JPH0640798Y2 - 扉錠の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は扉錠の取付構造に関する。

＜従来技術及び考案が解決しようとする課題＞ 従来、錠箱に相対して設けた一対のドアーノブの一方に
取付けた連動板を、錠箱内のラッチボルト作動用回動板
に形成した孔に挿通し、ドアーノブの回動にてラッチボ
ルトを作動させるようにした種々の扉錠が開発され使用
されている。

この既設の扉錠を故障等の理由により取替える必要が生
じた場合、同じ型式のものであれば、問題はないが、型
式，製造元等が異なる場合、連動板の形状が相違し、連
動板が錠箱の回動板の孔に対して幅広で挿通できなかっ
たり、あるいは挿通できるが幅狭すぎて取付けが不安定
となり、ラッチボルトを作動させることができない場合
があった。そのためドアーノブのみならず、錠箱も新し
いものと交換しなければならないという弊害があった。

この考案は、型式，製造元等が異なる場合であっても扉
等に埋め込んだ錠箱を取替えることなく、ドアーノブの
みを新しいものと交換し得るようにした取付け容易な扉
錠の取付構造を提供しようとしている。

＜課題を解決するための手段＞ 上記課題を解決するためのこの考案の扉錠の取付構造
は、ドアーノブに取付けられている連動板に、連動板挿
通用の孔を有するとともに上記錠箱内の回動板の孔に装
着可能な補助板を、抜き取り可能に挿通させている点に
存する。

＜作用＞ 上記構成からなるこの考案によれば、補助板を錠箱の回
動板の孔に装着し、この補助板にドアーノブの連動板を
挿通することにより、ドアーノブを回動させて錠箱のラ
ッチボルトを作動させることができる。

即ち、市版の扉錠の回動板の孔に装着可能な補助板を用
意しておくことにより、型式，製造元等が異なる場合で
あっても、ドアーノブにて既設の錠箱のラッチボルトを
作動させることができる。

＜実施例＞ 以下にこの考案の実施例について図を参照しながら詳述
する。

第１図は、ドアーノブの分解斜視図であり、同図におい
て、（40）は扉本体（50）に取り付けられた既設の錠箱
を示しており、従来から使用されている錠箱と同様のも
のであって、その内部にラッチボルト（41）を作動させ
る円板状の回動板（42）が配設されている。

回動板（42）には、中心部にデッドボルト（45）を作動
させる角芯（23）挿通用の中心孔（43）、および周方向
に連動板（24）挿通用の弧状の細長貫通孔（44）が穿設
形成されている（第２図参照）。

（10）（20）は、錠箱（40）の前後に相対して設けた内
外のドアーノブである。

内ドアーノブ（10）の丸座（11）には、丸座（11）を取
付けネジ（13）にて錠箱（40）に取付け固定する取付ね
じ孔（12）が形成されている。

（21）は、外ドアーノブ（20）の取付座であって、上記
丸座（11）と向き合う取付座（21）の面側には、ねじ筒
体（22）が取付けられている。

このねじ筒体（22）は、その先端側（22a）が前記取付
ねじ（13）用にねじがきられている。

また、角芯（23）の上面を蔽うようにして、外ドアーノ
ブ（20）に断面弧状の連動板（24）が取付固定されてい
る。

（30）は補助板であって、上記回動板（42）の弧状に湾
曲形成された細長貫通孔（44）に装着可能なように断面
弧状に形成してある（第３図参照）。

補助板（30）にあって、（33）は回動板（42）の細長貫
通孔（44）に挿通する舌片であって、外ドアーノブ（2
0）の連動板（24）挿通用の孔（32）をはさんで両側に
１対形成されている。また（31）はストッパ部であっ
て、回動板（42）の細長貫通孔（44）よりやや大きく形
成してあり、このストッパ部（31）と上記舌片（33）の
先端外方側に形成されている突起部（34）とにより、錠
箱（40）の回動板（42）を挾装し、補助板（30）を孔
（44）に装着できるようにしてある（第４図および第５
図参照）。

次に、上記扉錠の取り換え方法について説明すると、 先ず、扉（50）本体に取り付けられている既設の故障等
した古いドアーノブを取外す。

次に、錠箱（40）の回動板（42）の細長貫通孔（44）に
合致する補助板（30）を選択し、装着する。

そして、細長貫通孔（44）に装着したこの補助板（30）
の孔（32）に、外ドアーノブ（20）の連動板（24）を挿
通するとともに取付座（21）のねじ筒体（22）を、錠箱
（40）に貫通形成してある取付孔（46）に挿入する。

さらに、ねじ筒体（22）を取付けねじ（13）と螺合させ
て、外ドアーノブ（20）を丸座（11）とともに錠箱（4
0）に固定させる。

なお、上記実施例にあっては、外ドアーノブ（20）に断
面弧状の連動板（24）を取付固定したものを示したが、
ドアーノブに固定することなく、着脱自在としたものに
あっても実施できる。また連動板等を内ドアーノブに取
付けて実施することもできる。その他この考案の要旨を
変更しない範囲で種々の設計変更を施すことができる。

＜考案の効果＞ 以上の如く構成されたこの考案の扉錠の取付構造によれ
ば、補助板を錠箱の回動板の孔に装着し、この補助板に
ドアーノブの連動板を挿通することにより、ドアーノブ
を回動させて錠箱のラッチボルトを作動させることがで
きる。

即ち、市版の扉錠の錠箱の回動板の孔に装着可能な補助
板を用い、装着することにより、ドアーノブの連動板が
回動板の孔に合致しない場合であっても、ドアーノブに
て既設の錠箱のラッチボルトを確実，良好に作動させる
ことができる。したがって、この考案の扉錠の取付構造
によれば、扉錠を故障等の理由により取替える必要が生
じた場合であっても、扉等に埋め込んだ錠箱はそのまま
にしてドアーノブのみを新しいものと交換するだけでよ
く、取付け容易なものとなる等従来にない種々の実用的
効果を奏するものとなる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示すものであり、第１図は扉錠
の分解斜視図、第２図は部分拡大斜視図、第３図は連動
板の拡大正面図、第４図は装着時の拡大斜視図、第５図
は前図の平面図である。 （10）（20）……ドアーノブ、 （24）……連動板、 （30）……補助板、 （32）……連動板挿通用の孔、 （40）……錠箱、 （41）……ラッチボルト、 （42）……回動板、 （44）……補助板挿通用の孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】錠箱に相対して設けた一対のドアーノブの
   一方に取付けた連動板を、錠箱のラッチボルト作動用回
   動板に形成した孔に挿通し、ドアーノブの回動にて上記
   ラッチボルトを作動させる扉錠の取付構造において、ド
   アーノブに取付けた連動板に、連動板挿通用の孔を有す
   るとともに上記錠箱の回動板の孔に装着可能な補助板
   を、抜き取り可能に挿通させていることを特徴とする扉
   錠の取付構造。