JPH0539231Y2 - - Google Patents

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JPH0539231Y2
JPH0539231Y2 JP1987139366U JP13936687U JPH0539231Y2 JP H0539231 Y2 JPH0539231 Y2 JP H0539231Y2 JP 1987139366 U JP1987139366 U JP 1987139366U JP 13936687 U JP13936687 U JP 13936687U JP H0539231 Y2 JPH0539231 Y2 JP H0539231Y2
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crank pulley
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crankshaft
pulley
crank
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内燃機関のクランクシヤフトの先端
に取付けられるクランクプーリに関し、とくにク
ランクシヤフトの曲げ振動を低減させるようにし
たクランクプーリの構造に関する。
〔従来の技術〕
従来から、プーリハブの外周にプーリ部材を配
置し、このプーリハブとプーリ部材とを弾性体を
介して連結することにより、ダンパ機能を発揮さ
せ、クランクシヤフトの捩り振動を低減させるよ
うにしたクランクプーリの構造は、たとえば実開
昭59−168053号公報等により公知となつている。
また、フライホイールの重量を周方向で変化さ
せ、クランクシヤフト系の曲げ振動の固有振動数
を高くし、共振減少の程度を低減させるようにし
た構造は、特開昭58−128546号公報に開示されて
いる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
直列4気筒サイクル内燃機関に限らず一般に内
燃機関においては、爆発行程時の燃焼圧が、ピス
トン、コネクテイングロツドを経てクランクシヤ
フトに伝達され、クランクシヤフトが曲げ振動を
起こすという現象がある。この曲げ振動は、クラ
ンクシヤフトの中間部を節、クランクプーリが取
付けられている部分を腹にして、クランクシヤフ
トの軸線を含む鉛直な平面内で起るため、クラン
クシヤフトがクランクジヤーナル軸受をたたき、
メタル打音による騒音が問題となつていた。
この曲げ振動は、クランクプーリ側では、クラ
ンクプーリに最も近接する気筒の燃焼圧により加
振される場合が最も大となるが、実際の内燃機関
では一番大きな加振力がクランクシヤフトに加わ
る時、言い換えれば燃焼圧が最大になる時という
のは、ピストンが上死点にある時ではなく、上死
点の10〜30°程度以前である。
上述した特開昭58−128546号公報の構造では、
ピストンが上死点にある時に凹部が上下方向に位
置するようになるので、加力が最大となる時点で
は、フライホイールにおけるピストンの運動方向
とクランクシヤフトの軸線方向とに直角な軸まわ
りの慣性モーメントが最小とならない。
すなわち、この構造の場合では、加振力が最大
になる瞬間に、フライホイールにおけるピストン
の運動方向とクランクシヤフトの軸線方向とに直
角な軸まわりの固有振動数が加振力による振動と
共振しない程度まで高くなつていないので、メタ
ル打音による騒音を十分に低減することができな
い。これは、クランクプーリの場合にも当てはま
る。
したがつて、クランクプーリに最も近接する気
筒のピストンが上死点にある時にクランクプーリ
の上下方向の重量を単に軽減させても振動抑制効
果は不十分となる。
本考案は、上記の問題に着目し、クランクシヤ
フトの曲げ振動に起因するメタル打音を十分に低
減することができるクランクプーリを提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的に沿う本考案に係る内燃機関のクラン
クプーリは、クランクシヤフトの先端部に取付け
られる内燃機関のクランクプーリにおいて、該ク
ランクプーリに、局部的に重量を軽減する重量軽
減部を形成し、該重量軽減部を、前記クランクプ
ーリに最も近接する気筒のピストンが上死点に位
置する状態で該上死点位置からクランクシヤフト
の回転方向に10〜30°進んだ位置とクランクシヤ
フトの中心とを通る軸線上に配置し、該クランク
プーリの前記重量軽減部を除く他の部位を、周方
向で一様な重量分布とし、該クランクプーリに、
前記重量軽減部の配置方向と直交する方向の重量
が重量軽減部の配置方向の重量よりも大となるダ
ンパマスを有する曲げ振動低減用ダイナミツクダ
ンパを配置したものから成る。
〔作用〕
このように構成された内燃機関のクランクプー
リにおいては、クランクシヤフトの曲げ振動に最
も影響を与えるのは、クランクプーリに最も近い
位置にある気筒のピストンによる加振力である。
クランクプーリに形成される重量軽減部は、ク
ランクプーリに最も近接する気筒のピストンが上
死点に位置する状態で上死点からクランクシヤフ
トの回転方向に10〜30°進んだ位置とクランクシ
ヤフトの中心とを通る軸線上に配置されるので、
クランクプーリに最も近接する気筒のピストンに
よる加振圧が最大になる時には、ピストンの運動
方向とクランクシヤフトの軸方向とに直角となる
軸線まわりのクランクプーリの慣性モーメントは
最小となる。
そのため、加振力が最大になる瞬間にクランク
プーリのピストンの運動方向とクランクシヤフト
の軸線方向とに直角な軸まわりの固有振動数が高
くなり、加振力による振動の共振点を大きくずら
すことが可能となる。また、ダイナミツクダンパ
を付加することにより、2モードダンパとなり、
振動低減効果がさらに高められる。
したがつて、クランクシヤフトの曲げ振動が大
幅に抑制され、メタル打音による騒音の発生を低
減することができる。
〔実施例〕
以下に、本考案に係る内燃機関のクランクプー
リの望ましい実施例を、図面を参照して説明す
る。
第1図ないし第3図は、本考案の第1実施例を
示しており、とくに直列4気筒エンジンに適用し
た場合を示している。図において1はクランクシ
ヤフトであり、その一端にクランクプーリ2がセ
ツトボルト3により取付けられている。
クランクプーリ2は、クランクシヤフト1の先
端部からさらに先に延びる筒状部4aとそれから
直角に延びる底壁4bとを有するプーリハブ4
と、プーリハブ4の外周にダンパゴム6を介して
嵌着される1個のダンパマス5と、後述する曲げ
振動低減用ダイミツクダンパとから構成されてい
る。プーリハブ4の外周面の一部には周方向に延
びベルトが巻着される溝7が形成されている。ダ
ンパマス5とダンパゴム6とからなる捩り振動低
減用ダイナミツクダンパは、プーリハブ4の外周
部の小径部4cに位置しており、ダンパマス5の
外周面にもベルトが巻着される溝8が形成されて
いる。
プーリハブ4の底壁4bには、このプーリハブ
4の重量を軽減する重量軽減部としての軽減孔9
が穿設されている。軽減孔9は底壁4bを貫通す
る貫通穴であり、その平面形状は楕円形となつて
いる。軽減孔9は、周方向に2個配置されてお
り、各軽減孔9は、クランクプーリ2の中心を通
る軸線X上に位置している。この軽減孔9上を通
る軸線Xの方向は、クランクプーリ2に最も近接
する気筒(4気筒エンジンでは#1気筒)の燃焼
圧による加振力が最大になる時というのは、ピス
トン10が上死点にある時ではなく、上死点の10
〜30°程度以前であるので、軸線Xは、クランク
シヤフト1の中心Oとクランクピン1aの中心
O′とを通る軸線Bに対してθ度(たとえば10〜
30度)進んだ位置に設定されている。
したがつて、重量軽減部としての軽減孔9は、
#1気筒のピストン10が上死点に位置する状態
で上死点位置からクランクシヤフト1の回転方向
に10〜30°進んだ位置とクランクシヤフト1の中
心Oとを通る軸線X上に配置されている。クラン
クプーリ2の重量軽減部としての軽減孔9の部位
を除く他の部位は、周方向で一様な重量分布とな
つている。
プーリハブ4の筒状部4aの内側には、曲げ振
動低減用ダイナミツクダンパ12が配設されてい
る。ダイナミツクダンパ12は、略円筒状のダン
パマス13と弾性部材としてのゴム14とから構
成されており、ダンパマス13はゴム14を介し
て底壁4bと連結されている。ダンパマス13の
重量は、周方向に変化しており、プーリハブ4の
重量軽減部材の配置方向(X軸方向)と直交する
方向(W軸)の重量が重量軽減部の配置方向の重
量よりも大となつている。すなわち、ダンパマス
13はW軸方向のみが半径方向内方に突出した形
状となつている。
このダイナミツクダンパ12は、X方向、W方
向の曲げ共振周波数に合致されており、X軸まわ
りおよびW軸まわりのゴム14の弾性係数、ダン
パマス13の重量が適宜設定されている。
なお、図中、11はクランクプーリ2をクラン
クシヤフト1に固定する半月キーを示している。
つぎに、上述のクランクプーリにおける作用に
ついて説明する。
エンジン作動中クランクシヤフト1は回転して
おり、またクランクプーリ2の重量は周方向に変
化しているので、第3図において、Y軸(ピスト
ンの運動方向とクランクシヤフトの軸線Z方向と
直角な軸)まわりのクランクプーリ2の慣性モー
メントMの値は常に変化している。
クランクプーリ2の軽減孔9は、クランクプー
リ2に最も近接する#1気筒の燃焼圧による加振
力が最大となる瞬間にこの気筒のピストン10の
運動方向と一致する方向に配置されているため、
加振力が最大となる瞬間には、第3図のY軸まわ
りのクランクプーリ2の慣性モーメントMは最小
となる。これにより、加振力がほぼ最大になる瞬
間にはクランクプーリ2のY軸まわりの固有振動
数が高くなり、加振力による振動の共振点を大き
くずらすことが可能になる。
したがつて、クランクシヤフト1の曲げ振動が
大幅に抑制され、メタル打音に起因する騒音の発
生が十分に低減される。
また、クランクプーリ2には曲げ振動低減用ダ
イナミツクダンパ12が配設されているので、1
共振モードの曲げダンパよりも振動低減効果が高
くなる。すなわち、プーリハブ4の周方向の重量
を変化させることにより、曲げ振動レベルは、第
5図に示す従来の特性から第6図に示す特性に変
化し、さらにクランクプーリ2にダイナミツクダ
ンパ12を配設することにより、2モードダンパ
となり、第4図の特性Fに示すように、共振点で
の振動レベルの低減だけでなく、他の周波数帯に
おいても大幅に曲げ振動レベルを低減させること
ができる。
さらに、ダイナミツクダンパ12におけるダン
パマス13の重量分布をW軸方向に沿つて大とし
ているので、X軸まわりの固有振動数の低下を必
要最小限に止め、かつダンパマスとして必要な重
量が確保され、クランクプーリに形成された重量
軽減部9の効果を損なうことなく、ダンパマス1
3の効果が最大限に引き出される。
〔考案の効果〕
本考案に係る内燃機関のクランクプーリによれ
ば、クランクプーリに、局部的に重量を軽減する
重量軽減部を形成し、この重量軽減部を、クラン
クプーリに最も近接する気筒のピストンが上死点
に位置する状態で上死点位置からクランクシヤフ
トの回転方向に10〜30°進んだ位置とクランクシ
ヤフトの中心とを通る軸線上に配置し、このクラ
ンクプーリの重量軽減部を除く他の部位を、周方
向で一様な重量分布にしたので、加振力が最大と
なる回転位置では、クランクプーリにおけるピス
トンの運動方向とクランクシヤフトの軸方向とに
直角な軸線まわりの慣性モーメントを小さくする
ことが可能となる。
その結果、加振力による振動の共振点を大きく
ずらすことができ、クランクシヤフトの曲げ振動
に起因する騒音の発生を低減することができる。
また、クランクプーリには、ダンパマスを有す
る曲げ振動低減用ダイナミツクダンパを配置する
ようにしたので、さらにクランクシヤフトの曲げ
振動を抑制させることが可能となり、メタル打音
による騒音を大幅に低減させることができる。
さらに、ダンパマスは重量軽減部の配置方向と
直交する方向の重量が重量軽減部の重量よりも大
となるので、クランクプーリに形成された重量軽
減部の効果を損なうことなくダンパマスの効果を
最大限に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る内燃機関のク
ランクプーリの正面図、第2図は第1図の−
線に沿う断面図、第3図は第1図のクランクプー
リが取付けられたクランクシヤフトの斜視図、第
4図は第1図の装置における周波数と曲げ振動レ
ベルとの関係を示す特性図、第5図はプーリハブ
の重量を周方向で変化させた場合における周波数
と曲げ振動レベルとの関係を示す特性図、第6図
は従来のクランクプーリにおける周波数と曲げ振
動レベルとの関係を示す特性図、である。 1……クランクシヤフト、2……クランクプー
リ、4……プーリハブ、9……重量軽減部(軽減
孔)、10……クランクプーリに最も近接する気
筒のピストン、12……曲げ振動低減用ダイナミ
ツクダンパ、13……ダンパマス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランクシヤフトの先端部に取付けられる内燃
    機関のクランクプーリにおいて、該クランクプー
    リに、局部的に重量を軽減する重量軽減部を形成
    し、該重量軽減部を、前記クランクプーリに最も
    近接する気筒のピストンが上死点に位置する状態
    で該上死点位置からクランクシヤフトの回転方向
    に10〜30°進んだ位置とクランクシヤフトの中心
    とを通る軸線上に配置し、該クランクプーリの前
    記重量軽減部を除く他の部位を、周方向で一様な
    重量分布とし、該クランクプーリに、前記重量軽
    減部の配置方向と直交する方向の重量が重量軽減
    部の配置方向の重量よりも大となるダンパマスを
    有する曲げ振動低減用ダイナミツクダンパを配置
    したことを特徴とする内燃機関のクランクプー
    リ。
JP1987139366U 1987-09-14 1987-09-14 Expired - Lifetime JPH0539231Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58128546A (ja) * 1982-01-26 1983-08-01 Nissan Motor Co Ltd 直列4気筒エンジン用フライホイ−ル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0532678Y2 (ja) * 1985-12-06 1993-08-20
JPH0348436Y2 (ja) * 1985-12-20 1991-10-16

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JPS58128546A (ja) * 1982-01-26 1983-08-01 Nissan Motor Co Ltd 直列4気筒エンジン用フライホイ−ル

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JPS6445042U (ja) 1989-03-17

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