JPH064176B2 - プレス装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種プレス加工に利用されるプレス装置に関す
るものである。

従来の技術 従来におけるこの種のプレス装置としては、第３図に示
すように構成されていた。すなわち、スクラップ落し孔
１を備えたダイホルダー２上に上記スクラップ落し孔１
と連続するスクラップ落し孔３を有する切断ダイ４と、
ガイドポスト５を取付け、このガイドポスト５にガイド
プッシュ６を介してポンチホルダー７を上下動可能に取
付け、このポンチホルダー７の下面にポンチプレート８
によって切断ポンチ９を取付け、この切断ポンチ９をス
トリッパープレート１０に貫通させ、切断ダイ４上に供
給される被打抜材１１をこの切断ポンチ９と切断ダイ４
によってプレス加工するようになっていた。

このような構成でガイドポスト５に案内されたポンチホ
ルダー７が下動することにより、切断ダイ５と切断ポン
チ９により被打抜材１１を打抜くことができる。すなわ
ち、ポンチホルダー７が下動していくと、被打抜材１１
が切断ダイ４とストリッパープレート１０に挾まれて固
定され、そこに切断ポンチ９が下降してきて被打抜材１
１をプレス加工する。このプレス加工によって第４図に
示すようにスクラップ１２が発生する。このスクラップ
１２は切断ダイ４のスクラップ落し孔３を経てダイホル
ダー２のスクラップ落し孔１に落下していく。

発明が解決しようとする課題 上記従来のプレス装置において、切断ポンチ９と切断ダ
イ４によって打抜かれた被打抜材１１のスクラップ１２
は切断ダイ４のスクラップ落し孔３やダイホルダー２の
スクラップ落し孔１に落下していく際に、これらのスク
ラップ落し孔１や３の側壁に付着し、それが蓄積されて
そのスクラップ落し孔１や３を塞いでしまうといった問
題があった。その主な原因は被打抜材１１を打抜く際に
使用する油が媒体となることや、プレス加工時にスクラ
ップ１２が樹脂のため高温となって溶解してスクラップ
落し孔１，３の壁面に付着するものと考えられる。

このようなことから、第４図に示すように切断ポンチ９
にエア吹出手段に連結されるエア流入口１３を設けると
ともにダイホルダー２にもエア吹出手段連結されるエア
流入口１４を設け、スクラップ落し孔１，３の下方への
エアを排出することによって強制的にスクラップ１２を
スクラップ落し孔１より外部に排出させていた。

しかしながら、このようにエアを吹付けてもスクラップ
１２がスクラップ落し孔１，３の壁面に付着するといっ
た問題は解消されず、スクラップ落し孔１，３、特にス
クラップ落し孔１に蓄積されてしまうといった問題があ
った。

本発明は以上のような従来の欠点を除去するものであ
り、スクラップ詰りのないプレス装置を提供しようとす
るものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、ダイホルダーに上
面から中間部にかけてスクラップ処理凹部を設けこのス
クラップ処理凹部の側面の一方にエア流入口を設け他方
にスクラップを吸引する吸引口を設えた構成とするもの
である。

作 用 上記構成とすることにより、エアで迅速でスクラップを
吸引口に吸引することができ、スクラップ処理凹部の壁
面に付着して詰りを発生させるといったことが阻止でき
ることになる。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付の図面第１図，第２図を
用いて説明する。

第１図，第２図において、１５はダイホルダーで、この
ダイホルダー１５には上面から中間部にかけてスクラッ
プ処理凹部１６が設けられ、このスクラップ処理凹部１
６の側面の一方にはエア流入口１７が、他方にはスクラ
ップを吸引する吸引口１８が設けられている。このダイ
ホルダー１５上には切断ダイ１９が配置され、この切断
ダイ１９にはスクラップ落し孔２０が形成されている。
また、ダイホルダー１５上にはガイドポスト２１が立設
され、このガイドポスト２１にガイドブッシュ２２を介
してポンチホルダー２３が上下動可能に取付けられてお
り、このポンチホルダー２３の下面にはポンチプレート
２４を介して切断ポンチ２５が取付けられている。この
切断ポンチ２５にはポンチホルダー２３に設けたエア流
入口２６が接続され切断ポンチ２５の先端から打抜時に
スクラップを吹き飛ばすようにエアが吹出されるように
なっている。また、この切断ポンチ２５はガイドブッシ
ュ２２に取付けられたストリッパプレート２７を貫通し
ており、上記切断ダイ１９上に供給される合成樹脂など
の被打抜材２８をプレス加工する。なお、第１図では単
独の切断ポンチ２５を有するものを示しているが、第２
図に示すように切断ポンチ２５を多連に配置してもよ
い。

このような構成で、切断ダイ１９上に供給される被打抜
材２８は、切断ダイ１９と下降してくるストリッパプレ
ート２７とによって挾持されて固定され、続いて下降し
てくる切断ポンチ２５と切断ダイ１９とによってプレス
加工、すなわち打抜き加工される。このとき、切断ポン
チ２５からエアが吹出しスクラップは切断ダイ１９のス
クラップ落し孔２０からダイホルダー１５のスクラップ
処理凹部１６に落しこまれ、ダイホルダー１５の流入口
から供給されるエアと、吸引口１８で吸引されることに
よってエアの流れが一定方向となり壁面には付着するこ
となく吸引口１８に吸引されることになる。

発明の効果 以上のように本発明のプレス装置は構成されるため、迅
速で一定方向のエアの流れによって打抜かれたスクラッ
プは切断ダイのスクラップ落し孔やダイホルダーのスク
ラップ処理凹部の壁面に付着することは阻止でき、スク
ラップにより詰りが無くせ、プレス装置としての破損を
防止し長寿命化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のプレス装置の一実施例を示す要部欠切
斜視図、第２図は同要部の断面図、第３図は従来のプレ
ス装置を示す断面図、第４図は同要部の断面図である。 １５……ダイホルダー、１６……スクラップ処理凹部、
１７…エア流入口、１８……吸引口、１９……切断ダ
イ、２０……スクラップ落し孔、２１……ガイドポス
ト、２２……ガイドブッシュ、２３……ポンチホルダ
ー、２４……ポンチプレート、２５……切断ポンチ、２
６……エア流入口、２７……ストリッパプレート、２８
……被打抜材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上面から中間部にかけてスクラップ処理凹
   部を設けこのスクラップ処理凹部の側面の一方にエア流
   入口を設け他方にスクラップを吸引する吸引口を設けた
   ダイホルダー上に、下面にスクラップ落し孔を設けた切
   断ダイを配置し、この切断ダイ上にガイドポストに案内
   されて上下動するポンチホルダーを配置し、このポンチ
   ホルダーの下面にストリッパープレートを貫通し上記切
   断ダイとによって被打抜材を打抜く切断ポンチを取付け
   てなるプレス装置。