JP2575718B2 - 半導体素子の樹脂封止成形方法とその成形用金型装置及びその方法に用いられるリ−ドフレ−ム - Google Patents

半導体素子の樹脂封止成形方法とその成形用金型装置及びその方法に用いられるリ−ドフレ−ム

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JP2575718B2 JP16634487A JP16634487A JP2575718B2 JP 2575718 B2 JP2575718 B2 JP 2575718B2 JP 16634487 A JP16634487 A JP 16634487A JP 16634487 A JP16634487 A JP 16634487A JP 2575718 B2 JP2575718 B2 JP 2575718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、半導体素子を樹脂材料によって封止成形
する技術産業の分野において利用されるものである。
(従来の技術) 半導体素子を樹脂材料によって封止成形するための樹
脂封止成形用金型装置としてマルチポット・プランジャ
ー構造を採用したものが知られている。
この樹脂封止成形用金型装置には、例えば、第6図及
び第7図に示すように、固定上型1と、該上型1に対向
して配置した可動下型2と、該両型(1・2)のいずれ
か一方側(上型1)に配設した所要複数個の樹脂材料供
給用ポット3及び樹脂材料加圧用のプランジャー4と、
該両型のP.L(パーティングライン)面に対設した所要
数のキャビティ5と、上記各ポット3と所定キャビティ
5との間を連通させる溶融樹脂材料の移送用通路6とが
備えられている。
この装置による半導体素子の樹脂封止成形は、まず、
両型(1・2)を型開きし、次に、その下型のP.L面に
設けたリードフレーム嵌装用溝部7に半導体素子8を取
り付けたリードフレーム9を嵌装すると共にその半導体
素子8をキャビティ5部に嵌合セットし、次に、この状
態で両型(1・2)の型締めを行い、次に、ポット3内
に樹脂材料10を供給し、次に、該樹脂材料10を所要温度
に加熱すると共にプランジャー4にて加圧して溶融化
し、この溶融樹脂材料をその移送用通路6を通して両型
(1・2)上下のキャビティ5内に加圧注入して、該注
入樹脂材料により上記キャビティ5内に嵌合セットした
リードフレーム上の半導体素子8を樹脂成形体10a内に
封止成形するものである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、ポット3内の溶融樹脂材料を上下にキャビ
ティ5内に加圧移送する場合において、その溶融樹脂材
料が両型の(1・2)のP.L面間に浸入して該両側の型
面に樹脂バリが付着し且つ固化形成されたり、リードフ
レームの表面に樹脂バリが付着形成されるという樹脂成
形上の一般的な問題がある。この樹脂バリは、例えば、
次の樹脂成形時において両型(1・2)の型締不良の要
因となるため、各樹脂成形工程毎に両型(1・2)のP.
L面をクリーニングして該樹脂バリを完全に除去しなけ
ればならない。
また、特に、発光ダイオード素子の樹脂封止成形等に
おいてはその樹脂材料中に充填剤を含まないエポキシレ
ジン等の透明樹脂材料が使用されるが、この透明樹脂材
料は、その性質上、粘性が少なく、しかも両型(1・
2)の型面やリードフレーム9の表面に対しては密着性
が高い。従って、該樹脂材料を使用するときは、両型面
やリードフレーム表面への樹脂バリの付着量が多く、ま
た、その密着度合が高いので、上記した両型面のクリー
ニング作業やリードフレーム表面からの樹脂バリの除去
作業が極めて困難となって手数を要するため、全体的な
生産性が低下し、或は、製品の品質が低下するといった
弊害がみられる。
本発明は、上述したような従来の問題点に対処して、
両型面への樹脂バリ付着量の低減化と、リードフレーム
の表面に対する樹脂バリの付着防止を図ることにより、
全体的な生産性を向上すると共に、この種の製品の品質
向上を図ることを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 上述した従来の問題点に対処するための本発明に係る
半導体素子の樹脂封止成形方法は、金型ポット内に供給
した樹脂材料を加熱且つ加圧して溶融化すると共に、こ
の溶融樹脂材料をその移送用通路を通して固定型及び可
動型のP.L面に配設される樹脂成形用キャビティ内に注
入して、該注入樹脂材料により上記キャビティ内に嵌合
セットしたリードフレーム上の半導体素子を樹脂封止成
形する方法において、上記ポット部分及び上記リードフ
レームとの接合部を除く溶融樹脂材料の移送用通路部分
とを上記リードフレームに形成した独立開孔から成る嵌
装部内に夫々配置し、この配置態様で、該ポット内の溶
融樹脂材料をその移送用通路を通して上記キャビティ内
に注入充填させることを特徴とするものである。
また、本発明方法の実施に直接使用する半導体素子の
樹脂封止成形用金型装置は、固定型と、該固定型に対向
して配置した可動型と、該両型のいずれか一方側に配設
した所要複数個の樹脂材料供給用のポット及びプランジ
ャーと、該両型のP.L面に対設した所要数の樹脂成形用
キャビティと、上記各ポットと所定のキャビティとの間
を連通させる溶融樹脂材料の移送用通路とを備えた半導
体素子の樹脂封止成形用金型装置において、該両型のP.
L面に形成されるセット部の所定位置に半導体素子を装
着したリードフレームをセットした場合に、該両型に上
記各ポット部分及びリードフレームとの接合部を除く移
送用通路部分が、該リードフレームに形成した独立開孔
から成る嵌装部内に夫々配置されるように構成したこと
を特徴とする半導体素子の樹脂封止用金型装置。
また、本発明方法の実施に直接使用する半導体素子の
樹脂封止成形用リードフレームは、独立開孔から成る嵌
装部を形成したリードフレームであって、該リードフレ
ームの嵌装部は、リードフレームを半導体素子の樹脂封
止成形用金型のP.L面に形成したセット部の所定位置に
セットした場合に、該金型における樹脂材料供給用のポ
ット及び該リードフレームとの接合部を除く溶融樹脂材
料の移送用通路部分を嵌入するように配置形成されてい
ることを特徴とするものである。
(作 用) 本発明は、リードフレームを両型のP.L面に形成した
セット部(溝部)の所定位置に装着させた場合に、該金
型におけポット部分及び上記リードフレームとの接合部
を除く溶融樹脂材料の移送用通路部分とを上記リードフ
レームに形成した独立開孔から成る嵌装部分に夫々配置
し、この配置態様で、該ポット内の溶融樹脂材料をその
移送用通路を通して上下のキャビティ内に注入充填させ
ることによって、該充填樹脂材料により該キャビティ内
に嵌合セットしたリードフレーム上の半導体素子を樹脂
封止成形するものである。
従って、移送用通路を通して上下のキャビティ内に加
圧移送される溶融樹脂材料の一部が該移送用通路外に流
出したと仮定しても、その流出樹脂材料はリードフレー
ムに設けられた独立開孔から成る嵌装部にて確実に堰止
められるので、該流出樹脂材料が該嵌装部の範囲外に流
出するのを確実に阻止することができる。このため、上
記流出樹脂材料が上記嵌装部分以外の両型P.L面間に浸
入して該両型の型面に樹脂バリが付着し且つ固化形成さ
れたり、リードフレームの表面に樹脂バリが付着形成さ
れるのを防止することができるものである。
(実 施 例) 次に、本発明を第1図〜第5図に示す実施例図に基づ
いて説明する。
第1図及び第2図は、本発明の第1実施例を示してお
り、同各図には、本発明方法の実施に用いられる半導体
阻止の樹脂封止成形用金型装置A、及び、該金型装置A
の所定位置に装着され半導体素子の樹脂封止成形用リー
ドフレーム(19)とが夫々示されている。
上記金型装置Aには、固定側の上型11と、該上型11に
対向して配置した可動側の下型12と、該両側のいずれか
一方側(上型11)に配設した所要複数個の樹脂材料供給
用のポット13及び樹脂材料加圧用のプランジャー14と、
該両型P.L(パーティングライン)面に対設した所要数
のキャビティ15と、上記各ポット13と所定キャビティ15
との間を連通させる溶融樹脂材料の移送用通路16とが備
えられている。また、上記下型12のP.L面にはリードフ
レームを嵌合セットさせるための溝部17が設けられてい
る。また、半導体素子18を取り付けたリードフレーム19
は上記溝部17に嵌合されるが、該リードフレーム19の嵌
合時には、その各半導体素子18が上記各キャビティ15部
に夫々嵌合された状態にセットされる。
なお、実施例図における移送用通路16は、ポット13位
置と対向する位置に設けられる下型のカル部161及び該
カル部161と下型のキャビティ15とを連通させるランナ
若しくはゲート162とから構成されているものを示して
いる。
また、上記した金型装置Aの構成上の特徴は、上記両
型(11・12)のP.L面に形成されるセット部(セット用
溝部17)の所定位置に半導体素子を装着したリードフレ
ーム19をセットした場合に、該両型(11・12)の上記各
ポット13部分と、リードフレーム19との接合部を除く移
動用通路部分(図例では上記ランナを若しくはゲート16
2の部分)とが、該リードフレーム19に形成した後述す
る独立開孔から成る嵌装部192内に夫々配置されるよう
に構成した点にある。
また、上記したリードフレーム19の構成上の特徴は、
長尺状の両サイドフレーム191・191間となるリードフレ
ームの内側に独立開孔から成る嵌装部192を形成して構
成した点にある。そして、この独立開孔から成る嵌装部
192は、該リードフレーム19を半導体素子の樹脂封止成
形用金型AのP.L面に形成したセット部(セット用溝部1
7)の所定位置にセットした場合に、該金型Aにおける
樹脂材料供給用のポット13及び該リードフレーム19との
接合部を除く溶融樹脂材料の移送用通路(162)部分を
嵌入するように配置形成されている点を特徴としてい
る。
なお、上記リードフレーム19には、上記両サイドフレ
ーム191・191間を連結させた補助フレーム193・193と、
該補助フレーム193・193間にダイバー194を介して連結
される所要数の外部リード195及び半導体素子18を取り
付けるためのタブリード196が夫々形成されており、上
記各外部リード195の先端部はサイドフレーム191に連結
されている。
更に、実施例図においては、上記金型装置Aにおける
一個のポット13及び移送用通路16に対して左右二個のキ
ャビティ15・15を配設したものを示している。従って、
上記リードフレーム19には、これに対応して、該左右二
個を一組とする各キャビティ15・15の位置に、両サイド
フレーム191・191と左右一対の補助フレーム193・193
から構成される半導体素子の樹脂封止部(製品部)が夫
々設けられているものを示している。
次に、この金型装置A及びリードフレーム19を用いて
半導体素子18の樹脂封止成形を行う場合について説明す
る。
まず、両型(11・12)を型開きしてその下型12のP.L
面に設けたリードフレームの嵌合セット用溝部17の所定
位置に半導体素子18を取り付けたリードフレーム19を嵌
合セットし且つその半導体素子18をキャビティ15部に嵌
合セットする。
次に、この状態で両型(11・12)の型締めを行うと共
に、ポット13内に樹脂材料20を供給する。
次に、該樹脂材料20を該両型に設けたヒータ(図示な
し)によって所要温度に加熱すると共にプランジャー14
にて加圧することにより溶融化する。このとき、上記ポ
ット13及び下型のカル部161内で溶融化された樹脂材料
は上記プランジャー14の加圧力により通路16を通して両
型(11・12)の上下キャビティ15内に加圧移送(注入)
され且つ充填される。そして、上下キャビティ15内に注
入充填された溶融樹脂材料は、所要時間の経過後に、該
キャビティ15内において固化形成されるため、該キャビ
ティ15内に嵌合セットしたリードフレーム上の半導体素
子18はその樹脂成形体201内に封止成形されることにな
る。また、上き溶融樹脂材料の一部は、カル部161及び
ランナ若しくはゲート162(通路16)内に充填されて樹
脂成形体202が成形される。
上記した実施例は、金型装置Aにおける樹脂材料供給
用のポット13及び該ポット13と樹脂成形用キャビティ15
との間を連通させる溶融樹脂材料の移送用通路16と、長
尺状の両サイドフレーム191・191間となるリードフレー
ムの内側に形成した独立開孔から成る嵌装部192と嵌合
させる配置態様で、該ポット13内の溶融樹脂材料をその
移送用通路16を通して上下のキャビティ15・15内に注入
充填させることによって、該充填樹脂材料により該キャ
ビティ内に嵌合セットしたリードフレーム上の半導体素
子18を樹脂封止成形するものである。従って、例えば、
このとき、ポット1内の溶融樹脂材料の一部が、その移
送用通路16を通して上下のキャビティ15内に加圧移送さ
れるときに該通路16外へ流出しても、その流出樹脂材料
は、該リードフレームに設けた独立開孔から成る嵌装部
192にて確実に堰止られるので、該流出樹脂材料が該嵌
装部192の範囲外に流出するのを確実に阻止することが
できる。従って、溶融樹脂材料の流出範囲は、上記嵌装
部192の範囲内に限られるため、流出樹脂材料が上記樹
脂流出範囲以外の両型(11・12)P.L面間に浸入して該
両型の型面に樹脂バリが付着し且つ固化形成されるのを
効率よく防止することができると共に、リードフレーム
の表面に樹脂バリが付着形成されるのを防止することが
できるものである。
なお、上記した独立開孔から成る嵌装部192の範囲内
において固化形成された樹脂成形体若しくは樹脂バリ
(図示なし)は、該嵌装部192内の周縁部に或は通路16
の樹脂成形体202に付着一体化されているので、該リー
ドフレーム19の取出時(製品の突出時)にこれを同時に
外部へ取り除くことができる。
第3図及び第4図は、本発明の第二実施例を示してい
るが、この実施例も基本的には上述した第一実施例のも
のと同じであるため、実質的に同じ構成部材には第一実
施例において使用した符号と同一の符号を付している。
第3図及び第4図に示されるリードフレーム19aに
は、第一実施例のものと同様に、長尺状の両サイドフレ
ーム191・191間となるリードフレームの内側に独立開孔
から成る嵌装部192が形成されている。そして、この独
立開孔から成る嵌装部192は、該リードフレーム19を半
導体素子の樹脂封止成形用金型AのP.L面に形成したセ
ット部(セット用溝部17)の所定位置にセットした場合
に、該金型Aにおける樹脂材料供給用のポット13及び該
リードフレーム19との接合部を除く溶融樹脂材料の移送
用通路162部分を嵌入するように配置形成されている。
なお、上記リードフレーム19aには、上記両サイドフ
レーム191・191間を連結させた補助フレーム193・19
3と、この補助フレーム193・193間において、両サイド
フレーム191・191間をタイバー194を介して連結させた
所要数の外部リード195及び半導体素子18を取り付ける
ためのタブリード196が夫々形成されており、上記各外
部リード195の先端部は上記補助フレーム193・193に夫
々連結されている。また、サイドフレーム191と該サイ
ドフレームに隣接する外部リード195との間には、移送
用通路(ランナ若しくはゲート162)から流出した溶融
樹脂材料が該外部リード195側へ流出するのを防止する
ための補助フレーム197が形成されている。
即ち、この実施例と第一実施例との構成上の相違は、
半導体素子の樹脂封止部(製品部)の構成態様、特に、
リードフレーム19aにおける外部リード195の配設態様が
異なることに基づくものであり、また、このため、特別
の補助フレーム197が形成されている点にある。
従って、この第二実施例における作用及び効果は、前
述した第一実施例における作用及び効果と実質的に同じ
である。
第5図は、本発明の第三実施例を示している。
この実施例も基本的には上述した各実施例のものと同
じであるため、実質的に同じ構成部材には第一実施例に
おいて使用した符号と同一の符号を付している。
しかしながら、この実施例のものは、前記実施例のも
のが単数のリードフレーム(19・19a)とこれに対応し
た金型装置(A)であるのに対して、複数のリードフレ
ームとこれに対応した金型装置である点が異なってい
る。
また、この複数のリードフレームは、第6図に示した
ような従来の単数から成るリードフレーム(9)を複数
(二条)に連結させた構成を有している。即ち、このリ
ードフレーム19bは、二条のリードフレームにおける隣
接した長尺状の両サイドフレーム191・191間を所要の間
隔を保って連結フレーム198…198により連結して形成し
たものである。また、上記した所要の間隔とは、金型装
置Aにおける樹脂材料供給用のポット13を、該二条のリ
ードフレーム間に配設することができるスペースである
ことを意味している。
また、このリードフレーム19bにおいては、二条のリ
ードフレームにおける隣接した長尺状の両サイドフレー
ム191・191間に、前述し嵌装部192が形成されている。
即ち、このリードフレーム19bの構成上の特徴は、前
記各実施例のものと同様に、長尺状のサイドフレーム19
1・191間となるリードフレームの内側に独立開孔から成
る嵌装部192が形成されると共に、該独立開孔から成る
嵌装部192は、該リードフレーム19を半導体素子の樹脂
封止成形用金型AのP.L面に形成したセット部(セット
用溝部17)の所定位置にセットした場合に、該金型Aに
おける樹脂材料供給用のポット及び該リードフレーム19
との接合部を除く溶融樹脂材料の移送用通路部分を嵌入
するように配置形成されている点にある。なお、実施例
には、半導体素子の樹脂封止部(製品部)の構成態様、
特に、リードフレーム19bにおける外部リード195の配設
態様が第6図に示すような従来のリードフレーム(9)
のものと同じものである場合を図示しているが、この樹
脂封止部(製品部)の構成態様は、前記各実施例のもの
と同じ構成態様のものを採用してもよい。
なお、この第三実施例における作用及び効果について
も、前述した第一実施例における作用及び効果と実質的
に同じである。
上述した各実施例図においては、リードフレームに形
成した独立開孔から成る嵌装部192に嵌入する下型12型
面は、上型11とのP.L面と面一に形成されているので、
溶融樹脂材料の一部が移送用通路16の外部、即ち、上記
嵌装部192の範囲内に流出するのを可及的に防止できる
ように設けられている。
また、例えば、上記嵌装部192に嵌入する下型12の型
面がリードフレーム嵌合セット用溝部17の底面と略同一
に形成されている場合は、該嵌装部192内に溶融樹脂材
料が流入してリードフレームの板厚と略同一の樹脂成形
体が固化形成されることになるので、上記したように、
該嵌装部192の上面は、上型11とのP.L面と面一に形成さ
れていることが好ましい。しかしながら、この場合にお
いても、例えば、該嵌装部192内に上記P.L面と面一に形
成された所要形状のダムブロック(樹脂流入防止用の突
起体)を配設する金型構成を採用することによって、該
嵌装部192内への樹脂流入防止を図るようにしても差し
支えない。
このような、リードフレームの嵌装部192の形状と、
該嵌装部192に嵌入させる下型12の型面の形状及びその
型面高さ位置の構成については、適宜に選択できるもの
である。
(発明の効果) 本発明によれば、移送用通路を通してキャビティ内に
加圧移送される溶融樹脂材料の一部が該移送用通路の外
部に流出したような場合においても、その流出樹脂材料
はリードフレームの内側に設けた独立開孔から成る嵌装
部にて確実に堰止められるので、該流出樹脂材料が該嵌
装部192の範囲外に流出するのを確実に阻止することが
できる。そして、このような溶融樹脂材料が上記樹脂流
出範囲以外の両型P.L面間に浸入して該両型の型面に樹
脂バリが付着し且つ固化形成されるのを効率よく防止す
ることができると共に、リードフレームの表面に樹脂バ
リが付着形成するのを効率良く防止することができる。
従って、本発明によれば、両型面への樹脂バリ付着量
の低減化と、リードフレームの表面に対する樹脂バリの
付着防止を図ることができるので、前述したような従来
の問題点を確実に解消することができると共に、全体的
な生産性を向上させることができ、且つ、この種の製品
の品質向上を図ることができる等の優れた実用的な効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の第一実施例を示してお
り、第1図は半導体素子の樹脂封止成形用金型装置の所
定位置にリードフレームを嵌合セットした状態の要部を
示す一部切欠平面図、第2は第1図のII−II線における
一部切欠分解縦断面図である。 第3図及び第4図は、本発明の第二実施例を示してお
り、第3図は半導体素子の樹脂封止成形用金型装置の所
定位置にリードフレームを嵌合セットした状態の要部を
示す一部切欠平面図、第4図は第3図のIV−IV線におけ
る一部切欠分解縦断面図である。 第5図は、本発明の第三実施例を示しており、半導体素
子の樹脂封止成形用金型装置の所定位置にリードフレー
ムを嵌合セットした状態の要部を示す平面図である。 第6図及び第7図は、従来例を示しており、第6図は半
導体素子の樹脂封止成形用金型装置の所定位置にリード
フレームを嵌合セットした状態の要部を示す平面図、第
7図は第6図のVII−VII線における一部切欠縦断面図で
ある。 (符号の説明) A……金型装置 11……上型 12……下型 13……ポット 14……プランジャー 15……キャビティ 16……移送用通路 161……カル部 162……ゲート 17……溝部 18……半導体素子 19……リードフレーム 191……サイドフレーム 192……嵌装部 193……補助フレーム 194……タイバー 195……外部リード 196……タブリード 197……補助フレーム 198……連結フレーム 19a……リードフレーム 19b……リードフレーム 20……樹脂材料 201……樹脂成形体 202……樹脂成形体

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型ポット内に供給した樹脂材料を加熱且
    つ加圧して溶融化すると共に、この溶融樹脂材料をその
    移送用通路を通して固定型及び可動型のP.L面に配設さ
    れる樹脂成形用キャビティ内に注入して、該注入樹脂材
    料により上記キャビティ内に嵌合セットしたリードフレ
    ーム上の半導体素子を樹脂封止成形する方法において、
    上記ポット部分及び上記リードフレームとの接合部を除
    く溶融樹脂材料の移送用通路部分とを上記リードフレー
    ムに形成した独立開孔から成る嵌装部内に夫々配置し、
    この配置態様で、該ポット内の溶融樹脂材料をその移動
    用通路を通して上記キャビティ内に注入充填させること
    を特徴とする半導体素子の樹脂封止成形方法。
  2. 【請求項2】固定型と、該固定型に対向して配置した可
    動型と、該両型のいずれか一方側に配設した所要複数個
    の樹脂材料供給用のポット及びプランジャーと、該両型
    のP.L面に対設した所要数の樹脂成形用キャビティと、
    上記各ポットと所定のキャビティとの間を連通させる溶
    融樹脂材料の移送用通路とを備えた半導体素子の樹脂封
    止成形用金型装置において、該両型のP.L面に形成され
    るセット落部の所定位置に半導体素子を装着したリード
    フレームをセットした場合に、該両型の上記各ポット部
    分及びリードフレームとの接合部を除く移送用通路部分
    が、該リードフレームに形成した独立開孔から成る嵌装
    部内に夫々配置されるように構成したことを特徴とする
    半導体素子の樹脂封止成形用金型装置。
  3. 【請求項3】独立開孔から成る嵌装部を形成したリード
    フレームであって、該リードフレームの嵌装部は、該リ
    ードフレームを半導体素子の樹脂封止成形用金型のP.L
    面に形成したセット部の所定位置にセットした場合に、
    該金型における樹脂材料供給用のポット及び該リードフ
    レームとの接合部を除く溶融樹脂材料の移送用通路部分
    を嵌入するように配置形成されていることを特徴とする
    半導体素子の樹脂封止成形用リードフレーム。
JP16634487A 1987-07-02 1987-07-02 半導体素子の樹脂封止成形方法とその成形用金型装置及びその方法に用いられるリ−ドフレ−ム Expired - Lifetime JP2575718B2 (ja)

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