JPH0648799Y2 - 交流薄膜el素子 - Google Patents
交流薄膜el素子Info
- Publication number
- JPH0648799Y2 JPH0648799Y2 JP1988066111U JP6611188U JPH0648799Y2 JP H0648799 Y2 JPH0648799 Y2 JP H0648799Y2 JP 1988066111 U JP1988066111 U JP 1988066111U JP 6611188 U JP6611188 U JP 6611188U JP H0648799 Y2 JPH0648799 Y2 JP H0648799Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- thin film
- composite
- layer structure
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は,パネルディスプレイ等に多用される交流薄確
EL素子に係わり,発光層の両面を電極付き絶縁層で挟持
し,この電極に交流電界を印加することによりEL発光
(Electoro Luminescence)させる交流薄膜EL素子に関
する。
EL素子に係わり,発光層の両面を電極付き絶縁層で挟持
し,この電極に交流電界を印加することによりEL発光
(Electoro Luminescence)させる交流薄膜EL素子に関
する。
(従来の技術) 従来,この種の交流薄膜EL素子について,図面(第2
図)を参照して説明する。同図の交流薄膜EL素子はいわ
ゆるオイルシールタイプであるが,これはガラス基盤1
上に透明電極2を背設し,この透明電極上に発光層(Zn
S:Mn膜)4bを両面から第1絶縁層(Ta2O5)4cと第2絶
縁層(Ta2O5)4aとでサンドイッチ状に挟持する三層構
造4を積層し,さらにこの上に背面電極(Al)3を背設
し,これら背面電極3と三層構造4とが皿状ガラス6aで
囲われると共に,この間に封入された流体(シリコンオ
イル)6bが密封される構成となっている。
図)を参照して説明する。同図の交流薄膜EL素子はいわ
ゆるオイルシールタイプであるが,これはガラス基盤1
上に透明電極2を背設し,この透明電極上に発光層(Zn
S:Mn膜)4bを両面から第1絶縁層(Ta2O5)4cと第2絶
縁層(Ta2O5)4aとでサンドイッチ状に挟持する三層構
造4を積層し,さらにこの上に背面電極(Al)3を背設
し,これら背面電極3と三層構造4とが皿状ガラス6aで
囲われると共に,この間に封入された流体(シリコンオ
イル)6bが密封される構成となっている。
(考案が解決しようとする課題) かかる従来の構成の交流薄膜EL素子は,防湿性が良好で
あること,また絶縁破壊が生じても流体の介在によって
被害の拡大を防止できること等,パッシベーション対策
上の利点を備えている反面,製造工程が複雑化し,構造
上も厚みが増大するため軽量化,小型化及び量産化に不
向きであるという欠点を備えている。本考案は,かかる
従来の問題点に着目し,パッシベーション対策を織り込
みつつ軽量化,小型化及び量産化に好適なる交流薄膜EL
素子を提供することを目的とする。
あること,また絶縁破壊が生じても流体の介在によって
被害の拡大を防止できること等,パッシベーション対策
上の利点を備えている反面,製造工程が複雑化し,構造
上も厚みが増大するため軽量化,小型化及び量産化に不
向きであるという欠点を備えている。本考案は,かかる
従来の問題点に着目し,パッシベーション対策を織り込
みつつ軽量化,小型化及び量産化に好適なる交流薄膜EL
素子を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段及び作用) 上記目的を達成するため,本考案の交流薄膜EL素子は,
図面(第1図)に基づき説明すれば,透明基盤1に背設
された透明電極2と背面電極3とに挟持された三層構造
4を備える交流薄膜EL素子において,前記背面電極3と
三層構造4とが,緻密なる湿気侵入防止膜5aと,多孔質
なる吸気膜5bとからなる複合膜5によって密閉された構
成とする。そして前記複合膜5の材料としては,具体的
には製造上有利な,SiO2膜,SiO2・CaO膜またはAl2O3膜
等がある。尚,換言すれば,上述の通り,湿気侵入防止
及びガス吸収性という両物性を備えた材料であれば上記
に限る必要はない。
図面(第1図)に基づき説明すれば,透明基盤1に背設
された透明電極2と背面電極3とに挟持された三層構造
4を備える交流薄膜EL素子において,前記背面電極3と
三層構造4とが,緻密なる湿気侵入防止膜5aと,多孔質
なる吸気膜5bとからなる複合膜5によって密閉された構
成とする。そして前記複合膜5の材料としては,具体的
には製造上有利な,SiO2膜,SiO2・CaO膜またはAl2O3膜
等がある。尚,換言すれば,上述の通り,湿気侵入防止
及びガス吸収性という両物性を備えた材料であれば上記
に限る必要はない。
(実施例) 本考案の1実施例につき,図面(第1図)を参照し,以
下説明する。第1図において,ガラス基盤1上に透明電
極2をストライプ状に並行配列した後,この上にRFスパ
ッタリング法で厚さ約3000Åの第1絶縁膜(Ta2O5膜)4
cを形成する。次にこの第1絶縁膜3上にMSD法により厚
さ5000Å〜8000Åの発光層(ZnS:Mn膜)4bを堆積し,さ
らにこの上に厚さ約3000Åの第2絶縁膜(Ta2O5膜)4a
を形成する。さらにこの上に背面電極3(Al)を形成す
る。以上により作成された三層構造の交流薄膜EL素子の
背面全域を複合膜5によって被う構成とした。この複合
膜5についてさらに詳細に説明する。この複合膜5は緻
密なる湿気侵入防止膜5aと,多孔質なる吸気膜5bとでな
る複合膜5である。そして吸気膜5bが三層構造の交流薄
膜EL素子の背面側に面し,湿気侵入防止膜5aが外気側に
面するように配置構成される。先ず,湿気侵入防止膜5a
であるが,これはSiO2をRFスパッター法(尚,プラズマ
CVD法でもよい)で厚さ数ミクロンの緻密な膜に成形し
た薄膜であって,このように緻密膜にすることによって
外気の湿気の侵入を防止することができる。次に,吸気
膜5bであるが,これは同じくSiO2をゾルーゲル法(ドク
ターブレード法でもよい)で数十Åの細孔を備えた多孔
質な膜に成形した膜であって,このように多孔質膜にす
ることによって,動作中,画素の微少破壊により生じた
ガス(このガスを放置すると電極剥離や画素破壊の進展
による黒点の増大となる)をこの膜で吸収することがで
きる。したがいこの複合膜のねらいはいわゆるパッシベ
ーション対策といえるが,本考案における別のねらい
は,上記製造法で分かる通り製造工程が簡単であるため
量産化するのに有利である点,さらに構成上,軽量化及
び薄型化するに有利である点である。またこの複合膜は
強度的にも優れた性質を備えることができる。即ち,例
えばゾルーゲル法で形成する多孔質なる吸気膜5bは,金
属アルコキシドのゾル溶液をスピンコート法によって三
層構造の交流薄膜EL素子の背面側にコーティングし,そ
の後乾燥させてドライゲル化させるものであって,さら
に加熱することによって高強度のガラス状とすることも
可能である。
下説明する。第1図において,ガラス基盤1上に透明電
極2をストライプ状に並行配列した後,この上にRFスパ
ッタリング法で厚さ約3000Åの第1絶縁膜(Ta2O5膜)4
cを形成する。次にこの第1絶縁膜3上にMSD法により厚
さ5000Å〜8000Åの発光層(ZnS:Mn膜)4bを堆積し,さ
らにこの上に厚さ約3000Åの第2絶縁膜(Ta2O5膜)4a
を形成する。さらにこの上に背面電極3(Al)を形成す
る。以上により作成された三層構造の交流薄膜EL素子の
背面全域を複合膜5によって被う構成とした。この複合
膜5についてさらに詳細に説明する。この複合膜5は緻
密なる湿気侵入防止膜5aと,多孔質なる吸気膜5bとでな
る複合膜5である。そして吸気膜5bが三層構造の交流薄
膜EL素子の背面側に面し,湿気侵入防止膜5aが外気側に
面するように配置構成される。先ず,湿気侵入防止膜5a
であるが,これはSiO2をRFスパッター法(尚,プラズマ
CVD法でもよい)で厚さ数ミクロンの緻密な膜に成形し
た薄膜であって,このように緻密膜にすることによって
外気の湿気の侵入を防止することができる。次に,吸気
膜5bであるが,これは同じくSiO2をゾルーゲル法(ドク
ターブレード法でもよい)で数十Åの細孔を備えた多孔
質な膜に成形した膜であって,このように多孔質膜にす
ることによって,動作中,画素の微少破壊により生じた
ガス(このガスを放置すると電極剥離や画素破壊の進展
による黒点の増大となる)をこの膜で吸収することがで
きる。したがいこの複合膜のねらいはいわゆるパッシベ
ーション対策といえるが,本考案における別のねらい
は,上記製造法で分かる通り製造工程が簡単であるため
量産化するのに有利である点,さらに構成上,軽量化及
び薄型化するに有利である点である。またこの複合膜は
強度的にも優れた性質を備えることができる。即ち,例
えばゾルーゲル法で形成する多孔質なる吸気膜5bは,金
属アルコキシドのゾル溶液をスピンコート法によって三
層構造の交流薄膜EL素子の背面側にコーティングし,そ
の後乾燥させてドライゲル化させるものであって,さら
に加熱することによって高強度のガラス状とすることも
可能である。
(考案の効果) 以上説明したように,本考案に係わる交流薄膜EL素子
は,背面電極と三層構造とを緻密なる湿気侵入防止膜と
多孔質なる吸気膜とでなる複合膜によって密閉した構成
としているため,パッシベーション対策を織り込めると
共に,軽量化,小型化及び量産化に好適な交流薄膜EL素
子となることができる。
は,背面電極と三層構造とを緻密なる湿気侵入防止膜と
多孔質なる吸気膜とでなる複合膜によって密閉した構成
としているため,パッシベーション対策を織り込めると
共に,軽量化,小型化及び量産化に好適な交流薄膜EL素
子となることができる。
第1図は本考案に係わる交流薄膜EL素子の実施例を示す
図,第2図は従来のオイルシールタイプの交流薄膜EL素
子を示す図である。 1……透明基盤、2……透明電極 3……背面電極、4……三層構造 4a……第2絶縁層、4B……発光層 4C……第1絶縁層、5……複合膜 5a……湿気侵入防止膜、5B……吸気膜 6a……皿状ガラス、6B……流体
図,第2図は従来のオイルシールタイプの交流薄膜EL素
子を示す図である。 1……透明基盤、2……透明電極 3……背面電極、4……三層構造 4a……第2絶縁層、4B……発光層 4C……第1絶縁層、5……複合膜 5a……湿気侵入防止膜、5B……吸気膜 6a……皿状ガラス、6B……流体
Claims (4)
- 【請求項1】透明基盤1に背設された透明電極2と背面
電極3とに挟持された三層構造4を備える交流薄膜EL素
子において,前記背面電極3と三層構造4とが,緻密な
る湿気侵入防止膜5aと,多孔質なる吸気膜5bとからなる
複合膜5によって密閉された構成を特徴とする交流薄膜
EL素子。 - 【請求項2】複合膜5がSiO2膜である請求項1の交流薄
膜EL素子。 - 【請求項3】複合膜5がSiO2・CaO膜である請求項1の
交流薄膜EL素子。 - 【請求項4】複合膜5がAl2O3膜である請求項1の交流
薄膜EL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988066111U JPH0648799Y2 (ja) | 1988-05-18 | 1988-05-18 | 交流薄膜el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988066111U JPH0648799Y2 (ja) | 1988-05-18 | 1988-05-18 | 交流薄膜el素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168995U JPH01168995U (ja) | 1989-11-29 |
JPH0648799Y2 true JPH0648799Y2 (ja) | 1994-12-12 |
Family
ID=31291527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988066111U Expired - Lifetime JPH0648799Y2 (ja) | 1988-05-18 | 1988-05-18 | 交流薄膜el素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648799Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035456A1 (fr) * | 1996-03-15 | 1997-09-25 | Hitachi, Ltd. | Element electroluminescent a couches minces et element d'affichage et dispositif d'affichage l'utilisant |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2776040B2 (ja) * | 1990-04-27 | 1998-07-16 | 凸版印刷株式会社 | 有機薄膜el素子 |
EP0880306A4 (en) * | 1996-11-27 | 2000-07-05 | Tdk Corp | ORGANIC ELECTROLUMINESCENT ELEMENT AND MANUFACTURING METHOD THEREOF |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6031259A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 光起電力装置 |
JPS6266684A (ja) * | 1985-09-19 | 1987-03-26 | Sanyo Electric Co Ltd | 光起電力装置の製造方法 |
-
1988
- 1988-05-18 JP JP1988066111U patent/JPH0648799Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035456A1 (fr) * | 1996-03-15 | 1997-09-25 | Hitachi, Ltd. | Element electroluminescent a couches minces et element d'affichage et dispositif d'affichage l'utilisant |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01168995U (ja) | 1989-11-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4446399A (en) | Structure of thin electroluminescent display panel sealed by glass substrates | |
JPS63105493A (ja) | 薄膜elパネル | |
JP4534064B2 (ja) | 有機elディスプレイの製造方法 | |
JPH0260088A (ja) | 薄膜elパネル | |
JPH0648799Y2 (ja) | 交流薄膜el素子 | |
JPH06223966A (ja) | 有機分散型elパネル | |
JPS63105495A (ja) | 薄膜elパネル | |
JPS5944633B2 (ja) | 薄膜elパネル | |
JPH0589958A (ja) | 薄膜elパネル | |
JPS61224290A (ja) | 薄膜el素子 | |
JPH0471190A (ja) | 薄膜elパネル | |
JPS631440Y2 (ja) | ||
JP3075240B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JPH0461791A (ja) | 薄膜エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2012089403A (ja) | 太陽電池及び太陽電池の製造方法 | |
JP2004063303A (ja) | El素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板 | |
JP2880859B2 (ja) | 薄膜el表示装置 | |
JPH0347107Y2 (ja) | ||
JPS63252391A (ja) | Elパネル | |
JPH044399Y2 (ja) | ||
JP2000260561A (ja) | Elパネル | |
JPH0497837A (ja) | 透明導電性耐透湿フイルムとel発光装置 | |
JPS6131518Y2 (ja) | ||
JPH0824073B2 (ja) | エレクトロルミネッセント素子とその製造方法 | |
JPS6343798Y2 (ja) |