JPH0640984A - 2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法 - Google Patents
2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法Info
- Publication number
- JPH0640984A JPH0640984A JP21956492A JP21956492A JPH0640984A JP H0640984 A JPH0640984 A JP H0640984A JP 21956492 A JP21956492 A JP 21956492A JP 21956492 A JP21956492 A JP 21956492A JP H0640984 A JPH0640984 A JP H0640984A
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- ethanol
- halogenoethoxy
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 1,3−ジオキソランとエチレンと塩素又は
臭素とを反応させ、ハロゲノメチルエーテル化合物を製
造し、次にこのハロゲノメチルエーテル化合物を加水分
解することを特徴とする2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールの製造方法。 【効果】 従来公知の方法に比べて副生物が少ないの
で、不純物の極めて少ない高純度の2−(2´−ハロゲ
ノエトキシ)エタノールが高選択率で得られる。
臭素とを反応させ、ハロゲノメチルエーテル化合物を製
造し、次にこのハロゲノメチルエーテル化合物を加水分
解することを特徴とする2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールの製造方法。 【効果】 従来公知の方法に比べて副生物が少ないの
で、不純物の極めて少ない高純度の2−(2´−ハロゲ
ノエトキシ)エタノールが高選択率で得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農医薬の中間体として
有用な2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの新
規な製造法に関する。
有用な2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの新
規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールの製造方法として、 (1)ジエチレングリコールに塩化チオニール等を反応
させる方法 (2)ジエチレングリコールに塩化水素等を反応させる
方法 (3)エチレンハロヒドリンに特定の触媒の存在下、エ
チレンオキシドを反応させる方法。 等が知られている。
シ)エタノールの製造方法として、 (1)ジエチレングリコールに塩化チオニール等を反応
させる方法 (2)ジエチレングリコールに塩化水素等を反応させる
方法 (3)エチレンハロヒドリンに特定の触媒の存在下、エ
チレンオキシドを反応させる方法。 等が知られている。
【0003】しかしながら(1)及び(2)の方法は、
2個の水酸基のうち1個のみを選択的にハロゲン化する
のが困難であり、必然的に釜効率が悪くなるか又は、選
択率が悪く、副生物が多くなることが避けられなかっ
た。特に(2)の方法では、水、ジオキサン、エチレン
クロルヒドリン、ジクロロエチルエーテル或いはエチレ
ングリコールその他の数多くの副生物が多量に生成する
ので、高純度の2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノ
ールを製造することが困難であった。
2個の水酸基のうち1個のみを選択的にハロゲン化する
のが困難であり、必然的に釜効率が悪くなるか又は、選
択率が悪く、副生物が多くなることが避けられなかっ
た。特に(2)の方法では、水、ジオキサン、エチレン
クロルヒドリン、ジクロロエチルエーテル或いはエチレ
ングリコールその他の数多くの副生物が多量に生成する
ので、高純度の2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノ
ールを製造することが困難であった。
【0004】一方、(3)の方法を用いる先行例(工業
化学雑誌第64巻1192頁(1961年)参照)にあ
っては、触媒として硫酸が使用されるためか、目的物の
2−(2´−クロロエトキシ)エタノールの他にエチレ
ンクロルヒドリンに2分子以上のエチレンオキシドが付
加した化合物、即ちポリエチレングリコールの末端の1
個が塩素置換された化合物が多量に副生するばかりでな
く、多量のエチレングリコール及びジエチレングリコー
ルの副生を伴う。これらの副生物のうち特にエチレング
リコールは目的物との蒸留分離が極めて困難であり、高
純度の2−(2´−クロロエトキシ)エタノールを得る
には有利な方法とは言い難い。
化学雑誌第64巻1192頁(1961年)参照)にあ
っては、触媒として硫酸が使用されるためか、目的物の
2−(2´−クロロエトキシ)エタノールの他にエチレ
ンクロルヒドリンに2分子以上のエチレンオキシドが付
加した化合物、即ちポリエチレングリコールの末端の1
個が塩素置換された化合物が多量に副生するばかりでな
く、多量のエチレングリコール及びジエチレングリコー
ルの副生を伴う。これらの副生物のうち特にエチレング
リコールは目的物との蒸留分離が極めて困難であり、高
純度の2−(2´−クロロエトキシ)エタノールを得る
には有利な方法とは言い難い。
【0005】同様に(3)の方法で、触媒としてモリブ
デン酸化合物類又はタングステン酸化合物類を用いる例
(公開特許公報 昭59−67235号参照)でも、ポ
リエチレングリコールの末端塩素化物の副生を抑制する
ことが出来ず又、目的とする2−(2´−クロロエトキ
シ)エタノールとの蒸留分離が極めて困難なエチレング
リコールの副生を依然として抑えることが出来ず、高純
度の2−(2´−クロロエトキシ)エタノールを選択性
良く製造することは困難であった。
デン酸化合物類又はタングステン酸化合物類を用いる例
(公開特許公報 昭59−67235号参照)でも、ポ
リエチレングリコールの末端塩素化物の副生を抑制する
ことが出来ず又、目的とする2−(2´−クロロエトキ
シ)エタノールとの蒸留分離が極めて困難なエチレング
リコールの副生を依然として抑えることが出来ず、高純
度の2−(2´−クロロエトキシ)エタノールを選択性
良く製造することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、効率よく、
高純度の2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールを
製造することを課題とする。
高純度の2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールを
製造することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は1,3−ジオキ
ソランとエチレンと塩素又は臭素とを反応させ、次いで
該反応生成物を水と反応させることを特徴とする2−
(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法であ
る。
ソランとエチレンと塩素又は臭素とを反応させ、次いで
該反応生成物を水と反応させることを特徴とする2−
(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法であ
る。
【0008】
【作用】本発明を塩素の場合を例に反応式で示すと下記
の化1で表される。
の化1で表される。
【0009】
【化1】
【0010】本発明の方法をさらに詳しく説明すると、
密閉型または開放型反応器に1,3−ジオキソラン及び
要すれば溶剤を仕込み、反応温度−20℃〜100℃、
好ましくは0℃〜50℃でエチレンと塩素または臭素を
フィードして反応させる。反応生成液から副生1,2−
ジクロロエタンおよび原料1,3−ジオキソランを蒸留
または抽出等の操作で除去回収する。次いで残液である
クロロメチルエーテル化合物に対して1〜10倍モル、
好ましくは2〜5倍モルの水と0℃〜150℃、好まし
くは20℃〜80℃で反応させることにより塩化水素、
ホルムアルデヒドとともに2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールが生成する。この反応生成液を蒸留精製
する事によって、目的とする高純度の2−(2´−ハロ
ゲノエトキシ)エタノールを高収率で得ることができ
る。
密閉型または開放型反応器に1,3−ジオキソラン及び
要すれば溶剤を仕込み、反応温度−20℃〜100℃、
好ましくは0℃〜50℃でエチレンと塩素または臭素を
フィードして反応させる。反応生成液から副生1,2−
ジクロロエタンおよび原料1,3−ジオキソランを蒸留
または抽出等の操作で除去回収する。次いで残液である
クロロメチルエーテル化合物に対して1〜10倍モル、
好ましくは2〜5倍モルの水と0℃〜150℃、好まし
くは20℃〜80℃で反応させることにより塩化水素、
ホルムアルデヒドとともに2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールが生成する。この反応生成液を蒸留精製
する事によって、目的とする高純度の2−(2´−ハロ
ゲノエトキシ)エタノールを高収率で得ることができ
る。
【0011】製造原料のうち、1,3−ジオキソランは
例えばエチレングリコールとホルムアルデヒドの反応に
より容易に得ることができる(新実験化学講座、14、
IV、2136頁)。1,3−ジオキソランは単独で用い
ても、あるいは溶剤に希釈して用いてもよい。この場合
用いられる溶剤は反応に直接関与しないものであれば特
に制限はなく、例えば飽和鎖状炭化水素、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素等があげられ、特に用いられる
エチレンに対応した1,2−ジクロロエタン及び1,2
−ジブロモエタンが有利に用いられる。
例えばエチレングリコールとホルムアルデヒドの反応に
より容易に得ることができる(新実験化学講座、14、
IV、2136頁)。1,3−ジオキソランは単独で用い
ても、あるいは溶剤に希釈して用いてもよい。この場合
用いられる溶剤は反応に直接関与しないものであれば特
に制限はなく、例えば飽和鎖状炭化水素、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素等があげられ、特に用いられる
エチレンに対応した1,2−ジクロロエタン及び1,2
−ジブロモエタンが有利に用いられる。
【0012】本発明で、エチレンと塩素または臭素の使
用割合に特に限定はないが、普通には等モル近辺で使用
される。又、1,3−ジオキソランに対するエチレンと
塩素または臭素の使用割合も特に限定はないが、1,3
−ジオキソランが全量消費されるまでエチレンと塩素ま
たは臭素の供給を行うと、1,2−ジクロロエタンまた
は1,2−ジブロモエタンの副生量が多くなり、一方あ
まり未反応の1,3−ジオキソランが多いと釜効率が悪
くなるので、実用的な1,3−ジオキソランの転化率は
ほぼ40〜90%の範囲である。
用割合に特に限定はないが、普通には等モル近辺で使用
される。又、1,3−ジオキソランに対するエチレンと
塩素または臭素の使用割合も特に限定はないが、1,3
−ジオキソランが全量消費されるまでエチレンと塩素ま
たは臭素の供給を行うと、1,2−ジクロロエタンまた
は1,2−ジブロモエタンの副生量が多くなり、一方あ
まり未反応の1,3−ジオキソランが多いと釜効率が悪
くなるので、実用的な1,3−ジオキソランの転化率は
ほぼ40〜90%の範囲である。
【0013】
【実施例】以下実施例によって本発明を説明するが、何
らこれらに限定されるものではない。 実施例 1 1,3−ジオキソラン111g(1.50モル)をガラ
ス製反応器に入れ、攪拌下10〜15℃に保ち、5時間
かけてエチレン60g(2.1モル)と塩素150g
(2.1モル)をフィードして反応させた。反応混合物
を蒸留して未反応1,3−ジオキソラン22.0gと副
生1,2−ジクロロエタン79gを回収した。次いで、
残液に水80gを加え40〜50℃で30分間攪拌し
た。この反応液を蒸留すると水、次に2−(2´−クロ
ロエトキシ)エタノール125gが得られた。ガスクロ
マトグラフィー分析により純度は99.7%であり、反
応した1,3−ジオキソランに対する収率は83%であ
った。
らこれらに限定されるものではない。 実施例 1 1,3−ジオキソラン111g(1.50モル)をガラ
ス製反応器に入れ、攪拌下10〜15℃に保ち、5時間
かけてエチレン60g(2.1モル)と塩素150g
(2.1モル)をフィードして反応させた。反応混合物
を蒸留して未反応1,3−ジオキソラン22.0gと副
生1,2−ジクロロエタン79gを回収した。次いで、
残液に水80gを加え40〜50℃で30分間攪拌し
た。この反応液を蒸留すると水、次に2−(2´−クロ
ロエトキシ)エタノール125gが得られた。ガスクロ
マトグラフィー分析により純度は99.7%であり、反
応した1,3−ジオキソランに対する収率は83%であ
った。
【0014】
【発明の効果】本発明の製造法に基づく実施例1から明
らかなように、本発明の方法を用いることにより、簡単
な操作で不純物の少ない高純度の2−(2´−ハロゲノ
エトキシ)エタノールが、高選択率で得られる。
らかなように、本発明の方法を用いることにより、簡単
な操作で不純物の少ない高純度の2−(2´−ハロゲノ
エトキシ)エタノールが、高選択率で得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 1,3−ジオキソランとエチレンと塩素
又は臭素とを反応させ、次いで該反応生成物を水と反応
させることを特徴とする2−(2´−ハロゲノエトキ
シ)エタノールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21956492A JPH0640984A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21956492A JPH0640984A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0640984A true JPH0640984A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16737492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21956492A Pending JPH0640984A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | 2−(2´−ハロゲノエトキシ)エタノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640984A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8105741B2 (en) | 2007-03-28 | 2012-01-31 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for manufacturing toner, and electrophotographic toner manufactured by the method |
-
1992
- 1992-07-28 JP JP21956492A patent/JPH0640984A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8105741B2 (en) | 2007-03-28 | 2012-01-31 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for manufacturing toner, and electrophotographic toner manufactured by the method |
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