JPH0642490U - 三点支持式杭打機のアウトリガ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造でベースマシン本体後部の重量を
確保し、カウンタウエイトの大型化を防止する。 【構成】 ベースマシン本体３の後部にアウトリガボッ
クス８を設け、該アウトリガボックス８の両端に、アウ
トリガビーム７の車体側端部を回動可能に取付ける。前
記アウトリガボックス８に重量材１１を充填する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、アウトリガビームを車体幅方向に伸縮可能に設けた三点支持式杭打 機のアウトリガ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、図４及び図５に示すように、三点支持式杭打機２０は、下部走行体２ １の上に載置されたベースマシン本体２２の前部に、リーダ支持ブラケット２３ を固設し、該リーダ支持ブラケット２３にリーダ２４を立設するとともに、リー ダ２４の上部を左右のバックステー２５，２５で支持している。

【０００３】 バックステー２５，２５は、それぞれアウトリガ装置２６のアウトリガビーム ２７に取付けられるもので、該アウトリガビーム２７は、車体幅いっぱいに形成 したアウトリガボックス２８の両端からシリンダ２９を介してベースマシン本体 ２２の幅方向に伸縮可能に設けられ、バックステー２５，２５の下端に設けられ たステーシリンダ２５ａ，２５ａの伸縮によりリーダ２４を前後左右に傾動可能 としている。

【０００４】 また、この三点支持式杭打機２０は、作業時の安定を図るために、リーダ２４ と両バックステー２５，２５とで構成する三角形をできるだけ広くとることが望 ましいが、輸送時の車体幅制限があるので、作業時にはアウトリガビーム２７を 張出し、輸送時にはアウトリガビーム２７を車体幅内に格納して車体幅を調整し ていた。

【０００５】 さらに、三点支持式杭打機２０は、リーダ支持ブラケット２３，リーダ２４， 作業装置であるオーガ等が、ベースマシン本体２２の前部に設けられ、前方に大 きな重量がかかるので、バランスを取るために、ベースマシン本体の後部に、鋼 鉄製の容器と該容器に充填される重量材により形成されるカウンタウエイト３０ が設けられている（実開昭６０−１１８５７９号公報参照）。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上述のアウトリガボックス２８は、カウンタウエイト３０の一部を切欠 いて配設されるため、ベースマシン本体後部の重量が不足することがあった。そ のため、これを補うためにカウンタウエイト３０を大きくする必要があるが、カ ウンタウエイト３０を大きくすると、ベースマシン本体２２の全長が長くなり、 狭隘地での作業性を低下させるとともに、車体のデザインを悪化させるという不 都合があった。

【０００７】 そこで本考案は、簡単な構造でベースマシン本体後部の重量を確保するととも に、カウンタウエイトの大型化を防止することができる三点支持式杭打機のアウ トリガ装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため本考案の三点支持式杭打機のアウトリガ装置は、ベ ースマシン本体の後部に、車体幅方向に伸縮可能なアウトリガビームを配設した 三点支持式杭打機のアウトリガ装置において、前記ベースマシン本体後部にアウ トリガボックスを設け、該アウトリガボックスの両端に、前記アウトリガビーム の車体側端部を回動可能に取付けるとともに、前記アウトリガボックスに重量材 を充填したことを特徴としている。

【０００９】

【作用】

これにより、ベースマシン本体後部の重量は、カウンタウエイトを大きくしな くても確保することができる。また、輸送時にはアウトリガビームをベースマシ ン本体の後方へ回動して格納し、作業時にはアウトリガブームをベースマシン本 体の側方へ回動して車体側方へ大きく張り出すことができる。

【００１０】

【実施例】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１及び図２は本考案の一実施例を示すもので、三点支持式杭打機１は従来と 同様に、下部走行体２の上部にベースマシン本体３を旋回可能に載置し、ベース マシン本体３の前部にリーダ４を立設している。該リーダ４は、その上部を左右 のバックステー５，５によって支持しており、該バックステー５，５の下端は、 ベースマシン本体３の後部両側に張出したアウトリガ装置６のアウトリガビーム ７，７に固設されている。

【００１１】 アウトリガ装置６は、ベースマシン本体３の後部に車体幅一杯に固設したアウ トリガボックス８と、該アウトリガボックス８の両端に、ピン９，９を介して水 平方向に回動可能に取付けたアウトリガビーム７，７とを有し、アウトリガビー ム７，７の先端にはアウトリガシリンダ１０，１０を設けている。

【００１２】 アウトリガボックス８は、箱状の枠体８ａに重量材１１を充填したもので、連 結部１２，１２を介してベースマシン本体３の後部に取付けられている。また、 アウトリガボックス８の後部には、カウンタウエイト１３を固設し、ベースマシ ン本体３の前部の重量とバランスを取っている。

【００１３】 上述のように構成されることによって、アウトリガボックス８の重量が増し、 カウンタウエイト１３の大型化を防止できるので、狭隘地の作業が可能になる。

【００１４】 また、アウトリガビーム７，７は、図２に示されるような張出し状態から、二 点鎖線で示されるようにピン９，９を中心としてアウトリガボックス８の側方か ら、ベースマシン本体３の後方へ水平方向に約９０度回動可能となる。これによ り、輸送時には、アウトリガビーム７，７を車体幅に格納し、作業時には、アウ トリガビーム７，７を車体前方側へ回動して、アウトリガ装置６を車体側方に大 きく張出すことができる。

【００１５】 図３は本考案の他の実施例を示すもので、アウトリガボックス８をベースマシ ン本体３の後部に一体に設けたものである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の三点支持式杭打機のアウトリガ装置は、ベースマシン本体後部にアウ トリガボックスを設け、該アウトリガボックスの両端に、アウトリガビームの車 体側端部を回動可能に取付けるとともに、前記アウトリガボックスに重量材を充 填したので、簡単な構造でベースマシン本体後部の重量が確保でき、カウンタウ エイトの大型化を防止し、狭隘地の作業を可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示す三点支持式杭打機の
正面図

【図２】 同じく要部断面図

【図３】 本考案の他の実施例を示す要部断面図

【図４】 従来の三点支持式杭打機の正面図

【図５】 同じく要部断面図

【符号の説明】

１…三点支持式杭打機、２…下部走行体、３…ベースマ
シン本体、４…リーダ、５…バックステー、６…アウト
リガ装置、７…アウトリガビーム、８…アウトリガボッ
クス、９…ピン、１０…アウトリガシリンダ、１１…重
量材、１３…カウンタウエイト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベースマシン本体の後部に、車体幅方向
   に伸縮可能なアウトリガビームを配設した三点支持式杭
   打機のアウトリガ装置において、前記ベースマシン本体
   後部にアウトリガボックスを設け、該アウトリガボック
   スの両端に、前記アウトリガビームの車体側端部を回動
   可能に取付けるとともに、前記アウトリガボックス内に
   重量材を充填したことを特徴とする三点支持式杭打機の
   アウトリガ装置。