JPH0648817Y2 - インダクタンス用磁性体 - Google Patents
インダクタンス用磁性体Info
- Publication number
- JPH0648817Y2 JPH0648817Y2 JP1988118558U JP11855888U JPH0648817Y2 JP H0648817 Y2 JPH0648817 Y2 JP H0648817Y2 JP 1988118558 U JP1988118558 U JP 1988118558U JP 11855888 U JP11855888 U JP 11855888U JP H0648817 Y2 JPH0648817 Y2 JP H0648817Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic material
- case
- insulating resin
- inductance
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Insulating Of Coils (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はインダクタンス用磁性体に関する。
第2図は従来のインダクタンス用磁性体の一例を示す縦
断面図である。第2図において、1は磁性体、2は半固
形状絶縁樹脂、3はケース、4は蓋を示す。
断面図である。第2図において、1は磁性体、2は半固
形状絶縁樹脂、3はケース、4は蓋を示す。
本例のインダクタンス用磁性体はフェライト磁性体又は
薄い帯状の金属磁性体で、これをエポキシ樹脂等で構成
されるケース3内に収納してエポキシ系の接着剤を用い
て蓋4で封止している。そして、ケース3と磁性体1の
隙間には機械的振動に対するストレス緩衝用および磁性
体から発する熱を放出するための熱電導用として半固形
状絶縁樹脂2を充填した構造となっている。
薄い帯状の金属磁性体で、これをエポキシ樹脂等で構成
されるケース3内に収納してエポキシ系の接着剤を用い
て蓋4で封止している。そして、ケース3と磁性体1の
隙間には機械的振動に対するストレス緩衝用および磁性
体から発する熱を放出するための熱電導用として半固形
状絶縁樹脂2を充填した構造となっている。
上述した従来のインダクタンス用磁性体を使用して電源
トランスやコイルを構成する場合、電源トランスやコイ
ルの巻線を固定する樹脂の含浸工程において電源トラン
ス、コイル全体が加圧(2気圧以上)および真空常態
(1×10-2torr以下)にさらされたり、また乾燥工程に
おいて高温にさらされたりすることがある。このとき、
磁性体への機械的振動ストレスの緩衝用として充填して
いる半固形状の絶縁樹脂には一般にシリコン樹脂が用い
られているので、ケースと蓋との密着部分にシリコン樹
脂が付着するのを避けることは実際には不可能であり、
またケースと蓋とをエポキシ系の接着剤によって接着し
たとしてもケースと蓋との間に付着したシリコン樹脂に
よる接着不良箇所が発生することが多い。このため接着
不良箇所から絶縁樹脂であるシリコン樹脂が流出して緩
衝材が少なくなり、緩衝作用の低減状態で磁性体に振動
や衝撃等による機械的ストレスが加わると、ケース内部
で磁性体が上下左右に移動し、ケース側壁との衝突によ
る機械的ストレスにより磁性体の磁気特性が劣化し、ま
た磁性体の鉄損により発生した熱のシリコン樹脂を通し
た外部への熱電導度が減少するので放熱効果が少なくな
る。従って電源トランスやコイルの性能が変化し、ひい
ては機器の故障の原因となるという欠点がある。
トランスやコイルを構成する場合、電源トランスやコイ
ルの巻線を固定する樹脂の含浸工程において電源トラン
ス、コイル全体が加圧(2気圧以上)および真空常態
(1×10-2torr以下)にさらされたり、また乾燥工程に
おいて高温にさらされたりすることがある。このとき、
磁性体への機械的振動ストレスの緩衝用として充填して
いる半固形状の絶縁樹脂には一般にシリコン樹脂が用い
られているので、ケースと蓋との密着部分にシリコン樹
脂が付着するのを避けることは実際には不可能であり、
またケースと蓋とをエポキシ系の接着剤によって接着し
たとしてもケースと蓋との間に付着したシリコン樹脂に
よる接着不良箇所が発生することが多い。このため接着
不良箇所から絶縁樹脂であるシリコン樹脂が流出して緩
衝材が少なくなり、緩衝作用の低減状態で磁性体に振動
や衝撃等による機械的ストレスが加わると、ケース内部
で磁性体が上下左右に移動し、ケース側壁との衝突によ
る機械的ストレスにより磁性体の磁気特性が劣化し、ま
た磁性体の鉄損により発生した熱のシリコン樹脂を通し
た外部への熱電導度が減少するので放熱効果が少なくな
る。従って電源トランスやコイルの性能が変化し、ひい
ては機器の故障の原因となるという欠点がある。
本考案によれば、フェライト磁性体または薄い帯状の金
属磁性体を渦巻状に形成した巻鉄心を収容したケース
と、このケースの内壁面と前記フェライト磁性体または
金属磁性体との間に充填した半固形状の絶縁樹脂と、こ
の絶縁樹脂および前記ケースを密封する蓋とを有するイ
ンダクタンス用磁性体において、前記ケースの全外周を
被覆するテープ状の絶縁性樹脂を含浸した樹脂浸透性部
材を備えることを特徴とするインダクタンス用磁性体が
得られる。
属磁性体を渦巻状に形成した巻鉄心を収容したケース
と、このケースの内壁面と前記フェライト磁性体または
金属磁性体との間に充填した半固形状の絶縁樹脂と、こ
の絶縁樹脂および前記ケースを密封する蓋とを有するイ
ンダクタンス用磁性体において、前記ケースの全外周を
被覆するテープ状の絶縁性樹脂を含浸した樹脂浸透性部
材を備えることを特徴とするインダクタンス用磁性体が
得られる。
次に、本考案について第1図を参照して説明する。
第1図(a),(b)は本考案のインダクタンス用磁性
体の一実施例を示す縦断面図,斜視図である。
体の一実施例を示す縦断面図,斜視図である。
第1図において、1は磁性体、2は絶縁樹脂、3はケー
ス、4は蓋、5は絶縁部材を示す。本実施例のインダク
タンス用磁性体は、ケース3の底面に注射器等を用いて
注入した定量の半固体形状の絶縁樹脂2の中の所定位置
に挿入埋設された磁性体1と、互いに密着する箇所にエ
ポキシ系樹脂を塗布して接着固定されたケース3および
蓋4と、ケース3および蓋4の外周部全面に1重または
2重以上に施されこれら全体にエポキシ系絶縁樹脂(図
示していない)を真空状態で含浸硬化して形成されたテ
ープ状の樹脂浸透性の良好な絶縁部材5の層とを備えて
いる。
ス、4は蓋、5は絶縁部材を示す。本実施例のインダク
タンス用磁性体は、ケース3の底面に注射器等を用いて
注入した定量の半固体形状の絶縁樹脂2の中の所定位置
に挿入埋設された磁性体1と、互いに密着する箇所にエ
ポキシ系樹脂を塗布して接着固定されたケース3および
蓋4と、ケース3および蓋4の外周部全面に1重または
2重以上に施されこれら全体にエポキシ系絶縁樹脂(図
示していない)を真空状態で含浸硬化して形成されたテ
ープ状の樹脂浸透性の良好な絶縁部材5の層とを備えて
いる。
テープ状の絶縁部材5としては粘着剤付きポリエステル
系不織布等が用いられる。また本実施例では、ケース1
内に従来例(第2図に図示)と同様に半固形状の絶縁樹
脂2を液状の緩衝用部材および磁性体1の鉄損により発
生する熱の外部への伝導放熱用部材として充填してい
る。半固形状の絶縁樹脂2としてはシリコン樹脂が用い
られる。
系不織布等が用いられる。また本実施例では、ケース1
内に従来例(第2図に図示)と同様に半固形状の絶縁樹
脂2を液状の緩衝用部材および磁性体1の鉄損により発
生する熱の外部への伝導放熱用部材として充填してい
る。半固形状の絶縁樹脂2としてはシリコン樹脂が用い
られる。
このように構成したインダクタンス用磁性体では、ケー
ス3,蓋4および磁性体1の間に注入された絶縁樹脂2は
ケース3および蓋4の全外周に施されたテープ状の絶縁
部材5とこれに浸透したエポキシ系絶縁樹脂で完全に覆
われることになるので、ケース3および蓋4の接着不良
箇所が存在しても半固形状の絶縁樹脂2が外部へ流出す
ることは起こらない。
ス3,蓋4および磁性体1の間に注入された絶縁樹脂2は
ケース3および蓋4の全外周に施されたテープ状の絶縁
部材5とこれに浸透したエポキシ系絶縁樹脂で完全に覆
われることになるので、ケース3および蓋4の接着不良
箇所が存在しても半固形状の絶縁樹脂2が外部へ流出す
ることは起こらない。
以上説明したように本考案は、磁性体を収納したケース
および蓋の全外周を覆うテープ状の樹脂浸透性部材を備
え、これに絶縁性樹脂を含浸させた密封構造とすること
により、この磁性体を使用した電源トランスやコイルが
製造工程中の加圧・真空状態および乾燥工程中において
も、また高温にさらされたりする場合でも絶縁樹脂の流
出がなくその量が減少しないので緩衝機能が損なわれる
ことはない。したがって、振動や衝撃等の機械的ストレ
スが原因とされる磁気特性の変化を防止し、長期間安定
な性能を維持することができるので、電源トランス、コ
イルの信頼性および品質の向上を達成することができる
という効果を有する。
および蓋の全外周を覆うテープ状の樹脂浸透性部材を備
え、これに絶縁性樹脂を含浸させた密封構造とすること
により、この磁性体を使用した電源トランスやコイルが
製造工程中の加圧・真空状態および乾燥工程中において
も、また高温にさらされたりする場合でも絶縁樹脂の流
出がなくその量が減少しないので緩衝機能が損なわれる
ことはない。したがって、振動や衝撃等の機械的ストレ
スが原因とされる磁気特性の変化を防止し、長期間安定
な性能を維持することができるので、電源トランス、コ
イルの信頼性および品質の向上を達成することができる
という効果を有する。
第1図は(a),(b)は本考案のインダクタンス用磁
性体の一実施例を示す縦断面図,斜視図、第2図は従来
のインダクタンス用磁性体の一例を示す縦断面図であ
る。 1……磁性体、2……絶縁樹脂、3……ケース、4……
蓋、5……絶縁部材。
性体の一実施例を示す縦断面図,斜視図、第2図は従来
のインダクタンス用磁性体の一例を示す縦断面図であ
る。 1……磁性体、2……絶縁樹脂、3……ケース、4……
蓋、5……絶縁部材。
Claims (1)
- 【請求項1】フェライト磁性体または薄い帯状の金属磁
性体を渦巻状に形成した巻鉄心を収容したケースと、こ
のケースの内壁面と前記フェライト磁性体または金属磁
性体との間に充填した半固形状の絶縁樹脂と、この絶縁
樹脂および前記ケースを密封する蓋とを有するインダク
タンス用磁性体において、前記ケースの全外周を被覆す
るテープ状の絶縁性樹脂を含浸した樹脂浸透性部材を備
えることを特徴とするインダクタンス用磁性体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988118558U JPH0648817Y2 (ja) | 1988-09-09 | 1988-09-09 | インダクタンス用磁性体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988118558U JPH0648817Y2 (ja) | 1988-09-09 | 1988-09-09 | インダクタンス用磁性体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0241414U JPH0241414U (ja) | 1990-03-22 |
JPH0648817Y2 true JPH0648817Y2 (ja) | 1994-12-12 |
Family
ID=31363006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988118558U Expired - Lifetime JPH0648817Y2 (ja) | 1988-09-09 | 1988-09-09 | インダクタンス用磁性体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648817Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5758304A (en) * | 1980-09-24 | 1982-04-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Manufacture of iron core in transformer |
JPS58164203A (ja) * | 1982-03-24 | 1983-09-29 | Hitachi Metals Ltd | 磁心 |
-
1988
- 1988-09-09 JP JP1988118558U patent/JPH0648817Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0241414U (ja) | 1990-03-22 |
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