JPH0648713A - 結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法 - Google Patents

結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法

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JPH0648713A
JPH0648713A JP22091792A JP22091792A JPH0648713A JP H0648713 A JPH0648713 A JP H0648713A JP 22091792 A JP22091792 A JP 22091792A JP 22091792 A JP22091792 A JP 22091792A JP H0648713 A JPH0648713 A JP H0648713A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルカリ金属イオンとアンモニウムイオンを
有する高結晶性且つ微粒子状の結晶質リン酸ジルコニウ
ムを一段の湿式合成反応で得ることができる製造方法を
提供する。 【構成】 ジルコニウムとカルボン酸塩を含有する水溶
液とリン酸を含有する水溶液を混合して、リン酸イオン
の1当量当たり0.61当量〜0.8当量のジルコニウ
ムを含有する反応スラリーを生成させ、アンモニウムイ
オンの1当量当たり1.4当量以上のアルカリ金属イオ
ンを反応スラリーに含有させ、かつPHを7以下に調整
した反応スラリーを、80℃以上の温度で加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ金属イオンと
アンモニウムイオンを有する結晶質リン酸ジルコニウム
の製造方法に関し、本発明により得られる化合物は粒径
が細かく、耐熱性、耐放射線性及び耐薬品性に優れる無
機イオン交換体として有用であり、特に抗菌剤の原料化
合物として有用である。
【0002】
【従来の技術】結晶質リン酸ジルコニウム(以下CPZ
いう)は、下記一般式〔2〕で表される化合物であり、
イオン交換体としての性質を有している。 MZr2(PO43・nH2O 〔2〕 (Mは少なくとも一種の1価陽イオン又は1価陽イオン
と2価陽イオンであり、nは0≦n≦2を満たす数であ
る。)
【0003】本発明者らは、CPZの一種である下記一
般式〔3〕で表される化合物を抗菌剤として先に提案し
た。 AgxyAzZr2(PO43 〔3〕 (Aはアルカリ金属、x、y及びzは、各々x+y+z
=1を満足する1未満の正数である。)
【0004】上記一般式〔3〕で表される化合物は、一
般式〔2〕におけるMイオンとして水素とアルカリイオ
ンを有するCPZを硝酸銀水溶液等の銀イオンを含有す
る液と接触させてイオン交換させることにより容易に得
られる。
【0005】一方、水素とアルカリイオンを有するCP
Zは、アンモニウムイオンとアルカリイオンを有するC
PZを焼成することにより容易に得られる。そこで、一
般式〔3〕で表される化合物を得るには、原料化合物と
して先ずアンモニウムイオンとアルカリイオンを有する
CPZを製造することが必要となる。
【0006】CPZの製造方法としては、種々の方法が
知られており、焼成法、水熱法及び湿式法がある。
【0007】焼成法は、ジルコニウム化合物、リン酸又
はその塩及びアルカリ金属塩等を化学量論比となるよう
乾式或は湿式で混合し、粉末混合物を1000〜160
0℃で焼成して固相反応を行う方法である。しかし、焼
成法により得られるCPZは、結晶性が悪く、未反応の
原料や副生成物等の不純物が混在し易い等の欠点を有し
ている。また、焼成温度において加熱分解を起こすアン
モニウムイオンをMイオンとして有するCPZを得るこ
とは不可能である。さらに、焼成法で得られたCPZ
は、焼結が顕著である為、一般的な機械的粉砕方法では
均一かつ微細な粒子からなる粉体とすることは非常に困
難であり、微粉末として水溶液、樹脂或いは塗料等に分
散させて用いる用途には適していない。
【0008】水熱法は、ジルコニウム化合物、リン酸又
はその塩及びアンモニウム化合物等を含有する水溶液を
加圧下で加熱する方法であり、例えばオキシ塩化ジルコ
ニウムの水溶液とリン酸アンモニウムの水溶液とを混合
し、pHを3.8〜5.0に調整することにより沈澱物
を生成した後、水熱条件下で該沈澱物を加熱し、固液分
離することにより、CPZを得ることができる(特公平
2ー32203)。一般に、水熱法により結晶性の高い
化合物を得ることができると言われているが、アンモニ
ウムイオンとアルカリ金属イオンを有するCPZについ
ては結晶性の高い化合物は得られていない。
【0009】湿式法は、ジルコニウム化合物の水溶液、
リン酸又はその塩及びアンモニウム含有化合物等を含む
水溶液を、常圧下でpH10以下、加熱温度100℃以
下の温和な条件下で反応させる方法であり、予め反応液
に錯化剤としてカルボン酸又はその塩を加えることによ
り反応を促進させる方法が知られている(特開昭60ー
239313)。上記の種々の製造方法のなかで、温和
な条件下で反応を制御することができ、工業的規模で製
造する方法として湿式法は好ましいものである。
【0010】上記の通り、CPZはイオン交換性を有し
ているので、Mイオンとしてアルカリ金属イオン又はア
ンモニウムイオンのいずれか一方のみを有するCPZ
(以下という)を合成した後、CPZが有していな
い陽イオンをイオン交換により補うことによりアルカリ
金属イオンとアンモニウムイオンを有する化合物を得る
方法が考えられる。しかし、合成反応とイオン交換とい
う2段の工程を経て合成することは経済的に不利であ
る。更に、CPZの特異なイオン交換特性に起因すると
考えられるが、イオン交換によってアンモニウムイオン
を上記CPZのMイオンとして導入したり、又はCP
ZのMイオンであるアンモニウムイオンをアルカリ金
属イオンに置換することは容易ではない。このため、ア
ンモニウムイオンとアルカリイオンを有する化合物を一
段の工程で合成することが望まれるが、CPZのMイオ
ンがアルカリ金属イオン及びアンモニウムイオンである
下記化合物を一段の湿式合成により得る製造方法は知ら
れていない。 AxNH4(1-x)Zr2(PO43・nH2O 〔1〕 (但し、Aはアルカリ金属イオンを示し、Xは0<X<
1、nは0≦n≦2を満たす数である。)
【0011】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、アルカリ
金属イオンとアンモニウムイオンを有する高結晶性且つ
微粒子状のCPZを一段の湿式合成反応で得ることがで
きる製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、鋭意研究を
重ねた結果、原料の仕込み割合、反応スラリーのPH値
及び加熱温度を制御することにより、結晶性の高いCP
Zを一段の湿式合成反応により製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、ジル
コニウムとカルボン酸又はその塩を含有する水溶液から
なる原料液(A)及びリン酸又はその塩を含有する水溶
液からなる原料液(B)を混合して、リン酸イオンの1
当量当たり0.61当量〜0.8当量のジルコニウムを
含有する反応スラリーを生成させ、アンモニウムイオン
及びアルカリ金属イオンを反応スラリーに含有させ、ア
ルカリ金属イオンをアンモニウムイオンの1当量当たり
1.4当量以上とし、かつPHを7以下に調整した反応
スラリーを、80℃以上の温度で加熱することを特徴と
する下記一般式〔1〕で表される結晶質リン酸ジルコニ
ウムの製造方法である。 AxNH4(1-x)Zr2(PO43・nH2O 〔1〕 (但し、Aはアルカリ金属イオンを示し、Xは0<X<
1を満たす数であり、nは0≦n≦2を満たす数であ
る。)
【0013】以下、本発明の製造方法について詳細に説
明する。
【0014】○原料液(A)の調製 本発明の製造方法において使用される原料液(A)は、
ジルコニウム化合物とカルボン酸又はその塩を含有する
水溶液からなり、予めジルコニウム化合物の水溶液とカ
ルボン酸又はその塩の水溶液を混合することにより原料
液(A)を調製することが好ましい。もし原料液(A)
を予め調製せず、ジルコニウム化合物の水溶液とリン酸
又はその塩の水溶液を混合した後にカルボン酸又はその
塩の水溶液を混合すると、例え反応スラリー中にアルカ
リ金属イオンとアンモニウムイオンを下記で説明する所
定の比で共存させたとしても、本発明が目的とする化合
物は得られず、下記一般式〔4〕で表されるリン酸ジル
コニウムのアンモニウム塩(ラングバイン石型結晶)が
生成するという問題がある。本発明の方法により得られ
るCPZは平均粒径が約0.5μmと微粒子であるのに
対して、このラングバイン石型結晶は平均粒径が約3μ
mと大きい結晶であるため、その生成はできるだけ抑制
しなければならない。ジルコニウム化合物とカルボン酸
又はその塩との混合割合は、特に限定されないが、ジル
コニウム化合物の1当量(Zr原子1個当たりの式量)
当たりカルボン酸又はその塩の1当量(カルボキシル基
1個当たりの分子量)の割合とすることが好ましい。 NH4Zr2(PO43 〔4〕 (ジルコニウム化合物)本発明に使用することができる
ジルコニウム化合物としては、水溶性又は酸可溶性のも
のが適しており、好ましい化合物の具体例として、硝酸
ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、
塩基性硫酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム及び
オキシ塩化ジルコニウム等がある。
【0015】(カルボン酸又はその塩)本発明で好適に
使用されるカルボン酸又はその塩は、カルボキシル基を
2個以上有する脂肪族ポリカルボン酸及びその塩であ
り、好ましい具体的例としては以下の化合物がある。即
ち、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸等の脂
肪族二塩基酸、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸水素ナト
リウム、シュウ酸水素リチウム、シュウ酸アンモニウ
ム、シュウ酸水素アンモニウム、等の脂肪族二塩基酸の
塩、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ酸及
びこれらの塩等である。これらの内では、シュウ酸並び
にそのナトリウム塩及びアンモニウム塩が特に好ましい
化合物である。
【0016】○原料液(B)の調製 本発明の製造方法において、リン酸又はその塩を含有す
る水溶液からなる原料液(B)を予め調製する必要があ
る。 (リン酸塩)本発明に使用することができる好ましいリ
ン酸塩として、水溶性又は酸可溶性の塩である、リン酸
アンモニウム塩及びリン酸アルカリ金属塩があり、その
具体例としてリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナ
トリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二アンモニ
ウム、リン酸二水素アンモニウム及びリン酸水素二カリ
ウム等がある。
【0017】○反応スラリー中のアンモニウムイオンに
対するアルカリ金属イオンの当量比(A) CPZ中のアルカリ金属イオンとアンモニウムイオンの
比は、反応スラリー中のアルカリ金属イオンとアンモニ
ウムイオンの濃度比により制御され、本発明の目的とす
る化合物を得るためには、アルカリ金属イオンをアンモ
ニウムイオンの1当量当たり1.4当量以上とする必要
がある。CPZにおけるアルカリ金属イオンの割合が大
きい程、CPZのイオン交換容量が大きくなり、それだ
け無機イオン交換体としての有用性、特に抗菌性金属イ
オンを担持させるための原料化合物としての有用性が高
まるので、当量比(A)を2.0以上とすることが好ま
しい。一般に、アルカリ金属イオンとアンモニウムイオ
ンとでは、反応に際してアンモニウムイオンの方が、格
段にCPZ中に組み込まれやすい傾向があるため、仮に
アルカリ金属イオンをアンモニウムイオンの1当量当た
り1.4当量未満とすると、アルカリ金属イオンを有す
るCPZを得ることができない。
【0018】本発明において、反応スラリーにおけるア
ルカリ金属イオン及びアンモニウムイオンの濃度の比を
調整する方法には特に制限はなく、各イオンの濃度比が
所定の比となるように各イオンを有する化合物を反応ス
ラリー中に含有させれば良い。反応スラリーに各イオン
を含有させる態様には制限はなく、例えばアルカリ金
属塩及びアンモニウム化合物を、ジルコニウム化合物の
水溶液、リン酸又はその塩の水溶液又は反応スラリー中
に添加したり、ジルコニウム化合物の水溶液にアルカ
リ金属塩を添加し、リン酸又はその塩の水溶液にアンモ
ニウム化合物を添加する、ジルコニウム化合物の水溶
液にアンモニウム化合物を添加し、リン酸又はその塩の
水溶液にアルカリ金属塩を添加する及び原料液(B)
を調製するためのリン酸又はその塩として、リン酸アン
モニウム又はリン酸ナトリウム等のアンモニウムイオン
又はナトリウムイオンを有する化合物を用いる等の態様
がある。
【0019】このようにして反応スラリーにおけるアル
カリ金属イオン及びアンモニウムイオンの濃度を適宜調
整すれば、アルカリ金属イオンとアンモニウムイオンを
所望の割合で有するCPZを得ることが可能であり、例
えば反応スラリーにおけるナトリウムイオンとアンモニ
ウムイオンの比(Na/NH4)を6.3とすると、化
合物中のナトリウムイオンとアンモニウムイオンの比
(Na/NH4)が約1.3であるCPZを得ることが
できる。なお、アルカリ金属イオンのアンモニウムイオ
ンに対する割合の上限はなく、アルカリ金属イオンとア
ンモニウムイオンの所望の組成に応じて任意に過剰量の
アルカリ金属イオンを仕込むことができる。
【0020】反応スラリーにおけるアルカリ金属イオン
及びアンモニウムイオンの濃度を調整する為に使用でき
るアルカリ金属塩及びアンモニウム化合物は、水溶性又
は酸可溶性であれば良く、好ましい具体例として、アル
カリ金属又はアンモニウムイオンのハロゲン化物または
硫酸塩等がある。
【0021】アルカリ金属化合物の好ましい具体的化合
物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等の炭酸塩、硝酸ナトリウム等の硝酸塩、硫
酸ナトリウム等の硫酸塩、塩化ナトリウム等の塩化物等
がある。
【0022】アンモニウム化合物の好ましい具体的化合
物としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の無機アンモ
ニウム化合物がある。
【0023】○反応スラリー中のリン酸イオンに対する
ジルコニウムイオンの当量比(B)原料液(A)と原料
液(B)の混合に際しては、反応スラリー中のジルコニ
ウムイオンをリン酸イオンの1当量当たり0.61当量
〜0.8当量とする必要がある。当量比(B)が0.6
1より小さくなると、例え反応スラリー中にアルカリ金
属イオンとアンモニウムイオンを上記に説明した所定の
比で共存させたとしても、本発明が目的とする化合物は
得られず、下記一般式〔5〕で表される層状構造の化合
物が生成するという問題がある。 NH4ZrH(PO42 〔5〕 この化合物は結晶性が悪く、粒径も大きい。また、当量
比(B)が0.8より大きくなると、アルカリ金属イオ
ンを有しない粒径の大きな結晶である、上記一般式
〔4〕で表される不純物が生成する割合が高くなるとい
う問題がある。
【0024】○PH値 原料液(A)と原料液(B)を混合し、反応スラリーを
生成せしめた後、反応スラリーのpH値を7以下に調整
する必要があり、より好ましくはpHを1〜6、更に好
ましくは4.5〜6に調整した後、加熱反応に供せられ
る。
【0025】アルカリ金属イオンとアンモニウムイオン
が共存しているリン酸ジルコニウム化合物の製造に際し
て、合成中にスラリーの粘性が著しく増加する場合があ
る。この粘性の変化によりスラリーが不均一になり不純
物が生成する原因となる為、スラリーは、充分に撹拌す
ることが好ましい。反応スラリーのPHは、1〜6が好
ましく、この範囲では合成中の不純物もなく充分に結晶
化するが、pHが4.5〜6の範囲内では粘性の変化は
ほとんどなく、不純物の無いアルカリ金属イオンとアン
モニウムイオンが共存しているCPZを容易に得ること
ができる。
【0026】○反応温度 反応スラリーは、反応容器内で80℃以上で加熱する必
要があり、より好ましくは95℃以上の温度で加熱する
ことが望ましい。80℃未満で加熱すれば、上記〔4〕
式に示した化合物が不純物として生成する傾向にある。
95℃以上で加熱すれば短時間で結晶化が進行し、高温
ほど結晶化速度が大きくなるので、97℃から100℃
が更に好ましい。この温度範囲においては、結晶化は通
常48時間の内に完了する。なお、本発明の製造方法は
常圧下の湿式反応であることから、反応温度を反応スラ
リーの沸点以上に高めることはできない。
【0027】○反応スラリー中のジルコニウムイオンに
対するアルカリ金属イオンとアンモニウムイオンの合計
の当量比(C) 本発明の目的物を容易に得るためには、反応スラリー中
のジルコニウムイオンの1当量に対するアルカリ金属イ
オンとアンモニウムイオンの合計当量の比(C)を、少
なくとも理論値(0.5)以上とすることが好ましい。
もし0.5未満とすると、ジルコニウムイオンが過剰と
なり、本発明の目的物以外の化合物が不純物として生成
する恐れがある。なお、当量比(C)は反応スラリーの
PH値が7以下となる範囲であれば、0.5以上の任意
の値に制御して反応を行うことができる。
【0028】○反応スラリーの固形分濃度 反応スラリーの固形分濃度は3wt%以上が望ましい。
3wt%未満では上記〔4〕式に示した化合物が不純物
として生成する傾向にある。固形分濃度が3wt%以上
であれば、不純物のないアルカリ金属イオンとアンモニ
ウムイオンの共存するCPZを得ることができるが、反
応スラリーの撹拌性を考慮すると固形分濃度は3〜15
wt%の範囲が好ましい。
【0029】○分離・洗浄・乾燥 上記のようにしてCPZを得た後、生成物を濾過、デカ
ンテーション、遠心分離及びフィルタープレス等の公知
の分離手段により液相から分離し、洗浄した後、常法に
より乾燥、粉砕し、粉末状無機イオン交換体として有用
な一般式〔1〕で表される化合物を得る。
【0030】
【実施例】以下実施例を示し、本発明を更に具体的に説
明する。なお、本発明はこれら実施例に記載した以外の
方法によっても可能であり、実施例のみに限定されるも
のではない。なお、以下の各実施例において得た粉末に
ついて、次のようにして各種測定を行った。
【0031】(1)結晶構造の同定 CuーKα線を用い、Ni板をフィルターとして粉末X
線回折分析を行い、得られた回折図形をASTMカード
または既存文献と比較することにより、結晶構造の同定
を行った。 (2)粒度分布 レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製LAー
500)を使用して、平均粒径及び最大粒径を測定し、
粉末の粒度分布を評価した。 (3)化学分析 合成した粉体について化学組成分析を行い、粉体中のア
ルカリ金属イオンとアンモニウムイオンの含有量を測定
した。
【0032】実施例1 試薬1級オキシ塩化ジルコニウム〔ZrOCl2・8H2
O〕の64.4g(0.2mol)を純水650gに溶
解し、オキシ塩化ジルコニウム水溶液(a)を調製し
た。ついで、試薬一級シュウ酸二水和物〔C2 2 4
・H2 O〕の12.6g(0.1mol)を純水に溶解
した水溶液(b)を水溶液(a)に撹拌しながら添加し
た後、試薬1級塩化アンモニウム7.5g(0.14m
ol)を添加し原料液(A)を調製する。次に、試薬1
級85%リン酸34.6g(0.3mol)からなる原
料(B)を原料液(A)に添加し、沈澱物を生成せしめ
反応スラリーを得た〔当量比(B)=0.67〕。この
反応スラリーに20%水酸化ナトリウム水溶液122g
(0.61mol)を添加して〔当量比(A)=4.
4〕、この反応スラリーをpH4に調整した後、95℃
で48時間熟成した。熟成中の粘度の変化をB型粘度計
を用いて測定したところ、約12時間後に著しい粘度の
増加があり、結晶化が進むにつれて減少していった。反
応生成物を濾過水洗した後、105℃で乾燥し、乾燥ケ
ーキを軽く粉砕することにより、白色粉末42.0gを
得た。上記白色粉末の化学組成分析の結果、ナトリウム
イオンとアンモニウムイオンの当量比は、約3:7であ
った。また、乾燥粉末の粉末X線回折図(図1)は結晶
質リン酸ジルコニウムのナトリウム塩〔NaZr2(P
43〕と極めて類似したX線回折パターンを示し、2
θが14度〜35度の主要なピークは若干低角度側へシ
フトしており、結晶性不純物を含有していなかった。粒
度分布測定の結果、上記で得た白色粉末は、平均粒径及
び最大径が各々0.5μm、2.1μmであり、均一か
つ微細な粒子からなっていた。
【0033】実施例2 塩化アンモニウムの仕込み量を21.7g(0.40m
ol)とし、20%水酸化ナトリウム水溶液の仕込み量
を126g(0.63mol)とした以外は〔当量比
(A)=1.6〕、実施例1と同様にして反応を行い、
白色粉末41.3gを得た。上記白色粉末の化学組成分
析の結果、ナトリウムイオンとアンモニウムイオンの当
量比は、約0.8:9.2であった。粒度分布測定の結
果、上記で得た白色粉末は、平均粒径が0.5μmであ
り、微細な粒子からなっていた。
【0034】比較例1 実施例1において、水溶液(a)と原料液(B)を混合
した後にシュウ酸を添加した他は同様な操作を行い、白
色粉末41.5gを得た。得られた乾燥粉末は、立方晶
(ラングバイン石型)のリン酸ジルコニウムのアンモニ
ウム塩〔NH4Zr2(PO43〕と全く同じX線回折ピ
ークを示すX線回折図(図2)からわかるように、アン
モニウムイオンとアルカリ金属イオンを有する化合物で
はなかった。
【0035】比較例2 実施例1において、85%リン酸水溶液39.2g
〔0.34mol,当量比(B)=0.59〕を使用し
た他は同様の操作を行い、白色粉末65gを得た。得ら
れた乾燥粉末のX線回折図(図3)は、本発明の目的と
する化合物に特有なパターンを示さず、層状のリン酸ジ
ルコニウム化合物〔NH4ZrH(PO42〕と同様な
X線回折ピークを示した。
【0036】比較例3 実施例1において、試薬1級オキシ塩化ジルコニウム8
3.8g〔0.26mol,当量比(B)=0.87〕
を使用した他は同様の操作を行い、白色粉末63.1g
を得た。得られた乾燥粉末は、粉末X線回折図(図4)
からわかるように、不純物としてラングバイン型リン酸
ジルコニウムを含有していた。
【0037】実施例3 実施例1においてオキシ塩化ジルコニウムに変えて同モ
ル数の硫酸ジルコニウムを使用した他は同様の操作を行
い、白色粉末41.3gを得た。得られた乾燥粉末のX
線回折図は、実施例1の場合と同様であった。
【0038】実施例4 実施例1において20%水酸化ナトリウム水溶液にかえ
て20%水酸化カリウム水溶液142g(0.51mo
l)を添加して〔当量比(A)=3.6〕、pH3に調
整した他は同様の操作を行い、白色粉末41.5gを得
た。上記白色粉末の化学組成分析の結果、カリウムイオ
ンとアンモニウムイオンの当量比は、3:7であった。
また、乾燥粉末の粉末X線回折図は結晶質リン酸ナトリ
ウム化合物〔NaZr2(PO43〕と極めて類似した
X線回折パターンを示し、2θが14度〜35度の主要
なピークは若干低角度側へシフトしており、結晶性不純
物を含有していなかった。粒度分布測定の結果、上記で
得た白色粉末は、平均粒径及び最大径が各々0.5μ
m、2.0μmであり、均一かつ微細な粒子からなって
いた。
【0039】
【発明の効果】本発明は、湿式法により結晶性の高いC
PZを得ることを可能とし、しかも本発明により得られ
た反応生成物は、特異なイオン交換特性を有していると
共に、均一かつ微細な粒度分布を持っているため、水溶
液、樹脂又は塗料等に分散させて用いることができる。
従って、本発明は、イオン交換体としての機能を有する
微粉末状CPZを簡易に得ることができる製造方法とし
て極めて工業的価値が大きい。本発明により得られるC
PZは、特に銀イオン等の抗菌性金属イオンを担持させ
る原料化合物として特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得た乾燥粉末のX線回折図であ
る。
【図2】 比較例1で得た乾燥粉末のX線回折図であ
る。図中のピークに付けた○印はラングバイン型石結晶
に帰属されるピークであることを示す。
【図3】 比較例2で得た乾燥粉末のX線回折図であ
る。図中のピークに付けた×印は層状構造を有するリン
酸ジルコニウムに帰属されるピークであることを示す。
【図4】 比較例3で得た乾燥粉末のX線回折図であ
る。図中のピークに付けた○印はラングバイン型石結晶
に帰属されるピークであることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニウムとカルボン酸又はその塩を含
    有する水溶液からなる原料液(A)及びリン酸又はその
    塩を含有する水溶液からなる原料液(B)を混合して、
    リン酸イオンの1当量当たり0.61当量〜0.8当量
    のジルコニウムを含有する反応スラリーを生成させ、ア
    ンモニウムイオン及びアルカリ金属イオンを反応スラリ
    ーに含有させ、アルカリ金属イオンをアンモニウムイオ
    ンの1当量当たり1.4当量以上とし、かつPHを7以
    下に調整した反応スラリーを、80℃以上の温度で加熱
    することを特徴とする下記一般式〔1〕で表される結晶
    質リン酸ジルコニウムの製造方法。 AxNH4(1-x)Zr2(PO43・nH2O 〔1〕 (但し、Aはアルカリ金属イオンを示し、Xは0<X<
    1を満たす数であり、nは0≦n≦2を満たす数であ
    る。)
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