JPH0348436Y2 - - Google Patents

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JPH0348436Y2
JPH0348436Y2 JP1985195062U JP19506285U JPH0348436Y2 JP H0348436 Y2 JPH0348436 Y2 JP H0348436Y2 JP 1985195062 U JP1985195062 U JP 1985195062U JP 19506285 U JP19506285 U JP 19506285U JP H0348436 Y2 JPH0348436 Y2 JP H0348436Y2
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JP
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damper
crank pulley
crankshaft
axis
hub
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JP1985195062U
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内燃機関のクランクプーリの構造に
関し、とくに一つのダンパマスでねじり振動と曲
げ振動を抑制するようにしたダンパ付きクランク
プーリの構造に関する。
〔従来の技術〕
内燃機関のクランクシヤフトは、クランクジヤ
ーナルとクランクピンとをオフセツトさせ、それ
らをクランクアームで連結した屈曲構造を有して
おり、機関作動中にピストンからコネクテイング
ロツドを介して荷重を受け、ねじり力、曲げモー
メントが発生する。ピストンからの荷重は、機関
の各行程に伴なう荷重変動であるので、クランク
シヤフトにはねじり振動、曲げ振動が発生する。
ねじり振動、曲げ振動は別々の共振点を有する
が、いずれの振動も共振域に入つて大振幅を生じ
ることは、強度上、騒音上当然好ましいことでは
ない。
従来から、クランクシヤフトのねじり振動を抑
えるために、クランクプーリに弾性体を取付けた
構造(実開昭55−14139号公報)や、クランクプ
ーリをハブ部とプーリ部とに分割しその間に弾性
体を介装した構造(特開昭59−40060号公報)が
知られている。また、ねじり振動ともに曲げ振動
を抑制するために、クランクプーリの凹部内に弾
性体を介して環状のダンパマスを取付けた構造も
知られている(実開昭58−70554号公報)。たとえ
ば、第7図に示すように、クランクプーリ1の凹
部2内に、環状のダンパマス3を設け、ダンパゴ
ム4を介してクランクプーリ1のハブ部とダンパ
マス3を連結した構造である。
〔考案が解決しようとする問題点〕
第8図に示すように、クランクシヤフト5に
は、ねじり振動Aとともに曲げ振動Bが発生す
る。この曲げ振動は、とくに第8図に示す平面
力、すなわちNO、1気筒#1が上死点になる方
向でクランクシヤフト前端部で発生する。一般
に、クランクシヤフトのねじり振動と曲げ振動の
固有振動数をfT、fBとすると、両者は異なり、
通常では、fT>fBとなる。そのため、これらに
適合させるためには、クランクプーリに設けられ
るダンパの固有振動数も変なければならない。
ところが、第7図に示したような従来構造にお
いては、ダンパマス3とダンパゴム4とで決まる
ねじり方向の固有振動数fTと上下方向の固有振
動数fBは等しくなり、ダンパ特性をfT、fBのそ
れぞれにマツチングさせることはできないという
問題があつた。
本考案は、上記の問題点に着目し、固有振動数
をねじり方向と曲げ方向の両方向にそれぞれ目標
とする値にマツチングさせることができ、クラン
クシヤフトのねじり振動および曲げ振動をともに
低減することが可能なダンパ付きクランクプーリ
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的に沿う本考案のダンパ付きクランクプ
ーリ外側面側の凹部内に、環状のダンパマスを設
け、該ダンパマスの端面とクランクプーリのハブ
とをダンパゴムを介して連結したダンパ付きクラ
ンクプーリにおいて、前記ダンパゴムと連結され
るダンパマスのハブ側の端面を、機関の第1気筒
のピストンが上死点にある状態でクランクシヤフ
トの中心と第1の気筒のクランクピンの中心とを
結ぶ軸線と同一方向に延びる軸線上に位置しクラ
ンクシヤフト軸方向に突出する凸部を有し、かつ
前記同一方向から延びる軸線と平行な面を形成し
たものからなつている。
〔作用〕
このようなクランクプーリ構造においては、ダ
ンパマスのプーリハブ側の端面にクランクシヤフ
ト軸方向に突出する凸部が形成されるので、ねじ
り振動が発生した際、ダンパゴムはダンパマスの
凸部の側面に押され圧縮される。したがつて、ダ
ンパゴムは、ダンパマス側接着面、ハブ側接着面
間での剪断のみでなく圧縮も受けることになり、
ねじり方向の固有振動数が高められる。一方、機
関の第1気筒のピストンが上死点にある際には、
第1の気筒による上記のような圧縮は作用せず剪
断のみとなるので、曲げ方向の固有振動数は低く
抑えられる。
したがつて、一つのダンパマス、ダンパゴムで
ありながら固有振動数がねじり方向と曲げ方向
(上下方向)とに変更可能となり、それぞれ目標
とする値にマツチングされ、クランクシヤフトの
ねじり振動と曲げ振動がともに低減される。
〔実施例〕
以下に本考案の望ましい実施例を図面を参照し
て説明する。
第1図なし第4図は、本考案の第1実施例に係
るダンパ付きクランクプーリを示している。図に
おいて、11はクランクプーリ本体を示してお
り、12はそのハブ部を示している。クランクプ
ーリ11の外側側面(反クランクシヤフト側側
面)には、凹部13が形成されており、凹部13
内に環状のダンパマス14がクランクプーリ11
面と間隔をもつて設けられている。ダンパマス1
4は、このダンパマス14のハブ12側の端面1
4aとハブ12の側面との間に介装された環状の
ダンパゴム15により、クランクプーリ11に弾
性をもつて連結されている。
ダンパマス14のハブ12側の端面14aに
は、機関の第1気筒のピストンが上死点にある状
態でクランクシヤフトの中心(第8図のP1参照)
と第1の気筒のクランクピンの中心(第8図P2
参照)とを結ぶ軸線と同一方向に延びる軸線X
(第2図参照)上に位置し、クランクシヤフト軸
方向(軸心Y方向)に突出する凸部16が形成さ
れている。凸部16を有する端面14aは、軸線
Xと平行な面に形成されている。この凸部16
は、周方向で2個所形成されている。本実施例で
は、凸部16と14aとを接続する側面16a
は、なだらかに変化する曲面形状に形成されてい
るが、第5図および第6図に第2実施例を示すよ
うに、凸部17を直立する側面17aを有する段
付き形状に形成してもよい。
本実施例では、ハブ12のダンパマス14側に
は、軸線Xに平行に延びる2つの突起18が形成
されている。突起18はダンパマス14の環状の
両側に相当する位置に設けられている。この突起
18の断面形状は、第4図に示すように、滑らか
な波形に形成されている。
なお、ダンパゴム15の接着面は、接着面積を
増大させて接着力を向上させるよう、曲面に形成
されることが望ましい。
上記のように構成された実施例装置の作用につ
いて以下に説明する。
クランクシヤフトにねじり振動が発生すると、
クランクプーリ11とダンパマス14との間に相
対的なねじりが生じ、ダンパゴム15は、ハブ1
2側接着面とダンパマス14側接着面との間で剪
断を受けるが、同時に凸部16の側面16aによ
つて圧縮されるので、圧縮が作用する分ダンパ特
性としてのねじりバネ定数が高くなる。したがつ
て、ねじり方向の固有振動数fOTは高められる。
クランクシヤフトの曲げ方向でかつ第1気筒の
ピストンが上死点になる軸線X方向においては、
クランクシヤフトに曲げ振動が発生しても、凸部
16が設けられる端面14aは軸線Xと平行な面
に形成されているので、ダンパゴム15には側面
16によによる上記のような圧縮は発生せず、剪
断力のみが作用する。したがつて、曲げ振動の発
生しやすい軸線X方向のダンパマス14の固有振
動数fOBは、上記固有振動数fOTよりも低く抑え
られる。
固有振動数fOB、fOTは、ダンパゴム15の特
性を適当に選択することにより、設定されるが、
ダンパゴム15の選択に加え、凸部16の高さ等
を適切に設定することによつて、ダンパマス14
の上下、ねじり両方向の固有振動数自体とともに
両者の関係が任意に設定される。
また、本実施例においては、ハブ12側にも軸
線Xに平行に延びる突起18を設けたので、ねじ
り振動時、ダンパゴム15は凸部16と突起18
に挟まれた部分で効率よく圧縮され、ねじり方向
の固有振動数はさらに高められる。
さらに、第5図および第6図の第2実施例に示
したように、凸部17の側面を直立させれば、ダ
ンパゴム15の圧縮の効率はさらに高められ、両
固有振動数間に大きな差を持たせることも可能と
なる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案のダンパ付きクラ
ンクプーリによるときは、ダンパマスのハブ側の
端面を、機関の第1気筒のピストンが上死点にあ
る状態でクランクシヤフトの中心と第1の気筒の
クランクピンの中心とを結ぶ軸線と同一方向に延
びる軸線上に位置しクランクシヤフト軸方向に突
出する凸部を有し、かつ前記同一方向に延びる軸
線と平行な面に形成したので、ねじり方向の固有
振動数を高く、曲げ方向の固有振動数を低く設定
できる。
したがつて、両者の固有振動数をそれぞれを目
標とする値にマツチングさせることができ、一つ
のダンパ構造でクランクシヤフトのねじり振動と
曲げ振動をともに効率よく低減することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係るダンパ付き
クランクプーリの縦断面図、第2図は第1図の装
置のダンパマスの正面図、第3図は第2図の装置
の側面図、第4図は第1図の装置の−線に沿
う横断面図、第5図は本考案の第2実施例に係る
ダンパ付きクランクプーリのダンパマスの正面
図、第6図は第5図の装置の側面図、第7図は従
来のダンパ付きクランクプーリの縦断面図、第8
図はクランクシヤフトとクランクプーリとの関係
を示す概略構成図、である。 11……クランクプーリ、12……ハブ穴、1
3……凹部、14……ダンパマス、14a……ダ
ンパマスのハブ側の端面、15……ダンパゴム、
16,17……凸部、16a,17a……凸部の
側面、18……突起、X……軸線。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランクプーリ外側面側の凹部内に、環状のダ
    ンパマスを設け、該ダンパマスの端面とクランク
    プーリのハブとをダンパゴムを介して連結したダ
    ンパ付きクランクプーリにおいて、前記ダンパゴ
    ムと連結されるダンパマスのハブ側の端面を、機
    関の第1気筒のピストンが上死点にある状態でク
    ランクシヤフトの中心と第1の気筒のクランクピ
    ンの中心とを結ぶ軸線と同一方向に延びる軸線上
    に位置しクランクシヤフト軸方向に突出する凸部
    を有し、かつ前記同一方向に延びる軸線と平行な
    面に形成したことを特徴とするダンパ付きクラン
    クプーリ。
JP1985195062U 1985-12-20 1985-12-20 Expired JPH0348436Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985195062U JPH0348436Y2 (ja) 1985-12-20 1985-12-20

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985195062U JPH0348436Y2 (ja) 1985-12-20 1985-12-20

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Publication Number Publication Date
JPS62104060U JPS62104060U (ja) 1987-07-02
JPH0348436Y2 true JPH0348436Y2 (ja) 1991-10-16

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ID=31152606

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JP1985195062U Expired JPH0348436Y2 (ja) 1985-12-20 1985-12-20

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Families Citing this family (1)

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JPH0539231Y2 (ja) * 1987-09-14 1993-10-05

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JPS62104060U (ja) 1987-07-02

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