JP6553895B2 - 乾燥チーズおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
近年、食文化の多様化に伴い、チーズを用いた食品のニーズが高まり、これらの即席食品の具材として乾燥チーズの開発が求められている。
チーズ原料については、特に性状を問わず、ナチュラルチーズ、プロセスチーズまたはチーズフード、乳を主原料とする食品の何れでもよい。ナチュラルチーズの場合、ハードタイプ(水分が38重量%以下)などのチーズの含水量の少ないものは、厚く加工すると復元しにくい為、厚みを薄く加工必要がある。そのため、より好ましくは、セミハードタイプ(水分38〜46重量%)である。また、プロセスチーズ、チーズフード、乳を主原料とする食品の場合には水分含量が38〜50重量%程度のものを用いるのが好ましい。
チーズ原料を任意の形に加工する。加工方法は、スライスサーやフードカッターやダイスカッター、粉砕機等により行う。好ましい形状としては10mm以下のダイス状や短辺2〜10mm、長辺10〜50mm、厚さ1〜6mmのシュレッドチーズ形状、1辺が90mm以下で厚み3mm以下のスライスチーズ形状が好ましい。このとき、加工したチーズ片の結着防止のため、粉末状のセルロースと付着させてもよい。シュレッドチーズ、スライスチーズ等は、すでに加工している市販品を用いてもよい。
加工したチーズ片に水分を付与する。水分の付与方法は、チーズ片表面に均等に水分が付着する方法であればよく、例えば、浸漬、シャワー、スプレーの方法によって水分付与を行うことができる。また、浸漬、シャワー、スプレーを組み合わせて使用することもできる。この水分付与工程は、表面からの水分付与であり且つ短時間で行われるため、表面に付着した水分がチーズ中心までは浸透せず、表面付近のみが水分上昇しているため、溶解や乳化による水分付与とは異なり、全体の水分含量が均質にはなっていない。
水分付与工程で水分を付与したチーズ片を真空凍結乾燥用のトレーに均等にトレー盛りし、凍結させる。水分付与工程後からトレー盛りにかけての時間が長くなるとチーズ片の表面の軟化が進んでいくため、チーズ片同志が結着しないようできるだけ早くトレー盛りを行うことが望ましい。また、凍結方法は特に限定されず、エアブラスト式の急速凍結機による急速凍結や―20℃の凍結庫による緩慢凍結を行ってもよい。また、ステンレスネット上に予め均等にチーズ片をもったものに対して浸漬、シャワー等により水分付与を行い、トンネル式のエアブラストフリーザーやIQFフリーザー等によって自動的に凍結まで行うこともでき、凍結したチーズ片を真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛ることもできる。
次いで凍結したチーズ片を真空凍結乾燥する。真空凍結乾燥の条件は特に限定しないが、チーズ片が溶解や変色しない程度の加熱温度で行えばよい。真空凍結乾燥後の水分は、10重量%未満が好ましく、より好ましくは1〜8重量%であり、さらに好ましくは1〜5重量%である。水分が10重量%以上であると保存性が悪く、変色や異臭などが起り、長期間の保存に耐えられない。
真空凍結乾燥したチーズ片は、結着部分をほぐし、異物などを検品後、即席食品用の具材として使用される。また、即席食品としては、湯かけ、鍋炊き、電子レンジ調理によって調理される即席麺や即席スープ、即席ライスなどが挙げられるが、これらの即席食品に留まらず、シリアル等の即席食品の具材として使用できる。また、真空凍結乾燥したチーズ片をミル等で粉砕し、トッピング用の粉末乾燥チーズとして使用することもできる。また、本発明で製造された乾燥チーズは即席食品用の具材としての用途を想定しているが、そのままスナック菓子として食することも可能である。
(実施例1−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分40重量%、形状30mm x 8mm x3mm)に対し、水に1秒浸漬した後、1分間液切りし、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。このとき、浸漬後のシュレッドチーズの水分は46.5重量%であった。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥し乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に10秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は47.0重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に60秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は48重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に120秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は48.5重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に240秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は49重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に300秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は50重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分40重量%、形状30mm x 8mm x 3mm)を浸漬せずに、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
水溶液に600秒浸漬する以外は、実施例1−1の方法にしたがって乾燥シュレッドチーズを作製した。また、浸漬後のシュレッドチーズの水分は51重量%であり、乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例2−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分42.5重量%、形状30mm x 10mm x3mm)に対し、水を乾燥前の水分が45重量%となるようにスプレーにて水分付与を行い、素早く真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥し乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(実施例2−2)
乾燥前の水分を48重量%とする以外は、実施例2−1の方法に従って乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例2−1)
市販のシュレッドチーズ(プロセスチーズ、水分42.5重量%、形状30mm x 10mm x3mm)をスプレーにて水分付与を行わずに真空凍結乾燥用のトレーに均等に盛った。その後、−20℃の凍結庫で一晩凍結し、凍結したシュレッドチーズを真空度100Paで16時間乾燥した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
(比較例2−2)
乾燥前の水分を44重量%とする以外は、実施例2−1の方法に従って乾燥シュレッドチーズを作製した。乾燥後のシュレッドチーズの水分は1.5重量%であった。
Claims (6)
- 乾燥チーズの製造方法あって、
ナチュラルチーズのセミハードタイプ、プロセスチーズ、またはチーズフード、からなる群から選ばれる少なくとも1つの水分が38〜50重量%のチーズ原料を
10mm以下のダイス状、短辺2〜10mm、長辺10〜50mm、厚さ1〜6mmのシュレッド形状、または1辺が90mm以下で厚み3mm以下のスライスチーズ形状に加工したチーズ片に対し、
1秒〜300秒間の浸漬、シャワー、またはスプレーの何れか1つの方法によって短時間に前記チーズ片の表面付近の水分を上昇させ、前記チーズ片の水分含量が2.5〜10重量%増加するよう水分を付与する水分付与工程と、
前記水分付与工程の後、水分付与した前記チーズ片を凍結する凍結工程と、
前記凍結工程の後、凍結した前記チーズ片を水分が10重量%未満となるように真空凍結乾燥する真空凍結乾燥工程と、を含むことを特徴とする乾燥チーズの製造方法。 - 前記水分付与工程において、水分付与後の前記チーズ片の水分含量が45〜60重量%であることを特徴とする請求項1記載の乾燥チーズの製造方法。
- 前記真空乾燥工程において、乾燥後の前記チーズ片の水分含量が1〜8重量%となるように乾燥することを特徴とする請求項1または2何れか一項記載の乾燥チーズの製造方法。
- 請求項1〜3何れか一項記載の乾燥チーズの製造方法によって製造された乾燥チーズ。
- 請求項4記載の乾燥チーズを粉砕し、粉末化した乾燥チーズ。
- 請求項4および5記載の乾燥チーズを用いた即席食品。
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