JPH0640992Y2 - エンジンのフライホイール装置 - Google Patents

エンジンのフライホイール装置

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JPH0640992Y2
JPH0640992Y2 JP16125988U JP16125988U JPH0640992Y2 JP H0640992 Y2 JPH0640992 Y2 JP H0640992Y2 JP 16125988 U JP16125988 U JP 16125988U JP 16125988 U JP16125988 U JP 16125988U JP H0640992 Y2 JPH0640992 Y2 JP H0640992Y2
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JP
Japan
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flywheel
damper mass
crankshaft
damper
engine
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JP16125988U
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英俊 新谷
健一 森実
匡一 梅村
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、リング状に形成されたダンパマスを、その周
方向に沿う環状の弾性部材を介してフライホイールに同
軸で取付けたエンジンのフライホイール装置に関するも
のである。
《従来の技術》 第4図はクランク軸30およびフライホイール40のエンジ
ン回転時における振動変形モードを説明する側面図であ
る。
フライホイール装置は、従来第4図に示すように、フラ
イホイール40がクランク軸30の軸端に片持ち様に支持さ
れ、大きな慣性および重量を持つよう構成されており、
各気筒での間欠的な爆発によるトルク変動に基づくクラ
ンク軸30の回転変動を抑制し、振動およびその振動によ
る騒音を低減させ、さらにはエンジンの始動,停止時に
おける作動の円滑化などを図っている。
ところで、クランク軸30は1サイクル毎に周期的に作用
するシリンダ軸方向に向かう爆発荷重Fによって弾性曲
げ変形を伴う振動を生じており、特にフライホイール40
に位置的に最も近接した気筒における周期的な爆発荷重
Fは、フライホイール40に直結されるクランク軸30の軸
端を変形させ振動させてフライホイール40に直接影響を
及ぼし、フライホイール40には爆発荷重Fの作用方向に
応じて撓むような変形をするクランク軸30の曲げ振動に
基因して図中矢印xで示すような面振れ、および矢印y
で示すような上下振れを生じ、変動感を伴った耳障りな
騒音が生ずるといった問題があった。
このため例えば、「内燃機関のフライホイール」(実開
昭60-152855号公報)等の提案がなされている。この提
案は、内燃機関の出力軸に取付けられるフライホイール
の外周部側面にリング状凹部を形成し、支持プレートリ
ングの外周面に弾性材を介してリング状ダンパマスを装
着してダイナミックダンパを構成し、支持プレートリン
グをリング状凹部に固着して凹部にダイナミックダンパ
を収納するようにして、ダンパマスを上述した面振れに
対して逆相振動させて両者の相殺を図るようにしたもの
である。
《考案が解決しようとする課題》 しかしながら、上記提案のようなリング状のダンパマス
を備えたフライホイール装置では、直径および重量が共
に大きなダンパマスを、比較的柔軟で取付時の人為的な
押し付け力等の外力で形状が歪曲する弾性材を介してフ
ライホイールに取り付ける関係上、取付け時におけるダ
ンパマスの芯出しが難しく、このため運転時にその芯出
し不良あるいは弾性材自体の劣化などに起因してダンパ
マスがフライホイールの回転軸心から外れて偏心して回
転するようになり、この結果、ダンパマスが良好に機能
しないという問題があった。
また、ダンパマスの偏心量が運転時の遠心力によって増
大されるものであるため、最悪の場合、ダンパマスがフ
ライホイールに接触して両者の破損を招く可能性もあっ
た。
この考案は、上記のような背景に鑑みてなされたもので
あり、ダンパマス取付時における芯出しを容易化できる
と共に、運転時におけるダンパマスの偏心を防止でき、
かつフライホイールの面振れに対するダンパ効果を向上
できるエンジンのフライホイール装置を提供することを
目的とする。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するため、この考案は、リング状に形成
されたダンパマスを、その周方向に沿う環状の弾性部材
を介してフライホイールに同軸で取付けたエンジンのフ
ライホイール装置において、サイクル中の爆発荷重によ
り曲げ振動を生ずるクランク軸に直結されるフライホイ
ールに、クランク軸軸方向から見て、該フライホイール
に最近接の2つのクランクアーム間におけるクランク軸
の動的曲げ剛性が大きくその固有振動数が最も高い半径
方向外周側位置にクランク軸方向から位置決めピンを装
着すると共に、位置決めピンをダンパマスに係止させて
フライホイールに支持させたことを特徴とする。
《作用》 以上のように構成すると、ダンパマスを、位置決めピン
により弾性部材と係わることなくフライホイールに一体
に支持しつつ係止できるため、ダンパマス取り付け時に
おける芯出しを容易化できる。そして、ダンパマスはフ
ライホイールと同軸にその位置が拘束されることとな
り、運転時におけるダンパマスの偏心を防止できる。
また位置決めピンは、フライホイールに面振れを生じさ
せる最近接気筒の爆発荷重に対して、クランク軸軸方向
から見て、フライホイールに最近接の2つのクランクア
ーム間におけるクランク軸動的曲げ剛性が大きくその固
有振動数が最も高いフライホイールの半径方向外周側位
置に設けられるため、クランク軸の曲げ振動を抑制する
ダンパマスの逆相振動に基づく制振効果を何等阻害しな
いと共に、上述のようにダンパマスを適当な位置で拘束
しているので、ダンパマスの不必要な振動を防止してフ
ライホイールの面振れに対するダンパ効果をより向上で
きるようになっている。
《実施例》 以下、この考案の実施例を添付図面を参照しながら説明
する。
第1図は、本考案によるエンジンのフライホイール装置
の好適一実施例を示すクランク軸系の側面図である。ま
た、第2図は第1図に示すフライホイール装置のII-II
矢視図であり、第3図は第2図に示すフライホイール装
置のIII-III矢視図である。
本考案は基本的には、リング状に形成されたダンパマス
10を、その周方向に沿う環状の弾性部材11を介してフラ
イホイール4に同軸で取付けたエンジンのフライホイー
ル装置において、サイクル中の爆発荷重により曲げ振動
を生ずるクランク軸3に直結されるフライホイール4
に、クランク軸3の軸方向から見て、フライホイール4
に最近接の2つのクランクアーム間におけるクランク軸
3の動的曲げ剛性が大きくその固有振動数が最も高い半
径方向外周側位置にクランク軸3方向から位置決めピン
12を装着すると共に、位置決めピン12をダンパマス10に
係止させてフライホイール4に支持させて構成される。
このエンジンは、各気筒のピストン1が各々コネクチン
グロッド2を介してクランク軸3に連結され、いわゆる
直列4気筒型に構成されており、クランク軸3の軸端に
はフライホイール4が複数のロックボルト5によって取
り付けられている。
フライホイール4には、その外周側にリングギヤ6が一
体的に形成されると共に、クランク軸3側となる側面外
周部にリング状の凹部7が形成されており、その凹部7
の外側周縁部には、環状でかつ断面略L字状のダンパ支
持部材8が複数のボルト9により固着される。そして、
このダンパ支持部材8とこれに覆われる凹部7との間に
は、リング状のダンパマス10がその外側に装着される環
状の弾性部材11を介してダンパ支持部材8に取り付けら
れて、設けられる。ダンパマス10は、ダンパ支持部材8
のフライホイール4への固着によって弾性部材11と共に
凹部7に収納されるようになっている。
このように弾性部材11を介してダンパマス10が取付けら
れたフライホイール4には、直列4気筒においてその最
近接気筒の爆発荷重の作用方向(クランク軸3の最大撓
み方向)と直交するフライホイール4の半径方向であっ
て、ダンパマス10の凹部7内での比較的自由な振れ動き
を許容するフライホイール4の外周側位置に、フライホ
イール4に立設させるようにしてクランク軸3方向から
一対の位置決めピン12が装着される。これにより、殊に
振動抑制効果が期待される爆発荷重の作用方向に対する
ダンパマス10の振れ動きが確保されて、効果的な制振作
用を発揮させることができる。
そしてダンパマス10は、これら一対の位置決めピン12が
貫通挿入されこれらに係止されてフライホイール4に支
持されるように構成されている。殊に、ダンパマス10の
外周側位置に開口される位置決めピン挿通用の貫通孔13
は、位置決めピン12に対するダンパマス10の振れ動きを
更に円滑なものとすべく位置決めピン12をピボット軸と
して機能させるために、その両端がテーパ面で成形さ
れ、且つ位置決めピン12とはルーズ嵌合される。したが
って、ダンパマス10は、フライホイール4に対するその
位置が拘束される一方、二本の係止ピン12をピボットと
する面振れ作用およびクランク軸3の軸方向への移動の
みが許容される。
このような構成によれば、ダンパマス10を、位置決めピ
ン12によりフライホイール4の一定位置に一体に係止で
きるため、ダンパマス10の取り付け時における芯出しを
容易且つ的確に行うことができる。したがって、ダンパ
マス10はフライホイール4と同軸にその位置が拘束され
ることとなり、運転時におけるダンパマス10の偏心を規
制できると共に、ダンパマス10のフライホイール4への
接触も防止できる。また、弾性部材11の劣化などによ
り、ダンパマス10がフライホイール4から離脱したよう
な場合であっても、ダンパマス10は位置決めピン12によ
り係止されており、しかもダンパマス10の配置がダンパ
支持部材8で覆い隠されるような構成となっていること
から、これらが二重の安全対策となってダンパマス10の
フライホイール4外方への飛散を確実に防止できる。
また、位置決めピン12の装着位置が上述した振動振幅の
最も小さい方向となっているため、クランク軸3の曲げ
振動を抑制するダンパマス10の逆相振動に基づく制振効
果を何等阻害せず、その一方、ダンパマス10は2本の位
置決めピン12をピボットとする面振れ作用及びクランク
軸3の軸方向への移動のみが許容されるため、それら以
外の不必要な振れが規制され、これらの相乗作用により
フライホイール4の面振れに対するダンパ効果をより向
上させることができる。そして、フライホイール4の回
転方向に対しては、位置決めピン12の係止により、ダン
パマス10はフライホイール4に対してずれのない剛体結
合状態となるため、フライホイール4の回転作動に対す
るダンパマス10の応答性を良好にできる。
尚、上記実施例では、直列4気筒型エンジンとしたが、
V型エンジン等これに限定されないことは勿論である。
《考案の効果》 この考案にかかるエンジンのフライホイール装置によれ
ば、ダンパマスを、位置決めピンによりフライホイール
の一定位置に一体に係止できるため、ダンパマス取り付
け時における芯出しを容易且つ的確に行うことができ、
ダンパマスはフライホイールと同軸にその位置が拘束さ
れることとなって運転時におけるダンパマスの偏心を規
制でき、さらにはダンパマスのフライホイールへの接触
も防止することができる。
また、位置決めピンは、その装着位置が運転時における
ダンパマスの逆相振動を何ら阻害しない位置となってい
ると共に、ダンパマスを係止しているので、ダンパマス
の不必要な振れを防止でき、フライホイールの面振れに
対するダンパ効果をより向上できると共に、フライホイ
ールの回転作動に対する応答性を良好にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるエンジンのフライホイール装置の
好適一実施例を示すクランク軸系の側面図、第2図は第
1図に示すフライホイール装置のII-II矢視図、第3図
は第2図に示すフライホイール装置のIII-III矢視図、
第4図はクランク軸およびフライホイールのエンジン回
転時における振動変形モードを説明する側面図である。 3……クランク軸、4……フライホイール 10……ダンパマス、11……弾性部材 12……位置決めピン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状に形成されたダンパマスを、その
    周方向に沿う環状の弾性部材を介してフライホイールに
    同軸で取付けたエンジンのフライホイール装置におい
    て、サイクル中の爆発荷重により曲げ振動を生ずるクラ
    ンク軸に直結される上記フライホイールに、クランク軸
    軸方向から見て、該フライホイールに最近接の2つのク
    ランクアーム間におけるクランク軸の動的曲げ剛性が大
    きくその固有振動数が最も高い半径方向外周側位置にク
    ランク軸方向から位置決めピンを装着すると共に、該位
    置決めピンを上記ダンパマスに係止させて上記フライホ
    イールに支持させたことを特徴とするエンジンのフライ
    ホイール装置。
JP16125988U 1988-12-14 1988-12-14 エンジンのフライホイール装置 Expired - Lifetime JPH0640992Y2 (ja)

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JPH0281947U JPH0281947U (ja) 1990-06-25
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US9378671B2 (en) 2007-12-11 2016-06-28 Adti Media Llc Large scale LED display

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JPH0281947U (ja) 1990-06-25

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