JPH0642043Y2

JPH0642043Y2 - 底目地天井用見切縁

Info

Publication number: JPH0642043Y2
Application number: JP2301888U
Authority: JP
Inventors: 祐志三品; 幸一中村
Original assignee: Misawa Homes Co Ltd
Current assignee: Misawa Homes Co Ltd
Priority date: 1988-02-25
Filing date: 1988-02-25
Publication date: 1994-11-02
Anticipated expiration: 2003-02-25
Also published as: JPH01129431U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、建築物の室内において、天井板の端部を支持
すると共に化粧を施すために使用される底目地天井用見
切縁に関するもので、特に天井板の表面に壁紙、壁クロ
スと称する化粧シートを張付ける際に適した底目地天井
用見切縁に関するものである。

［従来の技術］従来、建築物の室内に底目地天井部分を形成する場合、
一例として、第３図のような構造が採用されていた。即
ち、建築物の躯体側に固定されている野縁10の表面に天
井板11が、その端部を壁面12から若干放すようにして釘
打ちされ、天井板11と壁面12との間に溝状の凹部13が底
目地として形成される。そして、上記のようにして天井
板11の支持と底目地13の形成を行った後は、天井板11の
表面から底目地13の表面にかけて、壁紙や壁クロスなど
の化粧シート14を張付けて天井面と底目地部分の化粧を
行っている。

ところで、上記のような底目地を形成する場合、壁紙や
壁クロスなどの化粧シート14は、デキストリンを主体と
したデンプン糊やそれに酢酸ビニル樹脂を混入した接着
剤によって、天井板11に糊付けされるのが一般的であ
る。この場合、天井板11は表面を紙で覆った石膏ボード
などが使用されているので、デンプン糊などによっても
容易に糊付けが可能であるが、野縁10の露出部分は糊が
利かず、剥がれ易いという問題があった。

出願人は、このような問題点を解決するため、通常使用
されるデンプン糊を使用して、異種材料の表面にも化粧
シートを強固に張付けることのできる底目地天井用見切
縁として、第４図に示すような底目地天井用見切縁を提
案した。

この先願に係る底目地天井用見切縁１は、建築物の躯体
側に固定されている野縁10の表面に釘打ち２される平板
状の固定部1aと、この固定部1aの下面中央にＬ字形に一
体形成された支持部1bとから構成されている。この底目
地天井用見切縁１においては、天井板11の端部をＬ字形
支持部1bによって抱え込むように支持させると、Ｌ字形
支持部1bの背面と壁面12との間に、溝状の凹部13が底目
地として形成されるものである。そして、Ｌ字形をした
下天井板支持部1bの外面および固定部1aの支持部1bより
も壁面側の表面には、糊付け可能シート３が固定されて
いる。

この糊付け可能シート３としては、デンプン糊や酢酸ビ
ニル混入デンプン糊によって壁紙や壁クロスを接着でき
るシート、例えば和紙、合成紙、布などが使用される。
また、この糊付け可能シートを合成樹脂製の底目地天井
用見切縁１の表面に固定するには、粘着材４或いは両面
接着テープを使用することが望ましいが、合成紙を使用
した場合には、見切縁を構成する合成樹脂と合成紙の構
成材料とを接着することのできる接着剤やヒートシール
（熱溶着や高周波加熱）などの手段も採用できるもので
ある。

このような構成を有する先願の底目地天井用見切縁によ
れば、天井用見切り縁１が持つ、天井の端部を隠す。

天井板を支持する。

固定部を壁面に当てることで、底目地の幅の定規とな
る。

という利点に加え、化粧シート14を天井板12および底目
地13部分の表面にしっかりと張付けることが可能とな
る。

［考案が解決しようとする課題］ところが、上記のような先願の底目地天井用見切縁１
は、天井板Ｌ字形支持部1bによって天井板11の端部を抱
え込むように支持するものであるから、第５図に示すよ
うに、天井板11を室の一方の端部から順次張っていく
と、最後の天井板11の縁が、室の反対側に固定した底目
地天井用見切縁１のＬ字形支持部1bに引掛かり、この最
後の天井板11を底目地天井用見切縁１に装着させること
が困難となる。

この問題の対策としては、底目地天井用見切縁１を室に
おける天井板11の張設開始側にのみ取付けておき、張設
完了側については、底目地天井用見切縁１を野縁10に取
付けずに、最後の天井板を張る際に、底目地天井用見切
縁１に最後の天井板11を抱え込ませ、この状態で当該底
目地天井用見切縁１を野縁10に取付けることが考えられ
る。しかしながら、四方に端部を有する室において、こ
の方法を採用した場合、天井板11の張設開始端部および
張設完了端部を予め決定しなければならず、作業の手順
が限定される。また、天井板を抱え込ませながら多数個
の底目地天井用見切縁１を野縁10に取付ける作業は、極
めて面倒であり、作業性が大幅に低下する。

本考案の目的は、以上のような従来技術の問題点を解決
し、通常使用されるデンプン糊などを使用して、異種材
料の表面にも化粧シートを強固に張付けることを可能と
しながら、しかも、作業性の向上に貢献し得るような、
優れた底目地天井用見切縁を提供することである。

［課題を解決するための手段］本考案の底目地天井用見切縁は、平板状の固定部と、こ
の固定部下面中央にＬ字形に突出する天井板支持部と
を、合成樹脂にて一体形成し、Ｌ字形の天井板支持部外
面と固定部の天井板支持部よりも壁面側の表面とに、糊
付け可能シートを固定して成る底目地天井用見切縁にお
いて、前記Ｌ字形の天井板支持部に、見切縁の長手方向
と平行な折り取り線を設けたことを特徴とするものであ
る。

［作用］上記のような構成を有する本考案においては、Ｌ字形の
天井板支持部に見切縁の長手方向と平行な折り取り線が
設けられているため、最後の天井板を張る際には、この
折り取り線にて天井板支持部を折り取ることにより、最
後の天井板を底目地天井用見切縁内に容易に押込むこと
ができる。

また、前述した先願と同様、天井板や壁板などとは異な
る材質の合成樹脂製の底目地天井用見切縁表面に予め糊
付け可能シートが固定されているので、この糊付け可能
シート上に通常使用されているデンプン糊などの接着剤
を用いて化粧シートを糊付けすることが可能であり、化
粧シートが剥がれることはない。

［実施例］以下、本考案の実施例を図面に従って具体的に説明す
る。なお、第４図に示した先願と同一部分には同一符号
を付す。

第１図に示すように、本実施例の底目地天井用見切縁21
は、建築物の躯体側に固定されている野縁10の表面に釘
打ち２される平板状の固定部21aと、この固定部21aの下
面中央にＬ字形に一体形成された支持部21bとから構成
されている。この底目地天井用見切縁21においては、天
井板11の端部をＬ字形支持部1bによって抱え込むように
支持させると、Ｌ字形支持部21bの背面と壁面12との間
に溝状の凹部13が底目地として形成されるものである。

そして、Ｌ字形支持部21bには、底目地天井用見切縁21
の長手方向と平行な折り取り線として、その底板部中央
にＶ字の切込み21cが設けられている。

また、Ｌ字形支持部21bの外面および固定部21aの支持部
21bよりも壁面側の表面には、糊付け可能シート３が固
定されている。

このような構成を有する本実施例の底目地天井用見切縁
21を使用すれば、これを室の四方全体に取付けて、天井
板11の張付けを容易に行うことができる。即ち、本実施
例の底目地天井見切縁21を四方に取付けた室において、
ある一端から天井板11を順次張っていった場合、第２図
に示すように、室の反対側に固定した底目地天井用見切
縁21のＬ字形支持部21bを、その切込み21cにて折り取る
ことができるため、最後の天井板11の縁が、従来のよう
に底目地天井用見切縁21に引掛かることがなくなり、当
該天井板11の取付を容易に行うことができる。

従って、最後の天井板を張る際に、底目地天井用見切縁
21に最後の天井板11を抱え込ませ、この状態で当該底目
地天井用見切縁21を野縁10に取付けるといった方法を取
る必要がないため、作業の手順が限定されることもな
く、作業性の大幅な向上を実現できる。

また、本実施例の底目地天井用見切縁21には、予め糊付
け可能シート３が固定されているので、この糊付け可能
シート３上に通常使用されているデンプン糊などの接着
剤を用いて化粧シートを糊付けすることが可能であり、
化粧シートが剥がれることはない。

なお、本考案は、前記実施例に限定されるものではな
く、例えば、底目地天井用見切縁に設ける折り取り線の
位置は、天井板の寸法や張設条件に応じて自由に選択可
能である。また、折り取り線を複数本設ける構成も可能
である。

［考案の効果］以上の通り、本考案においては、合成樹脂製の底目地天
井用見切縁の表面に糊付け可能シートを固定することに
より、通常使用されているデンプン糊などを使用して、
異種材料の表面にも化粧シートを強固に張付けることを
可能としながら、しかも、底目地天井用見切縁に折り取
り線を設けたことにより、最後の天井板の張付けを容易
として、作業性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の底目地天井用見切縁の一実施例を示す
断面図、第２図は第１図の底目地天井用見切縁を折り取
った状態を示す断面図、第３図は従来の底目地天井の一
例を示す断面図、第４図は出願人の先願の底目地天井用
見切縁の実施例を示す断面図、第５図は第４図の底目地
天井用見切縁を使用した天井板の張付け作業を示す断面
図である。 1,21……底目地天井用見切縁、1a,21a……固定部、1b,2
1b……支持部、２……釘打ち、３……糊付け可能シー
ト、４……粘着材、10……野縁、11……天井板、12……
壁面、13……底目地、14……化粧シート、21c……切込
み。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】平板状の固定部と、この固定部下面中央に
Ｌ字形に突出する天井板支持部とが、合成樹脂にて一体
形成され、Ｌ字形の天井板支持部外面と固定部の天井板
支持部よりも壁面側の表面とに、糊付け可能シートが固
定された底目地天井用見切縁において、前記Ｌ字形の天井板支持部に、見切縁の長手方向と平行
な折り取り線を設けたことを特徴とする底目地天井用見
切縁。