JPH0639463Y2 - 発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレーム - Google Patents

発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレーム

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JPH0639463Y2
JPH0639463Y2 JP1987155339U JP15533987U JPH0639463Y2 JP H0639463 Y2 JPH0639463 Y2 JP H0639463Y2 JP 1987155339 U JP1987155339 U JP 1987155339U JP 15533987 U JP15533987 U JP 15533987U JP H0639463 Y2 JPH0639463 Y2 JP H0639463Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、発光ダイオード素子を樹脂材料によって封
止成形するためのリードフレームの改良に係り、特に、
該リードフレームにおける外部リードの表面に樹脂バリ
(フラッシュ)が付着するのを防止するものに関する。
(従来の技術) 発光ダイオード素子を樹脂材料によって封止成形するた
めの装置として、従来より、トランスファ樹脂封止装置
が用いられている。
この装置は、通常、固定上型と、該上型に対設した可動
下型と、該下型を上型に対して往復摺動させる往復摺動
機構と、両型のいずれか一方側に配置した樹脂材料供給
用のポットと、該ポットに嵌装させる樹脂材料加圧用の
プランジャーと、該プランジャーを往復摺動させるプラ
ンジャー往復摺動機構と、両型のP.L(パーティングラ
イン)面に対設したキャビティと、該キャビティとポッ
トとを連通させた溶融樹脂材料の移送用通路等から構成
されている。
また、この装置による発光ダイオード素子の樹脂封止成
形は、上記ポット内に供給された樹脂材料を所定温度に
加熱することにより溶融化し、且つ、この溶融樹脂材料
をプランジャーの加圧力を利用して、その移送用通路か
ら両型のキャビティ内に加圧注入することにより、該キ
ャビティ内に嵌装セットしたリードフレーム上の発光ダ
イオード素子を樹脂封止させるものである。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、発光ダイオード素子を樹脂材料によって封止
成形する場合においては、一般的に次のような樹脂成形
上の問題がある。
即ち、この樹脂封止成形においては、製品の性質上、透
明な樹脂材料が使用されているが、この透明樹脂材料に
は各種の充填材が含まれていないため粘度が非常に小さ
く、また、この樹脂材料にはリードフレームとの密着性
が高いものが用いられている。
このため、キャビティ内に注入された溶融樹脂材料は、
プランジャーの加圧力を受けていることとも相俟って、
該溶融樹脂材料の一部がキャビティの外部に流出し易い
傾向にある。キャビティから流出した溶融樹脂材料は、
上下両型のP.L面や該P.L面に嵌合セットされたリードフ
レームにおける外部リードの表面に付着して該面に樹脂
バリを形成することになる。従って、両型のP.L面や外
部リード表面の樹脂バリ除去作業に手数を要して生産性
を低下させるという問題がある。
特に、外部リードの表面に樹脂バリが付着した場合は、
該リードに対する表面処理、例えば、半田メッキ処理が
不完全または不能となってその品質が著しく低下するた
め、樹脂封止後において、該リード表面の樹脂バリを人
為的に、或は、専用の除去装置を用いて除去している現
状である。
本考案は、キャビティから流出した溶融樹脂材料が外部
リードの表面に付着して該リードの表面に樹脂バリ(フ
ラッシュ)が形成されるのを効率よく防止することによ
り、上述したような従来の問題点を確実に解消すること
ができる発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレー
ムを提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案に係る発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフ
レームは、サイドフレーム(1)と、該サイドフレーム
に連結させた外部リード(2)と、該外部リード間を連
結させたタイバー(3・6)とを備えた発光ダイオード
素子(11)の樹脂封止用リードフレームにおいて、上記
タイバー(3・6)に上記サイドフレーム(1)方向の
延長片(4・8)を連続して一体に形成し、且つ、該延
長片にエアベント用の溝部(5・9)を形成して構成し
たことを特徴とするものである。
(作用) 本考案の構成によれば、キャビティ(15・16)内に残溜
しているエアーは、該キャビティ内への溶融樹脂材料注
入時において、タイバー(3・6)に形成した延長片
(4・8)のエアベント用溝部(5・9)を通して外部
に排出されることになる。また、上記キャビティ(15・
16)内からのエアー排出と同時的に溶融樹脂材料の一部
が該キャビティの外部に流出することになるが、その流
出した溶融樹脂材料(192)を上記した延長片のエアベン
ト用溝部(5・9)内に積極的に流入させることができ
る。しかも、その溶融樹脂材料(192)は、延長片のエア
ベント用溝部(5・9)内に流入して固化形成されるた
め、外部リード(2)側への流出が阻止されることにな
り、従って、該リード表面への樹脂バリ形成を効率よ
く、且つ、確実に防止することができるものである。
(実施例) 次に、本考案を実施例図に基づいて説明する。
第1図及び第2図には、本考案に係る発光ダイオード素
子の樹脂封止用リードフレームの要部とその樹脂封止装
置の概略が示されている。
上記リードフレームは、長尺状のサイドフレーム1と、
該サイドフレーム1に直交状に連結させた所要複数本の
外部リード2と、該各外部リード2間を夫々連結させた
タイバーとを備えている。
また、左右一対の外部リード2・2は一組の製品部分を
構成するが、これら左右一対の外部リード2・2間に連
結されるタイバー3には、適宜長さの延長片4がサイド
フレーム1の方向へ連続して一体に形成されている。更
に、上記延長片4の表裏両面若しくはそのいずれか一面
(図例においては、その裏面)には、所要の断面形状か
ら成るサイドフレーム方向へのエアベント用溝部5が形
成されている。
また、隣接する各製品部分の外部リード2間に連結され
るタイバー6と、上記サイドフレーム1との間には、該
両者を連結させた保形用の補助タイバー7が設けられて
いる。また、上記タイバー6と補助タイバー7との接続
部には、適宜長さの延長片8が設けられており、且つ、
該延長片8は上記サイドフレーム1の方向へ連続して一
体に形成されている。更に、上記延長片8の表裏両面若
しくはそのいずれか一面(図例においては、その裏面)
には、所要の断面形状から成るサイドフレーム方向への
エアベント用溝部9が形成されている。なお、図中の符
号10はセット用具におけるセットピン(図示なし)との
係合孔、同11は各製品部分の樹脂封止範囲における一方
の外部リード2に装着された発光ダイオード素子、同12
は該発光ダイオード素子11と他方の外部リード2とを電
気的に接続させたリード線を夫々示している。
また、上記した延長片8は、図例においては、補助タイ
バー7の一部を構成すると共に、該補助タイバー7より
も広幅に形成されている場合を示しているが、例えば、
製品の取り数を増加する等の目的で、各製品部分間の間
隔を狭く設定する必要があるときには、その設定幅の若
しくは通常幅の補助タイバー自体の表面に、上述した延
長片のエアベント用溝部(5・9)と同様のエアベント
用溝部を形成してもよい。
次に、上記した発光ダイオード素子の樹脂封止装置例に
ついて説明する。
この封止装置には、固定上型13と、該上型に対設した可
動下型14と、該両型(13・14)のP.L面に対設したキャ
ビティ15・16と、該キャビティ内に溶融樹脂材料を移送
するためのランナ171及びゲート172から成る移送通路17
と、上記キャビティ15・16及び通路17内の樹脂成形体を
押し出すためのエジェクター機構18が備えられている。
なお、上記したキャビティのいずれか一方側には(図例
においては、下型キャビティ16)、該キャビティにて成
形される樹脂成形体の表面にレンズ用突部を形成するた
めの凹曲面部161が設けられている。
また、該封止装置には、可動下型14を固定上型13に対し
て上下往復摺動させる下型の往復摺動機構と、該両型
(13・14)のいずれか一方側に配置した樹脂材料供給用
のポットと、該ポットに嵌装させる樹脂材料加圧用のプ
ランジャーと、該プランジャーを上下往復摺動させるプ
ランジャーの往復摺動機構等(図示なし)が備えられて
いる。
次に、この樹脂封止装置を用いた発光ダイオード素子11
の樹脂封止成形について説明する。
まず、樹脂成形に先立ち、予め、下型14を下動させて両
型(13・14)の型開きを行う。
次に、下型14の上面における所定位置に発光ダイオード
素子11を装着したリードフレームをセットする。
次に、下型14を上動させて両型(13・14)の型締めを行
うと共に、ポット内への樹脂材料供給を行う。なお、こ
の型締時においては、上記したリードフレーム上の発光
ダイオード素子11は該両型のキャビティ(15・16)内に
嵌合されている。
次に、上記ポット内の樹脂材料を加熱溶融化すると共
に、プランジャーによって加圧すると、該溶融樹脂材料
はランナ171及びゲート172から成る移送通路17を通して
上記キャビティ(15・16)内に加圧注入されるため、該
キャビティ内に嵌合された発光ダイオード素子11は注入
充填された上記樹脂材料によって封止成形されることに
なる。
上記した樹脂封止成形後において、下型14を再び元位置
まで下動させて両型(13・14)の型開きを行う。なお、
このとき、発光ダイオード素子11の樹脂封止成形体とリ
ードフレーム及び通路17内の樹脂成形体は、上下のエジ
ェクター機構18による突出作用によって両型キャビティ
(15・16)の外部に突き出されることになる。
なお、発光ダイオード素子11は両型キャビティ(15・1
6)の形状に対応した樹脂成形体19内に封止されるが、
リードフレーム上に装着した素子11の位置と対応する樹
脂成形体19の表面には、下型キャビティの凹曲面部161
にて成形されたレンズ部191が形成されることになる。
ところで、前述したように、この樹脂封止成形に使用さ
れる透明樹脂材料は粘度が非常に小さいため、両型キャ
ビティ(15・16)内の残溜エアーを外部に排出する際
に、このキャビティ内に注入された溶融樹脂材料の一部
も該キャビティの外部に流出して、第3図に示すよう
に、両型のP.L面に対応する樹脂成形体19の表面部やリ
ードフレームのタイバー(3・6)側に付着することに
なる。
しかしながら、上記した実施例の構成によるときは、両
型キャビティ(15・16)内の残溜エアーはタイバー(3
・6)における延長片(4・8)に形成したエアベント
用溝部(5・9)を通して外部に排出されることにな
る。
また、キャビティ(15・16)内からのエアー排出と同時
的に溶融樹脂材料の一部が該キャビティの外部に流出す
ることになる。
しかし、その流出した溶融樹脂材料(192)は上記エアベ
ント用溝部(5・9)内に積極的に流入することになる
と共に、該溝部内にて固化形成されることになる。この
ため、上記流出樹脂材料(192)が樹脂成形体19の表面部
やリードフレームのタイバー(3・6)側に付着して固
化形成される全体量が著しく軽減されると共に、該流出
樹脂材料(192)が外部リード2側に流出するのを確実に
防止することができるので、結局、該外部リード表面へ
の樹脂バリ形成をも効率よく、且つ、確実に防止するこ
とができるものである。
なお、上記延長片(4・8)が形成されているタイバー
(3・6)、及び、保形用補助タイバー7の夫々は次の
切断除去工程によって取り除かれるので、これらに付着
した樹脂バリ(流出樹脂材料192)も同時に切断除去さ
れる。従って、少なくとも、その外部リード表面に対す
る樹脂バリ除去に要する手数を省略することができるも
のである。
(考案の効果) 本考案の構成によれば、キャビティ内に残溜しているエ
アーを該キャビティの外部に排出すると同時的に、該キ
ャビティの外部に流出した溶融樹脂材料を、タイバーの
延長片に形成したエアベント用溝部内に積極的に流入さ
せると共に、該流入樹脂材料を上記エアベント用溝部内
にて固化形成させることができる。
従って、本考案の構成によるときは、キャビティから流
出した溶融樹脂材料が外部リードの表面に付着して該外
部リードの表面に樹脂バリが形成されるといった従来の
問題点を効率よく、且つ、確実に防止することができる
発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレームを提供
できる優れた実用的な効果を奏するものである。
また、このため、外部リードの表面に付着した樹脂バリ
の除去作業を省略化し得て生産性の向上を図ることがで
きると共に、外部リードに対する表面処理を確実に行う
ことができるから、この種製品の品質向上を図ることが
でき、更には、専用の樹脂バリ除去装置を備える必要が
なく極めて経済的である等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレー
ムの要部を示す裏面図であり、第2図は該リードフレー
ムと樹脂封止装置の要部を示す縦断側面図であり、第3
図は樹脂封止成形後における該リードフレームの要部拡
大裏面図であり、第4図は第3図のIV-IV線における端
面図である。 (符号の説明) 1……サイドフレーム 2……外部リード 3……タイバー 4……延長片 5……エアベント用溝部 6……タイバー 7……補助タイバー 8……延長片 9……エアベント用溝部 10……係合孔 11……発光ダイオード素子 12……リード線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイドフレームと、該サイドフレームに連
    結させた外部リードと、該外部リード間を連結させたタ
    イバーとを備えた発光ダイオード素子の樹脂封止用リー
    ドフレームにおいて、上記タイバーに上記サイドフレー
    ム方向の延長片を連続して一体に形成し、且つ、該延長
    片にエアベント用の溝部を形成して構成したことを特徴
    とする発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレー
    ム。
JP1987155339U 1987-10-09 1987-10-09 発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレーム Expired - Lifetime JPH0639463Y2 (ja)

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JP1987155339U JPH0639463Y2 (ja) 1987-10-09 1987-10-09 発光ダイオード素子の樹脂封止用リードフレーム

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JPH0160559U JPH0160559U (ja) 1989-04-17
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