JP6553895B2 - 乾燥チーズおよびその製造方法 - Google Patents

乾燥チーズおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6553895B2
JP6553895B2 JP2015043297A JP2015043297A JP6553895B2 JP 6553895 B2 JP6553895 B2 JP 6553895B2 JP 2015043297 A JP2015043297 A JP 2015043297A JP 2015043297 A JP2015043297 A JP 2015043297A JP 6553895 B2 JP6553895 B2 JP 6553895B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
water
dried
weight
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015043297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016158603A (ja
Inventor
和樹 吉田
和樹 吉田
田中 充
充 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Foods Holdings Co Ltd
Original Assignee
Nissin Foods Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Foods Holdings Co Ltd filed Critical Nissin Foods Holdings Co Ltd
Priority to JP2015043297A priority Critical patent/JP6553895B2/ja
Publication of JP2016158603A publication Critical patent/JP2016158603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6553895B2 publication Critical patent/JP6553895B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Description

本発明は、即席麺等の即席食品に用いられる乾燥チーズおよびその製造方法に関する。
現在、即席麺をはじめ、即席スープ、即席米飯、レトルトカレーなどの多くの即席食品が存在し、これらの食品は、湯戻しや鍋炊き調理、電子レンジ調理等によって簡単に喫食でき、保存性が高く、便利な食品として需要が高い。
近年、食文化の多様化に伴い、チーズを用いた食品のニーズが高まり、これらの即席食品の具材として乾燥チーズの開発が求められている。
しかしながら、一般に市販されているナチュラルチーズやプロセスチーズ等を適当な大きさに切断し、真空凍結乾燥した場合、これらの乾燥チーズは、調理による復元性が悪いため、即席食品用の乾燥チーズは、ナチュラルチーズやプロセスチーズ等を加塩溶解また加熱溶解、物理的な乳化等により加水し、水分含量を高めた上で再度成形し真空凍結乾燥を行っているのが一般的である。
例えば、特許文献1では、加熱溶解処理した乳化チーズ類を主原料とする含水原料を融解温度より低温で攪拌し、賦形状態で、凍結乾燥することを特徴とする乾燥チーズ類の製造方法が記載されている。また、特許文献2では、原料チーズに水を添加し、融解塩および中和剤の少量を添加しあるいは添加することなく、これをカッターまたはロールミルで処理して乳化し、これを真空乾燥することを特徴とする乾燥チーズの製造法が記載されている。しかしながら、これらの方法は、一度原料チーズを溶解または乳化状態にした後に再度トレー等に充填し成形した後、凍結乾燥する必要があり、工程上手間がかかり、目的する形状ごとにトレーが必要となる。
また、特許文献3では、ナチュラルチーズに溶解塩および水を添加し、乳化釜で攪拌しながら加熱する際に、得られるチーズ類の水分を50〜60重量%で、なおかつFIDM(チーズ類の固形分中の脂肪分)を30%以下に調整し、冷却後得られたチーズ類を加工(切断、シュレッド、粉砕)し、凍結した後、凍結乾燥する乾燥チーズの製造方法が記載されている。しかしながら、この方法においても特許文献1及び特許文献2と同様に一度原料チーズを溶解する必要があり、特許文献1及び特許文献2とは異なりトレー等に充填する必要はないが、高水分のチーズを目的の形状に加工するために、FIDMの量を30%以下に調整する必要がある。
特許文献4には、水分含量を10〜30重量%に調整したことを特徴とする繊維状組成を有する乾燥チーズが記載されており、繊維状組織を有するチーズをノズルから押し出して角柱状にし、裁断した後、20〜25重量%程度の塩水に5分〜2時間程度浸漬し、塩味を付与した後、凍結乾燥あるいは冷風乾燥することが記載されているが、塩水を浸漬する目的は、塩味の付与であり、乾燥後の水分も高く、乾燥状態そのままでの喫食を想定しており、復元性についての記載はない。
特開昭63−160548 特開昭54−76862 特開2010−154810 特開平9−248131
本件発明は、既存のチーズ原料から簡便に製造することができ、湯かけ、鍋炊き、電子レンジ調理、調理後の後載せ等で復元する乾燥チーズおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本件発明の発明者らは、既存のチーズを成形加工したものの表面に水分を付与した後、チーズ表面が軟化する前に真空凍結乾燥用トレーに整列し、凍結後、真空凍結乾燥することで、原料チーズを溶解、乳化することなく、喫食事に復元性のよい即席食品用の乾燥チーズを得ることができることを見出し本発明に至った。
すなわち、任意の形状に加工されたチーズ片に対し、水分を付与する水分付与工程と、前記水分付与工程の後、水分を付与した前記チーズ片を凍結する凍結工程と、前記凍結工程の後、凍結した前記チーズ片を水分が10重量%未満となるように真空凍結乾燥する真空凍結乾燥工程と、を含むことを特徴とする乾燥チーズの製造方法である。
また、本発明における水分付与工程は、浸漬、シャワーまたはスプレーの何れか1つの方法で行うことが好ましい。
さらに、水分付与工程において、水分付与前のチーズ片の水分含量に対し、水分付与後のチーズ片の水分含量が2.5〜10重量%以上増加するように水分付与することが好ましい。
さらに、水分付与後のチーズ片の水分含量が45〜60重量%であることが好ましい。
さらに、水分付与工程が浸漬処理である場合は、浸漬時間が300秒以下であることが好ましい。
また、真空乾燥工程において、乾燥後のチーズ片の水分含量が1〜8重量%となるように乾燥することが好ましい。
また、本件発明によって作製された乾燥チーズを粉砕して、粉末乾燥チーズとしてもよい。
本件発明により、既存のチーズ原料から簡便に製造することができ、湯かけ、鍋炊き、電子レンジ調理、調理後の後載せ等で復元する乾燥チーズおよびその製造方法を提供することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
1.チーズ原料
チーズ原料については、特に性状を問わず、ナチュラルチーズ、プロセスチーズまたはチーズフード、乳を主原料とする食品の何れでもよい。ナチュラルチーズの場合、ハードタイプ(水分が38重量%以下)などのチーズの含水量の少ないものは、厚く加工すると復元しにくい為、厚みを薄く加工必要がある。そのため、より好ましくは、セミハードタイプ(水分38〜46重量%)である。また、プロセスチーズ、チーズフード、乳を主原料とする食品の場合には水分含量が38〜50重量%程度のものを用いるのが好ましい。
2.チーズ加工
チーズ原料を任意の形に加工する。加工方法は、スライスサーやフードカッターやダイスカッター、粉砕機等により行う。好ましい形状としては10mm以下のダイス状や短辺2〜10mm、長辺10〜50mm、厚さ1〜6mmのシュレッドチーズ形状、1辺が90mm以下で厚み3mm以下のスライスチーズ形状が好ましい。このとき、加工したチーズ片の結着防止のため、粉末状のセルロースと付着させてもよい。シュレッドチーズ、スライスチーズ等は、すでに加工している市販品を用いてもよい。
3.水分付与工程
加工したチーズ片に水分を付与する。水分の付与方法は、チーズ片表面に均等に水分が付着する方法であればよく、例えば、浸漬、シャワー、スプレーの方法によって水分付与を行うことができる。また、浸漬、シャワー、スプレーを組み合わせて使用することもできる。この水分付与工程は、表面からの水分付与であり且つ短時間で行われるため、表面に付着した水分がチーズ中心までは浸透せず、表面付近のみが水分上昇しているため、溶解や乳化による水分付与とは異なり、全体の水分含量が均質にはなっていない。
水分付与については、チーズ原料の性状やチーズ片の形状(表面積)に依存しているため、チーズ片表面に水分が万遍なく付着し、表面が軟化しない程度で水分付与を行うことが望ましい。好ましい付与量は特に限定しないが、一般的なセミハードタイプのナチュラルチーズ、プロセスチーズ、または乳を主原料とする食品のチーズ片で水分付与前の水分が38〜50重量%程度のものであれば、水分付与前のチーズ片の水分含量に対し、水分付与後の水分含量が2.5〜10重量%増加するように付与することが好ましく、また、水分付与後のチーズ片の水分含量が45〜60重量%となるように水分付与することが好ましい。チーズ片の水分含量が45重量%未満であると復元性が悪く、チーズ片の厚みを薄くするなどの対応が必要となり、また、チーズ片が調理時に沈むため見栄えが悪くなる。また、水分含量が60重量%よりも高くするためには、浸漬等により長時間水分付与を行う必要があり、チーズ片の表面が軟化、溶解し、結着のチーズ片同志の結着が起る。
水分付与工程を浸漬で行う場合は、300秒以下で行うことが好ましい。300秒よりも長くなると表面の軟化がおこり、チーズ片同志の結着が起る。また、浸漬による水分付与の場合は、瞬時につけるだけで水分が上昇し、浸漬時間を延長してもその後の水分含量は、緩やかにしか上昇しない。そのため数秒の極短時間の浸漬でもよいが、攪拌等で万遍なく表面に水分を付着させることが好ましく、好ましい時間としては10〜240秒、さらに好ましくは、10〜120秒である。
水分付与工程で使用する水溶液は、水だけでもよいが、風味を付与するため、食塩やグルタミン酸ナトリウム、乳酸、クエン酸、香料等を添加することや、酸化防止のため、アスコルビン酸ナトリウムやトコフェロール等の酸化防止剤を添加することもできる。また、保形性や食感改良のため、デキストリンやゼラチンなどを添加することもできる。
チーズ片に粉末セルロース等が散布されている場合には、水分付与工程で使用する水溶液に、結着防止剤を使用しなくてもよいが、水分付与工程で使用する水溶液にチーズ片同志が結着しないような結着防止剤をしようしてもよい。結着防止剤としては、アラビアガムや水溶性ヘミセルロース、粉末セルロースが挙げられる。粉末セルロースを使用する場合には、水溶液で分散させてから散布することが好ましい。
4.トレー盛り、凍結
水分付与工程で水分を付与したチーズ片を真空凍結乾燥用のトレーに均等にトレー盛りし、凍結させる。水分付与工程後からトレー盛りにかけての時間が長くなるとチーズ片の表面の軟化が進んでいくため、チーズ片同志が結着しないようできるだけ早くトレー盛りを行うことが望ましい。また、凍結方法は特に限定されず、エアブラスト式の急速凍結機による急速凍結や―20℃の凍結庫による緩慢凍結を行ってもよい。また、ステンレスネット上に予め均等にチーズ片をもったものに対して浸漬、シャワー等により水分付与を行い、トンネル式のエアブラストフリーザーやIQFフリーザー等によって自動的に凍結まで行うこともでき、凍結したチーズ片を真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛ることもできる。
5.真空凍結乾燥
次いで凍結したチーズ片を真空凍結乾燥する。真空凍結乾燥の条件は特に限定しないが、チーズ片が溶解や変色しない程度の加熱温度で行えばよい。真空凍結乾燥後の水分は、10重量%未満が好ましく、より好ましくは1〜8重量%であり、さらに好ましくは1〜5重量%である。水分が10重量%以上であると保存性が悪く、変色や異臭などが起り、長期間の保存に耐えられない。
6.その他
真空凍結乾燥したチーズ片は、結着部分をほぐし、異物などを検品後、即席食品用の具材として使用される。また、即席食品としては、湯かけ、鍋炊き、電子レンジ調理によって調理される即席麺や即席スープ、即席ライスなどが挙げられるが、これらの即席食品に留まらず、シリアル等の即席食品の具材として使用できる。また、真空凍結乾燥したチーズ片をミル等で粉砕し、トッピング用の粉末乾燥チーズとして使用することもできる。また、本発明で製造された乾燥チーズは即席食品用の具材としての用途を想定しているが、そのままスナック菓子として食することも可能である。
以下に実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明する。
<実験1:浸漬による検討>
(実施例1−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分40重量%、形状30mm x 8mm x3mm)に対し、水に1秒浸漬した後、1分間液切りし、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。このとき、浸漬後のシュレッドチーズの水分は46.5重量%であった。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥し乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例1−2)
水溶液に10秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は47.0重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例1−3)
水溶液に60秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は48重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例1−4)
水溶液に120秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は48.5重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例1−5)
水溶液に240秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は49重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例1−6)
水溶液に300秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は50重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例1−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分40重量%、形状30mm x 8mm x 3mm)を浸漬せずに、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例1−2)
水溶液に600秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は51重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
これらのサンプルを市販の乾燥米を用いた即席ライスに添加して調理し評価を行った。具体的には、乾燥米90gと乾燥スープ25gと乾燥チーズサンプル8gを紙製の容器に入れ、260gの水を添加し攪拌後、電子レンジにて500Wで5分30秒調理した。喫食時の評価方法は、ベテランのパネラー5人によって5段階評価で復元性について官能評価を行った。評価は、全体的な水の入りや復元ムラを総合的に評価し、評価5が非常に良好、評価4が良好、評価3が概ね良好、評価2が悪い、評価1が著しく悪い、とした。以後の実験の官能評価も同様に行った。
実験1の官能結果を表1に示す。
Figure 0006553895
実験1の結果より、浸漬により、市販のシュレッドチーズに水分を付与することで、溶解や乳化をすることなく、簡便に復元性の良い即席食品用の乾燥チーズを得ることができることがわかる。浸漬に関しては、時間を延ばしても乾燥前水分はほとんど増加しないため、実施例1−1で示すようにごく短時間の浸漬でも十分効果があることがわかる。ただし、浸漬時間が延長するに従いチーズ表面の軟化が進み、サンプル同志の結着が増えるため、好ましい浸漬時間としては300秒以下である。また、実施例1−1〜1−6ならびに比較例1−2に関しては、チーズ片を添加しても水に浮くため、調理後の見栄えもよかったが、比較例1−1は、チーズ片を添加すると沈んでしまうため、出来上がりの見栄えが悪かった。
また、試験結果には示さないが、乾燥チーズ片を添加していない調理後の即席ライスに実施例1−3のサンプルを添加して1分間蒸らし調理を行うことで同様に復元した。さらに、実施例1−3についてサンプルを熱湯5分の湯かけ調理や熱湯3分の鍋炊き調理した場合も同様に良好に復元した。
<実験2 水分付与量の検討>
(実施例2−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分42.5重量%、形状30mm x 10mm x3mm)に対し、水を乾燥前の水分が45重量%となるようにスプレーにて水分付与を行い、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥し乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例2−2)
乾燥前の水分を48重量%とする以外は、実施例2−1の方法に従って乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例2−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分42.5重量%、形状30mm x 10mm x3mm)をスプレーにて水分付与を行わずに真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例2−2)
乾燥前の水分を44重量%とする以外は、実施例2−1の方法に従って乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
これらのサンプルを実験1と同様に評価を行った。
実験2の官能結果を表2に示す。
Figure 0006553895
実験2の結果より、スプレーにより、市販のシュレッドチーズに水分を付与することで、溶解や乳化をすることなく、簡便に復元性の良い即席食品用の乾燥チーズを得ることができることがわかる。比較例2−2で示すように水分増加量が少ない場合には、表面に均質に水分が付着せず、復元ムラが目立つ。また、実施例2−1、2−2に関しては、チーズ片を添加しても水に浮くため、調理後の見栄えもよかったが、比較例2−1、2−2は、チーズ片を添加すると沈んでしまうため、出来上がりの見栄えが悪かった。
また、試験結果には示さないが、乾燥チーズ片を添加していない調理後の即席ライスに実施例2−2のサンプルを添加して1分間蒸らし調理を行うことで同様に復元した。また、実施例2−2のサンプルを熱湯5分の湯かけ調理や熱湯3分の鍋炊き調理した場合も同様に良好に復元した。また、試験として示さないが、スプレーよりも水分噴出量の多いシャワーについても実施を行い、スプレーと同様の効果があることを確認した。
以上のように、既存のチーズ原料を成形加工したものの表面に水分を付与した後、凍結し、真空凍結乾燥することで、原料チーズを溶解、乳化することなく、喫食事に復元性のよい即席食品用の乾燥チーズを得ることができることがわかる。

Claims (6)

  1. 乾燥チーズの製造方法あって、
    チュラルチーズのセハードタイプ、プロセスチーズ、またはチーズフード、らなる群から選ばれる少なくとも1つの水分が38〜50重量%のチーズ原料を
    10mm以下のダイス状、短辺2〜10mm、長辺10〜50mm、厚さ1〜6mmのシュレッド形状、または1辺が90mm以下で厚み3mm以下のスライスチーズ形状に加工したチーズ片に対し、
    1秒〜300秒間の浸漬、シャワー、またはスプレーの何れか1つの方法によって短時間に前記チーズ片の表面付近の水分を上昇させ、前記チーズ片の水分含量が2.5〜10重量%増加するよう水分を付与する水分付与工程と、
    前記水分付与工程の後、水分付与した前記チーズ片を凍結する凍結工程と、
    前記凍結工程の後、凍結した前記チーズ片を水分が10重量%未満となるように真空凍結乾燥する真空凍結乾燥工程と、を含むことを特徴とする乾燥チーズの製造方法。
  2. 前記水分付与工程において、水分付与後の前記チーズ片の水分含量が45〜60重量%であることを特徴とする請求項1記載の乾燥チーズの製造方法。
  3. 前記真空乾燥工程において、乾燥後の前記チーズ片の水分含量が1〜8重量%となるように乾燥することを特徴とする請求項1または2何れか一項記載の乾燥チーズの製造方法。
  4. 請求項1〜3何れか一項記載の乾燥チーズの製造方法によって製造された乾燥チーズ。
  5. 請求項4記載の乾燥チーズを粉砕し、粉末化した乾燥チーズ。
  6. 請求項4および5記載の乾燥チーズを用いた即席食品。

JP2015043297A 2015-03-05 2015-03-05 乾燥チーズおよびその製造方法 Active JP6553895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043297A JP6553895B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 乾燥チーズおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043297A JP6553895B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 乾燥チーズおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016158603A JP2016158603A (ja) 2016-09-05
JP6553895B2 true JP6553895B2 (ja) 2019-07-31

Family

ID=56843458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015043297A Active JP6553895B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 乾燥チーズおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6553895B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61135542A (ja) * 1984-12-06 1986-06-23 Senba Touka Kogyo Kk 乾燥ナチユラルチ−ズの製造法
JPS63160548A (ja) * 1986-12-23 1988-07-04 Fuji Oil Co Ltd 乾燥チ−ズ類の製造法
JPH0642812B2 (ja) * 1990-10-19 1994-06-08 和海 千葉 生チーズに復元可能な乾燥チーズの製造方法
JPH07114629B2 (ja) * 1992-03-31 1995-12-13 雪印乳業株式会社 乾燥チーズ及びその製造方法
JP3581976B2 (ja) * 1997-03-17 2004-10-27 株式会社宝幸 湯戻りするチーズの製造方法
JP5165850B2 (ja) * 2006-03-24 2013-03-21 雪印メグミルク株式会社 チーズ類及び凍結乾燥食品
JP2010154810A (ja) * 2008-12-27 2010-07-15 Rokko Butter Co Ltd 乾燥チーズ及びその製造方法
JP6521322B2 (ja) * 2013-10-03 2019-05-29 株式会社明治 乾燥チーズの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016158603A (ja) 2016-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI324910B (ja)
KR101731320B1 (ko) 즉석면의 제조 방법 및 즉석면
JP2010022363A (ja) 鶏卵加工レトルト食品
JP6227693B2 (ja) 肉様乾燥蛋白加工食品の製造方法
JP2011130687A (ja) 即席麺およびその製造方法
JP2010022364A (ja) レトルト食品
WO2015050231A1 (ja) 乾燥チーズの製造方法
EP2556753B1 (en) Instant noodle and method for producing same
CN104905295B (zh) 即食干燥带佐料味肉及其制造方法
JP4733472B2 (ja) 圧縮即席麺塊の製造方法
JP6553895B2 (ja) 乾燥チーズおよびその製造方法
JPWO2012157544A1 (ja) 冷凍パスタ
JP2020162563A (ja) 高油脂含有真空凍結乾燥食品及びその製造方法
JP4682106B2 (ja) 麺のツヤ出し方法
JP5993325B2 (ja) レトルト食品とその製造方法
JP6516292B2 (ja) 梅肉を使用した即席食品及びその製造方法
JP6553896B2 (ja) 乾燥チーズおよびその製造方法
JP4021582B2 (ja) 乾燥食品の製造方法
KR20180078823A (ko) 청국장액을 이용한 마늘돼지갈비의 제조방법
JP2020022396A (ja) 乾燥畜肉の製造方法
JP5207482B2 (ja) 粉末スリミの製造方法
JP2015173620A (ja) 即席乾燥味付肉及びその製造方法
JP4077132B2 (ja) 麺類の製造方法及び麺用改質剤
JP6781907B2 (ja) ホグレ剤、その製造方法およびそれを含む食品
WO2020031401A1 (ja) 乾燥畜肉の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6553895

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250