JPH06365Y2 - 吸上げパイプ付き液体噴出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、主としてガスを発生し易い液体を霧状に、或い
は泡状等で噴出させるための吸上げパイプ付きトリガー
式の液体噴出容器に係る。

「従来の技術」 液体噴出操作によって容器体内液体を吸上げパイプを介
してポンプ内へ吸込み、該吸込みした液体を噴出するよ
う設けた吸上げパイプ付きトリガー式の液体噴出容器が
知られている。

「考案が解決しようとする課題」 従来の吸上げパイプ付きトリガー式の液体噴出容器にお
いて、その容器体内にガスを発生し易い液体を充填する
と、そのガス発生による容器体内の高圧化によって吸上
げパイプ内を通って容器体内液体が洩出することがあっ
た。

本案はそのような欠点を、商品流通時にあっては吸上げ
パイプを取外して容器体後部へ装着させておき、消費者
が使用する際に容易にそのパイプを取付けることが可能
に形成することで上記欠点を除去できるよう設けたもの
である。

「課題を解決するための手段」 液体収納用の容器体１と、該容器体口部へ着脱自在にに
かつ水密に基筒部４を装着させたトリガー式の液体噴出
器本体３と、上記容器体の口部内或いは基筒部４内へ着
脱自在かつ水密に嵌合させて、容器体内と上記基筒部内
へ下端を開口する吸込み路一部としてのパイプ嵌合筒９
との連通を遮断する密閉部材13と、上記パイプ嵌合筒９
へ上端部を嵌合させて容器体底部内まで垂下することが
可能に設けた吸上げパイプ16とからなり、上記容器体胴
部の後面下部に、上向き段部17ａと、上方からみてその
段部を囲むように、段部上方左右の一方側から突出する
第１弯曲片17ｂと、該第１弯曲片上方の他方側部側から
突出する第２弯曲片17ｃとで第１係止手段17を形成し、
かつ液体噴出器本体後部から突出する指股係合用の廂状
部３ａ内の下面開口凹部を第２係止手段18となし、上記
上向き段部17ａで下端面を支持し、かつ第１、第２弯曲
片で下部両側を抱持させることで吸上げパイプ下部を第
１係止手段17で、かつ凹部内へ上部を挿入させることで
吸上げパイプ上部を第２係止手段18で、それぞれ係止さ
せて容器体１後部に吸上げパイプ16を取外し自在に装着
させた。

「作用」 図面が示すように、密閉部材13を液体噴出器本体３の基
筒部４内へ水密に嵌合させ、かつ容器体胴部外面に付設
した係止手段17へパイプ下端部を、かつトリガー式液体
噴出器本体３の後部下面に設けた第２係止手段18へパイ
プ上端部を、それぞれ着脱自在に係止させて容器に液体
吸上げパイプ16を添付した状態で輸送等行う。消費者は
該液体噴出容器購入後、液体噴出器本体を外し、かつ密
閉部材13を除去して、吸上げパイプ16上端を、上記液体
噴出器本体から基筒部４内へ垂下する液体吸込み路一部
としてのパイプ嵌合筒９に嵌着させ、かつ下端を容器体
内へ垂設して液体噴出器本体を再装着する。上記輸送時
等には吸上げパイプを容器体内へ垂設しないから、容器
体内が高圧化しても、吸上げパイプからの液洩れはな
い。

「実施例」 １は液体収納用の容器体で、その上端部からは口頸部２
を起立する。

３は、トリガー式の液体噴出器本体で、該本体は下面か
ら基筒部４を垂下し、該基筒部外面に付設した外向きフ
ランジ５をパッキングを介して上記口頸部の上端面に載
置してそのフランジよりも下方の基筒部部分を口頸部内
に垂下する。外向きフランジ５上方の基筒部外面には装
着筒６上端に付設した内向きフランジ７が回動可能に嵌
合させてあり、該装着筒は容器体口頸部の外面へ螺合さ
せて上記外向きフランジ５を、口頸部上端と内向きフラ
ンジ７との間で挾持する。基筒部４内には、液体噴出器
本体が有するポンプ室内へ液体を送るための吸込み弁８
付きの液体吸込み路一部としてのパイプ嵌合筒９が垂下
させてある。尚10はシリンダ、11は該シリンダ内を摺動
するプランジャ、12はトリガーである。

上記基筒部４の下端部内には密閉部材13が嵌着させてあ
る。該部材は底板14外周から起立する短周壁15を上記基
筒部内面に水密に嵌合させ、かつ底板中央部下面から、
該密閉部材取外し用の柄部16を垂下する。該密閉部材
は、基筒部下端面を閉塞する場合以外に口頸部内面を閉
塞させてもよく、要するに容器体内液体が基筒部４を通
って液体噴出器本体内に入らないよう、又該密閉部材の
取除きが可能に設ければよい。

16は容器体内液体を液体噴出器本体３に吸上げるために
使用する吸上げパイプで、消費者の手に渡るまでの間は
容器体胴部の後面下部外面に付設された第１係止手段17
にパイプ下端を係止させ、又パイプ上端は噴出器本体の
後部下面に設けられた第２係止手段18に係止させる。

第１係止手段17は、パイプ下端面を支持可能に胴部後面
に設けた上向き段部17ａと、該段部上方左右の一方側部
に付設した第１弯曲片17ｂと、該第１弯曲片上方の他方
側部側に付設した第２弯曲片17ｃとで、それ等両弯曲片
を上方からみて上向き段部17ａを囲む形状として形成す
る。図示例では第２弯曲片上方に更に第３弯曲片17ｄを
第１弯曲片17ｂと同じ側部側に付設している。

第２係止手段18は、噴出器本体後部から後方突出する廂
状部３ａ内に形成されている下端面開口の凹部で形成す
る。尚その廂状部は、トリガー操作のため容器体上部を
持ったとき、拇指と人差し指との指股部分上へ係合させ
て該容器を持ち易くしたものである。

「考案の効果」 本案は上記構成とするもので、吸上げパイプ16は消費者
が、容器購入後取付けるようにし、容器体内と基筒部４
内との連通を水密に遮蔽する密閉部材13を設けたから、
容器体内が高圧化しても容器体内液体が液体噴出器本体
内に入って洩れるようなことがなく、上記吸上げパイプ
は容器体胴部に設けた第１係止手段17と液体噴出器本体
の後部下面に設けた第２係止手段18とでその両端を係止
するようにしたから紛失等するおそれがなく、又該吸上
げパイプを液体噴出器本体に取付けることも容易であ
る。又上記第１係止手段17は、容器体胴部の後面下部に
形成した上向き段部17ａと、上方からみてその段部を囲
むように、段部上方左右の一方側から突出する第１弯曲
片17ｂと、該第１弯曲片上方の他方側部側から突出する
第２弯曲片17ｃとで形成し、上向き段部17ａで下端面を
支持し、かつ第１、第２弯曲片で下部両側を抱持させる
ことで吸上げパイプ下部を第１係止手段17で係止させる
から、液体噴出器本体後部から突出する指股係合用の廂
状部３ａ内の下面開口凹部が形成する第２係止手段18内
へ吸上げパイプ上部を差込むだけで、該吸上げパイプを
容器体後部へ装着させることが出来て便利である。更に
その吸上げパイプ上部は廂状部３ａの下面開口凹部内
へ、又そのパイプ下端面は上向き段部17ａで支持させる
から、そのパイプ内に埃等が入ることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を切欠いて示す本案容器の側面図、第２図
はその要部の背面図、第３図は第１図III−III線を矢示
方向へみた断面図である。 ３…トリガー式液体噴出器本体 ９…パイプ嵌合筒 13…密閉部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液体収納用の容器体１と、該容器体口部へ
   着脱自在にかつ水密に基筒部４を装着させたトリガー式
   の液体噴出器本体３と、上記容器体の口部内或いは基筒
   部４内へ着脱自在かつ水密に嵌合させて、容器体内と上
   記基筒部内へ下端を開口する吸込み路一部としてのパイ
   プ嵌合筒９との連通を遮断する密閉部材13と、上記パイ
   プ嵌合筒９へ上端部を嵌合させて容器体底部内まで垂下
   することが可能に設けた吸上げパイプ16とからなり、上
   記容器体胴部の後面下部に、上向き段部17ａと、上方か
   らみてその段部を囲むように、段部上方左右の一方側か
   ら突出する第１弯曲片17ｂと、該第１弯曲片上方の他方
   側部側から突出する第２弯曲片17ｃとで第１係止手段17
   を形成し、かつ液体噴出器本体後部から突出する指股係
   合用の廂状部３ａ内の下面開口凹部を第２係止手段18と
   なし、上記上向き段部17ａで下端面を支持し、かつ第
   １、第２弯曲片で下部両側を抱持させることで吸上げパ
   イプ下部を第１係止手段17で、かつ凹部内へ上部を挿入
   させることで吸上げパイプ上部を第２係止手段18で、そ
   れぞれ係止させて容器体１後部に吸上げパイプ16を取外
   し自在に装着させたことを特徴とする吸上げパイプ付き
   液体噴出容器。