JPH0752049Y2 - カップ付スクイズ容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はカップ付スクイズ容器に関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 カップ付のスクイズ容器として、圧搾可能な胴部より肩
部を介して口頸部を起立した容器体と、上記口頸部外周
に嵌合した内キャップの頂壁よりノズルを立設してなる
ノズル付内キャップと、容器体の肩部上に倒立して載置
したカップと、上記容器体胴部上端に周壁下端を嵌合す
るとともに、容器体上に倒立載置したカップ周囲を囲繞
して装着した外キャップとからなるものが知られてい
る。

しかしながら、これ等は、外キャップを外し、カップを
机上等に正立載置した後、容器体胴部を圧搾して内容液
を注出し、使用後はカップを容器体肩部上に倒立載置し
た後、外キャップを嵌めるという様に取扱いが面倒であ
る。又、使用後のカップを容器体肩部上に倒立載置する
ため、容器体が汚れるという不都合が生じる。

本考案は、上記従来技術の欠点を解消したカップ付スク
イズ容器を提供することを目的とするものである。

「課題を解決するための手段」 圧搾可能な胴部７を有するとともに、口頸部９を起立し
てなる容器体２と、上記口頸部９に嵌合した嵌合筒部11
を頂壁10裏面より垂設するとともに、該頂壁10に穿設し
た透孔14外周縁より上面開放の支持筒15を立立設してな
る注出口部材３と、上記支持筒15に上下に摺動自在に嵌
合するとともに、支持筒15上端から容器体２前部上方へ
延びる流通路22を介して下向きに注出口40を開口してな
るカップ支持部材４と、該部材４の注出口40下方に上面
開口部を位置させるとともに、水平方向にスライドさせ
て着脱が可能に装着したカップ５と、上記支持筒15内に
上端を嵌着するとともに、下端を容器体２内へ垂下して
なる吸上げパイプ６とからなり、上記支持筒15内と流通
路22間を、カップ支持部材４の下降状態で閉塞し、上昇
状態で連通する如く構成してなる。

「作用」 第１図に示す状態から把手19周囲をつかんでカップ支持
部材４を上昇させると、開口21に嵌合していた棒栓23の
先端が外れ、支持筒15内と流通路22内とが連通する。こ
の際、カップ５も上昇し、その下端の凹部38による係止
が外れ、レール36に沿って前後にスライド可能となる。

次いで、容器体胴部７を圧搾すると、容器体２内の液体
は吸上げパイプ６から、各リブ39間、間隙24を通り開口
21を介して流通路22内に入り、該流通路22より注出口40
を介してカップ５内へ注入される。しかる後、カップ５
を前方へスライドさせて外し、使用する。

使用後再びカップ５をレール36に嵌合装着した後、カッ
プ支持部材４を下降させると、カップ下端は凹部28に嵌
合し、開口21は棒栓23により閉塞される。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、１はカップ付スクイズ容器を示し、該
容器１は、容器体２と、注出口部材３と、カップ支持部
材４と、カップ５と、吸上げパイプ６とから構成してい
る。

容器体２は、圧搾可能な楕円筒状の同部７より肩部８を
介して口頸部９を起立している。

注出口部材３は、楕円板状の頂壁10裏面中央より垂設し
た嵌合筒部11を上記口頸部９外周に嵌合して容器体２に
装着しており、該頂壁10外周縁からは容器体同部７上端
に垂下する周壁12を垂設している。又、頂壁10の中心よ
り後方にややズレた位置で、容器体２の開口部13上方
に、透孔14を穿設し、該透孔14外周縁より上方へ円筒状
の支持筒15を立設している。

カップ支持部材４は、上記注出口部材頂壁10の平面形状
と類似の平面楕円形状を有する柱状の支持部材本体16裏
面中央より二重筒状に垂設した内嵌合筒17及び外嵌合筒
18を、上記支持筒15の周壁上端内外周面に上下動可能且
つ摺動可能に嵌合して注出口部材３に装着している。
又、該部材本体16裏面後部より上記各嵌合筒17,18及び
支持筒15周囲を囲繞する筒状大径の把手19を垂設し、そ
の下端を注出口部材３の頂壁10上面に設けた凹部20内に
上下動可能に挿入している。又、上記内嵌合筒17上端に
設けた開口21より容器体２前部上方に至る流通路22を形
成している。又、上記開口21は、カップ支持部材４の上
下動により開閉する如く構成している。即ち、カップ支
持部材４が下降した位置にある場合には、上記支持筒15
上部内周より中心に向かって突設した複数のリブ39によ
り下端を固定して上記内嵌合筒17内に立設した棒栓23の
上端を上記開口21に嵌合して閉塞しており、カップ支持
部材４が上昇した場合には、棒栓23先端と開口21との嵌
合が外れ、上記流通路22と支持筒15内が、開口21から、
棒栓23と内嵌合筒17間に設けた間隙24、及びリブ39間を
介して連通する如く構成している。

又、支持筒15内の上記各リブ39下方に上端を嵌合して吸
上げパイプ６を装着している。吸上げパイプ６の下端は
容器体２内下端に垂下している。

又、流通路22前端の底壁からは、吸気弁25付きの吸気筒
26を下方へ突出させている。吸気筒上部は大径部26aと
し、下部は小径部26cとして、その大径部と小径部とは
フランジ状壁部26bで連続させている。吸気弁25は、軸2
7a上端から弾性を有するスカート状壁27bを下外方へ突
出させた部材27を用意し、その軸27aを上記小径部筒孔
内に嵌着させて形成している。軸外面には複数の縦溝27
cを設け、かつスカート状壁の外周部下面をフランジ状
壁上面に圧接させて、流通路22内が負圧化したとき、吸
気筒下端から縦溝27c内、スカート状壁とフランジ状壁
との間を通り、フランジ状壁外周部をその弾性に抗して
押上げて流通路22内へ外気が流入する如く構成してい
る。

又、吸気筒26の周囲に垂設した嵌合筒28内周に吐出弁部
材29を嵌合装着している。該弁部材29は、同壁30の下部
から、内向きフランジ状に弾性壁31を突出させ、該弾性
壁の内周部からノズル32を、該ノズル内に既述吸気筒26
を挿入させて下方へ突出させている。吸気筒26外径に対
してノズル32の内径は大径であり、ノズルの下部内面に
は突条33が周設させてあって、該突条を吸気筒の下端部
外面へ圧接させることで吐出弁34が形成させてある。フ
ランジ状壁部26bと弾性壁31との間、および吸気筒26外
面とノズル内面との間には隙間が形成されており、流通
路22内が高圧化すると、該高圧化により弾性壁31がその
弾性に抗して押下げられ、するとノズルと共に突条33も
押下げられるため、吐出弁34が開いて上記隙間および吐
出弁を通って液体がノズル32の注出口40から注出される
ものである。

カップ支持部材４両側前部よりレール取付用の側壁35を
垂設し、各側壁35の内側に前後に走るレール36を形成
し、該レール36に周壁上端外周に周設した凹溝27を嵌合
してカップ５を着脱自在に装着している。又、カップ５
の下端は、注出口部材３の頂壁10上面に形成した凹部38
に挿入係止しており、カップ支持部材４を上昇させた時
にのみカップ５を前方へ外すことが出来る様構成してい
る。

尚、上記部材は全て合成樹脂にて形成することが好まし
い。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案カップ付スクイズ容器は、既述
構成としたことにより、カップ支持部材を上昇させて、
容器体胴部を圧搾するという極めて簡単な操作で内容液
を注出することが出来、使勝手が非常に良い。又、カッ
プは常時正立して使用するため、使用後の内容液で容器
体等を汚す虞はない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面図、第２
図は平面図、第３図はカップ支持部材の注出口の部分を
示す要部縦断面図、第４図〜第６図は要部斜視図であ
る。 ２……容器体、３……注出口部材 ４……カップ支持部材、５……カップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】圧搾可能な胴部７を有するとともに、口頸
   部９を起立してなる容器体２と、上記口頸部９に嵌合し
   た嵌合筒部11を頂壁10裏面より垂設するとともに、該頂
   壁10に穿設した透孔14外周縁より上面開放の支持筒15を
   立設してなる注出口部材３と、上記支持筒15に上下に摺
   動自在に嵌合するとともに、支持筒15上端から容器体２
   前部上方へ延びる流通路22を介して下向きに注出口40を
   開口してなるカップ支持部材４と、該部材４の注出口40
   下方に上面開口部を位置させるとともに、水平方向にス
   ライドさせて着脱が可能に装着したカップ５と、上記支
   持筒15内に上端を嵌着するとともに、下端を容器体２内
   へ垂下してなる吸上げパイプ６とからなり、上記支持筒
   15内と流通路22間を、カップ支持部材４の下降状態で閉
   塞し、上昇状態で連通する如く構成してなることを特徴
   とするカップ付ススクイズ容器。