JPH0642812B2 - 生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法 - Google Patents

生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法

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JPH0642812B2
JPH0642812B2 JP28296690A JP28296690A JPH0642812B2 JP H0642812 B2 JPH0642812 B2 JP H0642812B2 JP 28296690 A JP28296690 A JP 28296690A JP 28296690 A JP28296690 A JP 28296690A JP H0642812 B2 JPH0642812 B2 JP H0642812B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法に
係わり、更に詳しくは、温水を加えたり、ボイルしたり
することによって生チーズに復元可能な乾燥チーズの製
造方法であり、特にチーズに効果的な各種条件設定をし
たものであり、チーズ特有の香り、色合いを保持しなが
ら乾燥できる製造方法に関する。
〈従来の技術〉 周知の通り、生肉以外の生鮮食品を長期保存する為の乾
燥方法として凍結真空乾燥方法が用いられていた。それ
は、生肉以外の生鮮食品を真空下に置き低温乾燥させる
ものであった。しかし、従来は普通の熱源を用いていた
ので、生肉以外の生鮮食品の表面付近のみ乾燥し、内部
まで均一には乾燥しにくかった。
そこで、特公昭63−63192に見られるように熱源
として遠赤外線ヒーターを用いた乾燥方法が考えられ
た。
具体的に言うと、内部に遠赤外線ヒーターを設けた真空
槽内の棚上に生肉以外の生鮮食品を載置して当該生肉以
外の生鮮食品を0℃〜−5℃の温度(但し−5℃を除
く)に冷凍し、前記真空槽内を3〜5トールの真空度に
維持し、前記遠赤外線ヒーターから遠赤外線を前記生肉
以外の生鮮食品に投射することにより内部から一様に加
熱すると共に、当該生肉以外の生鮮食品の蒸発潜熱によ
り温度の上昇しない第1次乾燥期に於ける生肉以外の生
鮮食品の温度が所定の0℃〜−5℃(但し−5℃を除
く)の低温度範囲を越えないようにして低温真空乾燥
し、乾燥した生肉以外の生鮮食品の温度が+5℃〜+4
0℃に達した時、乾燥電源を遮断する方法であった。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記従来技術によれば、生肉以外の生鮮食品、例えば生
えび,生しいたけ,生ジャガイモ,生玉ねぎ等に効果的
であるとされている。
ところで、生肉以外の生鮮食品と言っても前記したよう
に多種多数のものがあり、それぞれは細胞,組織等が異
なっており、従ってそれぞれに合った条件の乾燥方法を
とらなければならない。具体的には、真空度,冷凍する
温度,遠赤外線ヒーターの電源を遮断する時の温度等の
条件がそれぞれ異なるものである。
つまり、上記特公昭63−63192の発明は生肉以外
の生鮮食品に対して汎用性があるものの、1つの生鮮食
品をより良く乾燥させる、即ち熱変性,細胞破壊等を起
こさずに、生に復元した時により食感,外観等が良くな
る方法が求められていた。
また、チーズのように乾燥しにくいものに対しても乾燥
が可能であるのは勿論、その香り,色合いを保持できる
乾燥方法が求められていた。
〈目的〉 従って本発明の目的とする所は、生チーズ特有の条件に
合わせて、即ち生チーズ特有の真空度,冷凍する温度,
遠赤外線ヒーターの電源を遮断する時の温度にし、より
良く乾燥チーズで製造でき、より良く生チーズに復元で
きる生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法を提供
するにある。
〈課題を解決するための手段〉〈作用〉 上記目的を達成する為に本発明は次の技術的手段を有す
る。即ち本発明は、生チーズに復元可能な乾燥チーズの
製造方法である。その製造方法は、まず生チーズを内部
に遠赤外線ヒーターを設けた真空槽内に収容する。そし
て、生チーズを0℃〜−18℃に冷凍し、真空槽内を1
〜5トールの真空度に維持する。これらの冷凍温度,真
空度は温度と水蒸気分圧との相関関係により設定され
る。次に、低温真空乾燥するのだが、この時、生チーズ
の蒸発潜熱により温度の上昇しない第1次乾燥期に於け
る生チーズの温度が所定の0℃〜−18℃の低温度範囲
を越えないようにする。その後、チーズの温度が常温〜
+45℃に達した時、遠赤外線ヒーターの電源を遮断す
る。
そして、例としてチェダーチーズ,ゴーダチーズの成分
を以下に表す。
上記生チーズに復元可能な乾燥チーズを製造する為の手
段として真空槽が用いられる。この真空槽には遠赤外線
ヒーターが設けられており、生チーズを載せるプレート
が設けられている。そして、前記した手順により乾燥チ
ーズを製造する。この時、生チーズの状態では水分が3
5〜40%であったものが、乾燥チーズになり水分が0
〜10%となる。水分が10%を越えると、長期保存の
為の微生物,細菌,カビ,酵母等の活動の抑制ができな
くなるものである。その為、上記のような乾燥チーズを
得るには以下のように条件設定をする。
冷凍温度 0℃〜−18℃ 真空度 1〜5トール 試料温度 常温〜+45℃ 上記のような条件下で乾燥チーズを製造すると、上記し
た水分量になり長期保存に適するのは勿論、生チーズに
復元した時に食感,外観が優れ、特に生チーズ特有の香
り,色合いを保持でき、熱変性,細胞破壊を起こさない
ものである。
ところが、冷凍温度を下げ過ぎると細胞破壊を起こした
り、試料温度を上げ過ぎると熱変成を起こしたり、特に
チーズは脂質含量が高いので、溶けたりし、食感,外観
等が悪化し易いものであった。
また、冷凍温度に対して真空度を範囲外にしたり、真空
度に対して冷凍温度を範囲外にしたりすると、温度と水
蒸気分圧との相関関係による蒸発潜熱を利用できず、従
って低温真空乾燥が不可能となってしまうものであっ
た。
尚、上記試料温度とは遠赤外線ヒーターの電源を遮断し
た時のチーズの温度である。
〈実施例〉 次に本発明の実施例及び比較例を詳述する。
実施例及び比較例は設定条件を変え、それぞれの結果を
調べるものである。設定条件は試料温度,ヒーター温
度,真空度であり、生に復元した状態に於ける食感,外
観,水分,乾燥時間等について調べる。
まず、実施例について述べる。この実施例は試料温度を
25℃〜45℃,ヒーター温度を45℃〜65℃,真空
度を1〜5トールの範囲内で設定している。
以下、設定条件を表にする。
上記実施例1〜実施例3は真空度を3トールに定め、試
料温度をそれぞれ25℃,35℃,45℃にて測定し
た。
実施例1では、生に復元した時の食感,外観共に優れて
いた。また、チーズ特有の香り,色合いも保持されてい
た。そして、水分が長期保存に適するとされている10
%以下にする為の時間は、後述される実施例2,3と比
べると長いものの、比較的短時間で乾燥できた。実施例
2では、実施例1同様食感,外観共に優れ、チーズ特有
の香り,色合いも保持できた。また、時間は実施例1に
比べ短時間であった。実施例3では、実施例1,2同様
であったものの、表面の極めて小さな範囲に変色が見ら
れた。上記例より、最適な試料温度は35℃付近だと思
われる。
また、上記実施例4,5は試料温度を35℃に定め、真
空度をそれぞれ1トール,5トールにして測定した。
これら実施例4,5に於いても、食感,外観共に優れ、
チーズ特有の香り,色合いを保持でき、比較的短時間で
乾燥できた。
尚、乾燥時間はいずれも4〜6時間程度であった。
次に、比較例について述べる。この比較例は試料温度を
25℃〜45℃,ヒーター温度を45℃〜65℃の範囲
外で設定している。
以下、設定条件を表にする。
比較例1では、試料温度を10℃と所定の範囲25℃〜
45℃より低くし測定した。その結果、食感,外観共に
前記実施例とほとんど差はなかったものの、かなりの水
分含有が見られた。これは、長期保存に適するとれてい
る10%をはるかに越えていた。また、この水分を除去
する為に長時間乾燥させると8時間以上もかかり、乾燥
チーズの商品的メリットがなくなるものである。
比較例2では、試料温度を50℃と所定の範囲25℃〜
45℃より高くし測定した。その結果、食感は良いもの
の、外観は変色が見られると共に一部溶けた部分が見ら
れた。これは、熱変性によるものと見られる。
また、上記比較例の他に冷凍温度と真空度の関係につい
ても測定を行った。
まず、冷凍温度が0℃の時、真空度を6トールにする
と、水分が沸点に達せず低温真空乾燥できないものであ
った。また。冷凍温度が−18℃の時、真空度を0.5
トールにすると、水分が沸点を大きく越えてしまい、細
胞破壊を起こしてしまうものであった。
以上のように、本発明の乾燥チーズの製造方法は設定条
件を冷凍温度0℃〜−18℃,真空度1〜5トール,試
料温度常温〜45℃とすることにより、熱変性,細胞破
壊を起こさずに、比較的短時間で長期保存に適した水分
の乾燥チーズが得られ、それを生チーズに復元した時、
食感,外観共に優れたものである。また、チーズ特有の
香り,色合いを保持することができる。
反対に、上記設定条件の範囲外である場合、例えば冷凍
温度が−18℃以下であると細胞破壊を起こし易く、試
料温度が常温以下であると水分が多くなったり、時間が
かかり過ぎたりし易く、試料温度が45℃以上であると
熱変性を起こし易く溶け始めてしまう等の問題があり、
理想的な乾燥チーズが得られないものである。
〈発明の効果〉 以上詳述した如く本発明によれば、生チーズ特有の条件
により、生チーズを乾燥させるのに適した冷凍温度,真
空度,試料温度の範囲を設定することによって、生チー
ズを熱変性,細胞破壊させることなく、長期保存に適し
た水分の乾燥チーズを得られ、食感,外観共に優れ、チ
ーズ特有の香り、色合いを保持できるという利点を有す
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に遠赤外線ヒーターを設けた真空槽内
    に被乾燥材料を収容し、当該被乾燥材料を所定の温度に
    冷凍し、前記真空槽内を所定の真空度に維持し、前記遠
    赤外線ヒーターからの遠赤外線を前記被乾燥材料に投射
    することにより内部から一様に加熱すると共に、当該被
    乾燥材料の蒸発潜熱により温度の上昇しない第1次乾燥
    期に於ける材料温度が前記所定の温度の低温度範囲を越
    えないようにして低温真空乾燥し、被乾燥材料の温度が
    所定の温度に達した時、遠赤外線ヒーターの電源を遮断
    して乾燥食品を得る製造方法に於いて; 上記被乾燥材料は生チーズであり、当該生チーズの上記
    冷凍温度を0℃〜−18℃とし、上記真空度を1〜5ト
    ールとすると共に、生チーズの蒸発潜熱により温度の上
    昇しない第1次乾燥期に於ける材料温度が所定の0℃〜
    −18℃の低温度範囲を越えないようにして低温真空乾
    燥し、チーズの温度が常温〜+45℃に達した時、遠赤
    外線ヒーターの電源を遮断することを特徴とする生チー
    ズに復元可能な乾燥チーズの製造方法。
JP28296690A 1990-10-19 1990-10-19 生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法 Expired - Lifetime JPH0642812B2 (ja)

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