JPH0648551A - ワーク部材整列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 整列時におけるワーク部材の損傷を軽減しワ
ーク部材の不良品発生の低減化を図り得るワーク部材整
列装置を得ること。 【構成】 反対方向に回転駆動される内側円盤状部材３
および外側円盤状部材４と、この各円盤状部材に当接す
ることなく各円盤状部材の上面側に固定的に配設されワ
ーク部材５を順次整列してトラック部２０に送り込むワ
イパー機構とを備え、このワイパー機構が、ワーク部材
をその回転中心側に集める補助ワイパー部材１８と、こ
の回転中心側のワーク部材を外側円盤状部材側に案内す
る第２のワイパー部材７と、この外側円盤状部材上のワ
ーク部材を一個ずつ整列せしめる第３のワイパー部材８
と、この整列されたワーク部材の内の横倒しされたワー
ク部材のみをトラック部側に送り出す第４のワイパー部
材９とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造行程での樹
脂封入に伴うワーク部材の整列装置に関し、特に、円筒
形状で径が高さより小さい樹脂材料であるタブレットの
整列供給に好適なワーク部材整列装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の装置としては、従来より、振動
ボウルホッパフィーダが比較的多く用いられている。こ
の振動ボウルホッパフィーダは、振動発生部及び内側に
配設されたワーク部材の整列機構を有する螺旋状通路を
有し、振動発生部に板ばねを介してつながるボウルで構
成されている。そして、上記した振動発生部の振動でボ
ウルが円周方向に振動することにより、ワーク部材（ダ
ブレット）が螺旋状通路を進みつつ、途中に設けられた
整列機構により整列されるようになっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来例の振動ボールホッパフィーダでは、振動を用い
ることによりワーク部材の整列供給行なっているため、
振動によるワーク部材同士の激しい接触や、ワーク部材
と螺旋状通路の接触，摩擦により、ワーク部材が損傷を
受けるという不都合があった。また、ワーク部材の魔耗
によって発生する樹脂粉が大量に発生することにより、
半導体封入装置内のフォトセンサの誤動作等が多発し易
いという不都合があった。更に、従来の振動ボールホッ
パフィーダは、振動発生源が重く、装置全体の軽量化に
支障を来すという不都合があった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、係る従来例の有する不都合を
改善し、特に、整列時におけるワーク部材の損傷を軽減
し、ワーク部材の不良品発生の低減化及びワーク部材か
ら発生する樹脂粉の削減化を図ったワーク部材整列装置
を提供することを、その目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明では、同一回転中
心を有し且つ同一平面上で互いに隣接した状態でそれぞ
れ反対方向に回転駆動される内側円盤状部材および外側
円盤状部材と、これら内側円盤状部材および外側円盤状
部材に当接することなく当該内側円盤状部材および外側
円盤状部材の上面側に固定的に配設装備され前記内側円
盤状部材上に載置されるワーク部材を順次整列して外部
送り出し用のトラック部に送り込むワイパー機構とを備
え、このワイパー機構が、前記内側円盤状部材および外
側円盤状部材の回転動作と共に作動し前記内側円盤状部
材に載置されるワーク部材をその回転中心側に集める補
助ワイパー部材と、この回転中心側に集められたワーク
部材を前記外側円盤状部材側に案内する第２のワイパー
部材と、この外側円盤状部材上に移載されたワーク部材
を一個ずつ整列せしめる第３のワイパー部材と、この整
列されて送り出されるワーク部材の内の立設状態のもの
を前記内側円盤状部材側に向けて案内すると共に横倒し
されたワーク部材のみを前記トラック部側に送り出す第
４のワイパー部材とを備えている、という構成を採って
いる。これによって前に述べた目的を達成しようとして
いる。

【０００６】

【作用】まず、内側円盤状部材及び外側円盤状部材が、
同一回転中心を軸としてそれぞれ逆方向に回転する。そ
して、この回転動作の状態のとき、円筒状のワーク部材
が内側円盤状部材に投入されると、内側円盤状部材の回
転力及び第１のワイパ部材の相互作用によって、円筒状
のワーク部材の姿勢が、例えば、図３に示す符号ｂ又は
ｃの状態に変えられる。そして、この図３に示す符号ｂ
又はｃの状態の姿勢になった円筒状のワーク部材は、内
側円盤状部材の回転動作によって、第２のワイパ部材に
従い、外側円盤状部材に乗り移る。この外側円盤状部材
に乗り移った円筒状のワーク部材は、当該外側円盤状部
材の回転動作によって、第３のワイパ部材に従い外側円
盤状部材の回転方向に進まされる。そして、この途中、
例えば図３に示す符号ｃの姿勢のワーク部材は、外側円
盤状部材の回転動作及び第４のワイパ部材の相互作用に
より内側円盤状部材に戻される。また、例えば図３に示
す符号ｂの姿勢のワーク部材は、外側円盤状部材の回転
動作により内側円盤状部材に戻されるか、又は、例えば
図３に示す符号ｃの姿勢に変換される。そして、この図
３に示す符号ｃの姿勢のワーク部材は、外側円盤状部材
４の回転動作によって第３のワイパ部材に従い、整列さ
れる。

【０００７】

【発明の実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし
図３に基づいて説明する。

【０００８】図１は、本発明に係る一実施例のワーク部
材の整列装置を説明する上方からみた概略図である。こ
の図１に示すワーク部材の整列装置１は、同一回転中心
２を有し且つ同一平面上で互いに隣接した状態でそれぞ
れ反対方向Ａ，Ｂに回転駆動される内側円盤状部材３お
よび外側円盤状部材４と、これら内側円盤状部材３およ
び外側円盤状部材４に当接することなく当該内側円盤状
部材３および外側円盤状部材４の上面側に固定的に配設
装備され前記内側円盤状部材３上に載置される円柱状の
ワーク部材５を順次整列して外部送り出し用のトラック
部２０に送り込むワイパー機構とを備えている。

【０００９】このワイパー機構は、前記内側円盤状部材
３および外側円盤状部材４の回転動作と共に作動し前記
内側円盤状部材３に載置されるワーク部材５をその回転
中心側に集める補助ワイパー部材１８と、この回転中心
側に集められたワーク部材５を前記外側円盤状部材４側
に案内する第２のワイパー部材７と、この外側円盤状部
材４上に移載されたワーク部材５を一個ずつ整列せしめ
る第３のワイパー部材８と、この整列されて送り出され
るワーク部材５の内の立設状態のものを前記内側円盤状
部材３側に向けて案内すると共に横倒しされたワーク部
材５のみを前記トラック部２０側に送り出す第４のワイ
パー部材９とを備えている。

【００１０】これを更に詳述すると、内側，外側円盤状
部材３，４は、図１ないし図２に示すように、互いにそ
の同一回転中心２が重なりあった状態で構成されてい
る。そして、外側円盤状部材４の上面側４Ｂには、内側
円盤状部材３を組み込むための凹み部４Ｃが形成されて
いる。この凹み部４Ｃは、内側円盤状部材３の直径より
も幾分大きく形成されている。また、外側円盤状部材４
の直径は、内側円盤状部材３の直径よりも大きく形成さ
れている。そして、内側円盤状部材３は、図１に示す矢
印Ａ方向に、外側円盤状部材４は図１に示す矢印Ｂ方向
にそれぞれ回転可能に構成されている。

【００１１】内側円盤状部材３における同一回転中心２
には、図２に示すように図示しない駆動源によって回転
駆動する駆動軸１０の上端が固着されている。また、こ
の駆動軸１０の下側には、プーリ１３が固着されてい
る。そして、このプーリ１３は、ベルト１１を介して軸
１２の下側に固着されたプーリ１４に連結されている。
駆動軸１０及び軸１２は、支持部材１５に回転自在に支
持されている。軸１２の上端には歯車１６が固着されて
いる。また、この歯車１６は、外側円盤状部材４の下面
に固着され当該外側円盤状部材４と同一回転中心２を有
する歯車１７に係合されている。

【００１２】第１のワイパ部材６は、図１ないし図２に
示すように、同一回転中心２から内側円盤状部材３の略
円周端３Ｃまで延設されている。この第１のワイパ部材
６の下部６Ａは、内側円盤状部材３の上面位置３Ｂから
円柱状のワーク部材５の経方向の巾長Ｃより幾分長めの
距離長を隔てて配設されている。また、第１のワイパ部
材６の端部６Ｂには、この端部６Ｂに当接すると共に内
側円盤状部材３の円周端３Ｃから該内側円盤状部材３の
回転方向Ａに沿って且つ内側に向けて円弧状に延設され
た補助ワイパ部材１８が配設されている。また、この補
助ワイパ部材１８の下部１８Ａは、内側円盤状部材３の
上面位置３Ｂに近接した状態で配設されている。

【００１３】第２のワイパ部材７は、図１ないし図２に
示すように、同一回転中心２から内側円盤状部材３の円
周端３Ｃまで略直線状に延設されている。また、この第
２のワイパ部材７は、第１ワイパ部材６に対して所定距
離を隔てた位置（本実施例においては約４５゜ずれた位
置）に配設されている。更に、第２のワイパ部材７の下
部７Ａは、内側円盤状部材３の上面位置３Ｂに近接して
配設されている。

【００１４】第３のワイパ部材８は、第２のワイパ部材
７の端部７Ａから一旦湾曲した後，外側円盤状部材４の
回転方向（符号Ｂ方向）に沿って略円弧状に延設されて
いる。具体的には、図１に示すように外側円盤状部材４
の上面位置４Ａに沿って略円を描く状態で外側円盤状部
材４の上面側４Ｂを一周するように配設されている。ま
た、この第３のワイパ部材８は、外側円盤状部材４の上
面位置４Ａに近接し且つ該外側円盤状部材４の上面側４
Ｂの所定領域Ｄを経由して配設されている。

【００１５】第４のワイパ部材９は、第３のワイパ部材
８の所定箇所Ｅから内側円盤状部材３の上側領域３Ａま
で延設され、且つ、その下部は内側及び外側円盤状部材
３，４の上面位置３Ｂ，４Ａからワーク部材５の経方向
Ｃの巾長より幾分長めの距離長を隔て配設されている。

【００１６】上記した第４のワイパ部材９の外側円盤状
部材４の回転方向Ｂの先には、補助ワイパ部材１９が配
置されている。この補助ワイパ部材１９は、外側円盤状
部材４の内周端４Ｄに沿って且つ、その下部１９Ａが外
側円盤状部材４の上面位置に近接して配設されている。
また、この補助ワイパ部材１９は、前述した第３のワイ
パ部材８の内側面８Ａに対応した状態で且つ、一定の距
離を保って当該第３のワイパ部材８に沿って延設されて
いる。そして、これら第３のワイパ部材８と補助ワイパ
部材１９とによってトラック部２０が形成されている。

【００１７】トラック部２０の巾Ｆは、ワーク部材５の
経方向の巾長Ｃより幾分長く形成されている。また、ト
ラック部２０の前端２０Ａには、補助ワイパ部材１９か
ら内側円盤状部材の３に向けてハの字型に形成された補
助ワイパ部材２１が配置されている。そして、この補助
ワイパ部材２１が配置されたトラック部２０の前端２０
Ａでワーク部材５の受け入れ口が形成されている。ま
た、トラック部２０の後端２０Ｂでワーク部材５の排出
口が形成されている。

【００１８】次に、上述した実施例の動作を図１ないし
図３に基づいて説明する。

【００１９】まず、図２に示すように、図示しない駆動
源によって駆動軸１０が矢印Ａ方向に回転すると、内側
円盤状部材３，プーリ１３，ベルト１１，プーリ１４，
軸１４，歯車１６が矢印Ａ方向に回転する。また、歯車
１６が矢印Ａ方向に回転すると、歯車１７，外側円盤状
部材４が図１に示す矢印Ｂ方向に回転する。したがっ
て、内側円盤状部材３及び外側円盤状部材４は、同一回
転中心２を軸としてそれぞれ逆方向に回転する。

【００２０】そして、この回転動作の状態のとき、ワー
ク部材５が内側円盤状部材３の投入箇所３Ｅに投入され
ると、内側円盤状部材３の矢印Ａ方向における回転力及
び第１のワイパ部材６の相互作用によって、上記のワー
ク部材５の姿勢が図３に示す符号ａ又は積み重なった状
態の場合、図３に示す符号ｂかｃの状態にその姿勢を変
えられる。そして、図３に示す符号ｂかｃの状態の姿勢
になったワーク部材５は、内側円盤状部材３の回転動作
によって、補助ワイパ１８及び第２のパイパ部材７に従
い、図１に示す矢印Ａ方向に進みながら外側円盤状部材
４に乗り移る。この外側円盤状部材４に乗り移ったワー
ク部材５は、外側円盤状部材４の回転動作によって、第
３のワイパ部材８に従い、矢印Ｂ方向に進む。ここで、
図１に示すＸ点からＹ点にて、図３に示す符号ｃの姿勢
のワーク部材５は、外側円盤状部材４の矢印Ｂ方向の回
転動作及び第４のワイパ部材９の相互作用により内側円
盤状部材３のに戻される。また、図３に示す符号ｂの姿
勢のワーク部材５は、外側円盤状部材４の矢印Ｂ方向の
回転動作及び補助ワーク部材２１の相互作用により内側
円盤状部材３に戻されるか、又は、図３に示す符号ｃの
姿勢に変換される。そして、図３に示す符号ｃの姿勢の
ワーク部材５は、外側円盤状部材４の矢印Ｂ方向の回転
動作によって第３のワイパ部材に従い、そのままトラッ
ク部２０の前端２０Ａに送り込まれ、このトラック部２
０の後端２０Ｂから整列した状態で送り出される。ここ
で、図３に示す符号Ｚは、円筒状のワーク部材５の進行
方向を示す。

【００２１】以上、説明したように本実施例によると、
同一回転中心２を有する内側円盤状部材３及び外側円盤
状部材４における互いの逆方向への回転動作と第１〜第
４のワイパ部材６〜９との相互作用により、ワーク部材
５を無振動で整列させ供給することができる。したがっ
て、従来例にように、振動によるワーク部材同士５の激
しい接触や、ワーク部材５と螺旋状通路の接触，摩擦等
により、ワーク部材５が損傷を受けるという事態を防止
することができ、ワーク部材５の不良品発生の低減化を
図ることができる。また、本実施例では、従来例のよう
に振動を用いないため、ワーク部材５の魔耗によって発
生する樹脂粉を比較的低減させることができる。このた
め、装置内のフォトセンサ等の誤動作等を少なくするこ
とができる。更に、本実施例では、従来の振動ボールホ
ッパフィーダのように振動発生源を装備する必要がな
い。したがって、装置全体の軽量化を促進することがで
きる。

【００２２】

【発明の効果】本発明では、以上のように構成され機能
するので、これによると、同一回転中心を有する内側円
盤状部材及び外側円盤状部材における互いの逆方向への
回転動作と複数のワイパ部材との相互作用により、ワー
ク部材を無振動で整列させ供給することができる。した
がって、従来例にように、振動によるワーク部材同士の
激しい接触や、ワーク部材と螺旋状通路の接触，摩擦等
により、当該ワーク部材が損傷を受けるという事態を有
効に防止することができ、ワーク部材の不良品発生の低
減化を図ることができる。また、従来例のように振動を
用いないため、ワーク部材の魔耗によって発生する樹脂
粉を有効に低減させることができ、装置内のフォトセン
サ等の誤動作等を少なくすることができる。更に、従来
の振動ボールホッパフィーダのように振動発生源を装備
する必要がないため、装置全体の軽量化を促進すること
ができるという従来にない優れたワーク部材整列装置を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略平面図である。

【図２】図１に示す符号Ｈ−Ｈ線に沿った断面図であ
る。

【図３】図１に示す円筒状のワーク部材の姿勢状態を説
明する図である。

【符号の説明】

１ ワーク部材の整列装置 ２ 同一回転中心 ３ 内側円盤状部材 ３Ａ 上面側 ３Ｂ 上面位置 ３Ｃ 円周端 ４ 外側円盤状部材 ４Ａ 上面位置 ４Ｂ 上面側 ５ 円筒状ワーク部材 ６ 第１のワイパ部材 ７ 第２のワイパ部材 ７Ａ 端部 ８ 第３のワイパ部材 ９ 第４のワイパ部材 １８ 補助ワイパー部材 ２０ トラック部 Ａ 内側円盤状部材の回転方向 Ｂ 外側円盤状部材の回転転方向 Ｃ 経方向の巾長 Ｄ 所定領域 Ｅ 所定箇所

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一回転中心を有し且つ同一平面上で互
   いに隣接した状態でそれぞれ反対方向に回転駆動される
   内側円盤状部材および外側円盤状部材と、これら内側円
   盤状部材および外側円盤状部材に当接することなく当該
   内側円盤状部材および外側円盤状部材の上面側に固定的
   に配設装備され前記内側円盤状部材上に載置されるワー
   ク部材を順次整列して外部送り出し用のトラック部に送
   り込むワイパー機構とを備え、 このワイパー機構が、前記内側円盤状部材および外側円
   盤状部材の回転動作と共に作動し前記内側円盤状部材に
   載置されるワーク部材をその回転中心側に集める補助ワ
   イパー部材と、この回転中心側に集められたワーク部材
   を前記外側円盤状部材側に案内する第２のワイパー部材
   と、この外側円盤状部材上に移載されたワーク部材を一
   個ずつ整列せしめる第３のワイパー部材と、この整列さ
   れて送り出されるワーク部材の内の立設状態のものを前
   記内側円盤状部材側に向けて案内すると共に横倒しされ
   たワーク部材のみを前記トラック部側に送り出す第４の
   ワイパー部材とを備えていることを特徴としたワーク部
   材整列装置。