポリエステル樹脂焼付け層を焼き付け被覆し
た後速やかに冷却することを特徴とするものである。
本処理方法の作業工程を第1図に示す。必要に応じて、
飽和ポリエステル樹脂の焼き付け前に、熱い金属めっき
処理物を、使用する飽和ポリエステル樹脂の通常の焼き
付け温度まで空気中で放冷する。
<作 用> 以上のように、本発明の重防食処理方法は、溶融亜鉛め
っき処理と飽和ポリエステル樹脂の焼き付け処理とを連
続して行い、溶融亜鉛めっき処理直後の余熱を利用して
飽和ポリエステル樹脂の焼き付け処理を行い、亜鉛めっ
き層に直接樹脂焼付け層を形成するので、従来の重防食
処理方法に比べて、めっき浴浸漬後の水冷および焼き付
け処理のための加熱工程等の前処理工程が省略され、防
食処理に要する時間が短縮され、かつ溶融亜鉛めっき処
理と飽和ポリエステル樹脂焼き付け処理とを一連の連続
する工程で実施できるので、作業性を格段に向上させる
ことができる。
また、熱容量の大きな構造物を加熱する場合、従来技術
による方法では合成樹脂焼き付け処理のため長時間の加
熱が必要となり、合金属の成長、めっき層表面の酸化の
危険があるが、本方法ではこれが抑制され、機械的特性
に優れためっき層及びそれとよく密着した合成樹脂膜が
実現できる。
さらに飽和ポリエステル粉末の流動浸漬槽中に浸漬する
だけであるので、物品の形状は板状や線状のものに限定
されず、複雑な構造のものにも適用できる。
<実施例> 次に、この発明の代表的な実施例について説明する。
実施例1 第1の実施例として、鋼製構造物に溶融亜鉛めっきと飽
和ポリエステル粉体の焼き付け被覆とを組み合わせた重
防食処理方法について説明する。
処理対象の鋼製構造物を従来技術の溶融亜鉛めっき処理
と同様の処理工程にかけ、亜鉛浴から引き上げた段階
で、水冷等の強制冷却をせず、大気中で所定の表面温
度、すなわち、飽和ポリエステルの焼き付け温度で35
0〜400℃となるまで空冷する。
続いて 飽和ポリエステル粉末として『テリーパウダ』
(商品名、テリー工業株式会社製の飽和ポリエステル粉
末)を用い、その流動浸漬槽に約2〜10秒間浸漬し、
飽和ポリエステル粉末をめっき層表面に直接焼き付けし
てポリエステル樹脂焼付け層を被覆・形成する。その後
速やかに水槽に漬けて冷却した後、取り出し乾燥させ
る。これにより総ての重防食処理が完了する。
亜鉛浴から引き上げてから最後の水冷完了までに要する
時間は1〜2分程度であり、極めて短時間で飽和ポリエ
ステルの焼き付け処理が完了し、従来のめっき処理を施
したものを再加熱してから焼き付け処理をする方法に比
べて焼き付け処理時間は1/10程度に短縮される。
また、亜鉛めっき層と飽和ポリエステル樹脂の焼付け層
との密着性は従来技術による方法に比べて極めて優れて
おり、約75μmの溶融亜鉛めっき層を付着させた50
×100×3mmの鋼板試料に250μmの飽和ポリエ
ステル樹脂焼付け層を付着させた密着性評価用サンプル
を用い、亜鉛めっき層に達するクロスカット(1mm×
1mm)を入れ90゜曲げ試験を行った結果、従来技術
による方法ではポリエステル層が容易に剥離したが、本
発明による方法では全く剥離は見られず、カッタナイフ
の刃先等を用いて強制的に剥離させることもできなかっ
た。
実施例2 第2の実施例として、鋼線に溶融亜鉛めっきと飽和ポリ
エステル粉体焼き付け被覆とを組み合わせた重防食処理
を連続的に施す方法について説明する。
第2図は本実施例の鋼線の重防食処理法の工程概略図で
ある。図中1は防食処理をする鋼線ドラム、2は亜鉛め
っきの前処理工程、3は亜鉛浴、4は絞り、5は飽和ポ
リエステル粉末(テリーパウダー:商品名)の流動浸漬
槽、6は水冷のための水槽、7は防食処理の完了した鋼
線の巻き取りドラムである。亜鉛めっき処理は従来技術
と同様に行い、鋼線ドラム1から前処理工程2を通過さ
せ、亜鉛浴3から引き上げ後、絞り4を通過させた段階
で、めっき層表面が飽和ポリエステルの焼き付け温度
(350〜400℃)となるまで空冷されるよう適当な
間隔において、飽和ポリエステル粉末の流動浸漬槽5を
設置し、そこを通過させる間に焼き付けを行い、その後
水槽6で水冷した後ドラム7に巻きとる。焼き付け処理
は、流動浸漬槽5を通過させる方法の代わりに、飽和ポ
リエステル粉体をエアガン等でめっき鋼線表面に吹き付
ける方法でもよい。
このように、本発明による方法では、従来技術の溶融亜
鉛めっき処理工程に、焼き付け処理のための一工程を付
加するだけで容易に焼き付け被覆を施すことができ、製
造性が著しく向上する。
また、溶融金属めっき層と飽和ポリエステル樹脂焼付け
層との密着性も実施例1の結果から、従来技術による方
法に比べて極めて良好となることが期待される。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の金属物品の重防食処理方
法は、溶融亜鉛めっき処理の余熱を利用して亜鉛めっき
層に直接飽和ポリエステル樹脂焼付け層を被覆形成する
ことから、亜鉛めっき浴から引き出し後水冷および焼き
付け処理のための加熱の工程や下地処理工程が不要とな
り、処理時間の短縮が図れるとともに、加熱装置が不要
となり設備コストの大幅な低減が図れる。
また、溶融金属めっき処理と合成樹脂焼き付け処理とを
一連の工程で実施することが可能となり、一層の作業性
向上が期待される。
さらに、焼付けは飽和ポリエステル樹脂の流動浸漬槽中
に浸漬しめっき処理の余熱を利用するので、物品の形状
は板状や線状のものに限定されず、複雑な形状のものも
優れた密着性が得られるため、この発明にかかる重防食
処理を施した製品は、強腐食環境中で使用しても充分な
耐食性が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる金属物品の重防食処理法の作
業工程図、第2図はこの発明を鋼線の重防食に適用した
一実施例の工程図、第3図は従来の金属物品の重防食処
理方法の作業工程図である。 図中、 1は防食処理する鋼線ドラム、 2は亜鉛めっきの前処理工程、 3は亜鉛浴、 4は絞り、 5は飽和ポリエステル粉体の流動浸漬槽、 6は水槽、 7は巻き取りドラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C23C 2/26 (72)発明者 松平 雄三 東京都武蔵野市緑町3丁目9番11号 日本 電信電話株式会社電子機構技術研究所内 (72)発明者 中越 吉雄 東京都葛飾区青戸3丁目9番1−316号 (72)発明者 中越 千吉 東京都世田谷区桜上水1丁目1番7−403 号 (56)参考文献 特開 昭60−7973(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融金属めっき膜上に合成樹脂膜を焼き付
    ける金属物品の重防食処理方法において、 溶融亜鉛浴により溶融亜鉛めっきを施した直後の金属物
    品をその表面温度が次の工程に必要となる温度まで冷却
    し、 飽和ポリエステル粉末の流動浸漬槽に溶融亜鉛めっきを
    施した前記金属物品を入れて前記飽和ポリエステル粉末
    と接触させ、前記亜鉛めっきが施された表面に溶融亜鉛
    めっき処理時の余熱で前記飽和ポリエステル粉末を焼き
    付けして飽和ポリエステル樹脂焼付け層を被覆・形成
    し、 該飽和ポリエステル樹脂焼付け層を焼き付け被覆した後
    速やかに冷却することを特徴とする金属物品の重防食処
    理方法。
JP60211124A 1985-09-26 1985-09-26 金属物品の重防食処理方法 Expired - Lifetime JPH0649173B2 (ja)

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