JPH0642621Y2 - ミシンのバンドル−プ弛め装置 - Google Patents

ミシンのバンドル−プ弛め装置

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JPH0642621Y2
JPH0642621Y2 JP1987069379U JP6937987U JPH0642621Y2 JP H0642621 Y2 JPH0642621 Y2 JP H0642621Y2 JP 1987069379 U JP1987069379 U JP 1987069379U JP 6937987 U JP6937987 U JP 6937987U JP H0642621 Y2 JPH0642621 Y2 JP H0642621Y2
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band loop
cloth
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sewing machine
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秀夫 河口
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、ミシンのバンドループ弛め装置に関し、更
に詳しくは、ミシンのベッド面に載置したズボン等の加
工布に設定される互いに離隔した複数の縫製位置におい
てバンドループを縫付けるに際し、当該バンドループに
所要の弛みを自動的に付することのできる簡単な構成の
バンドループ弛め装置に関するものである。
従来技術 ズボン等の腰部分にバンド挿通用のループ(以下「バン
ドループ」という)をミシンで縫付けるには、特公昭57
−44357号公報中に開示される如く、種々の縫付け方法
が提案されている。これらの縫付け方法のうち、当該公
報添付の第1図(c)に示すように、バンドループとな
るテープの一端部をS字形に折曲げ、この部分では縫目
が外部に現われないようにすると共に、他端部もS字形
に折曲げ、この部分でも縫目が外部に現われないように
縫付ける方法が、良好な外観が得られるために紳士用の
スラックスやズボン等に多く採用されている。
このバンドループの縫付けをミシンにより半自動で行な
うには、前述した公告公報の第1図(c)〜第1図
(e)に開示される如く、テープをテープ巻体から所定
量送り出し、これを所定寸法に切断した後、第1の工程
として該テープの端部をミシンの送り板上に載置したズ
ボンの腰部分に押付け、その一端にミシン縫いAを施
す。次に第2の工程で、テープを後方に裏返してミシン
縫いAの部分を下方に位置させ、ズボン全体を前方に少
量ずらして該テープの裏返し部分の上側よりミシン縫い
Bを施す。また第3の工程で、テープを前方、すなわち
最初の状態に折返すと共にズボン全体を後方にずらし、
該テープを弛ませた状態で他端にミシン縫いCを施し、
次いで第4の工程において、テープの弛み部を両手で保
持して前記ミシン縫いCの部分の上方に引き寄せると共
に、上側のテープだけを片側に逃がしてミシン縫いDを
施すことにより行なうようになっている。
この場合において、バンドループがズボン等に緊張的に
縫付けられて、ズボン着用時にバンドの挿通を困難にす
ることのないよう、前述した如く、第3の工程におい
て、該テープを弛ませた状態でその自由端にミシン縫い
Cを施すようになっている。そしてバンドループをミシ
ンで縫付ける際に、所要の弛みをバンドループに付与す
ることが可能であり、その具体的な手段が、前述した特
公昭57−44357号公報中に開示されている。すなわちミ
シンクランプの左側部に、ズボンクランプを支持する移
動シャフトと同様の動きをする弛緩棒が設けられ、この
弛緩棒は空気圧シリンダによって、前記ズボンクランプ
の後方側部に穿設した通孔を介して水平に延出可能にな
っている。
この弛緩棒は、前述の第3の工程において、後方へ裏返
されたテープの上方で、かつミシン縫いBのやや後方に
該テープと交差する方向に延出する。またテープの自由
端を把持したテープ受けおよびテープ押えが、前記弛緩
棒の上方を通過してミシンクランプの前方に前進し、該
テープを弛緩棒を巻き込むようにして折り返えすと同時
に、ズボンクランプが所定寸法だけ後進し、ズボンを縫
い位置Cまで移動させる。これによりバンドループには
所要の弛みが付与され、この状態で前記縫い位置Cに縫
製を施すことにより、弛みが与えられたバンドループの
縫付けが達成される。
考案が解決しようとする問題点 前述したバンドループの弛め装置では、バンドループの
縫い上がり部(第1および第2の閂止めがなされた部
分)の上方に、前記弛緩棒を進退自在に位置させなけれ
ばならず、生地の厚いバンドループの場合は、弛緩棒が
これに干渉し易くなる欠点がある。またこの弛緩棒はズ
ボンクランプに配設されているので、当該クランプを上
昇させる場合に、弛緩棒も一体的に上昇可能な構成とす
る必要があり、従って機構が複雑になり製造コストも嵩
む等の難点も指摘される。
考案の目的 この考案は、前述したバンドループ弛め装置に内在して
いる前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、生地の厚いバンドループであって
も、これと干渉することがなく円滑なバンドループの弛
めを達成でき、また機構を簡略化し部品点数を低減させ
ることにより、製造コストを低廉になし得るバンドルー
プ弛め装置を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 前記問題点を克服し、所期の目的を好適に達成するため
本考案は、縫針の上下動通路に対し交差する方向に相対
移動される送り台と、前記送り台に設けた押え腕にミシ
ンのベッド面に向けて昇降自在に設けられ、縫針の針落
ち位置近傍の加工布を前記ベッド面に向けて押圧する布
押えと、加工布上に設定された互いに離隔した複数の縫
製位置を前記縫針の針落ち位置に夫々配置するため、当
該加工布を前記ベッド面と略平行に水平往復動させ、か
つ前記ベッド面に向けて昇降自在な布移動部材と、バン
ドループを把持および開放自在に把持し、前記縫針の針
落ち位置を越えて前記ベッド面と略平行に水平往復動可
能な把持手段とからなるバンドループの縫付けミシンに
おいて、前記布移動部材の水平移動軌跡に対して出没自
在な規制部材を、前記送り台と押え腕との少なくとも一
方に配設し、常にはこの規制部材を布移動部材の水平移
動軌跡より離脱させて、前記布移動部材の水平往復動を
許容すると共に、前記バンドループの一端部での縫付け
が終了し、他端部での縫付けを行なうために前記把持手
段が当該バンドループの自由端を折り返えして移動させ
た後に、前記規制部材を布移動部材の水平移動軌跡に臨
ませ、当該布移動部材の移動を所定距離で規制してバン
ドループに弛みを形成するように構成したことを特徴と
する。
実施例 次に本考案に係るミシンのバンドループ弛め装置につ
き、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以
下説明する。第1図は本考案に係るバンドループ弛め装
置の好適な実施例の要部を示す概略斜視図であり、第2
図は第1図に示す好適実施例に係る装置の概略側面図、
第3図は好適実施例に係る装置を第2図においてIII−I
II線方向からみた平面図である。また第4図は第6図
(c)に対応する装置の概略側面図、第5図は第6図
(d)に対応する装置の概略側面図であり、第6図
(a)〜(d)は加工布に対してバンドループを第1位
置,第2位置および第3位置において夫々縫付けている
状態を示す概略側面図である。
第1図において符号10は、作業者によるペダルの踏込み
により始動し、所定数の縫目形成後に停止する、例えば
閂止めミシンに代表されるサイクルミシンを示す。この
サイクルミシン10の水平に延在する下方アーム14の上面
には、図示しないパルスモータを駆動源とし、縫針24に
よる加工布70の縫製方向(便宜的に矢印X方向とする)
の任意の位置に水平往復動可能な送り台16が配設されて
いる。また送り台16の操作側手前端に送り板18が固定さ
れ、下方アーム14の上面(ミシンのベッド面)において
前記送り台16と共にX軸方向に水平往復動可能になって
いる。また下方アーム14と平行に延在する上方アーム12
の頭部12aには、上軸の回転により往復駆動される針棒1
3が垂下し、この針棒13の下端部に固定した縫針24の針
落ち位置は、前記送り板18に形成した針孔(図示せず)
に臨むようになっている。
また前記送り台16には、上方アーム12の下方においてこ
れと略水平に延在する押え腕20の基部が固定され、その
頭部20aを前記送り板18の上方に臨ませている。この頭
部20aには、先端に図示形状の長孔22aを備えた布押え22
が送り板18に対し昇降自在に配設され、その下降位置に
おいて加工布70を前記送り板18との間で押圧すると共
に、前記長孔22aに対する縫針24の挿通を許容している
(布押え22は、送り台16に固定した押え腕20に設けられ
ている結果として、前記送り板18と一体的に移動可能に
なっている)。
前記送り台16の上面でかつ押え腕20の左側面に状をな
す軸支持台26が配設固定され、この軸支持台26の両端に
一体的に設けられ夫々垂直上方に延出する直立片28,28
に、各通孔28aが対向的に穿設されて、その軸線を整列
させている。この挿通28a中には軸体の円滑な摺動を許
容する軸受(図示せず)が夫々内装され、これら両軸受
に亘って長尺の案内軸30が摺動自在に挿通されて、図に
おいて右側の端部30aを前記送り板18の上方に水平に延
出させている。この案内軸30の右側端部30aには、図示
の如く、クレビス状の支持体32が固定され、この支持体
32に一体形成した垂直片32aに、2本の板材からなるリ
ンク片34,35が夫々ピン37を介して枢着されている。ま
た夫々のリンク片34,35の先端には、前記送り板18に対
して後述する如く前後方向の往復動(Y方向)および上
下方向の昇降動(Z方向)可能な布移動部材36が、夫々
ピン39を介して枢着されている。
従って前記案内軸30を所要のリニアアクチュエータによ
り矢印Y方向に前進および後退移動させれば、この案内
軸30に設けた布移動部材36も共に、前記送り板18上を前
進および後退移動し得るものである。このアクチュエー
タとして空気圧シリンダを使用した例につき説明すれ
ば、前記軸支持台26の後端部左側にシリンダ受け38が固
定され、このシリンダ受け38に連結片40がピン41を介し
てクレビス接続され、水平方向において所要角度回動可
能になっている。また符号42で示す複合シリンダは、長
いストロークの第1シリンダ44と、短いストロークの第
2シリンダ46とを同軸的に背向連結したデュアル構成の
空気圧シリンダであって、前記第2シリンダ46に設けた
第2ピストンロッド48の自由端は前記連結片40に固定さ
れている。また第1シリンダ44における第1ピストンロ
ッド50の自由端は、L字状をなす連結体52に固定され、
この連結体52は前記布移動部材36を枢支する支持体32に
ピン54により枢着されて、当該L字状連結体52に水平方
向の僅かな回動を許容するようになっている。
前記複合シリンダ42を構成する2つのシリンダは何れも
複動式であって、第1シリンダ44は吸排気ポートPa1
よび吸排気ポートPb1を備え、また第2シリンダ46は吸
排気ポートPa2および吸排気ポートPb2を備えている。そ
して第1シリンダ44および第2シリンダ46の各ポートに
選択的に吸気すれば、その第1ピストンロッド50または
第2ピストンロッド48が夫々対応のシリンダチューブか
ら延伸または後退し、これにより前記布移動部材36を枢
支した支持体32は、案内軸30および直立片28,28に案内
された状態で水平に前後方向(Y方向)に所要距離だけ
往復移動する。なお第1図に示す実施例において、シリ
ンダ受け38と連結片40および支持体32と連結体52とを夫
々ピンにより枢着する構成とした理由は、前記複合シリ
ンダ42の中心軸線と、前記案内軸30およびこれを支承す
る軸支持台26との正確な平行度を必ずしも期し得ないか
らである。但しこのピン接続機構とすることなく、シリ
ンダ受け36および支持体32に、夫々の第2ピストンロッ
ド48および第1ピストンロッド50を直接固定する構成と
しても殆んど支障はない。
次に布移動部材36は、送り板18上に載置した加工布70を
定位置で移動不能に押え付けたり、またその押えを解除
する必要があり、このために当該布移動部材36の昇降機
構が付帯的に設けられている。すなわち軸支持台26の両
直立片28,28間に介在する前記案内軸30に、図示形状の
シリンダ支持体56が挟持固定され、このシリンダ支持体
56の垂直突片56aに、空気圧シリンダ58のクリビス62部
分が、ピン60を介して垂直平面を回動自在に枢着されて
いる。このシリンダ58におけるピストンロッド64の先端
に設けたクレビス66に、前記布移動部材36に枢支した一
方のリンク片34の立上がり端部34aがピン68により枢着
されている。
この構成としたことにより前記シリンダ58は、案内軸30
が布移動部材36と共に水平に前進および後退移動する際
にこれと一体的に移動する。
また当該シリンダ58を単独で正逆何れかに付勢すると、
ピストンロッド64がそのシリンダチューブ中に後退およ
び延出して前記リンク片34,35にリンク運動を付与し、
これにより布移動部材36が送り板18に対し所要距離だけ
垂直に上下動可能となる。なお第1図において案内軸30
にストッパ69が設けられているが、このストッパ69は、
バンドループの長さを調節する際の位置規制として設け
られるものである。
送り台16の上方に位置する前記押え腕20の左側部に、台
形形状をなす支持フレーム80が該押え腕20と交差する方
向に延出するよう固定され、この支持フレーム80の一方
の延出部80aに、ストッパ用の第4シリンダ81がナット7
9により固定されている。この第4シリンダ81のピスト
ンロッド82は、前記押え腕20と平行を保って水平に延出
し、前記支持フレーム80の他方の延出部80bにピン87を
介して垂直方向の揺動自在に設けたストップレバー86の
上端部86aに、クレビス83およびピン84を介して枢支さ
れている。前記ストップレバー86は、第2図に示す第4
シリンダ81の不作動時には、その下端部86bが、前記連
結体52に突出形成した突起片52aの前後方向に移動する
水平軌跡lの上方に位置するよう設定されている。
そして後述する如く、第4シリンダ81を付勢し、ストッ
プレバー86を第2図から第4図に示すように、時計方向
に回動させると、該レバーの下端部86bは、前記突起片5
2aの水平移動軌跡lより下方に到来する。このため突起
片52aが、第4図に示す左方の位置から第5図に示す右
方の位置に移動すると、該突起片52aは前記レバー下端
部86bに当接係合して、その移動を阻止されるものであ
る。
また押え腕20の頭部20aより僅か後方の左側に切欠20bが
垂直に形成され、この切欠20b中に第5のシリンダ89
が、そのピストンロッド90を下方に向けた形で倒立配置
され、支持片88により押え腕20に固定されている。ピス
トンロッド90の先端には押え爪91が水平に設けられ、こ
の押え爪91の先端は、前記布押え22の後方に位置して、
所要のタイミングで下降し、送り板18との間でバンドル
ープ72を押圧し得るようになっている。
次に、このように構成した本考案の好適実施例に係るバ
ンドループ弛め装置の動作につき、バンドループをサイ
クルミシンによってズボンの腰部に縫付ける場合を例に
挙げて説明する。なおバンドループの縫付けミシンは、
バンドの自動供給装置を備えており、この供給装置は公
知の構成であるので、バンドループを開閉自在に把持す
る押え片74および支持片76のみを第6図(a)〜第6図
(c)に示す。
縫製の準備に際して、布移動部材36は送り板18上の基準
位置にあって、ズボンに代表される加工布70の供給を待
機している。すなわち第6図(a)に示すように、複合
シリンダ42の一部を構成する第1シリンダ44は、ポート
Pa1側から吸気を行なって、第1ピストンロッド50をシ
リンダチューブから最大限延伸させている。また第2シ
リンダ46は、ポートPa2側からの吸気を行なって、第2
ピストンロッド48をシリンダチューブ中に最大限に後退
させ、これにより第1ピストンロッド50の先端に設けた
布移動部材36に、第6図(a)に示す第1位置を設定し
ている。
なお布移動部材36を選択的に昇降させるシリンダ58は、
その一方向の付勢によりピストンロッド64をチューブ中
に後退させ、リンク作用下に布移動部材36を送り板18に
対し持上げた状態で停止し、また押え腕20に設けた布押
え22も上昇して待機位置にある。更に第4シリンダ81は
不作動状態にあり、ストップレバー86の下端部86bは、
第2図に示すように、前記突起片52aの水平軌跡lより
上方の不干渉位置に待機している。このとき布移動部材
36は、前述した如く、第6図(a)に示す第1位置にあ
り、このため連結体52の突起片52aは、前記ストップレ
バー86の下端部86bより右方に位置している。
この状態で送り板18の上方に、ズボン等の加工布70の腰
部が供給載置される。この加工布70は、その腰部となる
部分上に、互いに離隔した複数の縫製位置(すなわち第
1縫製位置、第2縫製位置および第3縫製位置)が設定
されており、これら複数の縫製位置が布移動部材36によ
り、前記縫針24の針落ち位置に順次到来するよう移動さ
れる。前記加工布70に対するバンドループ72の第1縫製
位置を縫針24の針落ち位置に到来させた後、前記シリン
ダ58を逆付勢してピストンロッド64をチューブから延伸
させ、そのリンク作用下に布移動部材36を下降させて、
加工布70を送り板18に対し押圧保持する。
次いで前述のバンド自動供給装置が作動して、所定寸法
に切断したバンドループ72を押え片74および支持片76が
把持し、当該バンドループ72の後端部を、前記加工布70
の第1縫製位置まで供給する。また布押え22が下降し、
バンドループ72の後端部を加工布70の腰部に当てがった
状態で送り板18との間で押圧する。その後に前記押え片
74および支持片76は一旦開放して移動し、バンドループ
72の先端部を再度把持する。この状態で、第6図(a)
に示すように、縫針24は所定数の縫目形成を行なって、
布押え22で保持したバンドループ72の後端部を、前記第
1縫製位置において加工布70に閂止めしてミシン縫いA
を施す。なお前記送り台16は、縫針24は縫目形成に伴い
加工布70の縫製方向に水平移動する。
このミシン縫いAが終了した後、布押え22が上昇してバ
ンドループ72の後端部および加工布70に対する押圧を解
除する。またバンドループ72の先端部を把持している前
記押え片74および支持片76を大きく左方向に移動させ
て、当該バンドループ72を前記第1縫製位置から折返
す。更に第6図(b)に示すように、第2シリンダ46を
ポートPb2側からの吸気に切換え、これにより第2ピス
トンロッド48をシリンダチューブから最大限に延伸(但
し小ストロークタイプであるから例えば6mm)させる。
なお第1シリンダ44に関しては、ポートPa1からの吸気
が継続され、第1ピストンロッド50はシリンダチューブ
から最大限延伸した状態を保持しているので、複合シリ
ンダ42は全体として、例えば6mmだけ操作者側(第6図
(b)において右側)に向けて前進し、これに伴い布移
動部材36を加工布70と共に送り板18上で6mm前進させ
る。このためバンドループ72は、ミシン縫いAが施され
た位置から折返された裏側を上に向け、かつ当該ミシン
縫いAの部分から6mmだけ後退した第2縫製位置を縫針2
4の針落ち位置に到来させるに至る。
次いで布押え22が下降して、このミシン縫いAの部分か
ら6mmだけ後退した第2縫製位置において、バンドルー
プ72および加工布70を送り板18に対し押圧する。この状
態で、第6図(b)に示すように、バンドループ72の裏
返し部分の上側より縫針24が所定数の縫目形成を行なっ
て、第2縫製位置においてミシン縫いBを施す。
このミシン縫いBを施した後に、布押え22は上昇してそ
の押圧を解除し、またバンドループ72の先端部を把持し
ている前記押え片74および支持片76は大きく右方向に移
動して、当該バンドループ72を前記第2縫製位置から折
返す。更に第6図(c)に示す如く、複合シリンダ42の
第1シリンダ44を、ポートPb1側からの吸気に切換え、
第1ピストンロッド50をシリンダチューブ中に大きく後
退させる。また第2シリンダ46もポートPa2側からの吸
気に切換え、第2ピストンロッド48をシリンダチューブ
中に大きく後退させる。これにより第1ピストンロッド
50に設けた布移動部材36は、加工布70を保持した状態の
まま送り板18上を大きく左側に移動する。このときバン
ドループ72の自由端は、前記押え片74および支持片76に
より把持されて大きく右方向に移動した個所に位置して
いるから、前記加工布70の左側への移動により、当該バ
ンドループ72には最大限の緊張が付与される。なお布移
動部材36が大きく左側に移動したこの状態では、第4図
に示す如く、連結体52の突起片52aは、ストップレバー8
6の下端部86bより左方に位置している。
次いで第4シリンダ81が空気圧付勢され、そのピストン
ロッド82が延伸してストップレバー86を時計方向に回動
させ、第2図に示す状態から第4図に示す状態に移行す
る。これによりストップレバー86の下端部86bは、第4
図に示すように、前記突起片52aの水平軌跡lより下方
に到来して、その突起片52aとの干渉を待機するに至
る。
その後に複合シリンダ42の第1シリンダ44は、ポートPa
1側からの吸気に切換えられ、第1ピストンロッド50は
シリンダチューブから延伸して(なお第2シリンダ46
は、ポートPa1側からの吸気を継続している)、その先
端に設けた連結体52と共に第5図において右方に水平に
移動する。しかるに前述した如く、当該連結体52の突起
片52aが描く水平軌跡lの右方には、前記ストップレバ
ー86の下端部86bが位置しているため、前記突起片52aは
レバー下端部86bに最終的に当接してその移動を阻止さ
れる。このときの第1ピストンロッド50の移動開始から
移動阻止までの距離は、例えば8mmになるように、スト
ップレバー86の下端部86bの最終回動位置を予め設定し
ておく。このように第1ピストンロッド50が、例えば8m
mだけ右方向に移動すると、第6図(d)に示すよう
に、加工布70を伴った布移動部材36も8mm右方向に移動
し、当該加工布70の第3縫製位置を縫針24の針落ち位置
に到来させる。また加工布70にミシン縫いAおよびBで
縫付けられたバンドループ72は、当該加工布70の右方向
への移動により、約8mmの弛みが与えられる。更にバン
ドループ72の先端部に布押え22が下降して加工布70と共
に送り板18に対し押圧し、また押え片74および支持片76
はバンドループ72の先端部の把持を解放する。この状態
で、第6図(d)に示すように、バンドループ72の表側
より縫針24が所定数の縫目形成を行なって、第3縫製位
置においてミシン縫いCを施す。
このようにバンドループ72における第1縫製位置、第2
縫製位置および第3縫製位置での閂縫いを行なうことに
より、加工布70へのバンドループ72の縫付けが終了す
る。この工程までがミシンにより半自動で達成され、こ
れ以降の工程、すなわち前述した如く、バンドの弛み部
を両手で保持してミシン縫いCの部分の上方に引き寄せ
ると共に、上側のバンドだけを片側に逃がしてミシン縫
いDを施す作業は手作業でなされる。
この一連の縫製サイクルが終了すると、再び複合シリン
ダ42は第6図(a)に示す状態に復帰して、次のバンド
ループ72の縫合わせを待機する。
なお前述した第5のシリンダ89は、例えば第7図に示す
ように、バンドループの一端部をS字形に折曲げて縫目
が外部に現われないようにし、他端部は180°下方に折
り曲げ、この折り曲げ部では縫目が現われるよう上側か
ら縫付ける方法を採用する際に好適に使用される。すな
わちバンドループの他端部を180°下方に折り曲げるに
際して、バンド自動供給装置に備えたフォーク部材(図
示せず)により該端部を内方に巻込むが、この際にバン
ドループ72が緩むことのないよう、布押え22の後方にお
いて押え爪91が下降し、送り板18との間で当該バンドル
ープ72の適所を押圧保持するものである。
考案の効果 以上説明した如く、本考案に係るミシンのバンドループ
弛め装置によれば、ミシンによりバンドループ等の加工
布に縫付けるに際して、バンドループの一端部側に第1
およひ第2の閂止めを行なった後、これを折り返えして
他端部側に第3の閂止めを施すに当り、当該バンドルー
プの生地の厚みには関係なく、良好に所要量の弛めを簡
単に付与することができる。しかも前述した従来技術に
係る装置の如く、複雑な機構を必要としないので、少な
い部品で構成することができ、製造コストが低廉になり
故障の発生が少なくなる等の有益な効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るバンドループ弛め装置の好適な実
施例の要部を示す概略斜視図、第2図は第1図に示す好
適実施例に係る装置の概略側面図、第3図は実施例に係
る装置を第2図においてIII−III線方向からみた平面
図、第4図は第6図(c)に対応する装置の概略側面
図、第5図は第6図(d)に対応する装置の概略側面
図、第6図(a)〜(d)は加工布に対してバンドルー
プを第1位置,第2位置および第3位置において夫々縫
付けている状態を示す概略側面図、第7図はバンドルー
プの一端部をS字形に折曲げ、他端部を180°下方に折
り曲げて縫付ける方法を概略的に示す説明図である。 16……送り台、20……押え腕 22……布押え、24……縫針 36……布移動部材、52……連結体 52a……突起片、70……加工布 72……バンドループ、74,76……把持手段 81……シリンダ、82……ピストンロッド 86……規制部材(ストップレバー) 86a……一端部、86b……他端部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】縫針(24)の上下動通路に対し交差する方
    向に相対移動される送り台(16)と、前記送り台(16)
    に設けた押え腕(20)にミシンのベッド面に向けて昇降
    自在に設けられ、縫針(24)の針落ち位置近傍の加工布
    (70)を前記ベッド面に向けて押圧する布押え(22)
    と、加工布(70)上に設定された互いに離隔した複数の
    縫製位置を前記縫針(24)の針落ち位置に夫々配置する
    ため、当該加工布(70)を前記ベッド面と略平行に水平
    往復動させ、かつ前記ベッド面に向けて昇降自在な布移
    動部材(36)と、バンドループ(72)を把持および開放
    自在に把持し、前記縫針(24)の針落ち位置を越えて前
    記ベッド面と略平行に水平往復動可能な把持手段(74,7
    6)とからなるバンドループの縫付けミシンにおいて、 前記布移動部材(36)の水平移動軌跡に対して出没自在
    な規制部材(86)を、前記送り台(16)と押え腕(20)
    との少なくとも一方に配設し、 常にはこの規制部材(86)を布移動部材(36)の水平移
    動軌跡より離脱させて、前記布移動部材(36)の水平往
    復動を許容すると共に、 前記バンドループ(72)の一端部での縫付けが終了し、
    他端部での縫付けを行なうために前記把持手段(74,7
    6)が当該バンドループ(72)の自由端を折り返えして
    移動させた後に、前記規制部材(86)を布移動部材(3
    6)の水平移動軌跡に臨ませ、当該布移動部材(36)の
    移動を所定距離で規制してバンドループ(72)に弛みを
    形成するように構成した ことを特徴とするミシンのバンドループ弛め装置。
  2. 【請求項2】前記規制部材は、送り台(16)または押え
    腕(20)に回動可能に垂直に枢支したストップレバー
    (86)として構成され、このストップレバー(86)の一
    端部(86a)はシリンダ(81)のピストンロッド(82)
    に連結され、他端部(86b)は該レバー(86)の回動に
    より、前記布移動部材(36)を支持する連結体(52)に
    突設した突起片(52a)の水平移動軌跡に臨んで、当該
    突起片(52a)の移動を所定距離で阻止し得るようにな
    っている実用新案登録請求の範囲第1項記載のミシンの
    バンドループ弛め装置。
JP1987069379U 1987-05-09 1987-05-09 ミシンのバンドル−プ弛め装置 Expired - Lifetime JPH0642621Y2 (ja)

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