JPH0643318U - ロック機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも上面を中央部から左右に傾斜する
山切り状の傾斜面１ａ、１ａに形成した係止突起１と、
該係止突起１が係止する可撓性を有するＬ状フック４と
でロック機構を構成した。 【効果】 上面を中央部から左右に傾斜する山切り状の
傾斜面１ａ、１ａに形成した係止突起１を、例えば、電
気部品に設け、前記係止突起１が係止するＬ状フック４
を電気接続箱に設ける。電気接続箱にロックした電気部
品を上方に引き上げると、係止突起１の上面に形成した
山切り状の傾斜面１ａ、１ａによりＬ状フック４は左右
方向に可撓して開き、電気部品を容易に取り出すことが
でき、しかも、Ｌ状フック４を破損させるおそれもな
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、自動車内配線に使用する電気接続箱と該電気接続箱に搭載 する電気部品のロック機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、電気接続箱に電気部品を固定するロック機構は図１０に示すよ うに、電気部品３０に係止突起３１を設け、電気接続箱２０に電気部品３０に設 けた係止突起３１が嵌合係止する係止枠体２１を設けて、電気接続箱２０に電気 部品３０を着脱自在に固定するように構成されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように構成された従来のロック機構においては、電気接続箱２０に電気 部品３０を固定する際には、電気部品３０を下方に押圧することにより電気接続 箱２０に設けた係止枠体２１が一旦外方に可撓し、電気部品３０に設けた係止突 起３１が電気接続箱２０に設けた係止枠体２１に完全に嵌合係止した時点で電気 接続箱２０に設けた係止枠体２１がその反発バネ力で元の状態に復帰し、電気部 品３０は電気接続箱２０に固定される。

【０００４】 しかしながら、電気接続箱２０に固定した電気部品３０を取り外す際には、電 気接続箱２０に設けた係止枠体２１を図示するようにＡ方向に斜め外方に押し広 げてロックを解除し、電気部品３０を上方に引き抜いて取り出す必要がある。こ のため、電気接続箱２０に設けた係止枠体２１を斜め外方に押し広げてロックを 解除する作業と、電気部品３０を取り出す作業が異なるため電気部品３０を取り 出し難く、また、無理に電気接続箱２０に設けた係止枠体２１を斜め外方に押し 広げると係止枠体２１が破損するおそれがある等の問題点があった。

【０００５】 本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、例えば、電気接続箱に電気部品を 確実に固定することができ、且つ、電気接続箱に固定した電気部品を上方に引き 抜くことにより容易に取り出すことのできる電気接続箱を提供することを目的と する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、少なくとも上面を中央部から左右に傾斜する山切り状の傾斜面に形 成した係止突起と、該係止突起が係止する可撓性を有するＬ状フックとでロック 機構を構成し従来の問題点を解消したものである。

【０００７】

【作用】

少なくとも上面を中央部から左右に傾斜する山切り状の傾斜面に形成した係止 突起を、例えば、電気部品に設け、電気接続箱に前記山切り状の傾斜面に係合す る可撓性を有するＬ状フックを設ける。電気接続箱に電気部品を固定するには、 電気部品を下方に押圧することにより電気接続箱に設けたＬ状フックは一旦斜め 外方に可撓し、電気部品に設けた係止突起が完全にＬ状フックに係止した時点で Ｌ状フックはその反発バネ力により元の状態に復帰し、電気部品は電気接続箱に 完全に固定される。また、電気接続箱に固定した電気部品を取り出す際には、電 気部品を上方に引き抜くことにより、該電気部品に設けた係止突起の山切り状の 傾斜面により電気接続箱に設けたＬ状フックは左右方向に可撓し、電気部品を容 易に取り出すことができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面により説明する。図１は本考案の一実施例を示す 分解斜視図、図２は本考案を構成する係止突起の断面図で、図において１は係止 突起で、該係止突起１は図１及び図２に示すように上面に中央部から左右に傾斜 する山切り状の傾斜面１ａ、１ａが形成され、その前面には外壁面下端部に傾斜 面２ａを有するガイド板２を一体に形成して構成され、例えば、リレー等の電気 部品３の両側面に設けられている。

【０００９】 ４、４は垂直支持板４ａと水平係止板４ｂとからなる可撓性を有する一対のＬ 状フックで、該一対のＬ状フック４、４はその水平板４ｂ、４ｂの先端を前後に 交わらせて、例えば、電気接続箱５に設けられている。

【００１０】 而して、電気部品３を電気接続箱５に固定するには、電気部品３を上方から強 制的に押圧することにより、図３に示すように係止突起１の前面に設けたガイド 板２の傾斜面２ａにより電気接続箱５に設けたＬ状フック４、４は一旦外方（矢 印Ａ方向）に撓み、係止突起１が完全にＬ状フック４，４に係止すると図４に示 すようにＬ状フック４はその反発バネ力により元の状態に復帰し、電気部品３は 電気接続箱５に完全に固定される。

【００１１】 また、電気接続箱５に固定した電気部品３を取り出す際には、図５に示すよう に電気部品３を上方に引き抜くことにより、該電気部品３に設けた係止突起１に 形成した山切り状の傾斜面１ａ、１ａによりＬ状フック４、４が左右方向（矢印 Ｂ、Ｃ方向）に可撓して開き、電気部品３に設けた係止突起１がＬ状フック４、 ４から外れた時点で、該Ｌ状フック４、４はその反発バネ力により元の状態に復 帰する。

【００１２】 なお、以上は、例えば、電気接続箱５に一対のＬ状フック４、４を、その水平 係止板４ｂ、４ｂの先端部が前後に交わるように設けた実施例について図示説明 したが、本考案はこれに限定されるものではなく、図６に示すように一対のＬ状 フック４、４を直線状に設けてもよく、また、設置スペースが狭いような場合等 には図７に示すように１本のＬ状フック４としてもよい。さらに、図８に示すよ うにＬ状フック４の水平係止板４ｂの先端部下面に、係止突起１に形成した山切 り状の傾斜面１ａの角度βより多少大きい角度αの傾斜面４ｃを形成し、Ｌ状フ ック４に係合した電気部品３の取り出しを容易にしてもよい。さらにまた、係止 突起１を図９に示すように断面菱形状に形成し、Ｌ状フック４への係止及び解除 を容易としてもよいものである。さらにまた、本考案のロック機構は前記実施例 に限らず各種のロック機構に適用し得ることは勿論である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば上述のように、例えば、電気部品３の両側面に少なくとも上面 中央部から左右に傾斜する山切り状の傾斜面１ａ、１ａを形成した係止突起１を 設け、電気接続箱５に可撓性を有するＬ状フック４を設けることにより、電気部 品３を下方に押圧し、係止突起１を電気接続箱５に設けたＬ状フック４に係止さ せることにより電気接続箱５に電気部品３を確実に固定することができ、また、 電気接続箱５に固定した電気部品３を上方に引き上げることにより容易に取り出 すことができ、しかも、電気接続箱５に設けたＬ状フック４を破損させるような おそれもない等の優れた利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す分解斜視図

【図２】係止突起を示す断面図

【図３】ロック状態を示す斜視図

【図４】ロック状態を示す斜視図

【図５】ロック解除状態を示す一部断面図

【図６】本考案を構成するＬ状フックの他の実施例を示
す斜視図

【図７】本考案を構成するＬ状フックの他の実施例を示
す斜視図

【図８】本考案を構成するＬ状フックの他の実施例を示
す説明図

【図９】本考案を構成する係止突起の他の実施例を示す
断面図

【図１０】従来のロック機構を示す斜視図

【符号の説明】

１ 係止突起
１ａ、１ａ 傾斜面 ４ Ｌ状フック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも上面を中央部から左右に傾斜
   する山切り状の傾斜面に形成した係止突起と、該係止突
   起が係止する可撓性を有するＬ状フックとからなること
   を特徴とするロック機構。